JP4225392B2 - 排気系部品の表面化粧構造 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、車両用内燃機関等から排出される排気の熱で加熱される金属部材を備えた排気系部品の表面化粧構造に関し、より具体的には、金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等の車両では、通常、内燃機関から排出される排気は排気管やマフラーなどの金属製の排気系部品の内部側を通して外部に排出される。
【0003】
上記の場合、排気系部品はその内部側から排気の高温の熱で加熱されるため、上記排気系部品の表面に酸化皮膜が生じて変色することがあり、これは上記排気系部品の見栄えを低下させるものであって好ましくない。
【0004】
そこで、上記排気系部品が備える金属部材の表面に焼き付けによりガラス皮膜を固着させ、つまり、上記金属部材の表面をほうろう仕上げし、上記金属部材の表面が、酸化による変色をしないようにすることが考えられる。
【0005】
しかし、排気系部品は極めて高温に加熱されるものであり、また、上記ほうろう仕上げでは、ガラス皮膜が連続的に固着されていることから、上記したように排気系部品が高温に加熱されたときには、その金属部材とガラス皮膜とにおける熱膨張係数の差によって、上記ガラス皮膜に割れが生じたり、上記金属部材の表面から上記ガラス皮膜が広い面積で剥離したりするおそれがある。
【0006】
そこで、上記金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させ、上記した排気系部品の表面における割れや剥離を防止させながら、上記金属部材の表面の酸化を抑制して、この表面の変色を抑制し、もって、上記排気系部品の見栄えが良好に保たれるようにすることが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術において、排気系部品の表面の一部分と他部分との間でその色合いを互いに相違させて、この排気系部品の見栄えを向上させるようにすることが求められている。
【0008】
一方、上記したように金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させたとすると、排気系部品の表面に沿った方向での上記ガラス微粒子同士の間では、金属部材の表面がその外部に露出したままの状態で残されるため、次のような問題が生じるおそれがある。
【0009】
第1に、上記金属部材の表面における一部分と、この周りの他部分との間における温度差が大きいときには、これら両部分における熱による変色の度合いの相違により、上記両部分に対応する排気系部品の各表面の間で色むらが生じ易くなり、これは、この排気系部品の見栄えを低下させる原因となる。
【0010】
第2に、上記排気系部品が互いに異種の複数の金属部材を備え、そのうちの一つの金属部材の表面の一部分に他の金属部材が接合させられて、これら両金属部材がリベットなどにより結合させられているとすると、上記両金属部材の接合部において、排気の凝縮水を通し電流が流れて電食が発生する。
【0011】
上記の場合、一つの金属部材の表面にガラス微粒子が固着されているとすると、その分、上記電食の進行は抑制されるが、例えば、ガラス微粒子の表面の面積に比べ、金属部材の表面が広い面積でその外部に露出している場合には、上記電食の進行の抑制が不十分になり、これも排気系部品の見栄えを低下させることとなって好ましくない。
【0012】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、排気系部品が備える金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させて上記排気系部品の見栄えを向上させようとする場合において、上記排気系部品の表面の一部分と他部分との間でその色合いを互いに相違させることができるようにして、この排気系部品の見栄えをより向上させることを課題とする。
【0013】
また、排気系部品が備える金属部材の表面の温度がこの表面の一部分と他部分とで相違するとしても、上記両部分に対応する排気系部品の各表面の間で色むらが生じないようにして、この排気系部品の見栄えが良好に保たれるようにすることを課題とする。
【0014】
更に、上記排気系部品が互いに異種の複数の金属部材を備えて、これらが互いに接合させられる場合に、これらの接合部における電食の進行をより確実に抑制して、排気系部品の見栄えが良好に保たれるようにすることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の排気系部品の表面化粧構造は、次の如くである。
【0016】
請求項1の発明は、図1,4,5,9で例示するように、排気13の熱で内部側から加熱される金属部材16の表面16aにガラス微粒子17を分散状に固着させ、
【0017】
上記金属部材16の表面16aの単位面積当たりに対する上記ガラス微粒子17の外部に露出した表面の面積の比率の値を、上記金属部材16の表面16aの一部分16a(A)と、この一部分16a(A)の周りにおける他部分16a(B)とで互いに相違させたものである。
【0018】
請求項2の発明は、図1で例示するように、請求項1の発明に加えて、上記排気13の熱による上記一部分16a(A)の温度が上記他部分16a(B)の温度よりも高いとき、上記一部分16a(A)の上記比率の値(%)を上記他部分16a(B)のそれよりも大きくしたものである。
【0019】
請求項3の発明は、図4で例示するように、請求項1の発明に加えて、上記一部分16a(A)に近接する上記金属部材16の一部が溶接部12fとされるとき、上記一部分16a(A)の上記比率の値(%)を上記他部分16a(B)のそれよりも大きくしたものである。
【0020】
請求項4の発明は、図4で例示するように、請求項1の発明に加えて、互いに異種の複数の金属部材16を備え、そのうちの一つの金属部材16の表面の一部分に他の金属部材16を接合させる排気系部品15において、
【0021】
上記一つの金属部材16における上記一部分16a(A)の上記比率の値(%)を上記一つの金属部材16における他部分16a(B)のそれよりも大きくしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0023】
図1〜4において、符号1は車両である自動二輪車で、この自動二輪車1の車体2の前部に前車輪3が支持され、後部に後車輪4が支持され、これら前車輪3と後車輪4によって、上記車体2が走行面5上に支持されている。上記車体2の前上部にはハンドル7が支持され、また、車体2の後上部にはシート8が支持され、このシート8に着座した乗員により上記ハンドル7が把持可能とされている。
【0024】
上記車体2には内燃機関であるエンジン10が支持され、このエンジン10から後方に向って排気管11が延出し、この延出端にマフラー12が連結されている。そして、上記エンジン10の駆動による動力で上記自動二輪車1が走行可能とされ、この駆動の際、エンジン10から排出された排気13は、上記排気管11とマフラー12の各内部通路である内部側を順次通って上記車体2の後方に排出される。
【0025】
上記排気管11やマフラー12は、その内部通路を通る排気13の熱により、その内部側から加熱され、その各表面が高温とされる。上記排気管11、およびマフラー12はいずれも外観上容易に見える可能性のある排気系部品15である。
【0026】
図1,4において、上記マフラー12は、その外殻を構成する外筒12aと、この外筒12aの一端部の開口を閉じる閉じ板12bと、上記外筒12aの他端部の開口を閉じる他の閉じ板12cと、この閉じ板12cをその外方から覆うカバー板12dと、上記外筒12aの端縁、閉じ板12cの外周縁、およびカバー板12dの外周縁を互いに接合させてこれらを互いに結合させるリベット12eと、上記外筒12aの端縁とカバー板12dの外周縁とを互いに溶接させた溶接部12fと、上記外筒12aの内部を第1〜第3膨張室12g〜12iに仕切る2つの仕切板12j,15jと、上記第1〜第3膨張室12g〜12iを互いに連通させると共に第3膨張室12iを外部に連通させる3つの連通管12kとを備えている。
【0027】
上記排気系部品15のマフラー12が有する複数の各部材12a〜12kは全て板状の金属部材16により形成されている。上記排気系部品15は互いに異種の金属部材16を備えており、つまり、外筒12aと閉じ板12cはチタン合金であり、カバー板12dアルミ合金であり、リベット12eはステンレス鋼である。
【0028】
そして、上記エンジン10からの排気13は、上記各連通管12kと第1〜第3膨張室12g〜12iとを通り、上記排気13の消音がなされる。
【0029】
図1,4,5において、上記金属部材16の表面16aには、後述する無機系化合物粒子23と、ガラス微粒子17と、無機系化合物微粒子18とがそれぞれ分散状に固着させられ、これらガラス微粒子17と無機系化合物微粒子18のそれぞれの間における上記金属部材16の表面16aは酸化させられて酸化皮膜19とされている。
【0030】
上記の場合、金属部材16の材質を純チタン(Ti)、チタン合金とすれば、上記酸化皮膜19は、二層構造となり、より表面側の層がTiO2層19a、奥側の層がTiN層19bとされる。また、上記金属部材16の材質は、軟鋼やステンレス鋼などの鉄鋼、純銅、銅合金、ニッケル合金、アルミ合金などから選択可能である。また、上記ガラス微粒子17や無機系化合物粒子23は、Al2O3であり、透明、着色のいずれもでもよい。上記無機系化合物微粒子18の材質は、セラミック、硬質ガラス、鉱物、純金属、SiO2などで、化合物では、酸化物、炭化物、ホウ化物等である。
【0031】
図6,7において、上記排気系部品15の成形方法、つまり、この排気系部品15の表面化粧構造の成形方法につき説明する。
【0032】
図6の(1)において、素材となる金属部材16の表面16aは、通常、大気による酸化で全体的に自然の酸化皮膜21が形成されている。
【0033】
図6の(2)において、上記酸化皮膜21は不要のものであるため、これを除去するために、ショットピーニング機22により、上記金属部材16の表面16aに対し、圧縮空気と共に無数の無機系化合物粒子23を所定の高速度で衝突させ、第1ショットピーニングを行う。上記無機系化合物粒子23の材質は、前記した無機系化合物微粒子18と同様で、その粒子の大きさは、例えば、200メッシュ以下であり、球形以外の粒形状が好ましい。
【0034】
図6の(3)において、この図は上記第1ショットピーニング後の状態を示し、ここでは、上記酸化皮膜21は除去され、上記金属部材16の表面16aの硬さが下げられると共に、粗度の大きい粗面とされている。また、上記第1ショットピーニングで、上記金属部材16の表面16aに衝突した無機系化合物粒子23は、その衝突で破砕されて、前記したより細かい無機系化合物微粒子18にさせられると共に、これら無機系化合物微粒子18が上記表面16aに分散状に付着させられ、かつ、上記衝突時の慣性力で、上記表面16aにくい込むように強固に付着させられる。なお、図示していないが、上記無機系化合物粒子23の一部は破砕されないで、そのまま上記無機系化合物微粒子18と同じように表面16aに付着させられる。
【0035】
図7の(4)において、上記した第1ショットピーニング後の金属部材16の表面16aに対し、ショットピーニング機22により、圧縮空気と共に無数のガラス粒子24を所定の高速度で衝突させ、第2ショットピーニングを行う。上記ガラス粒子24の材質は、前記したガラス微粒子17と同様で、その粒子の大きさは、例えば、200メッシュ以上であり、粒形状は球形であるなど、いずれでもよい。
【0036】
図7(5)において、この図は上記第2ショットピーニング後の状態を示し、ここでは、上記金属部材16の表面16aに衝突したガラス粒子24は、上記金属部材16の表面16aの粗度を幾分小さくし、もって、光の反射率(光沢)が高められている。また、上記のように衝突したガラス粒子24は、その衝突で破砕され、前記したより細かいガラス微粒子17にさせられると共に、これらガラス微粒子17が上記表面16aに分散状に付着させられ、かつ、上記衝突時の慣性力で、上記表面16aにくい込むように強固に付着させられる。
【0037】
次に、上記したように、素材となる金属部材16の表面16aにガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23が分散状に付着させられた状態で、上記金属部材16と、ガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23とを不図示の加熱炉内で加熱させる。
【0038】
上記の場合、上記金属部材16よりもガラス微粒子17の熱軟化点(熱溶融点)の方が低くされており、このため、上記加熱により、上記ガラス微粒子17が軟化もしくは溶融させられて、上記金属部材16の表面16aに焼き付くこととなり、これにより更に固着させられる。また、ガラス微粒子17は熱軟化点以下で加熱してもそのまま粒子状に固着し、不連続皮膜として存在する。この場合でも同様の効果を発揮でき、粒子同士の結合力が上がっている(焼結と同じ効果)。
【0039】
また、無機系化合物微粒子18の一部は、軟化もしくは溶融したガラス微粒子17に覆われて固着させられる。また、この際、上記金属部材16の表面16aに沿った方向で、ガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23のそれぞれの間における金属部材16の表面16aの部分は、上記熱で酸化させられて、前記酸化皮膜19が成形されることとなる。
【0040】
以上により、図7の(6)で示す排気系部品15が成形されることとなり、つまり、前記図5で示した排気系部品15の表面化粧構造が成形される。
【0041】
上記構成の排気系部品15のマフラー12が、このマフラー12を通る排気13の熱で加熱された場合、上記ガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23は、その性質により、上記加熱による熱によっては酸化せず、つまり、変色しないことから、上記各粒子17,18,23が上記金属部材16の表面16aに存在する分、上記排気系部品15の表面が熱により変色するということは抑制される。
【0042】
また、前記したように分散状に配置された各粒子17,18,23の間における上記金属部材16の表面16aは既に酸化皮膜19とされているため、この酸化皮膜19が上記熱により更に酸化させられるということは抑制され、つまり、酸化による変色が抑制される。また、前記したTiO2層19aやTiN層19bという窒化皮膜が存在するため、金属部材16の母材が更に酸化させられるということも抑制される。
【0043】
よって、上記排気系部品15が高温に加熱された場合でも、上記したようにその表面の変色が抑制されて、その見栄えが良好に保たれる。
【0044】
また、上記金属部材16と、ガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23とではそれぞれの熱膨張係数に差があるが、上記各粒子17,18,23の大きさは微小であるため、上記金属部材16と、これに固着された各粒子17,18,23との間では、熱膨張により互いに位置ずれしようとする寸法は小さいものである。このため、上記各粒子17,18,23に大きい引張応力が生じるということは防止されて、上記排気系部品15の表面において広い面積にわたり割れが生じたり、この表面の一部が広い面積にわたり剥離するということは防止される。
【0045】
よって、上記排気系部品15が加熱された場合でも、その表面の割れや剥離が防止されて、その見栄えが良好に保たれる。
【0046】
しかも、上記したように、各粒子17,18,23は金属部材16の表面16aに分散状に固着させられており、このため、上記排気系部品15の表面に小石が衝突するなどして、この表面の一部に衝撃力などの外力が与えられたとしても、いずれかの粒子17,18,23に上記外力に基づき生じた内部応力が、上記外力を直接的に受けなかった他の粒子17,18,23にまで拡がるということは防止され、これにより、上記排気系部品15の表面の一部が広い面積で欠け落ちるということは防止される。
【0047】
よって、上記排気系部品15の表面に外力が与えられた場合でも、この排気系部品15の見栄えは良好に保たれる。
【0048】
上記の場合、酸化皮膜19は金属部材16の材質と皮膜の厚さとの組み合わせにより干渉色(青や紫など)を生じるが、所望の着色(赤や青など)のガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23を組み合わせれば、上記排気系部品15の表面の着色を種々選択することができる。
【0049】
特に、多くのガラス微粒子17に囲まれている無機系化合物微粒子18は宝石中の不純物のように特有の色彩を発することとなり、色彩の点でも、上記排気系部品15の見栄えが向上する。また、上記無機系化合物微粒子18の材質を部位により変えることで数種の色を出すことが可能であり、外観自由度が向上する。例えば文字の色を変えることができる。
【0050】
また、上記金属部材16の表面16aは粗面とされており、このため、金属部材16の表面16aの凹、凸部のうち、特に、凹部に入り込んで固着された粒子17,18,23は、上記金属部材16の表面16aに対し強固に固着されることとなる。
【0051】
よって、上記排気系部品15が加熱されたり、外力を受けたりした場合でも、上記金属部材16の表面16aから各粒子17,18,23が容易に離脱することは防止され、このため、この排気系部品15の良好な見栄えがより確実に保たれる。
【0052】
図1において、上記金属部材16の表面16aの単位面積当たりに対するガラス微粒子17同士、無機系化合物微粒子18同士、および無機系化合物粒子23同士の上記排気系部品15の外部に露出した表面の面積の比率(%)の値が、それぞれ上記金属部材16の表面16aの一部分16a(A)と、この一部分16a(A)の周りにおける他部分16a(B)とで互いに相違させられている。
【0053】
上記の場合、比率の値(%)は100%未満とされ、上記した面積や比率の値(%)は、顕微鏡による観察や画像処理装置により求められる。また、上記外筒12aである金属部材16の表面16aにおいて、第1膨張室12gに対応する部分が上記金属部材16の表面16aの一部分16a(A)とされ、上記第3膨張室12iに対応する部分が上記他部分16a(B)とされ、上記第2膨張室12hに対応する部分が更に他部分16a(B)′とされている。
【0054】
上記金属部材16の表面16aにおける前記比率の値(%)は、上記金属部材16の表面16aの一部分16a(A)、他部分16a(B)、更に他部分16a(B)′の順序で漸次大きくされ、つまり、上記比率の値(%)は、上記外筒12aの一端部から他端部側に向うに従い漸次大きくされている。
【0055】
図1において、上記マフラー12の外筒12aの外表面にガラス微粒子17と無機系化合物微粒子18とを上記した比率の値(%)となるよう固着させる作業は、次のようにして行う。
【0056】
即ち、前記ショットピーニング機22を上記長手方向で外筒12aの他端部近傍に位置させて上記ショットピーニング機22を揺動させながら(A)ショットピーニングを行う。また、この際、上記外筒12aをその軸心回りの一方向に徐々に連続的に回転させる(B)。
【0057】
すると、上記外筒12aの外表面における上記比率の値(%)は、上記外筒12aの外表面のうち上記ショットピーニング機22に近いほど大きくなり、即ち、一部分16a(A)と他部分16a(B),16a(B)′とで比率の値(%)が相違する上記金属部材16が成形される。
【0058】
なお、上記の場合、16a(B)を一部分、16a(A)と16a(B)′を他部分としてもよい。また、ショットピーニングの時間、圧力、および角度等を相違させることにより、金属部材16の表面16aの一部分16a(A)と、他部分16a(B),16a(B)′とで比率の値(%)を相違させるようにしてもよい。
【0059】
図8において、上記したようにショットピーニングにより、上記金属部材16の表面16aにガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23を付着させ、かつ、固着させた場合には、上記比率の値(%)は、上記ガラス微粒子17によるガラス皮膜厚さの値、もしくはガラス微粒子17の付着量の値に比例する。また、上記値(%)は、ガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23による皮膜厚さの値、もしくはこれら17,18,23の付着量の値にも比例する。
【0060】
図9において、金属部材16である外筒12aの外表面には文字が表示され、この文字が一部分16a(A)に相当し、この一部分16a(A)の周りの部分が他部分16a(B)とされて、これら両部分16a(A),16a(B)で上記比率の値(%)が相違させられており、もって、上記文字が視認可能とされている。
【0061】
上記した文字についての排気系部品15の表面化粧構造は、次のようにして成形される。即ち、第1ショットピーニングの後に、上記一部分16a(A)、もしくは他部分16a(B)に相当する部分をマスキングテープなどでマスキングし、第2ショットピーニングをし、次に、上記マスキングテープを剥がし、その後、加熱処理等を施せば、上記排気系部品15が成形される。
【0062】
前記構成によれば、金属部材16の表面16aの単位面積当たりに対する上記ガラス微粒子17同士、無機系化合物微粒子18同士、および無機系化合物粒子23同士の上記排気系部品15の外部に露出した表面の面積の比率の値を、それぞれ上記金属部材16の表面16aの一部分16a(A)と、この一部分16a(A)の周りにおける他部分16a(B)とで互いに相違させてある。
【0063】
このため、上記金属部材16の表面16aにおける一部分16a(A)と他部分16a(B)との間で色合いを相違させることができて、上記排気系部品15の見栄えを向上させることができる。
【0064】
図1において、上記外筒12aである金属部材16の表面16aの温度は、上記外筒12aの一端部から他端部側に向うに従い漸次大きくなっており、つまり、上記排気13の熱による上記一部分16a(A)の温度が上記他部分16a(B)の温度よりも高いとき、上記一部分16a(A)の比率の値(%)が上記他部分16a(B)のそれよりも大きくされている。
【0065】
このため、上記一部分16a(A)の方が他部分16a(B)に比べてより広い面積でガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23によって覆われ、つまり、一部分16a(A)の方がより広い面積で酸化による変色が防止される。
【0066】
よって、上記一部分16a(A)の方がより高温にされるとしても、上記両部分16a(A),16a(B)に対応する排気系部品15の各表面の間で色むらが生じることが抑制される。
【0067】
また、上記金属部材16の表面16aにおいて、上記各粒子17,18,23の間に位置して排気系部品15の外部に露出させられる部分の面積は、上記一部分16a(A)の方が、他部分16a(B)よりも小さく抑えられる。
【0068】
よって、上記一部分16a(A)において、上記各粒子17,18,23の間に位置して排気系部品15の外部に露出させられる部分が他部分16a(B)のそれよりも高い熱によって、より明らかに変色させられるとしても、上記したように上記一部分16a(A)において露出させられる部分の面積が他部分16a(B)のそれよりも小さい分、上記両部分16a(A),16a(B)に対応する排気系部品15の各表面の間で色むらが生じることは抑制される。
【0069】
上記の結果、排気系部品15の見栄えが良好に保たれる。
【0070】
また、図4において、上記マフラー12の外筒12aの軸方向での端部と、閉じ板12cの外周縁部とが重ね合わされており、これら外筒12aと閉じ板12cの各端縁同士である金属部材16の一部がTIG溶接され、これが溶接部12fとされている。
【0071】
金属部材16の表面16aにおいて、上記溶接部12fの最近接部に各粒子17,18,23を固着させてあると、上記した溶接のアークが不安定になるため、ショットピーニングをするときには、上記最近接部にはマスキングが施されて、各粒子17,18,23の固着が避けられている。
【0072】
また、上記金属部材16の表面16aにおいて、上記溶接部12fの上記した最近接部を除く近接部である一部分16a(A)では、上記比率の値(%)が上記他部分16a(B)のそれよりも大きくされている。
【0073】
このため、上記金属部材16の一部に溶接を施して溶接部12fが形成されるとき、その溶接時の高温で、上記両部分16a(A),16a(B)に対応する排気系部品15の各表面の間で色むらが生じることは、前記したと同様の理由で抑制される。
【0074】
よって、上記のように溶接部12fを設けた場合でも、上記排気系部品15の見栄えは良好に保たれる。
【0075】
また、図4において、排気系部品15のマフラー12が互いに異種の複数の金属部材16である外筒12aとカバー板12dとを備え、そのうちの一つの金属部材16である外筒12aの表面16aの一部分16a(A)に他の金属部材16であるカバー板12dを接合させる場合、上記一つの金属部材16である外筒12aにおける上記一部分16a(A)の上記比率の値(%)が上記外筒12aにおける他部分16a(B)のそれよりも大きくされている。
【0076】
このため、上記両金属部材16,16である外筒12aとカバー板12dとが接合している部分では電流が流れて電食が生じようとするが、この接合部における一部分16a(A)の上記比率の値(%)はより大きくされて、絶縁がより確実になされており、よって、上記電食がより確実に抑制されて、上記排気系部品15の見栄えが長期にわたり良好に保たれ、これは排気系部品15の寿命上においても有益である。
【0077】
なお、以上は図示の例によるが、素材である金属部材16の表面16aにガラス微粒子17、無機系化合物微粒子18、および無機系化合物粒子23を付着させる方法としては、次のものを用いてもよい。即ち、乾式コーティング法としては、真空蒸着法(CVP、PVD)、バレル研磨法、ガラス溶射法があり、湿式コーティング法としては、水ガラス塗布、シリコンオイル塗布等がある。また、上記無機系化合物微粒子18や無機系化合物粒子23は上記金属部材16の表面16aに固着させなくてもよい。
【0078】
また、酸化皮膜19を成形する場合、大気もしくは窒素雰囲気中でショットピーニングをすれば、酸化および窒化処理が可能である。
【0079】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0080】
請求項1の発明は、排気の熱で内部側から加熱される金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させてある。
【0081】
このため、上記排気系部品が排気の熱で加熱された場合、上記ガラス微粒子は、その性質により、上記熱によっては酸化せず、つまり、変色しないことから、このガラス微粒子が上記金属部材の表面に存在する分、上記排気系部品の表面が熱により変色するということは抑制される。
【0082】
よって、上記排気系部品が高温に加熱された場合でも、上記したようにその表面の変色が防止されて、その見栄えが良好に保たれる。
【0083】
また、上記金属部材と、ガラス微粒子とではそれぞれの熱膨張係数に差があるが、上記ガラス微粒子の大きさは微小であるため、上記金属部材と、これに固着された各ガラス微粒子との間では、熱膨張により互いに位置ずれしようとする寸法は小さいものである。このため、上記ガラス微粒子に大きい引張応力が生じるということは防止されて、上記排気系部品の表面において広い面積にわたり割れが生じたり、この表面の一部が広い面積にわたり剥離するということは防止される。
【0084】
よって、上記排気系部品が加熱された場合でも、その表面の割れや剥離が防止されて、その見栄えが良好に保たれる。
【0085】
しかも、上記したように、ガラス微粒子は金属部材の表面に分散状に固着させられており、このため、上記排気系部品の表面に小石が衝突するなどして、この表面の一部に衝撃力などの外力が与えられたとしても、いずれかのガラス微粒子に上記外力に基づき生じた内部応力が、上記外力を直接的に受けなかった他のガラス微粒子にまで拡がるということは防止され、これにより、上記排気系部品の表面の一部が広い面積で欠け落ちるということは防止される。
【0086】
よって、上記排気系部品の表面に外力が与えられた場合でも、この排気系部品の見栄えは良好に保たれる。
【0087】
また、上記金属部材の表面の単位面積当たりに対する上記ガラス微粒子の外部に露出した表面の面積の比率の値を、上記金属部材の表面の一部分と、この一部分の周りにおける他部分とで互いに相違させてある。
【0088】
このため、上記金属部材の表面における一部分と他部分との間で色合いを相違させることができて、上記排気系部品の見栄えを向上させることができる。
【0089】
請求項2の発明は、上記排気の熱による上記一部分の温度が上記他部分温度よりも高いとき、上記一部分の上記比率の値を上記他部分のそれよりも大きくしてある。
【0090】
このため、上記一部分の方が他部分に比べてより広い面積でガラス微粒子、無機系化合物微粒子、および無機系化合物粒子によって覆われ、つまり、一部分の方がより広い面積で酸化による変色が防止される。
【0091】
よって、上記一部分の方がより高温にされるとしても、上記両部分に対応する排気系部品の各表面の間で色むらが生じることが抑制される。
【0092】
また、上記金属部材の表面において、上記各粒子の間に位置して排気系部品の外部に露出させられる部分の面積は、上記一部分の方が、他部分よりも小さく抑えられる。
【0093】
よって、上記一部分において、上記各粒子の間に位置して排気系部品の外部に露出させられる部分が他部分のそれよりも高い熱によって、より明らかに変色させられるとしても、上記したように上記一部分において露出させられる部分の面積が他部分のそれよりも小さい分、上記両部分に対応する排気系部品の各表面の間で色むらが生じることは抑制される。
【0094】
上記の結果、排気系部品の見栄えが良好に保たれる。
【0095】
請求項3の発明は、上記一部分に近接する上記金属部材の一部が溶接部とされるとき、上記一部分の上記比率の値を上記他部分のそれよりも大きくしてある。
【0096】
このため、上記金属部材の一部に溶接を施して溶接部が形成されるとき、その溶接時の高温で、上記両部分に対応する排気系部品の各表面の間で色むらが生じることは、前記したと同様の理由で抑制される。
【0097】
よって、上記のように溶接部を設けた場合でも、上記排気系部品の見栄えは良好に保たれる。
【0098】
請求項4の発明は、互いに異種の複数の金属部材を備え、そのうちの一つの金属部材の表面の一部分に他の金属部材を接合させる排気系部品において、
【0099】
上記一つの金属部材における上記一部分の上記比率の値を上記一つの金属部材における他部分のそれよりも大きくしてある。
【0100】
このため、上記両金属部材が接合している部分では電流が流れて電食が生じようとするが、この接合部における一部分の上記比率の値はより大きくされて、絶縁がより確実になされており、よって、上記電食がより確実に抑制されて、上記排気系部品の見栄えが長期にわたり良好に保たれ、これは排気系部品の寿命上においても有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気系部品のマフラーの断面図である。
【図2】自動二輪車の全体側面図である。
【図3】図2の3‐3線矢視断面図である。
【図4】図1の部分拡大断面図である。
【図5】排気系部品の表面化粧構造の拡大図である。
【図6】金属部材の表面化粧構造の成形手順の前段を示す図である。
【図7】金属部材の表面化粧構造の成形手順の後段を示す図である。
【図8】比率とガラス皮膜厚さとの関係を示す図である。
【図9】金属部材の表面の一部を示す図である。
【符号の説明】
12f 溶接部
13 排気
15 排気系部品
16 金属部材
16a 表面
16a(A) 一部分
16a(B) 他部分
17 ガラス微粒子
18 無機系化合物微粒子
19 酸化皮膜
23 無機系化合物粒子
24 ガラス粒子
Claims (4)
- 排気の熱で内部側から加熱される金属部材の表面にガラス微粒子を分散状に固着させ、
上記金属部材の表面の単位面積当たりに対する上記ガラス微粒子の外部に露出した表面の面積の比率の値を、上記金属部材の表面の一部分と、この一部分の周りにおける他部分とで互いに相違させた排気系部品の表面化粧構造。 - 上記排気の熱による上記一部分の温度が上記他部分の温度よりも高いとき、上記一部分の上記比率の値を上記他部分のそれよりも大きくした請求項1に記載の排気系部品の表面化粧構造。
- 上記一部分に近接する上記金属部材の一部が溶接部とされるとき、上記一部分の上記比率の値を上記他部分のそれよりも大きくした請求項1に記載の排気系部品の表面化粧構造。
- 互いに異種の複数の金属部材を備え、そのうちの一つの金属部材の表面の一部分に他の金属部材を接合させる排気系部品において、
上記一つの金属部材における上記一部分の上記比率の値を上記一つの金属部材における他部分のそれよりも大きくした請求項1に記載の排気系部品の表面化粧構造。
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