JP4227837B2 - 涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 - Google Patents
涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4227837B2 JP4227837B2 JP2003144008A JP2003144008A JP4227837B2 JP 4227837 B2 JP4227837 B2 JP 4227837B2 JP 2003144008 A JP2003144008 A JP 2003144008A JP 2003144008 A JP2003144008 A JP 2003144008A JP 4227837 B2 JP4227837 B2 JP 4227837B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- imparting
- coolness
- cool feeling
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Decoration Of Textiles (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、充分な涼感を実感することができる涼感付与繊維、該涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、直射日光下で着用した衣料内の温度上昇を抑制し、着衣者に涼感を与える涼感に優れた繊維が研究されている。このような涼感に優れた繊維を得る方法としては、例えば、繊維の熱伝導性を向上させたり、繊維表面に光反射性を有する微粒子を付着させたりする方法等が行われていた。
【0003】
熱伝導性を向上させた繊維を用いた衣料は、着衣者の体熱を奪い取って体外へ逃がすことにより衣料内の温度上昇を抑制し、着衣者に涼感を与えるものである。このような熱伝導性を向上させた繊維としては、例えば、熱伝導性の高いフィラーを練り込んだ樹脂からなる繊維や表面にメッキ処理を施した繊維等が挙げられる。
【0004】
しかしながら、このような繊維を用いた場合、確かに理論的には涼感が得られることが期待できるものの、例えば、真夏の日差しのような強烈な光が照射された場合、衣服や人体が光を吸収して昇温することによる昇温作用が大きく、実際には着衣者は充分な涼感を実感することができなかった。
【0005】
また、光反射性を有する微粒子を付着させた繊維を用いた衣料は、微粒子が繊維表面で光を反射させ、繊維が吸収する光の量を少なくすることにより衣料内の温度上昇を抑制し、着衣者に涼感を与えるものである。このような光反射性を有する微粒子を付着させた繊維としては、例えば、特許文献1に、その表面に屈折率1.8以上の真球状透明ガラスビーズを含有するポリアクリル酸系樹脂等の樹脂層が形成された光反射性布帛が開示されており、また、例えば、特許文献2に、その表面に球形ガラスの半球面上に薄いアルミ層がコートされているビーズが配置された繊維製品が開示されている。
【0006】
しかしながら、このような光反射性を有する微粒子を付着させた繊維を用いた場合、確かに照射された光を繊維表面で反射し、繊維が光を吸収して発熱することをある程度抑制することが期待できるものの、繊維の熱伝導性については考慮されておらず、実際には着衣者が充分な涼感を実感できるとは言い難いものであった。
【0007】
また、このような光反射性を有する微粒子は、一般に可視光域の波長の光に大きな影響を及ぼすものであったため、光反射性を有する微粒子を付着させた繊維と付着させていない繊維とでは繊維の色目が異なることとなり、加工により繊維が変色してしまうという問題もあった。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−158269号公報
【特許文献2】
特開2000−239982号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、真夏の日差しの下でも充分な涼感を実感することができる涼感付与繊維、未加工の繊維の色目と略同一で変色することのない涼感付与繊維、真夏の日差しの下でも充分な涼感を実感することができるとともに、未加工の繊維の色目と略同一で変色することのない涼感付与繊維、これらの製造方法、及び、これらを用いてなる涼感付与繊維製品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明1は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、前記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有する涼感付与繊維である。
【0011】
本発明2は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、前記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能を有し、可視光域の波長の光の反射率T1(%)と、前記涼感付与粒子が付与されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T2(%)とが、下記式(1)を満たす涼感付与繊維である。
【0012】
【数3】
【0013】
本発明3は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、前記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有し、可視光域の波長の光の反射率T3(%)と、前記涼感付与粒子が付与されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T4(%)とが、下記式(2)を満たす涼感付与繊維である。
【0014】
【数4】
【0015】
以下に本発明を詳述する。
【0016】
まず、本発明1の涼感付与繊維について説明する。
本発明1の涼感付与繊維は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、上記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有するものである。
【0017】
本発明1の涼感付与繊維は、繊維表面に涼感付与粒子が付着されている。
上記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光(以下、赤外光等ともいう)を反射する機能を有する。即ち、本発明1の涼感付与繊維は、上記涼感付与粒子が繊維表面で赤外光等を反射させ、上記繊維に吸収される赤外光等の量を減少させることにより上記繊維の昇温を抑制することができる。なお、本明細書において、上記可視光域の波長の光とは、波長が400〜700nm程度の光をいい、上記赤外線域の波長の光とは、波長が700nmを超える光をいう。
【0018】
上記涼感付与粒子の赤外光等の反射率としては特に限定されないが、好ましくは30%以上であり、より好ましくは50%以上である。30%未満であると、上記涼感付与粒子が大量の赤外光等を吸収し、該涼感付与粒子自体の発熱量が多くなるため、本発明1の涼感付与繊維により充分な涼感が実感できないことがある。
【0019】
また、上記涼感付与粒子は高い熱伝導性を有するものであり、このような涼感付与粒子を繊維表面に付着させた本発明1の涼感付与繊維の熱伝導性も高いものとなる。
即ち、本発明1の涼感付与繊維は、上述した涼感付与粒子の赤外光等を反射させる機能により繊維に吸収される赤外光等の量を減少させる効果と、上記涼感付与粒子の高い熱伝導性による熱の排出効果とを併せ持つことにより、非常に涼感に優れたものとなる。
【0020】
上記高い熱伝導性を有する涼感付与粒子が繊維表面に付着された本発明1の涼感付与繊維は、熱伝導率が1×10−3℃/W・m2以上であることが好ましい。熱伝導率が1×10−3℃/W・m2未満であると、官能試験を行っても大半の人が冷感を感じないことがある。
なお、熱伝導率は、試料台の上に置いた試料の上に熱板を重ね、熱板の温度を所定の温度に安定させた後の熱損失速度を測定して、下記式(3)により算出することができる。
熱伝導率(W/cm/℃)=W・D/A/ΔT (3)
W:熱流量(J/sec)
D:試料の厚さ(cm)
A:熱板面積(cm2)
ΔT:試料台と熱板との温度差(℃)
【0021】
また、上記高い熱伝導性を有する涼感付与粒子が繊維表面に付着された本発明1の涼感付与繊維は接触冷感が優れたものとなる。具体的には、本発明1の涼感付与繊維は、qmax値が0.14J/sec/cm2以上であり、好ましくは0.17J/sec/cm2以上である。0.14J/sec/cm2未満であると、本発明1の涼感付与繊維により充分な涼感を実感することができない。
なお、上記qmax値は、一定面積、一定質量の熱板に所定の熱を蓄え、これが試料表面に接触した直後、蓄えられた熱量が低温側の試料に移動する熱流量のピーク値である。qmax値は、着衣したときに試料に奪われる体温をシミュレートしていると考えられ、qmax値が大きいほど着衣時に奪われる体温が大きく、接触冷感が高いと考えられる。
【0022】
上記涼感付与粒子としては、上述の性質を繊維に付与することができるものであれば限定されないが、本発明者らは、上記性質を有する涼感付与粒子について鋭意検討した結果、アクリルビーズ及びアルミナ微粒子が好適な赤外光等を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有していることを見出し、なかでも、赤外光等の反射性、熱伝導性及び透明性に優れることからアクリルビーズが好適であることを見出した。上記涼感付与粒子は、公知のいかなる方法によっても製造することができ、市販されているものを用いてもよい。
【0023】
上記涼感付与粒子の形状としては特に限定されず、例えば、球状、円盤状、破砕状、不定形状等任意の形状が挙げられるが、一定形状で製造の容易さから球状であることが好ましい。
【0024】
上記涼感付与粒子の大きさとしては特に限定されないが、例えば、上記涼感付与粒子が球状である場合、その直径の好ましい下限は0.1μm、上限は100μmであり、より好ましい下限は1μm、上限は30μmである。0.1μm未満であると、上記赤外光等を反射する機能及び熱伝導性が低下することがあり、100μmを超えると、涼感付与粒子の大きさと反射すべき赤外光等の波長との差が大きくなって、上記赤外光等を反射する機能が低下することがある。また、繊維表面への付着性が低下することがある。
【0025】
また、上記涼感付与粒子には、本発明の涼感付与繊維の特性を阻害しない範囲であれば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤等の添加物が添加されてもよい。
【0026】
本発明1の涼感付与繊維において、繊維表面に付着された涼感付与粒子の量としては特に限定されないが、本発明1の涼感付与繊維全量に対して好ましい下限は0.1重量%、上限は25重量%であり、より好ましい下限は0.5重量%、上限は20重量%である。0.1重量%未満であると、本発明1の涼感付与繊維により充分な涼感を実感することができないことがあり、25重量%を超えると、赤外光等を反射する効果及び熱伝導性がほとんど向上せず、また、繊維の風合いを損なうことがある。
【0027】
上記涼感付与粒子が表面に付着される繊維としては特に限定されず、例えば、木綿繊維、麻繊維等の天然繊維;ビスコース・レーヨン、銅アンモニア・レーヨン等の再生繊維;ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系等の合成繊維等が挙げられる。また、上記繊維は長繊維及び短繊維のいずれであってもよく、更に、短繊維を紡績した紡績糸や、2種以上の繊維を混紡した混紡糸であってもよい。
また、本発明1の涼感付与繊維において、上記涼感付与粒子が表面に付着される繊維には、上記繊維からなる織物、編物及び不織布等の生地を含む。
【0028】
本発明1の涼感付与繊維において、上記涼感付与粒子を繊維に付着させる方法としては特に限定されず、例えば、バインダーにより付着させる方法が挙げられる。
上記バインダーとしては特に限定されず、例えば、ウレタン系、アクリル系、ビニル系、シリコン系等の樹脂バインダー等が挙げられる。
【0029】
本発明1の涼感付与繊維は、繊維表面に可視光等を反射するとともに、高い熱伝導性を有する涼感付与粒子が付着されたものである。従って、本発明1の涼感付与繊維は、真夏の日差しのような強烈な可視光域及び赤外線域の波長の光が照射された場合であっても、上記涼感付与粒子が繊維表面で赤外光等を反射させることで繊維に吸収される赤外光等の量を減少させるとともに、上記涼感付与粒子の高い熱伝導性により熱を好適に外部へ排出することができ、充分に涼感を実感することができるものとなる。
【0030】
次に、本発明2の涼感付与繊維について説明する。
本発明2の涼感付与繊維は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、上記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能を有し、可視光域の波長の光の反射率T1(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T2(%)とが、下記式(1)を満たす涼感付与繊維である。
【0031】
【数5】
【0032】
本発明2の涼感付与繊維は、上述した本発明1の涼感付与繊維と同様に繊維表面に涼感付与粒子が付着されており、上記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光(赤外光等)を反射する機能を有する。
即ち、本発明2の涼感付与繊維は、本発明1の涼感付与繊維と同様に、上記涼感付与粒子が繊維表面で赤外光等を反射させることによって、上記繊維に吸収される赤外光等の量を減少させ、上記繊維の昇温を抑制することができる。
【0033】
本発明2の涼感付与繊維は、可視光域の波長の反射率T1(%)と上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T2(%)とが上記式(1)を満たすものである。
即ち、本発明2の涼感付与繊維の反射率T1(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の反射率T2(%)との変化率(以下、反射変化率ともいう)が20%以下である。反射変化率が20%を超えると、上記涼感付与粒子を繊維表面に付着させることによる可視光域の波長の光への影響が大きくなりすぎ、涼感付与粒子を付着させていない繊維の色目に対して、本発明2の涼感付与繊維の色目が変化してしまう。上記反射変化率の好ましい下限は10%である。
【0034】
なお、上記反射変化率を20%以下とする方法としては特に限定されず、例えば、上記繊維表面に付着させる涼感付与粒子の量、形状、大きさ等を適宜調整することにより実現することができる。
【0035】
上記涼感付与粒子としては、上述の性質を繊維に付与することができるものであれば限定されないが、本発明者らは、赤外光等を反射する機能を有するとともに、繊維の反射変化率を20%以下とすることができる涼感付与粒子について鋭意検討した結果、アクリルビーズ及びアルミナ微粒子が好適な赤外光等を反射する機能を有するとともに、繊維の反射変化率を20%以下とすることができることを見出し、なかでも、赤外光等の反射性、繊維の反射変化率及び透明性に優れることからアクリルビーズが好適であることを見出した。上記涼感付与粒子は、公知のいかなる方法によっても製造することができ、市販されているものを用いてもよい。
本発明2の涼感付与繊維における涼感付与粒子の赤外光等の反射率、形状、大きさ等、及び、該涼感付与粒子を付与する繊維の具体例等については、本発明1の涼感付与繊維で説明した涼感付与粒子及び繊維と同様のものが挙げられる。従って、ここでは、これらの説明は省略する。
【0036】
本発明2の涼感付与繊維は、繊維表面に付着された赤外光等を反射する機能を有する涼感付与粒子が繊維表面で上記赤外光等を反射させて繊維に吸収される赤外光等の量を減少させることで繊維の昇温を抑制し、涼感を実感することができる。また、涼感付与繊維の可視光域の波長の光の反射率T1(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T2(%)との変化率が20%以下と小さいため、本発明2の涼感付与繊維の色目は、涼感付与粒子が付着されていない未加工の繊維の色目と略同一となり、涼感付与粒子を繊維表面に付着させる加工によって繊維が変色することもない。
【0037】
次に、本発明3の涼感付与繊維について説明する。
本発明3の涼感付与繊維は、繊維表面に涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維であって、上記涼感付与粒子は、可視光域及び赤外線域の波長の光を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有し、可視光域の波長の光の反射率T3(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T4(%)とが、下記式(2)を満たす涼感付与繊維である。
【0038】
【数6】
【0039】
本発明3の涼感付与繊維の繊維表面には、可視光域及び赤外線域の波長の光(赤外光等)を反射させる機能とともに、高い熱伝導性を有する涼感付与粒子が付着されている。即ち、本発明3の涼感付与繊維は、上述した涼感付与粒子の赤外光等を反射させる機能により繊維に吸収される赤外光等の量を減少させる効果と、上記涼感付与粒子の高い熱伝導性による熱の排出効果とを併せ持つことにより、非常に涼感に優れたものとなる。
上記涼感付与粒子の赤外光等を反射させる機能及び熱伝導性としては、本発明1の涼感付与繊維において説明した涼感付与粒子の熱伝導性等と同様であることが好ましい。
【0040】
また、本発明3の涼感付与繊維は、可視光域の波長の光の反射率T3(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T4(%)とが上記式(2)を満たすものである。即ち、本発明3の涼感付与繊維の反射率T3(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の反射率T4(%)との変化率(反射変化率)は、20%以下である。反射変化率が20%を超えると、上記涼感付与粒子を繊維表面に付着させることによる可視光域の波長の光への影響が大きくなりすぎ、涼感付与粒子を付着させていない繊維の色目に対して、本発明2の涼感付与繊維の色目が変化してしまう。上記反射変化率の好ましい下限は10%である。
【0041】
なお、上記反射変化率を20%以下とする方法としては特に限定されず、例えば、上記繊維表面に付着させる涼感付与粒子の量、形状、大きさ等を適宜調整することにより実現することができる。
【0042】
上記涼感付与粒子としては、上述の性質を繊維に付与することができるものであれば特に限定されないが、本発明者らは、赤外光等を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有し、更に、繊維の反射変化率を20%以下とすることができる涼感付与粒子について鋭意検討した結果、アクリルビーズ及びアルミナ微粒子が好適な赤外光等を反射する機能とともに、高い熱伝導性を有し、更に、繊維の反射変化率を20%以下とすることができることを見出し、なかでも、赤外光等の反射性、繊維の反射変化率及び透明性に優れることからアクリルビーズが好適であることを見出した。上記涼感付与粒子は、公知のいかなる方法によっても製造することができ、市販されているものを用いてもよい。
【0043】
本発明3の涼感付与繊維は、繊維表面に可視光等を反射するとともに、高い熱伝導性を有する涼感付与粒子が付着されており、更に、涼感付与繊維の可視光域の波長の光の反射率T3(%)と、上記涼感付与粒子が付着されていない繊維の可視光域の波長の光の反射率T4(%)との変化率が20%以下と小さい。
従って、本発明3の涼感付与繊維は、真夏の日差しのような強烈な赤外光等が照射された場合であっても、上記涼感付与粒子が繊維表面で赤外光等を反射させることで繊維に吸収される赤外光等の量を減少させ、繊維の昇温を防止することができるとともに、上記涼感付与粒子の高い熱伝導性により熱を好適に外部へ排出させることができ、充分に涼感を実感することができる。更に、上記反射変化率が20%以下と小さいため、本発明3の涼感付与繊維の色目は、涼感付与粒子が付着されていない未加工の繊維の色目と略同一となり、変色することもない。
【0044】
本発明1、2及び3の涼感付与繊維を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、上記涼感付与粒子とバインダーとを含有する処理溶液中に未加工の繊維を浸漬する工程1、及び、上記繊維を乾燥させる工程2とを含む方法が好適である。
【0045】
上記方法では、工程1において上記涼感付与粒子とバインダーとを含有する処理溶液中に未加工の繊維を浸漬することで、上記未加工の繊維の表面に上記涼感付与粒子をバインダーにより付着させる。
上記繊維表面に付着させる涼感付与粒子の量は、上記処理用液中の涼感付与粒子の濃度、及び、未加工の繊維を浸漬する時間により調整することができる。また、その量としては特に限定されないが、後述する工程2を経て製造される涼感付与繊維における涼感付与粒子の量が上述した本発明1の涼感付与繊維において説明した涼感付与粒子の量と同様となる量であることが好ましい。
【0046】
次いで工程2では、工程1を経て表面に涼感付与粒子を付着させた繊維を乾燥させる。即ち、この工程2により、上記バインダーを硬化させて上記繊維表面に上記涼感付与粒子を固定させる。
上記繊維を乾燥させる方法としては特に限定されず、例えば、上記工程1を経た繊維に含まれる過剰な処理溶液を絞りとった後、乾燥機等の公知の加熱手段により上記繊維を加熱する方法等が挙げられる。
【0047】
なお、本発明の涼感付与繊維の製造方法において、上記涼感付与粒子を付着させる未加工の繊維が上記生地や製品形態として完成された繊維製品である場合、上記工程1と工程2とはバッチ処理で行う必要があるが、上記未加工の繊維が糸状の繊維である場合、例えば、糸状の繊維を連続的に上記処理溶液中に浸漬させ、乾燥機等の公知の加熱手段を通して加熱して乾燥させた後、連続的に巻き取ることで上記工程1と工程2とを連続処理で行うことができる。
【0048】
本発明の涼感付与繊維の製造方法によると、繊維表面に上記涼感付与粒子が付着された涼感付与繊維を製造することができる。
このような本発明1、2及び3の涼感付与繊維を製造する方法も本発明の1つである。
【0049】
本発明1、2又は3の涼感付与繊維を用いてなる涼感付与繊維製品もまた、本発明の1つである。
【0050】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0051】
(実施例1)
涼感付与粒子として粒径が0.1〜10μmのアクリルビーズ(グンゼ社製、「クールビーズA」)3重量%、及び、バインダー(北広ケミカル社製、「バインダーGK」)2重量%を含有する処理溶液を調製した。
糸の太さが40番手でフライス編の綿生地(グンゼ社製、「314」)を水に浸して水分を付与した後、調製した処理溶液に浸漬した。
その後、綿生地を125℃、5分の条件で乾燥させ、繊維表面に涼感付与粒子を付与させた涼感付与繊維を得た。
【0052】
実施例1で得られた涼感付与繊維の光反射機能、反射率、白度、接触冷感及び洗濯耐久性を以下の方法により評価した。
【0053】
(1)光反射機能の評価
実施例1で得られた涼感付与繊維と、未加工の比較繊維(未加工の糸の太さが40番手でフライス編の綿生地:グンゼ社製、「314」)との裏面に温度センサーを貼り付け、涼感付与繊維及び比較繊維の表側上方で距離33cmの位置に配置した自然光ランプ(500W)から光を10分間照射し、比較繊維の生地温度が45℃、50℃及び55℃になったときの涼感付与繊維の生地温度を測定し、比較繊維の生地温度との差を算出してその値により光反射機能を評価した。また、同様の測定を10回洗濯後、及び、30回洗濯後にも行った。なお、洗濯条件は、家庭用洗濯機(東芝社製、「AW−45S1」)の標準条件で、洗剤(ライオン社製、「アタック」)を標準使用量添加して行った。
その結果を図1に示した。
【0054】
(2)反射率の評価
実施例1で得られた涼感付与繊維と、未加工の比較繊維(未加工の糸の太さが40番手でフライス編の綿生地:グンゼ社製、「314」)との可視光、赤外線反射率カーブを紫外線可視近赤外分光光度計(島津製作所社製、「UV−3150」)を用いて測定した。
その結果を図2に示した。
【0055】
(3)白度の評価
色差計(マクベス社製、「WHITE EYE3000」)を用いて実施例1で得られた涼感付与繊維と、未加工の比較繊維(未加工の糸の太さが40番手でフライス編の綿生地:グンゼ社製、「314」)との白度を測定した。なお、本発明では白度が130以上であると問題がないとした。
その結果を表1に示した。
【0056】
(4)接触冷感の評価
実施例1で得られた涼感付与繊維と、未加工の比較繊維(未加工の糸の太さが40番手でフライス編の綿生地:グンゼ社製、「314」)との接触冷感としてQmax値を以下の方法により測定した。
20.5℃の温度に設定した試料台の上に実施例1で得られた涼感付与繊維と、比較繊維とを置き、生地の上に32.5℃の温度に温められた貯熱板を接触圧0.098N/cm2で重ねた直後、蓄えられた熱量が低温側の試料に移動する熱量のピーク値を測定した。測定には、サーモラボII型精密迅速熱物性測定装置(カトーテック社製)を用いた。
その結果を表1及び図3に示した。
【0057】
(5)洗濯耐久性の評価
実施例1で得られた涼感付与繊維を家庭用洗濯機(東芝社製、「AW−45S1」)の標準条件、洗剤(ライオン社製、「アタック」)を標準使用量添加して10回、及び、30回洗濯した後における涼感付与粒子の残量を、Siを検出器とする蛍光X線分析装置(理学電機工業社製、「RIX2000」)を用いて測定した。
その結果を表1に示した。なお、表1において、洗濯後の涼感付与粒子の残量は、洗濯回数0回時の涼感付与粒子の量を100とした場合の割合で示した。
【0058】
【表1】
【0059】
表1、図1〜図3に示したように、実施例1で作製した涼感付与繊維の光反射機能、反射率及びQmax値は、いずれも比較繊維よりも優れたものであった。
また、比較繊維の可視光域の波長(400〜700nm)の光の反射率に対する、涼感付与繊維の可視光域の波長の光の反射率の変化率は20%以内であり、これらの表面を目視にて観察したところ、実施例1の涼感付与繊維と比較繊維とは全く同色に見えた。
また、実施例1で得られた涼感付与繊維の白度は130以上であり問題がなかった。更に、実施例1で得られた涼感付与繊維の洗濯耐久性は、30回洗濯後でも涼感付与粒子が約60%残留しており充分な洗濯耐久性を有するものであった。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、真夏の日差しのような強い可視光及び赤外線域の波長の光が照射された場合であっても充分な涼感を実感することができる涼感付与繊維、繊維表面に涼感を付与するための加工を施していない未加工の繊維の色目と略同一で変色することのない涼感付与繊維、真夏の日差しのような強い可視光及び赤外線域の波長の光が照射された場合であっても充分な涼感を実感することができるとともに、繊維表面に涼感を付与するための加工を施していない未加工の繊維の色目と略同一で変色することのない涼感付与繊維、及び、これらの製造方法、並びに、これらを用いてなる涼感付与繊維製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた涼感付与繊維の光反射機能の評価の結果を示したグラフである。
【図2】実施例1で得られた涼感付与繊維及び比較衣料の反射率の評価の結果を示したグラフである。
【図3】実施例1で得られた涼感付与繊維及び比較繊維の接触冷感の評価の結果を示したグラフである。
Claims (1)
- 繊維表面にアクリルビーズが付着された涼感付与繊維であって、q max 値が0.17J/sec/cm 2 以上であることを特徴とする涼感付与繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144008A JP4227837B2 (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144008A JP4227837B2 (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004346450A JP2004346450A (ja) | 2004-12-09 |
JP4227837B2 true JP4227837B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=33531615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003144008A Expired - Fee Related JP4227837B2 (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4227837B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5369251B1 (ja) * | 2012-10-26 | 2013-12-18 | 株式会社アズ | 涼感性繊維布の製造方法 |
WO2021132767A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 냉감성 원단과 이를 위한 폴리에틸렌 원사 및 폴리에틸렌 원사 제조방법 |
WO2021132768A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 폴리에틸렌 원사, 그 제조방법, 및 이를 포함하는 냉감성 원단 |
WO2021132769A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 폴리에틸렌 원사, 그 제조방법, 및 이를 포함하는 냉감성 원단 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE202007005259U1 (de) * | 2007-04-10 | 2007-06-28 | X-Technology Swiss Gmbh | Bekleidungsstück |
JP2020152039A (ja) * | 2019-03-22 | 2020-09-24 | 株式会社アン・ドゥー | 涼感生地及び布製品 |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003144008A patent/JP4227837B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5369251B1 (ja) * | 2012-10-26 | 2013-12-18 | 株式会社アズ | 涼感性繊維布の製造方法 |
WO2021132767A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 냉감성 원단과 이를 위한 폴리에틸렌 원사 및 폴리에틸렌 원사 제조방법 |
WO2021132768A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 폴리에틸렌 원사, 그 제조방법, 및 이를 포함하는 냉감성 원단 |
WO2021132769A1 (ko) | 2019-12-27 | 2021-07-01 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 폴리에틸렌 원사, 그 제조방법, 및 이를 포함하는 냉감성 원단 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004346450A (ja) | 2004-12-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100996019B1 (ko) | 개선된 접착형 섬유 및 부직 웨브 | |
JP3664585B2 (ja) | 熱線放射性に優れる繊維 | |
JP2000516669A (ja) | 合成ポリエステル吸収性材料 | |
JP4227837B2 (ja) | 涼感付与繊維、涼感付与繊維の製造方法、及び、涼感付与繊維製品 | |
CN101680128A (zh) | 具优异庞大性与柔软性的热粘着性复合纤维以及使用该复合纤维的纤维成形品 | |
KR101974180B1 (ko) | 나일론 섬유를 포함하는 냉감 방적사 및 원단 | |
CN101377024A (zh) | 抗紫外聚酯纤维及其生产方法 | |
JP6645421B2 (ja) | ポリエステル中空繊維球状体 | |
JP2005520950A5 (ja) | ||
KR20210022864A (ko) | 나일론 섬유를 포함하는 냉감 방적사 및 원단 | |
CN109952395A (zh) | 光泽纤维 | |
JPS5831113A (ja) | 吸水性アクリル繊維 | |
JP4228856B2 (ja) | 熱可塑性繊維、布帛および繊維製品 | |
CN110372912A (zh) | 一种改性玻璃微珠、其制备方法及用其制备复合树脂制品的方法 | |
JPWO2016013618A1 (ja) | 液体含浸シート用不織布、液体含浸シートおよび液体含浸シート用不織布用のビスコースレーヨン | |
CN109837603A (zh) | 一种防晒防蚊虫凉感面料的制备方法 | |
CN104755669A (zh) | 凉感性纤维布及其制造方法 | |
JP6007156B2 (ja) | 温度調節機能を有する織編物及び該織編物を用いた衣服 | |
TW200427893A (en) | Deodorant fiber structure and method for producing the same | |
JP3220374B2 (ja) | 涼感性繊維 | |
CN104727018A (zh) | 一种摩擦布及其制备方法 | |
JP2022051287A (ja) | 光低反射不織布 | |
JP2017166103A (ja) | 海島型中空複合繊維および繊維球状体 | |
JP5987361B2 (ja) | 織編物およびその製造方法 | |
JP2002161429A (ja) | 遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊維及びその製造方法並びにその繊維を含有した下着 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060501 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080219 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080311 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080507 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080512 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080609 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080609 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080905 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080910 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20081010 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081118 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081201 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4227837 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |