JP3025574B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP3025574B2
JP3025574B2 JP4086078A JP8607892A JP3025574B2 JP 3025574 B2 JP3025574 B2 JP 3025574B2 JP 4086078 A JP4086078 A JP 4086078A JP 8607892 A JP8607892 A JP 8607892A JP 3025574 B2 JP3025574 B2 JP 3025574B2
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健二 上村
貞親 都築
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置検出装置に関し、
特に、農業および土木作業に使用される自走式機械や、
工場内で使用される自動搬送装置などの操向制御に用い
られる基準点の位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体の現在位置を検出する装置
として、移動体で発生された光ビームを移動体を中心と
して円周方向に走査する手段と、移動体から離れた少な
くとも3か所に固定され、入射方向に光を反射する光反
射手段と、この光反射手段によって反射された光を受光
する受光手段とを具備した装置が提案されている(特開
昭59−67476号公報)。
【0003】この装置では、移動体つまり観測点から見
た前記3つの光反射手段相互間の開き角を前記受光手段
の出力信号に基づいて検出する。そして、検出された開
き角とあらかじめ設定されている各光反射手段の位置を
表す情報(位置情報)とから移動体の位置を演算するよ
うに構成している。
【0004】上記の装置では、基準点である光反射手段
の位置情報のわずかな誤差によっても、システム全体の
制御の精度に悪影響が生ずる。したがって、例えば、農
地での作業では、作業区域が変わるごとに作業に先立っ
て光反射手段の位置情報、すなわち各光反射手段の間隔
および相対角度を正確に測定し、その結果を制御装置に
入力しなければならなかった。農地のような広い作業区
域に設置された各光反射手段の間隔や相対角度を正確に
測定し、それを入力するというのは極めて大変な作業で
あった。
【0005】これに対し、本出願人は、上記位置情報の
測定および入力作業を簡略化することができる装置を提
案した(特開平1−287415号公報)。この装置で
は、自走車から出た光ビームを走査し、この光ビームの
光反射手段からの反射光を検出する。そして、この反射
光検出信号に基づいて算出される自走車および光反射手
段間の距離と、自走車から見た光反射手段の方位角とに
よって各光反射手段の間隔や相対角度を正確に測定し、
かつそれを入力する作業を自動的に行えるようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光反射手段
間の距離や相対角度を測定する装置が設置される場所、
例えばこの装置を搭載した自走車が走行する作業区域は
必ずしも平坦ではない。したがって、上記距離や方位角
を測定するために自走車が置かれた場所の地形によって
は、一方向つまり水平方向でのみ光ビームを回転走査し
ても、この光ビームを光反射手段に照射させることがで
きない場合がある。
【0007】このような不具合を解消するための対策と
して、光ビームを水平方向の回転走査に加えて上下方向
にも揺動走査することが考えられる。しかし、このよう
な、上下方向にも光ビームを揺動させる方式になると、
運転開始に先立っての位置検出のための距離測定では、
光反射手段に光ビームを正確に照射するため、まず水平
方向と垂直方向の正確な位置決めをし、その位置へ光ビ
ームの投射方向を固定する必要がある。
【0008】そこで、反射手段からの反射光が検出でき
る方向をあらかじめ算出しておき、その方向へ投射方向
を一旦固定して距離等の測定を行うことも試みられてい
る。しかしながら、この場合、機械的なヒステリシス誤
差等によって光反射手段の上端または上端から光ビーム
の照射位置が外れてしまうことがあった。
【0009】またさらに、上記基準点に配置される光反
射手段としては、柱状のコーナキューブプリズム等の標
識を使用するのが一般的であるが、設置される場所の地
形によっては、前記標識が大きく傾いて立設されること
がある。このために、標識の上端寄りの位置を基準にし
た場合と下端寄りの位置を基準にした場合とでは、回転
走査方向に数十センチメートルもの差が出てしまう場合
がある。このような端部寄りの測定データをそのまま走
行に先立っての基準点データとして使用すると、システ
ム全体の制御に悪影響を及ぼす場合がある。
【0010】本発明の目的は、上記の問題点に対し、位
置を算出すべき光反射手段の、光ビームが照射される上
下方向範囲の極端に上端または下端寄りでない、比較的
中央部分に対して光ビームを確実に照射できる投射方位
と揺動角度を算出してその方向に光ビームを投射して距
離等を測定することにより、運転開始の準備段階等で行
われる基準点の位置検出を簡単に行うことができる位置
検出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決し、
目的を達成するために、本発明は、観測点に設置された
光ビーム発生手段から発射された光ビームを、観測点を
中心として円周方向に走査する回転走査手段と、回転走
査手段の回転中心軸を略円錐形状の軌跡を描くように揺
動させ、観測点を中心として前記光ビームが上下方向の
揺動1サイクル中に円周方向へ複数回転走査されるよう
に構成された揺動走査手段と、観測点から離れた位置に
複数設けられた光反射手段で反射された前記光ビームを
受光する受光手段と、前記受光手段によって光信号が検
出されたときの回転走査方向の方位角および前記揺動走
査手段の揺動角度を検出して記憶する手段と、同一方位
の光反射手段からの反射光を受光したときの前記揺動角
度に基づいて同一方位の光反射手段からの反射光を受光
できる受光揺動範囲を算出する揺動範囲演算手段と、前
記受光揺動範囲が前記同一方位の光ビーム投射範囲に入
っている場合には、前記受光揺動範囲の略中央値をその
光反射手段に光ビームを投射するのに適した基準点捕捉
投射方向として決定し、前記受光揺動範囲に前記光ビー
ム投射範囲の一端部が重なる場合には、この重なる点を
一端部とする受光揺動範囲の他端部までの間の略中央値
をその光反射手段に光ビームを投射するのに適した基準
点捕捉投射方向として決定する基準点捕捉揺動方向決定
手段と、その基準点捕捉揺動方向に光ビームを投射して
その反射光を受光し、その受光信号に基づいて前記観測
点および光反射手段間の距離を測定するように構成した
点に特徴がある。
【0012】
【作用】上記の特徴を有する本発明では、光反射手段へ
光ビームを照射しやすいように、前記光ビームの上下方
向の揺動の1サイクル中に複数回の回転走査が行われ
る。したがって、観測点を中心とする円筒面を想定した
場合、その円筒面上で光ビームによる網目状の光跡が描
かれる。
【0013】そして、運転開始に先立って行われる基準
点の位置算出つまり光反射手段の位置算出にあたって
は、光反射手段の、光ビームが照射される上下方向範囲
の極端に上端または下端寄りでない、比較的中央部分に
対して光ビームを確実に照射できる投射方位と揺動角度
を算出してその方向に光ビームを投射することができ
る。このため、ヒステリシス誤差等の機械的なガタがあ
っても、そのことによって光反射手段の端部から光ビー
ムが外れるということが少なくなる。
【0014】またさらに、光反射手段が傾いて設置され
ている場合等に、そのことによって発生する誤差の影響
が少ない状態で位置検出を行うことも可能になる。
【0015】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の一実施例を
説明する。図2は本発明の位置検出装置を搭載し、所定
の領域を走行する自走車を示す斜視図である。図2にお
いて、移動体としての自走車1が走行している領域の周
囲には、入射した光をその入射方向に反射する反射面を
有する光反射器(以下、単に反射器という)6a〜6d
が配設されている。反射器6a〜6dの反射面には、コ
ーナキューブプリズム等周知の光反射手段が使用されて
いる。自走車1は、例えばその下面に図示しない芝刈作
業用のカッタブレードを有する芝刈り機である。自走車
1の上部には、光ビーム走査装置(以下、単に走査装置
という)2が搭載されている。この走査装置2は、光ビ
ーム2Eを発生する発光器、および前記反射器6a〜6
dで反射された光ビーム2Eの反射光2Rを受ける受光
器を有する。発光器は発光ダイオードを有し、受光器は
入射された光を電気的信号に変換するフォトダイオード
を有している。発光器および受光器はケーシング3に収
容されている。
【0016】発光器から出た光ビームは回転ミラー(以
下、単にミラーという)4で直角方向に屈折反射される
ことによって方向転換されて走査装置2から外部に投射
される。ミラー4はモータ5によって回転中心軸8のま
わりで矢印17の方向に回転され、このミラー4の回転
によって光ビーム2Eは回転中心軸8を中心にして矢印
R方向に回転走査される。ミラー4の回転位置で決まる
光ビーム2Eの投射方向つまりモータ5の回転角度はエ
ンコーダ7で検出される。
【0017】走査装置2は、光ビーム2Eの光跡で描か
れる回転走査面の角度を連続変化(揺動走査)させるた
めのジンバル揺動機構を有している。この揺動機構は、
ブラケット9の軸12およびブラケット10の図示しな
い軸に対して揺動自在に軸支された外側リング部材11
と、この外側リング部材11の内側に設けられた内側リ
ング部材14とを有する。この内側リング部材14は、
前記外側リング部材11の支軸の延長線と直交する線上
で外側リング部材11に設けられた軸13およびこの軸
13と対向する位置に設けられた他方の軸20(図1に
示す)によって揺動自在に軸支されている。
【0018】ジンバル揺動機構は揺動駆動用のモータ1
5によって駆動される。このジンバル揺動機構によっ
て、ミラー4の回転中心軸8は垂直から角度φだけ傾斜
するように取付けられており、かつその傾斜方向(以
下、揺動方向という)は連続的に変化して、矢印17a
の方向に回動する。このような回転中心軸8の円錐状の
回動によって光ビーム2Eの回転走査による走査面の角
度が連続的に変化する。すなわち、光ビーム2Eの投射
方向が上下方向に連続的に変化し、揺動走査されるので
ある。
【0019】次に、前記走査装置およびジンバル揺動機
構の揺動駆動装置について詳述する。図1は自走車1に
搭載された走査装置2の要部断面図であり、図2と同符
号は同一または同等部分を示す。まず、走査装置2につ
いて説明する。ミラー4は台座4aを介してモータ5の
軸の一端5aに取付けられていている。一方、モータ5
の軸の他端5bは連結金具19によってエンコーダ7の
軸7aと連結されている。エンコーダ7の出力パルスは
図示しない制御装置に送信され、ミラー4の回転角度や
回転数の演算に供される。
【0020】前記ミラー4の台座4aには吸着板34が
設けられている。この吸着板34は、磁性体、例えば鉄
で作られていて、電磁石16が付勢されることにより電
磁石16に吸着される。この吸着動作によって、電磁石
16が付勢された任意のタイミングでミラー4の停止位
置が固定されるようにしている。
【0021】内側リング部材14の下方には、ケーシン
グ3が取付けられている。このケーシング3の取付手段
は図示していないが、ボルト締めなど、周知の締結手段
を適宜使用すればよい。
【0022】次に、ジンバル揺動機構の揺動駆動装置に
ついて説明する。揺動駆動装置は自走車1の上面に設け
られている。自走車1の上面に取付けられた軸受け21
には軸22が挿通されており、この軸22の一端には小
円盤23が固結され、他端には大円盤24が固結されて
いる。小円盤23には軸22に対して偏心した位置に偏
心軸23aが突設され、大円盤24には同様に偏心軸2
4aが突設されている。偏心軸23aおよび偏心軸24
aの偏心方向は互いに90度ずらしてある。
【0023】揺動用モータ15の軸15aは前記軸22
と一直線上に配置してあり、かつ軸15aにはL字形状
のブロック32が固結されている。つまり、偏心軸23
a,24aは軸15aに対しても軸22に対する偏心量
と同じだけ偏心していて、モータ15の軸15a、偏心
軸23a、軸22、および偏心軸24aはクランク軸を
形成している。揺動用モータ15によって回転軸15a
が回転されると、この回転はブロック32によって偏心
軸23aに伝達され、軸22が回転する。その結果、偏
心軸24aも軸22を中心に回転する。
【0024】偏心軸23aは外接リング23bに対して
回転自在に嵌挿されており、この外接リング23bには
ブロック25が揺動自在に軸支されている。このブロッ
ク25は連結ボルト26によって内側リング部材14に
突設された軸(図示しない)を受ける球面軸受27と連
結されている。
【0025】このように、小円盤23と内側リング部材
14とが連結されているので、小円盤23に対する偏心
軸23aの回転運動は、軸13,20を中心とする内側
リング部材14の上下方向の揺動運動に変換される。
【0026】一方、大円盤24に突設された偏心軸24
aは球面軸受28で受けられている。外側リング部材1
1には軸29が突設されていて、この軸29によって球
面軸受30が支承されている。球面軸受28と球面軸受
30とは連結ボルト31で連結されている。このような
構成により、外側リング部材11も、内側リング部材1
4と同様、前記軸12およびこれと対向する位置の軸
(図示しない)を中心として揺動される。
【0027】前記外側リング部材11および内側リング
部材14の揺動が合成されると、内側リング部材14に
取付けられている走査装置2のミラー4の回転中心軸8
が、両リング部材11および14のそれぞれの揺動中心
軸の交点を中心にして、所定の傾斜角度を有して旋回す
る。換言すれば、この旋回による回転中心軸8の軌跡
は、前記交点を頂点とする円錐の側面(以下、単に円錐
という)となる。前記発光器および受光器を収容してい
るケーシング3も、内側リング部材14の下面に取付け
られているので、この内側リング部材14と一体となっ
て揺動する。
【0028】連結ボルト26の両端には互いに逆方向の
ねじが切られていて、連結ボルト26を回転させると、
この連結ボルト26はブロック25および球面軸受け2
7に対して進退し、球面軸受27とブロック25との連
結長さを調節することができる。連結ボルト31も、連
結ボルト26と同様、この連結ボルト31が螺入されて
いる球面軸受28,30との連結長さを調節するもので
ある。
【0029】前記大円盤24には薄円盤24bが設けら
れ、この薄円盤24bにはこれを跨いで揺動基準検出用
のセンサ33が設けられている。例えばセンサ33は金
属検知センサまたは光透過型センサであって、薄円盤2
4bの円周の予定位置にスリットを穿設しておくことに
より、センサ33から出力される前記スリットの検出信
号に基づいて揺動の基準位置が検出できる。
【0030】モータ15の背後には、このモータ15の
回転位置を検出するためのエンコーダ35が付設されて
いる。このエンコーダ35の出力信号と、センサ33の
出力信号とによってミラー4の回転中心軸8の傾き、す
なわち揺動方向を検出できる。回転中心軸8の揺動方向
を検出する手段は、エンコーダ35とセンサ33とを用
いるものに限らない。例えば、薄円盤24bに、前記基
準位置検出用のスリットとは別に薄円盤24bの回転量
検出用のスリットを穿設し、2つのセンサによってこれ
ら2種類のスリットをそれぞれ検出するようにしてもよ
い。また、エンコーダ35からモータ15の回転量と回
転基準位置とを示す信号の双方を取出すように構成して
もよい。
【0031】なお、光ビームを上下方向にむらなく走査
し、その反射光の受光処理を簡単にするためには回転中
心軸8の揺動軌跡は円錐であるのが望ましいが、必ずし
も円錐でなくとも底面が円以外の錐であってもよい。例
えば、前記偏心軸23aおよび24aの偏心量を変化さ
せ、外側リング部材11と内側リング部材14のそれぞ
れの最大傾斜角度が異なるようにすれば、回転中心軸8
の揺動によって描かれる軌跡は楕円錐となる。
【0032】本実施例ではこの揺動軌跡がほぼ円錐とな
るよう、つまり、外側リング部材11と内側リング部材
14のそれぞれの最大傾斜角度が同じになるように偏心
軸23aおよび24aの偏心量を設定している。
【0033】なお、本実施例では外側リング部材11お
よび内側リング部材14を1つのモータで駆動するよう
にしたが、それぞれのリング部材を別個のモータで駆動
するようにしてもよい。その場合、各モータは回転中心
軸8が所望の錐形状を描くように、同期させて回転させ
るのはもちろんである。
【0034】以上説明した揺動機構を駆動させて光ビー
ムを投射させると、ミラー4の回転中心軸8自体が円錐
を描いて回動する揺動走査が行われ、ミラー4の回転に
よって光跡で描かれる面(回転走査面)は一平面に固定
されず揺動1サイクルの間は常に変化する。
【0035】なお、回転中心軸8が円錐を描いて1回転
する周期よりミラー4が1回転する周期の方を十分に短
くすることによって、後述するようなきめの細かいピッ
チでの回動走査軌跡を描かせることができる。本実施例
では、ミラー4を2700rpmで回転させ、回転中心
軸8を揺動させる軸22を90rpmで回転させるよう
にした。
【0036】次に、図を参照して本実施例の走査装置に
よる光ビームの光跡について説明する。図3は前記ミラ
ー4を中心とした一定の半径を有する仮想の円筒面に描
かれた光跡をモデル化して示している。
【0037】図示のように、前記走査装置2から投射さ
れた光ビーム2Eは、ミラー4の回転中心軸8が円錐運
動をすることにより、前記想定された円筒面上に網目状
の光跡を描く。本実施例では、ミラー4の回転数を27
00rpm、回転中心軸8の揺動回数つまり軸22の回
転数を90rpmとしたので、回転中心軸8が円錐状に
1回転する間にミラー4自体は30回転する。すなわ
ち、回転中心軸8が円錐を描いて1回転する間に、円筒
面上の任意の垂直線18を30本の光跡が横切る。
【0038】次に、前記垂直線18上に反射器を配設し
た場合、揺動1サイクルのなかでどれだけ光ビームが反
射器へ照射され易くなるかを説明する。図4は前記光跡
の一部を拡大して示したものである。同図において、符
号6Hで示すように自走車1と反射器6とが近く、反射
器6の高さ方向の寸法が光跡の揺動幅BBに対して十分
長い場合は、30本の光跡がすべてこの反射器6を横切
る。これに対し、符号6Lで示すように自走車1と反射
器6との距離が非常に長い場合は、反射器6の高さ方向
の寸法は光跡の揺動幅BBに対して相対的に短くなる。
しかしながらこのように、反射器6の高さ方向の寸法が
相対的に短い場合であっても、光跡の垂直方向の最大間
隔Hが反射器6の高さ方向の寸法より相対的に小さけれ
ば、回転中心軸8が円錐運動を1回行う間に少なくとも
1回は反射器6を光跡が横切る。なお、図3,図4は、
繁雑さを回避し、作図を容易にするため光跡の本数は実
際よりも少なく記載してある。
【0039】次に、上記の構成を有する走査装置2を搭
載した自走車1が、その走行領域内のどの位置にある
か、またどの方向に走行しているかを検知するための基
本的原理を説明する。図5および図6は、自走車1の走
行領域を示す座標系における自走車1および反射器6a
〜6dの位置を示す図である。同図において、反射器6
a〜6dの配置位置、つまり基準点A,B,C,D,お
よび自走車1の位置T(Xp,Yp)は、基準点Bを原
点とし、基準点BおよびCを結ぶ直線をx軸とするx−
y座標系で表される。
【0040】図示のように、自走車1の位置Tは、三角
形ATBの外接円上に存在すると同時に、三角形BTC
の外接円上に存在する。したがって、自走車1の位置
は、これら2つの三角形の外接円QおよびPの交点を算
出することによって求められる。外接円QおよびPの2
つの交点のうち、一方の交点は基準点Bつまり原点であ
るから、他方の交点が自走車1の位置ということにな
る。このような原理に従って自走車1の位置を求める算
出式は、本出願人がすでに出願している特開平1−28
7415号および特開平1−316808号公報に詳細
が示されている。
【0041】また、自走車1の進行方向は次式を用いて
算出される。図6において、自走車1の進行方向とx軸
とのなす角度をθf、進行方向を基準とした基準点Cの
方位角をθc、基準点Cのx座標をxc、自走車1のy
座標をYpとした場合、 θf=360°−tan-1{Yp/(xc−x)}−θc………(1) となる。
【0042】次に、上記公報に記載された算出式および
上記算出式(1)によって求められた位置情報に基づい
て自走車1の走行方向を制御する操向制御について図を
参照して説明する。図7は自走車1と基準点A〜Dとの
位置関係を示す図である。
【0043】自走車1は基準点Bの近くのスタート位置
から走行を始め、予定の走行コース36を走行してホー
ムポジション63に戻るものとする。走行コースは間隔
Lを有して平行に設定された直進行程と、各直進行程を
つなぐ旋回行程とからなる。自走車1は直進行程を走行
した後、y座標がYtnまたはYtfに達した位置で、
操舵角度を一定の値に固定して旋回行程を走行し、隣接
する次の直進行程に移行する。そして、直進行程のx座
標が最終のx座標Xendを超過した場合、その直進行
程走行後、最終旋回行程を経てホームポジション63に
戻る。
【0044】なお、図7においては、説明を簡単にする
ため、各基準点A,B,C,Dが矩形の頂点に配置され
るようにした上で直進行程は基準点AとBとを結ぶ直線
つまりy軸と平行にしたが、基準点A〜Dを走行コース
の周囲に配置してあれば、走行コース36は任意に設定
することができる。
【0045】続いて、フローチャートを参照して制御手
順を説明する。この説明のために参照されるフローチャ
ートで使用される各種パラメータ(記号)の意味は次の
とおりである。 θ(n)…受光信号に基づいて決定された方位角、θq
(n)…予測方位角、 Cg(i)…検出ブロック別受光回数、 Am(i)…検出ブロック別検出方位角、Cp(n)…
基準点nの受光回数、 Ap[n,I]…基準点nの受光方位角、 As[n,I]…基準点n検出時の揺動方向、 Cm[n,I]…基準点n検出時のミラー回転数カウン
タ値、 Aps(k)…受光回数がしきい値以上の検出ブロック
を代表する方位角、 Aps(n)…Aps(k)を小さい順にn=1〜4に
セットした方位角、 i…検出ブロックの番号、 j…受光回数が第1のしきい値以上の検出ブロックの
数、 k…受光回数が第2のしきい値以上の検出ブロックの
数、 I…ミラー4を予定数回転させて基準点nを検出した時
の揺動方向の記憶順を示す番号、 J…ミラー4を予定数回転させたときの基準点nの連続
検出回数、 K…ミラー4を予定数回転させたときの基準点nの連続
検出回数の最大値、 e…連続検出回数の最大値が発生したときの揺動方向の
記憶順を示す番号の最後の番号、 Asc(n)…基準点nを高い確率で捕捉できる揺動方
向、 Ac(n)…直進処理において受光信号に基づいて決定
された方位角、 θt(n)…旋回解除のための基準点nのターン解除角 まず、操向制御の基本となる反射光受光処理について説
明する。走査装置2から発射され、反射器6a〜6dで
反射された光ビームつまり反射光の受光処理は以下のと
おり行われる。
【0046】図8は反射光受光処理の制御手順を示すフ
ローチャートである。ステップS100では、受光器に
よって光信号が検出されたか否かが判断される。光信号
が検出されたならば、ステップS101に進む。但し、
この時点では、検出された光信号は反射器6a〜6dか
らの反射光かどうかは識別できない。
【0047】ステップS101では、ミラー4が回転し
た角度の大きさに基づいて検出信号がチャタリングによ
るものか否かの判断がなされる。つまり、前回の処理か
らミラー4が微小角度しか回転しないうちに複数の光信
号が検出された場合は、チャタリングと判断し、後から
検出された光信号は無視する。チャタリングによるもの
でなければ、ステップS102に進む。
【0048】ステップS102では、検出ブロック番号
を示す変数iに“0”をセットする。本実施例では、ミ
ラーの回転中心軸8が円錐状軌跡を描いて1回転する間
にミラー4は30回転する。すなわち回転中心軸8が円
錐状軌跡を描いて1回転する間に、回転走査が30回行
われるのである。この30回の回転走査によって同一の
反射器からの反射光を多数回受光する可能性がある。ほ
ぼ同一方向から受光器に入射した複数の光信号に関する
検出データは同一の反射器のデータとして1つのグルー
プにまとめて記憶するようにする。このグループを検出
ブロックという。したがって、予定の反射器6a〜6d
からの光だけが検出されたのであれば、この検出ブロッ
クの数は4つであり、設置されている反射器の数と一致
することになる。
【0049】ステップS103では、前記検出ブロック
別の受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。ス
テップS102でパラメータiに“0”がセットされた
ので、まず、検出ブロック番号“0”の検出ブロックで
の受光回数が“0”か否か、つまりこの検出ブロックで
最初に検出された光信号か否かが判断される。
【0050】最初の処理ではこの判断は肯定となってス
テップS106に進み、ミラー角つまり光を検出した方
位角が記憶される。検出ブロックiを代表する方位角A
m(i)として今回検出された方位角を記憶し、当該検
出ブロックiでの光信号の受光回数Cg(i)の値をイ
ンクリメントする。
【0051】ステップS107では、基準点を識別する
カウンタの値nをクリアする。本実施例では、カウンタ
値“1”は基準点Aに、カウンタ値“2”は基準点B
に、カウンタ値“3”は基準点Cに、カウンタ値“4”
は基準点Dにそれぞれ対応させてある。ステップS10
8ではそのカウンタの値nをインクリメントする。
【0052】ステップS109では、今回検出した方位
角が、後述のイニシャルポール識別処理や往路直進処理
で設定された予測方位角θq(n)とほぼ同一か否かが
判断される。すなわち、ステップS108でカウンタ値
nは“1”になっているので、このカウンタ値“1”に
対応する基準点Aの予測方位角に関し、これと検出方位
角とがほぼ一致するか否かが判断される。予測方位角θ
q(n)は、例えば、今回検出時の方位角に予測変化量
αを加算した値でも良いが、自走車1の移動量に対して
反射光の受光間隔が短いので今回の値と同値を予測方位
角としても実用上支障がないし、処理も簡単である。
【0053】ステップS109の判断が否定の場合は、
ステップS110でカウンタ値nが“4”か否かが判別
される。ステップS110の判断が肯定になるまでステ
ップS108,S109の処理が繰返され、基準点A〜
Dのすべての予測方位角θq(n)に関して、これと検
出方位角とがほぼ一致するか否かが判断される。
【0054】予測方位角θq(n)が検出方位角とほぼ
一致していれば、ステップS109からステップS11
1に進む。ステップS111では、予定の基準点を検出
したとして、カウンタ値nで示される基準点の受光回数
Cp(n)がインクリメントされる。さらに、その基準
点の検出方位角Ap[n,Cp(n)]、ミラー4の回
転中心軸8の傾斜方向つまり揺動方向As[n,Cp
(n)]、ならびにミラー4の回転カウンタ値Cm
[n,Cp(n)]を記憶する。この回転カウンタ値
は、センサ33の出力信号に基づく予定の方向に揺動方
向がある時を基準として、そこから計数したミラー4の
回転が何回転目かを示す値である。
【0055】なお、ステップS103で、検出ブロック
iでの受光回数Cg(i)が“0”でない、つまり初め
ての受光でないと判断された場合は、ステップS104
に進む。ステップS104では、検出方位角が、検出ブ
ロックiで先に受光した光信号の方位角Am(i)とほ
ぼ一致しているか否かが判断される。両者が一致してい
ればステップS106に進み、今回の検出方位角で検出
ブロックiの方位角Am(i)を更新する。
【0056】また、ステップS104の判断が否定の場
合、つまり検出ブロックiで先に受光した光信号の方位
角Am(i)と今回検出された方位角とが一致していな
い場合は、他の検出ブロックからの光であると判断して
ステップS105に進み、検出ブロック番号(i)をイ
ンクリメントする。検出ブロック番号(i)をインクリ
メントした後、ステップS103にて、インクリメント
された検出ブロック番号(i)について初めての受光か
否かの判断がなされる。
【0057】前記反射光受光処理によって記憶された受
光信号の方位角つまり基準点の方位角に基づいて後述の
ように自走車1の位置と進行方向とが演算され、操向制
御が行われる。図9,図10は操向制御の全体を示すゼ
ネラルフローチャートである。図9において、ステップ
S1ではモータ5および15を起動してミラー4を回転
中心軸8を中心として回転させると共に、その回転中心
軸8を、円錐状の軌跡を描くように回動させる。ここで
は、基準点A〜Dに設定された反射器6a〜6dに確実
に光ビームを照射させられるようにモータ15は低速で
回転させる。
【0058】ステップS2では、基準点A〜Dつまり反
射器6a〜6dのイニシャル方位角を決定するイニシャ
ルポール識別処理を行う。この処理の詳細は図11およ
び図12に関して後述する。
【0059】ステップS3では、自走車1から基準点A
〜Dまでの各距離を測定して各基準点の位置つまり前記
x−y座標系における基準座標値を計算するポール位置
計測処理を行う。この処理は図13、図14および図1
5に関して後述する。ステップS4では、ステップS2
とステップS3で算出された基準点の方位角および座標
値に基づき、現在の自走車1の位置座標(Xp,Yp)
を算出する。ステップS5では、現在の自走車1のx座
標Xpを第1番目の直進行程のx座標Xrefとしてセ
ットする。但し、このセットは、自走車1が走行作業開
始位置にある場合の動作である。ステップS6では、モ
ータ5および15を所定の速度で回転させてミラー4を
回転および揺動させる。ステップS7では、自走車1の
エンジン回転を駆動輪に接続して走行を開始させる。
【0060】図10のステップS8では、自走車1をそ
のy座標値が大きくなる方向に直進行程を走行させる往
路直進処理を行う。この往路直進処理では、反射光受光
処理で得られた方位角に基づいて自己位置(Xp,Y
p)および進行方向θfを算出する。そして、それらの
値と設定された走行コースとの差を算出し、この差を修
正するように自走車1の操舵輪の操舵角を変更する制御
を行う。この処理は本発明とは直接関係ないので詳細の
フローチャートは図示を省略する。
【0061】ステップS9では、自走車1のy座標Yp
が予定のy座標Ytfより大きくなったか否かによって
第1番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断す
る。自走車1が直進行程の走行を終了したと判断される
とステップS10に進む。ステップS10では、直進行
程のx座標Xrefに距離Lを加算して次の直進行程を
設定する。
【0062】ステップS11では、旋回行程の走行を終
了させる方位角を設定する右ターン解除角セット処理を
行う。右ターン解除角セット処理では次のステップで行
われるUターン処理を終らせるための各基準点毎の方位
角つまり右ターン解除角を算出する。ステップS12で
は、自走車1の操舵角を予定値に固定して一定の旋回半
径で右方向に旋回する旋回行程で自走車1を走行させる
Uターン処理を行う。ステップS11および12の処理
も本発明と直接関係ないので詳細のフローチャートは図
示を省略する。
【0063】ステップS13では、自走車1から見た方
位角が予定の右ターン解除角に達した基準点の数を計数
する解除カウンタ(前記Uターン処理時に計数される)
の値が“1”を超過しているか否かを判断する。この判
断が肯定の場合は、旋回行程の走行を終了したと判断し
てステップS14に進む。ステップS14では、自走車
1をそのy座標値が小さくなる方向に直進行程を走行さ
せる復路直進処理を行う。この復路直進処理はステップ
S8の往路直進処理と同様である。
【0064】ステップS15では、自走車1のy座標Y
pが予定のy座標Ytnより小さいか否かによって第2
番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断する。ス
テップS16では、直進行程のx座標Xrefが走行終
了予定地点のx座標Xendを超過したか否かを判断す
る。ステップS16の判断が否定の場合は、ステップS
17に進んで次の直進行程を設定する。
【0065】ステップS18では、左方向旋回行程の走
行を終了させる方位角を設定する左ターン解除角セット
処理を行う。この処理はセットされる解除角の値が異な
る他は前記右ターン解除角セット処理と同様である。ス
テップS19では、Uターン処理を行う。ステップS2
0では、解除カウンタの値が“1”を超過しているか否
かを判断する。この判断が肯定の場合は、旋回行程の走
行を終了したと判断してステップS8に戻る。
【0066】また、ステップS16の判断が肯定の場合
は、ステップS21に進む。ステップS16の判断が肯
定の場合はすべての直進行程の走行を終了した場合であ
り、ステップS21では、最終の旋回行程における解除
角をセットする処理を行う。この処理は右ターン解除角
セットや左ターン解除角と同様に処理される。
【0067】ステップS22ではUターン処理を行い、
ステップS23では、解除カウンタの値が“1”を超過
しているか否かを判断する。ステップS24では、ホー
ムポジション63に戻る直進行程を走行させる処理を行
う。この処理は往路直進処理と同様である。
【0068】ステップS25では、自走車1のx座標X
pがホームポジション63のx座標Xhomeより小さ
くなったか否かを判断する。この判断が肯定ならば、自
走車1がホームポジション63に戻ったと判断して処理
を終える。
【0069】次に、前記ステップS2のイニシャルポー
ル識別処理について詳述する。図11はイニシャルポー
ル識別処理のフローチャートである。同図において、ス
テップS120では、揺動方向が“0°”になったか否
か、つまり前記揺動基準検出用のセンサ33で予定の基
準位置が検出されたか否かを判断する。予定の基準位置
が検出されて、揺動方向が“0°”になったと判断され
ると、ステップS121に進む。ステップS121で
は、反射光受光処理によって得られたデータをクリアす
る。
【0070】ステップS122では、図8に示した反射
光受光処理を行う。このイニシャルポール識別処理にお
ける反射光受光処理では、この処理以前に予測方位角が
決定されていないので、図8に関して説明した反射光受
光処理のうちの、ステップS100〜S106に相当す
る処理のみが行われる。
【0071】ステップS123では、再び揺動方向が
“0°”か否かを判断する。つまり回転中心軸8が円錐
を描く揺動走査の1サイクルが終了したか否かが判断さ
れる。1サイクルの走査が終了するまでは反射光受光処
理を続け、1サイクルが終了すると、ステップS124
に進む。
【0072】ステップS124では、基準点の選択処理
(ポール選択処理)を行う。この選択処理では、反射光
受光処理において検出された検出ブロックのうち受光回
数Cg(i)の多い4つの検出ブロックを選択し、その
検出ブロックを代表する検出方位角Am(i)を方位角
の小さい順にAps(n)にセットする。なお本実施例
では基準点はA,B,C,Dの4本なのでn=1〜4で
ある。図8の反射光受光処理のフローチャートで示した
ように、検出ブロックを代表する検出方位角Am(i)
は、その検出ブロックで検出された方位角の最新データ
である。このように最新データを使用することにより、
記憶容量の節減を図ることができる。
【0073】また、ステップS124では、次のステッ
プS125における判断の材料となるポール選択モード
「1」〜「3」の決定も行われる。ポール選択処理は、
さらに図12に関して詳細に述べる。
【0074】ステップS125では、ポール選択処理で
決定されたポール選択モードが「1」〜「3」のいずれ
であるかを判別する。ポール選択モードが「1」の場合
は、4つの基準点のすべてが識別でき、その方位角を検
出できたとしてステップS126に進む。ステップS1
26では、基準点の方位角θ(n)および次回同じ基準
点が検出されると予測される方位(予測方位角)θq
(n)として、ステップS124の処理で得られた方位
角Aps(n)をセットする。
【0075】また、ポール選択モードが「2」の場合
は、受光回数Cg(i)が所定値に達していないため、
ステップS122に戻って反射光受光処理を継続する。
さらに、ポール選択モードが「3」の場合は、予定外の
反射物体があったりして、受光回数Cg(i)が所定値
以上の検出ブロックが5つ以上ある場合である。この場
合は検出ブロックの中から基準点を特定することができ
なかったとしてステップS121に戻り、最初からこの
イニシャルポール識別処理をやり直す。
【0076】イニシャルポール識別処理では、回転中心
軸8が1回揺動する間に記憶された受光データに基づい
て基準点の識別処理を行う。
【0077】図18は反射光受光処理によって蓄積され
た受光データの例を示す図である。同図において、縦軸
は検出ブロックiの受光回数Cg(i)であり、横軸は
各検出ブロックiの方位角Am(i)である。図示のよ
うに、検出ブロックの数は7つ(i=0〜6)あったと
すれば、これは回転中心軸8が1回揺動する間に7方向
から光信号が受光されたことを示す。受光回数Cg
(i)が複数回の検出ブロックでは、方位角Am(i)
は前述のように最新の検出データである。なお、検出ブ
ロックの番号iが必ずしも方位角の小さい順に並んでい
ないのは、受光した順に番号が付されているためであ
る。
【0078】このデータを参考にしながら前記ポール選
択処理の詳細を説明する。図12はポール選択処理のフ
ローチャートである。このポール選択処理では、受光回
数Cg(i)が予定のしきい値に達している検出ブロッ
クを抽出し、抽出した検出ブロックの数が予定の基準点
の数つまり“4”と一致しているかどうかを判別する。
一致していればその検出ブロックの受光データを予定の
基準点A〜Dに関するデータであると決定する。また、
抽出された検出ブロックの数が多い場合は基準点を特定
できないと判断して改めてデータの採取を行い、また抽
出された検出ブロックの数が少ない場合はさらにデータ
の採取を継続する。
【0079】本実施例では、しきい値を“3”と“5”
の2段階設定した。そして、受光回数Cg(i)が第1
のしきい値“3”に達している検出ブロックの数はパラ
メータjで記憶し、第2のしきい値“5”に達している
検出ブロックの数はパラメータkで記憶するようにして
いる。そして、このパラメータj,kに基づき、基準点
を識別してよいか否かを判断するのである。
【0080】まず、ステップS130では、反射光受光
処理で得られたデータつまり光検出方位角Am(i)と
反射光の受光回数Cg(i)とを読込む。ステップS1
31では、パラメータi,j,kをクリアする。ステッ
プS132では、当該検出ブロック(i)が、受光回数
Cg(i)が3回より多い検出ブロックか否かを判断す
る。受光回数Cg(i)が3回より多い検出ブロックで
あったならば、ステップS133に進み、受光回数Cg
(i)が3回以上あった検出ブロックの数を示すパラメ
ータjをインクリメントする。
【0081】ステップS134では、受光回数Cg
(i)が5回より多い検出ブロックか否かを判断する。
受光回数が5回より多い検出ブロックであったならば、
ステップS135に進み、受光回数が5回以上あった検
出ブロックの数を示すパラメータkをインクリメントす
る。
【0082】ステップS136では、パラメータkの値
が“4”以上か否かを判断する。受光回数Cg(i)が
5回を超える検出ブロックが4つ、すなわち予定の基準
点の総数以上あったか否かを判別するのである。受光回
数Cg(i)が5回を超える検出ブロックが4つ以下の
場合は、ステップS137において、受光回数Cg
(i)が5回以上あった検出ブロックを代表する検出方
位角Am(i)を予定の基準点のうちの1つの方位角A
ps(k)として記憶する。
【0083】ステップS138では、検出ブロックを示
す番号iをインクリメントする。ステップS139で
は、受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。受
光回数Cg(i)が“0”でなければ、まだ、受光回数
が記憶されている検出ブロックがあると判断して、ステ
ップS132に戻る。受光回数Cg(i)が“0”であ
れば、チェックを終了していない検出ブロックはないと
判断してステップS140に進む。
【0084】ステップS140では、パラメータj,k
が共に“4”か否か、つまり受光回数が3回以上あった
検出ブロックの数と、5回以上あった検出ブロックの数
とがともに4つであったか否かを判断する。
【0085】ステップS140が肯定の場合は、ステッ
プS141に進み、ステップS137で記憶された検出
方位角Aps(k)を、小さい順に方位角Aps(1)
〜Aps(4)としてセットする。ステップS142で
は、ポール選択モードを「1」とする。
【0086】前記ステップS140の判断が否定の場合
は、ステップS143に進んでパラメータjが“4”以
上か否か、つまり受光回数が3回以上あった検出ブロッ
クが4つ以上あったか否かを検出する。ステップS14
3が否定の場合は、ステップS144でポール選択モー
ドを「2」とし、肯定の場合は、ステップS145でポ
ール選択モードを「3」とする。決定されたこれらのポ
ール選択モードに従い、図11のイニシャルポール識別
処理におけるステップS125の判断を行う。
【0087】例えば、図18に示した受光データの例で
は、受光回数Cg(i)が5回を超えている検出ブロッ
ク(番号i=0,2,3,5)の方位角が予定の基準点
の方位角であると識別される。
【0088】次に、図9のステップS3に示したポール
位置計測処理に必要となる基準点の座標を決定する処理
について説明する。基準点の座標を決定するためには、
まず、自走車1と各基準点との距離をそれぞれ測定す
る。そして、測定された距離と自走車1から見た各基準
点の方位角とに基づいて基準点の座標を算出する。本実
施例では、発光手段から投射された光信号の位相と、受
光手段で検出された光信号との位相差に基づいて前記各
基準点までの距離を算出するようにしている。
【0089】前記距離を測定するにあたっては、光ビー
ムを確実に基準点の反射器に照射するための方位角と、
上下方向の投射角度、すなわち回転中心軸8の傾きとを
決定しなければならない。
【0090】ところで、反射器はその高さ方向に十分な
大きさを有するものが準備されているのが望ましいのは
もちろんであるが、回転中心軸8の機械的ガタに起因す
る投射角度のずれや、地形の傾斜状態や凹凸によって反
射器が大きく傾いて立設されてしまうこと等による上述
の問題点に対する配慮も必要である。
【0091】前記問題点を考慮し、走行に先立っての基
準データを測定算出するために反射器に高い確率で光ビ
ームを照射させるには、反射器に対して実際に光ビーム
が照射されている範囲の高さ方向中央付近に上下方向の
光ビームの照射角度つまり揺動角度を設定するのが望ま
しい。
【0092】反射器の高さ方向中央付近に光ビームの投
射角度を設定するために、本実施例では、次のようなポ
ール捕捉揺動方向決定方法をとった。
【0093】まず、揺動角度と光ビーム投射角度との関
係を図20の模式図を参照して説明する。なお、揺動角
度は、検出手段の構成上、回転中心軸8の円錐状揺動の
角度つまり揺動方向として検出される。図中、矢印WD
は揺動方向を示す。
【0094】図20(a)は、揺動方向が0°の場合で
ある。この揺動方向と同方向に走査装置2から出た光ビ
ーム2Eが指向され、かつその方向に反射器6がある。
このように揺動方向と同方向に光ビーム2Eが指向され
ている場合は、光ビーム2Eは最下方に向けて照射され
ている。この状態から図20(b)のように揺動方向が
180°に変化し、そこで反射器6の方向に光ビーム2
Eを指向させると、該光ビーム2Eは最上方に向けて照
射される。すなわち、揺動方向と反対方向に光ビーム2
Eが指向されているとき、光ビーム2Eは最も上向きに
照射される。この最下方および最上方の間で反射器が捕
えられることになる。
【0095】走査装置2と反射器6との距離が大きい場
合には、上述のような最下方に投射した光ビームと最上
方に投射した光ビームとの当射角範囲内に反射器6が入
ってしまう。したがって、揺動方向を変化させつつ光ビ
ームを回転走査させた場合に、反射器の下端(または上
端)から反射光を検出し始め、上端(または下端)での
反射光を検出し終わるまでの揺動方向の中間点を算出す
れば、その算出結果の示す方向が、光ビームを反射器6
に最も高い確率で照射でき、かつ反射器6の位置として
検出されるデータのうちの平均的な値を検出することの
できる揺動方向ということになる。
【0096】しかしながら、いつも前記最下方および最
上方の間で反射器6の上端から下端までの全域に亘って
光ビームを照射できるとはかぎらない。走査装置2から
投射される光ビームの投射範囲と反射器6の位置とがう
まく合っていなかったり、走査装置2と反射器6との距
離が近過ぎたりした場合には、反射器6の上端または下
端側まで光ビームが照射されないことがある。この場合
には、下端(または上端)からの反射光を検出し始め、
上端(または下端)で反射光を検出し終わらないまま再
び下端(または上端)からの反射光を検出し、この反射
光を検出し終わるまでの間が、反射器6に光ビームを照
射できる揺動方向の範囲となる。したがって、この場合
の揺動方向の中間点は、図22に関して後述するよう
に、必ずしも反射器6の位置として検出されるデータの
うちの平均的な値と対応しない。
【0097】本実施例では、このような場合にも、反射
器6の位置として検出されるデータのうちの略平均的な
値として検出できる部分、すなわち少なくとも両端部の
ような片寄った位置でない部分に確実に光ビームを照射
できる方法すなわちポール捕捉揺動方向決定方法を採用
している。
【0098】図21および図22に示した反射器と光ビ
ーム走査軌跡との関係図を参照してポール捕捉揺動方向
決定方法の概要を説明する。図21は、光ビーム照射方
向の最下方および最上方の間に反射器6が入っている場
合の関係図である。同図において、縦軸は基準点位置す
なわち反射器6が設置されている位置での光ビームの高
さを示し、横方向に揺動方向を示す。同図から理解され
るように、揺動方向がW1〜W2の範囲で変化する間の
毎回の回転走査で連続して反射器6に光ビームを照射す
ることができる。そこで、この揺動方向W1,W2の中
間位置M1における光ビームの高さが、反射器6の高さ
方向中間位置PCに対応する。
【0099】一方、図22においては、光ビームが最上
方を指向している場合にも、反射器6の最上端を越えた
高さに至らない。したがって、光ビームの検出は反射器
6の上端側では検出し終わらずに、再び下端側まで検出
し続けることになる。したがって、この場合、反射器6
に光ビームを照射できる範囲に対応する揺動方向の範囲
W3〜W4の中間位置M2における光ビームの照射高さ
位置は、反射器6の高さ方向中間位置PCに対応しな
い。
【0100】そこで、このような場合には、反射器6に
光ビームを照射できる揺動方向の範囲を光ビームを検出
できる最上端と、ここから光ビームを検出し終わる位置
までとの間であるW4〜W5に変更する。そして、その
変更された範囲の中間位置M3を、反射器6の位置とし
て検出されるデータのうちの略平均的な値として検出で
きる部分と判定し、その値で示される方向を、最も確実
に光ビームを照射できる揺動方向、すなわちポール捕捉
揺動方向として決定する。
【0101】ポール捕捉揺動方向決定処理の反射光受光
処理で検出された基準点nに関する受光データの例を図
19に示す。同図には、揺動1サイクルに検出した受光
データを示す。なお、揺動方向は揺動用のモータ15に
連結されたエンコーダ35の回転量で表している。
【0102】パラメータCmは図8の反射光受光処理の
フローチャートで示したように、揺動方向が“0°”の
位置から計数を開始し、基準点nを検出したときの回転
カウンタ値を示すものである。パラメータIは基準点n
を検出したときの揺動方向の記憶順を示す番号である。
すなわちこの記憶順を示す番号Iの最大値が基準点nの
受光回数Cp(n)となる。
【0103】このポール捕捉揺動方向決定処理では、ミ
ラー4の回転走査の1回転毎に基準点nを連続して検出
したグループを探索し、そのうちの連続検出回数が最も
多いグループにおける最初と最後の揺動方向を示す値の
中間点を求める。そして、その中間点で表わされた揺動
方向を、基準点nに高い確率で光ビームを照射させるこ
とができる揺動方向として決定する。
【0104】例えば図19においては、基準点n検出時
にカウンタ値Cm(n)が連続しているのは番号Iが
“1”〜“2”のときと、“3”〜“6”のときであ
り、このうち、番号Iが“3”〜“6”のときが連続回
数が多い。したがって、この例では、記憶番号Iが
“3”と“6”とにおける揺動方向の中間点を求める。
すなわち、(108.6+144.4°)/2=12
6.5°が、基準点(ポール)捕捉揺動方向として決定
される。
【0105】図13,図14はポール捕捉揺動方向決定
処理のフローチャートである。図13において、ステッ
プS150では、揺動方向が“0°”になったか否かを
判断する。揺動方向が“0°”になったと判断される
と、ステップS151に進み、その時点から反射光デー
タの収集を開始する。
【0106】まずステップS151では、反射光受光処
理によって得られたデータをクリアし、ステップS15
2では、反射光受光処理を行う。この処理は図8に関し
て説明したとおりであり、ここでは、図18および図1
9で示したようなデータを収集する。
【0107】ステップS153では、揺動方向が“0
°”になったか否かによって1サイクルの揺動が終了し
たかどうかを判断する。この判断が肯定となるまで、す
なわち回転中心軸8が円錐を描く揺動が1回行われる間
の受光データが蓄積される。
【0108】回転中心軸8の1サイクルの揺動が終了し
たと判断されたら、ステップS154に進む。ステップ
S154では、図8の反射光受光処理のステップS11
1で得られたデータを読込む。ステップS155では、
基準点の識別カウンタnをクリアする。ステップS15
6では、前記カウンタnをインクリメントする。
【0109】ステップS157では、前記カウンタnで
示される基準点(基準点n)を検出した回数を示すパラ
メータCp(n)が“0”か否かを判別してその基準点
nが検出されたか否かを判断する。この判断が肯定の場
合は、基準点nが検出されなかったとしてステップS1
50に戻り、再び受光データを採取する。
【0110】ステップS157が否定の場合は、ステッ
プS158に進んでパラメータIに“1”をセットす
る。このパラメータIは上述のように基準点nが検出で
きた揺動方向を記憶した順を識別するための番号であ
る。
【0111】ステップS159では、パラメータKおよ
びeをクリアする。このパラメータKはミラー4が1回
転する毎に同じ方位からの受光信号を検出した場合、つ
まり同じ方位からの光信号を毎回連続して検出した場合
に、その連続回数の最大値つまり最大連続検出回数を示
す。また、パラメータeは揺動方向の記憶番号Iのう
ち、特に、連続して光信号を検出した時の最後の揺動方
向の記憶番号を示す。
【0112】図14のステップS160では、受光信号
の連続回数を計数するカウンタの値Jに“1”をセット
する。ステップS161では、基準点nの検出回数Cp
(n)が揺動方向の記憶数字を示す番号Iと同じか否か
を判別することによって、反射光受光処理で検出されて
記憶された受光データのすべてがチェックされたか否か
を判断する。通常は受光データは複数存在しており、ス
テップS158では番号Iを“1”としたので、このよ
うな場合はステップS161の判断は否定となり、受光
データのすべてをチェックし終っていないと判断されて
ステップS162に進む。
【0113】ステップS162では、前記ミラー4の回
転カウンタ値Cmに関し、今回検出時のカウンタ値Cm
(n,I+1)が前回検出時のカウンタ値Cm(n,
I)に“1”が加算された値になっているか否かを判別
する。すなわち、カウンタ値Cmの連続を判断すること
によってミラー4の回転毎に連続して受光信号が検出さ
れているか否かを判断する。この判断が肯定の場合は、
ステップS163に進み、カウンタJおよびパラメータ
Iの値をインクリメントする。
【0114】一方、ステップS162が否定の場合は、
ステップS164に進み、カウンタ値JがパラメータK
より大きいか、つまり今回の連続検出回数がそれまでに
記憶されていた連続回数より大きいか否かが判断され
る。この判断が肯定の場合はステップS165に進み、
最大連続検出回数Kを今回の連続検出回数Jで更新し、
連続受光信号検出時の最後の揺動方向の記憶数字を示す
パラメータeを今回の揺動方向の記憶番号Iで更新す
る。ステップS166では、揺動方向の記憶数字を示す
番号Iをインクリメントする。
【0115】一方、ステップS161が肯定の場合、つ
まりすべての受光データのチェックが終了したと判断さ
れたならば、ステップS167に進む。ステップS16
7およびS168は、前記ステップS164およびS1
65と同じ処理であるので説明は省略する。
【0116】ステップS169では、最大連続検出回数
が発生した場合の最初の揺動方向の記憶番号を算出して
パラメータIとする。ステップS170では、揺動方向
の最小値minとして反射光受光処理で検出された揺動
方向As(n,I)、つまり最大連続検出回数が発生し
た場合の最初の記憶番号に対応して記憶されている揺動
方向のデータをセットする。また、最大値maxとして
As(n,e)つまり最大連続検出回数が発生した最後
の記憶番号に対応して記憶されている揺動方向のデータ
をセットする。
【0117】ステップS171では、最下方チェックを
行う。この処理は揺動方向の最大値maxおよび最小値
minの間に、基準点nの検出方位角θ(n)があるか
どうかを検出する処理を含む。図20に関して説明した
ように、揺動方向と同じ方向に光ビームが照射されてい
る場合は、光ビームは最下方を向いているはずであるか
ら、このときに光ビームが反射器6に照射できたかどう
かということを、この揺動方向に対応する検出方位角θ
(n)があったかどうかによって判断し、図22に関し
て説明したような揺動範囲の変更を行う。なお、この最
下方チェックの詳細は、図23に関して後述する。
【0118】ステップS172では、同様に最上方チェ
ックを行う。この処理は揺動方向の最大値maxおよび
最小値minの間に、基準点nの検出方位角θ(n)+
180°があるかを検出する処理を含む。すなわち、図
20に関して説明したように、揺動方向と正反対の方向
に光ビームが照射されている場合は、光ビームは最上方
を向いているはずであるから、前述の最下方チェックと
同様の考え方によって、図22に関して説明したような
揺動範囲の変更を行う。なお、この最上方チェックの詳
細は、図24に関して後述する。
【0119】ステップS173では、前記揺動方向の最
大値maxと最小値minとの中間点を演算して基準点
n捕捉揺動方向Asc(n)として記憶する。ここで、
前記揺動範囲の変更を行った場合には、この変更に伴う
最大値maxおよび最小値minによってこの基準点n
捕捉揺動方向Asc(n)が算出される。
【0120】ステップS174では、カウンタ値nが
“4”か否かによって、すべての基準点に関して基準点
n捕捉揺動方向を決定する処理を終了したか否かを判断
する。ステップS174が否定の場合は図13のステッ
プS156に進む。
【0121】次に、図23および図24のフローチャー
トを参照して最下方チェックおよび最上方チェックの詳
細を説明する。図23において、ステップS200で
は、イニシャルポール識別処理で検出された基準点nの
検出方位角θ(n)をパラメータaとしてセットする。
【0122】ステップS201では、前記揺動方向の最
小値minよりパラメータaの方が大きいか否かを判断
する。パラメータaが最小値minより大きい場合は、
ステップS202に進む。ステップS202では、前記
揺動方向の最大値maxよりパラメータaの方が小さい
か否かを判断する。パラメータaが最大値maxより小
さい場合は、ステップS203に進む。すなわち、ステ
ップS201およびステップS202では、検出方位角
θ(n)が、基準点nを検出できた揺動方向の範囲内に
あるか否かを判断する。そして、ステップS201とス
テップS202の判断が肯定の場合は、ステップS20
3に進む。
【0123】ステップS203では、パラメータaおよ
び最大値maxの差と、パラメータaおよび最小値mi
nの差との大小を比較する。パラメータaおよび最大値
maxの差の方が大きい場合は、ステップS204に進
んでパラメータaの値を揺動方向の最小値minとす
る。また、パラメータaおよび最小値minの差が大き
い場合は、ステップS205に進んでパラメータaの値
を揺動方向の最大値maxとする。
【0124】ステップS201およびステップS202
の判断がいずれか一方でも否定となった場合は、図21
と同様の状態であり、揺動方向の範囲を変更する必要が
ないのでそのまま、この処理を終える。
【0125】また、図24の最上方チェックでは、ステ
ップS206では、イニシャルポール識別処理で検出さ
れた基準点nの検出方位角θ(n)+180°をパラメ
ータaとしてセットする。
【0126】ステップS207では、前記揺動方向の最
小値minよりパラメータaの方が大きいか否かを判断
する。パラメータaが最小値minより大きい場合は、
ステップS208に進む。ステップS208では、前記
揺動方向の最大値maxよりパラメータaの方が小さい
か否かを判断する。パラメータaが最大値maxより小
さい場合は、ステップS209に進む。すなわち、ステ
ップS207およびステップS208では、検出方位角
θ(n)+180°が、基準点nを検出できた揺動方向
の範囲内にあるか否かを判断する。そして、ステップS
207とステップS208の判断が肯定の場合は、ステ
ップS209に進む。
【0127】ステップS209では、パラメータaおよ
び最大値maxの差と、パラメータaおよび最小値mi
nの差との大小を比較する。パラメータaおよび最大値
maxの差の方が大きい場合は、ステップS210に進
んでパラメータaの値を揺動方向の最小値minとす
る。また、パラメータaおよび最小値minの差が大き
い場合は、ステップS211に進んでパラメータaの値
を揺動方向の最大値maxとする。
【0128】ステップS207およびステップS208
の判断がいずれか一方でも否定となった場合は、図21
と同様の状態であり、揺動方向の範囲を変更する必要が
ないのでそのまま、この処理を終える。
【0129】次に、上述の基準点n捕捉揺動方向(基準
点捕捉揺動方向)に従って基準点の座標を決定するため
の処理を説明する。図15は基準点の座標を決定するポ
ール位置計測処理のフローチャートである。
【0130】同図において、ステップS180では、前
記ポール捕捉揺動方向決定処理を行う。ステップS18
1では、基準点を識別するためのカウンタnの値をクリ
アし、ステップS182で、そのカウンタ値をインクリ
メントする。
【0131】ステップS183では、前記ポール捕捉揺
動方向決定処理で求められた揺動方向Asc(n)を基
準点n捕捉揺動方向TG−SWとしてセットし、前記イ
ニシャルポール識別処理で求められた方位角θ(n)を
基準点n捕捉方位角TG−MLとしてセットする。
【0132】ステップS184では、揺動方向を前記基
準点n捕捉揺動方向TG−SWに合わせるための揺動位
置制御を行う。この揺動位置制御は揺動用モータ15の
回転を検出するエンコーダ35の値に基づいて行い、基
準点n捕捉揺動方向TG−SWに回転中心軸8の傾きを
固定する。回転中心軸8の傾きを固定した結果、光跡に
よって描かれる回転走査面は1平面に固定される。
【0133】ステップS185では、回転走査面を固定
した結果、基準点nが連続して毎回検出されているか否
かを判断する。この判断が否定の場合はセンサの故障な
どの異常があると判断し、異常を知らせる表示をした
り、警報を発したりして(ステップS186のセンサフ
ェール処理)当該処理を停止する。
【0134】一方、基準点nが連続して毎回検出されて
いて、ステップS185の判断が肯定の場合は、ステッ
プS187に進む。ステップS187では、基準点方位
角を前記基準点n捕捉方位角TG−MLに調整するミラ
ー位置制御処理を行う。このミラー位置制御処理はミラ
ー回転用モータ5の回転を検出するエンコーダ7の値に
基づいて行い、電磁石16を付勢し、回転中心軸8を中
心として回転するミラー4の回転を停止させてその方向
を固定する。
【0135】ステップS188では、基準点nからの反
射光を3秒以上検出する。もちろんこの時間は3秒に限
らず、ミラー方位が確実に固定されたかどうかを確認で
きる時間であれば良い。ステップS189では、基準点
nからの反射光の検出結果に基づいて自走車1と基準点
nとの距離を測定する。これは、発光器から出た光ビー
ムと受光器で検出された反射光の位相差によって演算す
る。
【0136】ステップS190では、基準点を識別する
ためのカウンタ値nが“4”か否か、つまりすべての基
準点について自走車1からの距離を測定し終わったか否
かを判断する。ステップS190が否定の場合は、ステ
ップS182に戻ってカウンタ値nをインクリメント
し、他の基準点に関して同様の処理を行う。
【0137】ステップS191では、検出された各基準
点と自走車1との距離、および前記イニシャルポール識
別処理によって求められた方位角に基づき、自走車1を
原点とする任意の座標系、例えば自走車1を原点とし基
準点A方向をx軸の正方向とする座標系上での各基準点
A〜Dの座標[X(n),Y(n)]を演算する。ステ
ップS192では、前記座標を基準点Bを原点とする座
標系上での座標[x(n),y(n)]に変換する。
【0138】次に、以上の動作を行わせるための制御機
能を説明する。まず、反射光受光処理の機能について説
明する。図16は反射光受光処理部の要部機能を示すブ
ロック図である。同図に示した反射光受光処理部の機能
は、図8,図11,図12のフローチャートに示した反
射光受光処理、イニシャルポール識別処理、ポール選択
処理の内容に対応する。
【0139】同図において、外部からの光信号は方位角
検出部37および揺動方向検出部38に入力される。方
位角検出部37はエンコーダ7から入力されるパルス信
号の数を計数するカウンタを持っており、光信号が入力
された時のパルス計数値に基づき、自走車1から見た光
信号入射方位(=方位角)が検出される。検出された方
位角はブロック別方位角記憶部39に記憶される。
【0140】例えば、最初に検出された方位角は第1検
出ブロックの方位角として記憶領域Am(0)に格納さ
れる。第2回目に検出された方位角は、これが第1検出
ブロックで先に検出された方位角とほぼ一致していれ
ば、Am(0)の記憶データは第2回目に検出された方
位角で更新され、一致していなければ第2検出ブロック
の方位角として新たに記憶領域Am(1)に格納され
る。こうして同一方向から入射した光信号は同一の検出
ブロックのデータAm(i)として記憶される。
【0141】ブロック別受光回数記憶部40には、前記
検出ブロック別に受光回数が記憶される。受光回数判定
部41は、受光回数が多い検出ブロックを判別し、受光
回数が多い順に4つの検出ブロックを抽出する。そし
て、それらの検出ブロックを代表する方位角を、前記ブ
ロック別方位角記憶部39から読出して方位角記憶部4
2に格納する。この際、方位角の小さい順に記憶領域A
ps(1)〜Aps(4)に格納する。予測方位角記憶
部43には、今回検出された方位角に基づいて次回の走
査で検出されるはずの方位つまり予測方位角を記憶す
る。この予測方位角は今回検出の方位角と同値でも良い
し、予定の値を加算した値でも良いことは前に述べたと
おりである。
【0142】方位角比較部44では、予測方位角と今回
の検出方位角とが比較され、双方の角度がほぼ一致した
場合は、一致信号s1を出力する。この一致信号s1に
応答して、常時開のスイッチSW1およびSW2が閉成
されて、基準点別データ記憶部45に各種データが入力
されて記憶される。この各種データは、方位角Ap,揺
動方向As,センサ33の出力を基準としたミラー4の
回転回数Cm、ならびに基準点別受光回数Cp(n)で
ある。ここで、値Ap,As,Cmは、基準点nおよび
基準点別受光回数Cp(n)の関数として記憶される。
【0143】次に、ポール(基準点)位置計測処理部の
機能について説明する。図17はポール位置計測処理部
の要部機能を示すブロック図である。同図において、連
続受光検出部46は、反射光受光時の前記ミラー回転数
Cmに基づいて、ミラー4の1回転毎に光信号が連続し
て検出されているかどうかを判断する。そして、最も多
くの光信号を連続受光している場合の、連続期間におけ
る揺動方向のすべての値を、前記基準点別データ記憶部
45から揺動方向範囲演算部47に読み出す。揺動方向
範囲演算部47では、供給された揺動方向データの最大
値および最小値に基づいて揺動方向の範囲が演算され
る。
【0144】揺動角度確認部54では、基準点nに関す
る検出方位角θ(n)と揺動方向範囲演算部47で算出
された揺動方向範囲を示す値とに基づいて、水平方向の
光ビーム照射方向つまり揺動角度の最下方角度と最上方
角度とが前記揺動方向範囲にあるかどうかが確認され
る。揺動角度の最下方角度および最上方角度のいずれか
が前記揺動方向範囲に含まれていれば、該揺動角度確認
部54からの指示に従って切換部56が図示とは反対の
側に切換えられる。
【0145】この切換によって、揺動方向範囲演算部4
7で算出されたデータは揺動範囲変更部55に供給さ
れ、揺動範囲変更部55は、図23および図24に関し
て説明したように揺動方向の最大値maxまたは最小値
minを変更する。範囲が変更された揺動方向のデータ
は、基準点別捕捉揺動方向演算部48に供給される。
【0146】一方、揺動角度の最下方角度および最上方
角度が両方とも前記揺動方向範囲からはずれていれば、
切換部56は図示の状態のままであり、揺動方向範囲を
表わすデータはそのまま基準点別捕捉揺動方向演算部4
8に供給される。
【0147】基準点別捕捉揺動方向演算部48では、揺
動方向の範囲を示すデータに基づき、この範囲の中点を
算出する。この中点の値Asc(n)はミラー方向固定
部49に供給される。一方、前記方位角記憶部42から
ミラー固定部49に方位角θ(n)が供給される。ミラ
ー方向固定部49では、これらのデータθ(n)とAs
c(n)を目標値としてミラー4の方向、つまり揺動方
向と方位とを調整してこれらの目標値で示される方向に
ミラー4を固定する。
【0148】ミラー4が固定されると、距離測定部50
で自走車1および各基準点間の距離が測定される。距離
の測定は、例えば、発光部51から発射された光信号の
位相と、受光部52で検出された光信号の位相との差に
基づいて演算される。基準点位置演算部53では、測定
された距離と方位角θ(n)とに基づいて基準点の位置
座標[X(n),Y(n)]が算出される。
【0149】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、光ビームを水平方向で回転走査させつつ、そ
の走査速度より遅い速度でその光ビームを上下に走査す
るようにして、当該位置検知装置の設置場所の地形、す
なわち移動体の移動区域が平坦でなくとも高い確率で基
準点つまり光反射手段に光ビームを当てられるように構
成した場合において、運転開始に先立って行われる基準
点の位置算出にあたっていちばん光ビームを照射しやす
い投射方位、角度を算出してその投射方向に光ビームを
投射して距離測定し、その結果によって位置の算出がで
きるため、運転開始の準備段階等で行われる基準点つま
り光反射手段の位置検出を確実に行うことができる。
【0150】また、基準点と位置検出装置との距離が近
すぎたり、上下方向の揺動角度が小さかったりして光反
射手段の高さ方向片側に光ビームの照射範囲がずれた場
合でも、実際に光ビームが照射される上下方向(高さ方
向)範囲のうち、極端に上端部でも下端部でもない、比
較的中央部分に対して光ビームを確実に照射できる投射
方位と揺動角度を算出してその方向に光ビームを投射す
ることができる。
【0151】したがって、機械的ガタによって光ビーム
の上下方向の投射角度が多少ずれても確実に光反射手段
に光ビームを照射することができる。また、これによっ
て、光反射手段が傾いて設置されている場合等にも、そ
のこと起因して発生する誤差の悪影響の少ない状態で位
置検出を行うことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ビーム走査装置の要部断面図である。
【図2】 自走車の走行状態を示す斜視図である。
【図3】 光ビームの光跡を示す斜視図である。
【図4】 光跡と光反射器との関係を示す図である。
【図5】 自走車位置算出の原理説明図である。
【図6】 自走車進行方向算出の原理説明図である。
【図7】 自走車の走行コースと反射器の配置状態を
示す図である。
【図8】 反射光受光処理のフローチャートである。
【図9】 自走車の操向制御を示すフローチャートで
ある。
【図10】 自走車の操向制御を示すフローチャートで
ある。
【図11】 イニシャルポール識別処理のフローチャー
トである。
【図12】 ポール選択処理のフローチャートである。
【図13】 ポール捕捉揺動方向決定処理のフローチャ
ートである。
【図14】 ポール捕捉揺動方向決定処理のフローチャ
ートである。
【図15】 ポール位置計測処理のフローチャートであ
る。
【図16】 反射光受光処理の要部機能を示すブロック
図である。
【図17】 基準点検出処理の要部機能を示すブロック
図である。
【図18】 検出ブロック別の方位角と受光回数とを示
す図である。
【図19】 基準点を検出したときのミラー回転数と揺
動方向のデータを示す図である。
【図20】 揺動方向と光ビーム投射方向との関係を示
す図である。
【図21】 反射器位置での光ビームの高さを示す図で
ある。
【図22】 反射器位置での光ビームの高さを示す図で
ある。
【図23】 光ビーム最下方チェックのフローチャート
である。
【図24】 光ビーム最上方チェックのフローチャート
である。
【符号の説明】
1…自走車、 2…光ビーム走査装置、 4…回転ミラ
ー、 5…ミラー駆動モータ、 6,6a〜6d…光反
射器、 7…エンコーダ、 8…回転中心軸、9,10
…ブラケット、 11…外側リング部材、 14…内側
リング部材、15…揺動用モータ、 16…電磁石、
19…連結金具、 23…大円盤、24…小円盤、 2
6,31…連結ボルト、 33…揺動基準検出用セン
サ、34…吸着板、 35…エンコーダ、 36…走行
コース、 37…方位角検出部、38…揺動方向検出
部、 39…ブロック別方位角記憶部、 40…ブロッ
ク別受光回数記憶部、 41…受光回数判定部、 42
…方位角記憶部、 43…予測方位角記憶部、 44…
方位角比較部、 45…基準点別データ記憶部、46…
連続受光検出部、 47…揺動方向範囲演算部、 48
…基準点別捕捉揺動方向演算部、 49…ミラー方向固
定部、 50…距離測定部、 51…発光部、 52…
受光部、 54…揺動角度確認部、 55…揺動方向範
囲変更部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 - 15/14 G01S 7/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測点を中心として光ビームを円周方向
    に回転走査する回転走査手段と、この観測点から離れた
    位置に設置された光反射手段で反射された前記光ビーム
    の反射光を受光する受光手段とを有し、この反射光の受
    光信号に基づいて前記観測点に対する前記光反射手段の
    位置を検出する位置検出装置において、 前記回転走査
    の回転中心軸を略円錐形状の軌跡を描くように揺動させ
    ることによって前記光ビームが上下方向の揺動1サイク
    ル中に円周方向へ複数回転走査されるように構成された
    揺動走査手段と、 前記受光手段によって受光信号が検出されたときの回転
    走査方向の方位角および前記揺動走査手段の揺動角度を
    それぞれ検出して記憶する手段と、 同一の光反射手段からの反射光を受光したときの前記揺
    動角度に基づいて同一方位の光反射手段からの反射光を
    受光できる受光揺動範囲を算出する揺動範囲演算手段
    と、 前記受光揺動範囲が前記同一方位の光ビーム投射範囲に
    入っている場合には、前記受光揺動範囲の略中央値をそ
    の光反射手段に光ビームを投射するのに適した基準点捕
    捉投射方向として決定し、前記受光揺動範囲に前記光ビ
    ーム投射範囲の一端部が重なる場合には、この重なる点
    を一端部とする受光揺動範囲の他端部までの間の略中央
    値をその光反射手段に光ビームを投射するのに適した基
    準点捕捉投射方向として決定する基準点捕捉揺動方向決
    定手段と、 その基準点捕捉揺動方向に光ビームを投射してその反射
    光を受光し、その受光信号に基づいて前記観測点および
    光反射手段間の距離を測定する距離測定手段とを具備し
    たことを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記距離測定手段で測定された距離とそ
    のときの検出方位角とに基づいて前記光反射手段の位置
    を算出する手段を具備したことを特徴とする請求項1記
    載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記回転走査手段および前記受光手段
    は、前記回転走査手段の回転中心軸が略円錐状軌跡を描
    くように揺動する共通の揺動部材に固定されていること
    を特徴とする請求項1または2記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記観測点が移動体であり、この移動体
    に搭載されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の位置検出装置。
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