JP4220298B2 - イオンアシスト蒸着方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空蒸着方法とその装置に関し、特に、イオンアシスト蒸着方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信ネットワークに要求される伝送容量は予想を遙かに上回るペースで増加している。そして、この要求に対応すべくネットワークの伝送容量を画期的に増加させる情報通信手段として、通信媒体として光を利用する光多重通信が用いられている。
【0003】
光多重通信を行う光多重通信機器においては、多重化された光を一定の波長間隔で異なる波長帯域に分割するための素子として、基材に所定の多重薄膜層が形成された分光フィルタが用いられている。この分光フィルタは、基材の表面に五酸化タンタルおよび二酸化珪素の二種類の材料を交互に積層してなる多重薄膜層を形成することによって製造される。この分光フィルタの製造方法には様々な種類があるが、成膜スピードが比較的早く、さらに均一かつ歪みが小さな多重薄膜層が得られることから、イオンアシスト蒸着方法が好適に用いられている。
【0004】
イオンアシスト蒸着方法とその装置を用いる場合の分光フィルタの製造工程について、以下に概説する。
【0005】
イオンアシスト蒸着装置に配設される真空チャンバ内には、五酸化タンタルおよび二酸化珪素の二種類の蒸発源が配設されている。そして、これらの蒸発源に電子銃から発射される電子ビームを照射し加熱することによって、蒸発源から蒸発材料を蒸発させる。このとき、二種類の蒸発材料を真空チャンバ内に交互に拡散させるようにする。一方、真空チャンバの内部には、基材ホルダに基材が装着されている。この基材は、蒸着面を蒸発源の方向に向けるように基材ホルダに装着されている。従って、基材の表面には蒸発源から拡散される蒸発材料が交互に蒸着することになる。このとき、基材に向けて、イオンガンのグリッド穴から発射されるイオンビームを所定の条件で照射する。基材に向けてイオンビームが照射されることにより、基材上には、緻密性が高く所定の屈折率を有する多層薄膜層が形成される。以上の工程により、光多重通信用の分光フィルタは製造される。なお、蒸発源が配設され、基材ホルダに基材が装着される真空チャンバの内部の空間は、蒸発源から蒸発した蒸発材料が基材上に蒸着するように、真空ポンプ等の排気手段によって所定の気圧とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基材上に多重薄膜層を形成するためには少なくとも十数時間の時間をかける必要がある。この時、例えばイオンガンのグリッドの穴径は徐々に大きくなっていく等のため、基材上へのイオンビームの照射強度は経時的に変化し、その結果、基材上の多重薄膜層は所定の分光特性が得られないものとなる場合がある。従って、分光フィルタの歩留まりが悪化するという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、基材の表面に形成する多重薄膜層が所定の分光特性を有し、また製造バッチ毎の多重薄膜層の分光特性が一定となり、品質の良い分光フィルタを歩留まり良く製造することが可能なイオンアシスト蒸着方法とその装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係るイオンアシスト蒸着方法は、真空チャンバ内で蒸発源を加熱し、該蒸発源から蒸発材料を蒸発させて該蒸発材料を基材に蒸着させ、該基材に向けて所定の照射条件でイオンビームを照射して前記蒸発材料の薄膜を形成する成膜工程を有するイオンアシスト蒸着方法において、前記成膜工程の前に前記真空チャンバ内で前記イオンビームを照射し、前記照射する成膜工程の前のイオンビームの照射条件と所定の位置における照射強度とを同時に測定しながら、該測定されるイオンビームの照射条件が最適な照射条件になるように該イオンビームの発射条件を調整して、該調整後のイオンビームの照射条件を前記所定の照射条件としかつ前記所定の位置における照射強度を所定の照射強度として記憶し、前記成膜工程は前記蒸発材料の前記基材への移動を遮断する遮断ステップを有し、該遮断ステップにおいて前記イオンビームの前記所定の位置における照射強度を測定、該照射強度が前記所定の照射強度一致するように前記イオンビームの発射条件を調整する。
【0009】
このような構成とすることにより、遮断ステップにおいて基材上へのイオンビームの照射条件を把握することができる。そして、イオンビームの照射強度が所定の照射強度から外れた場合には、その照射強度が所定の照射強度と同一になるようにイオンビームの照射強度を補正することができる。その結果、基材上に向けて常に一定の強度でイオンビームを照射することができ、品質の良い分光フィルタを製造バッチに関係なく安定して製造することが可能になる。
【0010】
この場合、前記薄膜が複数の蒸発材料の層からなる多層膜で構成され、前記遮断ステップは、前記基材に蒸着させる前記蒸発材料を他の蒸発材料へ切り替える所定の時間である。
【0011】
このような構成とすることにより、多層膜を構成する層の層間においてイオンビームの照射強度を補正し、常に所定の照射条件の下で成膜することができる。その結果、品質の良い多層薄膜層を形成することができ、品質の良い分光フィルタを安定して製造することが可能になる。
【0012】
また、前記成膜工程の前のイオンビームの照射条件の測定は、前記基材の蒸着面に相当する平面上の複数の測定箇所において前記イオンビームの照射強度が測定されることにより測定される。
【0013】
このような構成とすることにより、イオンビームの照射強度を基材全面に渡り所定の照射強度にすることができるので、一枚の基材から多数の分光フィルタを得ることが可能になり、品質の良い分光フィルタを歩留まり良く製造することが可能になる。
【0014】
また、前記所定の照射条件を設定する際に前記複数の測定箇所とは異なる前記所定の位置としての他の測定箇所において前記イオンビームの照射強度を測定する。
【0015】
このような構成とすることにより、簡便な測定方法により所定の照射条件が維持されているか否かを判断することができるので、イオンガンのイオンビームの発射条件を簡便に補正することが可能になる。
【0016】
また、前記照射強度測定箇所又は前記所定の位置は、前記基材の近傍である。
【0017】
このような構成とすることにより、イオンビームの所定の照射条件と前記他の測定箇所における照射強度との相関関係がより強まることになるので、イオンガンの発射条件を精度良く補正することが可能になる。その結果、品質の良い分光フィルタを歩留まり良く製造することが可能になる。
【0018】
また、本発明に係るイオンアシスト蒸着装置は、真空雰囲気を保持するための真空チャンバ内で蒸発材料を発生する蒸発源を加熱し、該蒸発源から蒸発した前記蒸発材料を基材ホルダに保持された基材に蒸着させ、イオンビームを発射するイオンガンから該基材を保持する基材ホルダに向けて所定の照射条件でイオンビームを照射して前記蒸発材料の薄膜を形成するイオンアシスト蒸着装置において、前記所定の照射条件を設定するための前記イオンビームの複数の測定箇所とは異なる前記基材の蒸着面の近傍における所定の測定箇所において前記イオンビームの照射強度を測定するためのセンサを有する照射強度測定手段を備えている。
【0019】
このような構成とすることにより、基材上へのイオンビームの照射強度を測定する毎に真空チャンバ内に照射強度測定手段を設置する必要がないので、容易に基材上へのイオンビームの照射強度を測定することが可能になる。
【0020】
この場合、前記照射強度測定手段のセンサによりイオンビームの照射強度を測定する所定の測定箇所が前記蒸発源と前記基材との間である。また、前記照射強度測定手段のセンサは、前記蒸発源と前記基材との間に進退可能である。また、前記イオンビームの照射強度を測定するためのセンサが、電流密度センサである。
【0021】
このような構成とすることにより、必要に応じて前記電流密度センサを基材と蒸着源との間に移動させることができるので、前記電流密度センサへの蒸発材料の蒸着を防止することができる。その結果、イオンビームの照射強度を精度良く測定することができ、品質の良い分光フィルタを歩留まりよく製造することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図1及び図2に基づいて説明する。
【0023】
図1および図2は、本発明の実施の形態に係るイオンアシスト蒸着装置100の構成を表す図であり、図1はイオンアシスト蒸着装置100の正面から見た断面図であり、また、図2はイオンアシスト蒸着装置100の側面から見た断面図である。
【0024】
図1、図2において、イオンアシスト蒸着装置100には、図示されない真空ポンプ等により内部の気体が排出され、その内部を所定の気圧にて維持することが可能な真空チャンバAを備えている。
【0025】
真空チャンバAは、その底部が真空チャンバ用架台Dに固定されている。また、真空チャンバAの天井壁の中央部には開口部50が設けられ、その開口部50に内孔が連続するように筒状の連結部材12が前記天井壁の上面(外面)に立設されている。連結部材12の上端部には円筒状のケーシング13が上方に延びるように配設されている。ケーシング13は連結部材12と同軸状に配置され、下端部に設けられたフランジによって連結部材12の上端面に取り付けられている。ケーシング13には基材支持体10が取り付けられている。すなわち、基材支持体10は、上下方向に延びる円筒状の中空回転軸10bと該中空回転軸10bの下端に取り付けられた基材ホルダ10aとを有し、中空回転軸10bがケーシング13の内孔に嵌挿されかつ該ケーシング13の内周面に配設された軸受け15によって回動自在に支持されている。これにより、基材支持体10がケーシング13に取り付けられている。基材ホルダ10aは、その下端に基材(ここでは基板)8が実質的に水平な状態で装着可能なように構成されている。基材8は被成膜面を下方に向けて装着される。
【0026】
一方、ケーシング13の上端には、センサ支持体11が取り付けられている。センサ支持体11は、センサ取り付け部11aと基部11bとを有している。そして、基部11bの段差面がケーシング13の上端面に当接するようにして、該基部11bが該ケーシング13に取り付けられ、かつ基部11bは中空回転軸10bの内孔に挿通されている。この基部11bの下端にセンサ取り付け部11aが取り付けられており、その下端中央部に光モニタ受光部9が配設されている。この光モニタ受光部9には、後に説明する光モニタ投光部1より投光され、基材8を透過した光を受光することによる電気信号が発生する。そして、光モニタ受光部9に発生する電気信号は、基材8に形成される多重薄膜層の膜厚に関する情報を含んでいるため、その電気信号を解析するにより、基材8に形成された多重薄膜層の膜厚を測定することができる。なお、光モニタ受光部9に発生する電気信号は、基部11bの内側の信号線14を経由して真空チャンバAの外部に導かれ、イオンアシスト蒸着装置の図示されない制御装置に入力され、そこで解析が行われる。
【0027】
真空チャンバAの下部には、光モニタ投光部用架台C上の光モニタ受光部9の受光ヘッド9aと対向する位置に、光モニタ投光部1が配設されている。なお、光モニタ投光部用架台Cと真空チャンバ用架台Dとは、設置用架台Bによって相互に略平行に配設されている。
【0028】
図1に示すように、光モニタ投光部1の右側および左側の所定の位置には、真空チャンバAの底面からの距離が双方共に略等しくかつ所定の距離を隔てて、二種類の蒸発源3a、3bがそれぞれ配設されている。これらの蒸発源3a、3bは、ルツボ5a、5bと、図示されない電子銃と、図示されない蒸発物質とを備えて構成されている。なお、ルツボ5a、5bの上部には蒸発物質が置かれており、電子銃から出射された電子ビームは円弧状に曲げられて、この蒸発物質に照射される。
【0029】
また、蒸発源3a、3bの各々の上方には、遮蔽板4a、4bが設けられている。この遮蔽板4a、4bは、蒸発源3a、3bの上部から所定の距離を隔て支柱6a、6bを回転中心として揺動可能に構成されている。
【0030】
図2に示すように、蒸発源3a、3bの双方から等しい距離を隔て、イオンガン7が配設されている。このイオンガン7には、イオンビームを発射するための図示されないグリッド穴が設けられている。そして、イオンガン7は、グリッド穴を基材8の方向に向けるように真空チャンバAの底面に対して一定の角度で傾斜して固定されている。
【0031】
一方、真空チャンバAの上部には、基材回転装置20に隣接して、電流密度測定装置30が配設されている。この電流密度測定装置30は、電流密度センサ70bとアーム21と回転軸22と駆動機構24とを備えている。電流密度測定装置30の上部には駆動機構24が設けられており、この駆動機構24からは回転軸22が延出している。この回転軸22の下端には回転軸22と直角にかつ基材8と略平行になるようにアーム21が固定されている。そして、アーム21の先端には電流密度センサ70bが設けられている。この電流密度センサ70bは図示されないセンサヘッドが下方を向くように配設されており、後に説明するイオンガンから照射されるイオンビームの照射強度を電流密度の信号として検出することができるよう構成されている。従って、この電流密度の信号を解析することにより、基材8に照射されるイオンビームの照射強度を測定することができる。電流密度センサ70bを保持するアーム21は電流密度センサ70bを基材8の下側に位置させ得る長さを有しており、必要に応じて駆動機構24により回転軸22を回転させアーム21を揺動することにより、電流密度センサ70bは基材8の下側の所定の位置に位置される。そして、この電流密度測定装置30によって、基材8に照射されるイオンビームの照射強度が測定される。なお、電流密度測定装置30の下側には、真空チャンバAの底面から所定の間隔を隔て、さらに電流密度センサ70bに対しても所定の間隔を隔てるように、それぞれと略平行である所定の形状を有する図示されない遮蔽カバーが設けられている。
【0032】
本実施の形態に係るイオンアシスト蒸着装置100には、真空チャンバAおよび制御装置の他に、前述の如く図示されない真空ポンプが設けられている。この真空ポンプは、図示されない配管を介して真空チャンバAと接続されており、真空チャンバAの内部の気体を排出することによってその内部を所定の圧力に調整できるよう構成されている。
【0033】
次に、本発明に係るイオンアシスト蒸着方法を従来のイオンアシスト蒸着方法と対比して説明する。先ず、図1、図2および図3、図4を用いて、従来のイオンアシスト蒸着方法を用いた分光フィルタの製造方法について、詳細に説明する。
【0034】
図3(a)および(b)は、イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる際に、イオンガン7から発射するイオンビームの発射条件を設定するために用いられる電流密度測定用治具60の構成を表す概念図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。また、図4は、図3に示す電流密度測定用治具60によりイオンビームの照射強度を測定した場合の測定結果を表す概念図である。
【0035】
イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる際には、まず、イオンガン7から発射するイオンビームの照射条件を設定する。これは、図3に示す電流密度測定用治具60を用いて行われる。電流密度測定用治具60は、所定数の電流密度センサ70aが、基材8と略同じ大きさの円形の測定治具用基板60aの一方の主面に、その中心点で直交する直線状に等間隔配列されているものである。なお、この電流密度センサ70aは、例えばファラデーカップで構成され、イオンビームの照射強度の強弱を電流密度の変化として測定するセンサである。従って、この電流密度測定用治具60を用いることにより、イオンガン7から発射されるイオンビームの照射強度と照射分布(以下、照射条件)とが同時に測定される。
【0036】
イオンガン7から発射するイオンビームの照射条件を設定するために、電流密度測定用治具60を、電流密度センサ70aを蒸発源3a、3bの方向に向けて基材ホルダ10aに装着する。また、電流密度測定用治具60の電流密度センサ70aを図示しない信号線により真空チャンバAの外部に設けられた制御装置に接続する。その後、真空ポンプを作動させ真空チャンバAの内部から気体を排出し、真空チャンバAの内部を所定の圧力になるように調整する。そして、基材ホルダ10aの方向にイオンガン7からイオンビームを照射して、電流密度測定用治具60によりイオンガン7から発射されるイオンビームの照射条件を測定する。図4は、このときの測定結果の一例を表す概念図である。図4の曲線aに示すように、イオンビームの照射強度は、一般的に、基材8の端部においては弱く、反対に中央部においては強いという傾向が確認されている。そして、このイオンビームの照射条件が最適になるように、イオンガン7のイオンビームの発射条件を調整する。イオンビームの照射条件が最適になるように調整された後に、真空チャンバA内を常圧の状態に戻して、基材ホルダ10aから電流密度測定用治具60を取り外す。
【0037】
次に、基材ホルダ10aに多重薄膜層を形成する基材8を装着した後に、再び真空ポンプを作動させ、真空チャンバAの内部から気体を排出し、真空チャンバAの内部を所定の圧力になるように調整する。その後、基材ホルダ10aを回転し、基材8を一定の回転数で回転させる。なお、この操作は、蒸発源3a、3bから蒸発した蒸発材料が該蒸発源3a、3bへの電子ビームの照射位置からの距離に依存する分布形態に応じて拡散されるため、基材8上への蒸発材料の蒸着を蒸着面内においてより均一にするためである。そして、二つの蒸発源3a、3bに電子銃から発射される電子ビームを照射し加熱することによって、これらの蒸発源から蒸発材料を蒸発させる。このとき、五酸化タンタルおよび二酸化珪素の二種類の蒸発材料を真空チャンバA内に交互に拡散させるようにする。これは、例えば、基材8に蒸発源3aから蒸発する蒸発材料を蒸着させない場合には、遮蔽板4bを蒸発源3bの上方より退避させかつ蒸発源3aの上方に遮蔽板4aを覆うように駆動し、逆に、蒸発源3aから蒸発する蒸発材料を蒸着させる場合には、遮蔽板4bを蒸発源3bの上方を覆うように駆動しかつ蒸発源3aの上方より遮蔽板4aを退避させるように駆動することにより行われる。この操作によって蒸発源3a、3bから蒸発した蒸発材料は真空チャンバAの内部に交互に拡散し、その結果、基材8の表面には五酸化タンタルおよび二酸化珪素の二つの蒸発材料が交互に蒸着する。
【0038】
ここで、基材8上に所定の分光特性を有する多層薄膜層を形成するためには、上記の蒸着過程においてイオンガン7から照射された酸素イオンにニュートライザからの電子を照射して中和を行い、この中和によって得られた酸素原子を基材8上に照射する必要がある。これは、五酸化タンタルおよび二酸化珪素の蒸発材料は電界等の作用を受けずに基材8の表面に自然に析出することにより蒸着していくため、その状態で得られる多重薄膜層では膜の緻密性が低く、そのため、所定の屈折率が得られないからである。より具体的には、分光フィルタに要求される挿入損失、パスバンド、屈折率等の分光特性を満足することができない。そこで、蒸着中において酸素原子を基材8上に照射すると、物理的に押し固められた緻密な状態の多重薄膜層が得られ、これによって、分光フィルタは所定の分光特性を有するようになる。なお、イオンガン7から照射される酸素イオンから酸素原子を形成するのは、ニュートライザを作動させずに、電荷をもつ酸素イオンを基材8に直接照射すると、基材8の表面に電荷が蓄積し、その電荷によって異常放電が発生し、多重薄膜層を破壊するというダメージを与えるからである。そこで、イオンアシスト蒸着装置100では、イオンガン7から発射される酸素イオンをニュートライザから発射される電子と結合させて酸素原子を得て、この酸素原子を基材8の表面に照射することにより、所定の分光特性を有する多重薄膜層を得ている。また、上記の成膜工程においては、多重薄膜層の形成状況が光モニタ受光部9により監視されることによって成膜が行われる。
【0039】
ところで、基材8上に形成される多重薄膜層は、通常、百層以上もの層で構成されている。そして、この多重薄膜層を形成するためには、一つの基材当たり少なくとも十数時間の時間をかける必要がある。従って、所定の分光特性を有する分光フィルタを歩留まり良く製造するためには、蒸発源3a、3bからの蒸発材料の拡散状態や、基材8に向けて照射されるイオンビームの照射条件が、多重薄膜層を形成する工程中において経時的に変化せず、常に一定である必要がある。
【0040】
しかし、従来のイオンアシスト蒸着装置では、真空チャンバA内の全体に蒸発材料が拡散するため、基材8の表面だけでなく、イオンガン7のグリッド穴の周辺部にも蒸着材料が経時的に堆積する。そのため、イオンガン7のグリッド穴の穴径は経時的に変化する。一方、イオンガン7からイオンビームを発射させる際に設定されるビーム電圧、ビーム電流および加速電圧の値は、電流密度測定用治具60が取り外されており電流密度を逐次測定することができないため、多重薄膜層を形成する工程中において一定の値で固定されている。そして、イオンガン7のグリッド穴が経時的に変化する一方でビーム電圧、ビーム電流および加速電圧の値が固定されているため、基材8に対するイオンビームの照射強度は経時的に変化するようになる。なお、この照射強度の変化は、例えば図4において曲線aから曲線bに低下するように説明される。すなわち、イオンビームの照射分布には大きな変化は生じないが、イオンビームの照射強度が、基材8上において一様に変化するというものである。その結果、基材8の表面に形成される多重薄膜層は、その層数が増加するにつれて層の緻密性が変化するものとなり、所定の分光特性を有さないものとなる。従って、分光フィルタの歩留まりが悪化する。
【0041】
また、イオンガンのグリッド穴の周辺部に経時的に堆積する蒸着材料の堆積速度は製造バッチ毎に異なるため、グリッド穴が経時的に変化する程度は、製造バッチ毎に異なる。これは、基材8に対するイオンビームの照射条件の経時的な変化の程度が、製造バッチ毎に異なることを意味する。この場合、製造バッチ毎に多重薄膜層の分光特性が異なることになるので、分光フィルタを製造する際の再現性が悪化し、分光フィルタの歩留まりが製造バッチ毎に変化する。なお、これらの問題は、光モニタ受光部9を用いて多重薄膜層の成膜状況を監視しても、解決することができない問題である。
【0042】
本発明の実施の形態に係るイオンアシスト蒸着装置100では、図1に示すように、基材回転装置20に隣接して、電流密度測定装置30が配設されている。また、電流密度測定装置30の下側には、図示されない遮蔽カバーが設けられている。以下、本発明に係るイオンアシスト蒸着方法とその装置を用いて分光フィルタを製造する方法について説明する。
【0043】
まず、従来の場合と同様に、イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる際には、図3に示す電流密度測定用治具60を用いて、イオンガン7から発射するイオンビームの照射条件を設定する。本発明では、このとき、アーム21を揺動させて、図5(a)および図5(b)に示すように、電流密度測定用治具60の下側において、電流密度測定用治具60に配設されている電流密度センサ70aのそれぞれに対して相対的に規定される所定の位置に、電流密度測定装置30の電流密度センサ70bを位置させる。この所定の位置は、電流密度センサ70bが電流密度測定用治具60の電流密度センサ70aと重ならないような、測定治具用基板60aの半径上の位置である。その後、真空ポンプを作動させ真空チャンバAの内部から気体を排出した後に、基材ホルダ10aの方向にイオンガン7からイオンビームを発射して、電流密度測定用治具60と電流密度測定装置30とによりイオンガン7から照射されるイオンビームの照射強度を同時に測定し、イオンビームの照射条件が最適な値になるように、イオンガン7の発射条件を調整する。このようにすることにより、電流密度測定用治具60により測定された最適なイオンビームの照射条件が、電流密度測定装置30の電流密度センサ70bで測定されるイオンビームの照射強度に対応するものとなる。その後、真空チャンバA内を常圧の状態に戻して、電流密度測定装置30の駆動機構24を回転させて電流密度センサ70bを遮蔽カバーの上側に移動させ、基材ホルダ10aから電流密度測定用治具60を取り外す。
【0044】
次に、従来の場合と同様に、基材ホルダ10aに基材8を装着し、真空チャンバAの内部を所定の圧力になるように調整し、基材ホルダ10aを回転して基材8を一定の回転数で回転させ、基材8上に五酸化タンタルおよび二酸化珪素の二種類の蒸発材料を交互に蒸着させる。このとき、一方の蒸発材料の蒸着から他方の蒸発材料の蒸着に切り替える際に、真空チャンバA内に蒸発材料が拡散しない所定の時間の遮断ステップを設ける。そして、この遮断ステップにおいては、イオンガン7からのイオンビームの発射は継続して行うが、ニュートライザからの電子の発射は停止する。そして、この遮断ステップにおいて、電流密度測定装置30の駆動機構24を回転させアーム21を揺動させて、前記所定の位置に、電流密度測定装置30の電流密度センサ70bを位置させ、イオンガン7から発射されるイオンビームの照射強度を測定する。そして、ここで測定された照射強度を、イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる際に測定された照射強度と同一になるように、イオンガン7の発射条件を調整する。この場合、ビーム電圧またはビーム電流または加速電圧を調整することにより、イオンビームの照射強度を調整する。調整が終了した後は、電流密度測定装置30の駆動機構24を回転させてアーム21を揺動させ、電流密度センサ70bを遮蔽カバーの上側に移動させる。その後、再び真空チャンバA内への蒸発材料の拡散を開始し、さらに再びニュートライザから電子を放射して、基材8上への成膜を再開する。本発明に係るイオンアシスト蒸着方法では、真空チャンバA内へ拡散する蒸発材料を切り替える毎に上記のイオンガンの発射条件を調整して、基材8上に多重薄膜層を形成する。
【0045】
この場合、イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる当初において、イオンビームの最適な照射条件と、電流密度測定装置30により測定される照射強度とが対応しているので、電流密度測定装置30により測定される照射強度が当初と比べて変化している場合は、基材8上へのイオンビームの照射条件にも変化があると判断することが可能である。従って、遮断ステップにおいて電流密度測定装置30により測定される照射強度が当初の値と異なる場合には、この照射強度を、イオンアシスト蒸着装置100を立ち上げる際に測定された当初の照射強度と同一になるようにイオンガン7のイオンビームの発射条件を調整することにより、基材8上へのイオンビームの照射条件を、最適な照射条件に補正することができる。
【0046】
その結果、基材8上に百層以上もの層で構成される多重薄膜層を少なくとも十数時間の時間をかけて形成し分光フィルタを製造するにあたり、基材8の表面に形成される多重薄膜層は、その層数が増加するにつれて層の緻密性が変化するという現象は発生せず、所定の分光特性が得られるようになる。従って、分光フィルタの歩留まりが悪化するという問題が解決される。また、製造バッチ毎にイオンビームの照射条件を補正するため、製造バッチ毎に多重薄膜層の分光特性が異なるという現象は発生せず、分光フィルタを製造する際の再現性が改善され、分光フィルタの歩留まりが製造バッチ毎に変化するという問題が解決される。
【0047】
なお、以上の説明では、イオンアシスト蒸着装置100についての例を挙げて説明したが、イオンプレーティング等により成膜する装置であっても、さらに他の方法が採用される装置であっても、本発明を実施することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明は以上に述べたような形態で実施され、基材の表面に形成される多重薄膜層が所定の分光特性を有し、また製造バッチ毎の多重薄膜層の品質が一定となり、品質の良い分光フィルタを歩留まり良く製造することが可能なイオンアシスト蒸着方法および装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオンアシスト蒸着装置の正面視断面図である。
【図2】図1に示すイオンアシスト蒸着装置の側面視断面図である。
【図3】イオンビームの照射条件を設定するために用いられる電流密度測定用治具の構成を表す概念図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。
【図4】図3に示す電流密度測定用治具によりイオンビームの照射強度を測定した場合の測定結果を表す概念図である。
【図5】イオンビームの照射条件を設定する際の電流密度測定用治具と電流密度測定装置との配置関係を表す概念図であって、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 光モニタ投光部
2 投光ヘッド
3a 蒸発源
3b 蒸発源
4a 遮蔽板
4b 遮蔽板
5a ルツボ
5b ルツボ
6a 支柱
6b 支柱
7 イオンガン
8 基材
9 光モニタ受光部
9a 受光ヘッド
10 基材支持体
10a 基材ホルダ
10b 中空回転軸
11 センサ支持体
11a センサ取り付け部
11b 基部
12 連結部材
13 ケーシング
14 信号線
15 軸受け
20 基材回転装置
21 アーム
22 回転軸
23 信号線
24 駆動機構
30 電流密度測定装置
50 開口部
60 電流密度測定用治具
60a 測定治具用基板
70a 電流密度センサ
70b 電流密度センサ
100 イオンアシスト蒸着装置
A 真空チャンバ
B 設置用架台
C 光モニタ投光部用架台
D 真空チャンバ用架台
c 中心軸

Claims (9)

  1. 真空チャンバ内で蒸発源を加熱し、該蒸発源から蒸発材料を蒸発させて該蒸発材料を基材に蒸着させ、該基材に向けて所定の照射条件でイオンビームを照射して前記蒸発材料の薄膜を形成する成膜工程を有するイオンアシスト蒸着方法において、
    前記成膜工程の前に前記真空チャンバ内で前記イオンビームを照射し、
    前記照射する成膜工程の前のイオンビームの照射条件と所定の位置における照射強度とを同時に測定しながら、該測定されるイオンビームの照射条件が最適な照射条件になるように該イオンビームの発射条件を調整して、該調整後のイオンビームの照射条件を前記所定の照射条件としかつ前記所定の位置における照射強度を所定の照射強度として記憶し、
    前記成膜工程は前記蒸発材料の前記基材への移動を遮断する遮断ステップを有し、該遮断ステップにおいて前記イオンビームの前記所定の位置における照射強度を測定、該照射強度が前記所定の照射強度一致するように前記イオンビームの発射条件を調整することを特徴とするイオンアシスト蒸着方法。
  2. 前記薄膜が複数の蒸発材料の層からなる多層膜で構成され、前記遮断ステップは、前記基材に蒸着させる前記蒸発材料を他の蒸発材料へ切り替える所定の時間であることを特徴とする請求項1に記載のイオンアシスト蒸着方法。
  3. 前記成膜工程の前のイオンビームの照射条件の測定は、前記基材の蒸着面に相当する平面上の複数の測定箇所において前記イオンビームの照射強度が測定されることにより測定されることを特徴とする請求項1に記載のイオンアシスト蒸着方法。
  4. 前記所定の照射条件を設定する際に前記複数の測定箇所とは異なる前記所定の位置としての他の測定箇所において前記イオンビームの照射強度を測定することを特徴とする請求項に記載のイオンアシスト蒸着方法。
  5. 前記照射強度測定箇所又は前記所定の位置は、前記基材の近傍であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のイオンアシスト蒸着方法。
  6. 真空雰囲気を保持するための真空チャンバ内で蒸発材料を発生する蒸発源を加熱し、該蒸発源から蒸発した前記蒸発材料を基材ホルダに保持された基材に蒸着させ、イオンビームを発射するイオンガンから該基材を保持する基材ホルダに向けて所定の照射条件でイオンビームを照射して前記蒸発材料の薄膜を形成するイオンアシスト蒸着装置において、
    前記所定の照射条件を設定するための前記イオンビームの複数の測定箇所とは異なる前記基材の蒸着面の近傍における所定の測定箇所において前記イオンビームの照射強度を測定するためのセンサを有する照射強度測定手段を備えていることを特徴とするイオンアシスト蒸着装置。
  7. 前記照射強度測定手段のセンサによりイオンビームの照射強度を測定する所定の測定箇所が前記蒸発源と前記基材との間であることを特徴とする請求項6に記載のイオンアシスト蒸着装置。
  8. 前記照射強度測定手段のセンサは、前記蒸発源と前記基材との間に進退可能であることを特徴とする請求項6乃至7に記載のイオンアシスト蒸着装置。
  9. 前記イオンビームの照射強度を測定するためのセンサが、電流密度センサである、請求項6乃至8のいずれかに記載のイオンアシスト蒸着装置。
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