JP4216772B2 - 自己位置同定装置および自己位置同定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、装置単体で自己の位置を同定する自己位置同定装置および自己位置同定方法に関するものである。
従来、自動車やロボット等のフィールドを自由に移動する自立移動体は、移動量や移動方向を検知する方法としてジャイロやパルスエンコーダーなどの変位量検出センサを有し、走行方向や走行距離などを検出していた。しかし、この変位量検出センサによる検出では、移動面との滑りやセンサ自身の蓄積誤差などのため、自立移動体の単体による完結した自己位置を同定する方法を確立するのは難しかった。このため自己位置を特定するために様々な技術が考案されている。
例えば、GPS(全地球測定システム)のように信号発信体を移動体とは別に用意する技術が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された技術では、屋内にあらかじめ信号受信機を設置し、移動ロボットとの間で送受信を行い、この送受信に要した時間から自己位置を検出している。
また、自己位置を特定するための手がかりを作為的に提供する技術がある(特許文献2参照)。特許文献2に開示された技術では、移動する経路上にランドマークなどの目印を設置し、この設置された目印との位置関係を求めることで自己位置同定が行われている。
また距離センサを用いて周囲の地形を計測し、あらかじめ記憶してある地図情報と照合して現在位置を特定する技術がある(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に開示された技術では、屋内の形状データと反射係数等を示す属性データからなるCADデータを保持し、この属性データにより測定するための最適なセンサを選択し、選択されたセンサで測定し、測定された値とCADデータを比較して自己位置の同定を行う。さらにセンサで検出できない箇所は、ジャイロ等と組み合わせて、位置を同定することとしている。
特開平6−35535号公報 特開2001−179668号公報 特開平7−281753号公報
しかしながら、上記の開示された発明では以下のような問題点がある。特許文献1に開示された技術では、機材をあらかじめ設置する必要があり、この事前準備が煩雑なうえ、なんらかの事情により機材を設置できない環境で使用したい場合など用途によっては実用性を欠き、実現性に乏しいという問題となる。
また、特許文献2に開示された技術では、機材を自動的に設置するため事前準備は必要ないが、例えば家庭内で使用する場合などでは、勝手に設置されると、生活が制限されるという問題が生じ、装置単体で自己位置を同定する方が好ましい。
さらに、特許文献3に開示された技術では、属性データにより適した距離センサを選択しているが、複雑な環境のため吸収・散乱・透過などの影響により、位置によってはどのセンサでも正確な地形データを得られない場合もあり、複雑な環境では正確な位置同定を行うことが困難になるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、単純または複雑な環境を問わず正確な位置同定を行えるとともに、装置単体の位置同定することが可能な自己位置同定装置および自己位置同定方法を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本態様における発明は、位置座標毎に、当該位置座標で反射信号を受信する受信方向と自装置が向いている方向を決める基準として予め定められている基準方向との間の角度を示す角度情報と、当該角度で受信する反射信号の固有の特徴量を示す固有情報と、を対応付けた位置対応固有情報を記憶する記憶手段と、自装置が移動可能な面を示した座標面と略平行方向に、検知信号を発信する発信手段と、前記発信手段により発信された前記検知信号が周囲の環境で反射された反射信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記反射信号から、前記受信手段が受信した前記反射信号の固有の特徴量を示す信号固有情報を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記信号固有情報と、前記位置対応固有情報に含まれる前記位置座標毎の前記固有情報とを比較し、当該位置座標から自装置の現在位置を同定する第1の同定手段と、前記生成手段により生成された前記信号固有情報と、前記第1の同定手段で同定された前記現在位置を示す前記位置座標として前記位置対応固有情報に含まれる前記固有情報と、を比較し、比較された前記固有情報と対応付けられた、前記基準方向と前記反射信号を受信する受信方向との間の前記角度情報、及び前記信号固有情報の生成元である前記反射信号の前記受信手段による前記受信方向と自装置の向いている方向との角度関係に基づいて、前記基準方向を基準として自装置が向いている方向を同定する第2の同定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明にかかる自己位置同定装置または自己位置同定方法は、例えば、透過・散乱・吸収などの外乱や移動可能なフィールドを構成する壁や床などの影響を受けた反射信号、または2次・3次反射信号を受信するような複雑な環境であっても、正確な位置及び方向の同定を行うことが可能であるという効果を奏する。
また、装置単体で完結した位置同定が可能であるため、目印や外部に補助信号などを設置できない環境でも正確に位置同定が可能という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる自己位置同定装置または自己位置同定方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる移動ロボット100の構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の移動ロボット100は、超音波センサ101と、フィルタ処理部104と、固有情報生成部105と、位置同定部106と、主制御部107と、移動量検出部108と、移動部109と、記憶部110と、カメラ111と、特徴量抽出部112と、基準位置判定部113と、他信号除去部114とから構成される。
超音波センサ101は、超音波発信部102と超音波受信部103とからなる。ただし本実施の形態では、一つの素子で超音波発信部102と超音波受信部103の役割を果たすものとするが、これに制限されるものではなく、超音波発信部102と超音波受信部103のそれぞれに専用の素子を用意してもよい。超音波発信部102は、本発明における発信手段を構成し、後述する主制御部107からの入力により、超音波を発信する。超音波受信部103は、本発明における受信手段を構成し、超音波発信部102から発信された超音波が壁などにより反射した反射波を受信し、この受信した反射波の信号情報を後述する他信号除去部114に出力する。
図2は、本実施の形態である移動ロボット100が、移動面と接する移動平面202から放射状に超音波を発信する態様を示した図である。本図で示すように、移動ロボット100は、移動ロボット100の現在位置で、移動面201に接する平面をロボット移動平面202とし、このロボット移動平面202から放射状に超音波203を超音波センサ101から発信する。
なお、本実施形態では、発信手段および受信手段として超音波センサ101を用いたが、これに制限するものではなく、例えば光学系センサを用いてもよい。なお、本実施の形態においては、発信手段および受信手段として超音波センサ101を使用することで、光学系センサのような自己位置同定時に光源の位置や強度、昼・夜などの時間の影響を受けることがないという特徴を有する。
本実施の形態における超音波センサ101の配置例を図3に示す。図3に示された例では、指向性のある超音波センサ101を環列状に並べ擬似的に無指向性を実現したものである。これら環列状に並べられた超音波センサ101から超音波を同時に発信したあと、後述する処理を行うことで高速な位置の同定が可能となる。本実施の形態において、説明を容易にするため移動ロボット100に超音波センサ101を8個備え、これらが同時に超音波を発信するものとするが、本発明における環列状に並べられた超音波センサの個数を制限するものではない。
また本実施の形態とは別の例として、超音波センサ401の配置例を図4に示す。指向性のある超音波センサ401を移動ロボット400の移動する平面が持つ法線を軸として回転させることが可能としたものであり、この超音波センサ401が回転し、任意の角度毎に超音波を発信し、この超音波が反射した反射波を取得する動作を超音波センサ401が一周するまで繰り返すことで、超音波センサ401を環列状に並べたのと同等の走査機能を果たすこととなる。なお、この超音波センサ401を回転させて走査する方式の場合、使用する超音波センサ401の個数を制限するものではない。具体的には、n個の超音波センサ101を同一円上に均等間隔で配列したとき、少なくとも360/n度回転させればよい。これにより超音波センサ401の個数にかかわらず、環列状に配置した場合と同等の走査機能を有し、かつ、より安価に移動ロボット100を提供できる。また移動ロボット100の移動する平面が持つ法線軸に制限するものではない。
図5は、本実施の形態における、超音波センサ101を頂上部に設置した移動ロボット100を示した図である。本図で示したように、移動ロボット100は、頂上部に超音波センサ101を設置され、また車輪301により移動が可能である。全方位に視野が開かれ、移動ロボット100自体が超音波の障害物とならず、また一時的に床に置かれた障害物からのノイズの低減が可能となる。
また本実施の形態とは別の例として、図6に超音波センサ601を移動ロボット600の周囲に設置した場合の例を示した。なお、移動ロボットにおける超音波センサの設置する位置を図5または図6で設置した位置に制限するものではなく、超音波をロボット移動平面202に放射状に発信できればよい。
本実施の形態では、超音波発信部102から発信する超音波に識別情報を付与する。識別情報を付与した場合に発信される超音波を図7に示す。つまり、通常超音波は一定振動数で一度に5〜10パルスをまとめて発信しているが、超音波の発信間隔が異なるように超音波発信部102の振動を制御することで、発信された超音波パルス群に、移動ロボット100固有の識別情報となるコード情報を含ませることが可能となる。これを識別コードとする。
図1に戻り、他信号除去部114は、本発明の除去手段を構成し、超音波センサ101の超音波受信部103から入力された超音波の識別コードに基づき、他の移動ロボット100から発信された超音波を除去する。他信号除去部114を備えることにより、他信号除去部114により複数の移動ロボット100が同じ部屋を移動し、それぞれ移動ロボットにより発信された超音波が混在している場合でも、正確な現在位置の同定が可能となる。
固有情報生成部105は、本発明の生成手段を構成し、後述するフィルタ処理部104を介して出力された反射波の信号情報から、移動フィールド中の各位置での固有の情報を示す信号固有情報を生成し、生成した信号固有情報を位置同定部106に出力する。本実施の形態では、信号固有情報として超音波発信した時刻を基準時とし、基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度を用いる。この信号強度が本発明の特徴量を構成する。また、センサ毎の信号固有情報を合計して、全センサの信号固有情報を生成する。図8は、各センサで取得した信号固有情報から全センサの信号固有情報を合計した概念図である。本図で示された1〜8が移動ロボット100に設置された超音波センサ101であり、(1)〜(8)が各センサでの基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度であり、(9)が各センサにおける基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度を合計したものである。本図で示したように、各センサが放射状に設置されているため、各センサの信号固有情報を合計することで、放射方向から受信された反射波による位置特有の信号固有情報とみなすことが可能となる。そして信号固有情報として基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度を用いたことで、信号固有情報を求めるために特別な演算を必要とせず、高速な信号固有情報の取得が可能となる。なお、信号固有情報を、基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度に制限するものではない。例えば受信した反射波を周波数分析して算出された周波数成分を信号固有情報として用いてもよい。
フィルタ処理部104は、本発明のフィルタ手段を構成し、他信号除去部114から入力された反射波の信号情報から、フィルタ処理によりノイズを除去したのち、フィルタ処理後の反射波の信号情報を固有情報生成部105に出力する。これにより反射波にノイズが含まれている場合でも現在位置の同定が可能となる。
図9は、フィルタ処理部104により行われるフィルタ処理の概念を示した図である。本図は、グラフ(A)で示された超音波受信部103から得た反射波の信号情報についてフィルタF1、F2によるフィルタ処理を行い、このフィルタ処理後の反射波の信号情報をグラフ(B)、グラフ(C)、グラフ(D)に示したものである。フィルタF1は、相関に大きな影響を及ぼす移動ロボット100の近傍を移動する障害物(例えば人間や動物)の存在により生じたノイズを低減するためフィルタである。これに対し、フィルタF2は、遠方の非定常の外乱ノイズを低減するためフィルタである。そしてグラフ(B)がF1により、グラフ(C)がF2により、グラフ(D)がF1およびF2により、フィルタ処理を行った後に出力される反射波の信号情報となる。
近傍の障害物の存在より生じたノイズを低減するためのフィルタF1の関数は、反射波が到達するまでの時間に応じて出力される反射波の信号情報の強度が変化する関数であり、より具体的には近傍からの反射波が到達する時間での信号強度の重みを軽くする関数とする。なお、本実施の形態では最小信号強度0Vと設定しているが、それに制限するものではない。
図9のフィルタF1を示すグラフでの時間t1を第一障害物判定時間という。この第一障害物判定時間は、本発明の第1基準時間を構成し、移動ロボット100が超音波を発信した後、移動ロボット100の近傍で移動等を行っている障害物(一時的に人間等が通った場合等を含む)より反射された反射波を受信したと判定する基準となる超音波の到達時間をいう。そして、超音波を発信してから第一障害物判定時間後に反射波を受信した場合、フィルタF1を介した後に出力される反射波の信号情報の強度は、最小信号強度と入力された反射波の信号情報の信号強度との中間値となる。第一障害物判定時間の具体的な値は、移動ロボット100とどの程度近接しているときに障害物として扱うかにより変化する。本実施の形態で0.5m以内にある物を障害物と設定すると、超音波の速度343m/secから求められた0.00292秒が第一障害物判定時間となる。なお、本発明の第1基準時間は、本実施の形態に制限されるものではなく、受信した受信信号が、受信近傍の障害物により反射されたものと判断する基準となる時間であればよい。
遠方の非定常の外乱ノイズを低減するためのフィルタF2の関数は、反射波が到達するまでの時間に応じて出力される反射波の信号情報の強度が変化する関数であり、より具体的には遠方からの反射波が到達する時間での信号強度の重みを軽くする関数である。
図9のフィルタF2を示すグラフでの時間t2を第二障害物判定時間という。この第二障害物判定時間は、本発明の第2基準時間を構成し、移動ロボット100が超音波を発信した後、受信した反射波が遠方の非定常の外乱ノイズである反射波を受信したと判定する基準となる超音波の到達時間をいう。そして、超音波を発信してから第二障害物判定時間の経過後に反射波を受信した場合、フィルタF2を介した後に出力される反射波の信号情報の強度は、最小信号強度と入力された反射波の信号情報の強度の中間値となる。第二障害物判定時間の具体的な値は、部屋の大きさや超音波の最大動作距離を参酌した上で、移動ロボット100からどの程度遠くからの受信した反射波を外乱ノイズとして扱うかにより変化する。本実施の形態では移動ロボット100から5m以上離れた場所から反射された反射波を外乱ノイズと設定し、超音波の速度343m/secから求められた0.0583秒が第二障害物判定時間となる。なお、本発明の第2基準時間は、本実施の形態に制限されるものではなく、受信した受信信号が、遠方の外乱ノイズによるものと判断する基準となる時間であればよい。
なお、本実施の形態については、超音波受信部103で受信した後に、フィルタ処理部104によるフィルタ処理を行うこととしたが、フィルタ処理を反射波の信号情報を取得した直後に行うことに限るものではなく、例えば反射波の信号情報について固有情報生成部105で周波数解析した後に、この周波数解析後の周波数成分に対してハイパスフィルタまたはローパスフィルタを用いてフィルタ処理を行うことも考えられる。
図1に戻り、位置同定部106は、本発明の位置同定手段を構成し、固有情報生成部105から入力された信号固有情報と、後述する記憶部110が記憶する位置−固有情報データベースに登録された固有情報に基づき、移動ロボット100の現在位置を同定する。なお、移動ロボット100の現在位置を同定するまでの処理手順及び移動ロボット100の現在位置での初期方向を決定するまでの処理手順については後述する。
記憶部110は、本発明の記憶手段を構成し、部屋図、位置−固有情報データベース、現在位置、位置特徴情報を記憶する。記憶部110とは、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの記録媒体をいう。なお、記憶部110で記憶する情報はこれらに制限するものではない。
記憶部110が記憶する部屋図とは移動ロボット100が移動する部屋を示す図をいう。本実施の形態では、部屋のCADデータや設計図面を取り込むこととするが、部屋図の取得方法を部屋のCADデータや設計図面を取り込むことのみに制限するものではない。例えば、移動ロボット100が初めて部屋に設置された場合、備えられたセンサ等を用いて部屋を計測し、地図情報を生成してもよい。
記憶部110が記憶する位置−固有情報データベースは、本発明の位置信号対応情報を構成し、部屋図上における各格子点の位置座標と、この格子点で収集された信号固有情報を固有情報として対応づけて保持する。この位置−固有情報データベースは移動ロボット100が自己位置を同定するために用いられる。部屋図での各格子点と固有情報との対応を図10に示した。本図において、固有情報は座標(b,3)と座標(c,3)についてのみ示したが、位置−固有情報データベースでは全ての格子点と固有情報を対応付けて保持している。
位置−固有情報データベースにおけるデータ構造の一例を図11に示す。本図では、格子点の位置を示すX座標及びY座標と、基準時からの到達時間を適当なサンプリング間隔で区切り、区切られた時間に受信した各センサ及び全センサにおける反射波の信号強度と、さらに固有情報収集時の移動ロボット100の部屋図における初期方向とを対応付けて保持したものである。部屋図における初期方向とは、1〜8の数で表され、1が部屋図の北を示し、2が北東を示すというように、1〜8までの数字を右回りに45度毎の方向と対応付けて保持している。この方向は、移動ロボット100の移動時の方向を同定するときに用いる。基準時からどの期間をデータベースとして保持するのかは、超音波の速度と部屋の大きさ等を参酌して決定する。ところで本実施の形態では、センサは8個備えられており、これらセンサ間の角度は45度となる。つまりセンサ毎に収集された信号固有情報をセンサ毎の固有情報とされる。そしてセンサ毎の固有情報が、本発明の角度情報毎の固有情報を構成する。また、位置−固有情報データベースに、一つの位置に対して複数の固有情報を保持させることも可能とする。なお、移動図における初期方向を1〜8までの数に制限するものではなく、移動ロボット100に設置されたセンサの数と対応させて変更させることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、全センサの固有情報と、センサ毎の固有情報を保持することとしたが、これに制限されるものではなく、例えば、全センサの固有情報のみ、あるいはセンサ毎の固有情報のみ保持させてもよい。他に、方位検出部などを備えた等により、移動ロボット100の方向を同定する必要がない場合、固有情報収集時の移動ロボット100の初期方向を保持する必要はない。
また、記憶部110が記憶する現在位置とは、移動可能な範囲となる部屋図上で示される移動ロボット100の現在位置の情報をいう。
また、記憶部110が記憶する位置特徴情報とは、カメラ111で撮影し、特徴量抽出部112により撮影した画像データから抽出した特徴量を、撮影した位置座標と対応づけて記憶した情報をいう。そして位置特徴情報に保持された位置座標が示す位置を基準位置、この基準位置で撮影された画像データより抽出された特徴量を基準特徴量とする。この基準位置と基準位置に対応した基準特徴量は、最初に固有情報を収集するための基準として、または現在位置の同定に失敗した場合に現在位置を認識する時に用いられる。この位置特徴情報は、後述する基準位置判定部113において基準位置か否かの判定で用いる。なお、この位置特徴情報として記憶する基準特徴量の数は、固有情報の数ほど必要はない。
主制御部107は、本発明の更新手段を構成し、位置同定部106で得られた情報に基づき位置−固有情報データベースへの固有情報の更新、または追加、その他に記憶部110が記憶する現在位置、位置特徴情報への情報の更新や追加、移動部109による移動、超音波センサ101からの超音波の発信、カメラ111による撮影などを制御する。
また、主制御部107が行う位置−固有情報データベースに登録された固有情報の更新は、部屋の環境の変化に対応して行われる。例えば、人が生活する空間で移動ロボット100を使用する場合、この空間の状況は日々刻々と変化し、この変化が微小なものでも、その積み重ねられた誤差が位置同定に影響を与えるほど大きくなる可能性がある。このため主制御部107は位置同定部106での同定時に、移動ロボット100の位置が、位置−固有情報データベースにおける格子点で示される位置と同定された場合、固有情報生成部105から取得した信号固有情報を固有情報として、現在の位置を示す格子点とを対応付けて更新する。これにより部屋の環境が変化していく場合でも現在位置の同定が可能となる。また、この主制御部107による更新処理は一度に置き換えてしまうのではなく、すでに登録されていた固有情報と、新たに取得した固有情報とを適当な比重で合成した(すでに登録されていた固有情報と新たに取得した固有情報との比率を9:1で合成する等)固有情報で更新し、段階的に更新処理を行ってもよい。このような段階的に更新処理を行うことで、電気的なノイズや偶然居合わせた人物や動物から反射された反射波等による外乱的要素の影響を減少させることが可能となる。
また、主制御部107は、後述する特徴量抽出部112で抽出された特徴量が、基準位置判定部113を介して出力された場合、後述するカメラ111で撮影されたときの移動ロボット100の位置・姿勢情報と対応付けて記憶部110の位置特徴情報に記憶する。
移動部109は、本発明の移動手段を構成し、主制御部107による制御に基づいて、移動ロボット100が移動するために必要な機構である。なお、本実施の形態は、移動ロボット100として差動二輪移動ロボットを採用しているが、移動部109としては、これに用いられる車輪型以外の移動形態でもよい。例えば、クローラー型・歩行型等があげられる。
移動量検出部108は、移動部109により移動した距離を取得し、取得した距離等は主制御部107に出力する。本実施の形態では、移動ロボット100の車軸に取り付けられたエンコーダなど他のセンサを用いて移動距離を計測する。なお、本実施の形態では、移動量検出部108により移動距離を取得することとしたが、本願発明において移動量検出部108は必ずしも必要というわけではなく、常に後述する位置同定部106による現在位置の同定を行ってもよい。また、移動量検出部108で検出される移動距離と、位置同定部106による現在位置の同定を組み合わせることで、より正確な現在位置の同定が可能となる。
カメラ111は、本発明の検出手段を構成し、主制御部107に制御により、移動ロボット100の周囲の環境を撮影し、撮影された画像情報を特徴量抽出部112に出力する。主制御部107からの制御によりカメラ111は、フィールド探索行動もしくは固有情報収集行動時に、壁と天井・床との境界線の幾何的構造、窓枠やドア枠を撮影する。この撮影された画像データが、本発明における環境情報を構成する。なお、移動ロボット100が自己位置同定用に用いる超音波センサ101以外に保有するセンサを光学センサであるカメラ111に制限するものではなく、センサが検知した情報に基づいて、特徴量抽出部112がその位置を示す特徴量を抽出できればよい。
特徴量抽出部112は、本発明の抽出手段を構成し、カメラ111から出力された画像データから壁や床・天井もしくは家具等に施された模様の形状などを特徴量として抽出し、抽出された特徴量は基準位置判定部113に出力する。
基準位置判定部113は、本発明の判定手段を構成し、特徴量抽出部112より抽出された特徴量と、記憶部110が記憶する位置特徴情報に含まれている特徴量とを比較し、カメラ111により撮影した位置が基準位置か否かを判定する。また、基準位置判定部113が基準位置であるか否かを判定する場合としては位置−固有情報データベースの生成時の他、移動ロボット100の位置情報を確認・リセットする必要がある場合に用いられる。
次に、位置−固有情報データベースの生成手順について説明する。移動ロボット100は部屋に最初に設置され、かつ部屋図を取得した後に、図10で示した部屋図上の格子点が示す位置で固有情報の収集作業を行う。まず、後述する主制御部107は、取得した部屋図上に固有情報を収集する座標を示す格子点を設ける。この格子点の間隔は移動ロボット100の大きさとフィールドの広さと、使用する超音波センサ101の精度と期待する自己位置同定範囲から適当な値を決定する。この格子点が示す位置の一つは移動ロボット100の移動開始位置であり、後述する移動部109より、この移動開始位置を基準に次の格子点が示す位置へと順次移動する。また、このとき床とのすべりをなくすため、移動部109は通常時より低速で移動する必要がある。移動ロボット100が格子点で示される位置に到達すると自己位置同定用の超音波発信部102より超音波を発し、またその反射波を超音波受信部103が受信し、固有情報生成部105より信号固有情報が生成される。主制御部107は、生成された信号固有情報を取得し、取得した信号固有情報を固有情報として収集点と対応付けて位置−固有情報データベースに追加していく。
この位置−固有情報データベースの生成時における移動経路を図12に示した。本図において、主制御部107は、移動ロボット100の移動開始原点(g,1)を基準位置とし、主制御部107の制御によりカメラ111が、この基準位置から周囲の環境を撮影し、この撮影された画像データから特徴量抽出部112が特徴量を抽出し、このとき基準位置判定部113は処理せず特徴量をそのまま主制御部107に出力し、主制御部107が基準位置の座標と移動ロボット100の姿勢と対応付けて位置特徴情報として記憶部110に記憶する。この記憶された特徴量を基準特徴量とする。その後、移動ロボット100が経路(1)において位置(g,1)から位置(e,1)までの格子点が示す位置において対応付けられた固有情報を収集し、その後、再び基準位置に戻り、カメラ111が再度、周囲の環境を撮影する。そして、この撮影された画像データから特徴量抽出部112が特徴量を抽出する。次に基準位置判定部113が、この特徴量と、最初に記憶部110に記憶させた位置特徴情報で基準位置と対応付けられた特徴量とを一致するか否かを判断し、特徴量が一致すると判断した場合に基準位置が移動ロボット100の現在位置であると判定し、一致しない場合に基準位置が移動ロボット100の現在位置でないと判定し、判定した結果を主制御部107に出力する。主制御部107は、現在位置が基準位置ではない旨が入力されると、現在位置が基準位置とずれていると判断し、このずれを修正するための移動部109より移動する。現在位置が基準位置である旨が入力されると現在位置が基準位置と判断し、とくに位置の修正は行わない。その後、移動ロボット100は経路(2)で位置(g,2)から位置(e,2)まで移動し、各格子点が示す位置で、固有情報を取得し、経路(3)より再び基準位置まで戻り、基準位置であるか否かの判定及びずれの修正を行う。経路(4)以降も同様の手順をおこなうことで、正確に位置−固有情報データベースに登録する固有情報を取得することが可能となる。
なお、位置−固有情報データベースの生成するために固有情報を収集する際、フィルタ処理部104によるフィルタ処理や、フィルタ処理によるノイズ除去の他にも状況に応じて温度保障や重み関数を掛けるなどのプレフィルタリングを行ってもよい。さらに、部屋図を移動ロボット100自体が生成する場合、部屋図を生成するための探索行動後もしくは探索行動と同時に自己位置同定用の固有情報の収集作業を行うこととしてもよい。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る移動ロボット100の固有情報を収集した後の通常の処理の一例を説明する。図13は本実施の形態に係る移動ロボット100の通常の処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、移動ロボット100の通常の処理を以下の手順に制限するものではない。
移動ロボット100は移動部109より移動を行う(ステップS1301)。この移動は、利用者のあとを追尾するものでも、部屋の異常を検出するために見回るものでもよく、とくに移動目的に制限を設けるものではない。本願ではこの移動を自由移動といい、位置−固有情報データベースを生成するための移動等とは区別する。
そして移動ロボット100の移動量検出部108より、移動部109が移動した距離等を取得する(ステップS1302)。
主制御部107は、移動量検出部108から移動距離を取得し、移動前の位置を示す記憶部110が記憶する現在位置とから、移動後の現在位置を取得する(ステップS1303)。そして、主制御部107は、現在位置を同定するタイミングかどうか判断する(ステップS1304)。この同定するタイミングか否かの判断基準は、あらかじめ設定した移動距離を移動した、または一定時間経過したため、滑りなどにより現在位置がずれている可能性があると判断できる基準で設定するのがよいと考えられるが、これらに制限されるものではなく、例えば、移動した後に常に現在位置の同定を行うことにしてもよい。
主制御部107が同定するタイミングではないと判断された場合(ステップS1304:No)、主制御部107は、ステップS1303で取得した現在位置により、記憶部110に記憶する現在位置を更新する(ステップS1310)。
主制御部107が同定するタイミングと判断した場合(ステップS1304:Yes)、主制御部107の制御により、超音波発信部102は超音波を発信する(ステップS1305)。発信するとともに、発信した超音波の識別コードを他信号除去部114に出力する。
発信した超音波の反射を、超音波受信部103が受信する(ステップS1306)。超音波受信部103は、受信した反射波を他信号除去部114に出力する。
他信号除去部114は超音波の識別コードに基づいて移動ロボット100自身による反射波のみフィルタ処理部104に出力する(ステップS1307)。具体的には、そして他信号除去部114は、発信する際に超音波受信部103から入力された超音波の識別コードと、超音波受信部103から受信した超音波の識別コードが一致するか否かの判断を行い、一致しなかった場合は、この超音波の信号を他の移動ロボット100による超音波またはノイズとして除去し、一致した場合には、移動ロボット100自身による反射波の信号としてフィルタ処理部104に出力する。
他信号除去部114から出力された反射波に対して、フィルタ処理部104がノイズを除去する(ステップS1308)。このノイズが除去された反射波に基づいて、固有情報生成部105が信号固有情報を取得する(ステップS1309)。そして、位置同定部106が、取得した信号固有情報、および記憶部110の位置−固有情報データベースが保持する位置と固有情報との対応付けから、現在位置を同定する(ステップS1310)。なお、位置同定部106による詳しい同定方法については後述する。そして、主制御部107は同定された現在位置で、記憶部110に記憶する現在位置を更新する(ステップS1311)。
その後、再び、移動部109による移動ロボット100の自由移動から開始する(ステップS1301)。
また、本実施の形態では、移動ロボット100の現在位置を同定するとき、移動ロボット100は停止していることとしたが、これに制限されるものではなく、超音波の飛翔時間に対して移動ロボット100の移動距離が少ない場合は、移動しながら同定することも可能である。
次に、図13のステップS1310の位置同定部106による現在位置の同定の処理について説明する。図14は本実施の形態に係る位置同定部106における現在位置を同定する処理の手順を示すフローチャートである。
まず、位置同定部106は、全てのセンサを同定するための比較対象と決定し(ステップS1401)、固有情報生成部105から全てのセンサの信号固有情報を合計した信号固有情報を取得し(ステップS1402)、位置−固有情報データベースから、位置(b,3)と対応付けられた全てのセンサの固有情報を合計した固有情報を取得し(ステップS1403)、相関値を算出する(ステップS1404)。相関値とは、固有情報生成部105から取得した信号固有情報と位置−固有情報データベースから取得した固有情報の一致の度合いをいう。
本実施の形態のように、信号固有情報及び固有情報が超音波発信した基準時から経過した時間により変化する反射波の信号強度である場合に用いる、相関値を算出するための計算式を数1式に示す。
Figure 0004216772
この基準時からの一定の間隔毎の固有情報生成部105から取得した信号固有情報と位置−固有情報データベースから取得した位置(b,3)の固有情報の差分の和Sxyを算出する。そしてそのSxyの逆数をこの位置(b,3)における相関値とする。この相関値が高いほど現在の位置と位置(b,3)の相関関係が高いと判断する。なお、相関値の算出方法は、この方法に制限するものではなく、固有情報の種類により変化し、現在位置と位置−固有情報データベースで保持する位置の相関関係を示す値が算出できればよい。
図14に戻り、位置同定部106は、相関値の算出が終了したあと、位置−固有情報データベースが保持する全ての位置に対して相関値の算出を行ったか否か判断する(ステップS1405)。全ての位置に対して算出を行っていないと判断した場合(ステップS1405:No)、位置−固有情報データベースから、相関値の算出が行われていない他の位置と対応付けられた全てのセンサの固有情報を合計した固有情報を取得から開始する(ステップS1403)。
上述した手順により、相関値の算出は位置−固有情報データベースが保持する全ての位置に対して行われる。固有情報生成部105から取得した信号固有情報と、位置−固有情報データベースが保持する固有情報の比較し、位置毎の相関値を算出するまでの概念図を図15に示す。本図においては、(A)が固有情報生成部105から取得した信号固有情報を示し、この信号固有情報と、位置−固有情報データベースが保持する位置毎の固有情報を用いて、位置毎の相関値を算出し、この全ての位置の相関値を算出した結果を矢印の下に示し、この示された部屋図の各位置において相関関係が高いほど色を濃く表した。なお、本実施の形態では全ての位置に対して相関値を算出しているが、これに限らず例えば、移動ロボット100がこれまでの位置同定により現在位置を認識していた場合、まずその位置での信号固有情報と固有情報の相関値を算出して自己位置を決定し、相関値が閾値以上高くなかった場合に全ての位置に対して相関値を算出するようにしてもよい。
図14に戻り、位置同定部106は、全ての位置に対して相関値を算出したと判断した場合、それぞれの位置を示す格子点間を各位置の相関値より適当な関数を使用して補完することで、部屋を示すフィールド平面全体に関する相関値の山状分布を生成する(ステップS1406)。
この生成された相関値の山状分布を図16に示した。そして、この山上分布の頂点(A)を、フィールド平面上で示した位置が、移動ロボット100の現在位置である可能性が最も高い位置となる。
図14に戻り、この相関値の山状分布の頂点の相関値があらかじめ定められた閾値より高いか否かを判定し(ステップS1407)、この頂点の相関値が閾値より高いと判定した場合(ステップS1407:Yes)は、山状分布の頂点をフィールド平面で示した位置が現在位置として同定される(ステップS1409)。閾値は、現在位置と同定する基準となるあらかじめ定められた相関値の値をいい、閾値より相関値が高い場合に、その相関値と対応付けられた位置が現在位置であると推定することができる。そして実際の閾値は、測定結果に基づき決定する。
この頂点の相関値が閾値より低いと判定した場合(ステップS1407:No)、一つ以上の任意のセンサを比較対象として決定し(ステップS1408)、再び、固有情報生成部105から決定された任意のセンサの信号固有情報を合計した信号固有情報の取得から開始する(ステップS1402)。
この一つ以上の任意のセンサとは、例えば、図8で示された8個のセンサならば、奇数番号を割り振られたセンサとする。これにより位置同定部106は、位相差90度の関係にある4方向による信号固有情報と固有情報に基づき相関値を算出することとなる。この場合、位置同定部106のステップS1404における相関値の算出では、固有情報生成部105から取得した奇数番号を割り振られた各センサの信号固有情報を合計した信号固有情報と、位置−固有情報データベースの奇数番号のセンサの固有情報を合計した固有情報とから相関値を算出するだけでなく、位置−固有情報データベースの偶数番号のセンサの固有情報を合計した固有情報との相関値も算出する必要がある。そして、それぞれについて山状分布を生成し、それぞれの頂点のうちもっとも高い頂点を現在位置の可能性が高い頂点とする。また、奇数番号を割り振られたセンサによる比較でも相関値が閾値より低いため、現在位置を同定できなかった場合、偶数番号を割り振られたセンサを比較対象として決定し(ステップS1408)、再び、固有情報生成部105から決定された任意のセンサの信号固有情報を合計した信号固有情報の取得から開始する(ステップS1402)。このように固有情報と比較するための比較対象を一つ以上の任意のセンサと絞り込むことで、任意方向への超音波計測を避けて現在位置の同定を行うことができるので、移動ロボット100付近に例外的な障害物(人間や動物など)が存在する場合においても、その方向を避けて自己位置同定を行うことが可能となる。
なお、本実施の形態では、位置同定の処理として、最初に全てのセンサにより現在位置の同定を行うこととしたが、この方法に制限されるものではなく、最初から同定するために使用するセンサを絞り込んでから、これらのセンサの信号固有情報の合計である信号固有情報により固有情報との相関値の算出を行ってもよい。さらに、相関値の山状分布の頂点の値と閾値を比較して、閾値を超えた場合のみ現在位置と同定することとしたが、特に閾値を設けずに頂点の位置をそのまま現在位置と同定してもよい。
さらに、全てのセンサの信号固有情報を合計した信号固有情報に基づき相関値を算出することで、演算処理が軽くなり、高速な現在位置の同定が可能となる。
また、現在位置の同定方法は、この相関値の算出のみによる現在位置の同定に制限するものではなく、他のセンサ、本実施の形態では移動距離を検出する移動量検出部108による移動距離の検出と併せて自己位置同定してもよい。例えば、部屋の構造上の問題から、生成された相関値の山状分布の頂点が複数個存在する場合、この移動量検出部108により移動距離を算出し、この移動距離を現在位置の同定に用いることで、どの山の頂点が移動ロボット100の現在位置となるのかを同定することが可能となり、より正確な現在位置の同定が可能となる。
そして、本実施の形態では、移動ロボット100の現在位置を同定した場合、位置同定部106は、さらに移動ロボット100の方位も同定することが可能となる。この移動ロボット100の方位を決定するまでの処理手順を図17に示す。
位置同定部106は、移動ロボット100の現在位置を同定したあと、固有情報生成部105が取得した各センサの信号固有情報と、位置−固有情報データベースから取得したもっとも相関値の高い位置と対応付けられた各センサの固有情報を比較する(ステップS1701)。例えば、固有情報生成部105から取得した図8における1番目のセンサの信号固有情報と、位置−固有情報データベースの各センサの固有情報を比較し、もっとも相関値の高いセンサを求める。
そして、位置同定部106は、一番目のセンサと、もっとも相関値の高いセンサとの相対角を取得し(ステップS1702)、その相対角と、あらかじめ記憶していた位置−固有情報データベースの初期方向、つまり固有情報を生成する初期情報設定時の移動ロボット100の初期方向から、移動ロボット100の絶対方位を同定する(ステップS1703)。
これにより、移動ロボット100は、方位を検出する装置を備えていなくとも、絶対方位を同定することが可能となる。また、本実施の形態では、1番目のセンサを比較の対象として使用したが、比較するセンサの番号を制限するものではない。
また、位置同定の処理手順において、どのセンサを比較対象としても、もっとも高い相関値が閾値を超えない等の理由により現在位置を同定できない場合もある。この場合の移動ロボット100の現在位置を同定するまでの処理を説明する。図18は本実施の形態に係る図13で示した位置同定の処理手順では現在位置の同定に失敗した場合において、現在位置を同定するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
まず、位置同定部106から主制御部107に現在位置の同定に失敗した旨が入力される(ステップS1801)。これは、例えば、部屋のドアが急に閉まったため、取得した信号固有情報が位置−固有情報データベースで保持されている固有情報と異なってしまい、どの位置でも確からしい相関値が得られなくなった場合などが考えられる。
次に、主制御部107は、記憶部110に記憶する現在位置と、移動量検出部108が検出した移動距離とから求められる位置を仮の現在位置と設定する(ステップS1802)。そして、移動ロボット100が記憶部110に記憶する位置特徴情報から現在位置付近に存在する基準位置を検索する(ステップS1803)。そして移動ロボット100は移動部109により検索された基準位置へと移動する(ステップS1804)。基準位置まで移動した後、移動ロボット100は生成時と同様の姿勢をとり、カメラ111により周囲の環境を撮影する(ステップS1805)。特徴量抽出部112は撮影された画像データから特徴量を抽出する(ステップS1806)。そして基準位置判定部113が、抽出された特徴量と、位置特徴情報として保持されていた基準特徴量を比較する(ステップS1807)。抽出された特徴量と基準特徴量が等しい場合(ステップS1807:Yes)、仮設定されていた現在位置は正しいものと判断をくだし、移動部109により、ステップS1807で仮設定された現在位置と直近の位置−固有情報データベース上の格子点の位置へ移動し、主制御部107の制御でその位置での信号固有情報を収集し、位置−固有情報データベースに収集した信号固有情報を固有情報としてその位置を示す格子点と対応付けて、すでに保有された固有情報とは別に追加する(ステップS1809)。抽出された特徴量と基準特徴量が等しくなかった場合(ステップS1807:No)、主制御部107は現在位置を見失ったと判断し、移動部109により移動フィールド内をランダムに移動した後、図14で示した現在位置同定手順により現在位置の相関値が閾値を超えるまで、現在位置を探索する(ステップS1808)。
このような処理手順を行うことで、現在位置の同定が失敗した場合でも、現在位置の情報を取得することが可能となる。また、位置−固有情報データベースに同一の位置と対応付けて異なる複数の固有情報を保持することで、例えば部屋の構造によってはドアや窓の開閉による同一地点での超音波の反射情報が大きく変化があった場合でも現在位置の同定が可能となる。なお、複数の固有情報により現在位置を同定する場合の手順は、図14で示したステップS1404の相関値算出で、位置に対応した複数の固有情報のそれぞれについて相関値の算出を行い、算出された複数の相関値のうち最も高い相関値をそのときの相関値とし、この相関値を用いて相関値の山状分布関数を生成し、移動ロボット100の現在位置を同定する。
なお、本実施の形態では、移動ロボット100の現在位置の同定において、現在位置が位置−固有情報データベース上の格子点を示す位置と同定された場合に、環境変化にあわせてデータベースに対して現在位置と対応付けて固有情報を更新し、図14で示した処理手順で現在位置の同定に失敗したが、基準位置の情報に基づき現在位置であることが確認された場合に、新たにデータベースにその位置を示す格子点の座標と対応付けて固有情報を追加することとしたが、これらの方法に制限するものではなく、たとえば、現在位置の同定に失敗したが、基準位置の情報に基づき現在位置であることが確認された場合であっても、位置−固有情報データベースに現在位置を示す格子点の座標と対応付けて固有情報を更新してもよい。
本実施の形態における位置の同定手順は、取得した信号固有情報とあらかじめ保持してある位置と対応付けた固有情報を比較して位置を同定することである。従来よく用いられていた超音波などの一次反射波の到達時間を位置の同定に用いる方法では障害物が複雑な形状をしている環境では他のセンサから発せられた超音波などの2次、3次反射波が別のセンサにその方向の一次反射波より先に入るため、または移動フィールド中に超音波などを吸収・散乱してしまう物体が存在すると反射波を受信できないため、正確な障害物の位置計測ができなかった。しかし、本実施の形態における位置の同定手順は、これら外乱によるノイズも位置における固有情報として扱うため、複雑な環境でも正確に現在位置の同定が可能となった。
そして、移動ロボット100は、目印や外部に補助信号などを設置する必要がないため、このような目印を設置できない環境でも正確に現在位置の同定が可能となる。さらに、環境に応じて使用するセンサを変更する必要がなく、超音波センサのみで現在位置の同定が可能となる。
本実施の形態においては、信号固有情報を取得する手段として超音波を用いたが、超音波発信した時刻を基準時とし、基準時からの経過時間により変化する反射波の信号強度を信号固有情報及び固有情報として位置同定を行うことで、大きなデータ処理を行なわず、計算機にかかる負担が軽く高速な現在位置の同定が可能となった。
なお、本実施の形態では、本発明の位置同定装置を移動ロボット100としたが、本発明を移動ロボットに制限するものではない。また、移動ロボット100自体による移動後における現在位置の同定に制限するものではなく、利用者等により設置場所が変更された後等に現在位置の同定を行うことも可能である。
(変形例)
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
(変形例1)
上述した実施の形態では、任意の角度毎に指向性のある超音波センサ101が超音波の送受信を行うこととしたが、超音波センサ101の設置方法をこれに限るものではなく、例えば図19で示したように一つの超音波センサ101のコーン型共振子11から発信された超音波を、反射板21用いて全方位に均等に超音波を放射状に拡散させ、また放射方向から帰ってきた反射波も反射板21を介して一つの超音波センサ101で受信できるように、超音波センサ101を設置することで、ロボット移動平面202と平行かつ放射方向に超音波203を超音波センサ101から発信または受信を可能となる。この反射板21は、本発明の反射手段を構成する。この受信した反射波に基づいて信号固有情報を取得し、信号固有情報と固有情報として位置と対応付けて位置−固有情報データベースで保持すれば、安価にかつ高速に現在位置の同定が可能となる。なお、超音波センサ101を複数個備えていないため、反射波を受信したセンサと位置−固有情報データベースのセンサの相対角に基づいた方向の同定ができず、このような反射構造を備えた場合には、移動ロボット100内部に、例えば地磁気を利用した方位検出部を備えている必要がある。
(変形例2)
上述した実施の形態では固有情報を固有情報が超音波発信した基準時から経過した時間により変化する反射波の信号強度の一つだけとしたが、位置−固有情報データベースに位置と対応付けて保持する固有情報の種類を一つに限るものではなく、位置と対応付けて複数種類の固有情報を保持することが可能である。本変形例では、位置と対応付けて超音波発信した基準時から経過した時間により変化する反射波の信号強度の他に、受信した反射波をFFT等により周波数分析して得られた周波数分布を位置と対応付けて固有情報として位置−固有情報データベースに保持する。そして現在位置の同定するときに、受信した反射波により相関値を求めるため、受信した反射波の信号強度の他に、反射波を周波数分析して周波数分布を求め、これらを固有情報とし、位置−固有情報データベースに保持されたそれぞれの固有情報に基づいてそれぞれ相関値を求める。そして位置毎の2種類の相関値を合計し、合計した相関値により山状分布を生成し、その頂点を現在位置と同定することで、2種類の異なる固有情報に基づき現在位置の同定が可能となり、同定の精度を高めることが可能となる。
(変形例3)
上述した実施の形態では、CADデータや設計図面などから地図情報を取り込む機能を有することとしたが、例えば、移動ロボット100がエンコーダなど変異検出センサ、超音波センサなど距離センサ、光学カメラなど画像センサなどのセンサ機器いずれかもしくはこれらの中からいくつかを組み合わせた装置を備えることで、未知のフィールド平面に設置された場合にセンシングを行いつつ、探索することで部屋図を生成することが可能となる。この部屋図を生成する際に固有情報の収集を行ってもよい。これにより効率的に固有情報の収集が可能となり、利用者が部屋図を取り込ませる必要がなくなる。
以上のように、本発明にかかる現在位置同定装置または現在位置同定方法は、現在位置の同定に有用であり、特に、信号を送受信することで現在位置の同定することを目的とする移動型ロボットに適している。
本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットの機能ブロック構成を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットが、移動面と接する移動平面202から放射状に超音波を発信する態様を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として移動平面に関して無指向に超音波を送受信するために環状に配列した超音波センサを示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として移動平面に関して全方向に超音波を送受信するために軸を回転させて一定の角度毎に走査するように設置された超音波センサを示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットが超音波センサと一体型とした一例を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットが超音波センサを頂上部に設置した一例を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として超音波センサから発信された移動体識別用のコード情報を含んだ超音波信号の一例を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として環状に配置された各センサで取得した信号固有情報から合計した信号固有情報を求めた態様を示す概念図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として超音波受信部より受信した反射波に対して時間に応じて重み付けを変化させるフィルタ処理を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として位置−固有情報データベースの部屋図上の固有情報を収集した位置を示す格子点と、この格子点と対応付けられた固有情報を表した概念図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として位置−固有情報データベースの構造を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として移動ロボットが移動開始位置を基準位置と設定した場合における、部屋図上の格子点を示す位置から固有情報を収集するための経路を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットの通常の処理手順を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットの現在位置を同定する処理手順を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットの部屋図の位置を示す格子点と算出された相関値を表した概念図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である部屋を示すフィールド平面全体において各位置での相関値の山状分布を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットの方向を同定する処理手順を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態である移動ロボットが現在位置の同定に失敗した場合において現在位置を同定するまでの処理手順を示した図である。 本発明に係る位置同定装置の実施の形態として移動平面に関して全方向に超音波を送受信するために超音波センサの前面に反射板を設定した一例を示した図である。
符号の説明
11 コーン型共振子
12 金属板
13 圧電セラミック
14 ベース
15、16 出力リード
17 ケース
21 反射板
100、400、600 移動ロボット
101、401、601、1901 超音波センサ
102 超音波発信部
103 超音波受信部
104 フィルタ処理部
105 固有情報生成部
106 位置同定部
107 主制御部
108 移動量検出部
109 移動部
110 記憶部
111 カメラ
112 特徴量抽出部
113 基準位置判定部
201 移動面
202 ロボット移動平面
203 超音波

Claims (6)

  1. 位置座標毎に、当該位置座標で反射信号を受信する受信方向と自装置が向いている方向を決める基準として予め定められている基準方向との間の角度を示す角度情報と、当該角度で受信する反射信号の固有の特徴量を示す固有情報と、を対応付けた位置対応固有情報を記憶する記憶手段と、
    自装置が移動可能な面を示した座標面と略平行方向に、検知信号を発信する発信手段と、
    前記発信手段により発信された前記検知信号が周囲の環境で反射された反射信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記反射信号から、前記受信手段が受信した前記反射信号の固有の特徴量を示す信号固有情報を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記信号固有情報と、前記位置対応固有情報に含まれる前記位置座標毎の前記固有情報とを比較し、当該位置座標から自装置の現在位置を同定する第1の同定手段と、
    前記生成手段により生成された前記信号固有情報と、前記第1の同定手段で同定された前記現在位置を示す前記位置座標として前記位置対応固有情報に含まれる前記固有情報と、を比較し、比較された前記固有情報と対応付けられた、前記基準方向と前記反射信号を受信する受信方向との間の前記角度情報、及び前記信号固有情報の生成元である前記反射信号の前記受信手段による前記受信方向と自装置の向いている方向との角度関係に基づいて、前記基準方向を基準として自装置が向いている方向を同定する第2の同定手段と、
    を備えたことを特徴とする自己位置同定装置。
  2. 前記記憶手段は、前記固有情報として、前記反射信号の信号強度及び周波数成分のうちいずれか一方以上を記憶している請求項1に記載の自己位置同定装置。
  3. 前記記憶手段は、さらに、前記位置対応固有情報において、複数の前記角度情報のそれぞれに対して、前記固有情報を対応付けて記憶し、
    前記受信手段は、さらに、受信方向を異ならせて複数有し、
    前記生成手段は、さらに、受信方向毎に信号固有情報を生成すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の自己位置同定装置。
  4. 前記第1の同定手段は、前記生成手段により生成された前記信号固有情報と、前記記憶手段に記憶された前記位置対応固有情報に含まれる前記固有情報とを比較し、現在位置受信した前記信号固有情報と、それぞれの前記位置座標と対応付けられた前記固有情報と、の一致度合いを示した相関値を前記位置座標毎に算出し、算出された前記相関値に基づいて自装置の現在位置を同定することを特徴とする請求項1に記載の自己位置同定装置。
  5. 前記第1の同定手段は、算出された前記位置座標毎の前記相関値から前記位置座標間の位置の相関値を補完して、前記位置座標を含む領域内の相関値の分布を求め、当該領域内の前記相関値の分布の頂点を現在位置と同定することを特徴とする請求項4に記載の自己位置同定装置。
  6. 位置座標毎に、当該位置座標で反射信号を受信する受信方向と自装置が向いている方向を決める基準として予め定められている基準方向との間の角度を示す角度情報と、当該角度で受信する反射信号の固有の特徴量を示す固有情報と、を対応付けた位置対応固有情報を記憶する記憶ステップと、
    自装置が移動可能な面を示した座標面と略平行方向に、検知信号を発信する発信ステップと、
    前記発信ステップにより発信された前記検知信号が周囲の環境で反射された反射信号を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記反射信号から、前記受信手段が受信した前記反射信号の固有の特徴量を示す信号固有情報を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された前記信号固有情報と、前記位置対応固有情報に含まれる前記位置座標毎の前記固有情報とを比較し、当該位置座標から自装置の現在位置を同定する第1の同定ステップと、
    前記生成ステップにより生成された前記信号固有情報と、前記第1の同定手段で同定された前記現在位置を示す前記位置座標として前記位置対応固有情報に含まれる前記固有情報と、を比較し、比較された前記固有情報と対応付けられた、前記基準方向と前記反射信号を受信する受信方向との間の前記角度情報、及び前記信号固有情報の生成元である前記反射信号の前記受信手段による前記受信方向と自装置の向いている方向との角度関係に基づいて、前記基準方向を基準として自装置が向いている方向を同定する第2の同定ステップと、
    有することを特徴とする自己位置同定方法。
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