JP4216406B2 - 引き込み式チャック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は旋盤用チャックに係り、詳しくは、飛び越し掴みを行う引き込み式チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
引き込み式チャックの内、ワークの外周をクランプする、すなわち、チャックの中心軸に垂直な方向に力を加えてワークを把持する機能を備えたものに、図4に示すようなものがある。以下、この構成とその作用を説明するが、図において、符号を付しながら、説明のないものについては、後述のこの発明の実施形態で同一符号を付したものによって把握されるので、ここでは説明はせず、実施形態の項を参照されたい。
【0003】
図4に示したものは、ハウジング3内に、一端が図示しない旋盤のドローバに接続され、他端にジョウピース6が固定された三本の円柱シャフト5、……が、図に一点鎖線で示すチャックの中心軸に沿ってドローバから遠ざかる向きに広がる円錐面の等角位(この場合は、シャフト5が三本であるから120°毎)の母線上に配設されている。各シャフト5の周面には、シャフト5の軸に平行なガイド溝5aが設けられていて、その溝5aに、図5に拡大して示すような、ハウジング3側に固定されたガイドピン34が嵌入されている。
【0004】
上記の構成により、前記シャフト5、……をドローバで引いた際に、シャフト自身の軸回りの回動が規制され、シャフト5の移動途中でジョウピース6、……の把持部がワークWの周面に当接して、当接後、さらにシャフト5がドローバ側に移動することによって、チャックの中心軸に向かう向きの分力によって、ワークWの周面を押圧してチャッキングするようになっている。
【0005】
他方、図示はしないが、上記円柱シャフトがチャックの中心軸に平行に設けられていて、シャフトをドローバで引いた際、シャフトの先端に設けられたジョウピースがワークの端面(チャックの中心軸に垂直な面)に当接して、ワークをチャックの中心軸に平行な方向に押圧して把持するのが引き込み式のフェイスクランプチャックである。
【0006】
このフェイスクランプチャックでは、ワークのセット時に前記ジョウピースのワークの把持部がチャックの中心軸を向いていたのでは、ワークをセットできないので、ワークのセット時とチャッキング時とでジョウピースの向きを変換できるよう、シャフト周面のガイド溝として、前記した平行部だけでなく、シャフトの軸に対して傾斜した傾斜部を有するものをドローバ寄りに設けて、シャフトをドローバで引いて行く際に、最初、ガイドピンが傾斜部を相対的に移動して、シャフトが自身の軸周りに回動し、平行部との境界位置に来た時に、ジョウピースの把持部が完全にワークの把持領域に入ってくるようにしている。
【0007】
その後は、ガイドピンがガイド溝の平行部を相対的に移動して、ジョウピースはチャックの中心軸に平行な方向に移動し、その途中でワークの端面に当接し、その後、さらにドローバ側に移動することによってワークに圧力を加えてチャッキングするようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような引き込み式チャックの内、ワークWの周面をクランプする機能を備えた前者のもの(図4に示す)は、「アンチャック代」に限度があるため、ジョウピース6の「開き代」より大きな径の所を通して、小さい径を掴む、いわゆる「飛び越し掴み」ができない。
【0009】
また、後者のフェイスクランプ方式は、ジョウピースの開き代は大きいが、ジョウピースがワークの端面に当接して、チャックの中心軸方向に押圧して把持すものであるので、センタリング機能がなく、外周を基準として精密な加工を行なう際に問題がある。
【0010】
そこで、この発明は、そのような引き込み式チャックにセンタリング機能をもたせることを課題とし、併せて、ワークの途中、あるいは端部に、把持部より大径の部分を有する形状のワークを、その小径の部分でチャッキングする「飛び越し掴み」が行えるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の引き込み式チャックは、前記各ガイド溝が、前記円柱シャフトの周面に沿ってシャフトの軸に斜めに交差する傾斜部と平行に走る平行部とがドローバ側からこの順に連設されたものとなっており、かつ、前記ドローバを引いた際に、各ガイドピンが各ガイド溝の前記傾斜部を相対的に移動し終わる位置で前記各ジョウピースのワークの把持部がチャックの中心軸方向を向き、続いて、前記平行部を移動する途中で前記把持部がワークの周面に当接するようにしたのである。
【0012】
このようなチャックでは、ワークはその周面で把持されることになる。すなわち、センタリング作用を受けることになり、この発明のチャックはセンタリング機能を有したものとなる。
【0013】
上記構成において、各シャフト間で、それぞれのガイド溝における前記傾斜部の配設形態を異ならせた構成とすることができる。ここで、「傾斜部の配設形態」とは、平行部に対する傾き角だけでなく、その経路長も含む。
【0014】
傾斜部の傾きや経路長を各シャフト間で異ならせると、その軸回りの回動のタイミングを変えることができて、そのシャフトに取り付けたジョウピースの回転のタイミングをずらすことができる。ジョウピース相互の回転のタイミングをずらせることにより、例えば、ジョウピースの把持部をチャックの中心軸中心に向かう向き、すなわち、ワークの周面に向かせる際に、一つ乃至二つのジョウピースの動作を他より遅らせるようにすれば、その遅れたジョウピースの占める空間分だけ、ワークのセット空間に隙間を作ることができるので、全てのジョウピースの把持部が同じタイミングでワークの方に向かう場合に比べて、より大きなワークをセットすることが可能となる。また、小さい径のワークは、ジョウピースが回転する際、ジョウピースの先端が干渉することがあるが、この発明では、ジョウピース同士の干渉を防ぐことができる(詳細は後述の実施形態の項参照)。
【0015】
すなわち、「飛び越し掴み」の対象とするようなワークをチャックにセットする際のように、非把持部である大径部とジョウピースが干渉しないように、かつ、ワークのセットが終わってチャッキングする際には、全てのジョウピースの把持部が等しくワークの方を向いて、ワークの方に寄って行くようにすることができる。
【0016】
そのような飛び越し掴みを行なうために、上記円柱シャフトとして第1、第2、第3の三本の円柱シャフト有し、前記第1の円柱シャフトの上記傾斜部の経路長が前記第2、第3の円柱シャフトの傾斜部のものよりも長くなっており、前記第2の円柱シャフトのガイド溝の傾斜部の平行部に対する傾きが前記第1の円柱シャフトのものと等しくなっており、前記第3の円柱シャフトのガイド溝の傾斜部の平行部に対する傾きが前記第2の円柱シャフトのものの負の値となった構成とすることができる。この構成のチャックの詳細とその動作の説明は後述の実施形態の項参照。
【0017】
上記各構成において、上記ガイドピンに代えて、上記ガイド溝に下部が緩やかに嵌入する球体をそのガイド溝に挿入して、その球体の上部が緩やかに嵌入する筒穴を上記ハウジングに設け、バネが挿嵌された棒体をその筒穴に挿入して、前記バネが前記球体の上面を押圧すべく、前記棒体の下面と前記球体の頂点の間にクリアランスを持たせた形で前記棒体をハウジングに固定するのが好ましい。
【0018】
そのようにすれば、前記球体は、その周囲をガイド溝の内壁とハウジングの筒穴の内壁および上方の棒体の下端面とで囲まれていて、大きな移動は規制されているが、それらとの間に僅かのクリアランスがあり、そのクリアランスの範囲でいかなる方向にも移動自在であるので、その球体がガイド溝を相対移動して、スイングシャフトの軸方向の直線移動と軸回りの回動動作を規定する際、周囲とはころがり接触で接触するので、棒体のピンのようにへたったり欠損したりするおそれがない。また、消耗品であるこの球体は、棒体のピンのように特殊なものではなく、一般的に使用されているものが使えるので、保全性に優れる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照してこの発明のチャック装置の実施の形態を説明するが、チャックの中心軸方向に長さ、厚みを有するものについては、適宜、旋盤寄りに係る要素は”旋盤側”、これと反対側に係る要素は”前側”と付して説明する。
【0020】
チャッキングするワークは、図1乃至図3に一点鎖線で示すように、チャッキングの対象となる長手小径の部分w2 の端部にそのチャッキング部より半径方向に広がりを持つ大径の部分w1 を有するものである(全体を符号Wで示す)。
【0021】
この実施形態のチャック装置は、図1と図2に示すように、図示しない旋盤の端面に円板状のアダプタープレート1とバックプレート2と円筒状のハウジング3がこの順に旋盤の主軸と軸芯を一にしてボルト4で固定されている。
【0022】
ハウジング3内には、そのハウジング3の軸と同心で旋盤側に頂点を向けた姿勢の直円錐の円周を三等分した位置の母線上に軸を置く形で円柱状のスイングシャフト5が三本嵌入されている(以下、個別に示す際は、51、52、53の符号を付して説明する)。各スイングシャフト5の前端にはワークWをチャックするジョウピース6(以下、このジョウピース6を、前記各スイングシャフト51、52、53に対応させて個別に説明する際は、それぞれ61、62、63の符号を付して説明する)がボルト7で固定されている。
【0023】
前記バックプレート2には旋盤の主軸と同芯軸上にガイド穴2aが貫通しており、このガイド穴2aに断面T字形状の回転体を成すアクチュエータ8の主軸部8aが嵌入している。
【0024】
このアクチュエータ8には、その軸に同心に前側が大径で旋盤側が小径の段付き貫通穴8dが設けられている。この貫通穴8dの旋盤側小径部に、旋盤側に向かってドローバボルト9が挿入されており、そのネジ部が図示しないドローバに接続されている。貫通穴8dの前側大径部には段付き円柱状のストッパ10の旋盤側小径部が嵌入されており、そのストッパ10の大径部がハウジング3の陥没面に当接してボルト11で固定されている。ストッパ10の前側小径部10aがワークWの当接部となっている。
【0025】
前記アクチュエータ8の大径部8bには穴8cが空けられており、その穴8cに、前記スイングシャフト5の旋盤側端部に取り付けられたボルト12の頭が係合してアクチュエータ8とスイングシャフト5が接続されている。
【0026】
また、その大径部8bの一部には、前記バックプレート2に圧入された回り止め用ピン13の突出端が挿入されていて、アクチュエータ8が軸回りに回動するのを阻止している。
【0027】
さらに、各スイングシャフト5には、その周面に断面が略半円形のガイド溝5aが刻まれている(以下、個別のスイングシャフト51、52、53に対応するガイド溝5aを説明する際は、51a、52a、53aの符号を付して説明する)。各スイングシャフト5の溝は、その始点と終点のスイングシャフト5の軸方向の位置は三つとも同じである。
【0028】
各溝5aは、スイングシャフト5の軸に平行な部分(以下単に平行部5bといい、個別のスイングシャフト51、52、53に対応するものについては、51b、52b、53bの符号を付して説明する)と、シャフトの周面に沿ってシャフトの軸に斜めに交差する部分(以下、単に傾斜部5cといい、個別のスイングシャフト51、52、53に対応するものについては、51c、52c、53cの符号を付して説明する)が連設された「くの字」形状を成しているが、この「くの字」形状は、三本のスイングシャフト51、52、53について全てが同じ形状ではなく、51の平行部51bは52、53のものより短く、その分傾斜部51cが長くなっている。また、52と53のスイングシャフトの溝52a、53aはそれぞれの傾斜部52c、53cの向きが平行部52b、53bを対称軸とする線対称の位置にある。
【0029】
そして、各溝5aの内部には、緩やかに嵌入する大きさの球体21の下半分が嵌入しており、その上半分はハウジング3の半径方向に設けられた段付き状の筒穴22の下部の小径部の中に緩やかに嵌入している。この筒穴22には、球体21の上部にバネ23付きのピン24が取り付けられている。このピン24は段付き状で、大径部の周面に雄ねじ24aが刻まれていて、その雄ねじ24aの部分が前記筒穴の大径部内面に刻まれた雌ねじに螺合してハウジング3に取り付けられている。そして、その小径部にバネ23が挿嵌されており、このバネ23が球体21をガイド溝5a内に押圧している。このピン24のピン先と球体21の頂点の間にはクリアランスが設けてあり、球体21に対しては、このクリアランスとともに、筒穴22の内壁とのクリアランス、ガイド溝5aの内壁とのクリアランスがあるので、そのクリアランスの範囲でいかなる方向にも揺動自在となっており、前記バネ23によるガイド溝5a方向への押圧のみが唯一の規制力となっている。
【0030】
この球体21とバネ23によるガイド溝5aのガイド構造は、前記図5に示したガイドピン34に対応するものであって、そのものは、市販の六角穴付きボルトの先端34aをピン状に加工して、そのピン先34aが円柱シャフト5のガイド溝5aに至ようにハウジングの周面からねじ込んで設置したものであるが、そのピン先34aがガイド溝5aを何度も摺動する内に簡単にへたってしまうという問題があった。特に、ジョウピース6をスイングシャフト5の軸回りに回動させるためにガイド溝5aが途中で方向を変えているので、その方向転換部分でガイドピン34が方向転換する際に、溝5aの壁から非常に大きな力を受けることが、簡単にへたったり、甚だしい場合には折れてしまうといったことの原因となっている。そこで、この実施形態では、そのような従来の棒状のガイドピン34に代えて、上記のような球体とバネの構成を採用したのである。
【0031】
上記のようにしたことにより、前記球体21は、その周囲をガイド溝5aの内壁とハウジングの筒穴22の内壁および上方のバネ(23)付きピン24の下端とで囲まれていて、大きな移動は規制されているが、それらとの間に僅かのクリアランスがあり、そのクリアランスの範囲でいかなる方向にも移動自在であるので、その球体21がガイド溝5aを相対移動して、スイングシャフト5の軸方向の直線移動と軸回りの回動動作を規定する際、周囲とはころがり接触で接触するので、全体が棒形状のみの前記ガイドピン34のようにへたったり欠損したりして、作動不良を起こすといったおそれがなくなる。
【0032】
また、ガイド溝5aも、その球体構造に合わせて、通常は簡単なV溝とするところを、前記したように、断面半円にして球体21の球面の当たりを多くして磨耗を押さえている。
【0033】
なお、このピン24が設けられているハウジング3内の周方向の位置は、図に示すように、前記スイングシャフト5のガイド溝5aの平行部5bに球体21が嵌入している時に、ジョウピース6が中心軸の方向(チャッキング方向)を向く位置である。以上が、この実施形態のチャックの構造であるが、次に、ワークWのセットからチャッキングに至るまでの動作を説明する。
【0034】
前記図1は、ワークWのチャッキング前、ワークWをハウジング3内にセットした状態であり、図2はワークWのチャッキングを完了した状態である。また、図3(a)の正面図の状態は図1の側断面図の状態に、図3(b)の正面図は図2の側断面図に対応している。
【0035】
それらのシャフト51、52、53の端部に固定されたジョウピース61、62、63の動作は、最初、ワークWをセットする前は、図3(a)に示したような状態になっており、ワークの大径部w1 がセット可能なように開いている。この状態でワークWをセットして、三つのシャフト51、52、53をドローバで一緒に引くと、各ジョウピース61、62、63はともに、ワークWに寄りつつ、チャックの中心軸に平行な軸の回りに回転し始めるが、シャフト52、53のジョウピース62、63がシャフト51のジョウピース61より先に回転を終え、把持部が完全にワークWを把持する向きに向く。
【0036】
さらにドローバを引くと、二本のスイングシャフト52、53では、ガイド用球体21が平行部52b、53bに移り、この平行部52b、53bでは、ジョウピース62、63は回転せずに、ドローバの方に移動しつつ、ワーク小径部の周面に寄るように移動する。
【0037】
そして、スイングシャフト52、53におけるガイド用球体21が平行部52b、53bをしばらく移動したところで、スイングシャフト51のジョウピース61の把持部が、ジョウピース62、63と干渉することなく完全にワークWを把持する向きに向き、以降、三つのジョウピース61、62、63の全てが、ドローバ側に移動しつつ、チャックの中心軸に向かう形のチャッキング動作を行なう。そして、各シャフト5のガイド溝5aに対する球体21が平行部51b、52b、53bの終点に達する手前でワーク小径部w2 の周面に当接し、その位置からさらに終点側に移動することにより、ワークWに圧力を掛けてこれをチャッキングする。こうして、この実施形態のチャックでは、ワークWの長手小径部w2 の周面を押圧するのでセンタリングを行なうことになる。
【0038】
チャッキングの後、旋盤が回転してワークWの加工が行われるが、加工が終了してワークWを解放する際には、チャッキングの場合と反対の動作が行われる。この時は、スイングシャフト51のジョウピース61が他の二つのジョウピース62、63より先に回転を始め、図3におけるジョウピース61とジョウピース63とが干渉しないようにしている。全てのジョウピースが回転して、図3(a)におけるその原点位置に戻そうとした場合、ジョウピース63とジョウピース61が干渉して、その原点位置に戻れないからである。
【0039】
このことは、図2の(b)、(c)に示したように、スイングシャフト51のガイド溝51aの平行部51bをスイングシャフト52、53のガイド溝52a、53aの平行部52b、53bより短くして先に傾斜部51cへ移行するようにしていることにより実現される。
【0040】
なお、全てのジョウピースを周方向に回転させた場合と、上記の方法とを比較した場合、上記の方法の方がジョウピースの「開き代」が明らかに大きく、対象ワークが拡大する。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、引き込み式チャックにおいて、各シャフトの周面に設けるガイド溝を、その周面に沿ってシャフトの軸に斜めに交差する傾斜部と平行に走る平行部とをドローバ側からこの順に連設して形成し、かつ、ドローバを引いた際、その溝を相対移動するハウジング側のガイドピンが前記傾斜部を移動し終わる位置で各ジョウピースのワークの把持部がチャックの中心軸の方を向き、続いて、前記平行部を移動する途中で前記把持部がワークの周面に当接するようにしたので、ジョウピースの把持部がワークの周面に当接してワークを把持することができる。すなわち、ワークにセンタリング作用を施すことができる。
【0042】
そして、上記各ガイド溝における傾斜部の配設形態(傾斜部の平行部に対する傾きやその経路長)を各シャフト間で異ならせるようにすれば、各シャフトがその軸回りに回動するタイミングがずれて、各ジョウピースが互いに干渉しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョウピースが開いた状態の実施形態の側断面図である。
【図2】(a)にジョウピースが閉じた状態の実施形態の側断面図を示し、(b)、(c)にガイド溝を示したものである。
【図3】(a)に図1の状態の平面図を示し、(b)に図2の状態の平面図を示したものである。
【図4】従来例の側断面図である。
【図5】従来例の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 アダプタープレート
2 バックプレート
3 ハウジング
4、7 ボルト
5 スイングシャフト
6 ジョウピース
8 アクチュエータ
9 ドローバボルト
10 ストッパ
21 球体
22 筒穴
23 バネ
24、34 ガイドピン
34a ピン先
W ワーク
w1 大径部
w2 小径長尺部
Claims (4)
- 旋盤の主軸に固定されるハウジング(3)内に、一端が前記旋盤のドローバに接続され、他端にジョウピース(6)を有する複数の円柱シャフト(5)が前記チャックの中心軸に沿ってドローバから遠ざかる向きに広がる円錐面の等角位の母線上に配設されており、各シャフト(5)の周面には、前記チャックの中心軸方向において各シャフト(5)同士で始点と終点を等しくしたガイド溝(5a)が設けられており、各ガイド溝(5a)に、ハウジング(3)側に固定されたガイドピン(34)が嵌入しており、前記円柱シャフト(5)を前記ドローバで引いた際に、シャフト(5)自身の軸回りの回動が規制されるようになっている引き込み式チャックにおいて、
前記各ガイド溝(5a)は、前記シャフト(5)の周面に沿ってシャフト(5)の軸に斜めに交差する傾斜部(5c)と平行に走る平行部(5b)とがドローバ側からこの順に連設されて形成されており、かつ、前記ドローバを引いた際、前記各ガイドピン(34)が各ガイド溝(5a)の前記傾斜部(5c)を相対的に移動し終わる位置で前記各ジョウピース(6)のワーク(W)の把持部がチャックの中心軸を向き、続いて、前記平行部(5b)を移動する途中で前記把持部がワーク(W)の周面に当接し、その位置からさらに前記平行部(5b)を終点側に移動することにより、ワーク( W )に圧力を掛けてこれをセンタリングしてチャッキングするようになっており、
前記ワーク(W)は、前記ジョウピース(6)が把持する小径の部分(w2)よりも旋盤側に、半径方向に広がりを持つ大径の部分(w1)を有し、その大径の部分(w1)は、
前記各ガイドピン(34)が各ガイド溝(5a)の前記平行部(5b)を外れた前記傾斜部(5c)内にある状態で前記各ジョウピース(6)の把持部間を通り抜けてセット可能で、前記各ガイドピン(34)が各ガイド溝(5a)の前記傾斜部(5c)を相対的に移動し終わる位置における前記各ジョウピース(6)の把持部間を通り抜けできないことを特徴とする引き込み式チャック。 - 上記各円柱シャフト(5)間で、それぞれのガイド溝(5a)の上記傾斜部(5c)の形態を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載の引き込み式チャック。
- 上記円柱シャフト(5)として第1、第2、第3の三本の円柱シャフト(51,52,53)を有し、前記第1の円柱シャフト(51)の上記傾斜部(51c)の経路長が前記第2、第3の円柱シャフトの傾斜部(52c,53c)のものより長くなっており、前記第2の円柱シャフト(52)のガイド溝(52a)の傾斜部(52c)の平行部(52b)に対する傾きが前記第1の円柱シャフト(51)のものと等しくなっており、前記第3の円柱シャフト(53)のガイド溝(53a)の傾斜部(53c)の平行部(53b)に対する傾きが前記第2の円柱シャフト(52)のものの負の値となっていることを特徴とする請求項2に記載の引き込み式チャック。
- 上記ガイドピン(34)に代えて、上記ガイド溝(5a)に下部が緩やかに嵌入する球体(21)をそのガイド溝(5a)に挿入して、その球体(21)の上部が緩やかに嵌入する筒穴(22)を上記ハウジング(3)に設け、バネ(23)が挿嵌された棒体(24)をその筒穴(22)に挿入して、前記バネ(23)が前記球体(21)の上面を押圧すべく、前記棒体(24)の下面と前記球体(21)の頂点の間にクリアランスを持たせた形で前記棒体(24)をハウジング(3)に固定して成る機構を構築したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の引き込み式チャック。
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