JP4218505B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、可変圧縮比機構を備えた内燃機関の制御装置に関し、特に、火花点火式内燃機関におけるノッキングを有効に回避する技術に関する。
火花点火式内燃機関においては、圧縮比を向上することが熱効率の改善に有効であり、燃料消費の低減に貢献することが広く知られている。しかしながら、圧縮比を向上すれば、高負荷時にノッキングが発生し易くなるという問題がある。
ノッキングを回避するための手段としては、点火時期の遅角によるものが一般的である。例えばシリンダブロックに設置した振動センサによりノッキングを検知し、点火時期を遅角してノッキングを回避する制御は、すでに多くの火花点火式内燃機関において採用されている。
一方、機関の圧縮比を変更することが可能であれば、高負荷時には圧縮比を低下することでノッキングを回避することが可能であり、低負荷時には圧縮比を高めて高い熱効率を得ることが可能となる。
圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有する火花点火式内燃機関においては、圧縮比の低下と点火時期の遅角という2つの異なるノッキング回避手段を有することになるが、従来、これら2つの手段をどのようにに制御すれば、最も効果的にノッキングの回避が可能であるか明らかではなかった。
圧縮比の低下と点火時期の遅角という2つの制御手段を有する火花点火式内燃機関においてノッキング回避を行う制御装置の一例が、特許文献1に開示されている。この特許文献1の技術は、基本的に圧縮比の低下を優先する。これは、圧縮比の低下による出力低下は、点火時期の遅角による出力低下よりも小さいとの考え方に基づいたものであり、ノッキングの発生が検知された場合には、まず、圧縮比の低下によりノッキングを回避する制御を優先し、圧縮比が限界まで低下してもなおノッキングの発生が続く場合には、点火時期の遅角によるノッキング回避制御を行うというものである。
特公平5−59273号公報
しかしながら、圧縮比の低下による出力低下が、点火時期の遅角による出力低下よりも小さい、との考え方は必ずしも真ではなく、両者の関係は機関の運転状態によって異なるものである。
機関の圧縮比を高めた場合、熱効率が向上し出力も増大するが、同時に燃焼ガスの温度も高温となり、燃焼室壁面への熱伝達、いわゆる冷却損失が大きくなるため、圧縮比向上による熱効率改善は、理論熱効率が示すそれより小さくなる。機関回転速度が比較的高速である場合は、燃焼室内が高温である期間が実時間ベースで比較的短くなるため、燃焼室壁面への熱伝達は比較的小さくなり、結果として冷却損失も小さくなる。すなわち、圧縮比を高めた場合の熱効率向上は、冷却損失が比較的小さい高速側の方が大きく、機関回転速度が低速である場合は小さくなる。
従って、逆に圧縮比を低下してノッキングを回避することを考えた場合、高速側の方が圧縮比低下による熱効率低下代が低速側に対して小さいことになる。つまり、高速側では、ノッキング回避のためには圧縮比の低下よりも点火時期の遅角を行った方が機関の熱効率,出力の低下を最小に留めるという観点で有利であり、低速側では逆に、圧縮比の低下を点火時期の遅角に優先して行う方が有利であるということになる。
以下、この現象を、シミュレーションによる予想結果を示して説明する。図1は、熱発生開始時期CA0(点火時期に相当)に対する図示平均有効圧IMEPの変化を、異なる圧縮比(CR)において求めたものである。図1(a)に示す比較的低速側(1200rpm)では、(b)に示す高速側(4800rpm)に比較して、圧縮比”1”あたりの図示平均有効圧IMEPの変化が小さくなっている。
一般に、圧縮比を”1”低下した場合のノッキング回避効果と、点火時期を5°CA遅角した場合のノッキング回避効果とがほぼ等しく、図1中のL1,L2,L3は、このことに基づいて作成した、ノッキング回避効果が等しくなる点火時期および圧縮比の組み合わせを示す線である。当初の圧縮比および点火時期の設定の組み合わせとして、L1上で図示平均有効圧IMEPが最大であるA点が設定される。機関の運転中にノッキングの発生が検知された場合、ノッキング回避のために、圧縮比を低下してB点の設定にて運転を行うか、点火時期を遅角してC点の設定にて運転を行うかを選択可能である。
ここで、低速側である(a)では、B点の方がC点よりも図示平均有効圧IMEPが大きく、機関の出力低下を最小に抑制できる。逆に、高速側である(b)では、C点の方がB点よりも図示平均有効圧IMEPが大きく、出力低下を抑制する意味で有利であることが解る。
以上に説明したように、可変圧縮比機構を有する火花点火式内燃機関において、ノッキングが発生した場合の回避手段として、圧縮比の低下と点火時期の遅角とが選択可能な場合、どちらが有利な回避手段であるかは機関の運転状態に依存するものである。
すなわち、特許文献1に開示された、常に圧縮比の低下を優先したノッキング回避制御では、機関の運転条件によって異なるノッキング回避手段としての圧縮比低下と点火時期遅角の優劣を機関の制御に反映することができず、ノッキング回避のために、本来不要な出力低下を生じてしまう可能性がある。
また、一般に機関の圧縮比を可変とするためには機械的手段による駆動機構が必要であり、圧縮比の切換にはある程度の時間が必要となる。ノッキングを検知した後、ノッキング回避のための圧縮比低下制御が迅速に行われなくては、その間ノッキングの発生が継続することになり、不快な打音が継続し、また、機関の耐久性に問題が発生する可能性がある。すなわち、機関回転速度がより高速側にある場合は、より迅速な手段によりノッキングを回避する必要があるという問題もある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたもので、機関の運転状態に応じて、圧縮比の低下と点火時期の遅角のいずれか適した手段によりノッキング回避制御を行うことにより、機関の出力低下を最低限に留めつつ的確にノッキング回避を行うことを目的とする。
この発明に係る内燃機関の制御装置は、圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構および点火時期の制御手段を備えている内燃機関を前提としており、振動センサなどからなるノッキングの発生を検知する検知手段を備えている。そして、本発明の制御装置では、上記検知手段によりノッキングの発生が検知されたときに、機関の運転状態に応じて、ノッキング回避制御として圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角のいずれを優先して行うかを選択する。
例えば、上記ノッキング回避制御として、機関回転速度が比較的低回転である場合は圧縮比の低下を実行し、機関回転速度が比較的高回転である場合は点火時期の遅角を実行する。
あるいは、上記ノッキング回避制御として、機関負荷が比較的低負荷である場合は圧縮比の低下を実行し、機関負荷が比較的高負荷である場合は点火時期の遅角を実行する。
あるいは、上記ノッキング回避制御として、機関回転速度が比較的低回転かつ機関負荷が比較的低負荷である場合は圧縮比の低下を実行し、機関回転速度が比較的高回転かつ機関負荷が比較的高負荷である場合は点火時期の遅角を実行する。
本発明の一つの態様では、これらのノッキング回避制御は、ノッキングの発生が検知されなくなるまで繰り返し実行される。例えば、一定の微小量ずつ圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角が繰り返し実行される。
本発明では、ノッキング回避制御として圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角のいずれかが優先して実行されるが、この圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角が所定の限界まで達した以降にノッキングが検知されたときに、他方のノッキング回避制御を実行するようにしてもよい。
さらに、ノッキング回避制御として圧縮比の低下および点火時期の遅角の両方が限界まで達した以降は、ノッキングの検知に対し、ノッキング回避制御として吸気量の制限を実行するようにしてもよい。
また本発明の一つの態様では、ノッキング回避制御として圧縮比の低下が優先して実行される運転状態において、ノッキング検知に対する現在の圧縮比の低下が実行されたときに、この圧縮比の低下に対応して、ノッキング回避制御として点火時期の遅角が優先して実行される運転状態での基本点火時期が遅角補正される。
この場合、現在の圧縮比の低下と同程度のノッキング回避効果が得られるように上記基本点火時期の遅角補正を行うことが好ましい。
つまり、上記基本点火時期は、機関回転速度や負荷に対応して予め制御マップ等として設定されているが、例えば低回転側の領域でノッキング検知に対し圧縮比の低下を実行したときに、高回転側の領域の基本点火時期を予め遅角補正しておくことにより、その後、運転状態が高回転側へ移行した際にノッキングを生じる可能性が低くなる。
同様に、ノッキング回避制御として点火時期の遅角が優先して実行される運転状態において、ノッキング検知に対する現在の点火時期の遅角が実行されたときに、この点火時期の遅角に対応して、ノッキング回避制御として圧縮比の低下が優先して実行される運転状態での基本圧縮比を低下補正するようにすることもできる。
この場合、現在の点火時期の遅角と同程度のノッキング回避効果が得られるように上記基本圧縮比の低下補正を行うことが好ましい。
上記可変圧縮比機構は、例えば、ピストンにピストンピンを介して連結された第1リンクと、この第1リンクに連結ピンを介して連結されるとともにクランクシャフトのクランクピン部に回転可能に連結された第2リンクと、上記第1リンクまたは第2リンクに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持された第3リンクと、この第3リンクの揺動支持位置を変更する揺動支持位置変更機構と、を含む複リンク式ピストン−クランク機構から構成される。
この発明によれば、機関の運転状態に応じて、ノッキング回避制御として圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角のいずれか最適な方を優先するので、ノッキング回避に伴う出力低下を最小限に抑制することができる。そして、ある運転状態において検出されたノッキングの発生に基づいて、他の運転状態でもそれに応じたノッキング回避のための圧縮比低下または点火時期遅角が予めなされるので、より広い運転状態において確実にノッキングを回避することが可能となる。
特に、比較的低速域では圧縮比の低下を実行し、比較的高速域では点火時期の遅角を実行するものとすれば、機関の出力低下を最小限に抑制できると同時に、機関高速域で可変圧縮比機構の応答性に制限されずに迅速にノッキングを回避可能となる。
また、比較的低負荷域では圧縮比の低下を実行し、比較的高負荷域では点火時期の遅角を実行するものとすれば、可変圧縮比機構により低負荷時の圧縮比が高く設定される場合のノッキング回避手段を提供することで、熱効率の低下を最小限に抑制し、機関の常用域における燃料消費を節約することが可能となる。
そして請求項のように、ノッキング回避のための制御をノッキングの発生が検知されなくなるまで繰り返すようにすれば、高気温時などより厳しい条件化でも、確実にノッキングを回避することが可能となる。
また請求項あるいは請求項10に記載の発明によれば、特にノッキング発生が厳しい条件下でも、圧縮比の低下と点火時期の遅角を組み合わせることで、確実にノッキングを回避することが可能となる。
さらに、請求項11に記載の発明によれば、さらにノッキング発生が厳しい条件下でも、確実にノッキングを回避することが可能となるとともに、可変圧縮比機構または点火時期制御機構に不具合が発生した場合のフェイルセーフを提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。図2に本実施例における内燃機関の構成を示す。この内燃機関は、シリンダヘッド1とシリンダブロック2とにより大略構成されており、かつ、ピストン3の上方に画成される燃焼室4内の混合気を火花点火する点火プラグ9を備えたガソリンエンジン等の火花点火式内燃機関である。この内燃機関は、周知のように、吸気ポート7を開閉する吸気弁5と、排気ポート8を開閉する排気弁6と、吸気ポート7に燃料を噴射する燃料噴射弁10と、吸気コレクタ18の上流側を開閉して吸入空気量を調整するスロットル16と、を有し、かつ、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構20を備えている。
ECU(エンジン・コントロール・ユニット)11は、CPU,ROM,RAM及び入出力インターフェースを備えた周知のデジタルコンピュータであり、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ12,機関水温を検出する水温センサ13,機関回転数を検出するクランク角センサ14,及びノッキングの有無を検出するノックセンサ15等の各種センサからの検出信号等に基づいて、燃料噴射弁10,点火プラグ9,スロットル16の駆動装置16a,及び可変圧縮比機構20の駆動装置21等の各種アクチュエータへ制御信号を出力して、燃料噴射量,燃料噴射時期,点火時期,スロットル開度,及び機関圧縮比等を統括的に制御する。上記ノックセンサ15としては、シリンダブロック2の振動を検出するものや、筒内圧を検出する形式のものなどを利用することができる。
図3を参照して、可変圧縮比機構20は、クランクシャフト22のクランクピン23に回転可能に装着されたロアリンク24と、このロアリンク24とピストン3とを連係するアッパリンク25と、偏心軸28が設けられたコントロールシャフト27と、偏心軸28とロアリンク24とを連係するコントロールリンク26と、を有している。上記の駆動装置21(図2参照)によりコントロールシャフト27の回転位置を変更することにより、コントロールリンク26によるロアリンク24の運動拘束条件が変化し、ピストン3のストローク特性、すなわちピストン3の上死点位置及び機関圧縮比が連続的に変更・制御される。この可変圧縮比機構20自体は、本出願人が先に提案した特開2002−188455号公報や特開2002−129995号公報等に開示された公知の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図4の特性図は、機関回転速度Neと機関負荷Tpとをパラメータとして、ノッキング発生が検知された場合に、ノッキング回避手段として、圧縮比の低下および点火時期の遅角のどちらを優先して行うかを、マップ上に示したものである。この例では、図示するように、所定の機関回転速度NCRを境として、低回転側では圧縮比の低下を、高回転側では点火時期の遅角を優先して、ノッキング回避制御を行う。ここで、後述するように、圧縮比の低下を優先するか点火時期の遅角を優先するかを変数KCRで示すものとし、圧縮比低下を優先する領域ではKCR=1、点火時期遅角を優先する領域ではKCR=0と定義するものとする。
なお、圧縮比低下を優先する領域において、圧縮比を最低値まで低下してもノッキングが発生する場合は、点火時期の遅角も加えて実行する。逆に、点火時期遅角を優先する領域において、点火時期を所定の最大値まで遅角してもノッキングが発生する場合は、圧縮比の低下も加えて実行することで、ノッキングの回避を行う。そして、圧縮比および点火時期の両方が限界値に達するまで回避制御を行ってもノッキングが発生する場合は、スロットル16の開口度を制限して、吸気量を減ずることでノッキング回避を行う。
図5は、本発明の第1実施例に係る基本的な制御の流れを示すフローチャートである。本ルーチンは、例えばECU11により所定期間毎に繰り返し実行される。ステップ11では、ノックセンサ15の検出信号を読み込む。ステップ12では、上記ノックセンサ15の検出信号に基づいて、ノッキングの発生の有無を判定する。ノッキングが発生していないと判定されればステップ51へ進み、通常設定に従って点火時期(ステップ51),圧縮比(ステップ52),スロットル開度(ステップ53)等を制御して終了する。ノッキングが発生している場合には、ステップ13へ進む。
ステップ13では、機関回転速度Neを、ノッキング回避のための優先手段切換回転速度である所定回転速度NCRと比較し、Ne>NCRであればステップ14へと進む。この場合、ノッキング回避のためには点火時期の遅角が圧縮比の低下に対して優先される。ステップ14では、このことを制御上示す変数として、KCRに0がセットされる。
ステップ15では、現在の設定点火時期ADVが、所定の最遅角点火時期ADVMAXに達しているかどうかが評価される。点火時期ADVが最遅角点火時期ADVMAXに達していなければ、ステップ16へと進み、現在の点火時期ADVに5°CAを加えて遅角し、新たな設定点火時期ADVとし、ステップ51へと進む。この時の点火時期制御単位である加算量5°CAは、機関の特性に応じて決定されるが、後述の圧縮比制御単位(圧縮比”1”)と同等のノッキング回避効果があることが望ましい。
現在の点火時期ADVがすでに最遅角点火時期ADVMAXに達していた場合は、点火時期の遅角はそれ以上行うことはできず、従って、圧縮比の低下によりノッキング回避制御を行うかどうかが判断される。ステップ17では、現在の圧縮比CRが最低圧縮比CRMINに達しているかどうかが評価され、圧縮比CRが最低圧縮比CRMINに達していなければ、ステップ18へ進んで、現在の圧縮比CRを”1”減ずることで圧縮比を低下して新たな設定圧縮比CRとした後、ステップ51へと進む。このときの圧縮比制御単位”1”は、上述のように、点火時期制御単位と同等のノッキング回避効果が得られる大きさに設定される。
ステップ17で圧縮比CRが最低圧縮比CRMINに達していた場合、点火時期および圧縮比ともにノッキング回避のための限界値に達しているということであり、この場合はステップ19において吸気量の制限の設定を行う。現在のスロットル開度TVOが、ノッキングを回避できる所定の最大スロットル開度TVOMAXと比較され、スロットル開度TVOと最大スロットル開度TVOMAXのいずれか小さい方が、新たなスロットル開度TVOとして設定される。最大スロットル開度TVOMAXは、吸気量を、ノッキング回避が確実にできる程度に制限するよう、機関回転数毎にテーブルとして設定するのが良い。スロットル開度TVOを再設定した後は、ステップ51へと進む。
上記ステップ13において、Ne<NCRと判断された場合は、ステップ24へと進み、圧縮比の低下を点火時期の遅角に優先して、ノッキング回避制御を行う。ステップ24では、ステップ14とは逆に、圧縮比低下を優先することを示す変数KCRに、KCR=1が設定される。
ステップ25では、現在の設定圧縮比CRが、最低圧縮比CRMINに達しているかどうかが評価される。圧縮比CRが最低圧縮比CRMINに達していなければ、ステップ26へと進み、現在の圧縮比CRから”1”減じて新たな設定圧縮比CRとし、ステップ51へと進む。
現在の圧縮比CRがすでに最低圧縮比CRMINに達していた場合は、圧縮比の低下はそれ以上行うことは出来ず、従って、点火時期の遅角によりノッキング回避制御を行うかどうかが判断される。ステップ27では、現在の点火時期ADVが最遅角点火時期ADVMAXに達しているかどうかが評価され、点火時期ADVが最遅角点火時期ADVMAXに達していなければ、現在の点火時期ADVに5°CAを加えることで点火時期を遅角し(ステップ28)、ステップ51へと進む。
ステップ25からステップ28における圧縮比制御単位”1”および点火時期制御単位5°CAは、ステップ15からステップ18にて使用される値と同様に決定される。
ステップ27で点火時期ADVが最遅角点火時期ADVMAXに達していた場合、点火時期および圧縮比ともにノッキング回避のための限界値に達しているということであり、この場合はステップ29において吸気量の制限の設定を行う。設定は前述したステップ19におけるスロットル開度TVOの設定と同様であり、スロットル開度TVOを再設定した後は、ステップ51へと進む。
ステップ51、ステップ52、ステップ53では、それぞれ、設定された点火時期ADV、圧縮比CR、スロットル開度TVOに基づいて、各装置を実際に駆動するための制御が行われる。
このようにして、ノッキングの発生が検出されなくなるまで、機関の運転状態に応じて圧縮比または点火時期のいずれかを段階的に変化させながら、ノッキング回避制御を行うことで、機関出力の低下を最小限に抑制しつつ、ノッキングを回避することができる。
また、本実施例に用いられる上述の可変圧縮比機構は、その機械的な構成から圧縮比の切換に所定の時間を要する。これに対して、ほぼ電子・電気的部品によってのみ構成される点火時期の制御装置は、十分に短い時間で遅角制御を実施することが可能である。本実施例においては、比較的高回転側では圧縮比よりも点火時期の遅角を優先してノッキングを回避する構成としており、従って、圧縮比の切換遅れのためにノッキングの発生が継続する事態を回避することができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図6は、機関回転速度Neと機関負荷Tpとをパラメータとして、ノッキング発生が検知された場合に、ノッキング回避手段として、圧縮比の低下および点火時期の遅角のどちらを優先して行うかを、マップ上に示したものである。この例では、ノッキング回避の際に、機関の負荷に応じて、優先される制御手段が選択され、所定の基本燃料噴射期間TPCRを境として、低負荷側では圧縮比の低下を、高負荷側では点火時期の遅角を優先して、ノッキング回避制御を行う。ここでも、制御の優先を変数KCRで示し、圧縮比低下を優先する領域ではKCR=1、点火時期遅角を優先する領域ではKCR=0と定義するものとする。
本実施例の制御の流れは、基本的に前述した第1実施例と変わりがなく、図5に示した第1実施例のフローチャートにおけるステップ13で実施される機関回転速度の比較を、基本燃料噴射期間Tpの比較に置き換えるだけである。従って、その説明は省略する。
次に、図7および図8に基づいて、本発明の第3実施例を説明する。図7は、機関回転速度Neと機関負荷Tpとをパラメータとして、ノッキング発生が検知された場合に、ノッキング回避手段として、圧縮比の低下および点火時期の遅角のどちらを優先して行うかを、マップ上に示したものであり、この例では、低回転低負荷域においては圧縮比の低下を優先し、高回転高負荷域においては点火時期の遅角を優先してノッキング回避制御を行う。両制御方式の切換については、実機において圧縮比の低下と点火時期の遅角のいずれが各運転領域において有利であるかを実験的に求め、機関の回転速度・負荷マップ上に、優先ノッキング回避手段を示す変数KCRを設定すれば良い。また、シミュレーションによって求めることも可能である。前述したように、KCR=1であれば圧縮比の低下優先、KCR=0であれば点火時期の遅角優先である。
この実施例の場合も、圧縮比低下を優先する領域において、圧縮比を最低値まで低下してもノッキングが発生する場合は、点火時期の遅角も加えて実行する。逆に、点火時期遅角を優先する領域において、点火時期を所定の最大値まで遅角してもノッキングが発生する場合は、圧縮比の低下も加えて実行することで、ノッキングの回避を行う。
そして、圧縮比および点火時期の両方が限界値に達するまで回避制御を行ってもノッキングが発生する場合は、スロットル16の開口度を制限して、吸気量を減ずることでノッキング回避を行う。
図8は、上記第3実施例の基本的な制御の流れを示すフローチャートである。本ルーチンは、例えばECU11により所定期間毎に繰り返し実行される。ステップ11では、ノックセンサ15の検出信号を読み込む。ステップ12では、上記ノックセンサ15の検出信号に基づいて、ノッキングの発生の有無を判定する。ノッキングが発生していないと判定されればステップ51へ進み、通常設定に従って点火時期(ステップ51),圧縮比(ステップ52),スロットル開度(ステップ53)等を制御して終了する。ノッキングが発生している場合は、ステップ13へ進む。
ステップ13では、機関回転速度Neおよび基本燃料噴射期間Tpに基づいて、優先ノッキング回避制御を示す変数KCRの値を割り付けたKCRマップを参照する。ステップ14では、その判定を行い、変数KCRが0であれば点火時期優先制御としてステップ15へ進み、1であれば圧縮比優先制御としてステップ25に進む。
ステップ15以降およびステップ25以降の処理については、前述した第1の実施例(図5)と同様であり、その説明は省略する。
本実施例では、ノッキング回避のための優先制御を機関の回転速度・負荷マップ上に割り付けることで、高負荷時のノッキング回避を的確に行うだけでなく、低負荷時の熱効率低下も最低限に抑制して、高効率を維持することができる。
次に、本発明のより具体的な実施例について説明する。本実施例は、図7で説明したと同様に、機関の回転速度・負荷マップ上に、ノッキング回避のための優先制御を示す変数KCRを割り付けて、そのときの回転速度・負荷に基づいて優先制御を選択するのであるが、特に、一方の領域でノッキングを検知してその回避制御を行った場合に、他方の領域でも同程度のノッキング回避効果のある制御を織り込むことを特徴としている。
すなわち、可変圧縮比機構20の基本的な目標圧縮比および基本的な点火時期は、内燃機関の回転速度・負荷に対応した圧縮比マップおよび点火時期マップに予め割り付けられており、内燃機関の運転状態に応じて検索されるのであるが、例えば、圧縮比の低下を優先してノッキングを回避する領域においてノッキングが検知された場合、該領域における設定圧縮比を減じてノッキング回避制御を行うとともに、点火時期の遅角を優先してノッキングを回避する領域について、点火時期マップ上の設定点火時期を遅角補正するのである。従って、回転速度・負荷が変化して、点火時期の遅角を優先してノッキングを回避する領域に移行したときに、実際にノッキングを検知する以前に、ノッキング回避を考慮した設定となり、実際のノッキング発生を抑制できる。逆に、点火時期優先の領域でノッキングが検知された場合も同様に、該領域での点火時期を遅角してノッキング回避制御を行うとともに、圧縮比優先の領域について、圧縮比マップ上の設定圧縮比を低下補正する。従って、回転速度・負荷が変化して、圧縮比低下を優先する領域に移行したときに、実際にノッキングが検知される以前に、ノッキング回避を行うことができる。
図9は、この実施例の具体的な制御の流れを示すフローチャートである。本ルーチンは、例えばECU11により所定期間毎に繰り返し実行される。ステップ11では、ノックセンサ15の検出信号を読み込む。ステップ12では、上記ノックセンサ15の検出信号に基づいて、ノッキングの発生の有無を判定する。ノッキングが発生していないと判定されればステップ51へ進み、通常設定に従って点火時期(ステップ51),圧縮比(ステップ52),スロットル開度(ステップ53)等を制御して終了する。ノッキングが発生している場合は、ステップ13へ進む。
ステップ13では、機関回転速度Neおよび基本燃料噴射期間Tpに基づいて、優先ノッキング回避制御を示す変数KCRを割り付けたKCRマップを参照する。ステップ14では、その判定を行い、KCRが0であれば点火時期優先制御としてステップ15へ進み、1であれば圧縮比優先制御としてステップ25に進む。
ステップ15では、点火時期優先領域における現在の設定点火時期ADV0が、所定の最遅角点火時期ADV0MAXに達しているかどうかが評価される。点火時期ADV0が最遅角点火時期ADV0MAXに達していなければ、ステップ16へと進み、現在の点火時期ADV0に5°CAを加えて遅角し、新たな設定点火時期ADV0とする。さらにステップ16aにおいて、圧縮比優先制御領域における圧縮比マップ上の設定圧縮比CR1を”1”減じて新たな圧縮比CR1として格納し、ステップ51へと進む。このときの点火時期制御単位である加算量5°CAと、圧縮比制御単位”1”は、同等のノッキング回避効果を有するものである。なお、上記ステップ16で修正された点火時期ADV0は直ちに反映するが、ステップ16aによる圧縮比CR1の補正は、この時点の運転に影響するものではなく、回転速度・負荷が圧縮比優先制御領域に移行した際に初めて反映することになる。
現在の点火時期ADV0がすでに最遅角点火時期ADV0MAXに達していた場合は、点火時期の遅角はそれ以上行うことはできず、従って、圧縮比の低下によりノッキング回避制御を行うかどうかが判断される。ステップ17では、点火時期優先領域における現在の圧縮比CR0が最低圧縮比CRMINに達しているかどうかが評価され、圧縮比CR0が最低圧縮比CRMINに達していなければ、ステップ18へ進んで、現在の圧縮比CR0を”1”減ずることで圧縮比を低下して新たな設定圧縮比CR0とする。さらにステップ18aにおいて、圧縮比優先領域における点火時期マップ上の設定点火時期ADV1に5°CAを加えて遅角補正を行い、新たな設定点火時期ADV1として格納した上で、ステップ51へと進む。
ステップ17で圧縮比CR0が最低圧縮比CRMINに達していた場合、現在の点火時期および圧縮比がともにノッキング回避のための限界値に達しているということであり、この場合はステップ19において吸気量の制限の設定を行う。現在のスロットル開度TVOが、ノッキングを回避できる所定の最大スロットル開度TVOMAXと比較され、スロットル開度TVOと最大スロットル開度TVOMAXのいずれか小さい方が、新たなスロットル開度TVOとして設定される。最大スロットル開度TVOMAXは、吸気量を、ノッキングが確実に回避できる程度に制限するように、機関回転数毎にテーブルとして設定するのが良い。スロットル開度TVOを再設定した後は、ステップ51へと進む。
ステップ25〜ステップ29では、圧縮比を優先したノッキング回避制御が行われる。ステップ25では、圧縮比優先領域における現在の設定圧縮比CR1が、最低圧縮比CRMINに達しているかどうかが評価され、圧縮比CR1が最低圧縮比CRMINに達していなければ、ステップ26へと進み、現在の圧縮比CR1を”1”減じて新たな設定圧縮比CR1とする。さらにステップ26aで、点火時期優先領域における点火時期マップ上の点火時期ADV0に5°CAを加えて遅角補正を行った後、ステップ51へと進む。
ステップ25で現在の圧縮比CR1がすでに最低圧縮比CRMINに達していた場合は、圧縮比の低下はそれ以上行うことはできず、従って、点火時期の遅角によりノッキング回避制御を行うかどうかが判断される。ステップ27では、圧縮比優先領域における現在の点火時期ADV1が最遅角点火時期ADV1MAXに達しているかどうかが評価され、点火時期ADV1が最遅角点火時期ADV1MAXに達していなければ、ステップ28へ進んで現在の点火時期ADV1に5°CAを加えることで点火時期を遅角する。さらにステップ28aで、点火時期優先領域における圧縮比マップ上の設定圧縮比CR0を”1”減じて格納した後、ステップ51へと進む。
ステップ27で点火時期ADV1がADV1MAXに達していた場合、点火時期および圧縮比ともにノッキング回避のための限界値に達しているということであり、この場合はステップ29において吸気量の制限の設定を行う。設定はステップ19におけるスロットル開度TVOの設定と同様であり、スロットル開度TVOを再設定した後は、ステップ51へと進む。
ステップ51、ステップ52、ステップ53ではそれぞれ、設定された点火時期ADV(ADV0もしくはADV1)、圧縮比CR(CR0もしくはCR1)、スロットル開度TVOに基づいて、各装置を実際に駆動するための制御が行われる。
このようにして、ノッキングの発生が検出されなくなるまで、機関の運転状態に応じて圧縮比または点火時期のいずれかを段階的に変化させながら、ノッキング回避制御を行うことで、機関出力の低下を最小限に抑制しつつ、確実にノッキングを回避することができる。
また、本実施例においては、圧縮比と点火時期のいずれかが優先される領域において検出されたノッキング発生に基づいて、もう一方の領域においても同様のノッキング発生の懸念があると判断し、予めノッキングが検知された領域と同等効果のノッキング回避設定を行うことで、ノッキング発生をより効果的に回避できる。
なお、本発明では対象となる機関を火花点火式内燃機関と呼んでいるが、これは必ずしも点火プラグを用いた火花点火に限定されず、点火時期を設定可能な手段で着火が行われ、主に火炎伝播によって燃焼を行う機関であれば、同様に本発明の範疇に含まれる。
ノッキング回避のための圧縮比および点火時期制御の影響を(a)低速時と(b)高速時とで対比して示す特性図。 本発明に係る内燃機関の制御装置を示すシステム構成図。 可変圧縮比機構を示す概略構成図。 第1実施例におけるノッキング回避のための優先手段の割り付けを示した特性図。 第1実施例における制御の流れを示すフローチャート。 第2実施例におけるノッキング回避のための優先手段の割り付けを示した特性図。 第3実施例におけるノッキング回避のための優先手段の割り付けを示した特性図。 第3実施例における制御の流れを示すフローチャート。 より具体的な実施例における制御の流れを示すフローチャート。
符号の説明
9…点火プラグ
10…燃料噴射弁
11…ECU(エンジン・コントロール・ユニット)
12…アクセル開度センサ
14…クランク角センサ
15…ノックセンサ
16…スロットル
20…可変圧縮比機構
22…クランクシャフト
24…ロアリンク
25…アッパリンク
26…コントロールリンク
27…コントロールシャフト

Claims (14)

  1. 圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構および点火時期の制御手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    ノッキングの発生を検知する検知手段を備え、上記検知手段によりノッキングの発生が検知されたときに、機関の運転状態に応じて、ノッキング回避制御として圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角のいずれを優先して行うかを選択し、
    ノッキング回避制御として圧縮比の低下が優先して実行される運転状態において、ノッキング検知に対する現在の圧縮比の低下に対応して、ノッキング回避制御として点火時期の遅角が優先して実行される運転状態での基本点火時期を遅角補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 現在の圧縮比の低下と同程度のノッキング回避効果が得られるように上記基本点火時期の遅角補正を行うことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構および点火時期の制御手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    ノッキングの発生を検知する検知手段を備え、上記検知手段によりノッキングの発生が検知されたときに、機関の運転状態に応じて、ノッキング回避制御として圧縮比の低下もしくは点火時期の遅角のいずれを優先して行うかを選択し、
    ノッキング回避制御として点火時期の遅角が優先して実行される運転状態において、ノッキング検知に対する現在の点火時期の遅角に対応して、ノッキング回避制御として圧縮比の低下が優先して実行される運転状態での基本圧縮比を低下補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 現在の点火時期の遅角と同程度のノッキング回避効果が得られるように上記基本圧縮比の低下補正を行うことを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 上記ノッキング回避制御として、機関回転速度が比較的低回転である場合は圧縮比の低下を実行し、機関回転速度が比較的高回転である場合は点火時期の遅角を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 上記ノッキング回避制御として、機関負荷が比較的低負荷である場合は圧縮比の低下を実行し、機関負荷が比較的高負荷である場合は点火時期の遅角を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 上記ノッキング回避制御として、機関回転速度が比較的低回転かつ機関負荷が比較的低負荷である場合は圧縮比の低下を実行し、機関回転速度が比較的高回転かつ機関負荷が比較的高負荷である場合は点火時期の遅角を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 上記ノッキング回避制御は、ノッキングの発生が検知されなくなるまで繰り返し実行されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  9. ノッキング回避制御として圧縮比の低下が優先して実行される運転状態において、圧縮比の低下が所定の限界まで達した以降は、ノッキング回避制御として点火時期の遅角が実行されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  10. ノッキング回避制御として点火時期の遅角が優先して実行される運転状態において、点火時期の遅角が所定の限界まで達した以降は、ノッキング回避制御として圧縮比の低下が実行されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  11. ノッキング回避制御として圧縮比の低下および点火時期の遅角の両方が限界まで達した以降は、ノッキングの検知に対し、ノッキング回避制御として吸気量の制限を実行することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  12. 上記可変圧縮比機構は、ピストンにピストンピンを介して連結された第1リンクと、この第1リンクに連結ピンを介して連結されるとともにクランクシャフトのクランクピン部に回転可能に連結された第2リンクと、上記第1リンクまたは第2リンクに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持された第3リンクと、この第3リンクの揺動支持位置を変更する揺動支持位置変更機構と、を含む複リンク式ピストン−クランク機構から構成されることを特徴とする請求項1〜1のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  13. 内燃機関の燃焼室に設けられた点火手段と、
    この点火手段による点火時期を機関運転状態に応じて制御する点火時期制御手段と、
    内燃機関の圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、
    この可変圧縮比機構による内燃機関の圧縮比を機関運転状態に応じて制御する圧縮比制御手段と、
    ノッキングの発生を検知するノッキング検知手段と、
    上記ノッキング検知手段によるノッキング検知に応答して上記点火時期を遅角補正する第1のノッキング回避制御手段と、
    上記ノッキング検知手段によるノッキング検知に応答して上記圧縮比を低下補正する第2のノッキング回避制御手段と、
    機関の運転状態に基づいて上記第1のノッキング回避制御手段および上記第2のノッキング回避制御手段のいずれかを選択する手段と、
    を備え
    第2のノッキング回避手段が選択された運転状態において、ノッキング検知に対する現在の圧縮比の低下に対応して、第1のノッキング回避手段が選択される運転状態での上記点火時期制御手段における基本点火時期を遅角補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  14. 内燃機関の燃焼室に設けられた点火手段と、
    この点火手段による点火時期を機関運転状態に応じて制御する点火時期制御手段と、
    内燃機関の圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、
    この可変圧縮比機構による内燃機関の圧縮比を機関運転状態に応じて制御する圧縮比制御手段と、
    ノッキングの発生を検知するノッキング検知手段と、
    上記ノッキング検知手段によるノッキング検知に応答して上記点火時期を遅角補正する第1のノッキング回避制御手段と、
    上記ノッキング検知手段によるノッキング検知に応答して上記圧縮比を低下補正する第2のノッキング回避制御手段と、
    機関の運転状態に基づいて上記第1のノッキング回避制御手段および上記第2のノッキング回避制御手段のいずれかを選択する手段と、
    を備え、
    第1のノッキング回避手段が選択された運転状態において、ノッキング検知に対する現在の点火時期の遅角に対応して、第2のノッキング回避手段が選択される運転状態での上記圧縮比制御手段における基本圧縮比を低下補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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