JP4226128B2 - 内燃機関用のピストンの製造方法 - Google Patents

内燃機関用のピストンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レシプロ型式のエンジン等の内燃機関に使用されるピストンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば乗用車やオートバイのエンジンに使用されるピストンでは、鋳造により形成されているものが多くあるが、近年ではアルミ合金等を使用した鍛造により形成されたピストンが現れてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなエンジンではシリンダヘッドに吸気バルブ及び排気バルブが配置されているので、ピストンのヘッド部の外周部近くに凹部状のバルブリセスを形成したものがあり、ピストンが上死点に達した際に、開操作された吸気バルブ及び排気バルブがピストンのヘッド部のバルブリセスに入り込むようにして、吸気バルブ及び排気バルブの開閉にピストンが干渉しないように構成している。
この場合、ピストンのヘッド部はシリンダで爆発する高圧の燃焼ガスを受け止めるので、ピストンのヘッド部にヒケやヒケによるキズ等が生じていると、ピストンの耐久性の低下を招くおそれがある。
本発明は内燃機関用のピストンにおいて、ピストンを鍛造により製作する場合に、特にバルブリセスにヒケやヒケによるキズ等が生じないようにすることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[I]
例えば図8(ロ)に示すように、ピストンのヘッド部5の外周部近くにバルブリセス6が形成される場合、ヘッド部5の外周部で金型が終わり、ヘッド部5の外周部から外方に素材が流れないように構成されていたとする。
図8(ロ)に示す状態において、ピストン軸芯方向に金型を移動させてピストンの鍛造を行うと、例えば図8(ロ)の矢印A1に示すように、素材が中側から金型のバルブリセス6の底面部6aに対応する部分に沿って流れて、バルブリセス6が形成されると考えられる。
この図8(ロ)に示す状態の場合、矢印A1に示す素材の流れが大きなものとなると考えられ、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分に沿って素材があまり流れ込まずに、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分に素材が滞留するものと考えられる。これにより、矢印A1に示す素材の流れによって発生する断層によって、バルブリセス6の底面部6aと縦壁部6bとの間の部分に、ヒケやヒケによるキズ等の欠陥Bが発生し易いものと考えられる。
【0005】
図8(ロ)に示す状態において、金型の表面(ヘッド部5の表面に対応する部分)を粗くし、矢印A1に示す素材の流れに抵抗が加わるようにして、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分に素材が滞留し難くするように構成することも可能である。しかしながら、このように構成するとヘッド部5の表面が粗くなり、ヘッド部5の表面に疲労破壊が発生し易くなって、ピストンの耐久性の低下を招くおそれがある。
【0006】
[II]
請求項1の特徴によると、ピストン軸芯方向に金型を移動させてピストンの鍛造を行うと、例えば図8(イ)の矢印A2に示すように、素材が中側から金型のバルブリセス6の底面部6aに対応する部分に沿って流れて、バルブリセス6が形成されるのであり、図8(イ)の矢印A3に示すように、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分及び金型のヘッド部5の外周部に対応する部分に素材が流れ込み、素材がさらに外方に流れて、ヘッド部5の外周部におけるバルブリセス6付近の縁部から突出する突出部10が、形成されるものと考えられる。
【0007】
請求項1の特徴について言い換えると、図8(イ)に示すように金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分及び金型のヘッド部5の外周部に対応する部分から、素材がさらに外方に流れて、ヘッド部5の外周部におけるバルブリセス6付近の縁部から突出する突出部10が形成されるように構成しているのであり、図8(ロ)に示すように素材の行き着く先を金型のヘッド部5の外周部に止めるのではなく、図8(イ)に示すように突出部10にまで少し先に延ばしている。
請求項1の特徴のように、素材の行き着く先を金型のヘッド部の外周部に止めるのではなく、突出部にまで少し先に延ばすことにより、図8(イ)の矢印A3に示すように、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分及び金型のヘッド部5の外周部に対応する部分に素材が流れ込み易くなって、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分に素材が滞留すると言う状態を回避することができるのであり、バルブリセス6にヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態を防止することができる。
【0008】
請求項1の特徴のように、ヘッド部の外周部におけるバルブリセス付近の縁部から突出する突出部が形成されるようにすれば、前項[I]に記載のように金型の表面を粗くしなくても、金型のバルブリセスの縦壁部に対応する部分に素材が滞留すると言う状態を回避することができるのであり、ヘッド部の表面が粗くなってヘッド部の表面に疲労破壊が発生し易くなると言う状態を伴うことがない。
【0009】
[III]
更に、以下のような「作用」を備えている。
ヘッド部の外周部におけるバルブリセス付近の縁部から、突出部がピストン軸芯方向に突出するようにしており、突出部の突出方向が金型の移動方向に沿っている。これにより、金型をピストン軸芯方向に移動させて鍛造を行う際、金型の押し作用によって素材が抵抗少なく円滑に突出部側に流れ込んで、突出部が形成されると考えられる。
又、請求項1の特徴のように、ガイド部の内周面と第2金型との間に、ピストンの壁部の厚さに応じた幅を有し、第1金型と反対側に開放された隙間を形成すれば、隙間に合金素材が不足なく流れて入り込むことになる。
【0010】
[IV]
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に、前項[II][III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2の特徴によると、ヘッド部の外周部の全周に亘って突出部が形成されて、突出部を形成するのに必要な素材の量が多いものになっており、金型の突出部に対応する部分に、多くの素材が流れ込むようになっている。これにより例えば図8(イ)の矢印A3に示すように、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分及び金型のヘッド部5の外周部に対応する部分に、さらに多くの素材が流れ込み、金型のバルブリセス6の縦壁部6bに対応する部分に素材が滞留すると言う状態をさらに回避することができるのであり、バルブリセス6にヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態をさらに防止することができる。
【0011】
[V]
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様に、前項[II][III][IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項3の特徴のように空間の厚さを0.3〜5mmに設定すると、素材(例えばアルミ合金等)が鍛造により支障なく突出部側に流れ込んで、突出部を形成すると考えられ、突出部の厚さが不必要に大きくなり過ぎないものと考えられる。
【0012】
[VI]
請求項の特徴によると、請求項のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[II]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項の特徴によると、ピストンを鍛造した後に突出部を削り落とす。この場合、ヘッド部の外周部の機械加工を行うので、この機械加工によって突出部も一緒に削り落とすようにすることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1(イ)(ロ)は、乗用車やオートバイ等の4サイクルのエンジンに使用されるピストンの本体1を示しており、後述するように本体1に機械加工が施されて、ピストンが得られるのであり、本体1はアルミ合金を材料として鍛造によって製作される。
【0014】
次に、前述のようにして鍛造された本体1について説明する。
図1(イ),2,4に示すようにヘッド部5の表側において、凹部状のバルブリセス6が4つ形成されており、図2の紙面右又は左側の一方の一対のバルブリセス6が吸気バルブ(図示せず)用で、他方の一対のバルブリセス6が排気バルブ(図示せず)用である。4つのバルブリセス6に亘る外周面部7が、ピストン軸芯方向に直交する平面に形成され、中央面部8が緩やかな凹面状に形成されており、中央面部8の中央に円錐状の凸部9が形成されている。
【0015】
図1(イ)及び図2に示すようにバルブリセス6は、平面視半円状(図2参照)で中心側から外周側に向けて下るように傾斜する底面部6a、平面視円弧状(図2参照)の第1縦壁部6b、外周部の小さな第2縦壁部6cにより形成されている。図1(イ),2,4に示すように、本体1のヘッド部5の外周部の縁部から、図1(イ)の紙面上方(ピストン軸芯方向)に突出するように、薄肉のリング状の突出部10がヘッド部5の外周部の全周に亘って形成されており、突出部10の厚さTは、0.3mm〜5mm程度に設定されている。
【0016】
図1(ロ),3,4に示すようにヘッド部5の裏側において、ヘッド部5の裏側の外周部から図4の紙面下方(ピストン軸芯方向)に延出される縦壁状のスカート部11が、180°位相が異なるように一対形成されており、ヘッド部5の表側の一対のバルブリセス6の間に対向するヘッド部5の裏側に、スカート部11が位置している(図1(イ)参照)。一対のスカート部11の間に少し大きめのブロック状のピンボス部12が形成され、スカート部11とピンボス部12とを接続するように縦壁状のリブ13が形成されている。
【0017】
図1(ロ)及び図3に示すように、ヘッド部5の外周部とピンボス部12との間に重量軽減用の2つの凹部14が形成され、ヘッド部5の外周部とリブ13との間に重量軽減用の4つの凹部15が形成されている。図3及び図4に示すように、スカート部11の少し中央側の位置で、ヘッド部5の表側の一対のバルブリセス6の間に対向するヘッド部5の裏側に、重量軽減用の2つの凹部16が形成されている。
【0018】
次に、本体1の鍛造について説明する。
図6及び図7に示すように内面が円筒状のガイド部2に、本体1のヘッド部5の裏側(コンロッド側)を鍛造する第2金型4が固定され、本体1のヘッド部5の表側(シリンダヘッド側)を鍛造する第1金型3が、ガイド部2に沿って移動操作自在に支持されている。
第1金型3において、外周部3aが段付き軸状に小径に設定されており、ガイド部2の内径に対して第1金型3の外径が少しだけ小さいものに設定されて、ガイド部2と第1金型3との間を通って空気が抜けるように設定されている。図1(イ)に示すヘッド部5のバルブリセス6に対応する4つの凸部3b、及びヘッド部5の凸部9に対応する1つの凹部3cが、第1金型3に形成されている。
【0019】
図6及び図7に示すように第2金型4において、図1(ロ)に示すピンボス部12に対応する2つの凹部4a、リブ13に対応する4つの凹部4b、スカート
部11に対応する2つの凹部4c、重量軽減用の凹部14,15に対応する6つの凸部4g、図4に示す重量軽減用の凹部16に対応する2つの凸部4dが形成されており、第2金型4の凹部4aに押し出しロッド17がスライド操作自在に支持されている。
第2金型4の凹部4a,4bは底部4e,4fを備えており、第2金型4の底部4e,4fに、図6の紙面左右方向に向く小径の空気抜き孔(図示せず)が設けられている。第2金型4の凹部4cは底部を備えておらず、図6の紙面右側に開放されており、第2金型4の凹部4cの端部にテーパー面4hが形成されて先細り状に構成されている。
【0020】
以上の構成により、所定の板厚を持った円盤状のアルミ合金素材(図示せず)を第2金型4に置き、第1金型3を図6の紙面左側から紙面右方に移動操作することによって、ガイド部2、第1及び第2金型3,4により本体1を鍛造する。この場合、第1金型3の移動方向(鍛造方向)が、ピストン軸芯方向(エンジンのシリンダでピストンが往復移動する方向)に設定されている。
【0021】
第1及び第2金型3,4による押圧により、アルミ合金素材が第1金型3の凹部3c(図1(イ)のヘッド部5の凸部9に対応)に入り込み、第1金型3の表面に沿って中側から外周側に流れて、第1金型3の凸部3b(バルブリセス6に対応)から第1金型3の外周部3aに入り込む。
この場合、アルミ合金素材が第1金型3の外周部3aに全周に亘って入り込むことによって、第1金型3の凸部3b付近でアルミ合金素材が中側から外周側に円滑に流れて、第1金型3の凸部3bの隅々にアルミ合金素材が行き渡る。アルミ合金素材が第1金型3の外周部3aに入り込み、第1金型3の凸部3b付近でアルミ合金素材が中側から外周側に流れる。これにより、図1(イ)に示すようにヘッド部5の表側に4つのバルブリセス6、1つの凸部9、及び突出部10が形成される。
【0022】
第1及び第2金型3,4による押圧により、アルミ合金素材が第2金型4の凹部4a,4bに入り込み、第2金型4の底部4e,4fに達するのであり、アルミ合金素材が第2金型4の表面に沿って中側から外周側に流れて、第2金型4の凸部4d,4g付近から、第2金型4の凹部4cに入り込む。
この場合、第2金型4の凹部4a,4bに底部4e,4f(小径の空気抜き孔は在る)が備えられているのに対し、第2金型4の凹部4cの端部は開放されているので、中側から第2金型4の凹部4cにアルミ合金素材が不足なく流れて入り込むのであり、アルミ合金素材が第2金型4の凹部4cの端部に達すると、テーパー面4hの抵抗によってアルミ合金素材の流れが部分的に止められる。
【0023】
これにより、図1(ロ)に示すように、ピンボス部12の端部12b及びリブ13の端部13bが、第2金型4の凹部4a,4bの底部4e,4fによって規制を受けた成形端に形成されて、アルミ合金素材が第2金型4の底部4e,4fの小径の空気抜き孔に入り込んだ凸部12a,13aが形成される。スカート部11の端部11aは、第2金型4の凹部4cの規制を受けない自由端に形成される。
【0024】
以上のようにしてガイド部2、第1及び第2金型3,4により本体1の鍛造が終了すると、第1金型3が図6の紙面左方に移動操作されるのであり、本体1が第2金型4に付着した状態で第1金型3から離れる。次に第2金型4の押し出しロッド17が図6の紙面左方に移動操作されて、押し出しロッド17がピンボス部12の端部12bを押して、本体1が第2金型4から離れる。
【0025】
図1(イ)〜図4に示すように本体1の鍛造が終了すると、次に本体1の機械加工を行って、図5に示すようなピストンを得るのであり、次に本体1の機械加工について説明する。
図1(イ)に示すヘッド部5の凸部9により本体1の中心が設定されて、ヘッド部5の外周部及びスカート部11の外周部の切削加工が行われ、図1(イ)に示す突出部10が全て削り落とされるのであり、図5に示すようにバルブリセス6の外周側が開放された状態となる。次に図5に示すように、ヘッド部5の外周
部に2本のピストンリング溝18、及び1本のオイルリング溝19が切削加工されて形成され、半径方向に貫通する複数のオイル孔(図示せず)がオイルリング溝19に開孔される。
【0026】
図5に示すように、ピンボス部12にピストンピン支持孔20が開孔され、ピストンピン支持孔20にサークリップ(図示せず)の支持溝(図示せず)が形成されるのであり、図5の紙面上下方向(ピストン軸芯方向)のオイル供給孔(図示せず)が、ピストンピン支持孔20に接続するようにピンボス部12に開孔される。
ヘッド部5の裏側において、図1(ロ)に示すピンボス部12の端部12b及びリブ13の端部13bの凸部12a,13aが削り落とされ、図1(イ)に示すヘッド部5の凸部9が削り落とされる。図1(ロ)及び図4に示すスカート部11の端部11aが、所定位置で切り落とされる(削り落とされる)。
【0027】
[発明の実施の別形態]
図1(イ)及び図5に示すピストンにおいて、ヘッド部5の外周部及びスカート部11の外周部の切削加工を行う場合、図1(イ)に示す突出部10を全て削り落とすのではなく、突出部10を少し残して、バルブリセス6の外周側に縦壁部が形成されるようにしてもよい。
逆に突出部10を全て削り落とす場合には、図1(イ)に示すように突出部10をヘッド部5の外周部の全周に亘って形成するのではなく、ヘッド部5の外周部においてバルブリセス6の付近にのみ突出部10を形成してもよい。
【0028】
図6においては固定の第2金型4にアルミ合金素材を置き、第1金型3を図6の紙面左側から紙面右方に移動操作して鍛造を行うように構成しているが、第1金型3を固定として、第1金型3にアルミ合金素材を置き、第2金型4を図6の紙面右側から紙面左方に移動操作して鍛造を行うように構成してもよい。
図1(イ)に示すリブ13を備えずに、スカート部11がヘッド部5の外周部の全周に亘って形成されるようなピストンにも、本発明は適用できる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、内燃機関用のピストンを鍛造により製作する場合、ヘッド部の外周部におけるバルブリセス付近の縁部から突出する突出部が形成されるようにすることによって、バルブリセスにヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態を防止することができるようになり、ピストンの耐久性の低下を未然に防止することができるようになった。
請求項1の特徴によると、金型の表面を粗くしなくても、バルブリセスにヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態を防止することができ、ヘッド部の表面が粗くなってヘッド部の表面に疲労破壊が発生し易くなると言う状態を伴うことがないので、ピストンの耐久性の低下を防止すると言う面で有利なものとなった。
【0030】
更に、以下のような「発明の効果」を備えている。
突出部がピストン軸芯方向に突出するようにすることにより、金型の押し作用によって抵抗少なく円滑に突出部が形成されると考えられるので、バルブリセスにヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態をさらに防止することができるようになり、ピストンの耐久性の低下をさらに未然に防止することができるようになった。
【0031】
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に、前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2の特徴によると、ヘッド部の外周部の全周に亘って突出部が形成されるようにすることによって、突出部側に多くの素材が流れ込むようになるので、バルブリセスにヒケやヒケによるキズ等が生じると言う状態をさらに防止することができるようになり、ピストンの耐久性の低下をさらに未然に防止することができるようになった。
【0032】
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様に、請求項1又は2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項の特徴によると、空間の厚さを0.3〜5mmに設定することにより、素材(例えばアルミ合金等)が鍛造により支障なく突出部を形成すると考えられるので、不良率の低減による生産コストの低減を図ることができた。さらに、不必要に厚さが大きくなり過ぎずに、素材(例えばアルミ合金等)が鍛造により支障なく突出部を形成すると考えられるので、素材の節約による生産コストの低減も図ることができた。
【0033】
請求項の特徴によると、請求項のうちのいずれか一つの場合と同様に請求項の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項の特徴によると、ピストンを鍛造した後に突出部を削り落とすことにより、ヘッド部の外周部の機械加工を行う際に、突出部も一緒に削り落とすようにすることが可能になるので、生産コストの低減と言う面でも有利なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鍛造後で機械加工前のピストンを表側及び裏側から見た斜視図
【図2】 鍛造後で機械加工前のピストンを表側から見た平面図
【図3】 鍛造後で機械加工前のピストンを裏側から見た底面図
【図4】 鍛造後で機械加工前のピストンの縦断側面図
【図5】 機械加工後のピストンを表側から見た斜視図
【図6】 第1及び第2金型、ガイド部の縦断側面図
【図7】 第1及び第2金型の斜視図
【図8】 ヘッド部の外周部におけるバルブリセス付近の縁部から突出する突出部が形成されている状態と、突出部が形成されていない状態とを示す図
【符号の説明】
3,4 金型
5 ヘッド部
6 バルブリセス
10 突出部

Claims (4)

  1. 内周面が円筒状のガイド部と、
    ピストンのヘッド部の外周部付近に周方向に点在する状態で形成された複数のバルブリセスに対応する凸部を形成し、前記ガイド部に挿入して鍛造する際に、前記ガイド部の内周面に密接すると共に、前記ガイド部の内周面との間に前記ヘッド部の外周部における前記バルブリセス付近の縁部からピストン軸芯方向に突出する薄肉の突出部を形成する空間を形成する第1金型と、
    前記ガイド部に挿入して鍛造する際に、前記ガイド部の内周面との間に前記ピストンの壁部の厚さに応じた幅を有し、前記第1金型と反対側に開放された隙間を形成する第2金型と、を備え、
    前記ピストンの材料となる合金板を前記第1金型と前記第2金型との間に配置し、
    前記ガイド部に沿って前記第1金型と前記第2金型とを前記ピストン軸芯方向に相対移動させて前記ピストンを鍛造する内燃機関用のピストンの製造方法。
  2. 前記突出部前記ヘッド部の外周部の全周に亘って形成する請求項1記載の内燃機関用のピストンの製造方法。
  3. 前記空間の厚さ0.3〜5mmに設定する請求項1又は2記載の内燃機関用のピストンの製造方法。
  4. 前記ピストンを鍛造した後に、前記突出部を削り落とす請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の内燃機関用のピストンの製造方法。
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