JP4225168B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車載内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータの浄化性能を向上させるための活性化処理を実行する車両の制御装置に関する。
車載内燃機関の排気通路には排気を浄化するための触媒コンバータが設けられている。触媒コンバータはその温度(正確には触媒床温)が活性温度以上になって初めて本来の浄化性能を発揮するものであるために、低温時には十分な排気浄化性能が得られない。したがって、内燃機関の冷間始動時等、触媒コンバータが十分に温度上昇していない時には排気浄化性能が低く、暖機完了後と比較して排気性状が悪化する傾向にあるのは否めない。
そこで従来、そうした冷間始動後の機関アイドル運転時に点火時期を遅角させて排気温度を上昇させることにより、触媒コンバータを活性化温度以上にまで上昇させ、その暖機を速やかに完了するようにした装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−44555号公報
ところで、近年、機関効率の向上が急速に進んでおり、排気温度は低下する傾向にある。このため、一旦触媒コンバータの暖機が完了した後にあっても、例えばアイドル運転状態等、排気温度の低い運転状態が長期間継続される場合には、触媒コンバータの温度が一時的に活性温度を下回り、これに伴う排気性状の悪化も無視できない状況にある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、暖気完了後における触媒コンバータの一時的な温度低下に起因して排気浄化性能が低下する場合に、同排気浄化性能の早期回復を図ることのできる車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず請求項1記載の発明は、車載内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータの浄化性能を向上させるための活性化処理を実行、前記触媒コンバータの暖機完了後に同触媒コンバータの温度を継続して監視するとともに、該監視される触媒コンバータの温度が所定温度よりも低いときに前記活性化処理を実行する車両の制御装置において、前記触媒コンバータの浄化性能が所定の性能に満たないときに前記活性化処理の実行を禁止する禁止手段を備え、前記触媒コンバータは三元触媒を有するものであって、前記内燃機関は空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行するものであり、前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止されているときに前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断することをその要旨とする。
上記構成によれば、触媒コンバータの暖機完了後、すなわちその温度が一旦活性温度に達した後に一時的な温度低下に伴って浄化性能が低下する場合であっても、活性化処理を通じて同浄化性能の早期回復を図ることができるようになる。
触媒コンバータの浄化性能が極めて低い場合には、活性化処理を実行したとしても、その浄化性能を向上させる効果は少なく、むしろ同活性化処理の実行に伴うドライバビリティの悪化等、機関燃焼への悪影響が懸念される。この点、上記構成によれば、そうした状況下においても適切に対処することが可能になる。
また三元触媒は、その特性上、空燃比が理論空燃比に制御されることによって十分な浄化性能を発揮する。したがって空燃比フィードバック制御が実行されている場合には、三元触媒を有する触媒コンバータの浄化性能も維持される。ところが、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている場合には、空燃比が理論空燃比から大きく外れている可能性があり、こうした場合にも上記活性化処理を通じてこれを補償しようとすると、その効果に対して同活性化処理を実行することによる悪影響が大きくなる。この点、上記構成によれば、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている状況下においても適切に対処することが可能になる。
また請求項2記載の発明は、車載内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータの浄化性能を向上させるための活性化処理を実行し、前記触媒コンバータの暖機完了後に同触媒コンバータの温度を継続して監視するとともに、該監視される触媒コンバータの温度が所定温度よりも低いときに前記活性化処理を実行する車両の制御装置において、車両の停止中で且つ自動変速機のシフト位置が走行位置であるときに動力伝達系の動力伝達効率を低下させるニュートラル制御を実行する車両に適用され、前記活性化処理は前記ニュートラル制御の実行中において動力伝達効率の低下量を減少させる処理であることをその要旨とする。
ニュートラル制御は内燃機関のクランク軸にかかる負荷を低減することによって燃費改善を図るものであるために、同制御実行中においては該負荷が減少する分だけ排気温度が低下するようになる。上記構成によれば、そうしたニュートラル制御の実行に起因する触媒コンバータの浄化性能の低下を好適に抑制することができるようになる。すなわち、ニュートラル制御による動力伝達効率の低下量を減少させることによって、機関出力軸にかかる負荷を増大させ、排気温度を上昇させることにより、触媒コンバータの早期活性化を図ることができる。
また請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の車両の制御装置において、前記触媒コンバータ内の酸素貯留量を推定するとともに、前記所定温度を前記推定される酸素貯留量に応じて可変設定することをその要旨とする。
酸素貯留量が多いときには触媒コンバータにおける酸化反応が促進されるためにその炭化水素(HC)浄化率が高い。このため、そうした酸素貯留量に応じて前記所定温度を可変設定する上記構成によれば、活性化処理をその必要性に応じて適切に実行することができるようになる。
なおフューエルカット制御の実行時間によって上記酸素貯留量の増大量を推定することが可能であり、また空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に制御するリッチ制御の実行時間によって酸素貯留量の減少量を推定することが可能である。このため酸素貯留量はそれらフューエルカット制御の実行時間やリッチ制御の実行時間に基づき推定することが可能である。また酸素貯留量は触媒コンバータ下流側の排気中の酸素濃度に基づき推定することなども可能である。
また請求項記載の発明は、請求項1乃至3記載の車両の制御装置において、前記所定温度を触媒コンバータの劣化度合いに応じて可変設定することをその要旨とする。
上記構成によれば、触媒コンバータの劣化が進んでその浄化性能が低下した場合に、その低下度合に応じて触媒コンバータの温度をより高い温度に維持する等、浄化性能に見合ったかたちで上記活性化処理を好適に実行することができるようになる。
なお触媒コンバータの劣化度合いを知るための指標値としては、車両の総走行距離や、走行距離に車速を乗じた値の積算値等が挙げられる。また触媒コンバータの排気流れ方向上流側と同下流側とにそれぞれ酸素センサが設けられる装置にあっては、それらセンサの出力信号の比較結果に基づいて、具体的には上流側センサの出力信号がある程度以上変化している状況下において下流側センサの出力信号の変化が大きいときに劣化度合いが高い旨判断するといったように触媒コンバータの劣化度合いを知ることもできる。
また請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れかに記載の車両の制御装置において、前記所定温度を機関温度に応じて可変設定することをその要旨とする。
機関温度が低いときには燃焼室から排気通路に排出される未燃燃料(炭化水素(HC))の量が多い。特に機関運転安定化のために燃料噴射量が増量されている場合には、その傾向も一層顕著になる。したがって機関温度が低いときには触媒コンバータに高い浄化性能が求められる。この点、上記構成によれば、そうした機関温度が低いときに触媒コンバータの温度をより高い温度に維持して浄化性能を高く維持することができ、排気性状の悪化を好適に抑制することができる。
また請求項記載の発明は、請求項記載の車両の制御装置において、前記触媒コンバータの浄化性能が所定の性能に満たないときに前記活性化処理の実行を禁止する禁止手段を備えることをその要旨とする。
触媒コンバータの浄化性能が極めて低い場合には、活性化処理を実行したとしても、その浄化性能を向上させる効果は少なく、むしろ同活性化処理の実行に伴うドライバビリティの悪化等、機関燃焼への悪影響が懸念される。この点、上記構成によれば、そうした状況下においても適切に対処すること可能になる。
また請求項記載の発明は、請求項記載の車両の制御装置において、前記触媒コンバータは三元触媒を有するものであって、前記内燃機関は空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行するものであり、前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止されているときに前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断することをその要旨とする。
三元触媒は、その特性上、空燃比が理論空燃比に制御されることによって十分な浄化性能を発揮する。したがって空燃比フィードバック制御が実行されている場合には、三元触媒を有する触媒コンバータの浄化性能も維持される。ところが、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている場合には、空燃比が理論空燃比から大きく外れている可能性があり、こうした場合にも上記活性化処理を通じてこれを補償しようとすると、その効果に対して同活性化処理を実行することによる悪影響が大きくなる。この点、上記構成によれば、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている状況下においても適切に対処することが可能になる。
また請求項10記載の発明は、請求項1又は7記載の車両の制御装置において、前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止され、且つそのときの空燃比が理論空燃比よりもリーンの状態、もしくはリッチの状態が所定時間継続されていることをもって前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断することをその要旨とする。
触媒コンバータの浄化性能は、空燃比と理論空燃比との差が若干大きくなる場合であっても、同空燃比が理論空燃比よりもリッチな状態とリーンな状態とが比較的短い時間で入れ替わっているときには比較的維持され易い。したがって浄化性能の著しい低下は、空燃比フィードバック制御が禁止され、且つ上記リッチ状態若しくはリーン状態が長期にわたって継続されているときに生じ易いと云える。この点、上記構成によれば、空燃比フィードバック制御が禁止されている状況下でのより適切な対処が可能になる。
また請求項11記載の発明は、請求項記載の車両の制御装置において、前記禁止手段は機関始動後に機関回転速度及び機関負荷が共に高い運転状態が所定時間継続された履歴がないことをもって前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断することをその要旨とする。
内燃機関の冷間始動時等、触媒コンバータの温度が極めて低いときにはその浄化性能も極めて低いために、上記活性化処理を通じてこれを補償しようとすると、その効果に対して同活性化処理を実行することによる悪影響が大きくなる。この点、上記構成によれば、機関始動後に機関回転速度及び機関負荷が共に高い運転状態、すなわち触媒コンバータの温度上昇が好適に図られる程度に排気温度が高い運転状態が継続された履歴がないことをもって上記活性化処理の実行が禁止されるために、そうした触媒コンバータ温度がごく低い状況下においても適切に対処することが可能になる。
また請求項記載の発明は、請求項記載の車両の制御装置において、車両の停止中で且つ自動変速機のシフト位置が走行位置であるときに動力伝達系の動力伝達効率を低下させるニュートラル制御を実行する車両に適用され、前記活性化処理は前記ニュートラル制御が実行中であることを条件に実行されることをその要旨とする。
ニュートラル制御は内燃機関のクランク軸にかかる負荷を低減することによって燃費改善を図るものであるために、同制御実行中においては該負荷が減少する分だけ排気温度が低下するようになる。上記構成によれば、そうしたニュートラル制御の実行に起因する触媒コンバータの浄化性能の低下を好適に抑制することができるようになる。
また請求項記載の発明は、請求項記載の車両の制御装置において、前記活性化処理は前記ニュートラル制御の実行中において動力伝達効率の低下量を減少させる処理であることをその要旨とする。
上記構成によれば、ニュートラル制御による動力伝達効率の低下量を減少させることによって、機関出力軸にかかる負荷を増大させ、排気温度を上昇させることにより、触媒コンバータの早期活性化を図ることができる。
また請求項12記載の発明は、請求項2又は9記載の車両の制御装置において、前記活性化処理は前記低下量を徐々に減少させることをその要旨とする。
上記構成によれば、活性化処理の実行に伴う機関回転速度の急激な変化やそれに伴うショックの発生を抑制することができる。
また請求項13記載の発明は、請求項1乃至12の何れかに記載の車両の制御装置において、前記活性化処理は機関冷却ファンの作動頻度を低下させる処理であることをその要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関や機関室内が冷却され難くなるために、機関温度を上昇させることができる。これにより排気温度の昇温を図ることができ、ひいては触媒コンバータの早期活性化を図ることができるようになる。
なお、こうした構成は、例えば機関冷却ファンとして電動ファンが採用される構成にあっては、その作動許可温度をより高い温度に変更する等により実現可能である。
以下、本発明にかかる制御装置を具体化した一実施の形態について説明する。
ここでは先ず、図1を参照して、本実施の形態にかかる制御装置が適用される車両の概略構成を説明する。
図1に示されるように、車両1に搭載される内燃機関10の燃焼室12には、吸気通路14及び排気通路16がそれぞれ接続されている。吸気通路14にはモータ18により開閉駆動されるスロットルバルブ20が設けられている。このスロットルバルブ20により、燃焼室12内に吸入される空気の量が調量される。
吸気通路14には、燃料噴射弁22が設けられている。燃料噴射弁22は、吸気通路14内に燃料を噴射する。この噴射燃料は、吸入空気と混合されるとともに、吸気バルブ24の開弁に伴って燃焼室12に導入される。
そして、燃焼室12に導入された燃料と空気とからなる混合気は、点火プラグ26により点火され、燃焼する。その後、その燃焼ガスは、排気バルブ28の開弁に伴って排気通路16に排出される。
排気通路16には、排気浄化機能を有する触媒コンバータ30が設けられている。排気通路16に排出された排気は、触媒コンバータ30によって浄化された後、排気通路16外に排出される。なお、この触媒コンバータ30としては自身の温度上昇により活性化される三元触媒が採用されている。
車両1には、その運転状態等を検出するための各種センサが設けられている。例えば、内燃機関10の吸入空気量GAを検出するための吸入空気量センサや、クランク軸の回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ、機関冷却水の温度(冷却水温度THW)を検出するための水温センサ、車両の走行速度(車速SPD)を検出するための走行速度センサ等が設けられている。
これらセンサの出力信号は、内燃機関10の各種制御を統括して実行する電子制御装置32に取り込まれる。電子制御装置32は、これら検出信号に基づいて、モータ18や、燃料噴射弁22、点火プラグ26の制御を実行するなど、機関制御にかかる各種制御を実行する。なお、電子制御装置32は、上記各種制御として、内燃機関10のアイドル運転時における機関回転速度NEを調節するアイドル・スピード・コントロール(ISC)制御を実行する。
以下、このISC制御について説明する。
先ず冷却水温度THWに基づいて、機関回転速度NEについての目標回転速度TNEが算出される。目標回転速度TNEは、冷却水温度THWが低いときほど混合気の燃焼状態が不安定となる傾向があるため、これを回避するべくより高い速度に設定される。そして、この目標回転速度TNEと機関回転速度NEとを一致させるようにモータ18及び燃料噴射弁22の作動が制御される。なお、機関回転速度NEの調節に際しては、適宜設定される上限速度及び下限速度に基づくガード処理が施される。ガード処理を実行するのは、装置に何らかの異常が生じているときに、それに起因して機関回転速度NEが過度に高く、或いは低くなることを防止するためである。
さて、本実施の形態では、触媒コンバータ30の暖機が完了した後にその温度が継続して監視される。そして、例えば内燃機関10のアイドル運転状態が継続されるなどして同触媒コンバータ30の温度が過度に低下したときに、アイドル運転状態を変更する処理、詳しくは前記目標回転速度TNEを高い速度に変更する処理を実行するようにしている。これにより触媒コンバータ30の昇温、ひいてはその早期の活性化が図られる。
なお、この処理では触媒コンバータ30の温度として機関運転状態から推定される推定値(触媒温度Tc)が用いられる。この触媒温度Tcは以下のように算出される。
すなわち先ず、機関回転速度NE及び機関負荷KLに基づいて基本値が算出される。この基本値としては内燃機関10の暖機完了後であってその定常運転時における触媒コンバータ30の実温度に相当する値が算出される。上記機関負荷KLとしては吸入空気量GA、或いは吸入空気量GAを機関回転速度NEで除算した値(=GA/NE)が用いられる。また機関回転速度NE及び機関負荷KLに基づいて時定数が算出される。この時定数としては機関回転速度NEが高いときほど、また機関負荷KL大きいときほど小さい値が算出される。そして、上記基本値を時定数によって徐々に変化させた値が触媒温度Tcとして算出される。なお触媒コンバータ30の温度として、センサによる実測値を用いることも勿論可能である。
以下、図2に示すフローチャートを参照して、アイドル運転状態を変更する処理の処理手順を具体的に説明する。
なお、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の処理として、電子制御装置32により実行される処理である。
この処理では先ず、前提条件が成立しているか否かが判断される(ステップS100)。ここでは以下の(条件a)〜(条件c)が全て満たされることをもって前提条件が成立している旨の判断がなされる。
(条件a):内燃機関10の暖機が完了していること。具体的には冷却水温度THWが所定温度以上であること。
(条件b):機関始動後において所定の走行履歴があること。具体的には車速SPDが所定速度以上の状態が所定時間以上継続された履歴があること。
(条件c):機関始動後所定時間以上経過していること。
これら条件のうち何れか1つでも満たされない場合には(ステップS100:NO)、以下の処理を実行することなく、本処理は一旦終了される。
その後、上記各条件の全てが満たされると(ステップS100:YES)、触媒温度Tcが所定温度Aよりも高いか否かが判断される(ステップS102)。そして所定温度A以下である場合には(ステップS102:NO)、次に触媒温度Tcが所定温度Bよりも低く、且つその状態の継続時間Tdownが所定時間D以上であるか否かが判断される(ステップS104)。なお、この所定温度Bとしては浄化性能低下が懸念されるようになる触媒コンバータ30の温度に相当する温度が予め設定されている。また所定温度Aとしては上記所定温度Bよりも高い温度が予め設定されている。
そして、上記継続時間Tdownが所定時間D以上になると(ステップS104:YES)、上記目標回転速度TNEを徐々に高い速度に変更する処理(変更処理)が実行された後(ステップS106)、本処理は一旦終了される。本実施の形態では、この変更処理が、触媒コンバータ30の浄化性能を向上させるための活性化処理として機能する。
その後本処理が繰り返し実行されて触媒温度Tcが所定温度B以上になると、同触媒温度Tcが更に上昇して上記所定温度Aよりも高くなり且つその状態が所定時間Cだけ継続されるまでの期間、上記変更処理の実行が停止される(ステップS104又はS108:NO)。このとき同変更処理により変更された目標回転速度TNEは現状の値で維持される。
そして触媒温度Tcが所定温度Aよりも高くなり(ステップS102:YES)、且つその状態の継続時間Tupが所定時間C以上になると(ステップS108:YES)、上記変更された目標回転速度TNEを徐々に元の状態に復帰させる処理(変更復帰処理)が実行された後(ステップS110)、本処理は一旦終了される。
なお所定温度Aを所定温度Bよりも高い温度に設定したのは、変更処理によって触媒温度Tcを上昇させたにも拘わらず、その後の変更復帰処理の実行によって触媒温度Tcが低下して短期間のうちに変更処理の実行が再度開始されてしまうことを回避するためである。
以下、上述したアイドル運転状態変更処理による作用について、図3を参照しつつ説明する。
なお、図3は上記アイドル状態変更処理の具体的な処理手順を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートに示す例では、前提条件が満たされている場合における触媒温度Tcの推移(同図(a))、車速SPDの推移(同図(b))、継続時間Tdownの推移(同図(c))、継続時間Tupの推移(同図(d))、及び目標回転速度TNEの推移(同図(e))を各別に示している。
触媒温度Tcが所定温度Bよりも低くなり(時刻t1)、更にその状態の継続時間Tdownが所定時間D以上になると(時刻t2)、目標回転速度TNEが徐々に高い速度に変更される(時刻t2〜t3)。これにより、その後においてアイドル運転状態になると、機関回転速度NEを以前の速度よりも高い速度に維持するべく、吸入空気量GA及び燃料噴射量が増量される。これにより機関燃焼室内における混合気の燃焼温度が上昇して排気温度が上昇し、その結果、触媒コンバータ30の温度が上昇してその活性化が図られるようになる。なお、アイドル運転時における機関回転速度NEを変更するようにしたために、車両走行時における機関回転速度NEを変更する構成と比べて、その変更に伴って車両挙動が不安定になることが抑制される。
その後においても、こうした目標回転速度TNEを徐々に高い速度に変更する処理は、触媒温度Tcが所定温度Bよりも低くなり(時刻t4)、その状態の継続時間Tdownが所定時間D以上になると実行される(t5〜t6)。
そして、触媒温度Tcが所定温度Aよりも高くなり(時刻t7)、更にその状態の継続時間Tupが所定時間C以上になると(時刻t8)、目標回転速度TNEが徐々に低い速度に変更されて元の値(本例では同図中に一点鎖線で示す値)、具体的には機関運転状態に見合う値まで復帰される(時刻t8以降)。
このように本実施の形態によれば、触媒コンバータ30の温度の一時的な低下に伴ってその浄化性能が低下する場合に、同浄化性能の早期回復を図ることができるようになる。
なお、アイドル運転時には安定した機関運転が可能なだけの機関回転速度NEを確保できればよい。このため安定した機関運転が可能であれば、アイドル運転時における機関回転速度NEを低下させることにより、燃費低減効果が得られるようになる。しかも、通常内燃機関10の全運転時間のうちでアイドル運転状態となっている時間が占める割合は大きいために、上記燃費低減効果として大きな効果が見込める。
その一方で、アイドル運転時の機関回転速度NEを低下させると、ただでさえ排気温度が低いときにその温度を更に低下させることとなるために、触媒コンバータ30の温度低下を招き易くなり、その浄化性能を低下させる可能性が高くなる。
この点、本実施の形態によれば、アイドル運転時における機関回転速度NEの低回転化を図りつつ、必要に応じて触媒コンバータ30の活性化を図ることができ、燃費改善と排気浄化性能の低下抑制との両立を図ることが可能になる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
・触媒コンバータの暖機完了後、すなわちその温度が一旦活性温度に達した後における一時的な温度低下に伴ってその浄化性能が低下する場合に、同浄化性能の早期回復を図ることができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態において、前記所定温度Aや所定温度Bを触媒コンバータ30内の酸素貯留量に応じて可変設定するようにしてもよい。具体的には、例えば図4に示すように、酸素貯留量に基づいて所定温度A,Bを算出し(ステップS200)、これを用いるようにしてもよい。なお酸素貯留量は、フューエルカット制御の実行時間やリッチ制御の実行時間等といった機関運転状態に基づいて推定することや、触媒コンバータ30下流側の排気中の酸素濃度に基づいて推定することが可能である。
ここで酸素貯留量が多いときには触媒コンバータ30内における酸化反応が促進されるために同触媒コンバータ30による炭化水素(HC)浄化率が高い。したがって、このとき触媒コンバータ30の温度が若干低下したところで、必要なHC浄化性能を維持することが可能である。一方、図5に実線で示す触媒コンバータ30の窒素酸化物(NOx)浄化率は、同図に一点鎖線で示すHC浄化率と比べて、触媒コンバータ30の温度が低いときにも高く維持される。また、NOxは混合気の燃焼温度が高いときに発生するため、燃焼温度が低い機関アイドル運転時には殆ど発生しない。このため、NOx浄化性能についても触媒コンバータ30の温度が若干低下したところで、必要な性能を維持することが可能であると云える。この点、上記構成によれば、例えば図6に示すように酸素貯留量が多いときほど所定温度A,Bとして低い温度を設定することにより、前記変更処理をその必要性に応じて適切に実行することができるようになる。
また所定温度A,Bを可変設定することに代えて、若しくは併せて前記所定時間Cや所定時間Dを可変設定することも可能である。この構成では酸素貯留量が多いときほど、所定時間Cを短い時間に設定したり、所定時間Dを長い時間に設定したりすればよい。
・上記実施の形態において、所定温度Aや所定温度Bを触媒コンバータ30の劣化度合いに応じて可変設定するようにしてもよい。具体的には、例えば図7に示すように、触媒コンバータ30の劣化度合いに基づいて所定温度A,Bを算出し(ステップS300)、これを用いるようにしてもよい。なお上記劣化度合いを知るための指標値としては、車両1の総走行距離や、走行距離に車速SPDを乗じた値の積算値等が挙げられる。また触媒コンバータ30の排気流れ方向上流側と同下流側とにそれぞれ酸素センサが設けられる装置にあっては、それらセンサの出力信号の比較に基づき触媒コンバータの劣化度合いを知ることもできる。具体的には、例えば上流側センサの出力信号がある程度以上変化している状況下において、下流側センサの出力信号の変化が大きいときに劣化度合いが高い旨判断すること等が可能である。
ここで図8に示すように、触媒コンバータ30の劣化に伴う浄化率低下はその使用開始後に急速に進み、その後徐々に安定するといったように推移する。このため図9に示すように、所定温度A,Bとして、触媒コンバータ30の劣化進行に合わせて徐々に高い温度を算出することにより、上記劣化が進んで浄化性能が低下した場合に、その低下度合いに応じて触媒コンバータ30の温度をより高い温度に維持する等、浄化性能に見合ったかたちで変更処理を好適に実行することができるようになる。
また所定温度A,Bを可変設定することに代えて、若しくは併せて前記所定時間Cや所定時間Dを可変設定することも可能である。この構成では図10に示すように、触媒コンバータ30の劣化が進んだときほど、所定時間Cを長い時間に設定したり、所定時間Dを短い時間に設定したりするようにすればよい。
・上記実施の形態において、所定温度Aや所定温度Bを機関温度に応じて可変設定するようにしてもよい。具体的には、例えば図11に示すように、機関温度に基づいて所定温度A,Bを算出し(ステップS400)、これを用いるようにしてもよい。この機関温度としては、同温度を直接検出するためのセンサを設けその検出値を用いることの他、冷却水温度THWや機関潤滑オイルの温度を代用することも可能である。
機関温度が低いときには燃焼室12から排気通路16内に排出される未燃燃料の量が多い。特に機関運転の安定化のために燃料噴射量が増量されている場合には、その傾向も一層顕著になる。したがって機関温度が低いときには触媒コンバータ30に高い排気浄化性能が求められる。この点、上記構成によれば、図12に示すように機関温度が低いときほど所定温度Aや所定温度Bとして高い温度を算出することにより、触媒コンバータ30の温度をより高い温度に維持して排気浄化性能を高く維持することができ、排気性状の悪化を好適に抑制することができる。
また、所定温度A,Bを可変設定することに代えて、若しくは併せて前記所定時間Cや所定時間Dを可変設定することも可能である。この場合には、図13に示すように、機関温度が低いときほど、所定時間Cを長い時間に設定したり、所定時間Dを短い時間に設定したりすればよい。
・上記実施の形態において、触媒コンバータ30の浄化性能が所定の性能に満たないときに前記変更処理の実行を禁止するようにしてもよい。触媒コンバータ30の浄化性能が極めて低い場合には、変更処理を実行したとしても、触媒コンバータ30の浄化性能を向上させる効果は少なく、むしろ同変更処理の実行に伴う燃費悪化やドライバビリティの悪化等といった悪影響が懸念される。この点、上記構成によれば、そうした状況下においても適切に対処すること可能になる。
なお、具体的な構成としては、例えば以下の(構成1)〜(構成5)等が挙げられる。これら(構成1)〜(構成5)が、触媒コンバータ30の浄化性能が所定の性能に満たないときに前記活性化処理の実行を禁止する禁止手段として機能する。
(構成1):空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御の実行禁止時に上記「浄化性能が所定の性能に満たない」旨判断し、このとき前記変更処理の実行を禁止する。
ここで三元触媒は、その特性上、空燃比を理論空燃比に制御することによって十分な排気浄化性能を発揮する。したがって空燃比フィードバック制御が実行されている場合には、三元触媒を有する触媒コンバータ30の浄化性能も維持される。ところが、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている場合には、空燃比が理論空燃比から大きく外れている可能性があり、こうした場合にも上記変更処理を通じてこれを補償しようとすると、その効果に対して同変更処理を実行することによる悪影響が大きくなる。この点、上記構成によれば、こうした空燃比フィードバック制御が禁止されている状況下においても適切に対処することが可能になる。
(構成2):上記空燃比制御が禁止され、且つそのときの空燃比が理論空燃比よりもリーンの状態、もしくはリッチの状態が所定時間継続されていることをもって上記「浄化性能が所定の性能に満たない」旨判断し、このとき上記変更処理の実行を禁止する。
図14に触媒コンバータ30による排気浄化率と空燃比との関係を示す。
同図に示すように、機関システムは触媒コンバータ30によるNOx浄化率及びHC浄化率が共に高い、いわゆるウィンドウと呼ばれる空燃比領域を有している。触媒コンバータ30の浄化性能は、上記ウィンドウ内若しくはその近傍において空燃比が理論空燃比よりもリッチな状態とリーンな状態とで比較的短い時間で入れ替わっているときにより高く維持されることから、そうした状況下において空燃比と理論空燃比との差が若干大きくなっても、同浄化性能は比較的維持され易い。したがって浄化性能の著しい低下は、空燃比フィードバック制御が禁止され、且つ上記リッチ状態もしくはリーン状態が長期にわたって継続されているときに生じ易いと云える。この点、上記構成によれば、空燃比フィードバック制御が禁止されている状況下でのより適切な対処が可能になる。
なお、こうした構成は例えば図15に示すように、以下の各項目の何れかが満たされる場合に成立し(ステップS500)、それら項目が共に満たされない場合に不成立となる(ステップS502)条件を前記前提条件に加えることにより実現可能である。
・空燃比フィードバック制御の実行中であること(ステップS504:YES)。
・リッチ状態の継続時間が所定時間未満であり(ステップS506:YES)、且つリーン状態の継続時間が所定時間未満であること(ステップS508:YES)。
(構成3):機関始動後における吸入空気量GAの積算値ΣGAが所定値以下であることをもって上記「浄化性能が所定の性能に満たない」旨判断し、このとき上記変更処理の実行を禁止する。
内燃機関10の冷間始動時等、触媒コンバータ30の温度が極めて低いときにはその浄化性能も極めて低いために、上記変更処理を通じてこれを補償しようとすると、その効果に対して同変更処理を実行することによる悪影響が大きくなる。この点、上記構成によれば、機関始動後において燃焼室12内で発生した総熱量が少ないことから、触媒コンバータ30の温度がごく低い可能性が高いときに変更処理の実行を禁止することができ、そうした触媒コンバータ温度がごく低い状況下においても適切に対処することが可能になる。
こうした構成は、例えば図16に示すように、その成立(ステップS600)又は不成立(ステップS602)が判断される条件を前提条件に加えることにより実現可能である。同条件の判断に際して先ず、機関始動開始時における冷却水温度THW(始動時水温)に基づいてマップ(図17)から許可積算値GALが算出される(ステップS604)。この許可積算値GALとしては、始動時水温が低いときほど触媒コンバータ30を十分に昇温させるために大きな熱量が必要になることから大きな値が算出される。そして上記積算値ΣGAが許可積算値GAL以上である場合に上記条件は成立し(ステップS606:YES)、許可積算値GAL未満である場合に同条件は不成立となる(ステップS606:NO)。
(構成4):機関始動後に機関回転速度NE及び機関負荷KLが共に高い運転状態(例えば図18に示す所定運転領域で内燃機関10が運転される状態)が所定時間継続された履歴がないことをもって上記「浄化性能が所定の性能に満たない」旨判断し、このとき変更処理の実行を禁止する。
同構成によれば、触媒コンバータ30の温度がごく低い可能性が高いことを、触媒コンバータ30の昇温が好適に図られる程度に排気温度の高い機関運転状態が継続された履歴がないことをもって判断し、このとき変更処理の実行を禁止することができる。したがって同構成によっても、触媒コンバータ温度がごく低い状況下における適切な対処が可能になる。
また上記(構成3)では、例えば機関始動後にアイドル運転状態等といった排気温度の低い運転状態が継続される場合に、触媒コンバータ30が未だごく低い温度であるにも拘わらず、変更処理の実行禁止が解除されてしまうおそれがある。これに対し、上記(構成4)によれば、上記履歴があることをもって触媒コンバータ30の温度がごく低い状況下を脱したことを的確に判断して、変更処理の実行禁止を解除することができるようになる。
(構成5):機関始動後に、触媒コンバータ30の温度が所定温度以上になった履歴がないことをもって上記「浄化性能が所定の性能に満たない」旨判断し、このとき変更処理の実行を禁止する。
同構成によれば、触媒コンバータ30の温度がごく低いときに変更処理の実行を禁止することができる。こうした構成は例えば図19に示すように、触媒温度Tcが所定温度以上である状態が所定時間継続された履歴があるときに(ステップS704:YES)成立し(ステップS700)、同履歴がないときに(ステップS704:NO)不成立となる(ステップS702)条件を前提条件に加えることにより実現可能である。
・上記実施の形態では、変更処理として目標回転速度TNEを徐々に高い速度に変更する処理を実行したが、これに代えて機関点火時期を徐々に遅角側の時期に変更する処理を実行してもよい。こうした処理によっても排気温度を上昇させて触媒コンバータ30の早期活性化を図ることができる。
・また、これに代えて空燃比を理論空燃比よりもリーン側の比率に変更する処理を実行してもよい。こうした構成によれば、排気中に含まれる酸素量を増加させて触媒コンバータ30内における酸化反応を良くすることができ、機関アイドル運転時において発生し易いHCの浄化率を好適に向上させて浄化性能の早期回復を図ることができる。
・また、停車中で且つ自動変速機のシフト位置が走行位置であるときに動力伝達系の動力伝達効率を低下させるニュートラル制御を実行する車両にあって、ニュートラル制御の実行中であることを条件に上記変更処理を実行するようにしてもよい。
上記ニュートラル制御は、例えば図20に示す車両5、すなわち内燃機関10と自動変速機40との間に、トルクコンバータ41に加えて、摩擦クラッチ機構等の動力伝達効率を可変制御することの可能なクラッチ機構42が介設される車両1にあって、同クラッチ機構42による動力伝達効率を低下させることにより行われる。
このニュートラル制御は内燃機関10のクランク軸にかかる負荷を低減することによって燃料噴射量の低減を図り、燃費改善を図るものであるために、同制御実行中においては該負荷が減少する分だけ排気温度が低くなり、触媒コンバータ30の温度が低下する。この点、上記構成によれば、そうしたニュートラル制御が実行される車両にあって触媒コンバータ30の浄化性能の低下を好適に抑制することができるようになる。
・また、上記ニュートラル制御を実行する装置にあっては、上記変更処理に代えてニュートラル制御による動力伝達効率の低下量を減少させる処理を実行するようにしてもよい。同構成によれば、ニュートラル制御による動力伝達効率の低下量を減少させることによって機関負荷を増大させて、吸入空気量GA及び燃料噴射量を増加させることができる。これにより排気温度、ひいては触媒コンバータ30の温度を上昇させてその早期活性化を図ることができる。
なお、その低下量を徐々に減少させるようにすれば、機関回転速度NEの急激な変化やそれに伴うショックの発生を抑制することができる。
・上記変更処理に代えて、機関冷却ファンの作動頻度を低下させる処理を実行するようにしてもよい。同構成によれば、内燃機関10や機関室内が冷却され難くなるために、機関温度を上昇させることができる。これにより排気温度の昇温を図ることができ、ひいては触媒コンバータ30の早期活性化を図ることができるようになる。なお、こうした構成は、機関冷却ファンとして電動ファンが採用される構成にあってその作動許可温度をより高い温度に変更すること等により実現可能である。
・本発明は、触媒コンバータ30として三元触媒が採用される機関システムに限らず、自身の温度低下に伴って浄化性能が低下する触媒コンバータであれば、例えば酸化触媒や還元触媒が採用される機関システムにも適宜適用可能である。
・本発明は、吸気通路14に燃料を噴射するタイプの内燃機関が採用される機関システムに限らず、燃焼室12内に直接燃料を噴射するタイプの内燃機関が採用される機関システムにも適用可能である。
本発明の一実施の形態が適用される車両の概略構成を示すブロック図。 同実施の形態にかかるアイドル状態変更処理の処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(e)同アイドル状態変更処理の処理態様の一例を示すタイミングチャート。 他の実施の形態にかかるアイドル状態変更処理の処理手順を示すフローチャート。 触媒コンバータの温度と浄化率との関係を示すグラフ。 所定温度を算出するためのマップを示す略図。 他の実施の形態にかかるアイドル状態変更処理の処理手順を示すフローチャート。 触媒劣化度合いと浄化率との関係を示すグラフ。 所定温度を算出するためのマップを示す略図。 所定時間を算出するためのマップを示す略図。 他の実施の形態にかかるアイドル状態変更処理の処理手順を示すフローチャート。 所定温度を算出するためのマップを示す略図。 所定時間を算出するためのマップを示す略図。 空燃比と浄化率との関係を示すグラフ。 他の実施の形態にかかる条件判断処理の処理手順を示すフローチャート。 他の実施の形態にかかる条件判断処理の処理手順を示すフローチャート。 許可積算値を算出するためのマップを示す略図。 所定運転領域を示す略図。 他の実施の形態にかかる条件判断処理の処理手順を示すフローチャート。 他の実施の形態が適用される車両の概略構成を示すブロック図。
符号の説明
1,5…車両、10…内燃機関、12…燃焼室、14…吸気通路、16…排気通路、18…モータ、20…スロットルバルブ、22…燃料噴射弁、24…吸気バルブ、26…点火プラグ、28…排気バルブ、30…触媒コンバータ、32…電子制御装置、40…自動変速機、41…トルクコンバータ、42…クラッチ機構。

Claims (13)

  1. 車載内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータの浄化性能を向上させるための活性化処理を実行し、前記触媒コンバータの暖機完了後に同触媒コンバータの温度を継続して監視するとともに、該監視される触媒コンバータの温度が所定温度よりも低いときに前記活性化処理を実行する車両の制御装置において、
    前記触媒コンバータの浄化性能が所定の性能に満たないときに前記活性化処理の実行を禁止する禁止手段を備え、
    前記触媒コンバータは三元触媒を有するものであって、前記内燃機関は空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行するものであり、前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止されているときに前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 車載内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータの浄化性能を向上させるための活性化処理を実行し、前記触媒コンバータの暖機完了後に同触媒コンバータの温度を継続して監視するとともに、該監視される触媒コンバータの温度が所定温度よりも低いときに前記活性化処理を実行する車両の制御装置において、
    車両の停止中で且つ自動変速機のシフト位置が走行位置であるときに動力伝達系の動力伝達効率を低下させるニュートラル制御を実行する車両に適用され、前記活性化処理は前記ニュートラル制御の実行中において動力伝達効率の低下量を減少させる処理である
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 前記触媒コンバータ内の酸素貯留量を推定するとともに、前記所定温度を前記推定される酸素貯留量に応じて可変設定する
    請求項1又は2記載の車両の制御装置。
  4. 前記所定温度を触媒コンバータの劣化度合いに応じて可変設定する
    請求項1乃至3記載の車両の制御装置。
  5. 前記所定温度を機関温度に応じて可変設定する
    請求項1乃至4の何れかに記載の車両の制御装置。
  6. 前記触媒コンバータの浄化性能が所定の性能に満たないときに前記活性化処理の実行を禁止する禁止手段を備える
    請求項記載の車両の制御装置。
  7. 前記触媒コンバータは三元触媒を有するものであって、前記内燃機関は空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行するものであり、前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止されているときに前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断する
    請求項記載の車両の制御装置。
  8. 車両の停止中で且つ自動変速機のシフト位置が走行位置であるときに動力伝達系の動力伝達効率を低下させるニュートラル制御を実行する車両に適用され、前記活性化処理は前記ニュートラル制御が実行中であることを条件に実行される
    請求項記載の車両の制御装置。
  9. 前記活性化処理は前記ニュートラル制御の実行中において動力伝達効率の低下量を減少させる処理である
    請求項記載の車両の制御装置。
  10. 前記禁止手段は前記空燃比フィードバック制御が禁止され、且つそのときの空燃比が理論空燃比よりもリーンの状態、もしくはリッチの状態が所定時間継続されていることをもって前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断する
    請求項1又は7記載の車両の制御装置。
  11. 前記禁止手段は機関始動後に機関回転速度及び機関負荷が共に高い運転状態が所定時間継続された履歴がないことをもって前記浄化性能が所定の性能に満たない旨判断する
    請求項記載の車両の制御装置。
  12. 前記活性化処理は前記低下量を徐々に減少させる
    請求項2又は9記載の車両の制御装置。
  13. 前記活性化処理は機関冷却ファンの作動頻度を低下させる処理である
    請求項1乃至12の何れかに記載の車両の制御装置。
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