JP4220753B2 - 眼科撮影システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼科撮影システム、さらに詳細には、眼底カメラで眼底を電子画像として撮像し、撮影された眼底画像を記録する眼科撮影システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、眼底カメラを用いて眼底の画像(写真)を撮影し、記録することが行われている。この場合、単に画像だけでなく、その撮影条件等の情報も記録する必要性があり、そのため、画像記録時にその画像取得に関連する撮影条件情報を手書きで書いて、あとでそれをデータベースに入力しファイリングすることが行われている。
【0003】
しかし、このような手書き入力は、わずらわしくまた入力ミスの危険性があるので、眼底カメラとファイリングシステムの間で、画像情報のみならず撮影条件情報も送受信する方法が提案されており、例えば、特許文献1では、撮影倍率や使用したフィルタ、左右眼情報、撮影光量などの撮影条件を眼底カメラから信号として送出してもらい、それをファイリングシステムに取り込み、画像をこれらの情報と関連付けて保存している。
【0004】
また、眼底カメラで撮影された眼底画像に対して画像のサイズ、階調、カラー画像かどうかなどの情報を付加してファイリングすることも行われており(特許文献2)、また、眼底画像のほかに、顔写真、指紋、文字情報などの付帯情報を記録することも行われている(特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−2629号公報([0015]、[0048]段落)
【特許文献2】
特開平10−182号公報([0037]〜[0044]段落)
【特許文献3】
特開2001−161646号公報([0014]、[0016]段落)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の撮影条件情報を取得する方法は、眼底カメラ側に特殊なハード・ソフトの機能が必要であったので、使用できる眼底カメラやファイリングシステムが限定され、既存の眼底カメラや他の機能との絡みでユーザー希望のファイリングシステムを使用するには、独自に改造等を行い対応する機能を付け加える必要が生じ、システムの実現が困難またはコストが増大するという問題があった。
【0007】
また、眼底カメラでは、眼底カメラと被検眼との相対位置を変化させて被検眼を種々の位置から撮影するステレオ撮影、パノラマ撮影等が行われており、この場合にも、眼底カメラ側に位置情報を持って、これをパソコンに取り込んで、ステレオ撮影あるいはパノラマ撮影された眼底画像を、位置情報と関連付けて記録することが行われている。このようなステレオ撮影、パノラマ撮影においても、カメラ側にカメラ移動量など位置情報を発生する手段を設ける必要があると共に、撮影位置などの条件を変えながら多くの写真を取るので、撮影作業が複雑で難しく撮影そのものの間違いも起きやすく、検者、被検者双方の負担を増す危険も多かった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、簡単な構成で、コストを増大させることなく、撮影された眼底画像を、その画像を取得した撮影条件情報に関連づけて保存することが可能な眼科撮影システムを提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を解決するために、眼底を電子画像として撮像し、記録する眼科撮影システムであって、前記眼底を撮影するとき検者に撮影指示を与え撮影を誘導するための撮影条件情報を出力するコンピュータと、前記コンピュータから出力された撮影条件情報に従って検者により撮影操作される操作手段を有し、該撮影操作に応じて眼底を電子画像として撮影する眼底カメラハードウェアと、前記撮影された眼底画像を、前記コンピュータから出力された撮影条件情報と関連付けて記録する記録手段と、を有し、前記撮影条件情報が、撮影モードで決まる撮影を誘導する誘導テンプレートあるいは撮影ガイダンスによって出力される構成を採用している。
【0010】
このような構成では、眼底撮影時、その撮影を誘導するためにコンピュータから検者に撮影指示を与え撮影を誘導するための撮影条件情報が出力され、該撮影条件情報に従って検者により撮影操作が行われ、出力された撮影条件情報と関連付けて、撮影された眼底画像を記録することができるので、眼底カメラハードウェア側の実際の撮影条件情報を検出しなくても、眼底画像を、同等な撮影条件情報と関連付けて保存できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
【0012】
図1には、本発明の眼科撮影システムの構成が図示されており、符号1で示すものは、眼底カメラで、赤外光並びに励起光を含む可視光の照明光を発生する観察ランプLAが球面ミラーM1の曲率中心に配置され、観察ランプLA並びに球面ミラーM1からの光は、コンデンサーレンズL1、フィルタF1、コンデンサーレンズL2を経て、全反射ミラーM2によって反射され、続いてリレーレンズL3、L4を経て、中心に穴のあいた穴あき全反射ミラーM3で反射されてから、対物レンズL5を経て被検眼Eの瞳Epより眼底Erに入射される。
【0013】
また、後述のフィルムFあるいはCCD1(撮像手段)、CCD2のカメラ上に眼底像を撮影するときのために、フィルタF1とレンズL2間に、ストロボSRが配置される。フィルタF1は、赤外光領域を透過し、それ以下の可視領域をカットする。赤外光をカットし可視光を眼底に照射する場合は、フィルタF1に換えてフィルタF1’が照明光路に挿入される。
【0014】
また、蛍光モードのときは、レンズL2と全反射ミラーM2間の照明光学系には、励起光となる450〜520nm近辺に透過特性を有するとともに、赤外光領域にも透過特性を有するエキサイタフィルタEFが挿入され、また、ミラーM9とレンズL6間の撮影光学系には、500〜600nmの可視蛍光を透過させるとともに、赤外光も透過させるバリアフィルタBFが挿入される。
【0015】
また、眼底カメラの照明光路には、例えば、緑色フィルタや赤色フィルタなどの特殊フィルタBが挿脱可能に配置され、この特殊フィルタが光路に挿入されると、そのフィルタ色に合った眼底画像を観察ないし撮影することができる。
【0016】
また、上記のうちリレーレンズL3、L4は、無散瞳モード用のものであり、散瞳モードや蛍光モードのときは、リレーレンズL3’、L4’に切り換えられる。
【0017】
操作部11は、スイッチおよび必要な駆動回路から構成され、無散瞳型照明系(L3、L4)と散瞳型照明系(L3’、L4’)の切換を行なうとともに、照明系のフィルタF1/F1’の切り換え、蛍光モードに必要なエキサイタフィルタEF、バリアフィルタBFの挿脱、特殊フィルタBの挿脱、その他リターンミラーM4、M5、M6の切り換えを行い、また観察光源LAの点灯、消灯も制御する。また、この操作部11には、タイマー12が接続され、蛍光撮影時タイマー12が起動されると、タイマーの計時に従ってフィルタF1、F1’の切り換えが行われる。
【0018】
眼底Erからの反射光は、瞳Epから対物レンズL5を介して受光され、穴あき全反射ミラーM3の穴を介して合焦レンズL6、結像レンズL7を通過し、ミラーM4に入射する。ミラーM4で反射された光は、ミラーM5で反射されて接眼レンズL8により検者Sに観察される。
【0019】
ミラーM4の後方にはフィルムFが配置されており、このフィルムF上に眼底像を撮影する場合は、ミラーM4を光路から外し、眼底像をフィルムF上に導くようにする。ミラーM5は、光路から外せるように構成されており、ミラーM5が光路から外れた場合には、ミラーM4で反射した光束は、ミラーM6で反射された後レンズL9を介して赤外光による眼底像を観察するためのCCD2上に結像される。また、ミラーM6ははね上げ式となっており、被検眼の画像はレンズL9’を介して可視光画像を撮像するためのCCD1上に結像できるようになっている。CCD1の出力は、後述するコンピュータ20に眼底画像信号として出力することができ、またCCD2の出力は、アライメント用のモニタ14に出力することができる。
【0020】
また、眼底カメラ1には、フォーカスドット(FD)用の光源として赤外LED6が設けられ、LED6の光はレンズL10、ミラーM8、レンズL11を経て穴あき全反射ミラーM3と結像レンズL6間に配置されたミラーM9に入射され、穴あき全反射ミラーM3の開口、対物レンズL5を介して眼底に合焦用のスポット像を形成する。
【0021】
さらに、眼底カメラ1には、ワーキングドット用光源17が被検眼Eと眼底カメラのアライメント用の視標を投影するために設けられる。本実施形態では、一端が穴あき全反射ミラーM3に配置されるオプティカルファイバーOFの端面がワーキングドット(WD)の光像を生成する。ワーキングドット用光源17はレンズL20とLED5から構成されている。オプティカルファイバーOFの端面のワーキングドット(WD)の光像は対物レンズL5を介して被検眼Eの角膜に投影され、オプティカルファイバーOFの端面は、被検者と眼底カメラのワーキングディスタンス(作動距離)が適切な距離になったときにピントが合うような位置に配置されている。LED5も、LED6と同様、近赤外光を発生する発光ダイオードである。
【0022】
また、眼底カメラ1には、被検眼の位置を外部から誘導する外部固視灯13が取り付けられており、この外部固視灯13は、固視ランプ13aと屈曲自在なアーム13bから構成されていて、操作部11により固視ランプ13aを点灯させ、アームの屈曲並びに移動を操作して固視ランプ13aの位置を被検眼に対して相対的に移動させ、撮影位置を移動させることができる。
【0023】
また、眼底カメラ1には、シャッタボタン10aを備えたジョイスティック10が設けられ、このジョイスティックにより、眼底カメラ1と被検眼Eの相対位置を変化させることができる。眼底カメラが被検眼に対して適正にアライメントされているときには 、上記ワーキングドットが眼底画像に対して所定の位置(中心)を占めるので、ワーキングドットの像を、接眼レンズL8を介して観察することにより、あるいはアライメント用モニタ14で観察することにより、眼底カメラを被検眼に対して適正にアライメントすることができる。
【0024】
本発明の眼科撮影システムには、眼底カメラ1で撮影された眼底の電子画像を、記録保存するファイリングシステムが設けられており、このファイリングシステムは、コンピュータ20と、入力手段としてのキーボート21やマウス22、表示手段としてのモニタ24、それに画像や関連するデータを記録し、保存するハードディスクドライブ、CDR、DVD−RAM、MOなどの外部記憶装置(記録手段)23から構成されている。
【0025】
コンピュータ20は、CPU20a、ROM20b、RAM20c、ハードディスクドライブ(HDD)20dなどから構成されており、ROM20bあるいはHDD20dには、眼底撮影の進行ないし過程を制御したり、誘導する誘導テンプレートないし撮影ガイダンスが格納されており、CPU20aは、眼底撮影時、この誘導テンプレートないし撮影ガイダンスを読み出して、実行することにより眼底撮影を誘導するための種々の撮影条件情報(撮影条件データ)や撮影指示情報(撮影指示データ)を出力する。発生した撮影条件情報や撮影指示情報は、モニタ24に表示され、その情報に従って眼底の撮影が行われる。また眼底カメラ1で撮影された眼底画像は、コンピュータ20に取り込まれ、モニタ14または24に表されると共に、撮影条件情報や撮影指示情報と関連付けてHDD20dあるいは外部記憶装置23に記録(ファイリング)される。RAM20cは、取得された眼底画像データや発生した種々のデータを一時保存し、またワークエリアを提供する。
【0026】
また、コンピュータ20は、信号線25を介して眼底カメラ1と同期信号により同期させることができ、例えばシャッターボタン10aの操作により得られるストロボ発光タイミング信号を取り込むことができる。
【0027】
このような構成において、種々の眼底撮影を行い、記録するときの動作を、図2、図3の流れに沿って説明する。
【0028】
眼底カメラを使用するとき、ROM20bあるいはHDD20dに格納された撮影プログラムが起動される。それにより、使用する眼底カメラの種類を入力する画面がモニタ24に現れるので、検者は眼底カメラの種類(機種)を入力する(ステップS1)。また、散瞳撮影を行うか、あるいは無散瞳撮影を行うかを入力すると(ステップS2)、種々の撮影モードを提供するメニュー選択画面が現れるので(ステップS3)、検者は、そのメニューを選択する。いずれかのメニューが選択されると、眼底撮影を誘導するために、撮影規準となる種々の撮影条件情報ないし撮影指示情報を出力する誘導テンプレートないし撮影ガイダンスが、ROM20bあるいはHDD20dから読み出され、モニタ24に現れるので、検者はこの誘導テンプレートないし撮影ガイダンスに従って撮影を開始する。
【0029】
例えば、パノラマ撮影の撮影モードを選択すると(ステップS10)、図3に示した流れに移行し、図4に示したパノラマ撮影用の誘導テンプレートが現れて撮影条件情報が出力される。誘導テンプレートは、上側に外部固視灯13と対物レンズL5のアニメーションテンプレート30、31、下側に実際に接眼レンズL8又はモニタ14を通して写るべき眼底画像の位置を示す眼底画像テンプレート32を有しており、固視灯位置を指示する撮影条件情報33を出力する。
【0030】
パノラマ撮影する時、まず検者は、ワーキングドットの像を、接眼レンズL8あるいはモニタ14を介して観察することにより、ワーキングドット像が、観察画像のほぼ中央にくるようにアライメントを行う。このとき、LED6による焦点調節も行っておく。続いて、撮影条件情報33の指示に従い操作部11を介して固視ランプ13aを、眼底像が撮影すべき範囲の中央の範囲にくるように移動させ(ステップS20)、接眼レンズL8あるいはモニタ14を介して観察される眼底画像(パノラマ画像)がテンプレート32の画像となるように位置調節を行う。
【0031】
このように、アライメントと外部固視灯13の位置調節が終了すると、シャッターボタン10aを押し、ストロボSRを発光させる。パノラマ撮影のときは、フィルタEF、B、BFは光路から離脱しており、またミラーM5、M6が光路から離脱するので、ストロボの可視光で照明された眼底像がCCD1で受像され撮影される(ステップS21)。この撮影された眼底画像は、コンピュータ20に取り込まれて一時RAM20cに格納されると共に、モニタ24にも表示される。この状態が図4(J)に図示されており、撮影された右目の眼底画像34が、撮影位置(固視灯位置「中央」)を示す撮影条件情報34a、その他撮影条件情報(撮影光量、撮影倍率、右目左目の区別、患者のID番号など)34b、34c、及び「OK」ボタン34d、「NG」ボタン34eとともにモニタ24に表示される。
【0032】
検者は、この画面を観察して、撮影が良好に行われたと判断した場合には(ステップS22のOK)、キーボード21あるいはマウス22で「OK」ボタン34dを操作し、また被検者の瞬き等が原因で良好でないと判断した場合には(ステップS22のNG)、「NG」ボタン34eを操作して再度撮影を行う。
【0033】
撮影が良好に行われたと判断した場合には、指示された撮影条件と同一条件で撮影されたかを判断する(ステップS23)。例えば、露光量が異なる場合には、それを修正する(ステップS24)。この場合、修正した情報は、未修正の情報と区別ができるように、表示の際色やフォントを変えるのが望ましい。一方、同一条件で撮影された場合には、撮影した眼底画像と、撮影条件情報をHDD20d及び/又は外部記憶装置23に記録する(ステップS25)。この記録状態が、図7(A)に図示されており、撮影された眼底画像34は、撮影条件情報34aと関連付けて記録される。この場合、撮影条件情報34aは、外部固視灯13の所定位置での撮影を指示する指示情報であり、撮影条件情報として該指示情報の固視灯「中央」の位置情報が記録される。
【0034】
このように、固視灯中央での撮影が終了すると、次に外部固視灯13の位置を、図4(B)〜(I)に示したように、「中央右」、「右上」、「中央上」、「左上」、「中央左」、「左下」、「中央下」、「右下」にずらすような指示情報が、順次誘導テンプレートないし撮影ガイダンスから出力される。
【0035】
固視灯テンプレート30を介して、外部固視灯13の位置関係が表示されるので、検者は、その指示に従って外部固視灯13を移動させた後、接眼レンズL8あるいはモニタ14で観察されるパノラマ画像が、指示どおりのテンプレート画像32に対応しているかどうかを確認後、各位置で眼底を撮影し、各画像が良好な場合には、指示された撮影条件と同一条件で撮影されたかどうかを確認した後、それぞれ撮影された眼底画像と、撮影条件情報としての固視灯の位置情報をそれぞれ記録する(ステップS27〜S32)。パノラマ撮影に必要な枚数を撮影すると、パノラマ撮影が終了する(ステップS26、S33)。このパノラマ撮影での記録状態が図7(A)に図示されている。撮影条件情報34aとしては、外部固視灯13の位置を示す「中央」、「中央右」、「右上」などの位置情報が記録される。この場合、必要に応じてその他の撮影条件情報(撮影光量、撮影倍率、右目左目の区別、患者のID番号など)34b、34cなどを記録するようにしてもよい。また眼底画像34、34’、34”と、それに関連する撮影条件情報などの属性データを別ファイルに記録し、両ファイルを患者ID番号などをキーとしてリレーショナルに結合するようにすることもできる。
【0036】
このように、パノラマ撮影において、被検眼に対する眼底カメラの実際位置を知らなくても、撮影された眼底画像が、その取得のために規準となった誘導テンプレートないし撮影ガイダンスから予め出力される撮影条件情報(位置情報)とともに、記録されるので、パノラマ画像がどの位置から撮影されたものであるかを簡単に識別することができる。
【0037】
また、検者は、誘導テンプレートにより、予め画像付で撮影指示を受けられるので、その手順に沿って撮影をすれば、複雑なパノラマ撮影も簡単に撮影することが可能となる。
【0038】
以上は、パノラマ撮影を選択した場合であったが、図2のステップS3のメニュー選択画面でステレオ撮影の撮影モードを選択すると、ステレオ撮影に移行する(ステップS11)。このステレオ撮影は、パノラマ撮影で外部固視灯を移動させたのに変えて、ジョイスティック10を操作して観察画面上に現れるワーキングドットの位置を左右に少しずらすようにして撮影を行う。図5にその時の誘導テンプレートが図示されており、モデル眼底画像35、モデルワーキングドット37からなり、撮影指示情報36が出力される。撮影プロセスは、パノラマ撮影のうち2枚だけの撮影をすることにほぼ相当しているので、図3のフローチャートと同様の流れとなる。
【0039】
また、図2のステップS3で、蛍光撮影モードを選択すると、ステップS12に移行し、図6(A)に示した蛍光撮影モード用の誘導テンプレートがモニタ24に表示される。誘導テンプレートは、眼底のモデル画像40、モデルワーキングドット41、撮影指示情報42、撮影開始から経過した時間の情報43、推薦倍率(X)44、推薦露光量(Q)45を出力する。モデル画像40は、蛍光撮影に合わせて白黒画像として表示され、好ましくは時間情報43で表示される時間の経時に従って白黒濃度が変化される。
【0040】
検者は、この誘導テンプレートの撮影指示情報42に従って、ワーキングドット像が中央になるようにアライメントを行い、エキサイタフィルタEF、バリアフィルタBFを光路に挿入し、推薦倍率44、推薦露光量45に設定した後、蛍光剤の静注を行い、蛍光像が得られる時刻にシャッタボタン10aを操作し、ストロボSRを発光させる。これにより、コンピュータ20のCPU20aに内蔵のタイマーが起動して時刻を計時し、時間情報43として表示される。
【0041】
蛍光撮影モードでは、「シャッタを押しつづけてください」との指示情報42’が出力されるので、約1秒間隔で連続撮影を行う。シャッタボタンの操作により発光するストロボ発光のタイミング信号がコンピュータ20に取り込まれ、撮影時間を知ることができるので、各時間に撮影された眼底画像を、撮影条件情報と関連させてHDD20dあるいは外部記憶装置23に記憶する。この記録状態が、図7(B)に図示されており、各時間に撮影された蛍光眼底画像45、45’、45”が、蛍光撮影であることを示す「蛍光」情報45a、並びに撮影時刻(t1、t2、、、tn)45b、45b’、45”の撮影条件情報と関連づけて保存される。このとき、必要に応じて推薦倍率(X)45c、推薦露光量(Q)45d、その他の撮影条件情報45eを記録するようにしてもよい。また、検者が独自に条件を変えて撮影した場合には、(図3のステップS25に対応して)眼底画像を記録するときに、その変更部分のみを修正する。
【0042】
また、ステップS3で、特殊フィルタ撮影モードが選択されると、ステップS13に移行し、図6(B)に図示したような誘導テンプレートがモニタ24に表示される。誘導テンプレートは、モデル眼底画像50、モデルワーキングドット51、それに特殊フィルタ(例えば、赤色(R)、緑フィルタ)を挿入させる指示情報52を出力し、モデル眼底画像は、その挿入フィルタの色に対応して着色して表示される。検者は、指示情報に従って特殊フィルタBを光路に挿入して、撮影を行う。図4(J)のように撮影画像をモニタ24に表示して撮影画像の良否を判定して良好ならば、撮影眼底画像53を、図7(C)に示したように、撮影条件情報「特殊」53aと関連付けて保存する。このとき、同様に他の撮影条件情報53bも記録するようにしてもよい。
【0043】
また、ステップS3で、両眼撮影モードが選択されると、ステップS14に移行し、図6(C)、(D)に図示したような誘導テンプレートがモニタ24に表示される。誘導テンプレートは、モデル眼底画像60、60’、モデルワーキングドット61、それに「左目を撮ってください」、「右目を撮ってください」の指示情報62、62’を出力する。検者は、図6(C)の指示情報に従ってまず左目の撮影を行い、図4(J)のように撮影画像をモニタ24に表示して撮影画像の良否を判定して良好ならば、撮影画像を、「左目」の撮影条件情報と関連付けて記録し、次に図6(D)の指示情報に従って右目の撮影を行い、画像が良好であることを確認して、撮影画像を、「右目」の撮影条件情報と関連付けて記録する。この状態が、図7(D)に図示されており、撮影された左目及び右目の眼底画像63、63’が撮影条件情報「左目」、「右目」63a、63a’と関連付けて保存される。このとき、同様に他の撮影条件情報63bも記録するようにしてもよい。なお、この場合、被検者は同一なので、被検者情報は片眼ごとに入れ直さなくても、自動的に前撮影の時の被検者情報が記録されることが望ましい。
【0044】
このように、各撮影モードでの撮影された眼底画像と、撮影を誘導するために出力される撮影条件情報(「位置情報」、「蛍光」、「特殊」、「左目」、「右目」など)とを関連付けて記憶することができるので、眼底カメラ側から撮影条件情報の出力を必要とすることなく、簡単な構成で、撮影された眼底画像が、どのような撮影条件のもとで、また眼底のどの位置を撮影したものであるかを知ることが可能になる。従って、後で画像を再生する場合、撮影条件、撮影位置に応じて読影ソフトを使い分けすることも可能になる。
【0045】
また、本発明では、図8に示したアニメーション機能が実現できる。図8(A)、(B)、(C)の下段に示した誘導テンプレート(図5のテンプレートに対応)に従って撮影された眼底画像70、71、72を、これらを格納した記憶装置から読み出し、それを順次モニタ24に表示させて眼底画像をアニメーションする。これにより、撮影される眼底画像をより多角的に観察できるようになる。
【0046】
なお、誘導テンプレートから出力される撮影条件情報は、アライメント用のモニタ14にも、出力することができ、モニタ24の代用とすることもできる。
【0047】
また、撮影された眼底画像と、それに関連する撮影条件情報などの属性データと関連付けて記録する場合、図7に示したように、同一のファイルに記録するほかに、眼底画像の画像ファイルと、その属性データを別ファイルに記録し、両ファイルを患者ID番号などをキーとしてリレーショナルに結合するようにすることもできる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、眼底撮影時、その撮影を誘導するためにコンピュータから検者に撮影指示を与え撮影を誘導するための撮影条件情報が出力され、該撮影条件情報に従って検者により撮影操作が行われ、撮影された眼底画像と、該出力された撮影条件情報とが関連付けて保存されるので、眼底カメラ側から実際の撮影条件情報を検出する必要がなく、簡単な構成で、眼底画像を、実際の撮影条件情報と同等な情報と関連付けして記録できるファイリングシステムが得られる。
【0049】
また、誘導テンプレートないし撮影ガイダンス機能によりパノラマ撮影、ステレオ撮影のような複雑な撮影も簡単にしかも確実に行うことができ、また撮影された各眼底画像が、撮影誘導のために出力された撮影位置情報とともに保存されるので、簡単に眼底画像がどのような撮影モード(撮影方法)で眼底のどの位置を撮影したものであるかを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼科撮影システムの構成を概略示す構成図である。
【図2】眼底撮影の流れを示すフローチャートである。
【図3】パノラマ撮影時の流れを示すフローチャートである。
【図4】パノラマ撮影時、テンプレートにより誘導されて行われる撮影の流れを示した説明図である。
【図5】ステレオ撮影時、テンプレートにより誘導されて行われる撮影の流れを示した説明図である。
【図6】蛍光撮影、特殊撮影、両眼撮影時、テンプレートにより誘導されて行われる撮影を示した説明図である。
【図7】撮影された眼底画像を、撮影条件情報と関連付けして記録する状態を示した説明図である。
【図8】本発明により得られるアニメーション機能を説明した説明図である。
【符号の説明】
1 眼底カメラ
10 ジョイスティック
10a シャッタボタン
13 外部固視灯
14 アライメント用モニタ
20 コンピュータ
23 外部記憶装置
24 モニタ
30 固視灯テンプレート
31 対物レンズテンプレート
32 眼底画像テンプレート
25、40、50、60、60’ モデル眼底画像
37、41、51、61 モデルワーキングドット
Claims (9)
- 眼底を電子画像として撮像し、記録する眼科撮影システムであって、
前記眼底を撮影するとき検者に撮影指示を与え撮影を誘導するための撮影条件情報を出力するコンピュータと、
前記コンピュータから出力された撮影条件情報に従って検者により撮影操作される操作手段を有し、該撮影操作に応じて眼底を電子画像として撮影する眼底カメラハードウェアと、
前記撮影された眼底画像を、前記コンピュータから出力された撮影条件情報と関連付けて記録する記録手段と、を有し、
前記撮影条件情報が、撮影モードで決まる撮影を誘導する誘導テンプレートあるいは撮影ガイダンスによって出力されることを特徴とする眼科撮影システム。 - 前記撮影条件情報が、被検眼に対する前記眼底カメラハードウェアの所定位置での撮影を指示する撮影指示情報であり、撮影条件情報として該所定位置を示す位置情報が記録されることを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影システム。
- 前記撮影条件情報に従って出力される被検眼に対する複数の異なる前記眼底カメラハードウェアの位置で撮影が行われ、各位置で撮影された眼底画像が、その位置を示す位置情報と関連付けて記録されることを特徴とする請求項2に記載の眼科撮影システム。
- 撮影された眼底画像の良否に応じて次の撮影条件情報が出力されることを特徴とする請求項3に記載の眼科撮影システム。
- 撮影条件情報が、撮影モードを示す情報あるいは撮影時刻を示す情報を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の眼科撮影システム。
- 前記撮影条件情報が、撮影された眼底画像を表示する表示手段に表示されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の眼科撮影システム。
- 眼底撮影を誘導するとき、前記撮影条件情報が、アライメント時に検者が覗く接眼レンズからの被検眼の状態をモデル化した画像とともに、表示手段に表示されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の眼科撮影システム。
- 眼底撮影を誘導するとき、前記撮影条件情報が、アライメント時に検者が見るアライメント用モニタの画面の状態をモデル化した画像とともに、表示手段に表示されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の眼科撮影システム。
- 撮影された眼底画像が表示手段に表示されるとき、その画像の取得のために出力された撮影条件情報が同時に表示手段に表示されることを特徴とする請求項6に記載の眼科撮影システム。
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