JP4216451B2 - 車両用熱交換器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両におけるエンジン冷却水用のラジエータおよびエアコンディショナ冷媒のコンデンサとを併設した熱交換器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジンルーム前部には、エンジン冷却水を冷却するためのラジエータと、エアコンディショナの冷媒を凝縮させるためのコンデンサとが設けられているが、エンジンルーム内のレイアウト効率を上げるため、また冷却ファンの共用化のため、これらのラジエータとコンデンサを前後に重ねて設置する例が多い。
【0003】
ここで、図9に示すように、コンデンサ10の構造としては、左右に第1ギャラリ14と第2ギャラリ16に冷却通路18を備えて冷媒を横方向に流すものとするとともに、熱交換領域11を上下に2分割している。これは、上部を通風面積の大きな上流側冷却部12、下部を通風面積の小さな下流側冷却部13とし、冷媒がまず上流側冷却部12を矢示Aのように流れたあと折り返して下流側冷却部13を矢示Bのように逆方向に流れるようにして、冷媒の熱交換距離を延ばすことにより冷媒の確実な凝縮を図るものである。下流側冷却部13において冷媒は約50℃近くまで冷却される。
一方、ラジエータ60は、上下のタンク62、63間に冷却通路64を備えて冷媒を矢示Gのように上下方向に流すようにしており、冷却されて下側のタンク63に入る冷却水はおよそ80℃になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
コンデンサ10およびラジエータ60を通過してエンジンルーム内部へ入る空気の温度はコンデンサ10あるいはラジエータ60の各冷却通路18、64を流れる冷媒あるいは冷却水の温度に対応する。したがって、通風領域のどの部分を通過したかによって空気温度は変化するが、ラジエータ60とコンデンサ10を前後に重ねて配置した場合には、ラジエータ60を流れる冷却水の温度とコンデンサ10を流れる温度が言わば混合されて、結局高温化された空気がエンジンルーム内の種々の機器を包むこととなる。
【0005】
このような高温空気がたとえば元来高温のターボチャージャ付近に供給されると、種々の機器部品に対する熱害を引き起こすおそれがある。
同様の問題は、ラジエータとコンデンサを重ねて一体化した複合型熱交換器においても生じる。またとくに複合型熱交換器の場合は、冷却水の冷却通路と冷媒の冷却通路を共通の放熱フィンでつなげているので、コンデンサ側で折角50℃近くまで冷却された冷媒がラジエータ側の冷却水の高温によって再度暖められる可能性があり、これによってエアコンディショナの性能低下を招くおそれもある。
【0006】
したがって本発明は、上記の問題点に鑑み、前後に重ねて配置したラジエータとコンデンサからなる車両用熱交換器において、熱交換してエンジンルーム内に入る空気の温度を顕著に低下させて熱害のおそれをなくした熱交換器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の本発明は、冷却通路を横方向に配した熱交換領域が上下の上流側冷却部と下流側冷却部とに区画され、冷媒が上流側冷却部を流れたあと折り返して下流側冷却部における逆方向の流れを含むエアコンディショナのコンデンサと、冷却通路を横方向に配した熱交換領域を上下の主冷却部と副冷却部とに分割して、冷却水が主冷却部における一方向への流れのあと折り返して副冷却部における逆方向への流れを含むエンジン冷却用のラジエータとからなり、コンデンサの熱交換領域とラジエータの熱交換領域を重ねて配置し、ラジエータの副冷却部とコンデンサの下流側冷却部を対向させる
【0008】
そして、ラジエータがとくに冷却通路の一端を第1タンクに接続し、冷却通路の他端を第2タンクに接続して構成され、第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画され、第2タンク内は、絞り穴を備えるバイパス板により主冷却部に連通する第3室と副冷却部に連通する第4室とに区画され、その第3室には第1の冷却水出口が設けられ、第1タンクの第1室には冷却水入口が設けられ、第2室には第2の冷却水出口が設けられているものとした。
これにより、ラジエータの副冷却部における冷却水とコンデンサの下流側冷却部における冷媒が同一の流れ方向の部分を含み、重ねて配置された両副冷却部を通過してエンジンルーム内へ入る空気の温度を顕著に低下させることができる。
また、主冷却部を流れた冷却水の多くは第1の冷却水出口から排出され、残部が絞り穴で流速を下げて副冷却部で顕著に冷却される。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1のものに対して、ラジエータが冷却通路の一端を第1タンクに接続し、冷却通路の他端を第2タンクに接続して構成され、第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画されて、第1室には冷却水入口が設けられ、第2タンク内は隔板により、副冷却部の一部と主冷却部とに連通する第5室と副冷却部の残部に連通する第6室とに区画され、第5室に第1の冷却水出口が設けられるとともに、第6室には第2の冷却水出口が設けられているものとした。
副冷却部に流れる冷却水が第1タンクの第2室で折り返されるので、副冷却部での冷却水の流路長が2倍になる。
この際、請求項4のように、副冷却部における第5室に連通する冷却通路の断面積を第6室に連通する冷却通路の断面積よりも小さく設定して、流量を調整するのが好ましい。
【0010】
また請求項1および2の発明では、請求項3のように、上記ラジエータの主冷却部と副冷却部の境界を、コンデンサの上流側冷却部と下流側冷却部の境界と同一高さに設定するのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態におけるラジエータとコンデンサの配置を示す平面図である。図2は、ラジエータにおける冷却水の流れ方向とコンデンサにおける冷媒の流れ方向を示すため、ラジエータとコンデンサを離間させて示す斜視図である。コンデンサ10とラジエータ30は、図1に示すように、それぞれの熱交換領域11、31を前後に重ねて、互いにごく接近させ、エンジンルーム前端部に配置されている。
【0012】
コンデンサ10は、熱交換領域11の左右両側に第1ギャラリ14と第2ギャラリ16を備え、第1ギャラリ14と第2ギャラリ16間を複数の冷却通路18で接続し、冷却通路間にはフィン19が設けられている。
コンデンサ10の熱交換領域11は、上部の通風面積の大きな上流側冷却部12と、下部の通風面積の小さな下流側冷却部13とに区画されている。図2の破線aは上流側冷却部12と下流側冷却部13の区画線を示している。
【0013】
図3に示すように、第1ギャラリ14内は、隔板15により上流側冷却部12に連通する第1室21と下流側冷却部13に連通する第2室22とに区画されている。コネクタ23に接続された図示しない配管から第1ギャラリ14の第1室21に入った冷媒は、まず上流側冷却部12を矢示Aのように図中左側の第1ギャラリ14から右側の第2ギャラリ16へ流れ、その後第2ギャラリ16から折り返して下流側冷却部13を矢示Bのように上流側冷却部12における向きと逆方向に流れる。そして、第1ギャラリ14に戻った冷媒は第2室22のコネクタ24から図示しない配管へ送出される。
【0014】
図2に戻って、ラジエータ30は、熱交換領域31の左右両側に第1タンク34と第2タンク36を備え、その熱交換領域31を、上部の通風面積の大きな主冷却部32と、下部の通風面積の小さな副冷却部33とに区画されている。図2の破線bは主冷却部32と副冷却部33の区画線を示している。
主冷却部32および副冷却部33はそれぞれ第1タンク34と第2タンク36間に複数の冷却通路38を接続して構成されている。冷却通路38間にはフィン39が設けられている。主冷却部32および副冷却部33における冷却水の流路面積はそれぞれの冷却通路38の総断面積で求められる。
コンデンサ10の場合と同様に、冷却水はまず主冷却部32を矢示Cのように左側の第1タンク34から右側の第2タンク36へ流れ、その後第2タンク36から折り返して副冷却部33を矢示Dのように主冷却部32における向きと逆方向に流れる。
【0015】
図4はラジエータ30の第1タンク34と第2タンク36内の構造を示す。
第1タンク34内は、隔板35により主冷却部32に連通する第1室41と副冷却部33に連通する第2室42とに区画されている。第2タンク36内は、主冷却部32に連通する第3室44と副冷却部33に連通する第4室45が絞り穴47を備えるバイパス板46により区画されている。絞り穴47は副冷却部33に連通する第4室45への冷却水の流量が全流量の約1/10〜1/30となるように設定するのが好ましい。
第2タンク36の第3室44の下部には第1の冷却水出口48が設けられている。
第1タンク34の主冷却部32に連通する第1室41の上部には冷却水入口43が設けられ、副冷却部33に連通する第2室42の下部には第2の冷却水出口49が設けられている。
【0016】
冷却水入口43に接続された図示しないホースから第1タンク34の第1室41に入った冷却水は、前述のように、主冷却部32を矢示Cのように流れる。第2タンク36の第3室44に入った冷却水の大部分は当該室の第1の冷却水出口48から図示しないホースでウォータポンプへ導かれる。
残りの冷却水はバイパス板46の絞り穴47を経て第4室45に入り、そこから副冷却部33を矢示Dのように主冷却部32における向きと逆方向に流れて第1タンク34に入る。第1タンク34の第2室42に入った冷却水は第2の冷却水出口49から排出される。この第2の冷却水出口49から排出される冷却水は図示しないホースにより例えばオイル冷却器へ導かれて、オイルの冷却に用いられる。
【0017】
ラジエータ30とコンデンサ10がエンジンルームに設置された状態において、ラジエータ30の主冷却部32と副冷却部33間の区画線bは、コンデンサ10における上流側冷却部12と下流側冷却部13間の区画線aと略同一高さとなるように設定されている。すなわち、ラジエータ30の主冷却部32とコンデンサ10の上流側冷却部12が互いに整合して重なり、またラジエータ30の副冷却部33とコンデンサ10の下流側冷却部13も互いに整合して重なっている。そして、コンデンサ10の上流側冷却部12とラジエータ30の主冷却部32では冷媒および冷却水が図中左側から右方向へながれ、下流側冷却部13と副冷却部33では冷媒および冷却水がともに右側から左方向へ流れる。
【0018】
コンデンサ10の下流側冷却部13では冷媒が約50℃近くまで冷却される。一方、ラジエータ30では冷却水が主冷却部32で約80℃まで冷却される。そして第1の冷却水出口48から排出された以外の冷却水は副冷却部33へ流れてさらに冷却される。ここで、副冷却部33へ入る冷却水はバイパス板46の絞り穴47を通過することによって流量を減じられているので、副冷却部33では冷却効果が大きく、冷却水も60〜50℃位まで冷却される。
【0019】
コンデンサ10の下流側冷却部13とラジエータ30の副冷却部33では冷媒および冷却水は同一方向に流れるので、下流側冷却部13および副冷却部33を通過してエンジンルーム内へ入る空気の温度は、上流側の左側から下流側へ、通過部位にしたがって順次に低下していく。これにより、低い側では50℃台前半の通過空気温度が得られる。
【0020】
本実施の形態は以上のように構成され、それぞれの熱交換領域11、31を前後に重ねて配置したコンデンサ10とラジエータ30において、ラジエータ30の熱交換領域31を、コンデンサ10の熱交換領域11の上流側冷却部12と下流側冷却部13に対応させて、主冷却部32と副冷却部33に区画し、上部では上流側冷却部12と主冷却部32における冷却水と冷媒の流れ方向を同一とするとともに、下部では下流側冷却部13と副冷却部33における冷却水と冷媒の流れ方向を同一とし、またラジエータ30においてその副冷却部33への冷却水の流速を絞り穴47によって低下させるものとしたので、コンデンサ10の下流側冷却部13とラジエータ30の副冷却部33を通過してエンジンルーム内へ入る空気の温度を顕著に低下させることができる。これにより、低温度の空気をエンジンルーム内の高熱機器付近へ向けることにより熱害が防止される。
【0021】
また、上流側冷却部12および主冷却部32と下流側冷却部13および副冷却部33の区画線a、bの高さをラジエータ30とコンデンサ10の両者で一致させたので、一方の主冷却部または上流側冷却部を通過した高温側空気と他方の副冷却部または下流側冷却部を通過した低温側空気の混合が皆無となって、通過空気の可能な最低温度を実現できる。
【0022】
図5は実施の形態の変形例を示す。これは、ラジエータ30とコンデンサ10を一体化させて複合型熱交換器1としたものである。
この複合型熱交換器1では、熱交換領域の断面図である図6に示すように、コンデンサ10とラジエータ30の両冷却通路18、38にわたって延びるフィン4が設けられ、このフィン4で冷却通路18、38が連結されている。
とくに図示しないが、コンデンサ10およびラジエータ30における各熱交換領域がそれぞれ上部の上流側冷却部12および主冷却部32と下部の下流側冷却部13および副冷却部33に区画されている点を含めてその他の構成は変わらない。
【0023】
この変形例においても、コンデンサ10の下流側冷却部13とラジエータ30の副冷却部33を通過してエンジンルーム内へ入る空気の温度を顕著に低下させることができ、その低温度の空気をエンジンルーム内の高熱機器付近へ向けることにより熱害が防止される。
また、コンデンサの下流側冷却部とラジエータの副冷却部における流れの向きが同一で、流れにそって冷却水と冷媒の温度が同レベルで推移するので、両冷却通路18、38がフィン4で連結されていても冷媒が冷却水によって温められてエアコンディショナの性能低下を招くこともない。
【0024】
図7は第2の実施の形態を示す。この図は第1の実施の形態におけるラジエータを示す図4に対応する図である。
ラジエータ30’は、第1タンク34と第2タンク36間に複数の冷却通路38を接続した熱交換領域31を、上部の通風面積の大きな主冷却部32と、下部の通風面積の小さな副冷却部33とに区画されている。
【0025】
第1タンク34内は、隔板35により主冷却部32に連通する第1室41と副冷却部33に連通する第2室42とに区画されている。
第2タンク36内は、熱交換領域31における主冷却部32と副冷却部33の区画線bよりも低くしたがって副冷却部33を2分する位置に隔板50を設けて、副冷却部33の一部と主冷却部32とに連通する第5室51と、副冷却部33の残部に連通する第6室52に区画されている。
第5室51の上記区画線bより高い位置には第1の冷却水出口48が設けられ、第6室52には第2の冷却水出口49が設けられている。
【0026】
これにより、ラジエータ30’の副冷却部33においては、第5室51から副冷却部33に矢示Dのように流れた冷却水は、第1タンク34の第2室42で折り返されて、再び副冷却部33を矢示Eのように流れて第2タンク36の第6室52に至り、それから第2の冷却水出口49から排出される。上記折り返しにより副冷却部33での冷却水の流路長が2倍になり、その流路抵抗により副冷却部33での冷却水の流速は低下する。
【0027】
副冷却部33の、第5室51に接続する冷却通路38の数は、下側の第6室52に接続する冷却通路38の数よりも小さく設定してある。これにより、主冷却部32と副冷却部33における冷却水路の流路抵抗が調整され、好ましい流量配分となり、冷却効率が向上する。
コンデンサ10を含むその他の構成は、第1の実施の形態と同じである。ラジエータ30’の副冷却部33とコンデンサ10の下流側冷却部13は互いに整合して重なるように配置される。
【0028】
本実施の形態は以上のように構成され、ラジエータ30’の副冷却部33における冷却水の流路長を折り返しにより長くしたので、副冷却部33での冷却水の温度を一層低下させることができる。
【0029】
なお、コンデンサとして、図8のように、リキッドタンクを備えたコンデンサ10’を用いた場合には、熱交換領域のうちリキッドタンクからの冷媒を流すサブクール部を下流側冷却部として、これにラジエータの副冷却部33を重ねるのが好ましい。
コンデンサ10’では、第1ギャラリ14の第1室21からの冷媒が上流側冷却部第2ギャラリ16の第1室16a、第1ギャラリ14の第2室22を経て、熱交換領域11を矢示A、B、Jのように1往復半して第2ギャラリ16の第2室16bへ流れ、液化された冷媒はその後一旦第2ギャラリ16に付設されたリキッドタンク55に入る。それから冷媒はリキッドタンク55から第2ギャラリ16の第3室16cを経て、熱交換領域のサブクール部60を矢示Kのように第1ギャラリ14の第3室27へ流れる。
この例では、サブクール部60を発明における下流側冷却部とし、冷媒が矢示A、B、Jで流れる領域が上流側冷却部となる。
【0030】
また、各実施の形態では、ラジエータ30、30’とコンデンサ10をエンジンルーム前端部に配置した例について説明したが、これに限定されず、必要に応じて側部に配置することも可能である。
また、各図においてコンデンサおよびラジエータへの冷却水や冷媒の入り口(23、43)を左側としてあるが、これもエンジンルーム内の配管レイアウトに合わせて右側に変更できる。
【0031】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明は、それぞれの熱交換領域を前後に重ねて配置したラジエータとコンデンサからなる車両用熱交換器において、コンデンサの熱交換領域が上流側冷却部と下流側冷却部とに区画され、ラジエータは熱交換領域が主冷却部と副冷却部とに区画されて、冷却水が主冷却部から副冷却部へ折り返して主冷却部での流れと逆方向の流れを含み、コンデンサの熱交換領域とラジエータの熱交換領域を重ねて配置し、ラジエータの副冷却部とコンデンサの下流側冷却部を対向させたので、コンデンサの下流側冷却部を通過した空気がラジエータで暖められることなく、下流側冷却部と副冷却部を通過してエンジンルーム内へ入る空気の温度を低下させることができる。したがって、低温度の空気を高熱機器付近へ向けることによりエンジンルーム内の熱害が防止される。
【0032】
そしてとくに、ラジエータの冷却通路の両端に第1タンクと第2タンクを接続し、第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画して、第1室に冷却水入口を、第2室には第2の冷却水出口を設け、第2タンク内は、絞り穴を備えるバイパス板により主冷却部に連通する第3室と副冷却部に連通する第4室とに区画して、第3室に第1の冷却水出口を設けているため、主冷却部を流れた冷却水の多くは第1の冷却水出口から排出され、残部が絞り穴で流速を下げて副冷却部に入るので、この副冷却部でとくに顕著に冷却される。
【0033】
なお、ラジエータの主冷却部と副冷却部の境界を、コンデンサの上流側冷却部と下流側冷却部の境界と同一高さに設定すれば、一方の主冷却部または上流側冷却部を通過した高温側空気と他方の副冷却部または下流側冷却部を通過した低温側空気の混合が皆無となって、最低通過空気温度を実現できる。
【0034】
あるいはまた、ラジエータの第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画して、第1室に冷却水入口を設け、第2タンク内は隔板により、副冷却部の一部と主冷却部とに連通する第5室と副冷却部の残部に連通する第6室とに区画して、第5室に第1の冷却水出口を、第6室に第2の冷却水出口を設けることにより、副冷却部では冷却水が第5室から第2室へ流れたあと折り返されてさらに第6室へ流れ、冷却水の流路長が2倍になるので、副冷却部での冷却水の温度を一層低下させることができる。
【0035】
この際、副冷却部における第5室に連通する冷却通路の断面積を第6室に連通する冷却通路の断面積よりも小さく設定することにより、主冷却部と副冷却部における冷却水路の流路抵抗が調整され、好ましい流量配分となり、冷却効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図2】ラジエータとコンデンサを離間させて示す実施の形態の斜視図である。
【図3】コンデンサの構造を示す一部断面正面図である。
【図4】ラジエータの構造を示す一部断面正面図である。
【図5】実施の形態の変形例を示す横断面図である。
【図6】図5におけるF−F部断面図である。
【図7】第2の実施の形態を示す図である。
【図8】コンデンサの変形例を示す図である。
【図9】従来例を示す図である。
【符号の説明】
4、19、39 フィン
10 コンデンサ
11、31 熱交換領域
12、32 主冷却部
13、33 副冷却部
14 第1ギャラリ
15 隔板
16 第2ギャラリ
16a 第1室
16b 第2室
16c 第3室
18、38 冷却通路
21 第1室
22 第2室
27 第3室
23、24 コネクタ
30、30’ ラジエータ
31 熱交換領域
34 第1タンク
35、50 隔板
36 第2タンク
41 第1室
42 第2室
43 冷却水入口
44 第3室
45 第4室
46 バイパス板
47 絞り穴
48 第1の冷却水出口
49 第2の冷却水出口
51 第5室
52 第6室
55 リキッドタンク
60 サブクール部

Claims (4)

  1. 冷却通路を横方向に配した熱交換領域が上下の上流側冷却部と下流側冷却部とに区画され、冷媒が上流側冷却部を流れたあと折り返して下流側冷却部における逆方向の流れを含むエアコンディショナのコンデンサと、
    冷却通路を横方向に配した熱交換領域を上下の主冷却部と副冷却部とに分割して、冷却水が主冷却部における一方向への流れのあと折り返して副冷却部における逆方向への流れを含むエンジン冷却用のラジエータとからなり、
    該ラジエータは、前記冷却通路の一端を第1タンクに接続し、冷却通路の他端を第2タンクに接続して構成され、前記第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画され、前記第2タンク内は、絞り穴を備えるバイパス板により主冷却部に連通する第3室と副冷却部に連通する第4室とに区画され、その第3室には第1の冷却水出口が設けられ、前記第1タンクの第1室には冷却水入口が設けられ、第2室には第2の冷却水出口が設けられており、
    前記コンデンサの熱交換領域とラジエータの熱交換領域を重ねて配置し、ラジエータの副冷却部とコンデンサの下流側冷却部を対向させたことを特徴とする車両用熱交換器。
  2. 冷却通路を横方向に配した熱交換領域が上下の上流側冷却部と下流側冷却部とに区画され、冷媒が上流側冷却部を流れたあと折り返して下流側冷却部における逆方向の流れを含むエアコンディショナのコンデンサと、
    冷却通路を横方向に配した熱交換領域を上下の主冷却部と副冷却部とに分割して、冷却水が主冷却部における一方向への流れのあと折り返して副冷却部における逆方向への流れを含むエンジン冷却用のラジエータとからなり、
    該ラジエータは、前記冷却通路の一端を第1タンクに接続し、冷却通路の他端を第2タンクに接続して構成され、前記第1タンクは隔板により主冷却部に連通する第1室と副冷却部に連通する第2室とに区画されて、前記第1室には冷却水入口が設けられ、前記第2タンク内は隔板により、副冷却部の一部と主冷却部とに連通する第5室と副冷却部の残部に連通する第6室とに区画され、前記第5室に第1の冷却水出口が設けられるとともに、第6室には第2の冷却水出口が設けられていることを特徴とする車両用熱交換器。
  3. 前記ラジエータの主冷却部と副冷却部の境界が前記コンデンサの上流側冷却部と下流側冷却部の境界と同一高さに設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の車両用熱交換器。
  4. 前記副冷却部における前記第5室に連通する冷却通路の断面積は、前記第6室に連通する冷却通路の断面積よりも小さく設定してあることを特徴とする請求項2記載の車両用熱交換器。
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