JP4219039B2 - 光ファイバー用ガラス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多成分系の光ファイバー用ガラスに関するものであり、屈折率(nd)が1.640以上の光学恒数を有し、軟化点(SP)が680〜740℃の範囲内であり、かつ、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲内である熱的特性を有し、特に、内視鏡用イメージスコープ、ライトガイド、センサー等の用途において要求される高い開口数(高NA)を有する光ファイバーのコアガラスとして使用するのに適したガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に光ファイバーは、透光性に優れたコアガラス(芯材)とその周囲を被覆する耐候性に優れたクラッドガラスにより構成されていて、コアガラスはクラッドガラスよりも大きな屈折率を有しており、光ファイバーの一端面に光が入射すると、光は、コアガラスとクラッドガラスとの界面で全反射を繰り返しながら他端面へと伝送される。ここで、光が入射する際、光ファイバーの端面における受光角度が大きいほど、光ファイバーと光源との結合効率が良くなる。受光角度は、開口数(NA:Numerical Aperture)として表され、このNAは、コアガラスの屈折率をn1、クラッドガラスの屈折率をn2とすると、下記の式で示される。
【0003】
NA=(n1 2−n2 2)1/2
【0004】
したがって、NAを大きくするためには、コアガラスとクラッドガラスとの屈折率差を大きくすればよく、クラッドガラスの屈折率が一定の場合を考えれば、コアガラスの屈折率が大きいほどNAは高くなる。そのため、高NA光ファイバーのコアガラスとして、できるだけ屈折率の高いコアガラスが実際、要望されている。
【0005】
多成分系ガラス光ファイバーは、光伝送損失が石英系ガラス光ファイバーに比べて大きいため、長距離の伝送には適していないが、ファイバーの径を太くしたり、上述したNAを変えることが容易にできるため、光源やセンサーとの結合効率が良好であり、短距離伝送用や内視鏡用イメージスコープ、ライトガイド、センサー用等に用いられている。
【0006】
上記用途の多成分系ガラス光ファイバーおいて、耐候性に優れたクラッドガラスとして一般的にソーダ・ライム・シリケートガラスが用いられており、このクラッドガラスよりも屈折率が高く、十分な耐失透性を有する点から、コアガラスとしては、特開昭50−160310号公報等に記載されているSiO2−PbO−R2O系(R2Oはアルカリ金属酸化物)のガラスがよく用いられている。しかし、このガラスは、後述する図1に示すとおり、短波長域での光線透過性が劣るため、伝送経路が長くなると透過光が黄色味を帯びて、演色性が低下するという問題がある。
また、コアガラスに適したガラスとして、特開平2−293346号公報にはSiO2−Na2O−K2O−BaO−ZnO−La2O3系のガラス、特開昭62−70245号公報にはSiO2−Al2O3−ZrO2−BaO−B2O3−R2O−RO系のガラスが開示されているが、これらのガラスは、屈折率が低く、近年要望されている、より高NAの光ファイバー用ガラスとしては不十分である。
【0007】
一方、二重ルツボ法やロッドイン・チューブ法等により行われる光ファイバーの紡糸工程では、コアガラスは紡糸温度において十分な耐失透性をもつことが必須であり、さらにコアガラスとクラッドガラスの熱的特性ができるだけ近いことが要望されている。すなわち、前述のソーダ・ライム・シリケートガラスからなるクラッドガラスは、軟化点(SP)が700〜770℃、平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が80〜100×10-7/℃の範囲の熱的特性を有しており、光ファイバー紡糸時の温度制御等の問題によりコアガラスの軟化点(SP)は、クラッドガラスの軟化点(SP)と同じか、または、それより若干低い温度であることが好ましい。また、コアガラスの平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)も熱膨張差による構造不整やクラック防止等のためクラッドガラスのそれに近いことが望まれるが、ファイバーの曲げ強度等を考慮すればクラッドガラスの示す平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)の値より5〜10×10-7/℃程度大きな値であることが好ましい。
しかし、上述した好ましい軟化点(SP)および平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)を有し、かつ、高屈折率と優れた光線透過性および溶融性を有するガラスは、従来、知られていないのが実情である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来のガラスにみられる諸欠点を改善し、特に、高NA光ファイバーのコアガラスとして使用するのに適した1.640以上の高い屈折率(nd)と、優れた光線透過性および溶融性を有し、かつ、クラッドガラスに近い熱的特性、すなわち、軟化点(SP)が680〜740℃、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲の熱的特性を有することにより、容易に紡糸することが可能な光ファイバー用ガラスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者は、鋭意試験研究を重ねた結果、従来、具体的に開示されていない特定組成範囲のSiO2−B2O3−Al2O3−ZrO2−ZnO−CaO−BaO−Li2O系ガラスにおいて、1.640以上の高い屈折率(nd)と、優れた光線透過性および溶融性を有し、かつ、クラッドガラスとの紡糸性を向上させる前記所望の熱的特性を有するガラスが得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
すなわち、前記目的を達成するための本発明にかかる請求項1に記載の光ファイバー用ガラスは、重量%で、
SiO2 25〜34%、
B2O3 1〜 8%、
ただし、SiO2およびB2O3の合計量が35%以下、
Al2O3 3〜10%、
ZrO2 0.5〜 7%、
Ta2O5 0〜 8%、
ZnO 0.1〜15%、
CaO 5〜20%、
TiO2 0〜0.1%、
PbO 0〜 1%未満、
BaO 31〜52%、
Li2O 0.5〜 4%、
Na2O 0〜 8%、
K2O 0〜 8%、
Sb2O3 0〜 1%の範囲の各成分からなり、
屈折率(nd)が1.640以上であり、軟化点(SP)が680〜740℃の範囲内であり、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲内であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる請求項2に記載の光ファイバー用ガラスは、重量%で、
SiO2 25〜34%、
B2O3 1〜 5%、
ただし、SiO2およびB2O3の合計量が35%以下、
Al2O3 3〜 8%、
ZrO2 3〜 7%、
Ta2O5 0〜 8%、
ZnO 0.1〜10%、
CaO 5〜15%、
ただし、ZnOおよびCaOの合計量が7%以上、
TiO2 0〜0.1%、
BaO 40〜50%、
Li2O 1〜 4%、
Na2O 0〜 2%、
Sb2O3 0〜 1%の範囲の各成分からなり、
屈折率(nd)が1.640以上であり、軟化点(SP)が680〜740℃の範囲内であり、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲内であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
前記のとおり、各成分の組成範囲を限定した理由は次のとおりである。
すなわち、ガラス形成成分であるSiO2成分は、ガラスの耐失透性と化学的耐久性を維持するため25%以上必要であるが、34%を超えると所望の屈折率と軟化点(SP)を維持しがたくなる。
【0013】
B2O3成分は、軟化点(SP)を調整するための成分であり、また、SiO2成分と同様にガラス形成成分であるため、失透に対して安定なガラスを得るためには1%以上必要である。しかし、ガラスの化学的耐久性を維持するため8%までにすべきである。
さらに、SiO2およびB2O3成分は、本発明のガラス組成系では特に低屈折率性を与える成分であるため、所望の屈折率を容易に得るためには、B2O3成分を5%までとすることがより好ましく、同様の理由で両成分の合計量は、35%以下とすべきである。
【0014】
Al2O3成分は、ガラスの化学的耐久性を総合的に向上させる成分であるが、その量が3%未満では上記効果が小さく、10%をこえるとガラスは失透しやすくなる。また、Al2O3成分は、軟化点(SP)を上昇させる効果が大きいため、より好ましい範囲は3〜8%である。
【0015】
ZrO2成分は、ガラスの化学的耐久性、特に耐酸性を向上させる効果が大きい成分であるが、その量が0.5%未満では上記効果が得られず、7%をこえるとガラスは急激に失透しやすくなる。さらに、特に優れた化学的耐久性を得るためにはその量を3%以上とすることがより好ましい。
【0016】
Ta2O5成分は、屈折率の調整および耐失透性の向上に効果があるが、比較的高価な原料であるため、特に上記効果を必要とする場合に導入すべきであり、上記効果を得るためには、8%までで十分である。
【0017】
ZnOおよびCaO成分は、これらの二成分を共存させることにより、後述の図2に示すとおり、軟化点(SP)を従来のガラスと同程度としつつ、溶融温度域におけるガラスの粘度を下げる効果を見出した重要な成分である。粘度を下げることによりガラスの低温溶融が可能となり、高温溶融のため炉材等が溶融ガラス中に溶け込んでおこる不純物汚染の影響を抑え、光線透過性の優れた高屈折率ガラスを得ることができる。上記効果は、ZnOおよびCaO成分を、それぞれ、0.1%以上および5%以上共存させることにより得られるが、これら二成分の合計量を7%以上とすることがより好ましい。
また、ZnOおよびCaO成分の各成分が、それぞれ、15%および20%を超えるとガラスは失透しやすくなる。さらに、耐失透性が一段と優れたガラスを得るためには、ZnO成分を10%以下とすることがより好ましく、目標とする軟化点(SP)をより維持しやすくするためには、CaO成分を15%以下にすることがより好ましい。
【0018】
PbOおよびTiO2成分は、ガラスのソーラリゼーション防止のため任意に添加し得るが、上記効果を得るための導入量は、それぞれ、1%未満および0.1%以下で十分であり、PbOおよびTiO2成分の量が、それぞれ、1%以上および0.1%を超えると、光線透過性が低下する。
また、これらの成分はどちらか一方の成分のみを導入することによりその効果を得ることができるため、環境対策にコストを要するPbO成分は導入しないほうがより好ましい。
【0019】
BaO成分は、溶融時のガラスの安定化と屈折率維持のために必須な成分であるが、31%未満では目標とする屈折率を得難く、52%を超えるとガラスが失透しやすくなる。また、光ファイバーの紡糸温度域(850〜1000℃)での耐失透性に優れたガラスを得るためには40〜50%の範囲にすることがより好ましい。
【0020】
Li2O成分は、軟化点(SP)および平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)を調整するために重要な成分であり、軟化点(SP)を下げ、平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)を大きくする効果があり、また、ガラスの溶融性を向上させる効果がある。
目標の平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)を維持するためには、Li2O成分を0.5%以上にすることが必要であるが、その量が4%を超えると軟化点が低くなり、所望の680℃を維持しがたくなる。
【0021】
また、Na2OおよびK2O成分は、Li2O成分と同様の効果を有し、Li2O成分の補助的効果を得る目的で任意に添加することができる。また、これらの二成分は、それぞれ、Li2O成分と重量%で同一の量を添加した場合、平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)に関してはLi2O成分と同様に大きくするが、軟化点(SP)はLi2O成分ほど下げない。そのため、Li2O成分と、Na2Oおよび/またはK2O成分とを組み合わせて導入することにより、軟化点(SP)および平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)の調整をいっそう容易に行うことができる。ただし、Na2OおよびK2O成分の量がそれぞれ8%を超えるとガラスはかえって失透しやすくなる。また、これら三成分の中ではK2O成分がもっとも低屈折率性をガラスに与える成分であるため、高NA光ファイバー用として、より屈折率の高いガラスを得るためには、K2O成分を導入せずに、Na2O成分を用いるほうがより好ましい。さらに、高い屈折率を有し、かつ、耐失透性および化学的耐久性に優れたガラスを得るためには、Na2O成分を2%以下とし、かつ、Li2O成分を1%以上導入することがより好ましい。
【0022】
Sb2O3成分は、ガラス溶融の際の清澄剤として任意に添加し得るが、その量は1%以下で十分である。
【0023】
【実施例】
次に、本発明の光ファイバー用ガラスにかかる実施組成例(No.1〜No.14)と、前記従来の技術として挙げた特開昭50−160310号公報、特開昭62−70245号公報および特開平2−293346号公報中の実施例と同様の組成を有するガラスの比較組成例(No.A〜No.C)を、それぞれ得られたガラスの屈折率(nd)、軟化点(SP)、平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)、着色度および失透試験の測定結果とともに表1および表2に示した。
【0024】
ここで、着色度は、日本光学硝子工業会規格(JOGIS 02−1975)により、平行に対面を研磨した厚さ10±0.1mmの試料の分光透過率を測定し、透過率80%および5%を示す波長を、それぞれ整数第1位を四捨五入し、10nm単位として表示したものであり、透過率80%を示す波長(λ80)および透過率5%を示す波長(λ5)が短いほど着色度が小さく、光線透過性が優れていることを意味する。
【0025】
失透試験は、白金製の50ccポットにガラス試料150gを入れて、各ガラスの溶融性の難易度に応じて、電気炉中で各試料を1250〜1380℃の温度で5時間溶融した後、降温して、各試料を1000℃および900℃で、5時間保温した後、炉外に取り出して失透の有無を顕微鏡により観察したもので、その結果、失透が認められないガラスを○印で示した。
【0026】
【表1】
(重量%)
【0027】
【表2】
(重量%)
【0028】
表1および表2にみられるとおり、本発明の実施組成例のガラスは、いずれも、失透が認められず従来知られているコアガラスと同等の優れた耐失透性を有し、本発明が目標とする範囲内の屈折率(nd)、軟化点(SP)および平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)を有しており、比較組成例No.AのSiO2−Al2O3−ZrO2−BaO−B2O3−R2O−RO系ガラスおよび比較組成例No.CのSiO2−Na2O−K2O−BaO−ZnO−La2O3系ガラスより屈折率(nd)が一段と高く、本発明の実施組成例のガラスが高NA光ファイバー用のコアガラスとして好適であることが分かる。また、本発明の実施組成例のガラスは、着色度が31/26〜33/28の範囲内にあり、比較組成例No.BのSiO2−PbO−R2O系ガラスよりも着色度が小さく、光線透過性が一段と優れていることが分かる。
【0029】
また、図1は、上記表1中の本発明の実施組成例No.8のガラスおよび上記表2中の比較組成例No.Bのガラスから得た、平行に対面を研磨した厚さ10±0.1mmの試料の分光透過率を測定した結果を示す図である。図1に見られるとおり、本発明にかかる実施組成例No.8のガラスの実線で示した分光透過率曲線は、比較組成例No.Bのガラスの点線で示した分光透過率曲線より短波長側にシフトしており、上記比較組成例のガラスと比べて、短波長域での光線透過性が優れていることが図1からも分かる。
【0030】
また、図2は、上記表1中の本発明の実施組成例No.7のガラスおよび上記表2中の比較組成例No.Cのガラスの粘度(logη)を測定した結果を示す。図2に見られるとおり、実施組成例No.7のガラスは、ガラスの軟化点(SP)、すなわち、ガラスの粘度(logη)が7.65poise(ポイズ)を示す温度が上記比較組成例のガラスとほぼ同じであるが、約1250℃以上の溶融温度域では、上記比較組成例のガラスより粘度(logη)が一段と小さく、本発明の上記実施組成例のガラスは、上記比較組成例のガラスより溶融性が優れ、より低温で溶融可能であることが分かる。
【0031】
なお、表1および表2に示した本発明にかかる実施組成例のガラスは、いずれも酸化物、炭酸塩および硝酸塩等の原料を所定の割合で秤量混合した後、白金坩堝等に投入し、組成による溶融性の難易度に応じて、1250〜1380℃の温度で2〜4時間溶融し、撹拌均質化した後、適当な温度に下げて金型等に鋳込み、徐冷することにより容易に得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明の光ファイバー用ガラスはSiO2−B2O3−Al2O3−ZrO2−ZnO−CaO−BaO−Li2O系の特定組成範囲を有するものであるから、軟化点(SP)が680〜740℃、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲を有し、かつ、耐失透性が優れているため、ファイバー紡糸を容易に行うことができる。また、1.640以上の高い屈折率(nd)を有し、溶融温度域における粘度が低いため低温溶融が可能であり、短波長域での光線透過性が優れているため演色性の低下が小さいことから、光伝送損失の小さい高NA光ファイバー用ガラスとして好適であり、特にコアガラスとして用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施組成例No.8のガラスおよび比較組成例No.Bのガラスの分光透過率を測定した結果を示す図。
【図2】本発明の実施組成例No.7のガラスおよび比較組成例No.Cのガラスの粘度を測定した結果を示す図。
Claims (2)
- 重量%で、
SiO2 25〜34%、
B2O3 1〜 8%、
ただし、SiO2およびB2O3の合計量が35%以下、
Al2O3 3〜10%、
ZrO2 0.5〜 7%、
Ta2O5 0〜 8%、
ZnO 0.1〜15%、
CaO 5〜20%、
TiO2 0〜0.1%、
PbO 0〜 1%未満、
BaO 31〜52%、
Li2O 0.5〜 4%、
Na2O 0〜 8%、
K2O 0〜 8%、
Sb2O3 0〜 1%の範囲の各成分からなり、
屈折率(nd)が1.640以上であり、軟化点(SP)が680〜740℃の範囲内であり、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲内であることを特徴とする光ファイバー用ガラス。 - 重量%で、
SiO2 25〜34%、
B2O3 1〜 5%、
ただし、SiO2およびB2O3の合計量が35%以下、
Al2O3 3〜 8%、
ZrO2 3〜 7%、
Ta2O5 0〜 8%、
ZnO 0.1〜10%、
CaO 5〜15%、
ただし、ZnOおよびCaOの合計量が7%以上、
TiO2 0〜0.1%、
BaO 40〜50%、
Li2O 1〜 4%、
Na2O 0〜 2%、
Sb2O3 0〜 1%の範囲の各成分からなり、
屈折率(nd)が1.640以上であり、軟化点(SP)が680〜740℃の範囲内であり、100〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数(α100 〜 300 ℃)が85〜110×10-7/℃の範囲内であることを特徴とする光ファイバー用ガラス。
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