JP4224527B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池(以下、「燃料電池」と略す)は、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質として用いている。
ところで、燃料電池の発電時には、単電池のカソード側導電性セパレータ板のガス流路に、空気などの酸化剤ガスが流れ、単電池のアノード側導電性セパレータ板のガス流路に、水素ガスなどの燃料ガスが流れる。
単電池とは、電池を作る最小単位を意味し、燃料電池では、高分子電解質膜、燃料極および空気極から構成されるMEAと称される部材と、導電性セパレータ板とを含む。このような単電池の詳細な構成については後述する。
水素ガスの一部は、ガス流路を流れる際に、アノード側のガス拡散電極中の拡散層を拡散して、ガス拡散電極中の触媒反応層に達する。そして、この触媒反応層において、水素ガス中の水素分子が、ここから電子が剥ぎ取られ、水素イオン(H+;プロトン)に電離かつ解離する。水素分子から放出された電子は、外部回路を通じてカソード側に移動する。電離かつ解離された水素イオンは、高分子電解質膜を透過し、カソード側のガス拡散電極中の触媒反応層に達する。
一方、空気中の酸素ガスの一部は、ガス流路を流れる際に、カソード側のガス拡散電極中の拡散層を拡散し、ガス拡散電極中の触媒反応層に達する。そして、この触媒反応層において、酸素分子が電子と反応し酸素イオンになり、さらに、この酸素イオンは水素イオンと反応して水が生成される。
つまり、高分子電解質膜およびガス拡散電極において、酸化剤ガス(空気;反応ガス)と燃料ガス(反応ガス)とが反応することにより水が生成される際に、両者間で電子の授受がなされ、反応熱により燃料電池FCの内部温度が上昇する。このようにして、アノード側から電子が外部に取り出され、電流として外部回路を流れるとともに、導電性セパレータ板に水などを流すことにより上述の反応熱が水を介して外部に運び出される。よって、燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより、電気と熱とを同時に発生させる電熱併給装置である。
次に、以上に述べた単電池を、直列に複数個積層させた従来の燃料電池スタックの構成例について概説する。
燃料電池スタックの両端には、燃料電池により生成される電気を集める目的で導電性の一対の集電板および一対の絶縁板が設けられている。そして、燃料電池スタックおよび集電板並びに絶縁板を挟み込むようにして、絶縁板の両端には一対のエンドプレートが設けられている。この一対のエンドプレートは、絶縁板、集電板および燃料電池スタックの四隅を貫通する締結ボルトにより、燃料電池スタックに所定の押圧力を与えて互いに固定され、これにより、上述の燃料電池スタック内の反応ガスシール用のガスケット(後述)および水シール用のガスケット(後述)の適切なシール性が確保されている。
ところで、燃料電池スタックに押圧力を与える場合に、燃料電池スタックの電極部(ガス拡散電極の領域)面内の荷重ばらつきを可能な限り少なくして、燃料電池スタックの電極部が、エンドプレートにより均一に押圧されることが重要である。
そこで、燃料電池スタックとの間に弾性部材(バネ)を介在させたX形のエンドプレートを用い、締結ボルト、バネの配置およびバネ定数の選定を工夫することにより、燃料電池スタックの面内の荷重ばらつきを抑えることを意図した従来技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開昭62−271364号公報(図2)
しかしながら、上述の特許文献1記載の燃料電池スタックの締結技術には、以下のような問題があった。
X形のエンドプレートを締結する締結ボルトを四隅に配置した構成の場合には、各締結ボルト間の距離は長くなり、X形のエンドプレートの曲げ剛性が低下する。このため、エンドプレートの変形が促進されることになり、却って燃料電池スタックの電極部面内の荷重のばらつきが増す可能性がある。
特に、燃料電池スタックSTの周囲(環状の外周部)の適所には、反応ガスや冷却水の供給用または排出用の複数のマニホールドが形成されていることから、燃料電池スタックのうちの外周部内側の電極部に直接に押圧力を与えられるように、バネを配置することが好ましい。そうであれば、上述の締結ボルトを四隅に配置した構成の場合、バネと締結ボルトとの間の距離がその分長めになり、バネの弾性反力によるエンドプレートの変形は無視できなくなる。その結果、燃料電池スタックの電極部の荷重ばらつき増大による燃料電池の発電分布の不均一性が顕著化する。そして、燃料電池スタックの電極部面内への最大荷重がある一定レベルを超えると、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生や燃料電池の性能低下を招きかねないと考えられている。
つまり、特許文献1記載の燃料電池スタックの締結技術には、バネの弾性反力によるエンドプレートの変形の影響が何等考慮されてなく、このようなエンドプレートの変形を適切に改善できるように、燃料電池スタックの締結構造を見直すことが必要である。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池スタックの電極部面内に与えられる荷重ばらつきを改善できる燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
電解質膜と電極とを接合させた1以上の膜電極接合体と、
前記膜電極接合体を挟持するように配置された2以上のセパレータと、
前記電極に対向する電極対向領域と、前記電極対向領域を囲み、開口部が形成された環状の外縁領域を有し、前記1以上の膜電極接合体と前記2以上のセパレータとを含む積層体の両端を挟持するように配置された矩形状の一対の第1エンドプレートおよび第2エンドプレートと、
前記積層体の一端と前記第1エンドプレートの内面との間に配置された第1集電板と、
前記積層体の他端と前記第2エンドプレートの内面との間に配置された第2集電板と、
前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びている第1締結ロッド、第2締結ロッド、第3締結ロッドおよび第4締結ロッドと、
前記第1、第2、第3および第4締結ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記第1、第2、第3および第4締結ロッドによる締結力を調整可能な締結部と、
前記第1エンドプレートの内面と前記第1集電板との間に配置された複数の第1弾性部材と、
前記第2エンドプレートの内面と前記第2集電板との間に配置された複数の第2弾性部材と、
を備え、
前記第1エンドプレートの外面を前記積層方向に見て、前記外面の四隅に対応する前記第1エンドプレートの頂点を、右回りに第1頂点、第2頂点、第3頂点、第4頂点とし、前記第1頂点と前記第2頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第1辺、前記第2頂点と前記第3頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第2辺、前記第3頂点と前記第4頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第3辺、前記第4頂点と前記第1頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第4辺とし、前記第1辺の中点と前記第3辺の中点とを通る直線を第1軸、前記第2辺の中点と前記第4辺の中点とを通る直線を第2軸とした場合、
前記第1締結ロッドが前記第1辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第1軸上に配置され、
前記第2締結ロッドが前記第2辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第2軸上に配置され、
前記第3締結ロッドが前記第3辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第1軸上に配置され、
前記第4締結ロッドが前記第4辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第2軸上に配置され、
前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内には、
前記第1および第2締結ロッドを通る第1直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
前記第2および第3締結ロッドを通る第2直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
前記第3および第4締結ロッドを通る第3直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
前記第4および第1締結ロッドを通る第4直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置されている、
燃料電池を提供する。なお、この場合、前記第1直線上、前記第2直線上、前記第3直線上、および前記第4直線上に代えて、前記第1直線、前記第2直線、前記第3直線、および前記第4直線に対して線対称に一対の前記第1弾性部材を配置してもよい。
これにより、各締結ボルトのうちの隣接するボルト同士を結んだ直線部分の第1エンドプレートは、曲げ剛性が高くなり、このような第1エンドプレートの電極対向領域の高剛性面内(直線部分)に第1弾性部材を配置することができる。よって、第1弾性部材の弾性反力により第1エンドプレートが変形し難くなり、第1エンドプレートの変形に依拠した燃料電池スタック(積層体)の電極部面内の荷重のばらつきを改善できる。
また、本発明の燃料電池においては、前記第1弾性部材は、前記第1および第2締結ロッド間の前記第1直線の間隔、前記第2および第3締結ロッド間の前記第2直線の間隔、前記第3および第4締結ロッド間の前記第3直線の間隔、および、前記第4および第1締結ロッド間の前記第4直線の間隔を、等間隔に区切るように配置されていることが好ましい場合がある。
また、前記第1直線、前記第2直線、前記第3直線および前記第4直線上にそれぞれ配置される前記第1弾性部材の個数が同じであることが好ましい場合がある。
また、前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第1軸上に、前記第1弾性部材が1以上配置されていることが好ましい場合がある。
また、前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第2軸上に、前記第1弾性部材が1以上配置されていることが好ましい場合がある。
また、前記第1軸と前記第2軸との間の交点に、前記第1弾性部材が配置されていることが好ましい場合がある。
このような各種の好適と考えられる第1弾性部材の配置の採用により、第1弾性部材による燃料電池スタック(積層体)の電極部への荷重の均一化が図れる。
つまり、本発明によれば、電極対向領域内の均等な第1弾性部材の配置と、電極対向領域の高剛性面内への第1弾性部材の配置との間の適切なバランスにより、第1エンドプレートの変形による燃料電池スタック(積層体)の電極部面内の荷重ばらつきの増大が抑制される。その結果、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池の発電分布の不均一性を改善できる。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池の性能低下を防止できる。
また、本発明の燃料電池においては、前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとが、前記積層体を含む直方体の両端に対向するように配置され、
前記第2エンドプレートの外面を前記積層方向に見て、前記外面の四隅に対応する前記第2エンドプレートの頂点を、左回りに第5頂点、第6頂点、第7頂点、第8頂点とし、前記第5頂点は前記第1頂点に対向する位置にあり、前記第6頂点は前記第2頂点に対向する位置にあり、前記第7頂点は前記第3頂点に対向する位置にあり、前記第8頂点は前記第4頂点に対向する位置にあり、前記第5頂点と第6頂点を結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第5辺、第6頂点と第7頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第6辺、第7頂点と第8頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第7辺、第8頂点と第5頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第8辺とし、前記第5辺の中点と前記第7辺の中点とを通る直線を第3軸、前記第6辺の中点と前記第8辺の中点とを通る直線を第4軸とした場合、
前記第1締結ロッドが前記第5辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第3軸上に配置され、
前記第2締結ロッドが前記第6辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第4軸上に配置され、
前記第3締結ロッドが前記第7辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第3軸上に配置され、
前記第4締結ロッドが前記第8辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第4軸上に配置され、
前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内には、
前記第1および第2締結ロッドを通る第5直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
前記第2および第3締結ロッドを通る第6直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
前記第3および第4締結ロッドを通る第7直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
前記第4および第1締結ロッドを通る第8直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置されていることが好ましい。
これにより、各締結ボルトのうちの隣接するボルト同士を結んだ直線部分の第2エンドプレートは、曲げ剛性が高くなり、このような第2エンドプレートの電極対向領域の高剛性面内(直線部分)に第2弾性部材を配置することができる。よって、第2弾性部材の弾性反力により第2エンドプレートが変形し難くなり、第2エンドプレートの変形に依拠した燃料電池スタック(積層体)の電極部面内の荷重ばらつきを改善できる。
更に、本発明の燃料電池においては、前記第2弾性部材は、前記第1および第2締結ロッド間の前記第5直線の間隔、前記第2および第3締結ロッド間の前記第6直線の間隔、前記第3および第4締結ロッド間の前記第7直線の間隔、および、前記第4および第1締結ロッド間の前記第8直線の間隔を、等間隔に区切るように配置されていることが好ましい場合がある。
また、前記第5直線、前記第6直線、前記第7直線および前記第8直線上にそれぞれ配置される前記第2弾性部材の個数が同じであることが好ましい場合がある。
また、前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第3軸上に、前記第2弾性部材が1以上配置されていることが好ましい場合がある。
前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第4軸上に、前記第2弾性部材が1以上配置されていることが好ましい場合がある。
また、前記第3軸と前記第4軸との間の交点に、前記第2弾性部材が配置されていることが好ましい場合がある。
このような各種の好適と考えられる第2弾性部材の配置の採用により、第2弾性部材による燃料電池スタック(積層体)の電極部への荷重の均一化が図れる。
つまり、本発明によれば、電極対向領域内の均等な第2弾性部材の配置と、電極対向領域の高剛性面内への第2弾性部材の配置との間の適切なバランスにより、第2エンドプレートの変形による燃料電池スタック(積層体)の電極部面内の荷重ばらつきの増大が抑制される。その結果、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池の発電分布の不均一性を改善できる。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池の性能低下を防止できる。
なお、前記第1集電板と前記第1エンドプレートとの間に、第1絶縁板が配置され、前記第1弾性部材は、前記第1エンドプレートと前記第1絶縁板との間に配置されても良い。
また、前記第1集電板と前記第2エンドプレートとの間に、第2絶縁板が配置され、前記第2弾性部材は、前記第2エンドプレートと前記第2絶縁板との間に配置されても良い。
また、前記第1および第2弾性部材はバネであっても良い。
本明細書において「弾性部材」とは、少なくとも第1および第2エンドプレートや絶縁板に比べて弾性変形し易いような物体を指すが、このような「弾性部材」の一典型例としてバネがある。
また、前記締結ロッドは棒状のボルトであり、前記締結部は前記ボルトの両端に螺合するナットであっても良い。
前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通して前記積層体の積層方向に延びている1以上の締結補助ロッドと、前記1以上の締結補助ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記締結補助ロッドによる締結力を調整可能な締結補助部と、を備えても良い。
また、本発明は、電解質膜と電極とを接合させた1以上の膜電極接合体と、
前記膜電極接合体を挟持するように配置された2以上のセパレータと、
前記電極に対向する電極対向領域と、前記電極対向領域を囲み、開口部が形成された環状の外縁領域を有し、前記1以上の膜電極接合体と前記2以上のセパレータとを含む積層体の両端を挟持するように配置された矩形状の一対の第1エンドプレートおよび第2エンドプレートと、
前記積層体の一端と前記第1エンドプレートの内面との間に配置された第1集電板と、
前記積層体の他端と前記第2エンドプレートの内面との間に配置された第2集電板と、
前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びている複数の締結ロッドと、
前記第1エンドプレートの内面と前記第1集電板との間に配置された複数の第1弾性部材と、
前記第2エンドプレートの内面と前記第2集電板との間に配置された複数の第2弾性部材と、
前記複数の締結ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記複数の締結ロッドによる締結力を調整可能な締結部と、を有し、
前記締結ロッドのそれぞれは、前記電極の中心に対して回転対称となる前記外縁領域内の位置であって、前記電極の各辺の垂直2等分線上に、前記各辺に対応するように配置され、
前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内において、隣り合う前記複数の締結ロッド同士の間を結ぶ直線上に前記第1弾性部材が配置されている、燃料電池を提供する。なお、この場合、前記直線上に代えて、前記直線に対して線対称に一対の前記第1弾性部材を配置してもよい。
これにより、隣接する締結ボルト同士の間の第1エンドプレートは、曲げ剛性が高くなり、このような第1エンドプレートの電極対向領域の高剛性面内に第1弾性部材を配置することができる。よって、第1弾性部材の弾性反力により第1エンドプレートが変形し難くなり、第1エンドプレートの変形に依拠した燃料電池スタック(積層体)の電極部面内の荷重のばらつきを改善できる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明によれば、燃料電池スタックの電極部面内に与えられる荷重ばらつきを改善できる燃料電池が得られる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態による燃料電池の単電池の構成例を示した断面図である。なお、説明の便宜上、燃料電池FCのうちの水素ガスなどの燃料ガス(還元剤ガス)の関与する側をアノードと呼び、参照番号には「a」を付随させて表し、その空気などの酸化剤ガスの関与する側をカソードと呼び、参照番号には「c」を付随させて表している。また、図面において、燃料電池FCの各部品が重なる積層方向を「左右方向」として示している。図2は、第一実施形態による燃料電池の側面図である。なお、図2(後述の図3も同じ)では、図面の簡素化を図る趣旨から、燃料電池スタックSTに含まれる導電性セパレータ板107a、107c(後述)の個数をそれぞれ5個にするとともに、MEA105(後述)の図示が省かれている。
燃料電池FCは、図2に示すように、単電池201を複数段に積層させてなる直方形の燃料電池スタックST(以下、「積層体ST」と略す)と、この積層体STの両端に配置され、燃料電池FCにより生成される電気を集める機能および積層体STを固定する機能を果たす燃料電池FCの支持構造体FXと、を備える。
まず、燃料電池FC(単電池201)の構成について図1および図2を参照しながら説明し、支持構造体FXの構成については後述する。
燃料電池FCの単電池201は、図1に示すように、水素イオン(H+;プロトン)を選択的に輸送する高分子電解質膜101およびその両面に配置された一対のガス拡散電極104a、104cを備える。これらのガス拡散電極104a、104cは、電極触媒(例えば白金)を担持したカーボン粉末に水素イオン伝導性を有する高分子電解質を混合した触媒反応層(図示せず)と、この触媒反応層の外面に形成された、通気性と電子伝導性を併せ持つ、例えば撥水処理を施したカーボンペーパーからなる拡散層(図示せず)と、から主として構成されている。つまり、ガス拡散電極104aが、単電池201のアノード電極に相当し、ガス拡散電極104cが、単電池201のカソード電極に相当する。そして、両ガス拡散電極104a、104cと高分子電解質膜101とにより、膜電極接合体105(「MEA105」と略す)が構成されている。
また、燃料電池FCの単電池201は、図1に示すように、MEA105の両側に、導電性セパレータ板107a、107cを更に備え、この導電性セパレータ板107a、107cにより、MEA105が、後記の支持構造体FXの締結力により機械的に固定されるとともに、隣接するMEA105同士が互いに電気的に直列に接続されている。
このような単電池201のアノードを構成する導電性セパレータ板107aおよび単電池201のカソードを構成する導電性セパレータ板107cは、カーボン製または金属製の矩形状の平板で製造され、図1に示すように、ガス拡散電極104a、104cに接触する矩形状の電極接触部301a、301cと、この電極接触部301a、301cを囲む環状の外周部302a、302c(後述のMEAガスケット110a、110cと接触する部分)とからなる。
導電性セパレータ板107a、107cのガス拡散電極104a、104cと接する電極接触部301a、301cの表面(以下、「主面303a、303c」と略す)には、凹部(溝)が設けられている。そして、この凹部とガス拡散電極104a、104cにより仕切られた空間が、燃料ガスまたは酸化剤ガスをガス拡散電極104a、104cの面内に均等に供給可能なガス流路106a、106cに相当する。
また、導電性セパレータ板107a、107cの背面(主面303a、303cの裏面)同士は互いに接触してなり、この背面の電極接触部301a、301cにも凹部(溝)が設けられている。そして、この凹部が重なり合うよう仕切られた空間が、燃料電池FC(MEA105)を面内で均一に冷却する冷却液体(例えば冷却水)を通水可能な冷却液体流路108に相当する。
なお、ガス拡散電極104a、104cの周囲を囲むようにして、ガス流路106a、106cを流れる反応ガスの外部への漏れなどを防止可能な環状のMEAガスケット110a、110c(ガスシール材)が高分子電解質膜101と導電性セパレータ板107a、107cとの間に設けられている。このMEAガスケット110a、110cは、ガス拡散電極104a、104cおよび高分子電解質膜101ともに、MEA105の一部として一体化されている。
また、冷却液体流路108の周囲を囲むようにして、導電性セパレータ板107a、107c同士の間には、冷却液体流路108を流れる冷却液体の外部への漏水を防止可能な環状のセパレータガスケット111が設けられている。
導電性セパレータ板107a、107cの外周部302a、302cの適所には、ガス流路106aへの燃料ガス供給用の燃料ガス入口側マニホールドを構成する貫通孔(図示せず)が設けられ、ガス流路106aからの燃料ガス排出用の燃料ガス出口側マニホールドを構成する貫通孔(図示せず)が設けられている。つまり、単電池201が積層された形態で、これらの貫通孔は順に繋がり、これにより積層体STの積層方向(左右方向)に延びる、筒状の燃料ガス入口側マニホールドおよび燃料ガス出口側マニホールドが形成される。そして、上述のガス流路106aが、燃料ガス入口側マニホールドと、燃料ガス出口側マニホールドとの間を連通するように導電性セパレータ板107aの主面303aの面内をサーペンタイン状に形成されている。
また、導電性セパレータ板107a、107cの外周部302a、302cの適所には、ガス流路106cへの酸化剤ガス供給用の酸化剤ガス入口側マニホールドを構成する貫通孔(図示せず)が設けられ、ガス流路106cからの酸化剤ガス排出用の酸化剤ガス出口側マニホールドに構成する貫通孔(図示せず)が設けられている。つまり、単電池201が積層された形態で、これらの貫通孔は順に繋がり、これにより積層体STの積層方向(左右方向)に延びる、筒状の酸化剤ガス入口側マニホールドおよび酸化剤ガス出口側マニホールドが形成される。そして、上述のガス流路106cが、酸化剤ガス入口側マニホールドと、酸化剤ガス出口側マニホールドとの間を連通するように導電性セパレータ板107cの主面303cの面内をサーペンタイン状に形成されている。
更に、導電性セパレータ板107a、107cの外周部302a、302cの適所には、冷却液体流路108への冷却液供給用の冷却液体入口側マニホールドを構成する貫通孔(図示せず)が設けられ、冷却液体流路108からの冷却液体排出用の冷却液体出口側マニホールドを構成する貫通孔(図示せず)が設けられている。つまり、単電池201が積層された形態で、これらの貫通孔は順に繋がり、これにより積層体STの積層方向(締結方向)に延びる、筒状の冷却液体入口側マニホールドおよび冷却液体出口側マニホールドが形成される。そして、上述の冷却液体流路108が、冷却液体入口側マニホールドと、冷却液体出口側マニホールドとの間を連通するように導電性セパレータ板107a、107cの裏面の面内をサーペンタイン状に形成されている。
以上に述べたガス流路106a、106cは、導電性セパレータ板107a、107cと別体の部材に形成することもできるが、本実施形態(図1)に示したように、導電性セパレータ板107a、107cの主面303a、303cに、ガス流路106a、106c用の凹部を直接形成すれば部品点数が減らせる。
このようにして、上述のMEA105と上述の導電性セパレータ板107a、107cとにより、単電池201が構成され、このようなMEA105と導電性セパレータ板107a、107cとが交互に複数個(例えば単電池201が10〜200個)積層され、最終的には、図2に示した積層体STが製作されている。
次に、積層体STを固定する支持構造体FXの構成について、図2、図3および図4を参照しながら説明する。
図3は、第一実施形態による燃料電池の斜視図である。図4は、第一実施形態による燃料電池の正面図であり、図4(a)は、図3の矢印Xの向きに、燃料電池の左エンドプレート(後述)の外面を見た図であり、図4(b)は、図3の矢印Yの向きに、燃料電池の右エンドプレート(後述)の外面を見た図である。但し、図面を簡略化する趣旨から、図4では、配管(後述)の図示を省略している。
支持構造体FXは、導電性かつ矩形状の一対の集電板22(左右集電板22L、22R)と、矩形状の一対の絶縁板23(左右絶縁板23L、23R)と、矩形状の一対のエンドプレート30(左右エンドプレート30L、30R)とを主たる構成要素として備え、棒状の締結ボルト35(締結ロッド)が、左右エンドプレート30L、30Rの開口部(図示せず)を貫通するように、積層体STの積層方向に延びている。
ここでは、図示を省略しているが、積層体ST、集電板22および絶縁板23には、締結ボルト35の貫通用の孔や凹状の切り欠きが形成されている。
本明細書において、矩形状とは、厳密な直角4辺形でなくても良い。例えば、この矩形状には、図3に示す如く、直角4辺形の四隅の4つの頂点を面取りした形状(例えば、これらの頂点のテーパカット等)も含まれるものとする。
左右集電板22L、22Rは、金属などにより構成され、積層体STを積層方向から挟むように積層体STの両端に接触して配置され、燃料電池FCにより生成される電気を集電する機能を有する。
左右絶縁板23L、23Rは、樹脂などにより構成され、左右集電板22L、22Rのそれぞれに当接してなり、積層体STの絶縁性を確保する機能を有する。
左右エンドプレート30L、30Rは、樹脂などにより構成され、左右エンドプレート30L、30Rの内面と左右絶縁板23L、23Rとの間に複数のバネ37(弾性部材)を介在させることにより、締結ボルト35を介してバネ37のバネ力(押圧力)に基づき積層体STに所定の荷重を与える機能を有する。つまり、左右エンドプレート30L、30Rは、この積層体STを含み左右集電板22L、22Rおよび左右絶縁板23L、23Rとともに構成される直方体を、その両端(左右方向)から左右エンドプレート30L、30Rの内面によりバネ37のバネ力に基づいて挟み、かつ固定するように構成されている。
左エンドプレート30Lには、図2および図3に示すように、上述の燃料ガス入口側マニホールド、酸化剤ガス入口側マニホールドおよび冷却液体入口側マニホールドの各マニホールドの、積層体STの端部における流体の流入口(図示せず)のそれぞれに接続される燃料ガス用供給配管24、酸化剤ガス用供給配管26および冷却液体用供給配管28が、積層体STの積層方向に略平行な方向に延びるような形態で設けられている。
また、右エンドプレート30Rには、図2に示すように、上述の燃料ガス出口側マニホールド、酸化剤ガス出口側マニホールドおよび冷却液体出口側マニホールドの各マニホールドの、積層体STの端部における流体の流出口(図示せず)のそれぞれに接続される燃料ガス用排出配管(図示せず)、酸化剤ガス用排出配管27および冷却液体用排出配管29が、積層体STの積層方向(左右方向)に略平行な方向に延びるような形態で設けられている。
なお、左右エンドプレート30L、30Rは、SUSなどの金属材料により製造することも可能であるが、燃料電池FCの軽量化や量産性を考慮すれば樹脂材料を用いて金型成型により製造する方が好ましい。つまり、左右エンドプレート30L、30Rを樹脂成型により製造すれば、上述の各種の配管24、26、27、28、29を左右エンドプレート30L、30Rと一体に作れることになり、量産性の面で優れている。左右エンドプレート30L、30Rの好適な樹脂材料例としては、ガラス繊維入りポリフェニルサルファイド(PPS)、ポリカーカーボネート、ポリスルフォン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエンジニアリングプラスチックがある。なおこの場合、上述の各種のマニホールドが、導電性セパレータ板107a、107cの外周部302a、302c(図1参照)に形成されていることから、これらのマニホールドに接続される配管24、26、27、28、29が一体成型された左右エンドプレート30L、30Rの平面視(図2の左右方向から見た場合)した形状は、ガス拡散電極104a、104c(図1参照)より一回り大きくなっている。
次に、本実施形態の特徴部である支持構造体FXによる左右エンドプレート30L、30Rを用いた積層体STの締結構造について、図面を参照しながら詳しく説明する。
左右エンドプレート30L、30Rの内面(バネ37との間の当接面)には、図4(a)、(b)に示す如く、仮想の境界ライン500に区画された、ガス拡散電極104a、104c(図1参照)に対向する正方形の電極対向領域401と、この電極対向領域401を囲む環状の外縁領域402と、がある。つまり、電極対向領域401の形状は、導電性セパレータ板107a、107cの電極接触部301a、301cの平面視した形状と同一であり、外縁領域402は、左右エンドプレート30L、30Rの外寸が導電性セパレータ板107a、107cの外寸と同じであれば、導電性セパレータ板107a、107cの外周部302a、302cの平面視した形状と同一である。
左右エンドプレート30L、30Rの外縁領域402には各々、図示しない4つの開口部が設けられている。これらの開口部に4本の締結ボルト35(締結ロッド)が貫通している。そして、これらの締結ボルト35の両端に螺合された8個のナット36(締結部)を用いて左右エンドプレート30L、30Rを左右方向に近づけるように左右エンドプレート30L、30Rを締め付けることができる。このナット36の左右エンドプレート30L、30Rへの締め付け具合により、左右エンドプレート30L、30Rに挟持された積層体STへの、締結ボルト35による締結力が調整される。つまり、左右エンドプレート30L、30Rと左右絶縁板23L、23Rとの間に配置されたバネ37のバネ力を、ナット36の左右エンドプレート30L、30Rへの締め付けにより調整でき、これにより、積層体STの固定用の荷重は、バネ37のバネ力(押圧力)に基づいて積層体STに与えられる。なお、左右エンドプレート30L、30Rに、適宜の溝やくぼみ(図示せず)を設け、当該溝やくぼみに、バネ37が嵌め込まれている。
ここで、左エンドプレート30L側の締結ボルト35の配置およびバネ37の配置を適切に特定する趣旨から、左エンドプレート30Lの頂点や辺を以下の如く定義する。
図3および図4(a)に示すように、左エンドプレート30Lの外面を積層体STの積層方向に見て(つまり、図3に示した矢印Xの向きに見て)、左エンドプレート30Lの内面の四隅に対応する各頂点を、時計回り(右回り)に第1頂点P1、第2頂点P2、第3頂点P3、第4頂点P4とする。
また、左エンドプレート30Lの内面において、第1頂点P1と第2頂点P2とを結ぶ左エンドプレート30Lの辺を第1辺L1、第2頂点P2と第3頂点P3とを結ぶ左エンドプレート30Lの辺を第2辺L2、第3頂点P3と第4頂点P4とを結ぶ左エンドプレート30Lの辺を第3辺L3、第4頂点P4と第1頂点P1とを結ぶ左エンドプレート30Lの辺を第4辺L4とし、第1辺L1の中点と第3辺L3の中点とを通る直線を第1軸Y1とし、第2辺L2の中点と第4辺L4の中点とを通る直線を第2軸X1とする。
なお、上述の第1軸Y1(第2軸X1も同じ)は、締結ボルト35の配置位置を特定する目的で、左エンドプレート30Lの内面において第1辺L1の中点と第3辺L3の中点とを通るように引かれた仮想の直線であり、本技術を具現化した製品に実在するものでは無い。
また、図3および図4(a)の如く、矩形状の左エンドプレート30Lの四隅が面取り(例えばテーパカット)されている場合には、左エンドプレート30Lを形作る各辺L1、L2、L3、L4の延長線の仮想の交点を、第1、第2、第3および第4頂点P1、P2、P3、P4として、上述の各辺L1、L2、L3、L4、各直線軸Y1、X1を特定するものとする。
最初に、バネ37の配置の基準となる4本の締結ボルト35(正確には締結ボルト35の一方端)の、左エンドプレート30Lの面内の配置の位置を、電極対向領域401および外縁領域402、各辺L1、L2、L3、L4、各直線軸Y1、X1を用いて特定する。
4本の締結ボルト35のうちの第1締結ボルト35Aは、図4(a)に示す如く、第1辺L1と電極対向領域401との間の外縁領域402内の第1軸Y1上に配置されている。つまり、この第1締結ボルト35Aの一方端は、電極対向領域401と外縁領域402との間を区画する仮想の境界ライン500より外側に位置する左エンドプレート30Lの外縁領域402における第1辺L1の中点付近を貫通している。
なお、この第1締結ボルト35Aは、正方形のガス拡散電極104a、104c(図4(a)の境界ライン500と同形状)を基準にすると、ガス拡散電極104a、104cの中心に対して回転対称となる(具体的には、90°、180°、270°および360°で回転対称となる)、外縁領域402内の位置であって、上述の第1辺L1と平行なガス拡散電極104a、104cの辺の垂直2等分線(つまり、第1軸Y1)上に、当該辺に対応するように配置されている。
また、4本の締結ボルト35のうちの第2締結ボルト35Bは、図4(a)に示す如く、第2辺L2と電極対向領域401との間の外縁領域402内の第2軸X1上に配置されている。つまり、この第2締結ボルト35Bの一方端は、電極対向領域401と外縁領域402との間を区画する仮想の境界ライン500より外側に位置する左エンドプレート30Lの外縁領域402における第2辺L2の中点付近を貫通している。
なお、この第2締結ボルト35Bは、正方形のガス拡散電極104a、104c(図4(a)の境界ライン500と同形状)を基準にすると、ガス拡散電極104a、104cの中心に対して回転対称となる(具体的には、90°、180°、270°および360°で回転対称となる)、外縁領域402内の位置であって、上述の第2辺L2と平行なガス拡散電極104a、104cの辺の垂直2等分線(つまり、第2軸X1)上に、当該辺に対応するように配置されている。
また、4本の締結ボルト35のうちの第3締結ボルト35Cは、図4(a)に示す如く、第3辺L3と電極対向領域401との間の外縁領域402内の第1軸Y1上に配置されている。つまり、この第3締結ボルト35Cの一方端は、電極対向領域401と外縁領域402との間を区画する仮想の境界ライン500より外側に位置する左エンドプレート30Lの外縁領域402における第3辺L3の中点付近を貫通している。
なお、この第3締結ボルト35Cは、正方形のガス拡散電極104a、104c(図4(a)の境界ライン500と同形状)を基準にすると、ガス拡散電極104a、104cの中心に対して回転対称となる(具体的には、90°、180°、270°および360°で回転対称となる)、外縁領域402内の位置であって、上述の第3辺L3と平行なガス拡散電極104a、104cの辺の垂直2等分線(つまり、第1軸Y1)上に、当該辺に対応するように配置されている。
また、4本の締結ボルト35のうちの第4締結ボルト35Dは、図4(a)に示す如く、第4辺L4と電極対向領域401との間の外縁領域402内の第2軸X1上に配置されている。つまり、この第4締結ボルト35Dの一方端は、電極対向領域401と外縁領域402との間を区画する仮想の境界ライン500より外側に位置する左エンドプレート30Lの外縁領域402において第4辺L4の中点付近を貫通している。
なお、この第4締結ボルト35Dは、正方形のガス拡散電極104a、104c(図4(a)の境界ライン500と同形状)を基準にすると、ガス拡散電極104a、104cの中心に対して回転対称となる(具体的には、90°、180°、270°および360°で回転対称となる)、外縁領域402内の位置であって、上述の第4辺L4と平行なガス拡散電極104a、104cの辺の垂直2等分線(つまり、第2軸X1)上に、当該辺に対応するように配置されている。
このように、第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35Dを、各辺L1、L2、L3、L4の中点近傍に置くことにより、第1締結ボルト35Aと第2締結ボルト35Bとの間の距離、第2締結ボルト35Bと第3締結ボルト35Cとの間の距離、第3締結ボルト35Cと第4締結ボルト35Dとの間の距離、および、第4締結ボルト35Dと第1締結ボルト35Aとの間の距離が、左エンドプレート30Lの四隅近傍に締結ボルトを配置した場合の従来の締結ボルト間距離に比べて短くできる。各締結ボルト35A、35B、35C、35D間距離が短くなったことにより、左エンドプレート30Lの各締結ボルト35A、35B、35C、35D間の曲げ剛性が、従来のエンドプレートの締結ボルト間の曲げ剛性より高くなり好適である。
ところで、左エンドプレート30Lの電極対向領域401にバネ37が直接に当たるように、これらのバネ37を均等に配置すれば、燃料電池スタックST(積層体ST)のガス拡散電極104a、104cに均等な荷重がバネ37のバネ力(押圧力)に基づいて与えられ、これにより、単電池201の発電分布がガス拡散電極104a、104cの面内で均一化すると期待できる。
また、左エンドプレート30Lの曲げ剛性の高い箇所に、バネ37を配置可能であれば、左エンドプレート30Lが、バネ37による弾性反力を受けた場合に変形に難くなり、左エンドプレート30Lの変形による燃料電池スタックST(積層体ST)の電極部((ガス拡散電極104a、104cの領域)面内の荷重ばらつき増加が解消され好適である。
つまり、左エンドプレート30Lのバネ37の具体的な配置の設計に当たっては、電極対向領域401面内の均等なバネ配置と、電極対向領域401の高剛性面内へのバネ配置との間の適切なバランスが取れる構成を案出する必要がある。
そこで、本実施形態では、上述の4本の締結ボルト35の位置を基準にして、左エンドプレート30Lの電極対向領域401には、以下の13個のバネ37が配置されている。なお、各バネ37のバネ定数は同じである。
第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通る第1直線H1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Aが、第1および第2締結ボルト35A、35Bの間の第1直線H1の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
なお、この第1直線H1(以下の第2、第3および第4直線H2、H3、H4も同じ)は、バネ37Aの配置の位置を特定する目的で、第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bに交差(ここでは直交)して、左エンドプレート30Lの内面において第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通るように引かれた仮想の直線であり、本技術を具現化した製品に実在するものでは無い。
また、第2締結ボルト35Bおよび第3締結ボルト35Cを通る第2直線H2上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Aが、第2および第3締結ボルト35B、35Cの間の第2直線H2の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第3締結ボルト35Cおよび第4締結ボルト35Dを通る第3直線H3上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Aが、第3および第4締結ボルト35C、35Dの間の第3直線H3の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第4締結ボルト35Dおよび第1締結ボルト35Aを通る第4直線H4上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Aが、第4および第1締結ボルト35D、35Aの間の第4直線H4の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第1軸Y1と第2軸X1との間の交点(電極対向領域401の中心)には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ37Cが配置されている。
そして、この第1軸Y1上の電極対向領域401内には、上述の1個のバネ37Cの他、更に、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Bが、第1および第3締結ボルト35A、35Cの間の第1軸Y1の間隔を3等分(等間隔)に区切るように配置されている。
また、この第2軸X1上の電極対向領域401内には、上述の1個のバネ37Cの他、更に、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ37Bが、第2および第4締結ボルト35B、35Dの間の第2軸X1の間隔を3等分(等間隔)に区切るように配置されている。
このように、本実施形態では、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間に配置される弾性部材として伸縮自在なバネ37A、37B、37Cを使用していることから、仮に積層体STの経時変化により積層体STの左右方向の長さが変化しても、圧縮されたバネ37A、37B、37Cがこの変化に追従するようにして、バネ37A、37B、37Cによる適度のバネ力で積層体STを押圧できる。但し、バネに代えて、例えばゴムも使用しても良い。つまり、本明細書において「弾性部材」とは、少なくともエンドプレート30や左絶縁板23Lに比べて弾性変形し易いような物体を指すものとする。
次に、右エンドプレート30R側の締結ボルト35の配置およびバネ37の配置を適切に特定する趣旨から、右エンドプレート30Rの頂点や辺を以下の如く定義する。
図3および図4(b)に示すように、右エンドプレート30Rの外面を積層体STの積層方向に見て(つまり、図3に示した矢印Yの向きに見て)、右エンドプレート30Rの内面の四隅に対応する各頂点を、半時計回り(左回り)に第5頂点P5、第6頂点P6、第7頂点P7、第8頂点P8とする。
そうすると、第5頂点P5は、第1頂点P1に対向する位置にあり、第6頂点P6は、第2頂点P2に対向する位置にあり、第7頂点P7は第3頂点P3に対向する位置にあり、第8頂点P8は第4頂点P4に対向する位置にある。
また、図4(b)の右エンドプレート30Rの内面において、第5頂点P5と第6頂点P6を結ぶ辺を第5辺L5、第6頂点P6と第7頂点P7とを結ぶ辺を第6辺L6、第7頂点P7と第8頂点P8とを結ぶ辺を第7辺L7、第8頂点P8と第5頂点P5とを結ぶ辺を第8辺L8とし、第5辺L5の中点と第7辺L7の中点とを通る直線を第3軸Y2、第6辺L6の中点と第8辺L8の中点とを通る直線を第4軸X2とする。
更に、右エンドプレート30Rの内面において、第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通る第5直線H5は、上述の第1直線H1に対向して平行に延び、第2締結ボルト35Bおよび第3締結ボルト35Cを通る第6直線H6は、上述の第2直線H2に対向して平行に延び、第3締結ボルト35Cおよび第4締結ボルト35Dを通る第7直線H7は、上述の第3直線H3に対向して平行に延び、第4締結ボルト35Dおよび第1締結ボルト35Aを通る第8直線H8は、上述の第4直線H4に対向して平行に延びている。
なお、図4(b)の如く、矩形状の右エンドプレート30Rの四隅が面取り(例えばテーパカット)されている場合には、右エンドプレート30Rを形作る各辺L5、L6、L7、L8の延長線の仮想の交点を、第5、第6、第7および第8頂点P5、P6、P7、P8として、上述の各辺L5、L6、L7、L8、各直線軸Y2、X2を特定するものとする。
このようにして、バネ37の配置の基準となる4本の締結ボルト35(正確には締結ボルト35の他方端)の、右エンドプレート30Rの面内の配置の位置が、電極対向領域401および外縁領域402、各辺L5、L6、L7、L8、各直線軸Y2、X2を用いて特定される。また、上述の4本の締結ボルト35の位置を基準にして、右エンドプレート30Rの電極対向領域401には、13個のバネ37が配置されている。なお、各バネ37のバネ定数は同じである。
但しここでは、この具体的な配置は、図4(b)および以上の左エンドプレート30L側の締結ボルトおよびバネの配置の説明を参酌すれば容易に理解できることから、その詳細な説明を省略する。
以上に述べた第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35Dの配置によれば、左右エンドプレート30L、30Rを締結する各締結ボルト35A、35B、35C、35Dの両端がそれぞれ、各辺L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8の中点近傍の外縁領域402内に置かれている。これにより、各締結ボルト35A、35B、35C、35Dのうちの隣接するボルト同士を結んだ直線部分の左右エンドプレート30L、30Rは、曲げ剛性が高くなり、このような左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401の高剛性面内(直線部分)にバネ37Aを配置することができる。よって、バネ37Aの弾性反力により左右エンドプレート30L、30Rが変形し難くなる。
また、バネ37Bおよびバネ37Cは、上述のバネ37Aの高剛性面内(直線部分)への配置によるバネ37の配置の不均一性を解消する役割を果たし、これにより、左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401面内の均等なバネ配置が実現される。
よって、本実施形態の燃料電池FCによれば、電極対向領域401内の均等なバネ配置と、電極対向領域401の高剛性面内へのバネ配置との間の適切なバランスにより、左右エンドプレート30L、30Rの変形による燃料電池スタックST(積層体ST)の電極部面内の荷重ばらつきの増大が抑制される。その結果、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池FCの発電分布の不均一性を改善できる。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池FCの性能低下を防止できる。
なお、第一実施形態(後述の第二および第三実施形態でも同じ)では、4本の第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35D、および、これらの締結ボルト35A、35B、35C、35Dの両端に螺合された8個のナット36を用いて、左右エンドプレート30L、30Rに挟持された積層体STへの締結力を与える例を述べたが、これは飽くまで一例に過ぎない。例えば、左右エンドプレート30L、30Rの適所の開口部を貫通する締結補助ボルト(図示せず)、および、この締結補助ボルトの両端に螺合された締結補助ナット(図示せず)を更に付加することにより、左右エンドプレート30L、30Rに挟持された積層体STへの締結力の微調整を図っても良い。また、第一実施形態の如く、第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35Dを配する各箇所に当該締結ボルトを1本ずつ設置する形態の他、各箇所に複数本の締結ボルトを近接して集中設置してもよい。
また、第一実施形態(後述の第二および第三実施形態でも同じ)では、弾性部材(バネ)を隣り合う締結ボルト同士の間を結ぶ直線上に配置する例を述べたが、弾性部材の位置は、必ずしもこれに限定されない。例えば、弾性部材を上述の直線上に配する代わりに、この直線に近接する一対の弾性部材を、当該直線に対して線対称に配置してもよい。
[第二実施形態]
図5は、第二実施形態による燃料電池の正面図である。図5(a)は、図4(a)に対応する図であり、燃料電池の左エンドプレートの外面を見た図であり、図5(b)は、図4(b)に対応する図であり、燃料電池の右エンドプレートの外面を見た図である。但しここでは、本実施形態の燃料電池FCの構成は、左右エンドプレート30R、30Lの電極対向領域401内のバネ137の配置以外は、第一実施形態の構成と同じであるため、両者に共通する構成要素には同一の参照符号を付して、その説明は省く。更に、左エンドプレート30L側の締結ボルトおよびバネの配置の説明および、図5(b)を参酌すれば、右エンドプレート30Rの構成を容易に理解できることから、その説明も省略する。
左エンドプレート30Lの電極対向領域401には、以下の9個のバネ137が配置されている。なお、各バネ137のバネ定数は同じである。
第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通る第1直線H1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ137Aが、第1および第2締結ボルト35A、35Bの間の第1直線H1の間隔を2等分(等間隔)に区切りように配置されている。
なお、この第1直線H1(以下の第2、第3および第4直線H2、H3、H4も同じ)は、バネ137Aの配置位置を特定する目的で、第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bに交差(ここでは直交)して、左エンドプレート30Lの内面において第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通るように引かれた仮想の直線であり、本技術を具現化した製品に実在するものでは無い。
また、第2締結ボルト35Bおよび第3締結ボルト35Cを通る第2直線H2上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ137Aが、第2および第3締結ボルト35B、35Cの間の第2直線H2の間隔を2等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第3締結ボルト35Cおよび第4締結ボルト35Dを通る第3直線H3上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ137Aが、第3および第4締結ボルト35C、35Dの間の第3直線H3の間隔を2等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第4締結ボルト35Dおよび第1締結ボルト35Aを通る第4直線H4上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ137Aが、第4および第1締結ボルト35D、35Aの間の第4直線H4の間隔を2等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第1軸Y1と第2軸X1との間の交点(電極対向領域401の中心)には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の1個のバネ137Cが配置されている。
そして、この第1軸Y1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ137Bと、上述の1個のバネ137Cと、が、第1および第3締結ボルト35A、35Cの間の第1軸Y1の間隔を4等分(等間隔)に区切るように配置されている。
また、この第2軸X1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ137Bと、上述の1個のバネ137Cが、第2および第4締結ボルト35B、35Dの間の第2軸X1の間隔を4等分(等間隔)に区切るように配置されている。
以上に述べた第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35Dの配置によれば、左右エンドプレート30L、30Rを締結する各締結ボルト35A、35B、35C、35Dの両端がそれぞれ、各辺L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8の中点近傍の外縁領域402内に置かれている。これにより、各締結ボルト35A、35B、35C、35Dのうちの隣接するボルト同士を結んだ直線部分の左右エンドプレート30L、30Rは、曲げ剛性が高くなり、このような左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401の高剛性面内(直線部分)にバネ137Aを配置することができる。よって、バネ137Aの弾性反力により左右エンドプレート30L、30Rが変形し難くなる。
また、バネ137Bおよびバネ137Cは、上述のバネ137Aの高剛性面内(直線部分)への配置によるバネ137の配置の不均一性を解消する役割を果たし、これにより、左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401面内の均等なバネ配置が実現される。
よって、本実施形態の燃料電池FCによれば、電極対向領域401面内の均等なバネ配置と、電極対向領域401の高剛性面内へのバネ配置との間の適切なバランスにより、左右エンドプレート30L、30Rの変形による燃料電池スタックST(積層体ST)の電極部面内の荷重ばらつきの増大が抑制される。その結果、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池FCの発電分布の不均一性を改善できる。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池の性能低下を防止できる。
[第三実施形態]
図6は、第三実施形態による燃料電池の正面図である。図6(a)は、図4(a)に対応する図であり、燃料電池の左エンドプレートの外面を見た図であり、図6(b)は、図4(b)に対応する図であり、燃料電池の右エンドプレートの外面を見た図である。但しここでは、本実施形態の燃料電池FCの構成は、左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401内のバネ237の配置以外は、第一実施形態の構成と同じであるため、両者に共通する構成要素には同一の参照符号を付して、その説明は省く。更に、左エンドプレート30L側の締結ボルトおよびバネの配置の説明および、図6(b)を参酌すれば、右エンドプレート30Rの構成を容易に理解できることから、その説明も省略する。
左エンドプレート30Lの電極対向領域401に、以下の12個のバネ237が配置されている。なお、各バネ237のバネ定数は同じである。
第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通る第1直線H1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Aが、第1および第2締結ボルト35A、35Bの間の第1直線H1の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
なお、この第1直線H1(以下の第2、第3および第4直線H2、H3、H4も同じ)は、バネ237Aの配置位置を特定する目的で、第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bに交差(ここでは直交)して、左エンドプレート30Lの内面において第1締結ボルト35Aおよび第2締結ボルト35Bを通るように引かれた仮想の直線であり、本技術を具現化した製品に実在するものでは無い。
また、第2締結ボルト35Bおよび第3締結ボルト35Cを通る第2直線H2上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Aが、第2および第3締結ボルト35B、35Cの間の第2直線H2の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第3締結ボルト35Cおよび第4締結ボルト35Dを通る第3直線H3上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Aが、第3および第4締結ボルト35C、35Dの間の第3直線H3の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、第4締結ボルト35Dおよび第1締結ボルト35Aを通る第4直線H4上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Aが、第4および第1締結ボルト35D、35Aの間の第4直線H4の間隔を3等分(等間隔)に区切りように配置されている。
また、この第1軸Y1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Bが、第1および第3締結ボルト35A、35Cの間の第1軸Y1の間隔を3等分(等間隔)に区切るように配置されている。
また、この第2軸X1上の電極対向領域401内には、左エンドプレート30Lおよび左絶縁板23L間で圧縮された状態の2個のバネ237Bが、第2および第4締結ボルト35B、35Dの間の第2軸X1の間隔を3等分(等間隔)に区切るように配置されている。
以上に述べた第1、第2、第3および第4締結ボルト35A、35B、35C、35Dの配置によれば、左右エンドプレート30L、30Rを締結する各締結ボルト35A、35B、35C、35Dの両端がそれぞれ、各辺L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8の中点近傍の外縁領域402内に置かれている。これにより、各締結ボルト35A、35B、35C、35Dのうちの隣接するボルト同士を結んだ直線部分の左右エンドプレート30L、30Rは、曲げ剛性が高くなり、このような左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401の高剛性面内(直線部分)にバネ237Aを配置することができる。よって、バネ237Aの弾性反力により左右エンドプレート30L、30Rが変形し難くなる。
また、バネ237Bは、上述のバネ237Aの高剛性面内(直線部分)への配置によるバネ237の配置の不均一性を解消する役割を果たし、これにより、左右エンドプレート30L、30Rの電極対向領域401内の均等なバネ配置が実現される。
よって、本実施形態の燃料電池FCによれば、電極対向領域401内の均等なバネ配置と、電極対向領域401の高剛性面内へのバネ配置との間の適切なバランスにより、左右エンドプレート30L、30Rの変形による燃料電池スタックST(積層体ST)の電極部面内の荷重ばらつきの増大が抑制される。その結果、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池FCの発電分布の不均一性を改善できる。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池の性能低下を防止できる。
[構造解析シミュレーションによる締結ボルトとバネの配置例の妥当性検証]
本件発明者等は、支持構造体FXの構成をCADによりコンピュータ上にモデル化した。そして、以下に詳述する構造解析シミュレーションを使用した応力計算により、第一実施形態、第二実施形態で述べた、締結ボルトおよびバネの配置例(以下、「締結ボルト/バネ配置例」と略す)の、電極部面内の荷重ばらつき抑制効果を検証した。つまり、第一実施形態(図4)に対応する支持構造体FXの締結ボルト/バネ配置例および第二実施形態(図5)に対応する支持構造体FXの締結ボルト/バネ配置例が、後述のようにモデル化されている。
また、9個のバネが中央に寄った支持構造体の締結ボルト/バネ配置例が第一比較例としてモデル化されている。
更に、特許文献1の図2に対応するX形のエンドプレートに有する支持構造体の締結ボルト/バネ配置例が第二比較例としてモデル化されている。但し、この第二比較例のシミュレーションでは、第一および第二実施形態のバネ定数との間の整合性を取る趣旨から、各バネのバネ定数は同じに設定されている。
<構造解析シミュレータ>
構造解析シミュレーションは、汎用の構造解析ソフトウェア『ABAQUS(商標)Ver6.5』を使用にして実行された。
このABAQUS(商標)では、有限要素法と称される離散化手法が使用され、解析対象領域を所定の要素(メッシュ)からなる細かい空間に適切に区分することにより、多種多様な線形と非線形現象が高精度に解析される。
<解析モデル>
以下、第一および第二実施形態の支持構造体の解析モデルM1、M2、並びに第一および第二比較例の支持構造体の解析モデルM3、M4について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下に述べる解析シミュレーションについては、あくまで、解析モデルM1、M2(第一および第二実施形態)と、解析モデルM3、M4(第一および第二比較例)との間の電極部面内の荷重ばらつきの相違を検証することに主眼が置かれている。よって、以下の各解析モデルでは、両者間の相違の検証評価に影響を及ぼさないようなモデリングの詳細な説明は、ここでは省略する。
(1)第一および第二実施形態の支持構造体の解析モデル
図7は、第一実施形態の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。図8は、第二実施形態の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。
なお、第一および第二実施形態(図2、図3、図4、図5)で示した支持構造体FXの構成要素に対応する図7および図8のメッシュ領域には、各解析モデルM1、M2において同じ参照符号が付されて、既に述べた内容と重複する説明は省略する。
図7および図8では、支持構造体FXの13個のバネ37または9個のバネ137の配置を理解に易いように、エンドプレート30や締結ボルト35がメッシュ状に切られていない形態が図示されているが、構造解析シミュレーション用の実際の各解析モデルM1、M2では、エンドプレート30や締結ボルト35のモデリングもなされている。
なお、数値計算に影響を及ぼさない範囲内で、実際の支持構造体に比較して図7および図8に示した各解析モデルM1、M2のメッシュ領域は簡素化されている。これにより、数値計算用の単位領域に相当するメッシュ数を減らすことができ、コンピュータの記憶容量の節約や計算時間の短縮を図れる。
例えば、図7および図8に示した各解析モデルM1、M2は、1/8モデル(メッシュの総数が1/8)になっている。つまり、図7および図8のX、YおよびZ方向について、各解析モデルM1、M2が対称であると見做して、X方向の対称面に存在するメッシュにX方向の拘束条件を入れ、Y方向の対称面に存在するメッシュにY方向の拘束条件を入れ、Z方向の対称面に存在するメッシュにZ方向の拘束条件を入れている。これにより、各解析モデルM1、M2の解析領域が、X、YおよびZ方向について半分に減らせる。
但し、第一および第二実施形態(図2、図3、図4、図5)に示したエンドプレート30には、実際には、各種の配管やリブと称する把手が存在することから、図7および図8の各解析モデルM1、M2は、正確にはX、YおよびZ方向について非対称である。このため、各解析モデルM1、M2では、例えば、このようなリブを取り除き、取り除いた部分の剛性を弱めるよう、各解析モデルM1、M2のメッシュに設定する入力条件を調整することにより、各解析モデルM1、M2の対称性が担保されている。
更に、バネ37、137と集電板22との間に存在する樹脂製(PPS)の絶縁板23は、絶縁板23と同じ材料により構成された樹脂製のエンドプレート30に含めるようにして簡略化してモデリングされている。
また、各部材の物性条件としては、銅製の集電板22に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=130GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、積層体STのカーボン(導電性セパレータ板107)に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=9GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、積層体STのMEAに相当するメッシュ領域にはヤング率(E=1.17MPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、締結ボルト35に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=205GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、樹脂製(PPS)のエンドプレート30に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=13.5GPa)およびポアッソン比(ν=0.4)が設定されている。
更に、同じバネ定数を有する円筒形の13個のバネ37および9個のバネ137が14mmから5mm圧縮した際に840kgfの反力が発生するよう、これらのバネ37、137のヤング率が設定されている。
(2)第一比較例の支持構造体の解析モデル
図9は、第一比較例の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。なお、第一および第二実施形態(図2、図3、図4、図5)で示した支持構造体FXの構成要素に対応する図9のメッシュ領域には、解析モデルM3において同じ参照符号が付されて、既に述べた内容と重複する説明は省略する。
図9では、支持構造体M3の9個のバネ61の配置を理解に易いように、エンドプレート30や締結ボルト35がメッシュ状に切られていない形態が図示されているが、構造解析シミュレーション用の実際の解析モデルM3では、エンドプレート30や締結ボルト35のモデリングもなされている。
この解析モデルM3は、図9に示す如く、締結ボルト35間を通る直線上の電極対向領域401内にバネ61を配置するようには構成されていない。また、9個のバネ61が中央に寄り集まり、これらのバネ61は電極対向領域401内で均等に配置するようにも構成されていない。
なお、同じバネ定数を有する円筒形の9個のばね61が14mmから5mm圧縮した際に840kgfの反力が発生するよう、これらのバネ61のヤング率が設定されている。
解析モデルM1と同様に、数値計算に影響を及ぼさない範囲内で、実際の支持構造体に比較して図9に示した解析モデルM3の構成は簡略化されている。また、解析モデルM3の各部材の物性条件は、解析モデルM1の物性値と同じである。
(4)第二比較例の支持構造体の解析モデル
図10は、第二比較例の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図であり、従来例(特許文献1)の図2に記載のX形のエンドプレートに有する支持構造体の締結ボルト/バネ配置例をコンピュータ上に再現したモデル図である。なお、第一および第二実施形態(図3、図4、図5)で示した支持構造体FXの構成要素に対応する図10のメッシュ領域には、解析モデルM4において同じ参照符号が付されて、既に述べた内容と重複する説明は省略する。
解析モデルM4は、図10に示す如く、樹脂製(PPS)の絶縁板67および銅製の集電板22を介して、積層体STとの間に複数のバネ62、63を介在させたアルミ製のX形のエンドプレート64を備える。X形のエンドプレート64の主部64bから四方に延びる4本の枝64bの端部が、締結ボルト65とナット66により固定されている。そして、1個のバネ63が、X形のエンドプレート64の主部64aにおいて積層体ST(正確には絶縁板67)との間に介在され、4個のバネ62が、X形のエンドプレート64の主部64aと各枝64bの端部との間の中央部分において積層体ST(正確には絶縁板67)との間に介在されている。
各部材の物性条件としては、銅製の集電板22に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=130GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、積層体STのカーボン(導電性セパレータ板107)に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=9GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、積層体STのMEAに相当するメッシュ領域にはヤング率(E=1.17MPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、締結ボルト35に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=205GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定され、樹脂製(PPS)の絶縁板67に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=13.5GPa)およびポアッソン比(ν=0.4)が設定され、アルミ製のX形のエンドプレート64に相当するメッシュ領域にはヤング率(E=73GPa)およびポアッソン比(ν=0.3)が設定されている。
また、同じバネ定数を有する円筒形の各バネ62、63が25mmから4.1mm圧縮した際に1000kgfの反力が発生するよう、これらのバネ62、63のヤング率が設定されている。
<解析結果>
図11は、図7に示した解析モデル(第一実施形態)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。図11(a)は、エンドプレート30の、境界ライン500内側に位置する電極対向領域401におけるバネ37A、37B、37Cの配置パターンを示した模式図であり、図11(b)は、図11(a)に示した解析出力領域SIM内のMEA105(図1参照)の最上表面に対応する各メッシュに対して出力されたバネ37A、37B、37Cによる荷重の分布を示したコンター図(等高図)である。
図12は、図8に示した解析モデル(第二実施形態)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。図12(a)は、エンドプレート30の、境界ライン500内側に位置する電極対向領域401におけるバネ137A、137B、137Cの配置パターンを示した模式図であり、図12(b)は、図12(a)に示した解析出力領域SIM内のMEA105(図1参照)の最上表面に対応する各メッシュに対して出力されたバネ137A、137B、137Cによる荷重の分布を示したコンター図(等高図)である。
図13は、図9に示した解析モデル(第一比較例)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。図13(a)は、エンドプレート30の、境界ライン500内側に位置する電極対向領域401におけるバネ61の配置パターンを示した模式図であり、図13(b)は、図13(a)に示した解析出力領域SIM内のMEA105(図1参照)の最上表面に対応する各メッシュに対して出力されたバネ61による荷重の分布を示したコンター図(等高図)である。
図14は、図10に示した解析モデル(第二比較例)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。図14は、バネ62、63を含む解析出力領域(図示せず)内のMEA105(図1参照)の最上表面に対応する各メッシュに対して出力されたバネ62、63による荷重の分布を示したコンター図(等高図)である。
なお、図11(b)、図12(b)、図13(b)および図14では、上述の荷重(接触圧力)の大小を、グレイスケールで表示しており、濃いグレイ領域は、高荷重領域Hおよび低荷重領域Lを表し、淡いグレイ領域は、高荷重領域Hと低荷重領域Lとの間の中間の荷重の領域を表している。
図11(b)に示したコンター図のメッシュ毎の荷重の出力値を確認したところ、高荷重領域Hにおける最大荷重を示すメッシュの出力値は、約0.53MPaであり、低荷重領域Lにおける最小荷重を示すメッシュの出力値は、約0.26MPaであった。
また、図12(b)に示したコンター図のメッシュ毎の荷重の出力値を確認したところ、高荷重領域Hにおける最大荷重を示すメッシュの出力値は、約0.57MPaであり、低荷重領域Lにおける最小荷重を示すメッシュの出力値は、約0.29MPaであった。
また、図13(b)に示したコンター図のメッシュ毎の荷重の出力値を確認したところ、高荷重領域Hにおける最大荷重を示すメッシュの出力値は、約1.1MPaであり、低荷重領域Lにおける最小荷重を示すメッシュの出力値は、約0.25MPaであった。
また、図14に示したコンター図のメッシュ毎の荷重の出力値を確認したところ、高荷重領域Hにおける最大荷重を示すメッシュの出力値は、約1.4MPaであり、低荷重領域Lにおける最小荷重を示すメッシュの出力値は、約0.10MPaであった。
以上の解析結果によれば、図7の解析モデルM1(第一実施形態)および図8の解析モデルM2(第二実施形態)では、最大荷重が低く抑えられている(0.6MPa未満)。一方、図9の解析モデルM3(第一比較例)および図10の解析モデルM4(第二比較例)では、最大荷重が高くなっている(1.0MPa以上)。つまり、解析モデルM1、M2の構造解析シミュレーション結果によれば、解析モデルM3、M4に比較して、燃料電池スタックST(積層体ST)の電極部面内の荷重ばらつきが改善され、かつ最大荷重が低減されている。これにより、第一および第二実施形態の燃料電池FCについては、電極部面内の荷重ばらつき増大による燃料電池FCの発電分布の不均一性を改善できると期待される。また、電極部への最大荷重を低く抑えることができ、電極部の電流集中によるマイクロショートの発生および燃料電池の性能低下を防止できると期待される。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明によれば、燃料電池スタックの電極部面内に与えられる荷重ばらつきを改善でき、例えば、家庭用の燃料電池システムに利用に利用できる。
図1は、本発明の第一実施形態による燃料電池の単電池の構成例を示した断面図である。 図2は、第一実施形態による燃料電池の側面図である。 図3は、第一実施形態による燃料電池の斜視図である。 図4は、第一実施形態による燃料電池の正面図である。 図5は、第二実施形態による燃料電池の正面図である。 図6は、第三実施形態による燃料電池の正面図である。 図7は、第一実施形態の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。 図8は、第二実施形態の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。 図9は、第一比較例の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図である。 図10は、第二比較例の燃料電池の支持構造体について数値計算用に3次元モデリングした解析モデル図であり、 図11は、図7に示した解析モデル(第一実施形態)について構造解析シミュレーション技術による解析結果の一例を示した図である。 図12は、図8に示した解析モデル(第二実施形態)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。 図13は、図9に示した解析モデル(第一比較例)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。 図14は、図10に示した解析モデル(第二比較例)について構造解析シミュレーションによる解析結果の一例を示した図である。
符号の説明
22 集電板
22R 右集電板
22L 左集電板
23、67 絶縁板
23R 右絶縁板
23L 左絶縁板
24 燃料ガス用供給配管
26 酸化剤ガス用供給配管
27 酸化剤ガス用排出配管
28 冷却液体用供給配管
29 冷却液体用排出配管
30 エンドプレート
30R 右エンドプレート
30L 左エンドプレート
35、65 締結ボルト
35A 第1締結ボルト
35B 第2締結ボルト
35C 第3締結ボルト
35D 第4締結ボルト
36、66 ナット
37、137、237、61、62、63 バネ
101 高分子電解質膜
104a、104c ガス拡散電極
105 MEA
106a、106c ガス流路
107、107a、107c 導電性セパレータ板
108 冷却液体流路
110a、110c MEAガスケット
111 セパレータガスケット
201 単電池
301a、301c 電極接触部
302a、302c 外周部
303a、303c 主面
401 電極対向領域
402 外縁領域
500 境界ライン
FC 燃料電池
ST 燃料電池スタック(積層体)
FX 支持構造体
M1、M2、M3、M4 解析モデル
L1 第1辺
L2 第2辺
L3 第3辺
L4 第4辺
P1 第1頂点
P2 第2頂点
P3 第3頂点
P4 第4頂点
H1 第1直線
H2 第2直線
H3 第3直線
H4 第4直線
H5 第5直線
H6 第6直線
H7 第7直線
H8 第8直線
Y1 第1軸
X1 第2軸
Y2 第3軸
X2 第4軸
SIM 解析出力領域

Claims (20)

  1. 電解質膜と電極とを接合させた1以上の膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体を挟持するように配置された2以上のセパレータと、
    前記電極に対向する電極対向領域と、前記電極対向領域を囲み、開口部が形成された環状の外縁領域を有し、前記1以上の膜電極接合体と前記2以上のセパレータとを含む積層体の両端を挟持するように配置された矩形状の一対の第1エンドプレートおよび第2エンドプレートと、
    前記積層体の一端と前記第1エンドプレートの内面との間に配置された第1集電板と、
    前記積層体の他端と前記第2エンドプレートの内面との間に配置された第2集電板と、
    前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びている第1締結ロッド、第2締結ロッド、第3締結ロッドおよび第4締結ロッドと、
    前記第1、第2、第3および第4締結ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記第1、第2、第3および第4締結ロッドによる締結力を調整可能な締結部と、
    前記第1エンドプレートの内面と前記第1集電板との間に配置された複数の第1弾性部材と、
    前記第2エンドプレートの内面と前記第2集電板との間に配置された複数の第2弾性部材と、
    を備え、
    前記第1エンドプレートの外面を前記積層方向に見て、前記外面の四隅に対応する前記第1エンドプレートの頂点を、右回りに第1頂点、第2頂点、第3頂点、第4頂点とし、前記第1頂点と前記第2頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第1辺、前記第2頂点と前記第3頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第2辺、前記第3頂点と前記第4頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第3辺、前記第4頂点と前記第1頂点とを結ぶ前記第1エンドプレートの辺を第4辺とし、前記第1辺の中点と前記第3辺の中点とを通る直線を第1軸、前記第2辺の中点と前記第4辺の中点とを通る直線を第2軸とした場合、
    前記第1締結ロッドが前記第1辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第1軸上に配置され、
    前記第2締結ロッドが前記第2辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第2軸上に配置され、
    前記第3締結ロッドが前記第3辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第1軸上に配置され、
    前記第4締結ロッドが前記第4辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第2軸上に配置され、
    前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内には、
    前記第1および第2締結ロッドを通る第1直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
    前記第2および第3締結ロッドを通る第2直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
    前記第3および第4締結ロッドを通る第3直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置され、
    前記第4および第1締結ロッドを通る第4直線上に、前記第1弾性部材が1以上配置されている、燃料電池。
  2. 前記第1弾性部材は、前記第1および第2締結ロッド間の前記第1直線の間隔、前記第2および第3締結ロッド間の前記第2直線の間隔、前記第3および第4締結ロッド間の前記第3直線の間隔、および、前記第4および第1締結ロッド間の前記第4直線の間隔を、等間隔に区切るように配置されている、請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記第1直線、前記第2直線、前記第3直線および前記第4直線上にそれぞれ配置される前記第1弾性部材の個数が同じである、請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第1軸上に、前記第1弾性部材が1以上配置されている、請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第2軸上に、前記第1弾性部材が1以上配置されている、請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記第1軸と前記第2軸との間の交点に、前記第1弾性部材が配置されている、請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記第1エンドプレートと前記第2エンドプレートとが、前記積層体を含む直方体の両端に対向するように配置され、
    前記第2エンドプレートの外面を前記積層方向に見て、前記外面の四隅に対応する前記第2エンドプレートの頂点を、左回りに第5頂点、第6頂点、第7頂点、第8頂点とし、前記第5頂点は前記第1頂点に対向する位置にあり、前記第6頂点は前記第2頂点に対向する位置にあり、前記第7頂点は前記第3頂点に対向する位置にあり、前記第8頂点は前記第4頂点に対向する位置にあり、前記第5頂点と第6頂点を結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第5辺、第6頂点と第7頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第6辺、第7頂点と第8頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第7辺、第8頂点と第5頂点とを結ぶ前記第2エンドプレートの辺を第8辺とし、前記第5辺の中点と前記第7辺の中点とを通る直線を第3軸、前記第6辺の中点と前記第8辺の中点とを通る直線を第4軸とした場合、
    前記第1締結ロッドが前記第5辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第3軸上に配置され、
    前記第2締結ロッドが前記第6辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第4軸上に配置され、
    前記第3締結ロッドが前記第7辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第3軸上に配置され、
    前記第4締結ロッドが前記第8辺と前記電極対向領域との間の前記外縁領域内の第4軸上に配置され、
    前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内には、
    前記第1および第2締結ロッドを通る第5直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
    前記第2および第3締結ロッドを通る第6直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
    前記第3および第4締結ロッドを通る第7直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置され、
    前記第4および第1締結ロッドを通る第8直線上に、前記第2弾性部材が1以上配置されている、請求項1に記載の燃料電池。
  8. 前記第2弾性部材は、前記第1および第2締結ロッド間の前記第5直線の間隔、前記第2および第3締結ロッド間の前記第6直線の間隔、前記第3および第4締結ロッド間の前記第7直線の間隔、および、前記第4および第1締結ロッド間の前記第8直線の間隔を、等間隔に区切るように配置されている、請求項7記載の燃料電池。
  9. 前記第5直線、前記第6直線、前記第7直線および前記第8直線上にそれぞれ配置される前記第2弾性部材の個数が同じである、請求項8に記載の燃料電池。
  10. 前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第3軸上に、前記第2弾性部材が1以上配置されている、請求項7に記載の燃料電池。
  11. 前記第2エンドプレートの前記電極対向領域内の前記第4軸上に、前記第2弾性部材が1以上配置されている、請求項10に記載の燃料電池。
  12. 前記第3軸と前記第4軸との間の交点に、前記第2弾性部材が配置されている、請求項11に記載の燃料電池。
  13. 前記第1集電板と前記第1エンドプレートとの間に、第1絶縁板が配置され、前記第1弾性部材は、前記第1エンドプレートと前記第1絶縁板との間に配置されている、請求項1に記載の燃料電池。
  14. 前記第1集電板と前記第2エンドプレートとの間に、第2絶縁板が配置され、前記第2弾性部材は、前記第2エンドプレートと前記第2絶縁板との間に配置されている、請求項1に記載の燃料電池。
  15. 前記第1および第2弾性部材はバネである、請求項1に記載の燃料電池。
  16. 前記締結ロッドは棒状のボルトであり、前記締結部は前記ボルトの両端に螺合するナットである、請求項1に記載の燃料電池。
  17. 前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通して前記積層体の積層方向に延びている1以上の締結補助ロッドと、
    前記1以上の締結補助ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記締結補助ロッドによる締結力を調整可能な締結補助部と、
    を備える、請求項1に記載の燃料電池。
  18. 前記第1直線上、前記第2直線上、前記第3直線上、および前記第4直線上に代えて、前記第1直線、前記第2直線、前記第3直線、および前記第4直線に対して線対称に一対の前記第1弾性部材が配置されている、請求項1に記載の燃料電池。
  19. 電解質膜と電極とを接合させた1以上の膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体を挟持するように配置された2以上のセパレータと、
    前記電極に対向する電極対向領域と、前記電極対向領域を囲み、開口部が形成された環状の外縁領域を有し、前記1以上の膜電極接合体と前記2以上のセパレータとを含む積層体の両端を挟持するように配置された矩形状の一対の第1エンドプレートおよび第2エンドプレートと、
    前記積層体の一端と前記第1エンドプレートの内面との間に配置された第1集電板と、
    前記積層体の他端と前記第2エンドプレートの内面との間に配置された第2集電板と、
    前記第1エンドプレートの前記開口部および前記第2エンドプレートの前記開口部を貫通するように、前記積層体の積層方向に延びている複数の締結ロッドと、
    前記第1エンドプレートの内面と前記第1集電板との間に配置された複数の第1弾性部材と、
    前記第2エンドプレートの内面と前記第2集電板との間に配置された複数の第2弾性部材と、
    前記複数の締結ロッドのそれぞれの両端に配置され、前記第1および第2エンドプレートに挟持された前記積層体への、前記複数の締結ロッドによる締結力を調整可能な締結部と、を有し、
    前記締結ロッドのそれぞれは、前記電極の中心に対して回転対称となる前記外縁領域内の位置であって、前記電極の各辺の垂直2等分線上に、前記各辺に対応するように配置され、
    前記第1エンドプレートの前記電極対向領域内において、隣り合う前記複数の締結ロッド同士の間を結ぶ直線上に前記第1弾性部材が配置されている、燃料電池。
  20. 前記直線上に代えて、前記直線に対して線対称に一対の前記第1弾性部材が配置されている、請求項19に記載の燃料電池。
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