JP4219257B2 - 浮上移動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本体と、その本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部とを有する浮上移動装置に関するものである。
従来より、人間の生活環境や災害地といった多種多様な環境においてロボットが活動することが求められている。その求めに対応するために、多種多様な障害物の存在する環境における活動に適した移動機構が求められている。そのような状況の中で、飛行により移動可能な移動機構、特に、ホバリング可能であり、機動性が高く、かつ、小型化に有利な羽ばたき飛行による移動機構の研究が進められている。
その代表的な例として、高谷は、特開2002−85860号公報において、羽ばたきにより浮上する模型飛行機を提案している。特開2002−85860号公報に開示されている模型飛行機の動作原理は次のようなものである。
この模型飛行機は、1自由度のアクチュエータを用いている。また、この模型飛行機は、1自由度のアクチュエータによって駆動される駆動軸が羽の前縁に沿って設けられている。この1自由度のアクチュエータの駆動により、羽の主表面に対して略垂直な方向、すなわち鉛直方向に羽が往復運動する。その羽の往復運動により、羽の後縁側がしなる。しなった羽の復元力により、羽の主表面が広がる方向において模型飛行機の後ろ側に向かって気流が生じる。その気流により、模型飛行機に推進力が生み出される。その結果、羽が略水平方向前側に移動する。その羽の前側への移動により、迎え角を有する羽に揚力が生まれる。模型飛行機は、この揚力を用いて、浮上移動するものである。
また別の例として、カリフォルニア大学バークレー校のRon Fearingらが開発した浮上移動装置がある。Ron Fearingらは、ハエの羽の動きを模倣した2自由度アクチュエータを用いてロボットを構築する手法を試みている。その手法が、論文”Wing Transmission for a Micromechanical Flying Insect” (J. Yan, S.A. Avadhanula, J. Birch, M.H. Dickinson, M. Sitti, T. Su, and R.S. Fearing Journal of Micromechatronics, vol. 1, no. 3, pp. 221-238, 2002).に紹介されている。
たとえば、ハエのような昆虫は、体軸(体の前後方向に伸びる軸)をほぼ水平にしたまま安定してホバリング可能である。昆虫は、体軸が延びる方向の羽の往復運動の往路および復路のそれぞれにおいて羽を運動方向に対して所定の抑え角を有する状態で流体に対して衝突させることにより、揚力を生み出している。また、昆虫は、体軸が延びる方向の羽の往復運動の両端では、羽の長手方向に延びる軸回りに羽を大きく回転させることにより、回転揚力と呼ばれる揚力を生みだしている。さらに、昆虫は、往復運動の開始時点では、体軸が延びる方向の羽の往復運動によって発生した流体の流れに羽を衝突させることにより、効率的に浮上力を得ている。つまり、昆虫は、体軸が延びる方向において後側に羽を運動させるときには、体軸が延びる方向において前側に羽を運動させたときに発生した流体の流れに逆らって羽を運動させるとともに、体軸が延びる方向において前側に羽を運動させるときには、体軸が延びる方向において後側に羽を運動させたときに発生した流体の流れに逆らって羽を運動させることにより、自らの羽の運動で発生させた流体の流れを利用して効率的に揚力を得ている。
上記論文に記載された浮上移動装置は、これらの動作原理を利用することを目指した浮上移動装置である。
特開2002−85860号公報 Wing Transmission for a Micromechanical Flying Insect
前述したような実用化に適した数cm〜数十cm程度の浮上移動装置の一例の羽ばたき飛行ロボットは、浮上のため小型軽量であることが要求される。より具体的には、作業に適した飛行形態である停空飛翔(ホバリング)を行なうには、左および右のそれぞれの羽を2自由度で運動させることが必要である。すなわち、浮上移動装置には、水平方向への往復回転運動(回動)と、羽の長手方向に延びる軸を回転軸とするひねり運動とを、左右それぞれの羽に行なわせる必要がある。しかしながら、左右それぞれの羽に2自由度の運動させることを、1自由度で駆動するアクチュエータを用いて実現する手法は未だ発明されていない。
また、左右それぞれの羽に2自由度の運動をさせることを実現するために、1自由度のアクチュエータを左右それぞれの羽に2つ以上設けて羽を駆動する場合には、アクチュエータの総重量が大きくなってしまうため、浮上移動装置の飛行に支障をきたすという問題がある。
以下、従来技術の問題を、例を挙げて説明する。
高谷の発案による模型飛行機に見られる羽ばたき浮上移動装置は、1方向の羽の運動、すなわち羽の主表面に対して垂直な方向のみの羽の往復運動で羽ばたき飛行を実現することができるものである。
しかしながら、この浮上移動装置は、羽ばたきの運動により発生する流体力を推進力の発生に用いている。また、この浮上移動装置では、浮上力のほとんどが、推進力に起因して羽に生じる揚力を利用して発生する。すなわち、この浮上移動装置は、ある程度の速度で前進することによって初めて揚力を得ることができる。そのため、この浮上移動装置は、水平方向へ移動しない限り落下してしまう。つまり、高谷の発案による模型飛行機は、ホバリングすることが困難であり、また、障害物への衝突を回避し難いという問題がある。
また、Fearingらによる浮上移動装置では、羽の表面に対して垂直な方向の往復運動のみにより揚力を発生させることができる。そのため、上述の問題は回避されることにより、Fearingらによる浮上移動装置は、ホバリングが可能である。しかしながら、Fearingらによる浮上移動装置は、左右それぞれの羽の往復運動を実現するために、一方の羽の根元の両端それぞれを羽の表面に対して垂直な方向に独立して往復運動させているため、左右の羽のそれぞれに別個独立した2つのアクチュエータが必要になる。
その結果、アクチュエータの構成が複雑なものとなるという問題がある。また、アクチュエータの質量も大きなものになるため、浮上可能な重量でこのアクチュエータを実現することができないと言う問題がある。さらに、飛行方向の変更の制御などを行なうためには、羽の運動の自由度をもう1自由度増加させる必要がある。すなわち、2つのアクチュエータとは別個独立した他のアクチュエータを搭載する必要がある。その結果、さらなる重量増加を余儀なくされると言う問題がある。
以上のように、従来提案されてきた浮上移動装置は、ホバリングを行えない1自由度のタイプの浮上移動装置、または、浮上を行なうアクチュエータに重量が飛行に影響を与える程度に大きくなるタイプの浮上移動装置しか存在しない。すなわち、実用可能な浮上移動装置はいまだ開発されていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1自由度のアクチュエータでホバリング可能な羽ばたき浮上装置を提供することである。
本発明における浮上移動装置は、本体と、本体内に設けられた駆動源とを有している。
浮上移動装置は、羽ばたき動作する羽部と、一方端側が羽部に固定されるとともに、他方端側が本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を羽部に伝達する伝達軸とを備えている。また、浮上移動装置は、本体の前後方向および左右方向を含む面に平行な面に沿って伝達軸を所定の中心点回りに回動させるアクチュエータと、伝達軸の周面または羽部に固定された固定部材と、伝達軸の所定の中心点回りの回動の両端の折り返し時のそれぞれにおいて、固定部材に接触する一対の被接触部材とを備えている。
また、固定部材と被接触部材との接触により、その固定部材が固定された伝達軸にその伝達軸が延びる方向を回転軸とするトルクが加わり、それにより、羽部に回転揚力が生じるように、羽部の回転軸まわりの回動角が変化する
この構成によれば、浮上移動装置は、伝達軸の所定の中心点回りの回動の折り返しの両端近傍において、伝達軸が延びる方向の羽部の回動に起因して生じる回転揚力を利用して浮上力を得ることができる。
また、浮上移動装置は、伝達軸が延びる方向を中心軸とする伝達軸の回動の角度を所定の値以下に制限する制限機構をさらに備えている。
これにより、伝達軸が所定の中心点回りの回動を行なっている期間の大半において、羽部の流体に対する迎え角を一定に保持することができる。そのため、羽部の前後方向の運動を行なっている大半の期間において、羽部に揚力を生じさせることができる迎え角を保持することができる浮上移動装置が実現される。
また、制限機構は、所定の角度を変更する機構を有することが望ましい。この構成によれば、伝達軸の回転中心軸回りの回動運動中央付近において、羽部の流体に対する迎え角を制御することができる。
また、上記の構成によれば、伝達軸の所定の中心点回りの回動の折り返し前に生成された流体の流れに、折り返し後に、揚力を生じさせることができる抑え角を有する状態の羽部を衝突させることができる(後流捕獲)。そのため、より効率的に浮上力を生み出すことのできる浮上移動装置が実現される。
また、固定部材は、一対の被接触部材の一方に接触する一方の突起部と、一対の被接触部材の他方に接触する他方の突起部とを有していることが望ましい。
これにより、伝達軸の前方側での折り返し動作の態様と、伝達軸の後方側での折返し動作の態様とを容易に異ならせることができる。
また、固定部材と被接触部材とが接触を開始するときには、固定部材の移動方向と被接触部材の接触面の接平面とはほぼ平行であることが望ましい。
これにより、固定部材と被接触部材とが接触を開始時に伝達軸の運動が不連続な運動になることを防止することができる。
また、固定部材と被接触部材とが接触する被接触部材の接触面の接平面と固定部材の移動方向とがなす角およびその時間微分値は、ゼロから連続的に増加することが望ましい。
これにより、伝達軸が延びる方向を中心軸とする伝達軸の回転の速度をゼロから除々に増加させることができる。そのため、より回転揚力が得やすい浮上移動装置を実現することができる。
また、本発明における浮上移動装置は、被接触部材の位置を変更する位置変更機構が設けられていれば、被接触部材と固定部材との接触の仕方を変更することができる。それにより、伝達軸が延びる方向を中心軸とする伝達軸の回転の態様を容易に変更することができるため、多様な羽ばたき方をする浮上移動装置を実現することができる。
また、位置変更機構によって、接触部材と固定部材とが接触する位置を変化させることが可能であることが望ましい。これにより、たとえ、被接触部材の形状が一定であっても、伝達軸の軸回り回転運動の態様を変化させることができる。
また、固定部材が、アクチュエータと羽部の間に位置していてもよい。これにより、伝固定部材を設けるために伝達軸の長さを長くする必要がないため、浮上移動装置の重量が増加することを防止することができる。
また、固定部材と羽部との間に、アクチュエータが位置していてもよい。これにより、固定部材および被接触部材が本体内に収容された浮上移動装置の製造が容易になるとともに、浮上移動装置の外形を単純化することができる。
また、被接触部材が、本体の一部であることが望ましい。本体の一部が被接触部材を兼ねることによって、浮上移動装置の構造をコンパクトにすることができる。その結果、浮上移動装置を軽量化することができる。
また、一対の被接触部材の一方の形状(たとえば、1次関数的に変化する平面)と他方の形状(2次関数的に変化する曲面)とが異なっていてもよい。また、一方の突起部の形状(たとえば、球形)と他方の突起部の形状(たとえば、回転楕円体)とが異なっていてもよい。
また、一方の突起部の材質(テフロン(R))と他方の突起部の材質(DLC(Diamond Like Carbon))とが異なっていてもよい。これらにより、たとえば、前進速度の向上に特化した浮上移動装置などを設計することが可能になる。
また、固定部材は羽部の一部(羽に設けられた突起)により構成されていてもよい。羽部の一部が固定部材を兼ねることにより、浮上移動装置の製造工程を簡略化することができる。
また、固定部材の被接触部材との接触部位および被接触部材の固定部材との接触部位のそれぞれに、摩擦係数が小さくかつ剛性の高いテフロン(R)、DLC、または、アモルファスカーボンが用いられていれば、固定部材と被接触部材との接触は滑らかなものとなる。
また、固定部材と伝達軸とは、固定部材が被接触部材に接触しているいずれのタイミングにおいても、固定部材の一点のみが被接触部材に接触するように、固定部材が球状部分を有していてもよい。この構成によれば、固定部材のうち本来の被接触部材に接触すべきでない部分と被接触部材が接触することに起因して、意図しない伝達軸の運動が生じることが防止される。
本発明の一実施の形態の羽ばたき浮上移動装置について、図1〜図13を用いて説明する。
(全体の構成)
まず、本実施の形態の浮上移動装置の全体の主要な構成について、図1および図2を用いて説明する。なお、本実施の形態の浮上移動装置では、特に断らない限り、説明の簡便のため、羽の駆動に関わる主要な部分は、左右方向に垂直な面に対して鏡面対称の一対の構成要素からなるものとする。したがって、以後においては、浮上移動装置の左半分についてのみ説明を行ない、右半分の構成要素は、左半分に対して鏡面対称であるものとする。
ただし、主要な部分が左右対称であると仮定としたのは説明の簡便のためであり、本発明の浮上移動装置においては、左右対称であることは、必須の要件ではない。また、左右で一対の羽部が、3組以上用いられている構成および1組のみ用いられている構成のいずれであっても、本発明の浮上移動装置に適用することが可能である。
本実施の形態の羽ばたき浮上移動装置1は、図1および図2に示すように、支持構造9内にアクチュエータ2が設けられている。アクチュエータ2の駆動力がベアリング31および32を介して伝達軸33に伝えられ、それにより、伝達軸33が前後方向の往復運動を始める。伝達軸33の往復運動により羽4が羽ばたき運動を開始する。本実施の形態では、アクチュエータ2、ベアリング31および32、伝達軸33、ならびに羽4を主要な構成要素とする。
伝達軸33には、伝達軸33の並進運動(アクチュエータ2の回動:伝達軸33が扇型状の軌跡を描く運動)を用いて伝達軸33に伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回動(羽4を伝達軸33が延びる方向に見たときに羽4が扇型状の軌跡を描く運動)を与える機構として固定部材34が伝達軸33に固定されている。なお、固定部材33は、羽4に固定されていてもよい。
固定部材34は、アクチュエータ2の回動の両端付近それぞれにおいて、被接触部材351および352のそれぞれに接触する。固定部材34は、被接触部材351および352のそれぞれの接触面上を滑りながら移動する。それにより、伝達軸33は、伝達軸33が延びる方向を回転中心軸とする回転を行なう。固定部材34は被接触部材351および352のそれぞれに応じて2つの独立した突起部34aおよび34bのそれぞれを有している。なお、図2では、固定部材34は、単一の構成要素として描かれているが、接触部位としての突起部34aおよび34bが枝分かれしているため、2つの突起が伝達軸33に別個に2つ設けられているものと等価である。
被接触部材351および352のそれぞれは、支持構造9に対する相対的な位置が、支持構造9に設けられた被接触部材移動機構361および362のそれぞれによって変更され得るように構成されている。被接触部材移動機構361または362は、固定部材34が被接触部材351または352に接触しながらその表面上を移動する際に被接触部材351または352が固定部材34から受ける力よりも大きな力で被接触部材351,352を保持する。
また、ベアリング31および32のそれぞれは、羽4の翼弦が鉛直方向と一致しかつ羽4の後縁が下側を向いている状態を基準として、±30度の回転角の範囲内においてのみ回転可能である。したがって、ベアリング31および32のそれぞれは、伝達軸33が延びる方向を回転中心軸とする伝達軸33の回転を制限する伝達軸回転制限機構として機能する。
なお、前述の±30度という制限された伝達軸33の回転の角度は、説明の簡便のための一例であり、この数値に限定されるものではない。たとえば、羽4が剛体であるならば、制限された伝達軸33の回転の角度は±80度程度であることが望ましい。
以上の構成により、アクチュエータ2が、アクチュエータ2の回動中心軸回りに往復回動運動をすると、その運動範囲の両端付近において、固定部材34が被接触部材351および352のそれぞれに接触する。それにより、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回動を伝達軸33が行なう。その後、伝達軸33の運動の方向が逆転し、固定部材34が被接触部材351または352から離れる。また、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回動の角度は、伝達軸回転制限機構により一定の値に制限されているとともに、羽4は、所定の速度で周囲流体に衝突するように移動する。そのため、羽4は周囲流体に対して一定の迎え角を保持した状態で移動する。以上により、羽4は、アクチュエータ2の往復回動運動の中央部においては、羽4に一般的な航空機の翼と同様の揚力が生じる。また、前述のアクチュエータ2の往復回動運動の両端付近では羽4の伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回動運動によって生み出される回転揚力によって、羽4に鉛直上向きの力が与えられる。この力により、浮上移動装置1は鉛直上向きに浮上する。
また、詳細については後述するが、本実施の形態の浮上移動装置1は、被接触部材移動機構361,362を用いて、左右それぞれの羽4のアクチュエータ2の回動の振幅の中心を、別個独立して進行方向前側または進行方向後側にずらすことが可能である。それにより、浮上移動装置1は、進行方向を左および右のいずれかに変更すること、ならびに、前進および後退のいずれかを行なうことが可能である。なお、浮上移動装置1の前後方向に延びる軸を中心軸とする回転動作は、左の羽4のアクチュエータ2および右の羽4のアクチュエータ2のそれぞれの往復回動運動の、振幅および周波数のうち少なくともいずれかを異ならせることにより、実現されるものとする。
アクチュエータ2、ならびに、被接触部材移動機構361および362のそれぞれは、制御部5により制御される。また、アクチュエータ2、被接触部材移動機構361および362、ならびに制御部5のそれぞれは、電源6より供給される電力によって稼働する。
(支持構造)
次に、支持構造9について説明する。支持構造9は、支持構造としての機能を損なわない範囲内の質量であれば、より軽量であることが望ましい。この範囲は、従来のエンジニアリングの技術で求めることができる。たとえば、軽量化のあまり剛性が低下し過ぎてしまい、羽4を駆動させるべきエネルギーが支持構造9の振動となって散逸することがないこと等が、その範囲を決定するための基準となる。本実施の形態の浮上移動装置1においては、軽量なカーボングラファイトが支持構造9に用いられる。
(羽駆動部)
次に、羽の駆動部について、図2〜7を用いて説明する。
(アクチュエータ)
まず、アクチュエータ2について、図2を用いて説明する。
本実施の形態の浮上移動装置1においては、アクチュエータ2として、超音波モータと一般に呼ばれているモータを用いる。本実施の形態においてアクチュエータ2として用いる超音波モータは、図2に示されるように、支持構造9に固定されているステータ部21に対してロータ部22を回動させることができる。
(ベアリングおよびその回転制限機構)
ベアリング31は、その外周部31aがロータ部22に固定されている。ベアリング32は、その外周部32aがロータ部22に固定されている。ベアリング31は、外周部31aに対して内周部31bが円滑に回転できるようになっており、内周部31bには伝達軸33が固定されている。ベアリング32は、外周部32aに対して内周部32bが円滑に回転できるようになっており、内周部31b,32bには伝達軸33が固定されている。したがって、アクチュエータ2は、伝達軸33含む面であって、アクチュエータ2の主表面と平行な面において、伝達軸33をアクチュエータ2の回動中心軸回りに回動させることが可能である。
また、ベアリング31および32のそれぞれの回転角は、外周部31aと内周部31bとの間において外周部31aおよび内周部31bのそれぞれに当接することによって互いの相対的な位置関係の拘束する部位、ならびに、外周部32aと内周部32bとの間において外周部32aおよび内周部32bのそれぞれに当接することによって互いの相対的な位置関係を拘束する部位により、約60度に制限される。
なお、ベアリング31および32のそれぞれの回転角を制限する手法は、前述の手法に限定されるものではない。したがって、図2および図3では、説明の簡便のため、ベアリング31および32のそれぞれの回転角を制限する部位は、ハッチングが付された円弧状のマークで抽象的に表されている。また、回転制限機構により制限されるベアリング31および32のそれぞれの回転角の大きさを変更することが可能な機構を有していれば、羽4の迎え角を変更することが可能である。
(被接触部材および固定部材の突起部による伝達軸回転機構)
次に、固定部材34および被接触部材351,352について図2〜7を用いて説明する。
説明の簡便のため、図2に示される円盤状のアクチュエータ2に対して相似な円形を底面に有する仮想円柱の周面内に被接触部材移動機構361,362および被接触部材351,352が位置するとみなし、その円柱の周面を展開することにより平面として図3に示す。
固定部材34は、伝達軸33が延びる方向を中心軸として回転することが可能であるが、伝達軸回転制限機構として機能するベアリング31,32によりその回転が±30度の範囲内に制限される。図3に示された状態は、伝達軸33の回転角が−30度の状態、つまり、伝達軸33が羽4の先端側から見て時計回りに最も大きく回転した状態である。
図3において、伝達軸33は右方向に移動すると仮定する。この際、羽4に対しては、図3において左斜め上方向に流体力がかかっている。そのため、伝達軸33よりも羽4が下側にあることから、伝達軸33には時計回り方向のトルクが羽4から与えられる。しかしながら、伝達軸回転制限機構としてのベアリング31,32の機能により、伝達軸33は−30度より大きく時計回りに回転しない。そのため、図3に示す状態では、羽4にかかる流体力は、伝達軸33を介して、浮上移動装置1に、図3において左斜め上方向への力として伝達される。
さらに、図3の状態よりも伝達軸33が右側に移動すると、固定部材34は被接触部材351に設けられた曲面部に接触する。その後、さらに伝達軸34の右方向への移動することによって、固定部材34は被接触部材351の曲面部に接触しながら移動する。なお、固定部材34と曲面部との接触の態様は、アクチュエータ2の駆動態様、被接触部材351および固定部材34の取付位置、被接触部材351の移動の有無、ならびに被接触部材351の形状に基づいて決定される。しかしながら、本実施の形態においては、固定部材34と被接触部材351との衝突時の衝撃を和らげ、かつ、伝達軸33の回転がスムーズに開始されることが必要である。そのため、固定部材34の移動方向と、固定部材34と接触を開始する位置における曲面部が延びる方向とがほぼ同一であり、かつ、曲面部は、2次関数で表される曲線、3次関数で表される曲線または4次以上の関数で表される曲線上に位置するものとする。
さらに、伝達軸33そのものと被接触部材351との衝突を防ぐため、固定部材34は、図3に示されるように、伝達軸33に対して垂直な方向に延びる第1軸34cとその第1軸34cに対して垂直な方向であって第1軸34cが延びる方向から見たときに伝達軸33に対して垂直な方向に延びる第2軸34dとを有している。また、第2軸34dの両端には、球状の突起部34aと球状の突起部34bとが設けられている。
突起部34bが被接触部材351上の最も右端に達すると、その後、伝達軸33は、左方向に運動を始める。このとき、羽4にかかる流体力は、図3において右斜め上方向となる。また、伝達軸33には羽4の先端側から見て反時計回りのトルクがかかる。そのため、伝達軸回転制限機構により、伝達軸回転角が+30度に固定された状態で、伝達軸33は、図3の左方向への運動を行なう。その後、突起部34aが被接触部材352と接触する。このとき、突起部34aが被接触部材352の曲面部上を移動する態様と、突起部34bが被接触部材351の曲面部上を移動する態様とは、図3において左右対称である。ただし、図3において、突起部34aが被接触部材352の曲面部上を移動する態様と、突起部34bが被接触部材351の曲面部上を移動する態様とが異なるように、被接触部材351の形状または材質と被接触部材352の形状または材質とが異なっているか、または、突起部34aの形状または材質と突起部34bの形状または材質とが異なっていてもよい。
羽4が剛体であれば、羽4および伝達軸33は、図4に示すように運動する。しかしながら、実際には、羽4は弾性変形する。そのため、図4に示す剛体の羽4の運動と等価な運動を実現するためには、伝達軸回転制限機構の回転制限範囲を、羽4が剛体である場合より小さく設定することが最も簡便である。その結果、羽4の運動は、図5に示されるようなものとなる。
なお、本実施の形態の浮上移動装置1における固定部材34および被接触部材351,352は、本発明の浮上移動装置の機能を実現することができるのであれば、必ずしも図3に示した形状および位置である必要はない。たとえば、ベアリング31からさらに延長された伝達軸33の先端部に、伝達軸33に対して、図3に示す第1軸34cが延びる方向とは逆方向に第1軸が延びるように固定部材34が設けられており、この固定部材34に対応した位置に被接触部材351,352が設けられていても、本実施の形態と羽4の運動と同様の運動を実現することができる。すなわち、アクチュエータ2よりも内側の空間において、図3において、第1軸34cと第2軸34dとの位置関係が同じ状態で、羽4が延びる方向と同様の方向に第1軸34cが延びるように固定部材34が設けられていてもよい。
なお、本実施の形態の浮上移動装置においては、アクチュエータ2の回動角は±45°である。また、±45°のアクチュエータ2の回動によって生じる伝達軸33が延びる方向を中心軸とする羽4の回動の角度は±30°と設定されているものとする。
(被接触部材移動機構)
次に、被接触部材移動機構361,362について、図3および7を用いて説明する。
被接触部材移動機構361,362は、支持構造9に設置されており、被接触部材351,352がアクチュエータ2の外周上の点の回動の軌跡と相似形の円弧状の軌跡を描くように被接触部材351,352の位置を移動させる機能を有する。この被接触部材351,352の位置の移動は、図3においては、被接触部材351、352が水平方向(左右方向)に移動することに相当する。
この被接触部材351,352の位置を浮上移動装置1の前方または後方にずらし、かつ、羽4のアクチュエータ2の回動の軌跡が描かれる領域を浮上移動装置1の前方側または後方側にずらす。それにより、羽ばたき運動の振幅の範囲および振幅の中心位置を変更することができる。これにより、後述する飛行方向の転換などの制御を簡単に行なうことができる。
また、被接触部材移動機構361,362によって、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする伝達軸33の回転の角度を制御することが可能である。たとえば、固定部材34が被接触部材351または352に接触している間に、伝達軸33の移動方向と同一方向に被接触部材351または352を移動させれば、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする伝達軸33の回動動作は、被接触部材351または352の移動が行なわれない場合に比べて、緩慢になる。
被接触部材移動機構361および362は、トルク、質量、および消費エネルギーなどの条件が被接触部材351および352を移動させることができるように設定されているならば、特にその構成に制約はない。そこで、本実施の形態の浮上移動装置1の被接触部材移動機構361および362のそれぞれには、図7に示すように、応答性に優れた超音波リニアアクチュエータ381が用いられる。図7は、図3の展開図において、紙面に垂直に被接触部材移動機構361を切断したときの被接触部材移動機構361および被接触部材351それぞれの断面図である。
なお、被接触部材352および被接触部材移動機構362の構成と被接触部材移動機構361および被接触部材351の構成とは鏡面対称である。また、軽量化のため、被接触部材移動機構361と被接触部材351との接触部であって超音波リニアアクチュエータが存在しない部分には、潤滑性に優れたテフロン(R)ベアリング371が用いられている。また、空気から羽4へ加えられる反力に起因して超音波リニアアクチュエータ381に加えられる力の影響を低減するため、超音波リニアアクチュエータ381は伝達軸33が延びる方向をその法線に有する面上にその面に沿って平行に延びるように設けられている。
また、被接触部材移動機構361,362は、固定部材34と被接触部材移動機構361,362との干渉を避けるため、固定部材34が移動する経路からずれた位置に設けられている。
(羽部)
次に、羽4について図2〜13を用いて説明する。
(形状、剛性の概略)
羽4は、図2に示すように、伝達軸33に直接固定されており、その厚さはほぼ均一な平板である。羽4は、図8に示すように長径が約20mm、かつ、短径の長さが約5mmの楕円を、その長径と平行に長径から約2.5mmの箇所で、かつ、その短径と平行に短径から約8mmの箇所で切断した場合に、最も大きい部分に相当する部分の形状を用いている。
また、羽4は、軽量な硬質の樹脂から構成されている。さらに、羽4は、レーザカッティングによって成形されている。そのため、羽4の輪郭部には縁取りが形成されている。この縁取りにより、羽4の強度が増加している。
また、本発明者らが用いた羽4の剛性を代表するものとして、伝達軸33を拘束した際の、伝達軸33が延びる方向に対して垂直な方向における伝達軸33からの距離が7.1mmの位置における荷重−変位関係を図9に示す。
(羽の運動と捻り変位拡大機構)
本実施の形態による羽の挙動を図4〜図6および図10〜図13を用いて説明する。
羽4を浮上移動装置1の前後方向に往復運動することによって揚力を得る羽ばたき方は、図4および図12に示す2通りの羽ばたき方が考えられる。しかしながら、図12に示す羽ばたき方では、羽4の前後方向の往復運動の両端のそれぞれで負の回転揚力が発生してしまう。そのため、本実施の形態の浮上移動装置1では、羽4の前後方向の往復運動の両端のそれぞれで正の回転揚力が得られる図4に示す羽ばたき方を採用する。
この際、便宜上、羽4を浮上移動装置1の進行方向の前方から後方へ運動させる動作を羽の打ち上げ動作とし、その逆を打ち下ろし動作と定義する。ただし、羽の打ち上げ動作および羽の打ち下ろし動作は、通常地面に対してほぼ水平な方向の動作であるため、羽の打ち上げ動作および羽の打ち下ろし動作といっても、地面にほぼ垂直な方向に行なわれる動作を意味するものではない。
本実施の形態の浮上移動装置の羽4の運動は図4に示すものとなるが、効率よく揚力を得るためには、図13に示す迎え角θが概ね10°程度である必要がある。このため、羽4の弾性変形がほとんどない状態では、打ち上げ動作と打ち下ろし動作との切り替えにおいて、羽4を160°程度回転させる必要がある。
しかしながら、羽4に弾性変形の度合いが大きいものを用いれば、迎え角θが概ね10°程度である状態を維持しながら、伝達軸33が延びる方向を回動中心軸とする回動の角度をより小さくすることができる。つまり、本実施の形態の浮上移動装置1では、羽4を空力によって受動変形させることで、伝達軸33に対して垂直な方向の羽4の先端(後縁)の回動角をより大きくする手法を採用する。
本発明者らの実験によれば、前後方向の羽4の往復運動の両端において、伝達軸33が延びる方向を回動中心軸として、羽4を±30°程度回動させることで、羽4の受動変形によって、羽4の伝達軸33に垂直な方向の中央部より伝達軸33に対して遠い位置においては±80°程度の羽4の回動角が得られた。発明者らが実験で用いた羽ばたき運動により、図4に示す羽4の運動と等価な浮上力を得ることができる。この際の羽4の挙動を図5に断面図として示す。
なお、図6に示すような、アクチュエータ2の回動によって得られる羽4の回動角がαであり、かつ、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回動によって得られる回動角がβである場合における、αとβとの関係を図10に示す。これは、羽の運動を数値的に表現した一例であり、本発明の要件を満たす羽の運動はこれに限定されない。
(浮上可能要件)
本発明者らの実験によれば、図10に示す羽4の運動により発生する浮上力の最大値は、羽1枚あたり約0.13gfである。また、この浮上力を得る際に必要なアクチュエータ2の駆動トルクは最大約1gf・cmである。
羽4の質量は約5mgである。主軸33の質量は約3mgである。固定部材34の質量は約2mgである。被接触部材351、352の質量は約6mgである。アクチュエータ2の質量は約80mgである。
浮上移動装置1は、支持構造9、制御部5および電源6の重量の合計が68mg以内となるように構成されれば、浮上することが可能である。ただし、電源6を無線で供給し、無線送信される電源の変換部分および制御部5をワンチップに集積して、そのワンチップを支持構造9上にパッケージングすれば、支持構造9および制御部5の合計の質量が5〜10mg以内となる。
さらに、アクチュエータ2の効率は今後の技術革新により向上させることが可能であるので、本実施の形態の浮上移動装置を浮上させることは実現可能である。
(飛行制御方法)
次に、飛行の制御方法について図6、図10、および図11を用いて説明する。なお、ここに示した飛行の制御方法は第一義近似的な例示である。実際には羽ばたきの変更によって羽に及ぼされる力は、周囲流体である空気と羽4との相互作用によって複雑にその挙動が変化する。そのため、現実には下記する羽ばたき方の変更のみに対応して羽ばたき飛行の態様が行なわれるとは限らない。
また、ある羽ばたき飛行の状態を生み出す羽ばたき方を変更する手法は、以下に記述された手法以外にも存在する。
羽ばたき飛行により、3次元空間をくまなく移動するには、前進後退、左右への旋回、上昇および下降の3つの運動要素が実現される必要がある。以下、各運動要素およびその基本動作となるホバリングを実現する手法について述べる。
(ホバリング)
本実施の形態の浮上移動装置においては、図10に示す羽ばたき方でホバリングが可能である。固定部材34および被接触部材351,352のそれぞれの形状は、被接触部材移動機構361,362により被接触部材351,352が移動しない状態で、アクチュエータ2が伝達軸33を±45°回動させる際に、この図10に示す運動が実現されるよう設計されている。
このため、図6に示されるように、左右のアクチュエータ2の回動の振幅の中心位置のそれぞれが浮上移動装置1のほぼ真横方向になる状態で、それぞれの振幅の中心位置に対して前後に±45°の振幅で羽4を回動させることでホバリングが実現される。つまり、左のアクチュエータ2の回動の振幅の中心位置と左の羽部4の伝達軸33が延びる方向の先端とを結ぶ線と、右のアクチュエータ2の回動の振幅の中心位置と右の羽部4の伝達軸33が延びる方向の先端とを結ぶ線とが、ほぼ一直線上になるように、左右の羽4のそれぞれが前後方向に往復運動すれば、浮上移動装置1はホバリングを行なう。
(前進および後退)
上述の羽4の前後方向の±45°の回動により、羽4には、鉛直下向きの流れ以外に、伝達軸33が延びる方向において、アクチュエータ2側から羽4の先端側(伝達軸33の先端側)へ向かうように、図11に矢印で示すような流れが発生する。この流れを利用することで浮上移動装置1に前後方向の移動をさせることができる。
たとえば、被接触部材移動機構361および362のそれぞれを前方または後方に移動させ、アクチュエータ2の回動の振幅の中心位置を真横よりも前側または後側にずらすことで、羽4の前後方向の往復運動である羽ばたき運動を真横よりも前側または後側に偏らせる。それにより、上述の伝達軸33が延びる方向において、アクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを浮上移動装置1の前方または後方へ向けることができる。そのため、浮上移動装置1は後退する力または前進する力を得ることができる。ホバリング状態の羽ばたき方から、左の羽4および右の羽4のそれぞれについて、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを、浮上移動装置1の後方へ向ける羽ばたき方へ変更すれば、羽ばたき浮上移動装置1は前進する。また、ホバリング状態の羽ばたき方から、左の羽4および右の羽4のそれぞれについて、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを浮上移動装置1の前方へ向ける羽ばたき方へ変更すれば、浮上移動装置は後退することが可能となる。この様子を図11に示す。
(左右それぞれへの旋回)
さらに、上述の羽4の表面において、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを用いることで、浮上移動装置1を左右のいずれかへ旋回させることが可能である。なお、浮上移動装置1の重心は、真上から見たとき、左のアクチュエータ2の回転中心点と右のアクチュエータ2の回転中心点との中点に位置するものとする。
たとえば、左の羽4のみに関して、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを浮上移動装置1の後方に向ければ、羽ばたき浮上移動装置1は右へ旋回しながら前進する。逆に、右の羽4のみに関して、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを浮上移動装置1の後方に向ければ、浮上移動装置1は左へ旋回しながら前進する。
また、左の羽4のみに関して、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを前方に向け、かつ、右の羽4のみに関して、伝達軸33が延びる方向においてアクチュエータ2側から羽4の先端側へ向かう流れを後方に向ければ、浮上移動装置1は、その上方から見て反時計回りにその場で回転することができる。
(浮上および降下)
浮上および降下を行なう最も単純な方法は、アクチュエータ2の駆動を変更し、羽ばたき周波数を上昇または低下させる手法が挙げられる。
また、前述の手法以外の浮上および降下を行なう手法としては、羽ばたきのストローク(振幅)を大きくする手法、すなわちアクチュエータ2による伝達軸33の前後方向の回動の振幅を大きくする手法が挙げられる。
より具体的には、アクチュエータ2の回動の振幅を大きくして、かつ、被接触部材移動機構361,362によって、被接触部材351,352を、伝達軸33の移動方向と同方向に、アクチュエータ2の回動の角度の大きさが増加した分だけ移動させる。たとえば、アクチュエータ2の回動角を±45°から±55°に変更したとすると、被接触部材移動機構361,362によって被接触部材351,352を、各々+10度、−10度移動させる手法が挙げられる。また、被接触部材移動機構361、362の移動の態様をより複雑に制御すれば、浮上移動装置1に様々な羽ばたき動作をさせることができる。
(姿勢変化への対処)
上述の運動変更により、浮上移動装置1の姿勢は変化する。姿勢の変化が望ましくない場合には、浮上移動装置1の重心を、伝達軸33の位置より低くしておけばよい。これによって、ある程度の時間ホバリングすることによって、左のアクチュエータ2の回転中心点と右のアクチュエータ2の回転中心点との中間の位置の下側に浮上移動装置1の重心が位置するように、浮上移動装置1の姿勢が安定する。
なお、本実施の形態の浮上移動装置1は、浮上移動装置1を真上から見たときに、その重心位置は、左のアクチュエータ2の回転中心点と右のアクチュエータ2の回転中心点とを結ぶ線分の中点に位置するものとする。それにより、浮上移動装置は、上述のような態様でホバリングおよび左右の旋回することができる。
(駆動エネルギー供給方法)
本実施の形態の浮上移動装置1においては、駆動エネルギー供給方法は、浮上機能を損なわない限りその手法に制約はない。
たとえば、浮上移動装置1内に充電池または燃料電池等を内蔵する手法、または、外部のエネルギー供給源から電波を用いて、羽4に設けられたアンテナに電力を送電する手法などが考えられる。なお、本実施の形態の浮上移動装置1においては後者の手法を採用するものとする。
(補足)
上述した被接触部材、突起、および被接触部材移動機構は一例であり、浮上移動に支障無く、本実施の形態に示す羽ばたき方を実現することができるのであれば、浮上移動装置の駆動機構は上述した機構以外のものであってもよい。
本実施の形態の浮上移動装置1においては、現段階で浮上移動を実現することが可能である機構を提示するために、アクチュエータ2として超音波モータを用いたが、浮上移動装置1が浮上移動できるのであれば、超音波モータ以外の駆動源を用いてもよい。また、アクチュエータ2の運動は、最終的に伝達軸33に前述した運動を行なわせるものであるならば特に限定が必要なものではない。たとえば、軽量化を狙って高分子材料を用いたリニアアクチュエータ等を使用し、リンク機構によって伝達軸33を運動させる手法が用いられてもよい。また、アクチュエータとして2サイクルエンジンのような往復運動が容易な内燃機関を用いる手法も考えられる。
また、伝達軸33および羽4の運動も、本実施の形態に示したものに限定されない。例えば、完全な剛体の伝達軸33を製造することは困難であり、伝達軸33がしなることも考えられる。この場合は、浮上移動装置1は、伝達軸33の先端が横向きの8の字を描くように運動するものであってもよい。極端に柔らかく、浮上力を損なうような伝達軸33でない限りこれは、伝達軸33はいかなるものであってもよい。また、アクチュエータ2の回転半径が無限に大きいと仮定すると、伝達軸33は、単純に往復運動を行なうものと仮定される。この仮定の場合においても、本発明の要件を具備するものとする。
羽4の形状は、浮上移動装置が浮上移動可能なものの一例であり、浮上移動を実現することが可能であるならば、羽4の構成または材料などは、他の構成または材料であってもよい。たとえば、羽4の厚さは一様である必要はない。また、金属膜をスパッタリングするなどの手法により、部分的に剛性を変化させて空力特性を変更する手法を用いて作成された羽が用いられてもよい。
なお、前述の実施の形態においては、図2に示すように、1本の伝達軸33がアクチュエータ2に保持され得るようにするために、2つのベアリング31および32がアクチュエータ2の主表面の別個の個所に設けられている。しかしながら、図14に示すように、伝達軸33の外径にほぼ等しい内径の孔3132aが設けられたベアリング3132により伝達軸33がアクチュエータ2に保持され得るようにするのであれば、伝達軸33は1つのベアリングでアクチュエータ2によって保持され得る。
また、図14においては、ベアリング222がロータ部22と一体的に形成されている。さらに、図14に示す実施の形態では、回転制限突起部311が回転制限機構として機能する。回転制限突起部311は、円板35を介して伝達軸33に相対的な位置が固定されている。アクチュエータ22とともベアリング22が矢印Aで示す方向に回転すると、回転制限突起部311がベアリング3132の上面に接触する。それにより、伝達軸33は伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回転が制限される。
また、ベアリング3132には、矢印Cで示す方向に伸縮することにより、ヘアリング3132の高さを変更する高さ変更機構222が設けられている。このように、高さ変更機構222により、ベアリング3132の上面の高さが変更されれば、回転制限機構が制限する伝達軸33の伝達軸33が延びる方向を中心軸とする回転の角度の範囲を変更することが可能である。
また、被接触部材352の曲率半径が被接触部材351の曲率半径よりも小さい。また、突起部34bの球の半径は突起部34aの球の半径より小さい。そのため、羽4の前後方向の往復運動の両端のそれぞれにおける羽4の切り返し速度、すなわち、伝達軸33が延びる方向を中心軸とする羽4の回転の角速度は、被接触部材352と突起部34bとが接触するときの方が、被接触部材351と突起部34aとが接触するときよりも大きい。これにより、たとえば、被接触部材352が支持構造9の前側に位置し、被接触部材351が本体の後側に位置する場合には、後側での羽4の切り返しの速度が前側での羽4の切り返しの速度よりも大きくなる。そのため、羽4の前側の切り返しにより発生する羽4の面内方向に沿った流体力よりも羽4の後側の切り返しにより発生する羽4の面内方向に沿った流体力の方が大きくなる。その結果、アクチュエータ2が所定の加速度で矢印Aで示す方向に往復運動する場合には、浮上移動装置1は前方向に移動する。
なお、前述の説明では、突起部34bおよび被接触部材352のそれぞれの曲率半径と、突起部34bおよび被接触部材352のそれぞれの曲率半径と、異ならせることにより、前側の切り返しの速度と後ろ側の切り返しの速度とを異ならせた。しかしながら、たとえば、突起部34aの形状および大きさと突起部34bの形状および大きさとが同一であり、被接触部材34aが球形であり、被接触部材34bが回転楕円体である構成を用いても、前側の切り返しの速度と後ろ側の切り返しの速度とを異ならせることが可能である。また、たとえば、被接触部材351の突起部34bと接触する曲面が2次曲線を用いて構成され、被接触部材352の突起部34aと接触する曲面が3次曲線を用いて構成されていても、前側の切り返しの速度と後ろ側の切り返しの速度とを異ならせることが可能である。
さらに、突起部34bと被接触部材352とが接触するときの動摩擦係数と突起部34aと被接触部材351とが接触するときの動摩擦係数とを異ならせることにより、前側の切り返しの速度と後ろ側の切り返しの速度とを異ならせることも可能である。この場合、被接触部材351と被接触部材352とが同じ材料で構成されており、突起部34aの動摩擦係数と突起部34bの動摩擦係数とが異なるように、それぞれの材料が選択されてもよい。また、突起部34bと突起部34aとが同じ材料で構成されており、突起部34aと被接触部材351との間の動摩擦係数と突起部34bと被接触部材352と間の動摩擦係数とが異なるように、被接触部材351および352のそれぞれの材料が選択されてもよい。
浮上移動装置が前述のように構成されれば、前側の切り返しの速度と後側の切り返しの速度とを異ならせることにより、矢印Bで示す伝達軸33の水平方向の往復運動、すなわち、前後方向の往復運動の加速度を一定にしたまま、前方または後方に進む推進力を得ることができる。この場合、前方または後方への推進力を重視する浮上移動装置においては、その制御が容易になる。
なお、図示の都合上、図14においては、被接触部材351および352のそれぞれについては固定部材34の突起部34aおよび34bのそれぞれに接触する部分のみが描画されている。
また、図15に示すように、固定部材34が羽4と一体化されていてもよい。すなわち、羽4に固定部材34が固定されている浮上移動装置であって、本発明を適用することは可能である。
また、回転角制限機構が制限する回転の範囲は一定である必要はない。図5に示されるように、空力によって羽の変形は異なるため、最適な迎え角を維持するために、回転角制限機構が制限する回転の範囲を適宜変更するように制御することによって、浮上力を効率的に発生させることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態の浮上移動装置の構成を示す概略図である。 実施の形態の浮上移動装置の駆動機構の主要部の構成を示す概略図である。 実施の形態の浮上移動装置の固定部材(突起部)および被接触部材の機能を説明するための展開図である。 浮上移動に用いる羽の運動態様を示す概念図である。 実施の形態の浮上移動装置の剛体の羽の挙動を示す概念図である。 実施の形態の浮上移動装置の弾性変形する羽の挙動を示す概念図である。 実施の形態の浮上移動装置の被接触部材移動機構の断面図である。 実施の形態の浮上移動装置の羽の形状を表す図である。 実施の形態の浮上移動装置の羽の剛性を、荷重に対する変位量を用いて示すグラフである。 実施の形態の浮上移動装置の羽の角度と時間との関係を表すグラフである。 実施の形態の浮上移動装置の方向制御の方法を示す概念図である。 浮上移動に用いる羽の別の運動態様を示す概念図である。 羽の迎え角の定義を表す概念図である。 別実施の形態の浮上移動装置の駆動機構の主要部の構成を示す概略図である。 別実施の形態の浮上移動装置の固定部材の設置態様を説明するための図である。
符号の説明
1 浮上移動装置、2 アクチュエータ、4 羽、5 制御部、6 電源、9 支持構造、21 ステータ部、22 ロータ部、31,32 ベアリング、31a,32a 外周部、31b,32b 内周部、33 伝達軸、34 固定部材、34a,34b 突起部、351,352 被接触部材、361,362 被接触部材移動機構。

Claims (17)

  1. 本体と、前記本体内に設けられた駆動源とを有する浮上移動装置であって、
    該浮上移動装置は、
    羽ばたき動作する羽部と、
    一方端側が前記羽部に固定されるとともに、他方端側が前記本体に取り付けられ、前記駆動源の駆動力を前記羽部に伝達する伝達軸と、
    前記本体の前後方向および左右方向を含む面に平行な面に沿って前記伝達軸を所定の中心点回りに回動させるアクチュエータと、
    前記伝達軸の周面または前記羽部に固定された固定部材と、
    前記伝達軸の前記所定の中心点回りの回動の両端の折り返し時のそれぞれにおいて、前記固定部材に接触する一対の被接触部材とを備え、
    前記固定部材と前記被接触部材との接触により、該固定部材が固定された前記伝達軸に該伝達軸が延びる方向を回転軸とするトルクが加わり、それにより、前記羽部に回転揚力が生じるように、前記羽部の前記回転軸まわりの回動角が変化する、浮上移動装置。
  2. 前記伝達軸が延びる方向を中心軸とする前記伝達軸の回動の角度を所定の値以下に制限する制限機構をさらに備えた、請求項1に記載の浮上移動装置。
  3. 前記制限機構は、前記所定の角度を変更する機構を有する、請求項2に記載の浮上移動装置。
  4. 前記固定部材は、前記一対の被接触部材の一方に接触する一方の突起部と、前記一対の被接触部材の他方に接触する他方の突起部とを有している、請求項1に記載の浮上移動装置。
  5. 前記一方の突起部の形状と前記他方の突起部の形状とが異なる、請求項4に記載の浮上移動装置。
  6. 前記一方の突起部の材質と前記他方の突起部の材質とが異なる、請求項4に記載の浮上移動装置。
  7. 前記固定部材と前記被接触部材とが接触を開始するときには、前記固定部材の移動方向と前記被接触部材の接触面の接平面とがほぼ平行である、請求項1に記載の浮上移動装置。
  8. 前記固定部材と前記被接触部材とが接触する前記被接触部材の接触面の接平面と前記固定部材の移動方向とがなす角およびその時間微分値は、ゼロから連続的に増加する、請求項1に記載の浮上移動装置。
  9. 前記被接触部材の位置を変更する位置変更機構が設けられた、請求項1に記載の浮上移動装置。
  10. 前記位置変更機構によって、前記接触部材と前記固定部材とが接触する位置を変化させる、請求項9に記載の浮上移動装置。
  11. 前記固定部材が、前記アクチュエータと前記羽部の間に位置する、請求項1に記載の浮上移動装置。
  12. 前記固定部材と前記羽部との間に、前記アクチュエータが位置する、請求項1に記載の浮上移動装置。
  13. 前記被接触部材が、前記本体の一部である、請求項1に記載の浮上移動装置。
  14. 前記一対の被接触部材の一方の形状と他方の形状とが異なる、請求項1に記載の浮上移動装置。
  15. 前記固定部材が前記羽部の一部により構成された、請求項1に記載の浮上移動装置。
  16. 前記固定部材の前記被接触部材との接触部位および前記被接触部材の前記固定部材との接触部位のそれぞれに、テフロン(R)、DLC、または、アモルファスカーボンが用いられた、請求項1に記載の浮上移動装置。
  17. 記固定部材が前記被接触部材に接触している期間のいずれのタイミングにおいても、前記固定部材の一点のみが前記被接触部材に接触するように、前記固定部材が球状部分を有する、請求項1に記載の浮上移動装置。
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