JP4226916B2 - 光学素子の成形方法及びその成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク装置、光ディスク装置に用いられるレンズ等の光学素子を成形するのに好適な光学素子の成形方法及び成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光学素子の成型方法及び成形装置には、光学素子成形用の成形素材を成形金型にセットして成形温度にまで成形素材を昇温しつつ加圧して光学素子を形成し、加圧成形後に光学素子がセットされたままの成形金型を搬送して冷却する光学素子の成形方法が知られている(例えば、特許文献等1参照)。
【0003】
また、一定の成形温度に保持した成形金型により成形素材を加圧成形して光学素子を形成し、成形金型に光学素子を保持した状態で冷却する光学素子の成形方法も知られている(例えば、特許文献2等参照)。
【0004】
更に、成形金型に成形素材をセットして転移点付近よりも高い成形温度にまで加熱し、加熱後に成形金型により成形素材を加圧して光学素子を形成し、成形金型に光学素子を保持した状態で冷却する光学素子の成形方法も知られている(例えば、特許文献3等参照)。
【0005】
また、成形素材を成形金型に供給して成形ブロックとし、この成形ブロックを予熱ステージで成形温度まで予熱して、予熱した成形ブロックを成形ステージに搬送して加圧成形により光学素子を形成し、加圧成形後に成形ブロックを冷却ステージに搬送し、冷却後に光学素子を成形金型から取り外し、その光学素子が取り外された成形金型を予熱ステージに搬送する光学素子の成形方法も知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
【特許文献1】
特公平7−35260号公報(特許請求の範囲の請求項1)
【特許文献2】
特公平3−52414号公報(特許請求の範囲の請求項1)
【特許文献3】
特公平5−81540号公報(特許請求の範囲の請求項2)
【特許文献4】
特公平6−45463号公報(特許請求の範囲の請求項1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来の光学素子の成形方法及び成形装置では、いずれも、成形素材を保持した状態で成形金型を成形装置本体にセットし、成形後に光学素子を保持した状態の成形金型を成形装置本体から取り外す工程を含むので、成形装置本体への成形金型のセット、成形装置本体から成形金型の取り外しに時間がかかるという問題点がある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的は、光学素子の成形精度を維持しつつ作業時間の短縮を図ることのできる光学素子の成形方法及び成形装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の光学素子の成形方法は、複数個の光学素子成形用の成形素材を昇温用のパレットに配置して成形素材の転移点温度に近い温度にまで前記成形素材を昇温させる予備昇温工程と、昇温された成形素材を前記パレットから取り出して搬送手段により成形金型にセットする第1搬送工程と、前記成形素材を前記転移点温度よりも高い成形温度にまで昇温させつつ前記成形金型により圧力を加えて所定形状の光学素子を形成すると共に、圧力を加えた状態を維持しつつ前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却する成形工程と、前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却された光学素子を前記成形金型から取り外して冷却用のパレットに向けて搬送する第2搬送工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の光学素子の成形装置は、複数個の光学素子形成用の成形素材を配置して該成形素材の転移点温度に近い温度にまで前記成形素材を昇温させる昇温用のパレットと、昇温された成形素材を前記パレットから取り出して成形金型にセットするための第1搬送手段と、前記成形素材を前記転移点温度よりも高い成形温度にまで昇温させつつ前記成形金型により圧力を加えて所定形状の光学素子を形成すると共に、圧力を加えた状態を維持しつつ前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却する成形装置本体と、前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却された光学素子を前記成形金型から取り出して冷却用のパレットに向けて搬送する第2搬送手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
前記成形素材はガラス材料又はプラスチックス材料であることが望ましい。
【0012】
また、前記成形素材及び成形金型が、成形素材の転移点温度近くで酸化する場合は、前記昇温用パレット、前記第1搬送手段、前記成形装置本体、前記第2搬送手段、前記冷却用パレットを囲むチャンバー内を無酸素状態にすることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明に係わる光学素子の成形方法及び成形装置の発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は本発明に係わる光学素子の成形方法を説明するための工程図であって、この図1において、1は昇温用のパレットである。昇温用のパレット1には、複数個の凹所2が形成されている。この凹所2には所定形状の成形素材3がセットされている。
【0015】
その昇温用のパレット1には、その下部にヒーター(図示を略す)が内蔵され、成形素材3は転移点温度に近い温度にまで昇温される。成形素材3には、ガラス材料又はプラスチックス材料が用いられるが、ここでは、成形素材3にはガラス材料が用いられているものとする。
【0016】
成形素材3は、昇温用のパレット1によりガラス転移点温度に近い温度にまで予備的に昇温される。昇温された成形素材3は昇温用のパレット1から取り出されて搬送手段により成形装置本体4に向かって搬送される。その搬送手段には、例えば、搬送用ロボットが用いられる。
【0017】
成形装置本体4には、図2に示すように、その密閉壁5内に成形用上金型6、成型用下金型7が設けられている。すなわち、成形システムの全てが密閉壁内に設けられている。
【0018】
成型用上金型6、成型用金型7にはヒーター8、9が設けられている。その密閉壁5内には成形中の成形素材3の酸化を防止するために窒素ガスが充満されているが、密閉室5内は真空雰囲気に保っても良い。ここでは、成型用上金型6、成型用下金型7からなる一対の成形金型を複数組設けて複数個づつ同時に光学素子10を製造できるものとされている。
【0019】
成形素材3は転移点温度よりも高い成形温度にまで昇温されて成形用上金型6、成型用下金型7により圧力を加えられ、これにより所定形状の光学素子10が形成される。なお、符号11は加圧プランジャーを示す。
【0020】
光学素子10は、成形装置本体4内で圧力を加えられた状態を維持しつつ転移点温度よりも低い温度、酸化が生じない温度(例えば、300℃)にまで冷却される。
【0021】
転移点温度よりも低い温度にまで冷却された光学素子10は成形用上金型6、成型用下金型7から取り外される。そして、搬送用ロボット(図示を略す)により冷却用のパレット12に向けて搬送され、その冷却用のパレット12に載置されて常温にまで冷却される。
【0022】
本発明の実施の形態によれば、成形素材3を予め転移点温度に近い温度にまで予備昇温し、成形素材3を転移点温度よりも高い成形温度に保持しつつ加圧して所定形状の光学素子10を成形し、加圧状態を維持した状態で光学素子10が変形を生じないガラス転移点温度以下又は酸化が生じない温度以下にまで冷却するので、光学素子10の高精密化を図ることができる。
【0023】
また、成形金型の個数を低減できるので、イニシャルコストの低減、成形金型のばらつきに伴う光学素子10の寸法、形状のばらつきを防止できる。
【0024】
更に、成形素材3の昇温と光学素子10の冷却とには時間がかかるので、昇温工程と冷却工程とでは、バッチ処理方式(成形素材3を昇温パレット1にセットして一度に予備昇温する方式、光学素子10を冷却用パレット12にセットして一度に冷却する方式)を採用したので、予備昇温時間、加圧成形に要する時間との差を調整するのが容易となる。
【0025】
加えて、成形装置本体4に成形金型を取り付けた状態として、成形素材3のみを搬送して成形金型にセットし、成形後には光学素子10を成形金型から取り外して搬送することにしたので、成形装置本体への成形金型のセット、成形装置本体から成形金型の取り外しに時間がかかるという問題点も解消できる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、光学素子の成形精度を維持しつつ光学素子の成形時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる光学素子の成形方法を説明するための工程図である。
【図2】 本発明に係わる成形装置本体の拡大説明図である。
【符号の説明】
1 昇温用のパレット
3 成形素材
6 成型用上金型
7 成型用下金型
10 光学素子
12 冷却用のパレット
Claims (5)
- 複数個の光学素子成形用の成形素材を昇温用のパレットに配置して成形素材の転移点温度に近い温度にまで前記成形素材を昇温させる予備昇温工程と、
昇温された成形素材を前記パレットから取り出して搬送手段により成形金型にセットする第1搬送工程と、
前記成形素材を前記転移点温度よりも高い成形温度にまで昇温させつつ前記成形金型により圧力を加えて所定形状の光学素子を形成すると共に、圧力を加えた状態を維持しつつ前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却する成形工程と、
前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却された光学素子を前記成形金型から取り外して冷却用のパレットに向けて搬送する第2搬送工程と、
を含むことを特徴とする光学素子の成形方法。 - 前記成形素材がガラス材料又はプラスチックス材料であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
- 複数個の光学素子形成用の成形素材を配置して該成形素材の転移点温度に近い温度にまで前記成形素材を昇温させる昇温用のパレットと、
昇温された成形素材を前記パレットから取り出して成形金型にセットするための第1搬送手段と、
前記成形素材を前記転移点温度よりも高い成形温度にまで昇温させつつ前記成形金型により圧力を加えて所定形状の光学素子を形成すると共に、圧力を加えた状態を維持しつつ前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却する成形装置本体と、
前記転移点温度よりも低い温度にまで冷却された光学素子を前記成形金型から取り出して冷却用のパレットに向けて搬送する第2搬送手段と、
を有することを特徴とする光学素子の成形装置。 - 前記成形素材がガラス材料又はプラスチックス材料であることを特徴とする請求項3に記載の光学素子の成形装置。
- 前記成形素材及び成形金型が、成形素材の転移点温度近くで酸化する場合は、前記昇温用パレット、前記第1搬送手段、前記成形装置本体、前記第2搬送手段、前記冷却用パレットを囲むチャンバー内を無酸素状態にすることを特徴とする請求項3に記載の成形装置。
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