JP4224140B2 - 多官能の環状オルガノシロキサン類、それらの製造方法およびそれらの使用 - Google Patents

多官能の環状オルガノシロキサン類、それらの製造方法およびそれらの使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は新規な多官能の環状オルガノシロキサン類、それらの製造方法およびそれらの使用に関する。
【0002】
ドイツ特許出願公開第4022661号から習得可能なように、線状の多官能シラン類およびシロキサン類は、縮合で架橋するオルガノポリシロキサン組成物、例えば室温において水分の存在下で硬化してエラストマーを生じる1成分および2成分シリコンペーストなどにおける架橋剤として用いられる。このような化合物はまた表面被覆用組成物の製造およびそれらの改質でも用いられる。
【0003】
米国特許第5 359 109号には、とりわけコンクリートの表面被覆で用いられそして金属表面用塗料のラッカー添加剤として用いられる環状シロキサン類が記述されている。しかしながら、このようなシロキサン類が有する加水分解性基は1分子当たり1個のみであり、従ってこれらは網状組織形成剤として用いるには適切でない。
【0004】
トリアルコキシ官能のシクロシラン類は国際特許WO 94/06807から既に公知である。しかしながら、このような化合物が水の存在下で示す貯蔵寿命は限定された度合のみであり、そのアルコキシ基がゆっくりと加水分解および縮合を受けてポリマー状のシロキサンが生じる。文献で知られている方法を用いて、均一触媒の存在下でアルケニルシラン類にトリアルコキシシラン類をヒドロシリル化させる製造では、時として、変換が不完全なことから二次的生成物がかなりの量で生じる。主要生成物の精製を蒸留、晶析または他の通常方法で行うのは不可能なことから、上記二次的生成物は分離可能であるとしても骨の折れる方法を用いることでのみ可能である。更に、均一触媒を用いたヒドロシリル化の場合、しばしば、反応熱の管理が可能であるとしても困難さを伴うと言った欠点を示す。このことは、反応を実験室規模から産業的規模に移そうと試みる時に特に明らかになる。
【0005】
このように、例えば、テトラビニルシランとHSiCl3、HSiCl2MeまたはHSiClMe2との反応(ここでは、各々、Si−C結合が4つ生じる)は全部、強い発熱反応である。Macromolecules 1993、26、963−968に記述されているように、バッチサイズが数グラムのみの時でも、還流コンデンサ単独では低沸点のクロロシランを再縮合させるのは不可能なことから、しばしば、冷却浴を用いて反応容器を冷却する必要がある。
【0006】
熱が多量に発生することに加えて、更に、反応が始まる時を正確に見積もるのは非常に困難である。全遊離体を極めて徹底的に精製しかつ触媒を新しく反応直前に調製したとしても、時として、追加的に熱を加えなくても反応それ自身が始まる。しかしながら、多くの場合、熱を導入する必要がある。この反応が始まると、その予熱された混合物を例えば冷却などで管理下に置くのは益々困難になる。その原因は、恐らくは、遊離体に汚染物(水、HCl)が痕跡量で入っていることと触媒活性が変化することによるものであろう。
【0007】
Adv.Organometallic Chem.、1979、17、407−409には、このような挙動が「誘導期間」として記述されており、そしてこの挙動は実際に触媒活性を示す種が上記「誘導期間」中に生成することによるものであると記述されている。
【0008】
そのように過程が予測不可能な反応を産業規模で用いるのは望ましくない。発熱反応が一度始まった後に熱を迅速に消散させるのは、いやしくも可能であるとしても、多大な技術的困難さを伴うことでのみ達成可能である。
【0009】
均一触媒が有する別の欠点は、この触媒を低濃度で用いた時でもそれが生成物中に残存する点である。高価な貴金属が失われること以外に、触媒が組み込まると、一般に、その結果として生じる生成物に否定的な影響が生じる。
【0010】
従って、本発明の目的は、縮合で架橋するオルガノポリシロキサン組成物、例えば室温において水分の存在下で硬化してエラストマーを生じる1成分および2成分シリコンペーストなどにおける架橋剤として用いるに適切で、表面被覆用組成物の製造およびそれらの改質で用いるに適切な、貯蔵安定性を示す多官能の環状オルガノシロキサン類を提供し、そして上述した欠点を示さない方法を提供することであった。
【0011】
驚くべきことに、上記要求を満たす多官能の環状オルガノシロキサン類をここに見い出した。
【0012】
従って、本発明は、式(I)
【0013】
【化6】
Figure 0004224140
【0014】
[式中、
m=3−6、好適には3−4、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2、R=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、ここで、個々の各nおよびRは分子内で他の個々の各nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)X=ハロゲン、即ちCl、Br、IおよびF、好適にはClであり、そしてa=1−3であるか、或は
X=OR’またはOHでa=1−2であり、ここで、R’=C1−C8アルキル、好適にはC1−C2アルキルであるか、或は
B)X=[(CH2)nSiYbR3-b]、a=1−3でb=1−3、
Y=ハロゲン、OR’またはOH、好適にはCl、OR’、OHであり、ここで、R’=C1−C8アルキル、好適にはC1−C2アルキルであるか、或は
C)X=[(CH2)nSiR3-b[(CH2)nSiYCR3-c]b]ここで、a=1−3、b=1−3およびc=1−3、
Y=ハロゲン、OR’またはOH、好適にはCl、OR’、OHであり、ここで、R’=C1−C8アルキル、好適にはC1−C2アルキルである]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を提供する。
【0015】
式(I)において、RおよびR’は、C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリールを表す。代表的なC1−C8アルキル基には、これらに限定するものでないが、メチル、エチル、イソ−プロピル、n−プロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシルが含まれ、メチルおよびエチルが好適であり、そしてメチルが特に好適である。代表的なC6−C14アリール基には、これらに限定するものでないが、フェニル、トリル、ベンジル、ナフチルが含まれ、フェニルが好適である。このアリール基は置換環であってもよい。置換基には、これらに限定するものでないが、Cl、Br、アミン、ニトロ基またはスルホナト基が含まれる。
【0016】
本発明の好適な態様では、n=2、m=4、R=メチル、そしてX=OHまたはOR’、ここで、R’=メチルまたはエチル、そしてa=1である。
【0017】
式(I)で表される所定の環状オルガノシロキサン内で、各R基は他の各基と同じか或は異なっていてもよい。例として、m=4でa=1の場合、4個のSiXa3-a基内に存在する4個のSi原子各々に2個のR基が結合しそして4個のSiR基内に存在するSi原子各々に1個のR基が結合することもあるであろう。このような12個のR基の各々は同じか或は異なっていてもよい。例えば、SiXa3-a基内に存在するSi原子に結合している各R基は、互いに同じであるが、SiR基(これら自身互いに同じであってもよい)内に存在するSi原子に結合しているR基とは異なっていてもよい。
【0018】
式(I)で表される代表的な環状オルガノシロキサン類は、
【0019】
【化7】
Figure 0004224140
【0020】
である。
【0021】
また、本発明は、式(Ia)
【0022】
【化8】
Figure 0004224140
【0023】
[式中、
m=3−6、好適には3−4、a=1−3、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2、R=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、そしてここで、各a、nおよびRはそれぞれ分子内で他の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)X=ハロゲン、即ちF、Cl、BrおよびI、OR’、好適にはCl、OR’であり、そしてR’がC1−C8アルキル、好適にはC1−C2アルキルの意味を有するか、或は
B)X=[(CH2)nSiYbR3-b]でb=1−3、そして
Y=ハロゲン、OR’、好適にはClまたはOR’であり、ここで、R’はA)で与えたのと同じ意味を有するか、或は
C)X=[(CH2)nSiR3-b[(CH2)nSiYcR3-c)b]でb=1−3、c=1−3、そしてY=ハロゲン、OR’、好適にはClまたはOR’であり、ここで、R’はA)で与えた意味を有する]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法も提供し、ここでは、式(II)
【0024】
【化9】
Figure 0004224140
【0025】
[式中、
m=3−6、好適には3−4、R=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、ここで、各Rは分子内で互いに同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)Z=C23でq=2−10、好適には2−5、特に好適には2であるか、或は
B)Z=SiR3-e(CnH2n-1)eでe=1−3、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2であり、そして
q=4−12、好適には4−6であるか、或は
C)Z=SiR3-e[(CH2)nSiR3-e(CnH2n-1)e]eでe=1−3、そして
q=4−12、好適には4−6、
n=2−10、好適には2−5、特に好適には2である]
で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
HSiTf3-f (III)
[式中、
f=1−3、T=ハロゲンまたはOR、そしてR=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、ここで、個々の各Rは他の個々の各Rと同じか或は異なっていてもよい]
で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させる。
【0026】
この方法では、該環状オルガノシロキサンとしてシクロ(テトラ(メチルビニルシロキサン))[即ちm=4、q=2、Z=C23およびR=メチル]を好適に用いそして該ヒドリドシランとしてHSiCl3、HSiCl2MeまたはHSiClMe2を好適に用いる。
【0027】
本発明に従う方法では、不均一触媒を用いることから、この触媒の含有量を用いてヒドロシリル化反応の過程そしてまた熱の発生を確実に管理することができる。触媒の量を少なくすると直接的に熱の発生量が少なくなる。このようにして、この方法は産業的大規模で簡単に実施することが可能である。
【0028】
更に、本発明に従う触媒を用いると、しばしば、遊離体を予め精製する必要がなくなる。
【0029】
本発明に従う方法の産業的実施で用いる不均一触媒のさらなる利点は、ヒドロシリル化を任意に連続的に行うことができることで空間/時間収率がかなり向上し得る点である。
【0030】
この支持触媒は、連続および不連続両方の運転において、例えば濾過などで簡単な様式で分離可能である。不連続運転の場合、分離後の触媒を再使用することができる。
【0031】
連続および不連続両方の運転において、触媒残渣を全く含まない生成物が得られる。
【0032】
更に、この支持触媒は、従来技術で公知の均一触媒、例えばイソプロパノール中のヘキサクロロ白金酸などとは異なり、特別な手段を用いることなく活性の損失なしに貯蔵可能である。
【0033】
また、本発明は、式(Ib)
【0034】
【化10】
Figure 0004224140
【0035】
[式中、
m=3−6、好適には3−4、a=1−3、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2、R=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、ここで、それぞれa、nおよびRは各々分子内で他の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)U=OR’またはOHでR’=C1−C8アルキル、好適にはメチル、エチルであるか、或は
B)U=[(CH2)nSiYgR3-g]でg=1−3、そして
Y=OR’またはOH、R’=C1−C8アルキル、好適にはメチル、エチルであるか、或は
C)U=[(CH2)nSiR3-g[(CH2)nSiY3-hRh]gでh=1−3、g=1−3、そして
Y=OR’またはOH、R’=C1−C8アルキル、好適にはメチル、エチルである]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法も提供し、ここでは、式(II)
【0036】
【化11】
Figure 0004224140
【0037】
[式中、
m=3−6、好適には3−4、
R=C1−C8アルキルおよび/またはC6−C14アリール、好適にはC1−C2アルキル、ここで、各Rは分子内で互いに同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)Z=C23、そして
q=2−10、好適には2−5、特に好適には2であるか、或は
B)Z=SiR3-b(CnH2n-1)bでb=1−3、ここで、各bは分子内で他の各bと同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2であり、そしてq=4−12、好適には4−6であるか、或は
C)Z=SiR3-b[(CH2)nSiR3-b(CnH2n-1)b]bでb=1−3、ここで、各bは分子内で他の各bと同じか或は異なっていてもよく、好適には同じであり、n=2−10、好適には2−5、特に好適には2であり、そしてq=4−12、好適には4−6である]
で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
HSiTf3-f (III)
[式中、
f=1−3、T=ハロゲン]
で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させた後、水を用いて加水分解を受けさせるか或はアルコールを用いてアルコール分解を受けさせる。
【0038】
この不均一触媒は、好適には、多様な支持体材料に付着させた白金または白金化合物である。支持体材料の例として、炭素を基とする材料または金属酸化物もしくは酸化物混合物を挙げることができる。この支持体材料は合成材料か或は天然源のものであってもよい、即ちこれらは例えば粘土材料、軽石、カオリン、漂布土、ボーキサイト、ベントナイト、ケイソウ土、アスベストまたはゼオライトなどから成っていてもよい。本発明の好適な態様では、触媒活性成分を炭質支持体、例えば活性炭、カーボンブラック、グラファイトまたはコークスなどに付着させる。これに関連して活性炭が特に好適である。
【0039】
この支持触媒は粉末形態で使用可能であることに加えて、例えば球形、円柱形、棒状、中空円柱形または環などの形状形態で使用可能である。
【0040】
本発明に従う方法で用いる触媒は、好適には、適切な支持体に付着させた触媒である。この触媒の反応性成分は、これが反応性を示す状態の時、好適には、ハロゲン化白金またはハロゲン化白金を含有する錯体化合物(これは更に例えばオレフィン類、アミン類、ホスフィン類、ニトリル類、一酸化炭素または水などを含んでいてもよい)、例えばA2Pt(Hal)6[ここで、Aは例えばH、Li、Na、K、NH4、Rb、Cs、NR4などを表し、ここで、NR4中のRは有機残基であるC6からC10アリール、C7からC12アラルキルおよび/またはC1からC20アルキル残基であり、そしてHalは、ハロゲン、例えばF、Cl、BrまたはIなどを表す]などである。このようなハロゲン含有白金錯体化合物は本技術分野で公知である。
【0041】
本発明の好適な態様では、本発明に従う方法で用いる触媒をインサイチューで生じさせる。この目的で、ハロゲンを含まない適切な白金金属化合物とハロゲン化物を含有する化合物から製造している間に、インサイチューで、ハロゲン化白金またはハロゲン化白金含有錯体化合物を支持体上に生じさせる。ハロゲンを含まない使用可能な白金金属化合物は、例えば白金の硝酸塩、酸化物、水酸化物、アセチルアセトン塩、そして本分野の技術者に知られている他のものである。使用可能なハロゲン化物含有化合物は、元素周期律系(Mendeleyev)の主要族1から3および亜族1から8の元素に加えて希土類金属(原子番号58−71)とハロゲンを含有する塩および錯体化合物である。その例は、NaBr、NaCl、MgBr2、AlCl3、NaPF6、MnCl2、CoBr2、CeCl3、SmI2、CuCl2、Na2ZnCl4、TiCl4である。
【0042】
このハロゲン化白金またはハロゲン化白金含有錯体化合物の量は、反応性を示す状態において、この触媒の全重量を基準にした金属白金として計算して好適には0.01から15重量%、特に好適には0.05から10重量%である。
【0043】
本発明に従う支持触媒の製造で用いるに適切な挙げることができる溶媒は、例えば水、脂肪族炭化水素、例えばペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなど、ハロゲン化脂肪族炭化水素、例えばジクロロメタン、トリクロロメタンなど、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなど、ハロゲン化芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど、第一、第二または第三アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、t−ブタノール、クミルアルコール、イソ−アミルアルコール、ジエチレングリコールなど、ケトン類、例えばアセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンなど、エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど、エステル類、例えば酢酸メチル、酢酸エチルなど、ニトリル類、例えばアセトニトリル、ベンゾニトリルなど、カーボネート類、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートなど、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンおよびテトラメチル尿素などである。また、上記溶媒の混合物も勿論使用可能である。
【0044】
本発明に従って用いる触媒の製造では本分野の技術者に知られている方法を用いる。従って、浸漬、吸着、液侵、噴霧、含浸およびイオン交換により、白金と上記ハロゲン化物含有化合物が入っている溶液を本発明に従って用いる触媒支持体に付着させてもよい。また、白金と上記ハロゲン化物含有化合物を支持体に付着させる場合、塩基を用いることも可能である。考えられ得る塩基は、例えばNaOH、Li2CO3およびカリウムフェノラートなどである。望まれる何らかの順および同時の両方で、白金とハロゲン化物含有化合物を支持体に付着させることができる。
【0045】
白金が入っている溶液を用いた浸漬で白金を付着させる場合、浸漬時間は、使用する白金化合物、使用する支持体の形状および間隙率、および溶媒に若干依存する。この時間は一般に数分から数時間の範囲であり、好適には0.01から30時間、特に好適には0.05から20時間、非常に特に好適には0.1から15時間である。
【0046】
浸漬中、その混合物を撹拌してもよい。しかしながら、任意に使用する何らかの形状が撹拌機で損傷を受けないようにまた上記混合物を放置するか或はそれを振とうすることも有利であり得る。
【0047】
浸漬後、例えば濾過、沈降または遠心分離などで支持触媒を分離することができる。ここでは、例えば蒸留などで過剰量の溶媒を除去してもよい。
【0048】
浸漬後、その生じる支持触媒を好適には乾燥させる。空気中でか、真空下でか、或は気体流中で乾燥を進行させることができる。この支持触媒を気体流中で乾燥させる場合に用いるに好適な気体は、例えば窒素、酸素、二酸化炭素または貴ガスなどに加えて、上記気体いずれかの所望混合物、好適には例えば空気である。好適には20から200℃、特に好適には40から180℃、非常に特に好適には60から150℃で乾燥を進行させる。
【0049】
乾燥時間は、例えば使用する支持体の間隙率および使用する溶媒などに依存する。この時間は好適には0.5から50時間、特に好適には1から40時間、非常に特に好適には1から30時間の範囲である。
【0050】
乾燥後、その乾燥させた支持触媒に焼成を受けさせてもよい。空気中でか、真空下でか、或は気体流中で焼成を進行させることができる。この支持触媒の焼成を気体流中で行う場合に用いるに好適な気体は、例えば窒素、酸素、二酸化炭素または貴ガスなどに加えて、上記気体いずれかの所望混合物、好適には例えば空気である。好適には100から800℃、特に好適には100から700℃、非常に特に好適には100から600℃で焼成を進行させる。
【0051】
焼成時間は、好適には0.5から50時間、特に好適には1から40時間、非常に特に好適には1から30時間の範囲である。
【0052】
この支持触媒は粉末形態でか或は球形、円柱形、棒状、中空円柱形または環などの形状形態で使用可能であり、そしてこれらは例えば濾過、沈降または遠心分離などで反応混合物から分離可能である。
【0053】
式(II)A)で表される化合物は、例えば、メチルビニルジクロロシランに通常の加水分解を受けさせた後それの分別を行う方法などで入手可能である。
【0054】
式(II)B)で表される化合物は、Organometallics 1994、13、2682に記述されているように、式(II)A)で表される化合物から出発してこれらをヒドリドシラン類、例えばHSiCl3、HSiCl2MeまたはHSiClMe2などでヒドロシリル化することを通して合成可能である。次に、上記反応生成物を更に例えばアルケニルマグネシウムハライド類などと反応させて化合物(II)B)を得る。同様な様式で、(II)B)を用いて出発して化合物(II)C)を得る。
【0055】
更に、本発明は、縮合で架橋するオルガノポリシロキサン組成物における架橋剤としてそして表面被覆用組成物の製造または改質で本発明に従う多官能の環状オルガノシロキサン類を用いることも提供する。
【0056】
以下に示す実施例を用いて本発明を例示するが、これに限定するものでない。
【0057】
【実施例】
前注釈:
触媒調製を除く全反応を、窒素雰囲気または真空下、気体入り口、バブルカウンター(bubble counter)を伴うジャケット付きのコイルコンデンサおよび機械的撹拌機を取り付けた多口フラスコから成る反応装置内で実施した。特に明記しない限り、使用する溶媒全部を使用前に通常の実験室方法で乾燥させ、そして窒素下、蒸留形態で用いる。市販遊離体、例えばクロロジメチルシランおよびシクロ(テトラ(メチルビニルシロキサン))などの場合、さらなる精製を行うことなくこれらを用いた。
【0058】
Bruker AMX 500を用いて1H−NMRスペクトルを記録した。
【0059】
実施例1:
2PtCl6による活性炭粉末の表面改質(触媒I)
二度蒸留した水300mLにNorit(商標)CN 1活性炭[比表面積1400m2/gで粒子サイズ75μm(10−20%)]を49.5g懸濁させた後、元素状金属として計算してPtを0.5g含有するH2PtCl6水溶液200mLと一緒にした。この混合物を10分間撹拌した後、この触媒をブフナー漏斗で濾別した。この湿っている粗生成物(153g)を0.1 Pa下110℃で乾燥させた後、アルゴン下で貯蔵した。この得た触媒(触媒Cat I)はPtを触媒の1重量%の量で含有していた。
【0060】
実施例2:
2PtCl6による活性炭形状物の表面改質(触媒II)
金属として計算してPtを0.5g含有するH2PtCl6水溶液33.9mLに、Norit ROX(商標)0.8活性炭[比表面積1000m2/gで平均粒子サイズ0.8mm]の押出し加工形状物を49.5g(114.6mL)浸漬した。この粗生成物を最初に110℃の窒素流中で乾燥させ、次に0.1 Pa下110℃で乾燥させた後、窒素下で貯蔵した。この触媒はPtを1%含有していた。
【0061】
実施例3:
2PtCl6によるSiO2粉末の表面改質(触媒III)
金属として計算してPtを0.5g含有するH2PtCl6水溶液を132mL用いて比表面積が180m2/gのSiO2(Merck 657(商標))(49.5g)を処理することでペースト状にした。この湿っている粗生成物を最初に110℃の乾燥キャビネット内で乾燥させ、次に0.1 Pa下110℃で乾燥させた後、アルゴン下で貯蔵した。この触媒はPtを触媒の1重量%の量で含有していた。
【0062】
実施例4:
2PtCl6によるAl23粉末の表面改質(触媒IV)
金属として計算してPtを0.5g含有するH2PtCl6水溶液を40mL用いて比表面積が250m2/gのγ−Al23(Rhoene−Poulenc、SPH 509(商標))(49.5g)を処理することでペースト状にした。この湿っている粗生成物を最初に110℃の乾燥キャビネット内で乾燥させ、次に0.1 Pa下110℃で乾燥させた後、アルゴン下で貯蔵した。この触媒はPtを触媒の1重量%の量で含有していた。
【0063】
実施例5:
2PtCl6によるTiO2粉末の表面改質(触媒V)
元素状金属として計算してPtを0.5g含有するH2PtCl6水溶液を70mL用いて比表面積が330m2/gのTiO2(バイエル(Bayer)PK 5 585(商標))(49.5g)を処理することでペースト状にした。この湿っている粗生成物を最初に110℃の乾燥キャビネット内で乾燥させ、次に0.1 Pa下110℃で乾燥させた後、アルゴン下で貯蔵した。この触媒はPtを触媒の1重量%の量で含有していた。
【0064】
実施例6:
シクロ{SiO(CH3)[(CH2)2SiCl(CH3)2]}4の合成
シクロ{SiO(CH3)(C2H3)}4が50g(145.2ミリモル)で触媒Cat Iが800mgの混合物を120mLのTHFに入れて撹拌しながらこれにクロロジメチルシランを69g(726.7ミリモル)加えた。この反応混合物を50℃に加熱して、この温度に2時間置いた後でも、熱の発生は全く観察されなかった。55から60℃で更に20時間後、この混合物を室温に冷却し、そして逆焼結フィルターに通して触媒を濾別した。この無色透明な濾液から揮発性成分を真空下で除去することで生成物を無色油状物として得、これの実験式はC20H52Cl4Si8O4であることを確認した。
【0065】
M=723.127g/モル
1H−NMR(CDCl3):
δ=0.09ppm(s,3H,O2Si(C 3)(CH22Si(CH32Cl);0.39ppm(s,6H,Si(CH32Cl);0.51ppmおよび0.74ppm(m,各場合とも2H,Si(CH22Si)。
【0066】
実施例7:
シクロ{SiO(CH3)[(CH2)2Si(OH)(CH3)2]}4の合成
87.4mL(63.6g;628.3ミリモル)のトリエチルアミンと12.1mL(12.1g、672.2ミリモル)の水と2850mLのt−ブチルメチルエーテルから成る混合物に、撹拌しながら1時間かけて、100mLのジエチルエーテルに入れた105g(145.5ミリモル)のシクロ{SiO(CH3)[(CH2)2SiCl(CH3)2]}4を滴下した。滴下が終了した時点で、撹拌を更に1時間継続した後、塩酸トリエチルアミン沈澱物を濾別した。次に、ロータリーエバポレーターを用いて揮発性成分を真空下で除去し、油状残渣を少量のTHFに再溶解させた後、シリカゲルに通して濾過した。全ての揮発性成分を真空下で再び除去した時点で、生成物を粘性油状物として得た。
【0067】
収量:69.5g(理論値の74%に相当)。
【0068】
実験式:C20H56Si8O8
M=649.346g/モル
1H−NMR(DMSO−d6):
δ=0.06ppm(s,9H,SiCH3);0.42ppm(m,4H,SiCH2);5.27ppm(s,1H,SiOH)。
【0069】
実施例8:
シクロ−[SiOMe((CH2)2SiMe2Cl)]4とエタノールの反応
実施例6で製造した化合物[OSiMe((CH2)2SiMe2Cl)]4 72g(0.1モル)に、ゆっくりと撹拌しながら1時間かけて、エタノールを36g入れた。添加が終了した時点で、この混合物を250ミリバールの圧力下で1時間還流させた。次に、この試験物を100℃/250ミリバールに条件付けした後、中和した。この混合物を室温で1時間撹拌し、沈澱物を濾別した後、100℃/20ミリバールに条件付けした。この生成物は無色液体の形態を取った。
【0070】
収量:71.5g(理論値の94.4%に相当)。
【0071】
分子量:760g/モル
粘度η(23℃)=240mPa・s(25℃);密度ρ(23℃)=0.960g/cm3
実施例9
シクロ−{SiOMe[CH2CH2SiMe2(OMe)]}4の合成
撹拌機と内部冷却装置を取り付けた1リットルのフラスコに、実施例6に記述した如く製造したシクロ−[SiOMe(CH2CH2SiMe2Cl)]4を100gおよびt−ブチルメチルエーテルを200g入れた。この撹拌している溶液に1時間25分間かけてメタノールを40g加えた。この添加過程が終了した後、250ミリバールの圧力下40℃の温度で撹拌を30分間継続した。この混合物を室温に冷却した。この混合物が試験でアルカリ性を示すまで、上記溶液にアンモニアガスを大気圧下でバブリングした。NH4Cl沈澱物を濾別した後、その濾液を減圧下で温度が80℃になるまで蒸留した。
【0072】
収量:92g(48mPa・sの粘度を示す透明な液体)。
【0073】
C24H64Si8O8
M=704グラムモル-1
1H−NMR(CDCl3):
δ=0.09ppm(s,9H,OSiC 3−CH2CH2Si(C 32(OCH3);
δ=0.42ppm(m,4H,OSiCH3− C 2 2Si(C 32(OCH3));
δ=3.4ppm(m,3H,OSiCH3−CH2CH2nSi(CH32(OC 3))。
【0074】
実施例10:
シクロ−[SiOMe((CH2)2Si(OMe)Me2)]4を用いた有機−無機ハイブリッド材料の形成および被膜としての使用
4.25g(6.02ミリモル)のシクロ−[SiOMe((CH2)2Si(OMe)Me2)]4、7.5g(8.1mL;36.1ミリモル)のテトラエチルオルトシリケート、10mLのエタノールおよび1.5gの0.1 N HClを混合した後、20時間撹拌した。次に、フィルム流し込み用フレームを用いて、無色透明なコーティング溶液をガラスプレート上に流し込んだ(湿った状態のフィルム厚120μm)。この被膜を室温で約10分間乾燥させた後、160℃のオーブン内で15分間硬化させた。室温に冷却した後、亀裂がなくて均質で透明なフィルムが得られた。
【0075】
本発明の特徴および態様は以下のとうりである。
【0076】
1. 式(I)
【0077】
【化12】
Figure 0004224140
【0078】
[式中、
m=3−6、n=2−10、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、各nおよび各Rは分子内で他の各nまたはRと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)X=ハロゲンでa=1−3であるか、或は
X=OR’またはOHでa=1−2であり、そしてR’がC1−C8アルキルの意味を有するか、或は
B)X=[(CH2)nSiYbR3-b]、a=1−3およびb=1−3、そして
Y=ハロゲン、OR’またはOHであり、そしてR’がC1−C8−アルキルの意味を有するか、或は
C)X=[(CH2)nSiR3-b[(CH2)nSiYcR3-c]b]、a=1−3およびb=1−3およびc=1−3、そして
Y=ハロゲン、OR’またはOHであり、そしてR’がC1−C8−アルキルの意味を有する]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類。
【0079】
2. n=2、m=4、X=OHまたはOR’、R’=メチルまたはエチル、そしてa=1である第1項記載の多官能の環状オルガノシロキサン類。
【0080】
3. 式(Ia)
【0081】
【化13】
Figure 0004224140
【0082】
[式中、
m=3−6、n=2−10、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各a、nおよびRは分子内で他の個々の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)X=ハロゲンまたはOR’であり、そしてR’がC1−C8アルキルの意味を有するか、或は
B)X=[(CH2)nSiYbR3-b]でb=1−3、
Y=ハロゲンまたはOR’であり、ここで、R’=C1−C8−アルキルであるか、或は
C)X=[(CH2)nSiR3-b[(CH2)nSiYcR3-c]b]でb=1−3、
Y=ハロゲンまたはOR’であり、ここで、R’=C1−C8−アルキルである]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法であって、
式(II)
【0083】
【化14】
Figure 0004224140
【0084】
[式中、
m=3−6、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各Rは分子内で他の個々の各Rと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)Z=C23でq=2−10であるか、或は
B)Z=SiR3-e(CnH2n-1)eでe=1−3およびn=2−10、ここで、個々の各eは分子内で他の個々の各eと同じか或は異なっていてもよく、そして
q=4−12であるか、或は
C)Z=SiR3-e[(CH2)nSiR3-e(CnH2n-1)e]eでe=1−3、ここで、個々の各eは分子内で他の個々の各eと同じか或は異なっていてもよく、
q=4−12、およびn=2−10ある]
で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
HSiTf3-f (III)
[式中、
f=1−3、T=ハロゲンまたはOR’、そしてR’=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各R’は他の個々の各R’と同じか或は異なっていてもよい]
で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させることによる方法。
【0085】
4. 該環状オルガノシロキサンとしてシクロ(テトラ(メチルビニルシロキサン))を用いそして該ヒドリドシランとしてHSiCl3、HSiCl2MeまたはHSiClMe2を用いる第3項記載の方法。
【0086】
5. 式(Ib)
【0087】
【化15】
Figure 0004224140
【0088】
[式中、
m=3−6、a=1−3、n=2−10、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各a、nおよびRは分子内で他の個々の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)U=OR’またはOHでR’=C1−C8アルキルであるか、或は
B)U=[(CH2)nSiYgR3-g]でg=1−3、そして
Y=OR’またはOHでR’=C1−C8アルキルであるか、或は
C)U=[(CH2)nSiR3-g[(CH2)nSiYhR3-h]g]でh=1−3、g=1−3
Y=OR’またはOHでR’=C1−C8アルキルである]
で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法であって、式(II)
【0089】
【化16】
Figure 0004224140
【0090】
[式中、
m=3−6、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各Rは分子内で他の個々の各Rと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
A)Z=C23でq=2−10であるか、或は
B)Z=SiR3-b(CnH2n-1)bでb=1−3、ここで、個々の各bは分子内で他の個々の各bと同じか或は異なっていてもよく、q=4−12およびn=2−10であるか、或は
C)Z=SiR3-b[(CH2)nSiR3-b(CnH2n-1)b]bでb=1−3、ここで、個々の各bは分子内で他の個々の各bと同じか或は異なっていてもよく、q=4−12、およびn=2−10である]
で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
HSiTf3-f (III)
[式中、
f=1−3、T=ハロゲン]
で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させた後、水を用いて加水分解を受けさせるか或はアルコールを用いてアルコール分解を受けさせる方法。
【0091】
6. 該不均一触媒が、触媒活性成分としての白金または白金化合物を支持体材料としての炭素に支持させた触媒である第3項記載の方法。
【0092】
7. 該不均一触媒として活性炭に支持させたヘキサクロロ白金酸を用いる第3項記載の方法。
【0093】
8. 該反応を溶媒中で不連続的に進行させる第3項記載の方法。
【0094】
9. オルガノポリシロキサン組成物を縮合で架橋させる方法であって、第1項の環状オルガノシロキサンを架橋剤として用いて上記オルガノポリシロキサン組成物を架橋させることを含む方法。
【0095】
10. 式(I)で表される多官能の環状オルガノシロキサンであって、上記オルガノシロキサンがシクロ-{SiO(CH3)[(CH2)2Si(OEt)2(CH3)]}4、シクロ-{SiO(CH3)[(CH2)2Si(OH)(CH3)2]}4またはシクロ-{OSi(CH3)[(CH2)2Si(OMe)(CH3)2]}4である多官能の環状オルガノシロキサン。

Claims (2)

  1. 式(Ia)
    Figure 0004224140
    [式中、
    m=3−6、a=1−3、n=2−10、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各a、nおよびRは分子内で他の個々の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
    A)X=ハロゲンまたはOR’であり、そしてR’がC1−C8アルキルである]
    で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法であって、
    式(II)
    Figure 0004224140
    [式中、
    m=3−6、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各Rは分子内で他の個々の各Rと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
    A)Z=C23でq=2−10である]
    で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
    HSiTf3-f (III)
    [式中、
    f=1−3、T=ハロゲンまたはOR’、そしてR’=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各R’は他の個々の各R’と同じか或は異なっていてもよい]
    で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させることによる方法。
  2. 式(Ib)
    Figure 0004224140
    [式中、
    m=3−6、a=1−3、n=2−10、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各a、nおよびRは分子内で他の個々の各a、nおよびRと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
    A)U=OR’またはOHでR’=C1−C8アルキルである]
    で表される多官能の環状オルガノシロキサン類を製造する方法であって、
    式(II)
    Figure 0004224140
    [式中、
    m=3−6、R=C1−C8アルキルまたはC6−C14アリール、ここで、個々の各Rは分子内で他の個々の各Rと同じか或は異なっていてもよく、そして残りの残基が下記の意味を有する:
    A)Z=C23でq=2−10である]
    で表される環状オルガノシロキサン類と式(III)
    HSiTf3-f (III)
    [式中、
    f=1−3、T=ハロゲン]
    で表されるヒドリドシラン類を不均一触媒の存在下で反応させた後、水を用いて加水分解を受けさせるか或はアルコールを用いてアルコール分解を受けさせる方法。
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