JP4215199B2 - 建設機械の電装品収納装置及びこれを搭載した建設機械並びに旋回体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋回体に多関節型のフロント装置を俯仰動可能に支持した建設機械に関し、さらに詳しくは、電装品の設置スペースを低減し、輸送時の規制幅に納まるように構成した建設機械の電装品収納装置及びこれを搭載した建設機械並びに旋回体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建設機械の旋回体に工具類を収納配置する従来構造の一例として、油圧ショベルの旋回体の外周部に設けた上部登はん時足掛け用ステップに工具類を収納する構造が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、工具類を収納するために例えばステップ本体を上面部が開口した箱形に形成し、ステップ本体の上面部に踏面用蓋板をヒンジ部材にて開閉可能に蝶着している。これにより、旋回体の外観形状寸法をほとんど変えずに、工具類を収納するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−100444号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
建設機械は世界中のありとあらゆる場所で稼働可能であり、その稼働箇所における固有の自然環境、社会環境、法的環境等に対応することがしばしば求められる。例えば、通常、建設機械は、稼動現場まではトレーラ等に車載されて運搬されるが、歴史的建造物が多い国家(ヨーロッパ等)においては、輸送時に通過する道路の道幅に余裕がなく、特別の安全処置(例えば先導車をつける等)なしで通常通りの運搬を行うためには、機械全体の幅方向寸法を所定の規制値(例えば約3.0m)以内とすることが法規上要求される場合がある。この要求を満たすためには、走行体及び旋回体の幅方向寸法を通常よりも縮小する工夫が必要となる。しかしながら、上記従来技術にはこのような点に特に配慮されておらず、上記要求に対応するのは困難であった。
【0005】
本発明は、上記の事柄に基づいてなされたものであり、電装品の設置スペースを低減し、幅方向寸法の制約に対応可能な建設機械の電装品収納装置及びこれを搭載した建設機械並びに旋回体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明の電装品収納装置は、幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体上に、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備える。
【0007】
通常、建設機械は、稼動現場まではトレーラ等に車載されて運搬されるが、歴史的建造物が多い国家(ヨーロッパ等)においては、輸送時に通過する道路の道幅に余裕がなく、特別の安全処置(例えば先導車をつける等)なしで通常通りの運搬を行うためには、機械全体の幅方向寸法を所定の規制値以内とすることが法規上要求される場合がある。
【0010】
そこで、本発明においては、電装品の上方を覆うように例えば工具類等を収納する収納部材を着脱可能に取り付けることで、電装品の上方のスペースを有効活用し、例えば電装品と工具類とを別々の場所に収納する場合に比べ、幅方向寸法の制約に対応することができる。また、例えばメンテナンス作業時等に上記開閉蓋を開き状態とする場合であっても、雨水等で電装品が濡れるのを防止することができる。
【0011】
(2)上記目的を達成するために、本発明の旋回体装置は、幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体と、前記旋回装置の旋回中心から前記旋回体の幅方向の一方側に偏倚して前記旋回体の長手方向の一方側に設けた多関節型のフロント装置と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の他方側における前記旋回体上に設置した運転室と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の一方側における前記旋回体上、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備えた電装品収納装置を備える。
【0017】
(3)上記目的を達成するために、本発明の建設機械は、幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体と、この走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体と、前記旋回装置の旋回中心から前記旋回体の幅方向の一方側に偏倚して前記旋回体の長手方向の一方側に設けた多関節型のフロント装置と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の他方側における前記旋回体上に設置した運転室と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の一方側における前記旋回体上、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備えた電装品収納装置を備える。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、建設機械の一例として、油圧ショベルを例にとった実施形態である。
【0020】
図1は、本発明の建設機械の一実施形態としての油圧ショベルの全体構造(但しフロント装置は図示省略)を表す側面図であり、図2は、図1中矢印II方向から見た正面図であり、図3は図2中矢印III方向から見た一部透視上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1に示す状態にて操作者が運転室(後述)内の運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0021】
これら図1、図2、及び図3において、1は油圧ショベルであり、2は走行手段である無限軌道履帯(クローラ)、3はこの無限軌道履体2を左右にそれぞれ備えた走行体、4はこの走行体3の上部に旋回可能に搭載された旋回体、5はこの旋回体4の基礎下部構造をなす旋回フレームであり、この旋回フレーム5の前端側には上下方向に俯仰動可能な多関節型のフロント装置(図示せず)が設けられている。
【0022】
6は略H字形状のトラックフレーム、7はトラックフレーム6の左・右両側の後端近傍にそれぞれ回転自在に支持された駆動輪、8は駆動輪7を駆動する走行用油圧モータである。また、9はトラックフレーム6の左・右両側の前端近傍にそれぞれ回転自在に支持された従動輪(アイドラ)であり、この従動輪9は無限軌道履帯2を介し駆動輪7の駆動力で回転される。前記走行体3は、これらトラックフレーム6、左・右駆動輪7,7、左・右走行用油圧モータ8,8、左・右従動輪9,9を備えている。また、走行体3は、詳細な説明を省略するが、掘削時に比べ輸送時における幅方向寸法が縮小可能な公知の伸縮機構を備えており、輸送時の幅方向寸法xt(図2参照)が規制幅となっている。
【0023】
10は走行体3と旋回体4との間に配置された旋回輪(旋回台軸受)であり、この旋回輪10の内周側には旋回用油圧モータ11(図3参照)が配設されている。これら旋回輪10及び旋回用油圧モータ11等で構成される旋回装置12は、走行体3上に旋回体4を旋回可能に支持している。
【0024】
13L,13Rは旋回輪10の径方向中心P(=旋回装置12の旋回中心)から右側(図3中左側)に偏倚して、旋回フレーム5の前端側に設けた左・右のブームブラケットである(言い換えれば、左・右のブームブラケット13L,13Rの間の幅方向中心線ksと、旋回輪10の径方向中心Pを通る前後方向の旋回輪中心線ktとが所定寸法Lだけずれている)。
【0025】
前記フロント装置は、通常のこの種の油圧ショベルに備えられる公知のものであり、図示及び詳細な説明を省略するが、ブームブラケット13L,13Rにその基端部が回動可能に結合されたブームと、このブームの先端部にその基端部が回動可能に結合されたアームと、このアームの先端部にその基端部が回動可能に結合されたバケットとを備えている。これにより、フロント装置は旋回装置12の旋回中心Pから右側に偏倚して旋回体4の前端側に設けられる。そして、ブーム、アーム、及びバケットは、それぞれブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、及びバケット用油圧シリンダによって駆動されている。
【0026】
14は旋回フレーム5上の左前方側に配設され操作者が搭乗する運転室(キャブ)、15は旋回フレーム5上の右前方側に配設された電装品収納装置、16は旋回フレーム5上の後方側に配設され前記フロント装置との重量バランスをとるためのカウンタウェイト、17は旋回フレーム5上のカウンタウェイト16の前方側に配設されたエンジン室(建屋)、18は旋回フレーム5上の電装品収納装置15とエンジン室17との間に配設され燃料を貯留する燃料タンク、19は旋回フレーム5上の運転室14とエンジン室17との間に配設され作動油を貯留する作動油タンクである。
【0027】
エンジン室17内には、油圧ポンプ20と、横置き(図3中左右方向)に配置されこの油圧ポンプ20を駆動する原動機としてのエンジン21と、このエンジン21及び後述の熱交換器装置22を冷却する冷却ファン23と、エンジン21の冷却水を冷却するラジエータ24及び作動油を冷却するオイルクーラ25を備えた熱交換器装置22とが、旋回体4の幅方向左側(図3中右側)から幅方向右側(図3中左側)に向かってこの順序で並設されている。
【0028】
そして、エンジン21が起動すると、油圧ポンプ20が駆動するとともに冷却ファン23が回転して、外部の空気が吸気孔(図示せず)から導入され冷却風となって熱交換器装置22を冷却した後、冷却ファン23に流入する。さらに冷却ファン23から吹き出された冷却風は、エンジン21、マフラ(図示せず)、油圧ポンプ20等を冷却した後、排気孔(図示せず)から大気放出される。また、エンジン21からの排気ガスは、エンジン21の排気マニホールド(図示せず)からマフラに流入して消音された後、マフラに接続された排気ガス管(尾管)26から大気中に放出される。また、27は熱交換器装置22の前方側(図3中下側)に設けられ、エンジン21への吸入空気を清浄化するエアクリーナである。
【0029】
28は旋回フレーム5上のエンジン21より前方側に設けられた制御弁装置である。この制御弁装置28は、油圧ポンプ20から上記複数の油圧アクチュエータ(左・右走行用油圧モータ8,8、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ、旋回用油圧モータ11)への圧油の流れを制御する複数のコントロールバルブ(左・右走行用コントロールバルブ、ブーム用コントロールバルブ、アーム用コントロールバルブ、バケット用コントロールバルブ、旋回用コントロールバルブ)を備えている。
【0030】
ここで本実施形態の大きな特徴として、上記電装品収納装置15内には、主にエンジン21の起動用電流を供給するバッテリ29と、例えばフロント装置の各結合部及び旋回輪10等に対し給脂配管(図示せず)を介してグリス等の潤滑材を供給する給脂装置30と、後述する電装品及び工具類とが収納配置される。
【0031】
図4は、上記電装品収納装置15の一実施形態の詳細構造を表す斜視分解図であり、図5は、後述の工具用底板を取り付けた状態を表す部分斜視図であり、図6は、図5中断面VI−VIによる側断面図である。なお、図4は後述する開閉蓋が開いた状態を表し、図5は開閉蓋を取り外した状態を表し、図6は開閉蓋が閉じた状態を表している。また、便宜上、上記給脂装置30は図示していない。
【0032】
これら図4、図5、及び図6において、上記電装品収納装置15は、その上面に開口部15Aaを有する略ボックス状の収納部15Aと、この収納部15Aの上部に取り付けた開閉蓋15Bとで構成されている。収納部15Aの底面15Abの右側(図4中左下側)には上記バッテリ29(図4中一点鎖線で図示)が載置され、バッテリ29位置に対応する複数のねじ穴(図示せず)が設けられている。そして、図示しないが、例えば断面が略コの字形状の固定用部材をバッテリ29上部の取手等に嵌合させ、この固定用部材に形成された貫通孔に上方から複数のボルト等を挿通しその先端部を底面15Abの前記ねじ穴に締結することで、バッテリ29が収納部15A内に固定されるようになっている。
【0033】
一方、収納部15Aの底面15Abの左側(図4中右上側)には、例えばボルト31等を介して(または溶接手段等を用いて)電装品取付壁体32が立設されており、この電装品取付壁体32は、前後方向(図4中右下・左上方向)に水平な主板部32aと、この主板部32aから例えば曲げ加工等されて左右方向(図4中右上・左下方向)に水平な側板部32bとを有する。33は側板部32bに取り付けられたバッテリリレー、34は主板部32aに取り付けられたグローリレー(図6参照)、35は主板部32aに取り付けられたセフティリレーであり、旋回体4の前側(図4中右下側)から後側(図4中左上側)に向かってこの順序で電装品取付壁体32の側面に配設されている。バッテリリレー33は運転スイッチ(図示せず)に連動して上記バッテリ29からの電気供給を作動させるものであり、グローリレー34は上記エンジン21の冷却水温度の低下が検出された場合にエンジンヒータ(図示せず)の運転を作動させるものであり、セフティリレー35はエンジン21の回転数が所定の回転数以上であることが検出された場合にエンジンスタータ(図示せず)をはなすように作動させるものである。
【0034】
36は電装品取付壁体32の上方に設けられた工具収納台であり、この工具収納台36は、前記電装品(バッテリリレー33、グローリレー34、セフティリレー35)の上部を覆うように、かつ工具類(または工具類を収納した工具箱、図示せず)を載置するように例えば断面が略L字形状となっている工具用底板37と、収納部15A内に設けられ工具用底板37を支持する支持金具38A,38Bとで構成されている。この支持金具38A,38Bにはそれぞれ少なくとも1つのねじ座38Aa,38Baが形成され、工具用底板37にはねじ穴38Aa,38Baに対応する位置に貫通孔37a,37aが形成されている。そして、ボルト39を工具用底板37の貫通孔37a,37aに上方から挿通し支持金具38A,38Bのねじ穴38Aa,38Baに締結することで、工具用底板37が着脱可能となっている。
【0035】
開閉蓋15Bは、その左側(図4中右上側)端部が蝶番等(図示せず)を介して収納部15Aの上部に取り付けられ、また操作者が把持可能な取手(図示せず)が取り付けられて、開閉可能としている。また、図示しないが、開閉蓋15Bと前記支持金具38Aとの間には例えば空圧シリンダ等が設けられ、開閉蓋15Bの開閉動作を容易にしている。
【0036】
なお、上記において、工具用底板37は各請求項記載の電装品の上方を覆うように収納部内に着脱可能に取り付けられ、電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材を構成する。
【0037】
以上のような油圧ショベル1の構成により、例えば輸送幅規制が厳しい地域(例えばヨーロッパ等)の国家における機械全体の車幅方向寸法に対応するために、走行体3の幅方向寸法xtを輸送時の規制幅とするとともに、旋回体4の幅方向寸法も輸送時の規制幅とする(走行体3の幅方向寸法xtとほぼ等しい)ようになっている。このとき、従来機種では、旋回フレーム5の幅方向中心線ksと旋回輪10の径方向中心P(=旋回装置12の旋回中心)が略一致した状態で、旋回体4のうち旋回フレーム5の幅方向中心線ksより左側部分と右側部分とは、ほぼ同じ寸法分だけ走行体3の輸送時の幅方向寸法xtよりはみ出している。したがって、この幅方向中心線ksを旋回中心Pと略一致させたまま、変更を行おうとすると、旋回体4の左側部分と右側部分の両方について幅方向寸法の縮小を行わなければならず、大幅な変更となってしまう。
【0038】
そこで本実施形態では、少しでも変更範囲を小さくすることを目指し、旋回装置12の旋回中心Pから右側に偏倚して多関節型のフロント装置を設ける。これにより、左右均等に縮小変更するのではなく、旋回体4の左側部分についてはほぼ従来構造のものをそのまま流用し、右側部分だけを縮小変更することで幅方向寸法の制約に対応することができる。すなわち、旋回フレーム5の幅方向中心線ksから右側部分の寸法xRが左側部分の寸法xLよりも小さくすることで(前述の図2及び図3参照)、幅方向寸法の制約に対応することができる。
【0039】
そして、旋回体4の右側部分の縮小変更にあたり、従来エンジン室14の右側に配置したエンジン起動用バッテリ29を、旋回体4の右前方側に設けた電装品収納装置15内に配置することで、従来のバッテリ29の配置スペースを省略することができる。また、収納部15Aの底面15Abに立設した電装品取付壁体32の側面(主板32a、側板32b)に電装品(バッテリリレー33、グローリレー34、セフティリレー35)を前後方向に取り付けることで、例えば電装品収納装置15の底面15Ab等(水平面)に電装品を並べて取り付けた構造に比べ、電装品の設置スペースを低減し、幅方向寸法の制約に対応することができる。
【0040】
したがって、本実施形態による油圧ショベル1は、旋回体4の右側部分だけを縮小変更するので、特殊仕様の旋回体を新規に開発生産する場合のような生産性の低下や製造コストの増大を招くことなく、幅方向寸法の制約に対応することができる。
【0041】
なお、以上においては、走行手段として無限軌道履帯2を備えたいわゆるクローラタイプの油圧ショベル1を例にとって説明したが、これに限られず、走行手段としてタイヤを備えたいわゆるホイールタイプの油圧ショベルに対しても適用でき、この場合も上記同様の効果を得る。
【0042】
また、建設機械の例として油圧ショベル1を例にとって説明したが、これに限られず、旋回体が走行体上に旋回可能に設けられるものであれば他の建設機械、例えばクローラクレーン等に対しても適用でき、この場合も同様の効果を得る。
【0043】
また、本発明の旋回体装置によれば、従来機種を変更するに際し、旋回体の左側部分については従来機種のものをほぼ流用でき、実際に変更すべき部分は旋回体の右側部分のみに限定することができる。この結果、特殊仕様の旋回体を新規に開発生産する場合のような生産性の低下や製造コストの増大を招くことなく、旋回体装置の幅方向寸法の制約に対応することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、電装品の設置スペースを低減し、輸送時の車幅規制に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の一実施形態としての油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】図1中矢印II方向から見た正面図であり、本発明の建設機械の一実施形態としての油圧ショベルの全体構造を表す。
【図3】図2中矢印III方向から見た一部透視上面図であり、本発明の建設機械の一実施形態としての油圧ショベルの詳細構造を表す。
【図4】本発明の建設機械の電装品収納装置の一実施形態の詳細構造を表す斜視分解図である。
【図5】本発明の建設機械の電装品収納装置の一実施形態の詳細構造を表す部分斜視図である。
【図6】図5中断面VI−VIによる側断面図であり、本発明の建設機械の電装品収納装置の一実施形態の詳細構造を表す。
【符号の説明】
1 油圧ショベル
3 走行体
4 旋回体
12 旋回装置
14 運転室
15 電装品収納装置
15A 収納部
15Aa 収納部の開口部
15Ab 収納部の底面
15B 開閉蓋
32 電装品取付壁体
33 バッテリリレー(電装品)
34 グローリレー(電装品)
35 セフティリレー(電装品)
37 工具用底板(収納手段)
Claims (3)
- 幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体上に、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備えたことを特徴とする建設機械の電装品収納装置。
- 幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体と、前記旋回装置の旋回中心から前記旋回体の幅方向の一方側に偏倚して前記旋回体の長手方向の一方側に設けた多関節型のフロント装置と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の他方側における前記旋回体上に設置した運転室と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の一方側における前記旋回体上、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備えた電装品収納装置を備えたことを特徴とする建設機械の旋回体装置。
- 幅を輸送時の規制幅に縮小し得る機能を有する走行体と、この走行体上に旋回装置を介して旋回可能に設けられ、前記走行体における輸送時の規制幅に相当する幅を有する旋回体と、前記旋回装置の旋回中心から前記旋回体の幅方向の一方側に偏倚して前記旋回体の長手方向の一方側に設けた多関節型のフロント装置と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の他方側における前記旋回体上に設置した運転室と、前記旋回体の長手方向一方側の幅方向の一方側における前記旋回体上、上面に開口部を有する収納部と、この収納部の上部に取り付けた開閉蓋と、前記収納部内の底面に立設した電装品取付壁体と、この電装品取付壁体の側面に取り付けた電装品と、この電装品の上方を覆うように前記収納部内に着脱可能に取り付けられ、前記電装品とは異なる別の被収納物を収納する収納部材とを備えた電装品収納装置を備えたことを特徴とする建設機械。
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