JP2908601B2 - 位置検出装置 - Google Patents
位置検出装置Info
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- JP2908601B2 JP2908601B2 JP3149216A JP14921691A JP2908601B2 JP 2908601 B2 JP2908601 B2 JP 2908601B2 JP 3149216 A JP3149216 A JP 3149216A JP 14921691 A JP14921691 A JP 14921691A JP 2908601 B2 JP2908601 B2 JP 2908601B2
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- light beam
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置検出装置に関し、
特に、農業および土木作業に使用される自走式機械や、
工場内で使用される自動搬送装置などの位置検出装置に
関する。
特に、農業および土木作業に使用される自走式機械や、
工場内で使用される自動搬送装置などの位置検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体の現在位置を検出する装置
として、移動体で発生された光ビームを移動体を中心と
して円周方向に走査する手段と、移動体から離れた少な
くとも3か所の基準点に固定され、入射方向に光を反射
する光反射手段と、この光反射手段によって反射された
光を受光する受光手段とを具備した装置が提案されてい
る(特開昭59−67476号公報)。
として、移動体で発生された光ビームを移動体を中心と
して円周方向に走査する手段と、移動体から離れた少な
くとも3か所の基準点に固定され、入射方向に光を反射
する光反射手段と、この光反射手段によって反射された
光を受光する受光手段とを具備した装置が提案されてい
る(特開昭59−67476号公報)。
【0003】この装置では、移動体つまり観測点から見
た前記3つの光反射手段相互間の開き角を前記受光手段
の出力信号に基づいて検出する。そして、検出された開
き角とあらかじめ設定されている各光反射手段の位置を
表す情報(位置情報)とから移動体の位置を演算するよ
うに構成している。
た前記3つの光反射手段相互間の開き角を前記受光手段
の出力信号に基づいて検出する。そして、検出された開
き角とあらかじめ設定されている各光反射手段の位置を
表す情報(位置情報)とから移動体の位置を演算するよ
うに構成している。
【0004】上記の装置では、基準点つまり光反射手段
の位置情報のわずかな誤差が、システム全体の制御の精
度に影響を与える。そのために、例えば、前記移動体が
農地での作業機の場合、作業区域毎に設置された光反射
手段の位置情報、すなわち各光反射手段の間隔および相
対角度を、作業機による作業に先立って正確に測定しな
ければならなかった。このように、農地のような広い作
業区域に設置された各光反射手段の間隔や相対角度を、
作業区域が変わる度に正確に測定したり、それを入力す
るというのは極めて大変な作業であった。
の位置情報のわずかな誤差が、システム全体の制御の精
度に影響を与える。そのために、例えば、前記移動体が
農地での作業機の場合、作業区域毎に設置された光反射
手段の位置情報、すなわち各光反射手段の間隔および相
対角度を、作業機による作業に先立って正確に測定しな
ければならなかった。このように、農地のような広い作
業区域に設置された各光反射手段の間隔や相対角度を、
作業区域が変わる度に正確に測定したり、それを入力す
るというのは極めて大変な作業であった。
【0005】これに対し、本出願人は、上記位置情報の
測定および入力作業を簡略化することができる装置を提
案した(特開平1−287415号公報)。この装置で
は、自走車つまり移動体から投射された光ビームを走査
し、この光ビームの光反射手段からの反射光を検出す
る。そして、この反射光検出信号に基づいて算出される
移動体および光反射手段間の距離と、移動体から見た光
反射手段の方位角とによって各光反射手段の間隔や相対
角度を正確に測定し、かつそれを入力する作業を自動的
に行えるようにしている。
測定および入力作業を簡略化することができる装置を提
案した(特開平1−287415号公報)。この装置で
は、自走車つまり移動体から投射された光ビームを走査
し、この光ビームの光反射手段からの反射光を検出す
る。そして、この反射光検出信号に基づいて算出される
移動体および光反射手段間の距離と、移動体から見た光
反射手段の方位角とによって各光反射手段の間隔や相対
角度を正確に測定し、かつそれを入力する作業を自動的
に行えるようにしている。
【0006】ところで、光反射手段間の距離や相対角度
を測定する場所、例えば位置検出装置が移動体に搭載さ
れている場合の、この移動体の移動区域は必ずしも平坦
ではない。したがって、上記距離や方位角を測定するた
めに移動体が置かれた場所の地形によっては、移動体が
傾斜した状態のまま光ビームが走査されることがあり、
一方向つまり水平方向でのみ光ビームを回転走査して
も、この光ビームを光反射手段に照射できない場合があ
る。そうすると、光反射手段で反射されて戻ってくるは
ずの前記光ビームの反射光を受光手段で検出できない。
また、これとは反対に、予定の光反射手段以外の反射物
体からの余計な光を検出してしまうような場合もあっ
た。
を測定する場所、例えば位置検出装置が移動体に搭載さ
れている場合の、この移動体の移動区域は必ずしも平坦
ではない。したがって、上記距離や方位角を測定するた
めに移動体が置かれた場所の地形によっては、移動体が
傾斜した状態のまま光ビームが走査されることがあり、
一方向つまり水平方向でのみ光ビームを回転走査して
も、この光ビームを光反射手段に照射できない場合があ
る。そうすると、光反射手段で反射されて戻ってくるは
ずの前記光ビームの反射光を受光手段で検出できない。
また、これとは反対に、予定の光反射手段以外の反射物
体からの余計な光を検出してしまうような場合もあっ
た。
【0007】このように、光反射手段からの反射光を検
出できなかったり、他からの光を予定の光反射手段の反
射光として誤認識してしまうと、移動体の位置を正確に
算出できずに、例えば予定された走行コースに沿って移
動体を走らせられなくなる場合がある。
出できなかったり、他からの光を予定の光反射手段の反
射光として誤認識してしまうと、移動体の位置を正確に
算出できずに、例えば予定された走行コースに沿って移
動体を走らせられなくなる場合がある。
【0008】このような不具合を解消するための対策と
して、光ビームを水平方向の回転走査に加えて上下方向
にも揺動走査することが考えられる。例えば発生した光
ビームを、ガルバノミラーを利用して上下方向に高速に
振動させつつ水平方向に走査させるようなビーム光走査
装置が提案されている(特開昭60−242313号公
報)。
して、光ビームを水平方向の回転走査に加えて上下方向
にも揺動走査することが考えられる。例えば発生した光
ビームを、ガルバノミラーを利用して上下方向に高速に
振動させつつ水平方向に走査させるようなビーム光走査
装置が提案されている(特開昭60−242313号公
報)。
【0009】図22は、このような従来の装置による光
ビームの走査軌跡(光跡)を示す図である。同図(a)
は光ビームを水平方向に回転走査させつつ、この光ビー
ムをガルバノミラーで上下方向にも揺動走査した場合の
光跡の一部分を示す。同図(b)は前記光ビームの上下
方向の揺動走査をポリゴンミラーで行った場合の光跡の
一部分を示す。
ビームの走査軌跡(光跡)を示す図である。同図(a)
は光ビームを水平方向に回転走査させつつ、この光ビー
ムをガルバノミラーで上下方向にも揺動走査した場合の
光跡の一部分を示す。同図(b)は前記光ビームの上下
方向の揺動走査をポリゴンミラーで行った場合の光跡の
一部分を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のビーム光走査装
置では、次のような問題点があった。ガルバノミラーを
利用して上下方向にも所定の振れ幅で揺動走査する方式
では、移動体と光反射手段との距離が大きくなるに従
い、光反射手段位置での光跡の振れ幅が大きくなり、波
長が長くなる。そのために、例えば図22(a)に示す
ように光反射手段6が光ビームと交差できなくなってし
まうことが有り得る。
置では、次のような問題点があった。ガルバノミラーを
利用して上下方向にも所定の振れ幅で揺動走査する方式
では、移動体と光反射手段との距離が大きくなるに従
い、光反射手段位置での光跡の振れ幅が大きくなり、波
長が長くなる。そのために、例えば図22(a)に示す
ように光反射手段6が光ビームと交差できなくなってし
まうことが有り得る。
【0011】また、ポリゴンミラーを利用した方式にお
いても、自走車と光反射手段6との距離が大きくなるに
従い、光反射手段位置での光跡の間隔が広くなる。その
ために、例えば図22(b)に示すように光反射手段6
と光ビームとが交差できなくなってしまうことが有り得
る。
いても、自走車と光反射手段6との距離が大きくなるに
従い、光反射手段位置での光跡の間隔が広くなる。その
ために、例えば図22(b)に示すように光反射手段6
と光ビームとが交差できなくなってしまうことが有り得
る。
【0012】光跡の波長もしくは間隔を小さくして光反
射手段6に光ビームを交差させやすくするためには、回
転走査に対する上下揺動走査の速度比を上げる必要があ
る。つまり、上下揺動走査の駆動速度を大きくするか、
回転走査速度を小さくすることが必要になる。
射手段6に光ビームを交差させやすくするためには、回
転走査に対する上下揺動走査の速度比を上げる必要があ
る。つまり、上下揺動走査の駆動速度を大きくするか、
回転走査速度を小さくすることが必要になる。
【0013】ところが、ガルバノミラーやポリゴンミラ
ーの駆動速度を大きくするのは機械構造的な制約もあっ
て大変難しい。また、水平方向の走査速度を小さくする
と、一定時間あたりの受光データ数が少なくなって位置
検出精度が低下し、特に自走車等、移動体の位置検出用
として使用する場合、検出精度の低下が著しい。
ーの駆動速度を大きくするのは機械構造的な制約もあっ
て大変難しい。また、水平方向の走査速度を小さくする
と、一定時間あたりの受光データ数が少なくなって位置
検出精度が低下し、特に自走車等、移動体の位置検出用
として使用する場合、検出精度の低下が著しい。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点に対し、
移動体から投射する光ビームを各光反射手段に高い確率
で照射できるように構成することによって、光反射手段
の正確な位置情報を容易に検出でき、その位置情報に基
づいて観測点の位置を正確に検出できる位置検出装置を
提供することにある。
移動体から投射する光ビームを各光反射手段に高い確率
で照射できるように構成することによって、光反射手段
の正確な位置情報を容易に検出でき、その位置情報に基
づいて観測点の位置を正確に検出できる位置検出装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決し、
目的を達成するために、本発明は、観測点に配置された
光ビーム発生手段および光信号を検出する受光手段と、
前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを上下方向に
揺動させながら円周方向に走査する走査手段と、前記受
光手段によって光信号が受光されたときの入射光の方位
角を検出する手段と、検出された方位角のうちほぼ同一
の方位角は1つの方位角データとして記憶する手段と、
この方位角データが観測点から離れた複数の基準点にあ
らかじめ配置された光反射手段の数と同数になったこと
を認識する基準点認識手段と、前記方位角データが前記
光反射手段と同数になったことを認識した後、前記方位
角データの1つで示される方向からの受光信号を検出し
たときに光ビームの回動走査を停止させてその方向に光
ビームの投射方向を固定する手段と、前記光ビームの投
射方向を固定した状態で、この光ビームの反射光を受光
し、その受光信号に基づいて観測点と光反射手段との距
離を測定する手段と、前記距離の測定終了を条件として
光ビームの投射方向の固定を解除する手段とを具備し、
前記光反射手段の数だけ前記距離測定を繰返し、測定さ
れた距離およびこのときの方位角データに基づいて基準
点に対する観測点の位置を算出するように構成した点に
第1の特徴がある。
目的を達成するために、本発明は、観測点に配置された
光ビーム発生手段および光信号を検出する受光手段と、
前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを上下方向に
揺動させながら円周方向に走査する走査手段と、前記受
光手段によって光信号が受光されたときの入射光の方位
角を検出する手段と、検出された方位角のうちほぼ同一
の方位角は1つの方位角データとして記憶する手段と、
この方位角データが観測点から離れた複数の基準点にあ
らかじめ配置された光反射手段の数と同数になったこと
を認識する基準点認識手段と、前記方位角データが前記
光反射手段と同数になったことを認識した後、前記方位
角データの1つで示される方向からの受光信号を検出し
たときに光ビームの回動走査を停止させてその方向に光
ビームの投射方向を固定する手段と、前記光ビームの投
射方向を固定した状態で、この光ビームの反射光を受光
し、その受光信号に基づいて観測点と光反射手段との距
離を測定する手段と、前記距離の測定終了を条件として
光ビームの投射方向の固定を解除する手段とを具備し、
前記光反射手段の数だけ前記距離測定を繰返し、測定さ
れた距離およびこのときの方位角データに基づいて基準
点に対する観測点の位置を算出するように構成した点に
第1の特徴がある。
【0016】また本発明は、光ビーム発生手段と受光手
段とを共通のテーブルに固定し、このテーブルを前記光
ビームを回転走査する回転中心軸が円錐状軌跡を描くよ
うに揺動させ、かつこの単位揺動サイクル中に前記光ビ
ームの回転走査が複数回行われるようにして、前記光ビ
ームの上下方向の揺動を行わせるように構成した点に第
2の特徴がある。
段とを共通のテーブルに固定し、このテーブルを前記光
ビームを回転走査する回転中心軸が円錐状軌跡を描くよ
うに揺動させ、かつこの単位揺動サイクル中に前記光ビ
ームの回転走査が複数回行われるようにして、前記光ビ
ームの上下方向の揺動を行わせるように構成した点に第
2の特徴がある。
【0017】さらに本発明は、受光手段で検出された入
射光に対するテーブルの揺動角度と方位角とを検出する
手段を具備し、前記揺動角度でテーブルの揺動を停止さ
せ、この停止状態で回転走査を行い、この回転走査状態
で前記検出した方位角で再び光信号を検出したときに回
転走査を停止させて光ビーム投射方向を固定し、前記距
離測定動作を行うように構成した点に第3の特徴があ
る。
射光に対するテーブルの揺動角度と方位角とを検出する
手段を具備し、前記揺動角度でテーブルの揺動を停止さ
せ、この停止状態で回転走査を行い、この回転走査状態
で前記検出した方位角で再び光信号を検出したときに回
転走査を停止させて光ビーム投射方向を固定し、前記距
離測定動作を行うように構成した点に第3の特徴があ
る。
【0018】
【作用】上記の第1の特徴を有する本発明では、まず各
基準点に配置されたそれぞれの光反射手段の方位角を予
備的に検出して記憶しておき、すべての光反射手段の方
位角を検出できた後に、記憶テータに基づいて光反射手
段に順次光ビームを確実に照射させて反射光を検出でき
る。したがって、光反射手段と観測点との距離を正確に
測定でき、基準点の位置、さらには観測点の位置を正確
に算出できる。
基準点に配置されたそれぞれの光反射手段の方位角を予
備的に検出して記憶しておき、すべての光反射手段の方
位角を検出できた後に、記憶テータに基づいて光反射手
段に順次光ビームを確実に照射させて反射光を検出でき
る。したがって、光反射手段と観測点との距離を正確に
測定でき、基準点の位置、さらには観測点の位置を正確
に算出できる。
【0019】また、第2の特徴を有する本発明では、光
ビームの上下方向走査の1サイクル中に複数回の回転走
査が行われる。したがって、観測点を中心とする円筒面
を想定した場合、その円筒面上で光ビームによる網目状
の光跡が描かれる。すなわち、垂直方向に立てられた光
反射手段の近辺において、揺動の1サイクル中、垂直方
向の高さが異なる数回以上の回転走査が行われる。その
結果、光ビームが高い確率で光反射手段を横切ることに
なり、それだけ光反射手段での反射光を受光する確率が
高くなる。
ビームの上下方向走査の1サイクル中に複数回の回転走
査が行われる。したがって、観測点を中心とする円筒面
を想定した場合、その円筒面上で光ビームによる網目状
の光跡が描かれる。すなわち、垂直方向に立てられた光
反射手段の近辺において、揺動の1サイクル中、垂直方
向の高さが異なる数回以上の回転走査が行われる。その
結果、光ビームが高い確率で光反射手段を横切ることに
なり、それだけ光反射手段での反射光を受光する確率が
高くなる。
【0020】このようにして検出された光反射手段から
の反射光に基づいて測距のための光ビーム投射方向を決
定できるので、地形の凹凸等に起因する光反射手段の見
失いが減少する。
の反射光に基づいて測距のための光ビーム投射方向を決
定できるので、地形の凹凸等に起因する光反射手段の見
失いが減少する。
【0021】さらに、第3の特徴を有する本発明では、
先行する走査で光反射手段を少なくとも1度検出した揺
動角度に光ビームの上下揺動を停止させた状態で回転走
査を行え、しかも低い速度で回転走査を行うようにして
いる。したがって、記憶データに基づいて光反射手段か
らの反射光を受光するために効果的である方向へ光ビー
ムを投射させることができることから、その状態で光反
射手段からの受光状態のよい反射光を継続して受光して
観測点と基準点との距離を測定できる。
先行する走査で光反射手段を少なくとも1度検出した揺
動角度に光ビームの上下揺動を停止させた状態で回転走
査を行え、しかも低い速度で回転走査を行うようにして
いる。したがって、記憶データに基づいて光反射手段か
らの反射光を受光するために効果的である方向へ光ビー
ムを投射させることができることから、その状態で光反
射手段からの受光状態のよい反射光を継続して受光して
観測点と基準点との距離を測定できる。
【0022】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の一実施例を
説明する。図2は本発明の位置検出装置を搭載し、所定
の領域を走行する自走車を示す斜視図である。図2にお
いて、移動体としての自走車1が走行している領域の周
囲には、入射した光をその入射方向に反射する反射面を
有する光反射器(以下、単に反射器という)6a〜6d
が配設されている。反射器6a〜6dの反射面には、コ
ーナキューブプリズム等周知の光反射手段が使用されて
いる。自走車1は、例えばその下面に図示しない芝刈作
業用のカッタブレードを有する芝刈り機である。自走車
1の上部には、光ビーム走査装置(以下、単に走査装置
という)2が搭載されている。この走査装置2は、光ビ
ーム2Eを発生する発光器、および前記反射器6a〜6
dで反射された光ビーム2Eの反射光2Rを受ける受光
器を有する。発光器は発光ダイオードを有し、受光器は
入射した光を電気的信号に変換するフォトダイオードを
有している。発光器および受光器は、内側リング部材1
4の下方に、ボルト締めなど、周知の締結手段によって
取付けられているケーシング3に収容されている。
説明する。図2は本発明の位置検出装置を搭載し、所定
の領域を走行する自走車を示す斜視図である。図2にお
いて、移動体としての自走車1が走行している領域の周
囲には、入射した光をその入射方向に反射する反射面を
有する光反射器(以下、単に反射器という)6a〜6d
が配設されている。反射器6a〜6dの反射面には、コ
ーナキューブプリズム等周知の光反射手段が使用されて
いる。自走車1は、例えばその下面に図示しない芝刈作
業用のカッタブレードを有する芝刈り機である。自走車
1の上部には、光ビーム走査装置(以下、単に走査装置
という)2が搭載されている。この走査装置2は、光ビ
ーム2Eを発生する発光器、および前記反射器6a〜6
dで反射された光ビーム2Eの反射光2Rを受ける受光
器を有する。発光器は発光ダイオードを有し、受光器は
入射した光を電気的信号に変換するフォトダイオードを
有している。発光器および受光器は、内側リング部材1
4の下方に、ボルト締めなど、周知の締結手段によって
取付けられているケーシング3に収容されている。
【0023】発光器から出た光ビームは回転ミラー(以
下、単にミラーという)4で直角方向に屈折反射される
ことにより、方向転換されて走査装置2から外部に投射
される。ミラー4はモータ5によって回転中心軸8のま
わりで矢印17の方向に回転され、このミラー4の回転
によって光ビーム2Eは回転中心軸8を中心にして矢印
R方向に回転走査される。ミラー4の回転位置で決まる
光ビーム2Eの投射方向つまりモータ5の回転角度はエ
ンコーダ7で検出される。
下、単にミラーという)4で直角方向に屈折反射される
ことにより、方向転換されて走査装置2から外部に投射
される。ミラー4はモータ5によって回転中心軸8のま
わりで矢印17の方向に回転され、このミラー4の回転
によって光ビーム2Eは回転中心軸8を中心にして矢印
R方向に回転走査される。ミラー4の回転位置で決まる
光ビーム2Eの投射方向つまりモータ5の回転角度はエ
ンコーダ7で検出される。
【0024】走査装置2は、光ビーム2Eの光跡で描か
れる回転走査面の角度を連続変化(揺動走査)させるた
めのジンバル揺動機構を有している。この揺動機構は、
ブラケット9の軸12およびブラケット10の図示しな
い軸に対して揺動自在に軸支された外側リング部材11
と、この外側リング部材11の内側に設けられた内側リ
ング部材14とを有する。この内側リング部材14は、
前記外側リング部材11の支軸の延長線と直交する線上
で外側リング部材11に設けられた軸13およびこの軸
13と対向する位置に設けられた他方の軸20(図1に
示す)によって揺動自在に軸支されている。
れる回転走査面の角度を連続変化(揺動走査)させるた
めのジンバル揺動機構を有している。この揺動機構は、
ブラケット9の軸12およびブラケット10の図示しな
い軸に対して揺動自在に軸支された外側リング部材11
と、この外側リング部材11の内側に設けられた内側リ
ング部材14とを有する。この内側リング部材14は、
前記外側リング部材11の支軸の延長線と直交する線上
で外側リング部材11に設けられた軸13およびこの軸
13と対向する位置に設けられた他方の軸20(図1に
示す)によって揺動自在に軸支されている。
【0025】ジンバル揺動機構は揺動駆動用のモータ1
5によって駆動される。このジンバル揺動機構によっ
て、ミラー4の回転中心軸8は垂直から角度φだけ傾斜
し、かつその傾斜方向(以下、揺動方向という)は連続
的に変化して矢印17aの方向に回動する。このような
回転中心軸8の回動によって光ビーム2Eの回転走査に
よる走査面の角度が連続的に変化する。すなわち、光ビ
ーム2Eの投射方向が上下方向に連続的に変化し、揺動
走査されるのである。
5によって駆動される。このジンバル揺動機構によっ
て、ミラー4の回転中心軸8は垂直から角度φだけ傾斜
し、かつその傾斜方向(以下、揺動方向という)は連続
的に変化して矢印17aの方向に回動する。このような
回転中心軸8の回動によって光ビーム2Eの回転走査に
よる走査面の角度が連続的に変化する。すなわち、光ビ
ーム2Eの投射方向が上下方向に連続的に変化し、揺動
走査されるのである。
【0026】次に、前記走査装置およびジンバル揺動機
構の揺動駆動装置について詳述する。図1は自走車1に
搭載された走査装置2の要部断面図であり、図2と同符
号は同一または同等部分を示す。まず、走査装置2につ
いて説明する。ミラー4は台座4aを介してモータ5の
軸の一端5aに取付けられていている。一方、モータ5
の軸の他端5bは連結金具19によってエンコーダ7の
軸7aと連結されている。エンコーダ7の出力パルスは
図示しない制御装置に送信され、ミラー4の回転角度や
回転数の演算に供される。
構の揺動駆動装置について詳述する。図1は自走車1に
搭載された走査装置2の要部断面図であり、図2と同符
号は同一または同等部分を示す。まず、走査装置2につ
いて説明する。ミラー4は台座4aを介してモータ5の
軸の一端5aに取付けられていている。一方、モータ5
の軸の他端5bは連結金具19によってエンコーダ7の
軸7aと連結されている。エンコーダ7の出力パルスは
図示しない制御装置に送信され、ミラー4の回転角度や
回転数の演算に供される。
【0027】前記ミラー4の台座4aには吸着板34が
設けられている。この吸着板34は、磁性体、例えば鉄
で作られていて、電磁石16が付勢されることにより電
磁石16に吸着される。この吸着動作によって、電磁石
16が付勢された任意のタイミングでミラー4の停止位
置が固定される。
設けられている。この吸着板34は、磁性体、例えば鉄
で作られていて、電磁石16が付勢されることにより電
磁石16に吸着される。この吸着動作によって、電磁石
16が付勢された任意のタイミングでミラー4の停止位
置が固定される。
【0028】次に、ジンバル揺動機構の揺動駆動装置に
ついて説明する。揺動駆動装置は自走車1の上面に設け
られている。自走車1の上面に取付けられた軸受け21
には軸22が挿通されており、この軸22の一端には小
円盤23が固結され、他端には大円盤24が固結されて
いる。小円盤23には軸22に対して偏心した位置に偏
心軸23aが突設され、大円盤24には同様に偏心軸2
4aが突設されている。偏心軸23aおよび偏心軸24
aの偏心方向は互いに90度ずらしてある。
ついて説明する。揺動駆動装置は自走車1の上面に設け
られている。自走車1の上面に取付けられた軸受け21
には軸22が挿通されており、この軸22の一端には小
円盤23が固結され、他端には大円盤24が固結されて
いる。小円盤23には軸22に対して偏心した位置に偏
心軸23aが突設され、大円盤24には同様に偏心軸2
4aが突設されている。偏心軸23aおよび偏心軸24
aの偏心方向は互いに90度ずらしてある。
【0029】揺動用モータ15の軸15aは前記軸22
と一直線上に配置してあり、かつ軸15aにはL字形状
のブロック32が固結されている。つまり、偏心軸23
a,24aは軸15aに対しても軸22に対する偏心量
と同じだけ偏心していて、モータ15の軸15a、偏心
軸23a、軸22、および偏心軸24aはクランク軸を
形成している。揺動用モータ15によって回転軸15a
が回転されると、この回転はブロック32によって偏心
軸23aに伝達され、軸22が回転する。その結果、偏
心軸24aも軸22を中心に回転する。
と一直線上に配置してあり、かつ軸15aにはL字形状
のブロック32が固結されている。つまり、偏心軸23
a,24aは軸15aに対しても軸22に対する偏心量
と同じだけ偏心していて、モータ15の軸15a、偏心
軸23a、軸22、および偏心軸24aはクランク軸を
形成している。揺動用モータ15によって回転軸15a
が回転されると、この回転はブロック32によって偏心
軸23aに伝達され、軸22が回転する。その結果、偏
心軸24aも軸22を中心に回転する。
【0030】偏心軸23aは外接リング23bに対して
回転自在に嵌挿されており、この外接リング23bには
ブロック25が揺動自在に軸支されている。このブロッ
ク25は連結ボルト26によって内側リング部材14に
突設された軸(図示しない)を受ける球面軸受27と連
結されている。
回転自在に嵌挿されており、この外接リング23bには
ブロック25が揺動自在に軸支されている。このブロッ
ク25は連結ボルト26によって内側リング部材14に
突設された軸(図示しない)を受ける球面軸受27と連
結されている。
【0031】このように、小円盤23と内側リング部材
14とが連結されているので、小円盤23に対する偏心
軸23aの回転運動は、軸13,20を中心とする内側
リング部材14の揺動運動に変換される。
14とが連結されているので、小円盤23に対する偏心
軸23aの回転運動は、軸13,20を中心とする内側
リング部材14の揺動運動に変換される。
【0032】一方、大円盤24に突設された偏心軸24
aは球面軸受28で受けられている。外側リング部材1
1には軸29が突設されていて、この軸29によって球
面軸受30が支承されている。球面軸受28と球面軸受
30とは連結ボルト31で連結されている。このような
構成により、外側リング部材11も、内側リング部材1
4と同様、前記軸12およびこれと対向する位置の軸
(図示しない)を中心として揺動される。
aは球面軸受28で受けられている。外側リング部材1
1には軸29が突設されていて、この軸29によって球
面軸受30が支承されている。球面軸受28と球面軸受
30とは連結ボルト31で連結されている。このような
構成により、外側リング部材11も、内側リング部材1
4と同様、前記軸12およびこれと対向する位置の軸
(図示しない)を中心として揺動される。
【0033】前記外側リング部材11および内側リング
部材14の揺動が合成されると、内側リング部材14に
取付けられている走査装置2のミラー4の回転中心軸8
が、両リング部材11および14のそれぞれの揺動中心
軸の交点を中心にして、所定の傾斜角度を有して旋回す
る。換言すれば、この旋回による回転中心軸8の軌跡
は、前記交点を頂点とする円錐の側面(以下、単に円錐
という)となる。前記発光器および受光器を収容してい
るケーシング3も、内側リング部材14の下面に取付け
られているので、この内側リング部材14と一体となっ
て揺動する。
部材14の揺動が合成されると、内側リング部材14に
取付けられている走査装置2のミラー4の回転中心軸8
が、両リング部材11および14のそれぞれの揺動中心
軸の交点を中心にして、所定の傾斜角度を有して旋回す
る。換言すれば、この旋回による回転中心軸8の軌跡
は、前記交点を頂点とする円錐の側面(以下、単に円錐
という)となる。前記発光器および受光器を収容してい
るケーシング3も、内側リング部材14の下面に取付け
られているので、この内側リング部材14と一体となっ
て揺動する。
【0034】連結ボルト26の両端には互いに逆方向の
ねじが切られていて、連結ボルト26を回転させると、
この連結ボルト26はブロック25および球面軸受け2
7に対して進退し、球面軸受27とブロック25との連
結長さを調節することができる。連結ボルト31も、連
結ボルト26と同様、この連結ボルト31が螺入されて
いる球面軸受28,30との連結長さを調節するもので
ある。
ねじが切られていて、連結ボルト26を回転させると、
この連結ボルト26はブロック25および球面軸受け2
7に対して進退し、球面軸受27とブロック25との連
結長さを調節することができる。連結ボルト31も、連
結ボルト26と同様、この連結ボルト31が螺入されて
いる球面軸受28,30との連結長さを調節するもので
ある。
【0035】前記大円盤24には薄円盤24bが設けら
れ、この薄円盤24bにはこれを跨いで揺動基準検出用
のセンサ33が設けられている。例えばセンサ33は金
属検知センサまたは光透過型センサであって、薄円盤2
4bの円周の予定位置にスリットを穿設しておくことに
より、センサ33から出力される前記スリットの検出信
号に基づいて揺動の基準位置が検出できる。
れ、この薄円盤24bにはこれを跨いで揺動基準検出用
のセンサ33が設けられている。例えばセンサ33は金
属検知センサまたは光透過型センサであって、薄円盤2
4bの円周の予定位置にスリットを穿設しておくことに
より、センサ33から出力される前記スリットの検出信
号に基づいて揺動の基準位置が検出できる。
【0036】モータ15の背後には、このモータ15の
回転位置を検出するためのエンコーダ35が付設されて
いる。このエンコーダ35の出力信号と、センサ33の
出力信号とによってミラー4の回転中心軸8の傾きφを
検出できる。回転中心軸8の揺動方向を検出する手段
は、エンコーダ35とセンサ33とを用いるものに限ら
ない。例えば、薄円盤24bに、前記基準位置検出用の
スリットとは別に薄円盤24bの回転量検出用のスリッ
トを穿設し、2つのセンサによってこれら2種類のスリ
ットをそれぞれ検出するようにしてもよい。また、エン
コーダ35からモータ15の回転量と回転基準位置とを
示す信号の双方を取出すように構成してもよい。
回転位置を検出するためのエンコーダ35が付設されて
いる。このエンコーダ35の出力信号と、センサ33の
出力信号とによってミラー4の回転中心軸8の傾きφを
検出できる。回転中心軸8の揺動方向を検出する手段
は、エンコーダ35とセンサ33とを用いるものに限ら
ない。例えば、薄円盤24bに、前記基準位置検出用の
スリットとは別に薄円盤24bの回転量検出用のスリッ
トを穿設し、2つのセンサによってこれら2種類のスリ
ットをそれぞれ検出するようにしてもよい。また、エン
コーダ35からモータ15の回転量と回転基準位置とを
示す信号の双方を取出すように構成してもよい。
【0037】なお、光ビームを上下方向にむらなく走査
し、その反射光の受光処理を簡単にするためには回転中
心軸8の揺動軌跡は円錐であるのが望ましいが、必ずし
も円錐でなくとも底面が円以外の錐であってもよい。例
えば、前記偏心軸23aおよび24aの偏心量を変化さ
せ、外側リング部材11と内側リング部材14のそれぞ
れの最大傾斜角度が異なるようにすれば、回転中心軸8
の揺動によって描かれる軌跡は楕円錐となる。
し、その反射光の受光処理を簡単にするためには回転中
心軸8の揺動軌跡は円錐であるのが望ましいが、必ずし
も円錐でなくとも底面が円以外の錐であってもよい。例
えば、前記偏心軸23aおよび24aの偏心量を変化さ
せ、外側リング部材11と内側リング部材14のそれぞ
れの最大傾斜角度が異なるようにすれば、回転中心軸8
の揺動によって描かれる軌跡は楕円錐となる。
【0038】本実施例ではこの揺動軌跡が円錐となるよ
う、つまり、外側リング部材11と内側リング部材14
のそれぞれの最大傾斜角度が同じになるように偏心軸2
3aおよび24aの偏心量を設定している。
う、つまり、外側リング部材11と内側リング部材14
のそれぞれの最大傾斜角度が同じになるように偏心軸2
3aおよび24aの偏心量を設定している。
【0039】なお、本実施例では外側リング部材11お
よび内側リング部材14を1つのモータで駆動するよう
にしたが、それぞれのリング部材を別個のモータで駆動
するようにしてもよい。その場合、各モータは回転中心
軸8が所望の錐形状を描くように、同期させて回転させ
るのはもちろんである。
よび内側リング部材14を1つのモータで駆動するよう
にしたが、それぞれのリング部材を別個のモータで駆動
するようにしてもよい。その場合、各モータは回転中心
軸8が所望の錐形状を描くように、同期させて回転させ
るのはもちろんである。
【0040】以上説明した揺動機構を駆動させて光ビー
ムを投射させると、ミラー4の回転中心軸8自体が円錐
を描いて回動する揺動走査が行われ、ミラー4の回転に
よって光跡で描かれる面(回転走査面)は一平面に固定
されず揺動1サイクルの間は常に変化する。
ムを投射させると、ミラー4の回転中心軸8自体が円錐
を描いて回動する揺動走査が行われ、ミラー4の回転に
よって光跡で描かれる面(回転走査面)は一平面に固定
されず揺動1サイクルの間は常に変化する。
【0041】なお、回転中心軸8が円錐を描いて1回転
する周期よりミラー4が1回転する周期の方を十分に短
くすることによって、後述するような、きめの細かいピ
ッチでの走査軌跡を描かせることができる。本実施例で
は、ミラー4を2700rpmで回転させ、回転中心軸
8を揺動させる軸22を90rpmで回転させるように
した。
する周期よりミラー4が1回転する周期の方を十分に短
くすることによって、後述するような、きめの細かいピ
ッチでの走査軌跡を描かせることができる。本実施例で
は、ミラー4を2700rpmで回転させ、回転中心軸
8を揺動させる軸22を90rpmで回転させるように
した。
【0042】次に、図を参照して本実施例の走査装置に
よる光ビームの光跡について説明する。図3は前記ミラ
ー4を中心とした一定の半径を有する仮想の円筒面に描
かれた光跡をモデル化して示している。
よる光ビームの光跡について説明する。図3は前記ミラ
ー4を中心とした一定の半径を有する仮想の円筒面に描
かれた光跡をモデル化して示している。
【0043】図示のように、前記走査装置2から投射さ
れた光ビーム2Eは、ミラー4の回転中心軸8が円錐運
動をすることにより、前記想定された円筒面上に網目状
の光跡を描く。本実施例では、ミラー4の回転数を27
00rpm、回転中心軸8の揺動回数つまり軸22の回
転数を90rpmとしたので、回転中心軸8が円錐状に
1回転する間にミラー4自体は30回転する。すなわ
ち、回転中心軸8が円錐を描いて1回転する間に、円筒
面上の任意の垂直線18を30本の光跡が横切る。
れた光ビーム2Eは、ミラー4の回転中心軸8が円錐運
動をすることにより、前記想定された円筒面上に網目状
の光跡を描く。本実施例では、ミラー4の回転数を27
00rpm、回転中心軸8の揺動回数つまり軸22の回
転数を90rpmとしたので、回転中心軸8が円錐状に
1回転する間にミラー4自体は30回転する。すなわ
ち、回転中心軸8が円錐を描いて1回転する間に、円筒
面上の任意の垂直線18を30本の光跡が横切る。
【0044】次に、前記垂直線18上に反射器を配設し
た場合、揺動1サイクルの中でどれだけ光ビームが反射
器へ照射され易くなるかを説明する。図4は前記光跡の
一部を拡大して示したものである。同図において、符号
6Hで示すように自走車1と反射器6とが近く、反射器
6の高さ方向の寸法が光跡の揺動幅BBに対して十分長
い場合は、30本の光跡がすべてこの反射器6を横切
る。これに対し、符号6Lで示すように自走車1と反射
器6との距離が非常に長い場合は、反射器6の高さ方向
の寸法は光跡の揺動幅BBに対して相対的に短くなる。
しかしながらこのように、反射器6の高さ方向の寸法が
相対的に短い場合であっても、光跡の垂直方向の最大間
隔Hが反射器6の高さ方向の寸法より相対的に小さけれ
ば、回転中心軸8が円錐運動を1回行う間に少なくとも
1回は反射器6を光跡が横切る。なお、図3,図4は、
繁雑さを回避し、作図を容易にするためモデル化して示
されているので、光跡の本数は実際よりも少なく記載し
てある。
た場合、揺動1サイクルの中でどれだけ光ビームが反射
器へ照射され易くなるかを説明する。図4は前記光跡の
一部を拡大して示したものである。同図において、符号
6Hで示すように自走車1と反射器6とが近く、反射器
6の高さ方向の寸法が光跡の揺動幅BBに対して十分長
い場合は、30本の光跡がすべてこの反射器6を横切
る。これに対し、符号6Lで示すように自走車1と反射
器6との距離が非常に長い場合は、反射器6の高さ方向
の寸法は光跡の揺動幅BBに対して相対的に短くなる。
しかしながらこのように、反射器6の高さ方向の寸法が
相対的に短い場合であっても、光跡の垂直方向の最大間
隔Hが反射器6の高さ方向の寸法より相対的に小さけれ
ば、回転中心軸8が円錐運動を1回行う間に少なくとも
1回は反射器6を光跡が横切る。なお、図3,図4は、
繁雑さを回避し、作図を容易にするためモデル化して示
されているので、光跡の本数は実際よりも少なく記載し
てある。
【0045】次に、上記の構成を有する走査装置2を搭
載した自走車1が、その走行領域内のどの位置にある
か、またどの方向に走行しているかを検出するための基
本的原理を説明する。図5および図6は、自走車1の走
行領域を示す座標系における自走車1および反射器6a
〜6dの位置を示す図である。同図において、反射器6
a〜6dの配置位置、つまり基準点A,B,C,D,お
よび自走車1の位置T(Xp,Yp)は、基準点Bを原
点とし、基準点BおよびCを結ぶ直線をx軸とするx−
y座標系で表される。
載した自走車1が、その走行領域内のどの位置にある
か、またどの方向に走行しているかを検出するための基
本的原理を説明する。図5および図6は、自走車1の走
行領域を示す座標系における自走車1および反射器6a
〜6dの位置を示す図である。同図において、反射器6
a〜6dの配置位置、つまり基準点A,B,C,D,お
よび自走車1の位置T(Xp,Yp)は、基準点Bを原
点とし、基準点BおよびCを結ぶ直線をx軸とするx−
y座標系で表される。
【0046】図示のように、自走車1の位置Tは、三角
形ATBの外接円上に存在すると同時に、三角形BTC
の外接円上に存在する。したがって、自走車1の位置
は、これら2つの三角形の外接円QおよびPの交点を算
出することによって求められる。外接円QおよびPの2
つの交点のうち、一方の交点は基準点Bつまり原点であ
るから、他方の交点が自走車1の位置ということにな
る。このような原理に従って自走車1の位置を求める算
出式は、本出願人がすでに出願している特開平1−28
7415号および特開平1−316808号公報に詳細
が示されている。
形ATBの外接円上に存在すると同時に、三角形BTC
の外接円上に存在する。したがって、自走車1の位置
は、これら2つの三角形の外接円QおよびPの交点を算
出することによって求められる。外接円QおよびPの2
つの交点のうち、一方の交点は基準点Bつまり原点であ
るから、他方の交点が自走車1の位置ということにな
る。このような原理に従って自走車1の位置を求める算
出式は、本出願人がすでに出願している特開平1−28
7415号および特開平1−316808号公報に詳細
が示されている。
【0047】また、自走車1の進行方向は次式を用いて
算出される。図6において、自走車1の進行方向とx軸
とのなす角度をθf、進行方向を基準とした基準点Cの
方位角をθc、基準点Cのx座標をxc、自走車1のy
座標をYpとした場合、 θf=360°−tan-1{Yp/(xc−x)}−θc………(1) となる。
算出される。図6において、自走車1の進行方向とx軸
とのなす角度をθf、進行方向を基準とした基準点Cの
方位角をθc、基準点Cのx座標をxc、自走車1のy
座標をYpとした場合、 θf=360°−tan-1{Yp/(xc−x)}−θc………(1) となる。
【0048】次に、上記公報に記載された算出式および
上記算出式(1)によって求められた位置情報に基づい
て自走車1の走行方向を制御する操向制御について説明
する。図7は自走車1と基準点A〜Dとの位置関係を示
す図である。
上記算出式(1)によって求められた位置情報に基づい
て自走車1の走行方向を制御する操向制御について説明
する。図7は自走車1と基準点A〜Dとの位置関係を示
す図である。
【0049】自走車1は基準点Bの近くのスタート位置
から走行を始め、予定の走行コース36を走行してホー
ムポジション63に戻るものとする。走行コースは間隔
Lを有して平行に設定された直進行程と、各直進行程を
つなぐ旋回行程とからなる。自走車1は直進行程を走行
した後、y座標がYtnまたはYtfに達した位置で、
操舵角度を一定の値に固定して旋回行程を走行し、隣接
する次の直進行程に移行する。そして、直進行程のx座
標が最終のx座標Xendを超過した場合、その直進行
程走行後、最終旋回行程を経てホームポジション63に
戻る。
から走行を始め、予定の走行コース36を走行してホー
ムポジション63に戻るものとする。走行コースは間隔
Lを有して平行に設定された直進行程と、各直進行程を
つなぐ旋回行程とからなる。自走車1は直進行程を走行
した後、y座標がYtnまたはYtfに達した位置で、
操舵角度を一定の値に固定して旋回行程を走行し、隣接
する次の直進行程に移行する。そして、直進行程のx座
標が最終のx座標Xendを超過した場合、その直進行
程走行後、最終旋回行程を経てホームポジション63に
戻る。
【0050】なお、図7においては、説明を簡単にする
ため、各基準点A,B,C,Dを、それらを結ぶ直線で
長方形が形成されるように配置した上で、直進行程は基
準点AとBとを結ぶ直線つまりy軸と平行にしたが、基
準点A〜Dを走行コースの周囲に配置してあれば、走行
コース36は任意に設定できる。
ため、各基準点A,B,C,Dを、それらを結ぶ直線で
長方形が形成されるように配置した上で、直進行程は基
準点AとBとを結ぶ直線つまりy軸と平行にしたが、基
準点A〜Dを走行コースの周囲に配置してあれば、走行
コース36は任意に設定できる。
【0051】続いて、フローチャートを参照して制御手
順を説明する。この説明のために参照されるフローチャ
ートで使用される各種パラメータ(記号)の意味は次の
とおりである。θ(n)…受光信号に基づいて決定され
た方位角、θq(n)…予測方位角、Cg(i)…検出
ブロック別受光回数、Am(i)…検出ブロック別検出
方位角、Cp(n)…基準点nの受光回数、Ap[n,
I]…基準点nの受光方位角、As[n,I]…基準点
n検出時の揺動方向、Cm[n,I]…基準点n検出時
のミラー回転数カウンタ値、Aps(k)…受光回数が
しきい値以上の検出ブロックを代表する方位角、Aps
(n)…Aps(k)を小さい順にn=1〜4にセット
した方位角、i…検出ブロックの番号、j…受光回数が
第1のしきい値以上の検出ブロックの数、k…受光回数
が第2のしきい値以上の検出ブロックの数、I…ミラー
4を予定数回転させて基準点nを検出した時の揺動方向
の記憶順を示す番号、J…ミラー4を予定数回転させた
ときの基準点nの連続検出回数、K…ミラー4を予定数
回転させたときの基準点nの連続検出回数の最大値、e
…連続検出回数の最大値が発生したときの揺動方向の記
憶順を示す番号の最後の番号、Asc(n)…基準点n
を高い確率で捕捉できる揺動方向、Ac(n)…直進処
理において受光信号に基づいて決定された方位角、θt
(n)…旋回解除のための基準点nのターン解除角 まず、操向制御の基本となる反射光受光処理について説
明する。走査装置2から発射され、反射器6a〜6dで
反射された光ビームつまり反射光の受光処理は以下のと
おり行われる。
順を説明する。この説明のために参照されるフローチャ
ートで使用される各種パラメータ(記号)の意味は次の
とおりである。θ(n)…受光信号に基づいて決定され
た方位角、θq(n)…予測方位角、Cg(i)…検出
ブロック別受光回数、Am(i)…検出ブロック別検出
方位角、Cp(n)…基準点nの受光回数、Ap[n,
I]…基準点nの受光方位角、As[n,I]…基準点
n検出時の揺動方向、Cm[n,I]…基準点n検出時
のミラー回転数カウンタ値、Aps(k)…受光回数が
しきい値以上の検出ブロックを代表する方位角、Aps
(n)…Aps(k)を小さい順にn=1〜4にセット
した方位角、i…検出ブロックの番号、j…受光回数が
第1のしきい値以上の検出ブロックの数、k…受光回数
が第2のしきい値以上の検出ブロックの数、I…ミラー
4を予定数回転させて基準点nを検出した時の揺動方向
の記憶順を示す番号、J…ミラー4を予定数回転させた
ときの基準点nの連続検出回数、K…ミラー4を予定数
回転させたときの基準点nの連続検出回数の最大値、e
…連続検出回数の最大値が発生したときの揺動方向の記
憶順を示す番号の最後の番号、Asc(n)…基準点n
を高い確率で捕捉できる揺動方向、Ac(n)…直進処
理において受光信号に基づいて決定された方位角、θt
(n)…旋回解除のための基準点nのターン解除角 まず、操向制御の基本となる反射光受光処理について説
明する。走査装置2から発射され、反射器6a〜6dで
反射された光ビームつまり反射光の受光処理は以下のと
おり行われる。
【0052】図8は反射光受光処理の制御手順を示すフ
ローチャートである。ステップS100では、受光器に
よって光信号が検出されたか否かが判断される。光信号
が検出されたならば、ステップS101に進む。但し、
この時点では、検出された光信号は反射器6a〜6dか
らの反射光かどうかは識別できない。
ローチャートである。ステップS100では、受光器に
よって光信号が検出されたか否かが判断される。光信号
が検出されたならば、ステップS101に進む。但し、
この時点では、検出された光信号は反射器6a〜6dか
らの反射光かどうかは識別できない。
【0053】ステップS101では、前回の処理後、ミ
ラー4が回転した角度が微小か否かによってチャタリン
グによる信号検出ではないかどうかが確認される。つま
り、ミラー4が微小角度しか回転しないうちに光信号が
複数検出された場合はチャタリングと判断して、後から
検出された光信号は無視する。チャタリングでなけれ
ば、ステップS102に進む。
ラー4が回転した角度が微小か否かによってチャタリン
グによる信号検出ではないかどうかが確認される。つま
り、ミラー4が微小角度しか回転しないうちに光信号が
複数検出された場合はチャタリングと判断して、後から
検出された光信号は無視する。チャタリングでなけれ
ば、ステップS102に進む。
【0054】ステップS102では、検出ブロック番号
を示す変数iに“0”をセットする。本実施例では、ミ
ラーの回転中心軸8が円錐状軌跡を描いて1回転する間
にミラー4は30回転する。すなわち回転中心軸8が円
錐状軌跡を描いて1回転する間に、回転走査が30回行
われるのである。この30回の回転走査によって同一の
反射器からの反射光を多数回受光する可能性がある。ほ
ぼ同一方向から受光器に入射した複数の光信号に関する
検出データは同一の発光源または反射器のデータとして
1つのグループにまとめて記憶するようにする。このグ
ループを検出ブロックという。したがって、予定の反射
器6a〜6dからの光だけが検出されたのであれば、こ
の検出ブロックの数は4つであり、設置されている反射
器の数と一致することになる。
を示す変数iに“0”をセットする。本実施例では、ミ
ラーの回転中心軸8が円錐状軌跡を描いて1回転する間
にミラー4は30回転する。すなわち回転中心軸8が円
錐状軌跡を描いて1回転する間に、回転走査が30回行
われるのである。この30回の回転走査によって同一の
反射器からの反射光を多数回受光する可能性がある。ほ
ぼ同一方向から受光器に入射した複数の光信号に関する
検出データは同一の発光源または反射器のデータとして
1つのグループにまとめて記憶するようにする。このグ
ループを検出ブロックという。したがって、予定の反射
器6a〜6dからの光だけが検出されたのであれば、こ
の検出ブロックの数は4つであり、設置されている反射
器の数と一致することになる。
【0055】ステップS103では、前記検出ブロック
別の受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。ス
テップS102でパラメータiに“0”がセットされた
ので、まず、検出ブロック番号“0”の検出ブロックで
の受光回数が“0”か否か、つまりこの検出ブロックで
最初に検出された光信号か否かが判断される。
別の受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。ス
テップS102でパラメータiに“0”がセットされた
ので、まず、検出ブロック番号“0”の検出ブロックで
の受光回数が“0”か否か、つまりこの検出ブロックで
最初に検出された光信号か否かが判断される。
【0056】最初の処理ではこの判断は肯定となってス
テップS106に進み、ミラー角つまり光を検出した方
位角が記憶される。検出ブロック(i)を代表する方位
角Am(i)として今回検出された方位角を記憶し、当
該検出ブロック(i)での光信号の受光回数Cg(i)
の値をインクリメントする。
テップS106に進み、ミラー角つまり光を検出した方
位角が記憶される。検出ブロック(i)を代表する方位
角Am(i)として今回検出された方位角を記憶し、当
該検出ブロック(i)での光信号の受光回数Cg(i)
の値をインクリメントする。
【0057】ステップS107では、基準点を識別する
カウンタの値nをクリアする。本実施例では、カウンタ
値“1”は基準点Aに、カウンタ値“2”は基準点B
に、カウンタ値“3”は基準点Cに、カウンタ値“4”
は基準点Dにそれぞれ対応させてある。ステップS10
8ではそのカウンタの値nをインクリメントする。
カウンタの値nをクリアする。本実施例では、カウンタ
値“1”は基準点Aに、カウンタ値“2”は基準点B
に、カウンタ値“3”は基準点Cに、カウンタ値“4”
は基準点Dにそれぞれ対応させてある。ステップS10
8ではそのカウンタの値nをインクリメントする。
【0058】ステップS109では、今回検出した方位
角が、後述のイニシャルポール識別処理や往路直進処理
で設定された予測方位角θq(n)とほぼ同一か否かが
判断される。すなわち、ステップS108でカウンタ値
nは“1”になっているので、このカウンタ値“1”に
対応する基準点Aの予測方位角に関し、これと検出方位
角とがほぼ一致するか否かが判断される。予測方位角θ
q(n)は、例えば、今回検出時の方位角に一定の値α
を加算した値でも良いが、自走車1の移動量に対して反
射光の受光間隔が短いので今回の値と同値を予測方位角
としても実用上支障がないし、処理も簡単である。
角が、後述のイニシャルポール識別処理や往路直進処理
で設定された予測方位角θq(n)とほぼ同一か否かが
判断される。すなわち、ステップS108でカウンタ値
nは“1”になっているので、このカウンタ値“1”に
対応する基準点Aの予測方位角に関し、これと検出方位
角とがほぼ一致するか否かが判断される。予測方位角θ
q(n)は、例えば、今回検出時の方位角に一定の値α
を加算した値でも良いが、自走車1の移動量に対して反
射光の受光間隔が短いので今回の値と同値を予測方位角
としても実用上支障がないし、処理も簡単である。
【0059】ステップS109の判断が否定の場合は、
ステップS110でカウンタ値nが“4”か否かが判別
される。ステップS110の判断が肯定になるまでステ
ップS108,S109の処理が繰返され、基準点A〜
Dのすべての予測方位角θq(n)に関してこれと検出
方位角とがほぼ一致するか否かが判断される。
ステップS110でカウンタ値nが“4”か否かが判別
される。ステップS110の判断が肯定になるまでステ
ップS108,S109の処理が繰返され、基準点A〜
Dのすべての予測方位角θq(n)に関してこれと検出
方位角とがほぼ一致するか否かが判断される。
【0060】予測方位角θq(n)が検出方位角とほぼ
一致していれば、ステップS109からステップS11
1に進む。ステップS111では、予定の基準点を検出
したとして、カウンタ値nで示される基準点の受光回数
Cp(n)がインクリメントされる。さらに、その基準
点の受光方位角Ap[n,Cp(n)]、ミラー4の回
転中心軸8の傾斜方向つまり揺動方向As[n,Cp
(n)]、ならびにミラー4の回転カウンタ値Cm
[n,Cp(n)]を記憶する。この回転カウンタ値
は、センサ33の出力信号に基づく予定の方向に揺動方
向がある時を基準として、そこから計数したミラー4の
回転が何回転目かを示す値である。
一致していれば、ステップS109からステップS11
1に進む。ステップS111では、予定の基準点を検出
したとして、カウンタ値nで示される基準点の受光回数
Cp(n)がインクリメントされる。さらに、その基準
点の受光方位角Ap[n,Cp(n)]、ミラー4の回
転中心軸8の傾斜方向つまり揺動方向As[n,Cp
(n)]、ならびにミラー4の回転カウンタ値Cm
[n,Cp(n)]を記憶する。この回転カウンタ値
は、センサ33の出力信号に基づく予定の方向に揺動方
向がある時を基準として、そこから計数したミラー4の
回転が何回転目かを示す値である。
【0061】なお、ステップS103で、検出ブロック
(i)での受光回数Cg(i)が“0”でない、つまり
初めての受光でないと判断された場合は、ステップS1
04に進む。ステップS104では、検出方位角が、検
出ブロック(i)で先に受光した光信号の方位角Am
(i)とほぼ一致しているか否かが判断される。両者が
一致していればステップS106に進み、今回の検出方
位角で検出ブロック(i)の方位角Am(i)を更新す
る。
(i)での受光回数Cg(i)が“0”でない、つまり
初めての受光でないと判断された場合は、ステップS1
04に進む。ステップS104では、検出方位角が、検
出ブロック(i)で先に受光した光信号の方位角Am
(i)とほぼ一致しているか否かが判断される。両者が
一致していればステップS106に進み、今回の検出方
位角で検出ブロック(i)の方位角Am(i)を更新す
る。
【0062】また、ステップS104の判断が否定の場
合、つまり検出ブロック(i)で先に受光した光信号の
方位角Am(i)と今回検出された方位角とが一致して
いない場合は、他の検出ブロックからの光であると判断
してステップS105に進み、検出ブロック番号(i)
をインクリメントする。検出ブロック番号(i)をイン
クリメントした後ステップS103に進み、インクリメ
ントされた検出ブロック番号(i)に対応する検出ブロ
ックについて、初めての受光か否かの判断がなされる。
合、つまり検出ブロック(i)で先に受光した光信号の
方位角Am(i)と今回検出された方位角とが一致して
いない場合は、他の検出ブロックからの光であると判断
してステップS105に進み、検出ブロック番号(i)
をインクリメントする。検出ブロック番号(i)をイン
クリメントした後ステップS103に進み、インクリメ
ントされた検出ブロック番号(i)に対応する検出ブロ
ックについて、初めての受光か否かの判断がなされる。
【0063】前記反射光受光処理によって記憶された受
光信号の方位角つまり基準点の方位角に基づいて後述の
ように自走車1の位置と進行方向とが演算され、操向制
御が行われる。図9,図10は操向制御の全体を示すゼ
ネラルフローチャートである。
光信号の方位角つまり基準点の方位角に基づいて後述の
ように自走車1の位置と進行方向とが演算され、操向制
御が行われる。図9,図10は操向制御の全体を示すゼ
ネラルフローチャートである。
【0064】図9において、ステップS1ではモータ5
および15を起動してミラー4を回転中心軸8を中心と
して回転させると共に、その回転中心軸8が円錐状の軌
跡を描くようにジンバル揺動機構を動作させる。ここで
は、基準点A〜Dに設定された反射器6a〜6dに確実
に光ビームを照射させられるようにモータ15は低速で
回転させる。
および15を起動してミラー4を回転中心軸8を中心と
して回転させると共に、その回転中心軸8が円錐状の軌
跡を描くようにジンバル揺動機構を動作させる。ここで
は、基準点A〜Dに設定された反射器6a〜6dに確実
に光ビームを照射させられるようにモータ15は低速で
回転させる。
【0065】ステップS2では、基準点A〜Dつまり反
射器6a〜6dのイニシャル方位角を決定するイニシャ
ルポール識別処理を行う。この処理の詳細は図11およ
び図12に関して後述する。ステップS3では、自走車
1から基準点A〜Dまでの各距離を測定して各基準点の
位置つまり前記x−y座標系における基準座標値を計算
するポール位置計測処理を行う。この処理の詳細は図1
3、図14および図15に関して後述する。ステップS
4では、ステップS2とステップS3で算出された基準
点の方位角および座標値に基づき、現在の自走車1の位
置座標(Xp,Yp)を算出する。ステップS5では、
現在の自走車1のx座標Xpを第1番目の直進行程のx
座標Xrefとしてセットする。このセットは、自走車
1が走行作業開始位置にある場合の動作である。
射器6a〜6dのイニシャル方位角を決定するイニシャ
ルポール識別処理を行う。この処理の詳細は図11およ
び図12に関して後述する。ステップS3では、自走車
1から基準点A〜Dまでの各距離を測定して各基準点の
位置つまり前記x−y座標系における基準座標値を計算
するポール位置計測処理を行う。この処理の詳細は図1
3、図14および図15に関して後述する。ステップS
4では、ステップS2とステップS3で算出された基準
点の方位角および座標値に基づき、現在の自走車1の位
置座標(Xp,Yp)を算出する。ステップS5では、
現在の自走車1のx座標Xpを第1番目の直進行程のx
座標Xrefとしてセットする。このセットは、自走車
1が走行作業開始位置にある場合の動作である。
【0066】ステップS6では、モータ5および15を
所定の速度で高速回転させてミラー4を回転および揺動
させる。ステップS7では、自走車1のエンジン回転を
駆動輪に接続して走行を開始させる。
所定の速度で高速回転させてミラー4を回転および揺動
させる。ステップS7では、自走車1のエンジン回転を
駆動輪に接続して走行を開始させる。
【0067】引続いて図10のステップS8では、自走
車1をそのy座標値が大きくなる方向に直進行程を走行
させる往路直進処理を行う。この往路直進処理では、反
射光受光処理で得られた方位角に基づいて自己位置(X
p,Yp)および進行方向θfを算出する。そして、そ
れらの値と設定された走行コースとの差を算出し、この
差を修正するように自走車1の操舵輪の操舵角を変更す
る制御を行う。この処理は本発明と直接関係ないので詳
細のフローチャートの図示は省略する。
車1をそのy座標値が大きくなる方向に直進行程を走行
させる往路直進処理を行う。この往路直進処理では、反
射光受光処理で得られた方位角に基づいて自己位置(X
p,Yp)および進行方向θfを算出する。そして、そ
れらの値と設定された走行コースとの差を算出し、この
差を修正するように自走車1の操舵輪の操舵角を変更す
る制御を行う。この処理は本発明と直接関係ないので詳
細のフローチャートの図示は省略する。
【0068】ステップS9では、自走車1のy座標Yp
が予定のy座標Ytfより大きくなったか否かによって
第1番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断す
る。自走車1が直進行程の走行を終了したと判断される
とステップS10に進む。ステップS10では、直進行
程のx座標Xrefに、隣接する直進行程までの距離L
を加算して次の直進行程を設定する。ステップS11で
は、旋回行程の走行を終了させる方位角を設定する右タ
ーン解除角セット処理を行う。右ターン解除角セット処
理では次のステップで行われるUターン処理を終らせる
ための各基準点毎の方位角つまり右ターン解除角を算出
する。
が予定のy座標Ytfより大きくなったか否かによって
第1番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断す
る。自走車1が直進行程の走行を終了したと判断される
とステップS10に進む。ステップS10では、直進行
程のx座標Xrefに、隣接する直進行程までの距離L
を加算して次の直進行程を設定する。ステップS11で
は、旋回行程の走行を終了させる方位角を設定する右タ
ーン解除角セット処理を行う。右ターン解除角セット処
理では次のステップで行われるUターン処理を終らせる
ための各基準点毎の方位角つまり右ターン解除角を算出
する。
【0069】ステップS12では、操舵角を予定値に固
定して自走車1を一定の旋回半径で右回りに旋回させ、
予定の旋回行程に沿って自走車1を走行させるUターン
処理を行う。ステップS11および12の処理も本発明
と直接関係ないので詳細のフローチャートは図示を省略
する。ステップS13では、自走車1から見た方位角が
予定の右ターン解除角に達した基準点の数を計数する解
除カウンタ(前記Uターン処理時に計数される)の値が
“1”を超過しているか否かを判断する。この判断が肯
定の場合は、旋回行程の走行を終了したと判断してステ
ップS14に進む。
定して自走車1を一定の旋回半径で右回りに旋回させ、
予定の旋回行程に沿って自走車1を走行させるUターン
処理を行う。ステップS11および12の処理も本発明
と直接関係ないので詳細のフローチャートは図示を省略
する。ステップS13では、自走車1から見た方位角が
予定の右ターン解除角に達した基準点の数を計数する解
除カウンタ(前記Uターン処理時に計数される)の値が
“1”を超過しているか否かを判断する。この判断が肯
定の場合は、旋回行程の走行を終了したと判断してステ
ップS14に進む。
【0070】ステップS14では、自走車1をそのy座
標値が小さくなる方向に直進行程を走行させる復路直進
処理を行う。この復路直進処理はステップS8の往路直
進処理と同様である。ステップS15では、自走車1の
y座標Ypが予定のy座標Ytnより小さいか否かによ
って第2番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断
する。ステップS16では、直進行程のx座標Xref
が走行終了予定地点のx座標Xendを超過したか否か
を判断する。ステップS16の判断が否定の場合は、ス
テップS17に進んで次の直進行程を設定する。ステッ
プS18では、左方向旋回行程の走行を終了させる方位
角を設定する左ターン解除角セット処理を行う。この処
理はセットされる解除角の値が異なる他は前記右ターン
解除角セット処理と同様である。ステップS19では、
Uターン処理を行う。ステップS20では、解除カウン
タの値が“1”を超過しているか否かを判断する。この
判断が肯定の場合は、旋回行程の走行を終了したと判断
してステップS8に戻る。
標値が小さくなる方向に直進行程を走行させる復路直進
処理を行う。この復路直進処理はステップS8の往路直
進処理と同様である。ステップS15では、自走車1の
y座標Ypが予定のy座標Ytnより小さいか否かによ
って第2番目の直進行程の走行を終了したか否かを判断
する。ステップS16では、直進行程のx座標Xref
が走行終了予定地点のx座標Xendを超過したか否か
を判断する。ステップS16の判断が否定の場合は、ス
テップS17に進んで次の直進行程を設定する。ステッ
プS18では、左方向旋回行程の走行を終了させる方位
角を設定する左ターン解除角セット処理を行う。この処
理はセットされる解除角の値が異なる他は前記右ターン
解除角セット処理と同様である。ステップS19では、
Uターン処理を行う。ステップS20では、解除カウン
タの値が“1”を超過しているか否かを判断する。この
判断が肯定の場合は、旋回行程の走行を終了したと判断
してステップS8に戻る。
【0071】また、ステップS16の判断が肯定の場合
は、ステップS21に進む。ステップS16の判断が肯
定の場合はすべての直進行程の走行を終了した場合であ
り、ステップS21では、最終の旋回行程における解除
角をセットする処理を行う。この処理は右ターン解除角
セットや左ターン解除角と同様に処理される。
は、ステップS21に進む。ステップS16の判断が肯
定の場合はすべての直進行程の走行を終了した場合であ
り、ステップS21では、最終の旋回行程における解除
角をセットする処理を行う。この処理は右ターン解除角
セットや左ターン解除角と同様に処理される。
【0072】ステップS22ではUターン処理を行い、
ステップS23では、解除カウンタの値が1を超過して
いるか否かを判断する。ステップS24では、ホームポ
ジション63に戻る直進行程を走行させる処理を行う。
この処理は往路直進処理と同様である。
ステップS23では、解除カウンタの値が1を超過して
いるか否かを判断する。ステップS24では、ホームポ
ジション63に戻る直進行程を走行させる処理を行う。
この処理は往路直進処理と同様である。
【0073】ステップS25では、自走車1のx座標X
pがホームポジション63のx座標Xhomeより小さ
くなったか否かを判断する。この判断が肯定ならば、自
走車1がホームポジション63に戻ったと判断して処理
を終える。
pがホームポジション63のx座標Xhomeより小さ
くなったか否かを判断する。この判断が肯定ならば、自
走車1がホームポジション63に戻ったと判断して処理
を終える。
【0074】次に、前記ステップS2のイニシャルポー
ル識別処理について詳述する。図11はイニシャルポー
ル識別処理のフローチャートであり、図12はイニシャ
ルポール識別処理の中で行われるポール選択処理のフロ
ーチャートである。
ル識別処理について詳述する。図11はイニシャルポー
ル識別処理のフローチャートであり、図12はイニシャ
ルポール識別処理の中で行われるポール選択処理のフロ
ーチャートである。
【0075】このイニシャルポール識別処理は、予定回
数以上受光した検出ブロックが、設置されているすべて
の反射器の数と一致するまで、繰返して反射光受光処理
を行い、反射器つまり基準点を確定する処理である。つ
まり反射器の数と一致した前記検出ブロックを代表する
検出方位角Am(i)を基準点の方位角として確定する
のである。
数以上受光した検出ブロックが、設置されているすべて
の反射器の数と一致するまで、繰返して反射光受光処理
を行い、反射器つまり基準点を確定する処理である。つ
まり反射器の数と一致した前記検出ブロックを代表する
検出方位角Am(i)を基準点の方位角として確定する
のである。
【0076】図11において、ステップS120では、
揺動方向が“0°”になったか否か、つまり前記揺動基
準検出用のセンサ33で予定の基準位置が検出されたか
否かを判断する。予定の基準位置が検出されて、揺動方
向が“0°”になったと判断されると、ステップS12
1に進む。ステップS121では、反射光受光処理によ
って得られたデータを記憶するメモリ領域のデータをク
リアする。
揺動方向が“0°”になったか否か、つまり前記揺動基
準検出用のセンサ33で予定の基準位置が検出されたか
否かを判断する。予定の基準位置が検出されて、揺動方
向が“0°”になったと判断されると、ステップS12
1に進む。ステップS121では、反射光受光処理によ
って得られたデータを記憶するメモリ領域のデータをク
リアする。
【0077】ステップS122では、図8に示した反射
光受光処理を行う。このイニシャルポール識別処理にお
ける反射光受光処理では、この処理以前に予測方位角が
決定されていないので、図8に関して説明した反射光受
光処理のうちの、ステップS100〜S106に相当す
る処理が行われる。
光受光処理を行う。このイニシャルポール識別処理にお
ける反射光受光処理では、この処理以前に予測方位角が
決定されていないので、図8に関して説明した反射光受
光処理のうちの、ステップS100〜S106に相当す
る処理が行われる。
【0078】ステップS123では、再び揺動方向が
“0°”か否かを判断する。つまり回転中心軸8が円錐
を描く揺動走査の1サイクルが終了したか否かが判断さ
れる。1サイクルの走査が終了するまでは反射光受光処
理を続け、1サイクルが終了すると、ステップS124
に進む。
“0°”か否かを判断する。つまり回転中心軸8が円錐
を描く揺動走査の1サイクルが終了したか否かが判断さ
れる。1サイクルの走査が終了するまでは反射光受光処
理を続け、1サイクルが終了すると、ステップS124
に進む。
【0079】ステップS124では、基準点の選択処理
(ポール選択処理)を行う。この選択処理では、反射光
受光処理において検出された検出ブロックのうち受光回
数Cg(i)の多い4つの検出ブロックを選択し、その
検出ブロックを代表する検出方位角Am(i)を方位角
の小さい順にAps(n)にセットする。なお本実施例
では基準点はA,B,C,Dの4か所に設定してあるの
で、n=1〜4である。図8の反射光受光処理のフロー
チャートで示したように、検出ブロックを代表する検出
方位角Am(i)は、その検出ブロックで検出された方
位角の最新データである。このように最新データを使用
することにより、この方位角を記憶するメモリの記憶容
量を節約することができる。
(ポール選択処理)を行う。この選択処理では、反射光
受光処理において検出された検出ブロックのうち受光回
数Cg(i)の多い4つの検出ブロックを選択し、その
検出ブロックを代表する検出方位角Am(i)を方位角
の小さい順にAps(n)にセットする。なお本実施例
では基準点はA,B,C,Dの4か所に設定してあるの
で、n=1〜4である。図8の反射光受光処理のフロー
チャートで示したように、検出ブロックを代表する検出
方位角Am(i)は、その検出ブロックで検出された方
位角の最新データである。このように最新データを使用
することにより、この方位角を記憶するメモリの記憶容
量を節約することができる。
【0080】また、ステップS124では、次のステッ
プS125における判断の材料となるポール選択モード
「1」〜「3」の決定も行われる。ポール選択処理は、
さらに図12に関して詳細に述べる。
プS125における判断の材料となるポール選択モード
「1」〜「3」の決定も行われる。ポール選択処理は、
さらに図12に関して詳細に述べる。
【0081】ステップS125では、ポール選択処理で
決定されたポール選択モードが「1」〜「3」のいずれ
であるかを判別する。ポール選択モードが「1」の場合
は、4つの基準点のすべてが識別でき、その方位角を検
出できたとしてステップS126に進む。ステップS1
26では、基準点の方位角θ(n)として、ステップS
124の処理で得られた方位角Aps(n)をセットす
る。また、ポール選択モードが「2」の場合は、4つの
基準点を選択できない、つまり受光回数Cg(i)が所
定値に達していないため、ステップS122に戻って反
射光受光処理を継続する。さらに、ポール選択モードが
「3」の場合は、予定外の反射物体があったりして、受
光回数Cg(i)が所定値以上の検出ブロックが5つ以
上ある場合である。この場合は検出ブロックの中から基
準点を特定することができなかったとしてステップS1
21に戻り、最初からこのイニシャルポール識別処理を
やり直す。
決定されたポール選択モードが「1」〜「3」のいずれ
であるかを判別する。ポール選択モードが「1」の場合
は、4つの基準点のすべてが識別でき、その方位角を検
出できたとしてステップS126に進む。ステップS1
26では、基準点の方位角θ(n)として、ステップS
124の処理で得られた方位角Aps(n)をセットす
る。また、ポール選択モードが「2」の場合は、4つの
基準点を選択できない、つまり受光回数Cg(i)が所
定値に達していないため、ステップS122に戻って反
射光受光処理を継続する。さらに、ポール選択モードが
「3」の場合は、予定外の反射物体があったりして、受
光回数Cg(i)が所定値以上の検出ブロックが5つ以
上ある場合である。この場合は検出ブロックの中から基
準点を特定することができなかったとしてステップS1
21に戻り、最初からこのイニシャルポール識別処理を
やり直す。
【0082】次に、このイニシャルポール識別処理にお
ける反射光受光処理で得られたデータの例を示す。イニ
シャルポール識別処理では、回転中心軸8が1回揺動す
る間、つまりミラー4が30回転する間に記憶された受
光データに基づいて基準点の識別処理を行う。図18は
ミラー4が30回転する間に蓄積された受光データの例
を示す図である。
ける反射光受光処理で得られたデータの例を示す。イニ
シャルポール識別処理では、回転中心軸8が1回揺動す
る間、つまりミラー4が30回転する間に記憶された受
光データに基づいて基準点の識別処理を行う。図18は
ミラー4が30回転する間に蓄積された受光データの例
を示す図である。
【0083】同図において、縦軸は検出ブロック(i)
の受光回数Cg(i)であり、横軸は各検出ブロック
(i)の方位角Am(i)である。図示のように、検出
ブロックの数が7つ(i=0〜6)あったとすれば、こ
れはミラー4が30回転する間に7方向から光信号が受
光されたことを示す。受光回数Cg(i)が複数回の検
出ブロックでは、方位角Am(i)は前述のように最新
の検出データである。なお、検出ブロックの番号iが必
ずしも方位角の小さい順に並んでいないのは、受光した
順に番号が付されているためである。
の受光回数Cg(i)であり、横軸は各検出ブロック
(i)の方位角Am(i)である。図示のように、検出
ブロックの数が7つ(i=0〜6)あったとすれば、こ
れはミラー4が30回転する間に7方向から光信号が受
光されたことを示す。受光回数Cg(i)が複数回の検
出ブロックでは、方位角Am(i)は前述のように最新
の検出データである。なお、検出ブロックの番号iが必
ずしも方位角の小さい順に並んでいないのは、受光した
順に番号が付されているためである。
【0084】この受光データを参照しながら前記ポール
選択処理の詳細を説明する。図12はポール選択処理の
フローチャートである。このポール選択処理では、受光
回数Cg(i)が予定のしきい値に達している検出ブロ
ックを抽出し、抽出した検出ブロックの数が予定の基準
点の数つまり“4”と一致しているかどうかを判別す
る。一致していればその検出ブロックの受光データを予
定の基準点A〜Dに関するデータであると決定する。ま
た、抽出された検出ブロックの数が多い場合は基準点を
特定できないと判断して改めてデータの採取を行い、ま
た抽出された検出ブロックの数が少ない場合はさらにデ
ータの採取を継続する。
選択処理の詳細を説明する。図12はポール選択処理の
フローチャートである。このポール選択処理では、受光
回数Cg(i)が予定のしきい値に達している検出ブロ
ックを抽出し、抽出した検出ブロックの数が予定の基準
点の数つまり“4”と一致しているかどうかを判別す
る。一致していればその検出ブロックの受光データを予
定の基準点A〜Dに関するデータであると決定する。ま
た、抽出された検出ブロックの数が多い場合は基準点を
特定できないと判断して改めてデータの採取を行い、ま
た抽出された検出ブロックの数が少ない場合はさらにデ
ータの採取を継続する。
【0085】本実施例では、しきい値を“3”と“5”
の2段階設定した。そして、受光回数Cg(i)が第1
のしきい値“3”に達している検出ブロックの数はパラ
メータjで記憶し、第2のしきい値“5”に達している
検出ブロックの数はパラメータkで記憶するようにして
いる。そして、このパラメータj,kに基づき、基準点
を識別してよいか否かを判断するのである。
の2段階設定した。そして、受光回数Cg(i)が第1
のしきい値“3”に達している検出ブロックの数はパラ
メータjで記憶し、第2のしきい値“5”に達している
検出ブロックの数はパラメータkで記憶するようにして
いる。そして、このパラメータj,kに基づき、基準点
を識別してよいか否かを判断するのである。
【0086】まず、ステップS130では、反射光受光
処理で得られたデータつまり光検出方位角Am(i)と
反射光の受光回数Cg(i)とを読込む。
処理で得られたデータつまり光検出方位角Am(i)と
反射光の受光回数Cg(i)とを読込む。
【0087】ステップS131では、パラメータi,
j,kをクリアする。ステップS132では、当該検出
ブロック(i)が、その受光回数Cg(i)が3回より
多い検出ブロックであるか否かを判断する。受光回数C
g(i)が3回より多い検出ブロックであったならば、
ステップS133に進み、受光回数Cg(i)が3回以
上あった検出ブロックの数を示すパラメータjをインク
リメントする。
j,kをクリアする。ステップS132では、当該検出
ブロック(i)が、その受光回数Cg(i)が3回より
多い検出ブロックであるか否かを判断する。受光回数C
g(i)が3回より多い検出ブロックであったならば、
ステップS133に進み、受光回数Cg(i)が3回以
上あった検出ブロックの数を示すパラメータjをインク
リメントする。
【0088】ステップS134では、受光回数Cg
(i)が5回より多い検出ブロックか否かを判断する。
受光回数が5回より多い検出ブロックであったならば、
ステップS135に進み、受光回数が5回以上あった検
出ブロックの数を示すパラメータkをインクリメントす
る。
(i)が5回より多い検出ブロックか否かを判断する。
受光回数が5回より多い検出ブロックであったならば、
ステップS135に進み、受光回数が5回以上あった検
出ブロックの数を示すパラメータkをインクリメントす
る。
【0089】ステップS136では、パラメータkの値
が“4”以上か否かを判断する。受光回数Cg(i)が
5回を超える検出ブロックが4つ、すなわち予定の基準
点の総数以上あったか否かを判別するのである。受光回
数Cg(i)が5回を超える検出ブロックが4つ以下の
場合は、ステップS137において、受光回数Cg
(i)が5回以上あった検出ブロックを代表する検出方
位角Am(i)を予定の基準点のうちの1つの方位角A
ps(k)として記憶する。
が“4”以上か否かを判断する。受光回数Cg(i)が
5回を超える検出ブロックが4つ、すなわち予定の基準
点の総数以上あったか否かを判別するのである。受光回
数Cg(i)が5回を超える検出ブロックが4つ以下の
場合は、ステップS137において、受光回数Cg
(i)が5回以上あった検出ブロックを代表する検出方
位角Am(i)を予定の基準点のうちの1つの方位角A
ps(k)として記憶する。
【0090】ステップS138では、検出ブロックを示
す番号iをインクリメントする。ステップS139で
は、受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。受
光回数Cg(i)が“0”でなければ、まだ、受光回数
が記憶されている検出ブロックがあると判断して、ステ
ップS132に戻る。受光回数Cg(i)が“0”であ
れば、チェックを終了していない検出ブロックはないと
判断してステップS140に進む。
す番号iをインクリメントする。ステップS139で
は、受光回数Cg(i)が“0”か否かを判断する。受
光回数Cg(i)が“0”でなければ、まだ、受光回数
が記憶されている検出ブロックがあると判断して、ステ
ップS132に戻る。受光回数Cg(i)が“0”であ
れば、チェックを終了していない検出ブロックはないと
判断してステップS140に進む。
【0091】ステップS140では、パラメータj,k
が共に“4”か否か、つまり受光回数が3回以上あった
検出ブロックの数と、5回以上あった検出ブロックの数
とが共に4つであったか否かを判断する。この判断が肯
定の場合は、両方の検出ブロックが同一であると判断
し、これら4つの検出ブロックに対応して記憶されてい
る方位角Am(i)は基準点A〜Dの方位角であると判
定する。
が共に“4”か否か、つまり受光回数が3回以上あった
検出ブロックの数と、5回以上あった検出ブロックの数
とが共に4つであったか否かを判断する。この判断が肯
定の場合は、両方の検出ブロックが同一であると判断
し、これら4つの検出ブロックに対応して記憶されてい
る方位角Am(i)は基準点A〜Dの方位角であると判
定する。
【0092】ステップS140が肯定の場合は、ステッ
プS141に進み、ステップS137で記憶された検出
方位角Aps(k)を、小さい順に方位角Aps(1)
〜Aps(4)としてセットする。ステップS142で
は、ポール選択モードを「1」とする。
プS141に進み、ステップS137で記憶された検出
方位角Aps(k)を、小さい順に方位角Aps(1)
〜Aps(4)としてセットする。ステップS142で
は、ポール選択モードを「1」とする。
【0093】前記ステップS140の判断が否定の場合
は、ステップS143に進んでパラメータjが“4”以
上か否か、つまり受光回数が3回以上あった検出ブロッ
クが4つ以上あったか否かを検出する。ステップS14
3が否定の場合は、ステップS144でポール選択モー
ドを「2」とし、肯定の場合は、ステップS145でポ
ール選択モードを「3」とする。決定されたこれらのポ
ール選択モードに従い、図11のイニシャルポール識別
処理におけるステップS125の判断を行う。
は、ステップS143に進んでパラメータjが“4”以
上か否か、つまり受光回数が3回以上あった検出ブロッ
クが4つ以上あったか否かを検出する。ステップS14
3が否定の場合は、ステップS144でポール選択モー
ドを「2」とし、肯定の場合は、ステップS145でポ
ール選択モードを「3」とする。決定されたこれらのポ
ール選択モードに従い、図11のイニシャルポール識別
処理におけるステップS125の判断を行う。
【0094】例えば、図18に示した受光データの例で
は、受光回数Cg(i)が5回を超えている検出ブロッ
ク(番号i=0,2,3,5)の方位角が予定の基準点
の方位角であると識別される。
は、受光回数Cg(i)が5回を超えている検出ブロッ
ク(番号i=0,2,3,5)の方位角が予定の基準点
の方位角であると識別される。
【0095】次に、図9のステップS3に示したポール
位置計測処理に必要となる基準点の座標を決定する処理
について説明する。まず、そのために各基準点に光ビー
ムを照射させる確率の高い回転中心軸8の傾き(揺動方
向)を決定するポール捕捉揺動方向決定処理を説明す
る。このポール捕捉揺動方向決定処理の概要は次のとお
りである。
位置計測処理に必要となる基準点の座標を決定する処理
について説明する。まず、そのために各基準点に光ビー
ムを照射させる確率の高い回転中心軸8の傾き(揺動方
向)を決定するポール捕捉揺動方向決定処理を説明す
る。このポール捕捉揺動方向決定処理の概要は次のとお
りである。
【0096】図19に、ポール捕捉揺動方向決定処理に
おける反射光受光処理で検出された基準点A(n=1)
に関する受光データの例を示す。同図には、揺動の1サ
イクルつまりミラー4が30回転する間に検出した受光
データを示す。本実施例では、後述のように回転中心軸
8が1回転する間、すなわちミラー4が30回転する間
の受光データを取込むようにしている。なお、揺動方向
はエンコーダ35の回転量である。
おける反射光受光処理で検出された基準点A(n=1)
に関する受光データの例を示す。同図には、揺動の1サ
イクルつまりミラー4が30回転する間に検出した受光
データを示す。本実施例では、後述のように回転中心軸
8が1回転する間、すなわちミラー4が30回転する間
の受光データを取込むようにしている。なお、揺動方向
はエンコーダ35の回転量である。
【0097】パラメータCmは図8の反射光受光処理の
フローチャートで示したように、揺動方向が“0°”の
位置から計数を開始し、基準点nを検出したときの回転
カウンタ値を示すものであり、ここでは、ミラー4が3
0回転する間の受光データを採取しているのでパラメー
タCmの最大は“30”である。パラメータIは基準点
nを検出したときの揺動方向の記憶順を示す番号であ
る。すなわちこの記憶順を示す番号Iの最大値が基準点
nの受光回数Cp(n)となる。
フローチャートで示したように、揺動方向が“0°”の
位置から計数を開始し、基準点nを検出したときの回転
カウンタ値を示すものであり、ここでは、ミラー4が3
0回転する間の受光データを採取しているのでパラメー
タCmの最大は“30”である。パラメータIは基準点
nを検出したときの揺動方向の記憶順を示す番号であ
る。すなわちこの記憶順を示す番号Iの最大値が基準点
nの受光回数Cp(n)となる。
【0098】このポール捕捉揺動方向決定処理では、ミ
ラー4の回転走査の1サイクル毎に基準点nを連続して
検出したグループを探索する。例えば図19において番
号Iが“1”および“2”、ならびに“3”〜“6”で
示される揺動方向はそれぞれ1つのグループのデータと
して取扱う。このようなグループのうちの連続検出回数
が最も多いグループにおける揺動方向の範囲を検出す
る。そして範囲の中位値を算出する。そして、得られた
揺動方向の中位値が、基準点nに高い確率で光ビームを
照射させることができる揺動方向であると決定する。こ
の中位値は同一グループのすべての揺動方向の平均値で
もよいし、最大値および最小値の平均値でもよい。本実
施例では最大値および最小値の平均値を算出するように
した。
ラー4の回転走査の1サイクル毎に基準点nを連続して
検出したグループを探索する。例えば図19において番
号Iが“1”および“2”、ならびに“3”〜“6”で
示される揺動方向はそれぞれ1つのグループのデータと
して取扱う。このようなグループのうちの連続検出回数
が最も多いグループにおける揺動方向の範囲を検出す
る。そして範囲の中位値を算出する。そして、得られた
揺動方向の中位値が、基準点nに高い確率で光ビームを
照射させることができる揺動方向であると決定する。こ
の中位値は同一グループのすべての揺動方向の平均値で
もよいし、最大値および最小値の平均値でもよい。本実
施例では最大値および最小値の平均値を算出するように
した。
【0099】例えば図19においては、基準点n検出時
にカウンタ値Cmが連続しているのは番号Iが“1”〜
“2”のときと、“3”〜“6”のときであり、このう
ち、番号Iが“3”〜“6”のときが連続回数が多い。
したがって、番号Iが“3”と“6”とにおける揺動方
向の値を平均して基準点(ポール)捕捉揺動方向を決定
する。平均された値は(108.6°+144.4°)
/2=126.5°である。
にカウンタ値Cmが連続しているのは番号Iが“1”〜
“2”のときと、“3”〜“6”のときであり、このう
ち、番号Iが“3”〜“6”のときが連続回数が多い。
したがって、番号Iが“3”と“6”とにおける揺動方
向の値を平均して基準点(ポール)捕捉揺動方向を決定
する。平均された値は(108.6°+144.4°)
/2=126.5°である。
【0100】図13,図14はポール捕捉揺動方向決定
処理のフローチャートである。図13において、ステッ
プS150では、揺動方向が“0°”になったか否かを
判断する。揺動方向が“0°”になったと判断される
と、ステップS151に進む。ステップS151では、
反射光受光処理によって得られたデータを記憶するメモ
リ領域のデータをクリアする。ステップS152では、
反射光受光処理を行う。この処理は図8に関して説明し
たとおりである。
処理のフローチャートである。図13において、ステッ
プS150では、揺動方向が“0°”になったか否かを
判断する。揺動方向が“0°”になったと判断される
と、ステップS151に進む。ステップS151では、
反射光受光処理によって得られたデータを記憶するメモ
リ領域のデータをクリアする。ステップS152では、
反射光受光処理を行う。この処理は図8に関して説明し
たとおりである。
【0101】ステップS153では、揺動方向が“0
°”になったのが2回目か否か、すなわち揺動が1サイ
クルしたかどうかを判断する。この判断によって、回転
中心軸8が円錐を描く揺動が1サイクル終了したと判断
されるとステップS154に進む。すなわち、回転中心
軸8が円錐を描く揺動が1回行われるあいだ反射光受光
処理を行い、その間の受光データを蓄積する。
°”になったのが2回目か否か、すなわち揺動が1サイ
クルしたかどうかを判断する。この判断によって、回転
中心軸8が円錐を描く揺動が1サイクル終了したと判断
されるとステップS154に進む。すなわち、回転中心
軸8が円錐を描く揺動が1回行われるあいだ反射光受光
処理を行い、その間の受光データを蓄積する。
【0102】ステップS154では、図8の反射光受光
処理のステップS111で得られたデータを読込む。ス
テップS155では、基準点の識別カウンタnをクリア
する。ステップS156では、前記カウンタnをインク
リメントする。ステップS157では、前記カウンタn
で示される基準点(基準点n)を検出した回数を示すパ
ラメータCp(n)が“0”か否かを判別してその基準
点nが検出されたか否かを判断する。この判断が肯定の
場合は、基準点nが検出されなかったとしてステップS
150に戻り、再び受光データを採取する。
処理のステップS111で得られたデータを読込む。ス
テップS155では、基準点の識別カウンタnをクリア
する。ステップS156では、前記カウンタnをインク
リメントする。ステップS157では、前記カウンタn
で示される基準点(基準点n)を検出した回数を示すパ
ラメータCp(n)が“0”か否かを判別してその基準
点nが検出されたか否かを判断する。この判断が肯定の
場合は、基準点nが検出されなかったとしてステップS
150に戻り、再び受光データを採取する。
【0103】ステップS157が否定の場合は、ステッ
プS158に進み、パラメータIに“1”をセットす
る。このパラメータIは上述のように基準点nが検出で
きた揺動方向を記憶した順を識別するための番号であ
る。
プS158に進み、パラメータIに“1”をセットす
る。このパラメータIは上述のように基準点nが検出で
きた揺動方向を記憶した順を識別するための番号であ
る。
【0104】ステップS159では、パラメータKおよ
びeをクリアする。このパラメータKはミラー4が1回
転する毎に同じ方位からの受光信号を検出した場合、つ
まり同じ方位からの光信号を毎回連続して検出した場合
に、その連続回数の最大値つまり最大連続検出回数を示
す。また、パラメータeは揺動方向の記憶番号Iのう
ち、特に、連続して光信号を検出した時の最後の揺動方
向の記憶番号を示す。
びeをクリアする。このパラメータKはミラー4が1回
転する毎に同じ方位からの受光信号を検出した場合、つ
まり同じ方位からの光信号を毎回連続して検出した場合
に、その連続回数の最大値つまり最大連続検出回数を示
す。また、パラメータeは揺動方向の記憶番号Iのう
ち、特に、連続して光信号を検出した時の最後の揺動方
向の記憶番号を示す。
【0105】図14のステップS160では、受光信号
の連続回数を計数するカウンタの値Jに“1”をセット
する。ステップS161では、基準点nを検出した回数
を示すパラメータCp(n)が揺動方向の記憶数字を示
すパラメータIと同じか否かを判別することによって、
記憶した受光データのすべてがチェックされたか否かを
判断する。通常は受光データは複数存在しており、ステ
ップS158では番号Iを“1”としたので、このよう
な場合はステップS161の判断は否定となり、受光デ
ータのすべてをチェックし終っていないと判断されてス
テップS162に進む。
の連続回数を計数するカウンタの値Jに“1”をセット
する。ステップS161では、基準点nを検出した回数
を示すパラメータCp(n)が揺動方向の記憶数字を示
すパラメータIと同じか否かを判別することによって、
記憶した受光データのすべてがチェックされたか否かを
判断する。通常は受光データは複数存在しており、ステ
ップS158では番号Iを“1”としたので、このよう
な場合はステップS161の判断は否定となり、受光デ
ータのすべてをチェックし終っていないと判断されてス
テップS162に進む。
【0106】ステップS162では、前記ミラー4の回
転カウンタ値Cmに関し、今回検出時のカウンタ値Cm
(n,I+1)が前回検出時のカウンタ値Cm(n,
I)に“1”が加算された値になっているか否かを判別
する。すなわち、カウンタ値Cmの連続を判断すること
によってミラー4の回転毎に連続して受光信号が検出さ
れているか否かを判断する。この判断が肯定の場合は、
ステップS163に進み、カウンタJおよびパラメータ
Iの値をインクリメントする。
転カウンタ値Cmに関し、今回検出時のカウンタ値Cm
(n,I+1)が前回検出時のカウンタ値Cm(n,
I)に“1”が加算された値になっているか否かを判別
する。すなわち、カウンタ値Cmの連続を判断すること
によってミラー4の回転毎に連続して受光信号が検出さ
れているか否かを判断する。この判断が肯定の場合は、
ステップS163に進み、カウンタJおよびパラメータ
Iの値をインクリメントする。
【0107】一方、ステップS162が否定の場合は、
ステップS164に進み、カウンタ値JがパラメータK
より大きいか、つまり今回の連続検出回数がそれまでに
記憶されていた連続回数より大きいか否かが判断され
る。この判断が肯定の場合はステップS165に進み、
最大連続検出回数Kを今回の連続検出回数Jで更新し、
連続受光信号検出時の最後の揺動方向の記憶数字を示す
パラメータeを今回の揺動方向の記憶番号Iで更新す
る。ステップS166では、揺動方向の記憶数字Iをイ
ンクリメントする。
ステップS164に進み、カウンタ値JがパラメータK
より大きいか、つまり今回の連続検出回数がそれまでに
記憶されていた連続回数より大きいか否かが判断され
る。この判断が肯定の場合はステップS165に進み、
最大連続検出回数Kを今回の連続検出回数Jで更新し、
連続受光信号検出時の最後の揺動方向の記憶数字を示す
パラメータeを今回の揺動方向の記憶番号Iで更新す
る。ステップS166では、揺動方向の記憶数字Iをイ
ンクリメントする。
【0108】一方、ステップS161が肯定の場合、つ
まりすべての受光データのチェックが終了したと判断さ
れたならば、ステップS167に進む。ステップS16
7およびS168は、前記ステップS164およびS1
65と同じ処理であるので説明は省略する。
まりすべての受光データのチェックが終了したと判断さ
れたならば、ステップS167に進む。ステップS16
7およびS168は、前記ステップS164およびS1
65と同じ処理であるので説明は省略する。
【0109】ステップS169では、最大連続検出回数
が発生した場合の最初の揺動方向記憶番号を算出してパ
ラメータIとする。ステップS170では、揺動方向の
最小値minとして反射光受光処理で検出された揺動方
向As(n,I)、つまり最大連続検出回数が発生した
場合の最初の記憶番号に対応して記憶されている揺動方
向のデータをセットする。また、最大値maxとしてA
s(n,e)つまり最大連続検出回数が発生した最後の
記憶番号に対応して記憶されている揺動方向のデータを
セットする。
が発生した場合の最初の揺動方向記憶番号を算出してパ
ラメータIとする。ステップS170では、揺動方向の
最小値minとして反射光受光処理で検出された揺動方
向As(n,I)、つまり最大連続検出回数が発生した
場合の最初の記憶番号に対応して記憶されている揺動方
向のデータをセットする。また、最大値maxとしてA
s(n,e)つまり最大連続検出回数が発生した最後の
記憶番号に対応して記憶されている揺動方向のデータを
セットする。
【0110】ステップS171では、前記最大値max
と最小値minとの平均値を演算して基準点n捕捉揺動
方向Asc(n)として記憶する。この基準点n捕捉揺
動方向Asc(n)は、基準点nが高い確率で検出でき
る揺動方向ということになる。
と最小値minとの平均値を演算して基準点n捕捉揺動
方向Asc(n)として記憶する。この基準点n捕捉揺
動方向Asc(n)は、基準点nが高い確率で検出でき
る揺動方向ということになる。
【0111】ステップS172では、カウンタ値nが
“4”か否かによって、すべての基準点に関して基準点
n捕捉揺動方向を決定する処理を終了したか否かを判断
する。ステップS172が否定の場合は図13のステッ
プS156に進む。
“4”か否かによって、すべての基準点に関して基準点
n捕捉揺動方向を決定する処理を終了したか否かを判断
する。ステップS172が否定の場合は図13のステッ
プS156に進む。
【0112】次に、上述の基準点n捕捉揺動方向(基準
点捕捉揺動方向)に従って基準点の座標を決定するため
の処理を説明する。図15は基準点の座標を決定するポ
ール位置計測処理のフローチャートである。
点捕捉揺動方向)に従って基準点の座標を決定するため
の処理を説明する。図15は基準点の座標を決定するポ
ール位置計測処理のフローチャートである。
【0113】同図において、ステップS180では、前
記ポール捕捉揺動方向決定処理を行う。ステップS18
1では、基準点を識別するためのカウンタnの値をクリ
アし、ステップS182で、そのカウンタ値をインクリ
メントする。
記ポール捕捉揺動方向決定処理を行う。ステップS18
1では、基準点を識別するためのカウンタnの値をクリ
アし、ステップS182で、そのカウンタ値をインクリ
メントする。
【0114】ステップS183では、前記ポール捕捉揺
動方向決定処理で求められた揺動方向Asc(n)を基
準点n捕捉揺動方向TG−SWとしてセットし、前記イ
ニシャルポール識別処理で求められた方位角θ(n)を
基準点n捕捉方位角TG−MLとしてセットする。
動方向決定処理で求められた揺動方向Asc(n)を基
準点n捕捉揺動方向TG−SWとしてセットし、前記イ
ニシャルポール識別処理で求められた方位角θ(n)を
基準点n捕捉方位角TG−MLとしてセットする。
【0115】ステップS184では、揺動方向を前記基
準点n捕捉揺動方向TG−SWに合わせるための揺動位
置制御を行う。この揺動位置制御は揺動用モータ15の
回転を検出するエンコーダ35の値に基づいて行い、こ
のエンコーダ35の値が基準点n捕捉揺動方向TG−S
Wと略一致するまで軸22を回転させる。エンコーダ3
5の値と基準点n捕捉揺動方向が略一致したときにモー
タ15を停止し、回転中心軸8の傾きを固定する。回転
中心軸8の傾きを固定した結果、光跡によって描かれる
回転走査面は1平面に固定される。
準点n捕捉揺動方向TG−SWに合わせるための揺動位
置制御を行う。この揺動位置制御は揺動用モータ15の
回転を検出するエンコーダ35の値に基づいて行い、こ
のエンコーダ35の値が基準点n捕捉揺動方向TG−S
Wと略一致するまで軸22を回転させる。エンコーダ3
5の値と基準点n捕捉揺動方向が略一致したときにモー
タ15を停止し、回転中心軸8の傾きを固定する。回転
中心軸8の傾きを固定した結果、光跡によって描かれる
回転走査面は1平面に固定される。
【0116】ステップS185では、回転走査面を固定
した結果、基準点nが連続して毎回検出されているか否
かを判断する。この判断が否定の場合はセンサの故障な
どの異常があると判断し、異常を知らせる表示をした
り、警報を発したりして(ステップS186のセンサフ
ェール処理)当該処理を停止する。
した結果、基準点nが連続して毎回検出されているか否
かを判断する。この判断が否定の場合はセンサの故障な
どの異常があると判断し、異常を知らせる表示をした
り、警報を発したりして(ステップS186のセンサフ
ェール処理)当該処理を停止する。
【0117】一方、基準点nが連続して毎回検出されて
いて、ステップS185の判断が肯定の場合は、ステッ
プS187に進む。ステップS187では、基準点方位
角を前記基準点n捕捉方位角TG−MLに調整するミラ
ー位置制御処理を行う。このミラー位置制御処理はミラ
ー回転用モータ5の回転を検出するエンコーダ7の値に
基づいて行い、このエンコーダ7の値が基準点n捕捉方
位角TG−MLと略一致するまでモータ5を回転させ
る。そして、エンコーダ7の値が基準点n捕捉方位角T
G−MLと略一致したときにモータ5を停止させる。さ
らに、その停止位置でモータ5が停止状態を維持できる
ように電磁石16を付勢する。これによって吸着板34
が電磁石16に吸着され、モータ5の停止位置つまりミ
ラー4の停止位置が固定される。
いて、ステップS185の判断が肯定の場合は、ステッ
プS187に進む。ステップS187では、基準点方位
角を前記基準点n捕捉方位角TG−MLに調整するミラ
ー位置制御処理を行う。このミラー位置制御処理はミラ
ー回転用モータ5の回転を検出するエンコーダ7の値に
基づいて行い、このエンコーダ7の値が基準点n捕捉方
位角TG−MLと略一致するまでモータ5を回転させ
る。そして、エンコーダ7の値が基準点n捕捉方位角T
G−MLと略一致したときにモータ5を停止させる。さ
らに、その停止位置でモータ5が停止状態を維持できる
ように電磁石16を付勢する。これによって吸着板34
が電磁石16に吸着され、モータ5の停止位置つまりミ
ラー4の停止位置が固定される。
【0118】ステップS188では、基準点nからの反
射光を3秒以上検出する。もちろんこの時間は3秒に限
らず、ミラー方位が確実に固定されたかどうかを確認で
きる時間であればよい。
射光を3秒以上検出する。もちろんこの時間は3秒に限
らず、ミラー方位が確実に固定されたかどうかを確認で
きる時間であればよい。
【0119】ステップS189では、基準点nからの反
射光の検出結果に基づいて自走車1と基準点nとの距離
を測定する。これは、発光器から出た光ビームと受光器
で検出された反射光の位相差によって演算する。ステッ
プS190では、基準点を識別するためのカウンタ値n
が“4”か否か、つまりすべての基準点について自走車
1からの距離を測定し終わったか否かを判断する。ステ
ップS190が否定の場合は、ステップS182に戻っ
てカウンタ値nをインクリメントし、他の基準点に関し
て同様の処理を行う。ステップS191では、検出され
た各基準点と自走車1との距離、および前記イニシャル
ポール識別処理によって求められた方位角に基づき、自
走車1を原点とする任意の座標系、例えば自走車1を原
点とし基準点A方向をx軸の正方向とする座標系上での
各基準点A〜Dの座標[X(n),Y(n)]を演算す
る。
射光の検出結果に基づいて自走車1と基準点nとの距離
を測定する。これは、発光器から出た光ビームと受光器
で検出された反射光の位相差によって演算する。ステッ
プS190では、基準点を識別するためのカウンタ値n
が“4”か否か、つまりすべての基準点について自走車
1からの距離を測定し終わったか否かを判断する。ステ
ップS190が否定の場合は、ステップS182に戻っ
てカウンタ値nをインクリメントし、他の基準点に関し
て同様の処理を行う。ステップS191では、検出され
た各基準点と自走車1との距離、および前記イニシャル
ポール識別処理によって求められた方位角に基づき、自
走車1を原点とする任意の座標系、例えば自走車1を原
点とし基準点A方向をx軸の正方向とする座標系上での
各基準点A〜Dの座標[X(n),Y(n)]を演算す
る。
【0120】ステップS192では、前記座標を基準点
Bを原点とする座標系上での座標[x(n),y
(n)]に変換する。
Bを原点とする座標系上での座標[x(n),y
(n)]に変換する。
【0121】次に、以上の動作を行わせるための制御機
能を説明する。まず、反射光受光処理の機能について説
明する。図20は反射光受光処理部の要部機能を示すブ
ロック図である。同図に示した反射光受光処理部の機能
は、図8,図11,図12のフローチャートに示した反
射光受光処理、イニシャルポール識別処理、ポール選択
処理の内容に対応する。
能を説明する。まず、反射光受光処理の機能について説
明する。図20は反射光受光処理部の要部機能を示すブ
ロック図である。同図に示した反射光受光処理部の機能
は、図8,図11,図12のフローチャートに示した反
射光受光処理、イニシャルポール識別処理、ポール選択
処理の内容に対応する。
【0122】同図において、外部からの光信号は方位角
検出部37および揺動方向検出部38に入力される。方
位角検出部37はエンコーダ7から入力されるパルス信
号の数を計数するカウンタを持っており、光信号が入力
された時のパルス計数値に基づき、自走車1から見た光
信号入射方位(=方位角)が検出される。検出された方
位角はブロック別方位角記憶部39に記憶される。
検出部37および揺動方向検出部38に入力される。方
位角検出部37はエンコーダ7から入力されるパルス信
号の数を計数するカウンタを持っており、光信号が入力
された時のパルス計数値に基づき、自走車1から見た光
信号入射方位(=方位角)が検出される。検出された方
位角はブロック別方位角記憶部39に記憶される。
【0123】例えば、最初に検出された方位角は第1検
出ブロックの方位角として記憶領域Am(0)に格納さ
れる。第2回目に検出された方位角は、これが第1検出
ブロックで先に検出された方位角とほぼ一致していれ
ば、Am(0)の記憶データは第2回目に検出された方
位角で更新され、一致していなければ第2検出ブロック
の方位角として新たに記憶領域Am(1)に格納され
る。こうして同一方向から入射した光信号は同一の検出
ブロックのデータAm(i)として記憶される。
出ブロックの方位角として記憶領域Am(0)に格納さ
れる。第2回目に検出された方位角は、これが第1検出
ブロックで先に検出された方位角とほぼ一致していれ
ば、Am(0)の記憶データは第2回目に検出された方
位角で更新され、一致していなければ第2検出ブロック
の方位角として新たに記憶領域Am(1)に格納され
る。こうして同一方向から入射した光信号は同一の検出
ブロックのデータAm(i)として記憶される。
【0124】ブロック別受光回数記憶部40には、前記
検出ブロック別に受光回数が記憶される。受光回数判定
部41は、受光回数が多い検出ブロックを判別し、受光
回数が多い順に4つの検出ブロックを抽出する。そし
て、それらの検出ブロックを代表する方位角を、前記ブ
ロック別方位角記憶部39から読出して方位角記憶部4
2に格納する。この際、方位角の小さい順に記憶領域A
ps(1)〜Aps(4)に格納する。予測方位角記憶
部43には、今回検出された方位角に基づいて次回の走
査で検出されるはずの方位つまり予測方位角を記憶す
る。この予測方位角は今回検出の方位角と同値でも良い
し、予定の値を加算した値でも良いことは前に述べたと
おりである。
検出ブロック別に受光回数が記憶される。受光回数判定
部41は、受光回数が多い検出ブロックを判別し、受光
回数が多い順に4つの検出ブロックを抽出する。そし
て、それらの検出ブロックを代表する方位角を、前記ブ
ロック別方位角記憶部39から読出して方位角記憶部4
2に格納する。この際、方位角の小さい順に記憶領域A
ps(1)〜Aps(4)に格納する。予測方位角記憶
部43には、今回検出された方位角に基づいて次回の走
査で検出されるはずの方位つまり予測方位角を記憶す
る。この予測方位角は今回検出の方位角と同値でも良い
し、予定の値を加算した値でも良いことは前に述べたと
おりである。
【0125】方位角比較部44では、予測方位角と今回
の検出方位角とが比較され、双方の角度がほぼ一致した
場合は、一致信号aを出力する。この一致信号に応答し
て、常時開のスイッチSW1およびSW2が閉成され
て、基準点別データ記憶部45に各種データが入力され
て記憶される。この各種データは、方位角Ap,揺動方
向As,およびセンサ33の出力を基準とし、その出力
時点からのミラー4の回転回数Cm、ならびに基準点別
受光回数Cp(n)である。ここで、値Ap,As,C
mは、基準点nおよび基準点別受光回数Cp(n)の関
数として記憶される。
の検出方位角とが比較され、双方の角度がほぼ一致した
場合は、一致信号aを出力する。この一致信号に応答し
て、常時開のスイッチSW1およびSW2が閉成され
て、基準点別データ記憶部45に各種データが入力され
て記憶される。この各種データは、方位角Ap,揺動方
向As,およびセンサ33の出力を基準とし、その出力
時点からのミラー4の回転回数Cm、ならびに基準点別
受光回数Cp(n)である。ここで、値Ap,As,C
mは、基準点nおよび基準点別受光回数Cp(n)の関
数として記憶される。
【0126】次に、ポール(基準点)位置計測処理部の
機能について説明する。図21はポール位置計測処理部
の要部機能を示すブロック図である。同図において、連
続受光検出部46は、反射光受光時の前記ミラー回転数
Cmに基づいて、ミラー4の1回転毎に光信号が連続し
て検出されているかどうかを判断する。そして、最も多
くの光信号を連続受光している場合の、連続期間におけ
る揺動方向のすべての値を、前記基準点別データ記憶部
45から揺動方向範囲演算部47に読み出す。揺動方向
範囲演算部47では、供給された揺動方向データの最大
値および最小値に基づいて揺動方向の範囲が演算され
る。
機能について説明する。図21はポール位置計測処理部
の要部機能を示すブロック図である。同図において、連
続受光検出部46は、反射光受光時の前記ミラー回転数
Cmに基づいて、ミラー4の1回転毎に光信号が連続し
て検出されているかどうかを判断する。そして、最も多
くの光信号を連続受光している場合の、連続期間におけ
る揺動方向のすべての値を、前記基準点別データ記憶部
45から揺動方向範囲演算部47に読み出す。揺動方向
範囲演算部47では、供給された揺動方向データの最大
値および最小値に基づいて揺動方向の範囲が演算され
る。
【0127】基準点別捕捉揺動方向演算部48では、揺
動方向の範囲を示すデータに基づき、この範囲の中点を
算出する。この中点の値Asc(n)はミラー方向固定
部49に供給される。一方、前記方位角記憶部42から
ミラー固定部49に方位角θ(n)が供給される。ミラ
ー方向固定部49では、これらのデータθ(n)とAs
c(n)を目標値としてミラー4の方向、つまり揺動方
向と方位とを調整してこれらの目標値で示される方向に
ミラー4を固定する。
動方向の範囲を示すデータに基づき、この範囲の中点を
算出する。この中点の値Asc(n)はミラー方向固定
部49に供給される。一方、前記方位角記憶部42から
ミラー固定部49に方位角θ(n)が供給される。ミラ
ー方向固定部49では、これらのデータθ(n)とAs
c(n)を目標値としてミラー4の方向、つまり揺動方
向と方位とを調整してこれらの目標値で示される方向に
ミラー4を固定する。
【0128】ミラー4が固定されると、距離測定部50
で自走車1および各基準点間の距離が測定される。距離
の測定は、例えば、発光部51から発射された光信号の
位相と、受光部52で検出された光信号の位相との差に
基づいて演算される。基準点位置演算部53では、測定
された距離と方位角θ(n)とに基づいて基準点の位置
座標[X(n),Y(n)]が算出される。
で自走車1および各基準点間の距離が測定される。距離
の測定は、例えば、発光部51から発射された光信号の
位相と、受光部52で検出された光信号の位相との差に
基づいて演算される。基準点位置演算部53では、測定
された距離と方位角θ(n)とに基づいて基準点の位置
座標[X(n),Y(n)]が算出される。
【0129】次に、回転走査装置つまり回転中心軸8を
中心としてミラー4を回転させる装置の変形例について
説明する。この回転走査装置では、電磁石16によって
吸着板34を吸着した後、さらにミラー4の停止位置を
微調節する手段を含むと共に走査装置2全体の小形化を
図るための構成を具備している。
中心としてミラー4を回転させる装置の変形例について
説明する。この回転走査装置では、電磁石16によって
吸着板34を吸着した後、さらにミラー4の停止位置を
微調節する手段を含むと共に走査装置2全体の小形化を
図るための構成を具備している。
【0130】図16は走査装置2の要部正面断面図、図
17は同側面断面図であり、図1と同符号は同一または
同等部分を示す。図16および図17において、ベース
64の上部に取付けられているモータ5は、その両端に
軸が出ており、この軸の一端5aにはミラー4の台座4
aが固定され、他端5bには、モータ5を高速で円滑に
回転させられるようにバランサ65が取付けられてい
る。ベース64の上部には、モータ5の軸を中心とする
同一円周上に適当な間隔で複数の突出部66が配置され
ていて、これらの突出部66の、モータ5とは反対方向
側には案内溝が形成されている。この案内溝にはリング
状の可動ブラケット67の内周部が嵌め込まれ、この可
動ブラケット67は案内溝に案内されてモータ5を中心
として回動できる。
17は同側面断面図であり、図1と同符号は同一または
同等部分を示す。図16および図17において、ベース
64の上部に取付けられているモータ5は、その両端に
軸が出ており、この軸の一端5aにはミラー4の台座4
aが固定され、他端5bには、モータ5を高速で円滑に
回転させられるようにバランサ65が取付けられてい
る。ベース64の上部には、モータ5の軸を中心とする
同一円周上に適当な間隔で複数の突出部66が配置され
ていて、これらの突出部66の、モータ5とは反対方向
側には案内溝が形成されている。この案内溝にはリング
状の可動ブラケット67の内周部が嵌め込まれ、この可
動ブラケット67は案内溝に案内されてモータ5を中心
として回動できる。
【0131】可動ブラケット67に固定された電磁石1
6の磁極16aは、可動ブラケット67およびベース6
4に設けられた孔を貫通して下方に突出している。電磁
石16は、磁極16aが台座4aの上部に取付けられて
いる吸着板34に対して所定の間隙を保持するように位
置調節されて可動ブラケット67に固定される。
6の磁極16aは、可動ブラケット67およびベース6
4に設けられた孔を貫通して下方に突出している。電磁
石16は、磁極16aが台座4aの上部に取付けられて
いる吸着板34に対して所定の間隙を保持するように位
置調節されて可動ブラケット67に固定される。
【0132】また、ベース64にはホルダ部材68が取
付けられ、このホルダ部材68によって送りねじ装置6
9が把持されている。送りねじ装置69は、つまみ69
aを回動させることによって、スピンドル69bがねじ
送りされて前後に進退するように構成されている。
付けられ、このホルダ部材68によって送りねじ装置6
9が把持されている。送りねじ装置69は、つまみ69
aを回動させることによって、スピンドル69bがねじ
送りされて前後に進退するように構成されている。
【0133】前記突出部66の案内溝をガイドとして可
動ブラケット67をベース64に対して回動させるた
め、ベース64と可動ブラケット67との間に引張コイ
ルばね70が設けられている。すなわち、コイルばね7
0の一端はベース64に立設されたロッド71に引掛け
られ、他端は可動ブラケット67または電磁石16に適
宜設けられる孔等に引掛けられる。
動ブラケット67をベース64に対して回動させるた
め、ベース64と可動ブラケット67との間に引張コイ
ルばね70が設けられている。すなわち、コイルばね7
0の一端はベース64に立設されたロッド71に引掛け
られ、他端は可動ブラケット67または電磁石16に適
宜設けられる孔等に引掛けられる。
【0134】一方、可動ブラケット67には、ロッド7
2が立設されている。このロッド72はコイルばね70
の伸縮力の作用で可動ブラケット67が回動することに
より、スピンドル69bの端面に当接するような位置に
設けられる。可動ブラケット67はコイルばね70によ
ってスピンドル69bに押圧されているので、つまみ6
9aを回動させると、その回動方向に応じてスピンドル
69bが前後に進退し、可動ブラケット67はモータ5
を中心として微小角度だけ回動する。
2が立設されている。このロッド72はコイルばね70
の伸縮力の作用で可動ブラケット67が回動することに
より、スピンドル69bの端面に当接するような位置に
設けられる。可動ブラケット67はコイルばね70によ
ってスピンドル69bに押圧されているので、つまみ6
9aを回動させると、その回動方向に応じてスピンドル
69bが前後に進退し、可動ブラケット67はモータ5
を中心として微小角度だけ回動する。
【0135】また、前記吸着板34には、その周縁近く
に全周にわたって等間隔で多数のスリットが穿設されて
いる。これらのスリットのうちの1本は吸着板34の中
心方向に他のスリットより長く延長されている。そし
て、この吸着板34の周縁部を挟んで1組の光透過型セ
ンサ73,74が配置されている。一方のセンサ73は
前記多数のスリットを検出するために設けられ、他方の
センサ74は、吸着板34の中心方向に延長されたスリ
ットを検出するために設けられる。これらのセンサ7
3,74の出力に基づいてミラー4の回転角度を検出で
きる。
に全周にわたって等間隔で多数のスリットが穿設されて
いる。これらのスリットのうちの1本は吸着板34の中
心方向に他のスリットより長く延長されている。そし
て、この吸着板34の周縁部を挟んで1組の光透過型セ
ンサ73,74が配置されている。一方のセンサ73は
前記多数のスリットを検出するために設けられ、他方の
センサ74は、吸着板34の中心方向に延長されたスリ
ットを検出するために設けられる。これらのセンサ7
3,74の出力に基づいてミラー4の回転角度を検出で
きる。
【0136】なお、前記ベース64は、ガラスまたはア
クリル樹脂等の透明材料を素材とする円筒2aによって
支持され、この円筒2aは前記ジンバル揺動機構の内側
リング部材14に取付けられている。さらにベース64
の上部には円筒2bおよびその蓋75が取付けられる。
円筒2bは円筒2aと異なり、光を透過させる必要がな
いので、その材質は特に限定されない。
クリル樹脂等の透明材料を素材とする円筒2aによって
支持され、この円筒2aは前記ジンバル揺動機構の内側
リング部材14に取付けられている。さらにベース64
の上部には円筒2bおよびその蓋75が取付けられる。
円筒2bは円筒2aと異なり、光を透過させる必要がな
いので、その材質は特に限定されない。
【0137】以上の構成により、電磁石16を付勢して
磁極16aに吸着板34を吸着してミラー4の位置を固
定した後、さらに微調整を要する場合には、送りねじ装
置69によって調整することができる。すなわち、可動
ブラケット67をモータ5を中心に微小角度変位させる
ことによって、可動ブラケット67に固定された電磁石
16に吸着された吸着板34つまりミラー4の停止位置
を微調節できる。
磁極16aに吸着板34を吸着してミラー4の位置を固
定した後、さらに微調整を要する場合には、送りねじ装
置69によって調整することができる。すなわち、可動
ブラケット67をモータ5を中心に微小角度変位させる
ことによって、可動ブラケット67に固定された電磁石
16に吸着された吸着板34つまりミラー4の停止位置
を微調節できる。
【0138】この送りねじ装置69によってミラー4の
停止位置を調整することを要するか否かは、例えば受光
信号の有無に従って点灯・消灯するパイロットランプな
どによって識別できるように構成すればよい。
停止位置を調整することを要するか否かは、例えば受光
信号の有無に従って点灯・消灯するパイロットランプな
どによって識別できるように構成すればよい。
【0139】なお、本実施例では送りねじ装置69は、
手動で動かすような分かり易い構成にしたが、前記パイ
ロットランプに対する指示信号に対応させてステップモ
ータを駆動制御することに自動調整できるようにしても
よいのはもちろんである。
手動で動かすような分かり易い構成にしたが、前記パイ
ロットランプに対する指示信号に対応させてステップモ
ータを駆動制御することに自動調整できるようにしても
よいのはもちろんである。
【0140】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、光ビームを水平方向で回転走査させつつ、そ
の光ビームを上下に走査するようにして、観測点から離
れた基準点に立設された光反射手段に対し、光ビームが
確実にこれを横切るように光ビームの投射方向を設定す
る場合においても、作業に先立っての光反射手段(基準
点)の位置情報を精度よく、かつ簡単に測定することが
できる。その結果、当該位置検知装置の設置場所が平坦
でなくとも基準点となる光反射手段を観測点の周辺に適
当に配置するだけで、その位置をあらかじめ正確に測量
したり、その結果を制御装置に手作業で入力したりする
手間が省ける。
によれば、光ビームを水平方向で回転走査させつつ、そ
の光ビームを上下に走査するようにして、観測点から離
れた基準点に立設された光反射手段に対し、光ビームが
確実にこれを横切るように光ビームの投射方向を設定す
る場合においても、作業に先立っての光反射手段(基準
点)の位置情報を精度よく、かつ簡単に測定することが
できる。その結果、当該位置検知装置の設置場所が平坦
でなくとも基準点となる光反射手段を観測点の周辺に適
当に配置するだけで、その位置をあらかじめ正確に測量
したり、その結果を制御装置に手作業で入力したりする
手間が省ける。
【図1】 光ビーム走査装置の要部断面図である。
【図2】 自走車の走行状態を示す斜視図である。
【図3】 光ビームの光跡を示す斜視図である。
【図4】 光跡と光反射器との関係を示す図である。
【図5】 自走車位置算出の原理説明図である。
【図6】 自走車進行方向算出の原理説明図である。
【図7】 自走車の走行コースと反射器の配置状態を
示す図である。
示す図である。
【図8】 反射光受光処理のフローチャートである。
【図9】 自走車の操向制御を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図10】 自走車の操向制御を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図11】 イニシャルポール識別処理のフローチャー
トである。
トである。
【図12】 ポール選択処理のフローチャートである。
【図13】 ポール捕捉揺動方向決定処理のフローチャ
ートである。
ートである。
【図14】 ポール捕捉揺動方向決定処理のフローチャ
ートである。
ートである。
【図15】 ポール位置計測処理のフローチャートであ
る。
る。
【図16】 光ビーム走査装置の要部正面断面図であ
る。
る。
【図17】 光ビーム走査装置の要部側面断面図であ
る。
る。
【図18】 検出ブロック別の方位角と受光回数とを示
す図である。
す図である。
【図19】 基準点を検出したときのミラー回転回数と
揺動方向のデータを示す図である。
揺動方向のデータを示す図である。
【図20】 反射光受光処理の要部機能を示すブロック
図である。
図である。
【図21】 基準点検出処理の要部機能を示すブロック
図である。
図である。
【図22】 従来技術による光ビームの光跡および反射
器の関係を示す図である。
器の関係を示す図である。
1…自走車、 2…光ビーム走査装置、 4…回転ミラ
ー、 5…ミラー駆動モータ、 6,6a〜6d…光反
射器、 7…エンコーダ、 8…回転中心軸、9,10
…ブラケット、 11…外側リング部材、 14…内側
リング部材、15…揺動用モータ、 16…電磁石、
19…連結金具、 23…大円盤、24…小円盤、 2
6,31…連結ボルト、 33…揺動基準検出用セン
サ、34…吸着板、 35…エンコーダ、 36…走行
コース、 37…方位角検出部、38…揺動方向検出
部、 39…ブロック別方位角記憶部、 40…ブロッ
ク別受光回数記憶部、 41…受光回数判定部、 42
…方位角記憶部、 43…予測方位角記憶部、 44…
方位角比較部、 45…基準点別データ記憶部、46…
連続受光検出部、 47…揺動方向範囲演算部、 48
…基準点別捕捉揺動方向演算部、 49…ミラー方向固
定部、 50…距離測定部、 51…発光部、52…受
光部、 64…ベース、 67…可動ブラケット、 6
9…送りねじ装置、 70…引張コイルばね、 73,
74…光透過型センサ
ー、 5…ミラー駆動モータ、 6,6a〜6d…光反
射器、 7…エンコーダ、 8…回転中心軸、9,10
…ブラケット、 11…外側リング部材、 14…内側
リング部材、15…揺動用モータ、 16…電磁石、
19…連結金具、 23…大円盤、24…小円盤、 2
6,31…連結ボルト、 33…揺動基準検出用セン
サ、34…吸着板、 35…エンコーダ、 36…走行
コース、 37…方位角検出部、38…揺動方向検出
部、 39…ブロック別方位角記憶部、 40…ブロッ
ク別受光回数記憶部、 41…受光回数判定部、 42
…方位角記憶部、 43…予測方位角記憶部、 44…
方位角比較部、 45…基準点別データ記憶部、46…
連続受光検出部、 47…揺動方向範囲演算部、 48
…基準点別捕捉揺動方向演算部、 49…ミラー方向固
定部、 50…距離測定部、 51…発光部、52…受
光部、 64…ベース、 67…可動ブラケット、 6
9…送りねじ装置、 70…引張コイルばね、 73,
74…光透過型センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 健二 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−287415(JP,A) 特開 昭59−67476(JP,A) 特開 昭60−242313(JP,A) 特開 昭61−253417(JP,A) 特開 昭63−70111(JP,A) 特開 平1−316808(JP,A) 特開 平2−103413(JP,A) 特開 昭60−151509(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 15/00 - 15/14 G01B 11/00 - 11/30 102 G01S 5/16 G01S 17/00 - 17/88
Claims (5)
- 【請求項1】 光ビーム発生手段と、この光ビーム発生
手段から離れた位置に設置された光反射手段で反射され
た前記光ビームを受光する受光手段を観測点に配置し、
前記受光手段で受光された受光信号に基づいて前記光反
射手段に対する観測点の位置を検出する位置検出装置に
おいて、前記光ビーム発生手段で発生した光ビームを上
下方向に揺動させながら円周方向に回転走査する走査手
段と、前記受光手段によって光信号が受光されたときの
入射光の方位角を検出する手段と、検出された方位角の
うちほぼ同一の方位角は1つの方位角データとして記憶
する手段と、前記方位角データが、あらかじめ設置され
ている前記光反射手段の数と同数になったことを認識す
る基準点認識手段と、前記方位角データが前記光反射手
段と同数になったことを認識した後、前記方位角データ
の1つで示される方向からの受光信号を検出したときに
光ビームの回動走査を停止させてその方向に光ビームの
投射方向を固定する手段と、前記光ビームの投射方向を
固定した状態で、この光ビームの反射光を受光し、その
受光信号に基づいて観測点と光反射手段との距離を測定
する手段と、前記距離の測定終了を条件として光ビーム
の投射方向の固定を解除する手段と、前記光反射手段の
数だけ前記距離測定を繰返して測定された距離およびこ
のときの方位角データに基づき、前記光反射手段に対す
る観測点の位置を算出する手段とを具備したことを特徴
とする位置検出装置。 - 【請求項2】 前記光ビーム発生手段と受光手段とを取
付ける共通のテーブルを具備し、このテーブルを前記光
ビームの回転走査手段の回転中心軸が円錐状軌跡を描く
ように揺動させ、かつこの単位揺動サイクル中に前記光
ビームの回転走査が複数回行われるようにして、前記光
ビームの上下方向の揺動を行わせるように構成したこと
を特徴とする請求項1記載の位置検出装置。 - 【請求項3】 受光手段で検出された入射光に対するテ
ーブルの揺動角度と方位角とを検出する手段を具備し、
前記揺動角度でテーブルの揺動を停止させ、この停止状
態で回転走査を行い、この回転走査状態で前記検出した
方位角で再び光信号を検出したときに回転走査を停止さ
せて光ビーム投射方向を固定し、前記距離測定動作を行
うように構成したことを特徴とする請求項2記載の位置
検出装置。 - 【請求項4】 前記光ビームの投射方向を固定する手段
が、光ビームの回転走査手段と共に回動する磁性体の円
盤と、この円盤を吸着する電磁石とを含むことを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出装置。 - 【請求項5】 前記円盤を吸着した状態で、前記回転走
査手段を中心として前記電磁石を微小角度変位させる手
段を具備したことを特徴とする請求項4記載の位置検出
装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3149216A JP2908601B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 位置検出装置 |
US07/875,693 US5260770A (en) | 1991-05-01 | 1992-04-29 | System for detecting the position of observation spot |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3149216A JP2908601B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 位置検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04350514A JPH04350514A (ja) | 1992-12-04 |
JP2908601B2 true JP2908601B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=15470391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3149216A Expired - Lifetime JP2908601B2 (ja) | 1991-05-01 | 1991-05-27 | 位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2908601B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-27 JP JP3149216A patent/JP2908601B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04350514A (ja) | 1992-12-04 |
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