JP4224352B2 - 製品供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タレット形上包み包装機等の包装機に好適した製品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の上包み包装機は、包装ラインの始端に間欠的に回転されるタレットを備え、このタレットのポケットは入口位置にて包材とともに製品を受取り、この際、包材が製品の回りにU字形に胴折りされる。この後、タレットの間欠回転に伴い、ポケット内の製品は包材の胴フラップ折り及び胴シールを経て、包材により筒状に胴巻きされ、この胴巻き状態の製品はタレットの出口位置にて、タレットのポケットから包装ラインのサイド折込みセクションに排出される。このサイド折込みセクションを胴巻き製品が移送される過程で、製品の両側面に対する包材のサイドフラップ折り及びサイドシールが順次実施され、製品は包材により完全に包み込まれた包装品となる。
【0003】
上述したようにタレットは間欠回転されるから、この種の包装機の製品供給装置はタレットに向けて製品を間欠的に供給しなければならない。このため、製品供給装置は、供給コンベアにより供給される製品列から、その先頭の製品を切離すために種々の機構を採用している。
例えば、ストッパ歯車と板カムの間に製品列の先頭製品を挟み込んで、この先頭製品を切離す製品供給装置(特許文献1)、供給コンベアを分割し、上流側の分割コンベアの駆動及び停止を介して先頭製品を切離す製品供給装置(特許文献2)、先頭製品を停止させるストッパ及び先頭製品の次の製品を拘束するクランパを使用して先頭製品を切離す製品供給装置(特許文献3)、そして、先頭製品をエレベータによりリフトして切離す製品供給装置(特許文献4)等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7-291239号公報
【特許文献2】
特開平8-277021号公報
【特許文献3】
特開平9-52616号公報
【特許文献4】
特開2001-240013号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の製品供給装置は、ストッパ歯車の歯間の大きさにより切離し可能な製品のサイズが決定されてしまうから、製品のサイズ変更に容易に対応することができない。
特許文献2の製品供給装置は、分割コンベアの数が多いために広い設置スペースを要求する一方、各分割コンベア毎の駆動源や速度制御、そして、タイミング調整を必要とし、その構成のみならず制御もまた複雑となる。
【0006】
特許文献3の製品供給装置は、先頭製品の切離し動作中、後続の製品列を停止させるから製品の高速供給に適しない。
最後に、特許文献4の製品供給装置は、先頭製品をエレベータによりリフトさせる際、先頭製品の詰まりを招き易く、また、リフト後、先頭製品を後段の工程に供給するためにはプッシャ等の他の機構が必要となる度、構造が複雑化し、その保守も容易ではない。
【0007】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、先頭製品の切離しを簡単な構成で実現できるとともに、その切離し制御もまた容易となり、しかも、設置スペースの低減や供給速度の高速化にも好適した製品供給装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、上包み包装機におけるタレットのポケット内に矩形の製品を供給する製品供給装置において、本発明の製品供給装置(請求項1)は、タレットから水平方向に離間して配置され、タレットに向けて製品を一列にして供給する供給コンベアと、供給コンベアとタレットとの間を延び、製品の移送を案内するとともに、その途中に押込み位置が規定された移送経路と、製品の移送方向でみて移送経路の上流部位に開閉可能に設けられた待機ストッパであって、閉作動時には移送経路上の製品の移送を停止させて製品列における先頭製品の待機位置を規定し、開作動時には前記先頭製品の移送を許容する、待機ストッパと、移送経路に沿って待機位置と押込み位置との間を往復動可能に設けられ、待機位置及び押込み位置にて開閉可能な一対の切離しグリッパであって、待機位置にて閉作動されて先頭製品をその両側にて把持する一方、待機ストッパの開作動を受け、待機位置から押込み位置まで往動して製品列から先頭製品を切離し、切離した先頭製品を押込み位置に切離し製品として位置付け、この後、開作動されて切離し製品を押込み位置にて解放する一方、待機ストッパの閉作動を受け製品列の次の先頭製品が待機位置にて既に停止された後に待機位置に復動する、一対の切離しグリッパと、切離しグリッパと一体に往復動する開閉可能なプッシャであって、切離しグリッパの往動時には閉作動し、押込み位置に残されている切離し製品をその後方からタレットのポケットに向けて押出して押込み位置への次の切離し製品の位置付けを許容し、切離しグリッパの復動時には開作動し、次の切離し製品との干渉を避けて切離しグリッパとともに復動する、プッシャとを備える。
【0009】
上述した製品供給装置によれば、切離しグリッパは待機位置にあるときに閉作動し、待機ストッパにより待機状態にある製品列の先頭製品をその両側面にて把持する。この後、待機ストッパが開かれると、切離しグリッパは閉状態にあるプッシャを伴い、待機位置から押込み位置に向けて往動し、把持した先頭製品を製品列から切離す。この際、押込み位置には切離しグリッパの前回の往動により切離し製品が既に残されており、プッシャは押込み位置の切離し製品をタレットのポケットに向けて押し込み、そして、空の押込み位置に切離しグリッパにより把持された先頭製品が次の切離し製品として移送される。
【0010】
ここで、切離しグリッパにより把持された先頭製品が待機プッシャを通過すると、待機プッシャが閉作動され、供給コンベアは製品列を待機プッシャに向けて供給し、その次の先頭製品を待機位置に位置付ける。
この後、切離しグリッパ及びプッシャが共に開作動し、切離しグリッパはプッシャを伴い、押込み位置から待機位置に復動することにより、押込み位置に次の切離し製品が残される一方、プッシャは次の切離し製品と干渉することなく復動する。
【0011】
この結果、上述の切離しグリッパ及びプッシャの往復動が繰り返されることにより、製品列の先頭製品は1個ずつ供給位置に供給される。
具体的には、切離しグリッパは、プッシャの開閉作動とは独立して開閉作動されるか、又は、プッシャの開閉作動に対して機械的に連動して開閉作動される(請求項3)。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、タレット形上包み包装機内での製品Aの包装手順を概略的に示す。
上包み包装機は、製品Aの供給コンベア2を備えており、供給コンベア2は水平方向に延び、製品Aを一列にして一定の速度で搬送する。この場合、製品AはCDやDVD等の薄い矩形形状のケースである。
【0013】
供給コンベア2の前方には包装ライン6が延びており、この包装ライン6は始端にタレット8を備えている。タレット8はその周方向に等間隔を存して複数のポケットを有し、その間欠回転により、各ポケットはタレット8の入口位置に順次位置付けられ、この入口位置にて製品Aを1個ずつ受け取ることができる。なお、図1中、タレット8はその回転軸線10のみで示され、参照符号FR'は待機状態にあるフィルムロールを示す。
【0014】
一方、供給コンベア2とタレット8との間には後述する製品切離しセクションが配置されている。この製品切離しセクションは、供給コンベア2上における製品列の先頭製品Aを製品列から切離した後、タレット8の入口位置にあるポケット内に包材としてのフィルムシートFとともに押し込み、この際、フィルムシートFは製品Aの回りに胴折りされる。即ち、製品切離しセクションは、供給コンベア2とともに製品供給装置を構成する。なお、フィルムシートFは製品の押込みに先立ち、入口位置の手前にて垂下された状態にある。
【0015】
より詳しくは、フィルムシートFは、フィルムロールFRから繰り出されるフィルムウエブFWを所定の長さに切断して得られ、タレット8と製品切離しセクションとの間、つまり、タレット8の入口位置の手前にて垂下される。なお、フィルムウエブFWにはテープロールTRから繰り出されたテープTが接着され、従って、フィルムシートFは開封テープを有するものとなっている。
【0016】
ポケット内にフィルムシートFとともに押し込まれた製品Aはタレット8の間欠回転に伴い、タレット8の出口位置に向けて移送され、この過程にて、フィルムシートFの胴フラップ折り及び胴シールが順次実施され、製品AはフィルムシートFにより胴巻きされる。このとき、フィルムシートFは筒状をなし、その両端が製品Aの両側面から突出した状態にある。
【0017】
タレット8の出口位置に到達した胴巻き製品Aはそのポケットから包装ライン6のサイド折込みセクションに排出され、このサイド折込みセクションを移送される。この移送過程にて、製品Aの両側面に対して筒状フィルムシートFの耳折りやサイドフラップ折り、そして、サイドシールが順次実施されて、これにより、製品AはフィルムシートFにより完全に包み込まれ、包装品Pとなる。この後、包装品Pは包装ライン6から後段の工程、具体的には箱詰め工程に向けて移送される。
【0018】
図2は供給コンベア2とタレット8との間の製品切離しセクションを詳細に示し、図2中、参照符号8aはタレット8のポケットを示している。
製品切離しセクションは、供給コンベア2からタレット8に向けて延びる水平な移送経路12を備え、この移送経路12は供給コンベア2から製品Aを受取り、その移送を案内する。つまり、移送経路12はロアガイド、アッパガイド及び左右のサイドガイドからなる。
【0019】
移送経路12の先端とタレット8との間には所定の間隔が確保され、この間隔は前述したフィルムシートFの垂下を許容する。即ち、移送経路12の先端上方にはフィルム繰出しベルト14が鉛直に延びており、このフィルム繰出しベルト14はフィルムシートFを吸着した状態で、所定位置に垂下させる。なお、移送経路12の先端下方にはフィルム到達検出センサ16が配置されている。
【0020】
移送経路12の先端とタレット8との間には、移送経路12を上下に挟むようにして一対の受渡しローラ18が配置されている。これら受渡しローラ18は移送経路12の先端と入口位置にあるポケット8aとの間にて往復動し、移送経路12からポケット8aに製品Aが押し込まれる際、製品Aを案内する。
また、一対の受渡しローラ18とタレット8との間には入口位置の下方に胴折りタッカ20が上下動可能に配置され、そして、その上方には円弧状の胴折りガイド22が固定して配置されている。胴折りタッカ20はフィルムシートFの一方の胴フラップを製品Aの端面に折込み、そして、胴折りガイド22はタレット8の間欠回転に伴い、フィルムシートFの他方の胴フラップを製品Aの端面に折り込んで、既に折込み状態にある一方の胴フラップに重ね合わせる。
【0021】
移送経路12の上方には供給コンベア2側の上流部位にホルダプレート24が固定して配置され、このホルダプレート24にエアシリンダ26を介して待機ストッパ28が取付けられている。待機ストッパ28はエアシリンダ26の伸縮により上下動し、移送経路12を開閉する。即ち、待機ストッパ28が下降されると、待機ストッパ28は移送経路12内に進入して移送経路12を閉じ、移送経路12上での製品列の移送を停止する。従って、待機ストッパ28の閉作動時、供給コンベア2上を搬送されてくる製品列は待機ストッパ28により停止され、待機ストッパ28は製品列の先頭製品Aを待機位置(図1参照)に位置付け、製品列を待機させる。これに対し、待機ストッパ28が上昇されると、待機ストッパ28は移送経路12を開き、製品列の先頭製品Aの移送を許容する。
【0022】
なお、ホルダプレート24には製品Aの検出センサや製品Aの内容物の有無を検出する有無センサ等の取付けにも使用されているが、図2中、これらセンサは図示されていない。
一方、移送経路12の下方には移送経路12の片側に上下一対のガイドレール30が配置され、これらガイドレール30は移送経路12と平行に延びている。ガイドレール30にはスライダ32が摺動自在に取付けられており、このスライダ32の下端は連接ロッド34を介してクランク軸36に接続されている。従って、クランク軸36の回転に伴う連接ロッド34の往復運動により、スライダ32はガイドレール30に案内され、所定のストロークで往復動する。
【0023】
図3から明らかなようにスライダ32は移送経路12の下側をその中央、即ち、その軸線に向けて延び、その先端部38は移送経路12の軸線に沿って屈曲されている。スライダ32の先端部38にはスライドバー40が取付けられており、スライドバー40はスライダ32とともに一体に往復動する。スライドパー40は移送経路12を水平に横断して延び、その両端部が移送経路12の両側に突出している。スライドバー40の両端部からは上方に向けてヘッド支持部42がそれぞれ延び、これらヘッド支持部42は移送経路12を移送される製品Aの両側に位置付けられている。
【0024】
左右のヘッド支持部42には移送経路12の上流側に切離しグリッパ44がそれぞれ開閉可能に取付けられており、各切離しグリッパ44はエアシリンダ46と、このエアシリンダ46の伸縮を受け、移送経路12上の製品Aに対して接離する把持パッド48とからなる。より詳しくは、各切離しグリッパ44が図3に示す開作動状態にあるとき、左右の切離しグリッパ44は前述した待機位置にあり、この待機位置にて閉作動して、製品列の先頭製品Aをその把持パッド48間にて把持することができる。
【0025】
更に、スライドバー40の両端部にはプッシャとしての突込み爪50がそれぞれ設けられている。これら左右の突込み爪50は切離しグリッパ44とほぼ同一の高さレベルに位置付けられ、スライドバー40から移送経路12の下流側に延びるとともに、その先端が移送経路12の内方に向けて屈曲されている。
上述の説明から既に明らかなように左右一対ずつの切離しグリッパ44及び突込み爪50は何れもスライドバー40に設けられていることから、これら切離しグリッパ44及び突込み爪50はスライダ32により、移送経路12に沿って一体的に往復動される。
【0026】
より詳しくは、各突込み爪50の基端はアッパリンク52の上端に複数の連結ボルト54を介して固定されている。図4から明らかなようにアッパリンク52はL字形をなし、ピン56の上端に取付けられている。ピン56は回転自在にしてスライドバー40を上下に貫通し、その下端にロアリンク58が取付けられている。従って、アッパリンク52及びロアリンク58はピン56とともに一体に回動する。なお、図4中、ピン56は1点鎖線のみで示されている。
【0027】
更に、図3に示されるようにスライドバー40には、左右のアッパリンク52の近傍にブラケット60がそれぞれ設けられている。ブラケット60と対応するアッパリンク52との間には引っ張りコイルばね62が架け渡され、また、ブラケット60にはストッパ63が取付けられている。引っ張りコイルばね62は対応するアッパリンク52をピン56の回りに回動付勢してストッパ63に当接させ、ストッパ63は突込み爪50の閉位置を規定する。つまり、図3中実線で示した左右の突込み爪50は、アッパリンク52がピン56を中心に移送経路12の内方に向けて回動することで閉作動し、このとき、突込み爪50の先端は移送経路12内に進入した状態にある。
【0028】
図5を参照すればより明らかなように、左右のロアリンク58はリンクロッド64を介して相互に接続され、従って、左右の突込み爪50はそのピン56を中心に互いに連動して回動、つまり、開閉作動する。
更に、図5に示されるように左右のロアリンク58の一方、つまり、ガイドレール30側のロアリンク58にはブラケット66が一体に形成され、このブラケット66にカムローラ68が回転自在に支持されている。このカムローラ68はスライドカム70のカム面72に転接されており、このカム面72は移送経路12に沿い、前述した待機位置からタレット8の入口位置に向けて延びている。
【0029】
スライドカム70は移送経路12に向けて進退可能であり、図5中の実線で示した退避位置から移送経路12に向けてスライドカム70が前進されると、スライドカム70はそのカム面72を介してカムローラ68を押圧する。従って、カムローラ68を有するロアリンク58は図5でみて、そのピン56を中心に反時計方向に回転する。一方、ロアリンク58の回動はリンクロッド64を介して他方のロアリング58をそのピン56を中心に時計方向に回動させる。この結果、左右の突込み爪50は連動して開作動し、その先端が移送経路12の両側に逃げる。
【0030】
図6は、スライドカム70のための進退機構74を示す。
進退機構74はスライドカム70から延びるリンクロッド76を有し、このリンクロッド76はカムレバー78の上側の一端に回転自在に接続されている。カムレバー78はその中央部が支持軸80に回転自在に取り付けられている。
カムレバー78にはローラアーム84が一体的に備えられており、このローラアーム84は支持軸80から下方に延び、その先端にカムローラ86を有する。更に、ローラアーム84は引っ張りコイルばね82の付勢力を受け、支持軸80を中心に時計方向に回動付勢されており、カムローラ86をディスクカム88の周面、つまり、そのカム面に押圧して転接させている。ディスクカム88が回転すると、カムレバー78は、ディスクカム88のカム面に従って支持軸80の回りに回動し、この結果、カムレバー78はリンクロッド76を介してスライドカム70を移動させ、左右の突込み爪50を開作動及び閉作動させる。
【0031】
また、カムレバー78の近傍にはストッパシリンダ90が配置され、このストッパシリンダ90はカムレバー78が反時計方向に回動した際、そのロッド92を突出させ、カムレバー78の時計方向に回動を阻止し、これにより、左右の突込み爪50を開状態に保持する。
次に、図7(a)〜(d)及び図8(a)〜(c)を参照しながら、供給コンベア2から入口位置にあるタレット8のポケット8a内への製品Aの一連の供給手順について説明する。
【0032】
図7(a)では待機ストッパ28が閉作動(下降)し、待機ストッパ28は移送経路12上での製品列の先頭製品A1の搬送を停止させ、この結果、待機ストッパ28の下流側にて製品列が待機した状態にある。また、このとき、切離しグリッパ44は待機位置にある先頭製品A1の両側にそれぞれ位置付けられている。
【0033】
更に、図7(a)から明らかなように待機位置とタレット8の入口位置との間の押込み位置には後述の説明から明らかになる切離し製品A2が既に移送されている状態にある。
待機ストッパ28が開作動(上昇)し始めると、切離しグリッパ44及び突込み爪50は共に閉作動を開始し始める。そして、移送経路12が開かれ、待機ストッパ28が完全に開作動したときには、切離しグリッパ44の把持パッド48が先頭製品A1の側面に当接し、左右の切離しグリッパ44は先頭製品A1を把持した閉位置にある。即ち、待機ストッパ28の開タイミングは、切離しグリッパ44の閉タイミングと同時であるか、又は、切離しグリッパ44の閉作動後に設定されている。
【0034】
一方、待機ストッパ28及び切離しグリッパ44の開閉作動の過程では、スライダ32が待機位置側からタレット8の入口位置に向けて往動を既に開始しており、これに伴い、切離しグリッパ44及び突込み爪50もまた往動する。この往動の初期段階にて、左右の突込み爪50は完全に閉作動し、その先端が押込み位置にある切離し製品A2の手前側にて移送経路12内に進入し、図7(a)に示す閉作動状態となる。
【0035】
この後、切離しグリッパ44及び突込み爪50の更なる往動により、図7(b)に示されるように、切離しグリッパ44はその把持した先頭製品A1を押込み位置に向けて移送する一方、左右の突込み爪50は切離し製品A2に当接し、切離し製品A2をタレット8の入口位置に向けて押し出す。この際、切離しグリッパ44の移送速度は供給コンベア2による製品列の搬送速度よりも速く、これにより、先頭製品A1が製品列から切り離される。
【0036】
更に、切離しグリッパ44及び突込み爪50の往動が継続されると、図7(c)に示されるように左右の突込み爪50は切離し製品A2を前述したフィルムシートFとともに、入口位置にあるタレット8のポケット8aに押し込んでいき、フィルムシートFの胴折りが開始される。
この後、切離しグリッパ44及び突込み爪50の往動が完了すると、図7(d)に示されるように切離し製品A2はポケット8a内にフィルムシートFとともに完全に押し込まれ、そして、空となった押込み位置に切離しグリッパ44に把持された先頭製品A1が到達し、押込み位置に位置付けられる。
【0037】
一方、切離しグリッパ44及び突込み爪50の往動が完了する前、即ち、切り離された先頭製品A1が待機ストッパ28の下方を通過した後、待機ストッパ28は再び下降し始める(図7(c)参照)。即ち、待機ストッパ28は、供給コンベア2による製品列の搬送を再び停止すべく閉作動する。
ここで、待機ストッパ28の閉作動が完了した時点では、供給コンベア2は製品列を待機ストッパ28まで搬送しておらず、製品列にて次の先頭とする製品Aと待機ストッパ28との間には未だ間隔が残されている。
【0038】
また、切離しグリッパ44及び突込み爪50の往動が完了する直前にて、切離しグリッパ44の開作動が開始され、そして、往動の完了、即ち、スライダ32による切離しグリッパ44及び突込み爪50の復動の開始と同時に突込み爪50の開作動が開始される。
このようにして切離しグリッパ44及び突込み爪50が復動し始めると、切離しグリッパ44に押込み位置まで移送された先頭製品A1は図8(a)に示されるように押込み位置に新たな切離し製品A2として残され、一方、突込み爪50は開作動しながらタレット8のポケット8a内に押し込まれた切離し製品A2から離れる。
【0039】
この後、切離しグリッパ44及び突込み爪50の復動過程にて、突込み爪50の先端が押込み位置にある切離し製品A2に到達する前に、突込み爪50の開作動が完了し、これにより、図8(b)に示されるように左右の突込み爪50は押込み位置の切離し製品A2と干渉することなく復動する。
そして、前述したように切離しグリッパ44及び突込み爪50が待機位置に到達する直前にて、切離しグリッパ44及び突込み爪50は閉作動し、そして、待機ストッパ28が開作動を開始し始め、一方、図7(a)に示される状態に復帰する。
【0040】
また、図8(b)から明らかなように切離しグリッパ44及び突込み爪50の復動過程にて、供給コンベア2により搬送される製品列は待機ストッパ28により停止され、その先頭製品A1が待機位置に位置付けられる。即ち、供給コンベア2による製品列の搬送速度は、切離しグリッパ44による先頭製品A1の切離し速度よりも遅いが、しかしながら、切離しグリッパ44の往復動に要する時間りも短時間にて、次に先頭となる製品Aを待機ストッパ28に当接させるべく設定されている。
【0041】
上述した待機ストッパ28、切離しグリッパ44及び突込み爪50の作動が繰り返される度に、押込み位置にある切離し製品A2がタレット8のポケット8a内に押し込まれると同時に、空となった押込み位置に新たな切離し製品A2が供給される。
図9には、待機ストッパ28、切離しグリッパ44及び突込み爪50に関して、これらの開閉作動や往復動のタイミングチャートが示されている。また、図9には、供給コンベアによる送りや、受渡しローラ18及び胴折りタッカ20の往復動タイミング、そして、タレット8の間欠回転のタイミングをも併せて示されている。
【0042】
上述の製品供給装置、即ち、製品切離しセクションによれば、製品列からの先頭製品A1の切離し動作と、タレット8のポケット8a内への切離し製品A2の押込み動作とがタイムラグを存することなく同時に実行されることから、このような簡単な構成で、製品の高速供給が実現される。
また、先頭製品A1はその両側から左右の切離しグリッパ44により把持された状態で、待機位置から押込み位置まで移送されるので、先頭製品A1の切離しが円滑に行えるばかりでなく、先頭製品A1に無理な力が加わることもない。
【0043】
更に、先頭製品A1の切離しに、複数の分割コンベアやエレベータなどの機構を採用していないので、製品供給装置に必要な設置スペースは小さくて済み、そして、先頭製品A1の切離し及び切離し製品A2の押込み動作が同一の移送経路12上にて実施されるから、切離し及び押込み動作時、製品Aが詰まり難くなり、製品供給装置のメンテナンスもまた容易となる。
【0044】
更にまた、左右の切離しグリッパ44はエアシリンダ46により開閉されるから、その閉作動タイミングや左右の突込み爪50の長さを変更するだけで、異なるサイズの製品Aに対しても容易に対処することができる。
本発明は、上述した一実施例に制約されるものでなく、種々の変形が可能である。
【0045】
例えば、図10に示される製品供給装置の場合、左右の突込み爪50の開閉作動に連動して、左右の切離しグリッパ44がそれぞれ開閉される。
より詳しくは、切離しグリッパ44はグリップアーム94を備え、このグリップアーム94はその基端が前述したスライドバー40の対応する側のヘッド支持部42にピン96を介して回動自在に取り付けられており、そして、グリップアーム94の先端に把持パッド48が取付けられている。
【0046】
また、グリップアーム94と前述したブラケット60との間には引っ張りコイルばね98が架け渡され、この引っ張りコイルばね98はそのグリップアーム94、即ち、把持パッド48を先頭製品A1に対して閉方向に回動付勢している。なお、ブラケット60には突込み爪50を閉方向に回動付勢する引っ張りコイルばね62の一端が引っ掛けられている。
【0047】
更に、グリップアーム94には対応する突込み爪50側の側面中央に切欠100が形成され、この切欠100にローラ102が回転自在に取付けられている。一方、その突込み爪50側のアッパリンク52にも、図11に示されるように切欠104が形成され、この切欠104はローラ102に対する押圧面106を形成している。
【0048】
図12(a)に示されるように突込み爪50が閉作動している状態では、突込み爪50側の押圧面106と切離しグリッパ44側のローラ102との間に所定のギャップが確保されている。従って、グリップアーム94はその引っ張りコイルばね98の付勢力を受け、ピン96を中心として図12(a)中時計方向に回動され、切離しグリッパ44は閉作動した状態にある。
【0049】
これに対し、突込み爪50が開作動すると、そのアッパリンク52は図12(b)に示されるように押圧面106にてローラ102を押出し、グリップアーム94は引っ張りコイルばね98の付勢力に抗して反時計方向に回動され、この結果、切離しグリッパ44は突込み爪50と機械的に連動して開作動する。
上述した左右の切離しグリッパ44にあっても、その開閉作動と往復動作との組合せにより、製品列からの先頭製品A1の切離し動作を同様にして実行することができる。この場合、切離しグリッパ44の開閉作動は、左右の突込み爪50の開閉を行うカムと同様に、独立したカムにより行っているので、エアシリンダ46が不要となり、切離しグリッパ44の開閉タイミングを制御する必要もない。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の製品供給装置によれば(請求項1)、製品列からの先頭製品の切離し動作と、押込み位置にある切離し製品の押込み動作とを同時に行うので、タレットのポケットに対する製品の切離し供給を高速に行うことができる。
また、切離し動作と押込み動作は同一の移送経路上にて実施されるから、移送経路上での製品の詰まりが低減されるとともに、製品に無理な力が加わることはなく、そして、製品供給装置が要求する設置スペースもまた少なくて済む。
【0052】
更に、切離しグリッパは先頭製品をその両側面にて把持した状態で、待機位置から押込み位置に移送するから、切離しグリッパが先頭製品を損傷することもない。
切離しグリッパの開閉作動がプッシャの開閉作動と独立して可能であれば(請求項2)、切離しグリッパの開閉タイミングとプッシャの長さを変更するだけで、製品のサイズ変更に容易に対処できる。これに対し、切離しグリッパの開閉作動がプッシャの開閉作動と機械的に連動すれば(請求項3)、切離しグリッパの開閉制御を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タレット型上包み包装機内での製品の包装手順を概略的に示した図である。
【図2】図1の包装機に適用された製品供給装置を一部破断して示した概略側面図である。
【図3】図2に示した製品供給装置の概略平面図である。
【図4】図2の製品供給装置をタレットの入口位置側からみた図である。
【図5】左右の突込み爪の開閉機構を具体的に示した平面図である。
【図6】図5の開閉機構の側面図である。
【図7】(a)〜(d)は切離しグリッパ及び突込み爪の往動過程を順に示した図である。
【図8】(a),(b)は切離しグリッパ及び突込み爪の復動過程を順に示した図である。
【図9】切離しグリッパ及び突込み爪の往復動過程にて、それらの開閉動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
【図10】変形例の切離しグリッパを示した平面図である。
【図11】図10の切離しグリッパの正面図である。
【図12】(a)は、図10の切離しグリップが閉作動した状態を示し、(b)は切離しグリッパが開作動した状態を示す。
【符号の説明】
2 供給コンベア
12 移送経路
28 待機ストッパ
44 切離しグリッパ
50 突込み爪(プッシャ)
A1 先頭製品
A2 切離し製品
Claims (3)
- 上包み包装機におけるタレットのポケット内に矩形の製品を供給する製品供給装置であって、
前記タレットから水平方向に離間して配置され、前記タレットに向けて前記製品を一列にして供給する供給コンベアと、
前記供給コンベアと前記タレットとの間を延び、前記製品の移送を案内するとともに、その途中に押込み位置が規定された移送経路と、
前記製品の移送方向でみて前記移送経路の上流部位に開閉可能に設けられた待機ストッパであって、
閉作動時には前記移送経路上の前記製品の移送を停止させて製品列における先頭製品の待機位置を規定し、開作動時には前記先頭製品の移送を許容する、待機ストッパと、
前記移送経路に沿って前記待機位置と前記押込み位置との間を往復動可能に設けられ、前記待機位置及び前記押込み位置にて開閉可能な一対の切離しグリッパであって、
前記待機位置にて閉作動されて前記先頭製品をその両側面にて把持する一方、前記待機ストッパの開作動を受け、前記待機位置から前記押込み位置まで往動して前記製品列から前記先頭製品を切離し、切離した前記先頭製品を前記押込み位置に切離し製品として位置付け、この後、開作動されて前記切離し製品を前記押込み位置にて解放する一方、前記待機ストッパの閉作動を受け前記製品列の次の先頭製品が前記待機位置にて既に停止された後に前記待機位置に復動する、一対の切離しグリッパと、
前記切離しグリッパと一体に往復動する開閉可能なプッシャであって、
前記切離しグリッパの往動時には閉作動して、前記押込み位置に残されている前記切離し製品をその後方から前記タレットのポケットに向けて押出して前記押込み位置への次の切離し製品の位置付けを許容し、前記切離しグリッパの復動時には開作動し、前記次の切離し製品との干渉を避けて前記切離しグリッパとともに復動する、プッシャと
を具備したことを特徴とする製品供給装置。 - 前記切離しグリッパは、前記プッシャの開閉作動とは独立して開閉作動されることを特徴とする請求項1に記載の製品供給装置。
- 前記切離しグリッパは、前記プッシャの開閉作動に対して機械的に連動して開閉作動されることを特徴とする請求項1に記載の製品供給装置。
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