JP2002161429A - 遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊維及びその製造方法並びにその繊維を含有した下着 - Google Patents

遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊維及びその製造方法並びにその繊維を含有した下着

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体に対して最も効果的とされる波長の遠赤
外線を良好に放射することができ、保温性に優れた遠赤
外線放射性粒子含有レーヨン系繊維及びその製造方法並
びにその繊維を含有した下着を提供することにある。 【解決手段】 アルミナ(Al23 )、シリカ(Si
2 )、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(Ca
O)、二酸化チタン(TiO2 )のうちから選択された
一種以上の金属酸化物と、プラチナ(Pt)が含有され
てなることを特徴とするレーヨン系繊維とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遠赤外線放射性粒子
含有レーヨン系繊維及びその製造方法並びにその繊維を
含有した下着に係り、その目的は、人体に対して最も効
果的とされる波長の遠赤外線を良好に放射することがで
き、保温性に優れた遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系
繊維及びその製造方法並びにその繊維を含有した下着を
提供することにある。
【0002】
【従来の技術】3〜1000μm程度の波長を有する遠
赤外線は、物体と接触するとその物体の分子や結晶を振
動させて、物体を温める温熱効果を有することが知られ
ている。しかも、遠赤外線は物体内部に浸透することが
できるために、物体表面を必要以上に加熱することなく
物体内部の温度を上昇させることが可能である。従来か
ら、このような遠赤外線の温熱効果を利用することによ
り保温性に優れた繊維及び衣服の開発が行われている。
この繊維及び衣服においては、遠赤外線を放射する特性
を有する成分を繊維に予め配合しておくことにより、保
温性を高めようと試みられている。
【0003】例えば、遠赤外線を放射する特性を有する
成分が配合された繊維に関する技術として、特開平3−
51301号公報には、30℃における遠赤外線放射率
が平均65%以上である粒子を含有した遠赤外線放射層
を有することを特徴とする肌着が開示されている。ま
た、特開平3−190990号公報には、アルミナ、チ
タン、プラチナからなる遠赤外線放射性粒子が配合され
てなることを特徴とする合成繊維が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のいずれの技術に
おいても、遠赤外線放射性粒子が含有される合成繊維と
しては、ポリエチレン系繊維やポリアミド系繊維等が用
いられていた。この理由は、ポリエチレン系繊維やポリ
アミド系繊維は、この他の合成繊維に比べて、遠赤外線
の透過性に優れるからであり、この他の合成繊維を使用
した場合、遠赤外線放射性粒子から放射された遠赤外線
が合成繊維に吸収されてしまい、このために、実質的な
遠赤外線の放射量が減少して保温効果を発揮することが
できないからである。また、従来の遠赤外線放射性粒子
は、十分満足できる効果を得ることができるほど遠赤外
線が放射されているとは言えず、この面からも遠赤外線
の透過性に優れた繊維を使用する必要があった。
【0005】一方、近年、レーヨン系繊維の消費量が増
加している。この理由としては、AV加工、R加工、形
態安定加工等の各種加工技術が創出されたこと、またレ
ーヨン系繊維の持つ風合いの良さや、原材料としてパル
プ等の天然の素材を使用するといった面が消費者に見直
されたこと、さらには、他の繊維との混紡に適している
こと等を挙げることができる。
【0006】本発明者らは、このように優れた特性を有
するレーヨン系繊維に、遠赤外線放射性粒子を含有させ
て、優れた保温特性を有するレーヨン系繊維を開発する
べく鋭意研究を行った結果、特定の製造段階において遠
赤外線放射性粒子を配合することにより、紡糸した後も
繊維から遠赤外線放射性粒子が脱落することなく、しっ
かりと繊維に含有されるとともに、遠赤外線が十分放射
されて満足できる保温効果が得られることを見いだし本
発明の完成に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1に係る発
明は、アルミナ(Al23 )、シリカ(SiO2 )、
マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、二
酸化チタン(TiO2)のうちから選択された一種以上
の金属酸化物と、プラチナ(Pt)が含有されてなるこ
とを特徴とするレーヨン系繊維に関する。請求項2に係
る発明は、請求項1に記載のレーヨン系繊維が含有され
てなることを特徴とする下着に関する。請求項3に係る
発明は、天然繊維及び/又は合成繊維が混紡されてなる
ことを特徴とする請求項2に記載の下着に関する。請求
項4に係る発明は、天然繊維及び/又は合成繊維が人体
との接面側に配置するように混紡されてなることを特徴
とする請求項3に記載の下着に関する。請求項5に係る
発明は、天然繊維及び/又は合成繊維が人体との反接面
側に配置するように混紡されてなることを特徴とする請
求項3に記載の下着に関する。請求項6に係る発明は、
予め遠赤外線放射性粒子が分散混合された紡糸原液を湿
式紡糸することを特徴とするレーヨン系繊維の製造方法
に関する。請求項7に係る発明は、脱泡工程において遠
赤外線放射性粒子を添加することを特徴とする請求項6
に記載のレーヨン系繊維の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に係る遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系
繊維には、遠赤外線放射性粒子が含有されている。遠赤
外線放射性粒子とは、常温において遠赤外線を放射する
ことができる粒子、より好ましくは常温において人体に
有効な波長とされる4〜12μm程度の遠赤外線を放射
することができる粒子のことである。本発明では遠赤外
線放射性粒子として、アルミナ(Al23 )、シリカ
(SiO2 )、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム
(CaO)、二酸化チタン(TiO2 )のうちから選択
された一種以上の金属酸化物と、プラチナ(Pt)が配
合されている。
【0009】配合されるアルミナ、シリカ、二酸化チタ
ン、マグネシア、酸化カルシウムの粒径は、レーヨン系
繊維の太さに応じて任意に設定することができるが、通
常の場合、それぞれ、0.1〜15μm、好ましくは
0.1〜5μm、より好ましくは0.2〜1.5μmと
される。
【0010】また、配合されるプラチナの粒径は特に限
定されないが、0.1〜5μm、より好ましくは0.3
〜0.5μmとされる。また、プラチナの配合量は特に
限定されないが、遠赤外線放射性粒子全量中、0.5〜
3重量%、好ましくは0.8〜2重量%とされる。
【0011】尚、本発明においては、10〜30重量%
のアルミナと、45〜70重量%のシリカと、5〜20
重量%のマグネシアと、5〜20重量%の酸化カルシウ
ムと、0.8〜2重量%のプラチナとからなる遠赤外線
放射性粒子を用いることが好ましく、更には、10〜2
0重量%のアルミナと、45〜60重量%のシリカと、
10〜20重量%のマグネシアと、10〜20重量%の
酸化カルシウムと、8〜15重量%の二酸化チタンと、
0.8〜2重量%のプラチナとからなる遠赤外線放射性
粒子を用いることが好ましい。この理由は、各成分の配
合量を前述の通りに調整することにより、常温において
遠赤外線が十分放射されて保温効果を十分に発揮するこ
とができるからである。
【0012】さらに、本発明においては、以上説明した
成分のほか、ジルコニア、酸化クロム、フェライト、ス
ピネル、セリウム、バリウム、炭化ホウ素、炭化ケイ
素、炭化チタン、炭化モリブデン、炭化タングステン、
窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ジル
コニウム、炭素、グラファイト、タングステン、モリブ
デン、バナジウム、タンタル、マンガン、ニッケル、酸
化銅、酸化鉄等を適宜任意に配合することができる。こ
れらの任意の成分の配合量は特に限定されないが、遠赤
外線放射性粒子全量中、1〜15重量%、好ましくは2
〜10重量%とされる。また、その粒径も特に限定され
ず、レーヨン系繊維の太さに応じて任意に設定すること
ができるが、通常の場合、0.1〜15μm、好ましく
は0.1〜5μm、より好ましくは0.2〜1.5μm
とされる。
【0013】以上説明した構成からなる遠赤外線放射性
粒子は、人体に対して有効な波長とされる4〜12μm
前後の遠赤外線を常温において安定して、しかも人体に
対して十分な効果が発現される程度に放射される。
【0014】以上説明した遠赤外線放射性粒子をレーヨ
ン系繊維に含有させることにより、本発明に係る遠赤外
線放射性粒子含有レーヨン系繊維とすることができる。
尚、本発明におけるレーヨン系繊維とは、レーヨン、銅
アンモニアレーヨン(キュプラ)、精製セルロースのこ
とである。本発明においてレーヨン系繊維に遠赤外線放
射性粒子が含有される理由は、レーヨン系繊維は、この
他のあらゆる繊維材料との混紡に適しており、遠赤外線
放射性粒子含有レーヨン系繊維を他の繊維材料に混紡す
ることにより、あらゆる繊維材料に容易に保温性を保持
させることができるからである。また、この他の繊維の
場合、遠赤外線放射性粒子の必須成分であるプラチナが
繊維中に含有されずに、紡糸する際に脱落することがあ
るが、レーヨン系繊維の場合、脱落することなく、繊維
中にしっかりと含有されるからである。
【0015】以下、レーヨン系繊維に遠赤外線放射性粒
子を含有させる方法について具体的に説明する。まず、
遠赤外線放射性粒子をレーヨンに含有させる場合につい
て説明する。レーヨンに遠赤外線放射性粒子を含有させ
るには、湿式紡糸する前の紡糸原液中に遠赤外線放射性
粒子を分散状態で混合した後に、常法に従いこの原液を
紡糸してレーヨンとすればよい。即ち、レーヨンの原材
料である木材パルプ等から製造されるアルカリセルロー
スを二硫化炭素と反応させた後に、得られる繊維素キサ
ントゲン酸ソーダを水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ
てビスコース液を製造する硫化溶解工程において遠赤外
線放射性粒子を配合すればよい。また、前記の硫化溶解
工程により得られたビスコース液を熟成させる際に行わ
れる脱泡工程において添加することもできる。
【0016】遠赤外線放射性粒子の配合量は特に限定さ
れず、常温において人体に有効な波長であるとされる4
〜12μm前後の遠赤外線を放射して良好な保温性を発
揮できる配合量であって、下着の構成繊維材料として紡
糸可能な範囲内であれば、任意の配合量が採用される。
具体的には、1〜15重量%、好ましくは5〜10重量
%とされる。尚、前記の遠赤外線放射性粒子が配合され
たビスコース液からビスコースレーヨンを紡糸すること
も、またレーヨンステープルを紡糸することも可能であ
る。即ち、ビスコース液を紡糸口から押し出し、硫酸、
硫酸ソーダ等からなる凝固浴を通過させて固化して繊維
状に再生させた後に、得られた繊維を精製、洗浄、漂
白、乾燥等することによりビスコースレーヨンを得るこ
とができる。また、ビスコース液を紡糸口から押し出し
た後に、集束、切断して精錬することによりレーヨンス
テープルとすることもできる。
【0017】次に、遠赤外線放射性粒子を銅アンモニア
レーヨンに含有させる場合について説明する。銅アンモ
ニアレーヨンに遠赤外線放射性粒子を含有させるには、
湿式紡糸する前の紡糸原液中に遠赤外線放射性粒子を分
散状態で混合した後に、常法に従いこの原液を紡糸して
銅アンモニアレーヨンとすればよい。即ち、銅アンモニ
アレーヨンの原材料である綿やリンターから製造される
精製リンターを、酸化銅アンモニア溶液に溶解して紡糸
原液とする際に、遠赤外線放射性粒子を添加すればよ
い。また、前記得られた紡糸原液を紡糸する前に行われ
る脱泡工程において添加することも可能である。尚、前
記の遠赤外線放射性粒子が含有された紡糸原液からキュ
プラステープル及びキュプラフィラメントのいずれも製
造することができる。以上説明した以外の構成について
は、上記のレーヨンに遠赤外線放射性粒子を含有させる
場合と同様であり説明を省略する。
【0018】次に、遠赤外線放射性粒子を精製セルロー
スに含有させる場合について説明する。精製セルロース
に遠赤外線放射性粒子を含有させるには、湿式紡糸する
前の紡糸原液中に遠赤外線放射性粒子を分散状態で混合
した後に、常法に従いこの原液を紡糸して精製セルロー
スとすればよい。即ち、精製セルロースの原材料である
木材パルプ等を直接溶剤に溶解させて紡糸原液を製造す
る際に遠赤外線放射性粒子を配合すればよい。また、前
記得られた紡糸原液を紡糸する前に行われる脱泡工程に
おいて添加することも可能である。尚、前記の遠赤外線
放射性粒子が含有された紡糸原液からステープル及びフ
ィラメントのいずれも製造することができる。以上説明
した以外の構成については、上記のレーヨンに遠赤外線
放射性粒子を含有させる場合と同様であり説明を省略す
る。
【0019】さらに、以上説明した方法により製造され
た遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊維は、他の繊維
材料と混紡されて、常法に従って下着とされる。遠赤外
線放射性粒子含有レーヨン系繊維と混紡される他の繊維
材料としては、綿、麻、絹、ウール等の天然繊維、蛋白
繊維、アクリル、ポリエステル、ナイロン、アセテー
ト、ビニロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン等の合成繊維を例示することができるが、特に
限定されない。また、遠赤外線放射性粒子含有レーヨン
系繊維を他の繊維材料と混紡する場合、遠赤外線放射性
粒子含有レーヨン系繊維の配合量は特に限定されない
が、通常の場合、2重量%以上、好ましくは2〜50重
量%となるように用いることが好ましい。この理由は、
遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊維の配合量が2重
量%未満の場合、遠赤外線放射性粒子含有レーヨン系繊
維から放射される遠赤外線の量が少なく、保温性が発揮
されないために、好ましくないからである。
【0020】遠赤外線放射性粒子を配合したレーヨン系
繊維とこの他の繊維を混紡する場合、レーヨン系繊維を
着用者の皮膚と直接接触することができるように、即
ち、着用者の接面側となるように混紡することもでき
る。また、遠赤外線放射性粒子を配合したレーヨン系繊
維とこの他の繊維を混紡する場合、レーヨン系繊維を着
用者の皮膚と直接接触することないように、着用者の反
接面側となるように混紡することもできる。レーヨン系
繊維を着用者の皮膚の接面側に配置するように混紡する
ことにより、遠赤外線放射性粒子から放射された遠赤外
線を効果的に着用者の皮膚に放射されることとなる。こ
のために、遠赤外線の温熱効果を効率的に得ることがで
き、特に、冬用の下着に好適に用いることができる。ま
た、レーヨン系繊維を着用者の皮膚の反接面側に配置す
るように混紡することにより、着用者の皮膚とレーヨン
系繊維が直接接触することを避けることができる。こう
することにより、特にアレルギー症状を呈する人が安心
して着用することができる。また、夏用の下着に好適に
用いることができる。製造される下着としては特に限定
されず、アンダーシャツ、ランニングシャツ、ブリー
フ、パンツ、ズボン下、ショーツ、タンクトップ、パン
ティーホース、7分袖、フレンチ袖、ボディスーツ、ガ
ードル、腹巻、靴下等の通常の男性用下着、女性用肌着
を例示することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例を示してより詳細に説
明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定さ
れるものではない。 (実施例の試料の調製)アルミナ20重量%、シリカ5
0重量%、マグネシア10重量%、酸化カルシウム10
重量%、二酸化チタン8重量%、プラチナ2重量%から
なる金属を10重量%配合したレーヨン系繊維20重量
%と、綿・ナイロン・ポリウレタン80重量%を混紡し
て通常の方法により製造した女性用肌着を実施例1の試
料とした。また、アルミナ20重量%、シリカ50重量
%、マグネシア10重量%、酸化カルシウム10重量
%、二酸化チタン8重量%、プラチナ2重量%からなる
金属を10重量%配合したレーヨン系繊維20重量%
と、ナイロン・ポリウレタン80重量%を混紡して通常
の方法により製造したボディスーツを実施例2の試料と
した。 (比較例の試料の調製)前記実施例1の試料の調製に使
用したレーヨン系繊維(金属は配合せず)と綿・ナイロ
ン・ポリウレタンを混紡して通常の方法により製造した
女性用肌着を比較例1の試料とした。また、実施例2の
試料の調製に使用したレーヨン系繊維(金属は配合せ
ず)とナイロン・ポリウレタンを混紡して通常の方法に
より製造したボディスーツを比較例2の試料とした。
【0022】(試験例1;皮膚血流量の変化)二名の健
常女性被験者(被験者A;20歳、被験者B;23歳)
に上記の各試料を着用してもらい、被験者の指部皮膚血
流量の変化をレーザードップラー法により測定した。測
定方法は、まず、被験者二名を少なくとも試験開始30
分前から安静状態にし、外部刺激の影響を受けないよう
にした。実施例又は比較例の各試料を着用する前及び着
用後にわたってレーザードップラー血流計FLO−1
(オメガウェーブ社製)、生体信号処理装置DP−11
00A(日本電気三栄社製)を用いて、動静脈吻合の組
織血流量を計測し、6000ポイント/min.を平均
して1分間のデータ値として血流変化率を算出した。被
験者Aが実施例1及び比較例1を着用した場合の結果を
図1に、被験者Bが実施例1及び比較例1を着用した場
合の結果を図2に、被験者Aが実施例2及び比較例2を
着用した場合の結果を図3に、被験者Bが実施例2及び
比較例2を着用した場合の結果を図4に、それぞれ示
す。
【0023】図1〜4に示される結果の通り、本発明に
係る金属含有レーヨン系繊維は、人体に対して遠赤外線
を放射することにより、着用者の血流量を増大させて、
高い保温効果を発揮することが分かる。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載のレーヨン系繊維は、人
体に特に有効な波長とされる遠赤外線を放射することが
できる。請求項2又は3に記載の下着は、請求項1に記
載のレーヨン系繊維が含有されているから、繊維から遠
赤外線が着用者の皮膚に放射されて、着用者の血流量を
増大させることができ、保温性に優れた下着とされる。
請求項4に記載の下着は、請求項1に記載のレーヨン系
繊維が人体との接面側に配置されるように混紡されてい
るから、レーヨン系繊維から遠赤外線が直接皮膚に放射
されることにより、効果的に着用者の血流量を増大させ
ることことができ、特に保温性に優れた下着とされる。
請求項5に記載の下着は、請求項1に記載のレーヨン系
繊維が人体との反接面側に配置されるように混紡されて
いるから、着用者の皮膚と遠赤外線放射性粒子とが直接
接触することがなく、このために、アレルギー症状を有
する人であっても安心して着用することができる。請求
項6及び7に記載のレーヨン系繊維の製造方法は、レー
ヨン系繊維に遠赤外線放射性粒子を脱落することなく含
有させることができ、保温性に優れたレーヨン系繊維を
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、試験例1において、被験者Aが実施例
1及び比較例1の試料を着用した場合の結果を示したグ
ラフである。
【図2】図2は、試験例1において、被験者Bが実施例
1及び比較例1の試料を着用した場合の結果を示したグ
ラフである。
【図3】図3は、試験例1において、被験者Aが実施例
2及び比較例2の試料を着用した場合の結果を示したグ
ラフである。
【図4】図4は、試験例1において、被験者Bが実施例
2及び比較例2の試料を着用した場合の結果を示したグ
ラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ(Al23 )、シリカ(Si
    2 )、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(Ca
    O)、二酸化チタン(TiO2 )のうちから選択された
    一種以上の金属酸化物と、プラチナ(Pt)が含有され
    てなることを特徴とするレーヨン系繊維。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーヨン系繊維が含有
    されてなることを特徴とする下着。
  3. 【請求項3】 天然繊維及び/又は合成繊維が混紡され
    てなることを特徴とする請求項2に記載の下着。
  4. 【請求項4】 天然繊維及び/又は合成繊維が人体との
    接面側に配置するように混紡されてなることを特徴とす
    る請求項3に記載の下着。
  5. 【請求項5】 天然繊維及び/又は合成繊維が人体との
    反接面側に配置するように混紡されてなることを特徴と
    する請求項3に記載の下着。
  6. 【請求項6】 予め遠赤外線放射性粒子が分散混合され
    た紡糸原液を湿式紡糸することを特徴とするレーヨン系
    繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 脱泡工程において遠赤外線放射性粒子を
    添加することを特徴とする請求項6に記載のレーヨン系
    繊維の製造方法。
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