JP4218017B2 - 排気ガス浄化触媒の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼機関から排出される排気ガスの浄化用触媒およびその製造方法に関し、特に、全炭化水素(THC)の浄化率が問題となる2ストローク二輪車の排気ガスに好適に用いられる排気ガス浄化用触媒およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃焼機関から排出される排気ガスの浄化用触媒としては、浄化性能の高い白金−ロジウム触媒が使用されてきた。しかしながら、白金−ロジウム触媒は高価なロジウムを使用するために、触媒としてのコストが高くなってしまう問題があった。
【0003】
一方、代替触媒として価格が安定して安価なルテニウムを使用する触媒の開発が行われている。しかしながら、ルテニウムは炭化水素(HC)に対する活性が低いため、HCの浄化率が低いという問題があった。よって、ルテニウムを触媒として単に代替利用することは困難であり、ルテニウムの触媒性能を十分に発揮する担持法や他の貴金属との組み合わせによる触媒の開発が待望されていた。
【0004】
特に、2ストローク・エンジンでは、排気ガス雰囲気が燃料リッチであり、排気ガス中にCOやHC成分が多く、触媒としては酸化反応が効率よく行われることが、浄化性能の向上につながる。しかし、従来法の触媒の浄化性能は、燃料リッチの場合では浄化率が悪い欠点があり、ウォッシュコート面積の少ない自動二輪車等で用いられるパンチングチューブ担体などでは、浄化性能を向上させることが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点に鑑み、高価な貴金属を使用せず価格が安定で廉価なルテニウムを用いて、排気ガスの浄化用触媒、特に2ストローク二輪車の排気ガスに使用可能な優れた浄化性能を有する触媒を開発すべく、鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、ルテニウムと白金を使用する浄化触媒において、ルテニウムの触媒性能を発揮させるために活性金属を特定の方法で担持させるとともに、ルテニウムに対する白金の重量比を高い特定の担持比率で維持することによって、浄化性能の優れた排気ガス浄化用触媒を製造できることを見出した。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、ウォッシュコートを施した担体に、活性金属としてルテニウムを吸水担持した(吸水担持工程)後、該ルテニウム1重量部に対して1.5〜100重量部の白金を含浸担持する(含浸担持工程)ことを特徴とする排気ガス浄化触媒の製造方法を提供するものである。ここで、ルテニウムに対する白金の重量比(Pt/Ru)は、通常1.5〜100の範囲、好ましくは1.6〜50の範囲、特に好ましくは1.8〜42の範囲である。
【0007】
本発明の活性金属成分の1つである白金は、ルテニウムよりも三元浄化に対する浄化効率が高いため、担持量を多くしてウォッシュコート内部の細孔まで均質に分散担持することが好ましい。そのため、担持法としては、適度に間隔を開けて担持される錯体を原料に用いた含浸担持が好適である。この際、ルテニウムは予め吸水法により細孔の表層に担持しておく。また、個々の粒子の凝集を防ぐため、ルテニウムの金属担持量は白金よりも少なくする。
【0008】
また、本発明で用いられる白金は、大きな分子である錯体を原料として使用するために、予め担持されたルテニウムを全面覆うことはなく、吸水法により担持されたルテニウムの浄化率を極端に低下させることはない。本発明の方法によらずに、白金を担持した後にルテニウムを吸水担持する方法では、細孔の表層に担持された白金をルテニウムが覆ってしまい、高い浄化性能を引き出しにくくなる。
【0009】
このように担持された白金−ルテニウム触媒では、他の担持法と比較して排気ガスの成分の1つである全炭化水素(THC)の浄化率を特に高くすることができる。よって、特に2ストローク二輪車の排気ガス浄化に対して効果を発揮する。また、本発明の製造方法により得られる白金−ルテニウム触媒は、高価な貴金属を使用する白金−ロジウム触媒の浄化性能を上回ることができる。
以下、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施の形態によって何ら限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】
一般に、担持方法には吸水法と含浸法があるが、両者はどちらも貴金属溶液に担体を浸漬することにより貴金属の担持を行う方法である。図2(a)に示すように、吸水法では貴金属はウォッシュコート表面10の比較的大きな細孔11に優先的に担持される特徴がある。一方、含浸法では、図2(b)に示すように、ウォッシュコート内部の細孔まで貴金属が侵入し、高分散に担持されるという特徴がある。
また、溶液中の貴金属を錯体にして担持する際には、図3に示すように、貴金属原子が適度に間隔を開けて担体の細孔に担持される。これは金属錯体の分子が大きいため、含浸法で担持しても末端の浄化に貢献しない細孔の奥まで貴金属が担持されるのを防止して、排気ガスの浄化に効果のある適度な大きさの細孔に効率よく分散担持されるといった特徴がある。
【0011】
図1に、本発明の製造方法により得られる排気ガス浄化触媒の担持状態を模式的に示す。
本発明では、ウォッシュコートを施した担体に、まずルテニウム1を吸水法により担持させる。ここで、ウォッシュコートを施した担体10には、後述するような担体を広く用いることができる。担体に施したウォッシュコートの層には、この吸水担持工程によってルテニウム1が担持される。貴金属であるルテニウム1の担持量は、通常0.04〜1.0g/m2の範囲、好ましくは0.40〜1.0g/m2の範囲である。
【0012】
次いで、本発明では、ルテニウム1を吸水担持した担体に、白金2を含浸法により担持する。この際、ルテニウム1の1重量部に対して通常1.5〜100重量部、好ましくは1.6〜50重量部、特に好ましくは1.8〜42重量部の範囲で白金2を含浸担持する。含浸法では、図1に示すように、ウォッシュコート10内部の細孔11まで白金2が侵入し、高分散に担持されるという特徴がある。活性金属である白金2の担持量は、通常0.9〜3.00g/m2の範囲、好ましくは1.5〜2.0g/m2の範囲である。
【0013】
なお、本発明では、上記触媒を担持する担体の種類およびウォッシュコートについては、特に限定されるものではなく、広く通常のウォッシュコートを施した担体を用いることができる。具体的には、コージェライト等のセラミック担体、メタル担体などが広く用いられ、通常、アルミナ、シリカ、ジルコニア又はゼオライト等の多孔質がウォッシュコートとして担体上にコーティングされる。本実施の形態では、担体に施すウォッシュコートの主成分としては、例えばγ−アルミナを挙げることができ、このウォッシュコート層は非常に多くの細孔を有している。そのため、担体を液中に浸漬すると、細孔が吸水する。本発明では、この性質を利用して、担体の吸水量中に担持させる量の貴金属を含ませることで、担体に必要量の活性金属を吸水担持させる。
【0014】
また、本発明では、担体に第二のウォッシュコートとしてセリア(Ce02)等を含むセカンドコート(トップコート)を行っても良い。この場合、担体へのウォッシュコートをべ一スコートとし、それとは性質の異なるウォッシュコートをトップコート(最外層)としてべ一スコートの上に塗布する。トップコートを形成するウォッシュコートでは、γ−アルミナ粉末に予めセリウム分を含浸させたセリア含浸アルミナの粉末を調製してから、この粉末を基にして調製したスラリーを用いることができる。スラリー調製用の材料としては、通常、このセリア安定化アルミナの他、アルミナゾル、硝酸アルミニウム水溶液およびイオン交換水などが用いられる。
【0015】
本発明で製造される排気ガス浄化触媒の担体の種類としては、例えばパンチングパイプ担体等が挙げられ、2ストロークエンジン用の排気ガス浄化触媒として好適に用いられる。
以下、本発明の製造方法を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0016】
【実施例】
実施例1、比較例1および比較例2
ここでは先ず、ルテニウムを吸水法により担持する方法(実施例1)と、ルテニウムを含浸法により担持する方法(比較例1)とを比較するために、実施例1および比較例1の各触媒を製造した。
【0017】
(実施例1)
担体としては、パイプ担体(φ22×250、パイプ表面積0.03m2/個)を使用し、粉末状γ一アルミナ(比表面積200m2/g)を常法のウォッシュコート法によりコートしたものを用いた。
本実施例では、ルテニウムを吸水法により担持した後、白金を含浸法により担持することにより触媒を製造する。そこで先ず、硝酸ルテニウム溶液(8Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例1の触媒を得た。この時のRu担持量は0.457g/m2、Pt担持量は0.924g/m2であった。
図1に、実施例1の触媒の模式図を示す。
【0018】
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、ルテニウムを含浸法により担持した後、白金を含浸法により担持することにより触媒を製造する。
先ず、硝酸ルテニウム溶液(0.08Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを含浸法により担持した後、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、比較例1の触媒を得た。この時のRu担持量は0.457g/m2、Pt担持量は0.581g/m2であった。
図4(a)に、比較例1の触媒の模式図を示す。
【0019】
次いで、ルテニウムを先に担持してから白金を担持する方法(実施例1)と、白金を先に担持してからルテニウムを担持する方法(比較例2)とを比較するために、比較例2の触媒を製造した。この場合、白金とルテニウムのどちらを先に担持する場合にも再溶出を防ぐため、担持後に触媒を一旦乾燥(200℃以下)しなければならない。
【0020】
(比較例2)
比較例2では、実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、白金を含浸法により担持した後、ルテニウムを吸水法により担持することにより触媒を製造する。
先ず、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した後、200℃にて1時間乾燥した。
その後、硝酸ルテニウム溶液(8Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、比較例2の触媒を得た。この時のRu担持量は0.457g/m2、Pt担持量は1.15g/m2であった。
図4(b)に、比較例2の触媒の模式図を示す。
【0021】
実施例1、比較例1および比較例2のそれぞれで得られた触媒について、エンジン単体によるベンチ試験において触媒前後の排気ガス濃度を分析計で測定することにより、浄化性能を評価した。浄化性能試験の条件を、以下に示す。
浄化性能試験条件
測定には、エンジンベンチを使用し、評価用の触媒をチャンバー内にセットし、ガス流速SV77000h-1、触媒入口ガス温度330〜332℃にて評価した。触媒前後のガスをサンプリング、分析計にて濃度測定し、触媒前後の排気ガス濃度差から浄化率を測定した。
表1に、浄化性能試験の結果を示す。
【0022】
【表1】
【0023】
上記表1の結果は、白金およびルテニウムの担持方法の違いによる浄化率を示したものである。実施例1の製法による触媒1は比較例1の触媒に比べて排気ガス浄化性能(特にTHC浄化性能)が高く、比較例1のようにルテニウムを含浸担持した後に、白金を含浸担持した場合には、THCの浄化率が低くなった。加えて、含浸工程を2回行うことにより、担持時間が実施例1よりも3時間程度長くなった。よって、活性金属であるルテニウムは、吸水法により担体に担持させることが良いことがわかった。
【0024】
また、実施例1の製法による触媒1は比較例2の触媒に比べても排気ガス浄化率が高く、比較例2のように白金を含浸担持・焼成した後にルテニウムを吸水担持した場合にはTHCの浄化率が低くなった。これは、白金錯体を先に担持した場合(図5(a))、担持後の乾燥時に錯体が分解し白金原子として残るため、次にルテニウムを吸水担持すると白金とルテニウムが接触してしまう (図5(b))。そして、白金とルテニウムが接触すると、白金原子と排気ガス分子が接触し難くなり、結果として、排気ガスの分子が貴金属と接触し難くなるため浄化率が低下してしまうからである。図6の状態図からもわかるように、貴金属原子の分散が良いと多くの排気ガス分子と接触できるので、浄化率が高くなる。実施例1のようにルテニウムを先に担持してから白金を担持させることにより、白金とルテニウムが担体上に効率よく分散されて浄化率が高くなる。
【0025】
以上の実験結果から、白金とルテニウムを使用する触媒を製造する方法としては、実施例1のようにルテニウムを吸水担持した後、白金を含浸担持する方法が最適であることがわかった。これらの工程を経て製造される触媒は、排気ガスの成分の1つである全炭化水素(THC)の浄化率が特に高くなる。
【0026】
実施例2〜6、比較例3および参考例1
次に、上記実施例1の製造方法に従い、白金およびルテニウムの担持量を変化させて触媒を製造した(実施例2〜6)(比較例3)。
【0027】
(実施例2)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(0.8Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持した後、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例2の触媒を得た。この時のRu担持量は0.0457g/m2、Pt担持量は1.94g/m2であった。
【0028】
(実施例3)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(8Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例3の触媒を得た。この時のRu担持量は0.457g/m2、Pt担持量は1.93g/m2であった。
【0029】
(実施例4)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(8Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.155Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例4の触媒を得た。この時のRu担持量は0.457g/m2、Pt担持量は2.26g/m2であった。
【0030】
(実施例5)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(16Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.155Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例5の触媒を得た。この時のRu担持量は0.914g/m2、Pt担持量は1.68g/m2であった。
【0031】
(実施例6)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(16Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、実施例6の触媒を得た。この時のRu担持量は0.914g/m2、Pt担持量は1.90g/m2であった。
【0032】
(比較例3)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ルテニウム溶液(24Ru-g/L)を調整し、ルテニウムを吸水法により担持し、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.155Pt-g/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、比較例3の触媒を得た。この時のRu担持量は1.37g/m2、Pt担持量は1.36g/m2であった。
【0033】
最後に、高価なロジウムを使用する従来のプラチナ・ロジウム系触媒について、上記実施例1の製造方法に従い、白金およびロジウムを担持させて触媒を製造し、排気ガス浄化性能を比較した(参考例1)。
【0034】
(参考例1)
実施例1と同様にウォッシュコートを施した担体に、硝酸ロジウム溶液(8Rh-g/L)を調整し、ロジウムを吸水法により担持した後、100℃にて1時間乾燥した。
その後、ジニトロジアンミン白金溶液(0.129Ptg/L)を調整し、白金を含浸法により担持した。二成分を担持後、200℃にて1時間焼成し、比較例1の触媒を得た。この時のRh担持量は0.457g/m2、Pt担持量は1.97g/m2であった。
【0035】
表2に、実施例1〜6、比較例3および参考例1の各触媒の活性金属担持量、浄化率および白金に対する比率を示す。表2中の浄化率は、排気ガス温度約330℃での一酸化炭素(CO)、全炭化水素(THC)、窒素酸化物(NOx)の浄化率を示している。
【0036】
【表2】
【0037】
比較例3の触媒は、白金の比率が低いため、参考例1の触媒性能を上回ることができなかった。これに対して、実施例1〜6の各触媒はいずれも、CO、THC、NOxの全てについて参考例1のプラチナ・ロジウム系触媒を上回る浄化性能を示した。
【0038】
【発明の効果】
本発明の製造方法による白金−ルテニウム系触媒では、他の担持法による触媒と比較して、排気ガス成分の浄化に優れた性能を発揮し、中でも排ガス成分の1つである全炭化水素(THC)の浄化率を特に高くすることができる。よって、特に2ストローク二輪車の排気ガス浄化に対して効果を発揮する。
また、本発明の製造方法により得られる白金−ルテニウム触媒は、高価な貴金属であるロジウムを使用しないので経済的にも廉価であり、かつ、白金−ロジウム系触媒の浄化性能と同等以上の性能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法により、ルテニウム吸水後に白金を含浸担持した触媒の模式図である。
【図2】担持方法の違いによる触媒の担持状態を示す模式図であり、(a)は吸水法による担持状態、(b)は含浸法による担持状態である。
【図3】金属錯体を担持させた場合の担持状態の模式図である。
【図4】(a)はルテニウム含浸後に白金を含浸担持させた場合の触媒の模式図であり、(b)は白金含浸後にルテニウムを吸水させた場合の触媒の模式図である。
【図5】(a)は白金錯体が担持された状態の模式図であり、(b)は(a)の状態から乾燥後にルテニウムが吸水担持された状態を示す模式図である。
【図6】担体上への金属の分散状態による、貴金属原子と排ガス分子との接触の程度を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 ルテニウム
2 白金原子
3 錯体配位子
4 貴金属原子
5 排気ガス分子
10 ウォッシュコート表面
11 細孔(メソポアー、ミクロポアー)
Claims (2)
- ウォッシュコートを施した担体に、活性金属としてルテニウムを吸水担持後、該ルテニウム1重量部に対して1.5〜100重量部の白金を含浸担持することを特徴とする排気ガス浄化触媒の製造方法。
- 前記ルテニウムを0.04〜1.0g/m2、前記白金を0.9〜3.00g/m2の範囲で担持することを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化触媒の製造方法。
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