JP4213332B2 - 電磁弁の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の流量を制御するための電磁弁に係り、例えばディーゼルエンジン用の可変吐出量高圧ポンプに使用され、同ポンプの燃料量を調量するための電磁弁の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁弁は、ディーゼルエンジン用の可変吐出量高圧ポンプ等に使用され、特開平11−336638号公報には、図9に示す電磁弁100が示されている。
【0003】
図9の電磁弁100において、バルブケース101には、流路面積の変更を行うための弁体102が摺動可能に配設されている。弁体102の図の右端はアーマチャ103に圧入されており、弁体102とアーマチャ103は、コイル104の通電時においてスプリング105の付勢力に抗して開弁側(図の右側)へ移動する。また、本電磁弁100は、ハウジング106及びステータ107を有する。上記構成の電磁弁100では、コイル104への通電量により弁体102の変位位置(リフト量)が決まり、流体流量が制御される。
【0004】
コイル104は、樹脂製のボビン108に収容されている。また、電磁弁100の端部には、樹脂製のコネクタ部109が設けられており、このコネクタ部109を通じて電磁弁100に対する電気的な信号の入出力が行われるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地球環境保護や廃材の再利用促進のため、車両等が廃棄処分となる際に金属部分と樹脂部分とを分別するニーズが高まってきているが、上記従来の電磁弁100の場合、その分別が困難であるという問題があった。すなわち、上記図9の構成では、樹脂部品であるボビン108は、ハウジング106及びステータ107に囲まれるようにして設けられているため、電磁弁100から樹脂部分(ボビン108等)だけを取り出すのが困難であり、その分別には煩雑な作業が強いられるといった不都合があった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、廃材の分別回収が容易となる電磁弁の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電磁弁は、弁機構部とソレノイド部とに大別でき、弁機構部は、弁体を往復動させると共にコイル通電時において磁路を形成する機構を持つ。この場合、弁機構部としての機能からすれば、その構成要素は主に金属部品となる。これに対して、ソレノイド部は樹脂成形品から成り、コイルを内蔵すると共に該コイルに対する信号の入出力を行う。
【0008】
ここで、請求項1は当該電磁弁の製造方法に関する発明であり、弁機構部とソレノイド部とを個別に設けると共に、それら両者を組み付けて固定具により固定するようにしている。かかる場合、固定具の離脱により弁機構部とソレノイド部との分離を容易に行うことができる。これは、電磁弁から樹脂部分を容易に分別できることを意味する。従って、本発明によれば、廃材の分別回収が容易となる電磁弁が実現できる。また、ボビンを樹脂成形する際、コネクタ部との接合部分に突起部を成形し、ボビンにコイルを巻き付ける。その後、前記突起部を含む領域でコネクタ部を射出成形することにより、ボビンの一部である突起部を一旦溶解して、コネクタ部と共に再度固化させることでボビンとコネクタ部とを一体化するようにしている。つまり、はじめに形成されたボビンと、その後に射出成形されたコネクタ部とが境界無く一体化されることとなる。従って、コイル巻き付けのためにボビンの一部が開放されていても、コネクタ部の射出成形後は、コイルの周囲は隙間無く樹脂で覆われる。その結果、コイルへの水等の浸入を確実に防止することができる。
【0009】
また、弁機構部とソレノイド部とを固定具により固定する具体的方法としては、請求項2に記載したように、コイルの外側に配設されるハウジングを備え、弁機構部とハウジングとの間にソレノイド部を挟み込み、その状態で、弁機構部、ソレノイド部及びハウジングを前記固定具により固定すると良い。
この場合、弁機構部やソレノイド部が一体的に固定され、好適なる電磁弁が実現できる。
【0010】
また、請求項2の発明は、以下の請求項3や請求項4のように具体化するのが望ましい。つまり、
・請求項3の発明では、固定具、弁機構部とハウジングとの間にソレノイド部を挟み込んだ状態で、ポンプ等の被取付相手にハウジングを締結する部材として用いる。
・請求項4の発明では、固定具、弁機構部とハウジングとの間にソレノイド部を挟み込んだ状態で、弁機構部にハウジングを締結する部材として用いる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射装置として具体化されるものであり、その概要として、可変吐出量高圧ポンプは燃料タンクから低圧燃料を吸入し、その低圧燃料を高圧化した後コモンレールに対して圧送する。コモンレールは、燃料噴射圧に相当する高い所定圧の燃料を蓄圧する。可変吐出量高圧ポンプは、例えば3つの圧力室を有する3系統圧送ポンプであり、その燃料吸入部に配設された流量制御用の電磁弁(リニアソレノイド弁)により3系統の燃料吐出量を制御する。なお、コモンレール内の燃料圧力は、周知の電子制御ユニット(ECU)により制御され、コモンレール圧が最適値となるように可変吐出量高圧ポンプの吐出量が決定され、それに応じて電磁弁の駆動が制御されるようになっている。
【0013】
可変吐出量高圧ポンプの詳細な構成について図1〜図3を用いて説明する。ここで、図1は可変吐出量高圧ポンプPの全体を示す断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は燃料圧送部の構成を拡大して示す断面図である。
【0014】
図1に示す可変吐出量高圧ポンプPにおいて、ポンプハウジング1a,1bには、滑り軸受け(フリクションベアリング)11,12によりドライブシャフト10が回転自在に支持されている。ドライブシャフト10は、例えばエンジンが4気筒の場合に同エンジンの4/3の回転と同期して回転駆動される。ドライブシャフト10には、中心軸Q1に対して距離uだけ偏心した偏心部13が設けられており、その偏心部13は、滑り軸受け(フリクションベアリング)14を介して偏心カム15に対し回転自在となっている。
【0015】
また、図2において、偏心カム15は、外周面に3つの平坦部15a,15b,15cを有し、その外方にはそれぞれ、シリンダ2a,2b,2cを有するボディ21a,21b,21cが配設されている。各シリンダ2a〜2cにはプランジャ3a,3b,3cが摺動自在に配設され、シリンダ2a〜2cの内壁面とプランジャ3a〜3cの端面により圧力室4a,4b,4cが各々区画形成されている。
【0016】
従って、ドライブシャフト10の回転に伴い偏心部13が回転すると、偏心カム15の中心Q2が、ドライブシャフト10の中心軸Q1を中心とする半径「u」の円形経路(図中に破線で示す経路)に沿って回転する。すると、偏心カム15の各平坦部15a〜15cが中心Q2の移動に伴い平行に動作し、プランジャ3a〜3cがシリンダ2a〜2c内を往復摺動する。これに伴い、圧力室4a〜4c内の低圧燃料が順次圧縮され高圧燃料となる。
【0017】
圧力室4a〜4c内への低圧燃料の供給経路について図1を用いて説明する。図中、ポンプハウジング1bの下端部にはボルト7により電磁弁30が取り付けられており、その電磁弁30の周囲には燃料溜まり室16が設けられている。電磁弁30は、コイル61を内蔵するリニアソレノイド弁として構成され、コイル61に通電される電流量に応じて弁体63のリフト量(移動量)が決定される。但し、その詳細な構成は後述する。
【0018】
燃料タンクT内の燃料は、フィードポンプP1によって約15気圧に加圧され、低圧流路Lを通して燃料溜まり室16に送出される。この場合、電磁弁30が開弁すると、燃料溜まり室16からポンプハウジング1b側の低圧流路17に低圧燃料が流出する。低圧流路17は、ポンプハウジング1aに設けられた環状の低圧流路18を経由して、ポンプハウジング1bに設けられた低圧流路19に連通し、さらに、流路24,25を通してプランジャ3a上部の圧力室4aに連通している。また、低圧流路17は、図示しない低圧流路を介して他の圧力室4b,4cにも連通している。
【0019】
ここで図3に示されるように、圧力室4aには、逆止弁として機能するプレート5aが配設されている。プレート5aには、流路25に対向しない位置に複数個の貫通穴51aが形成されている。また、カバー部材22及び流路形成部材23には高圧流路27,28が形成され、高圧流路27には逆止弁として機能するボール29が配設されている。
【0020】
偏心カム15の平坦部15aとプランジャ3aとの間には、ポンプハウジング1b内を摺動自在なパッド31aが介設されている。パッド31aとボディ21aとの間にはスプリング32aが配設され、その付勢力によりパッド31aを偏心カム15の平坦部15aに当接せしめている。それ故、偏心カム15が偏心して動作する際、パッド31aは平坦部15aと一体的に図の上下方向に往復動する。
【0021】
ドライブシャフト10の回転により偏心カム15の平坦部15aが下降(図の下方への移動)を開始すると、スプリング32aの付勢力によりパッド31aも下降する。このとき、電磁弁30が開弁していれば、燃料溜まり室16内の低圧燃料が図1の低圧流路17〜19、流路24,25及びプレート5aの貫通穴51aを経由して圧力室4aに流入し、プランジャ3aが下降する。圧力室4aへの燃料流入量は弁体リフト量により決まり、所望の燃料量が圧力室4a内に流入すると、その時点でプランジャ3aとパッド31aとが離れる。例えば弁体リフト量が小さい時は、圧力室4aに流入する燃料量が少ないためにパッド31aの下降途中でプランジャ3aの下降が停止される。
【0022】
ドライブシャフト10の回転により偏心カム15の平坦部15aが上昇に転じると、スプリング32aの付勢力に抗してパッド31aも上昇する。パッド31aとプランジャ3aとが当接した後は、圧力室4aの圧力が高くなり、プレート5aは流路形成部材23の下面に密着する。かくして、流路25と圧力室4aとの連通が遮断される。その後、圧力室4aの容積の減少に伴い更に圧力が上昇して所定の圧力となると、ボール29が開弁位置に移動し、圧力室4a内の高圧燃料は高圧流路27,28を通ってコモンレールに給送される。
【0023】
以上、圧力室4aの周辺を中心とした説明をしたが、他の圧力室4b,4cの周辺も同様の構成を有する。すなわち、図2に示されるように、偏心カム15の平坦部15b,15cとプランジャ3b,3cの間にはパッド31b,31cがそれぞれ介設され、パッド31b,31cはスプリング32b,32cの付勢力により平坦部15b,15cに当接している。プランジャ3a〜3cは、何れもパッド31a〜31cとは独立に設けられ、スプリング32a〜32cの付勢力は作用しないようになっている。
【0024】
次に、電磁弁30の構成を図4及び図5を用いて説明する。ここで、図4は電磁弁30の構成を示す断面図、図5は電磁弁30を図4の右側から見た側面図である。但し便宜上、図4には図5のB−B線断面を示す。
【0025】
図4に示すように、電磁弁30において、バルブケース9の内周面にはシリンダ62が形成され、そのシリンダ62内にスプールたる弁体63が摺動可能に収容されている。バルブケース9には流路64,65が形成されており、この流路64,65によりシリンダ62と燃料溜まり室16とが連通されている。ここで、流路64は、弁体63の軸方向(左右方向)に延びる長い等幅のスリットで構成されており、弁体63の移動に伴い流路面積を自在に制御し、流体流量の細かな調量が実現できるようになっている。
【0026】
バルブケース9にはスプリングガイド68が圧入固定され、スプリングガイド68には、前記図1の低圧流路17に連通する通路69が形成されている。スプリングガイド68と弁体63との間にはスプリング66が配設され、このスプリング66の付勢力により弁体63が常に開弁方向(図の右方向)へ付勢される。また、弁体63には、通路67が設けられている。
【0027】
バルブケース9には、それを囲むようにして第1のステータ73が組み付けられており、その第1のステータ73には、非磁性材料(例えば、オーステナイト系のステンレス鋼SUS304)からなる挿入部材75を介して第2のステータ74が接合されている。第1及び第2のステータ73,74及び挿入部材75は、レーザ溶接等により接合され、各部材73〜75は互いに同軸で一体化されている。
【0028】
第1のステータ73にはブッシュ77が圧入され、そのブッシュ77内に滑り軸受78が配設される一方、第2のステータ74には滑り軸受79が配設されている。そして、アーマチャ70と一体化されたプッシュロッド71が、滑り軸受78,79により軸方向へ移動可能に保持されている。また、プッシュロッド71の端面は、これに対向する弁体63の端面に当接している。すなわち、弁体63とプッシュロッド71とは別体で構成され、各々の中心軸がほぼ一致し且つ、互いの端面が当接する状態で配設されている。滑り軸受78,79は何れも同形状を成し、軸方向に延びる複数の連通溝(図示略)により、各空間での燃料圧力の均衡が保たれるようになっている。
【0029】
なお、第1及び第2のステータ73,74の材質は何れも軟質磁性材料、例えば電磁ステンレス鋼(フェライト系のステンレス鋼SUS13等)である。また、アーマチャ70の材質も軟質磁性材料であり、例えばパーマロイが用いられる。
【0030】
ここで、可変吐出量高圧ポンプPは車載エンジンに取り付けられるが、他の部品との干渉等の兼ね合いから、前記図1に示されるように、電磁弁30は横向きに(弁体の長手方向が水平となるように)可変吐出量高圧ポンプPに装着される場合がある。その場合、図4の構成では、弁体63とプッシュロッド71とが別体に構成されているために、アーマチャ70の重量に起因して弁体63に不均一な力が作用することはなく、バルブケース9内における弁体63の摺動不良が抑制される。
【0031】
但し、弁体63とプッシュロッド71とを一体成形して実現することも勿論可能であり、かかる場合には、部品点数を減らし構成の簡素化を図ることができる。
【0032】
アーマチャ70は、第1のステータ73に近づくほど外径が小さくなることで断面積が小さくなるテーパ部70aを有しており、弁体63の変位位置はコイル61への通電量により決定される。よって、コイル61を通電すると、プッシュロッド71が図の左方向へ移動し、弁体63を押し込む。これにより、弁体63がスプリング66の付勢力に抗して変位する。通電量を増加すると、その通電量に応じて連通部の開口面積(弁体63のリフト量)が減少する。
【0033】
上記構成の電磁弁30の場合、弁体63はスプリング66の付勢力により図中右方に付勢され、コイル61の非通電時には、弁体63の右端面がブッシュ77に当接する位置で開弁側の弁体移動範囲が規制される。また、コイル61の通電時には、アーマチャ70が第1のステータ73に吸引される力とスプリング66の付勢力とが釣り合う点が存在し、その力の釣り合い点で閉弁側の弁体移動範囲が規制されるようになっている。
【0034】
以上、バルブケース9、弁体63、アーマチャ70、第1及び第2のステータ73,74を中心とする部材により、弁体63を往復動させると共にコイル通電時において磁路を形成するための機構が構成されており、これらから成るサブアッセンブリが本発明の「弁機構部」に相当する。
【0035】
また、ソレノイド部41は樹脂材料により成形されており、概ね、コイル61を収容するボビン42と、電気的な信号を入出力するためのコネクタ部43とにより構成されている。ボビン42は、第2のステータ74を囲むようにして円筒状に形成されている。また、コネクタ部43は、ボビン42の軸方向とは直交する方向に設けられている。
【0036】
ハウジング6は、第2のステータ74を挿通させるための孔部6aを有し、ソレノイド部41のボビン42を囲むようにしてその外側に配設される。また、図5に示すように、ハウジング6は、2箇所にフランジ部6bを有し、そのフランジ部6bには固定具としてのボルト7が挿通されるようになっている。なお、ハウジング6は、軟質磁性材料、例えば電磁ステンレス鋼(フェライト系のステンレス鋼SUS13等)にて構成され、コイル通電時において、弁機構部と共に磁路を形成する。
【0037】
上記構成の電磁弁30では、図6に示すように、バルブケース9、弁体63、アーマチャ70、第1及び第2のステータ73,74を中心とする「弁機構部R」と、「ソレノイド部41」とが各々別個に作製される。そして、ソレノイド部41の中空部44に第2のステータ74を挿通するようにして、弁機構部Rにソレノイド部41を組み付ける。更に、弁機構部R(第1のステータ73)との間にソレノイド部41を挟み込んだ状態でハウジング6を組み付け、ボルト7を締め付ける。これにより、各部材が強固に一体化されると共に、電磁弁30がポンプハウジング1bに固定される。
【0038】
次に、ソレノイド部41の製造手順について図7を用いて説明する。
図7(a)は、コイル巻き付け前のボビン42を示す。このボビン42は、樹脂材料の射出成形により形成され、一側(外側)にのみ開口するコイル収容部42aが形成される。また、ボビン42の両端面には、断面台形状の突起部45,46が環状に形成される。
【0039】
その後、図7(b)のように、ボビン42のコイル収容部42aにコイル61が巻き付けられると共に、ボビン42の挿入孔42bにターミナル47が圧入固定される。
【0040】
更にその後、図7(c)のように、コイル収容部42aの開口部分を塞ぐようにして2度目の射出成形が行われ、コイル61の外周部分、ボビン42の端面部分及びターミナル部分、すなわちコネクタ部43が成形される。すると、ソレノイド部41が完成する。この2度目の射出成形に際し、ボビン42側の突起部45,46は一旦溶解し、2度目の射出成形部分と共に再度固まるので、1度目の射出成形部分と2度目の射出成形部分(ボビン42とコネクタ部43)が境界無く一体化される。なお、突起部45,46は、2度目の射出成形時に溶解し再度固まることができるよう、外方へ突出し且つその断面積が比較的小さいものであるのが望ましい。また、その断面形状は、上記した台形以外に、三角形、円形等任意で良い。
【0041】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
本実施の形態の電磁弁30では、金属材料から成る弁機構部(図6のR)と樹脂材料から成るソレノイド部41とを別々に設けると共に、それら両者を組み付けてハウジング6及びボルト7により固定した。かかる場合、ボルト7の離脱により弁機構部とそれ以外のソレノイド部41との分離を容易に行うことができる。これは、電磁弁30から樹脂部分を容易に分別できることを意味する。それ故、車両が廃棄処分になった場合等において、廃材の分別回収及びリサイクルが容易となる。
【0042】
また、電磁弁30の製造方法に関して、ボビン42を樹脂成形する際、コネクタ部43との接合部分に突起部45,46を成形しておき、ボビン42へのコイル巻き付けの後に、突起部45,46を含む領域でコネクタ部43を射出成形するようにした。従って、コイル巻き付けのためにボビン42の一部が開放されていても、コネクタ部43の射出成形後は、コイル61の周囲は隙間無く樹脂で覆われる。その結果、コイル部分への水等の浸入を確実に防止することができる。また、上記電磁弁30の場合、ソレノイド部41のコイル外周部分が露出しており、車両搭載等の用途を想定すると、塩分を含んだ水(例えば海水)にさらされることも考えられる。この場合、ボビン42と端面との間に僅かなすきまができ、水分がコイル61のところまで浸入すると漏電のおそれがあったが、上記製法によるソレノイド部41では、こうした不具合が未然に解消される。また言い加えれば、上記の通りコイル61の周囲が隙間無く覆われるので、コイル保護のための別部材が必要になることはなく、構成の簡素化が可能となる。
【0043】
なお、本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
前記図4及び図5に示す電磁弁30を図8(a),(b)のように変更しても良い。図8(a),(b)の電磁弁30では、第2のステータ74の端部付近に環状溝74aが形成されており、この環状溝74aに固定具としての止め輪81を組み付けている。これにより、ソレノイド部41を挟み込んだ状態で「弁機構部」にハウジング6を固定している。従って、止め輪81を取り外せば簡単にソレノイド部41を取り外すことができる。それ故、上記実施の形態と同様に、電磁弁30から樹脂部分を容易に分別でき、車両が廃棄処分になった場合等において、廃材の分別回収及びリサイクルが容易になるといった優れた効果が得られる。
【0044】
固定具としては、上述したボルト7や止め輪81以外にも他の締結部材が任意に適用でき、要は、ハウジング6が抜け落ちないようにしてこのハウジング6をポンプハウジング1bや第2のステータ74(弁機構部)等に締結する部材であれば良い。
【0045】
上記実施の形態では、2度の射出成形によりボビン42とコネクタ部43とを一体化してソレノイド部41を成形したが、これらボビン42とコネクタ部43とを別個に設けても良い。この場合にも、ボビンとコネクタ部とを共に挟み込んだ状態で弁機構部にハウジングを組み付け、それをボルト等の固定具により締結することにより、上記実施の形態と同様に、電磁弁30としての組付けが可能になると共に樹脂材料を容易に分別回収することが可能となる。
【0046】
コイルの非通電時は開弁となるノーマリオープンの電磁弁を例示したが、ノーマリクローズの電磁弁として具体化しても良い。また、ノーマリクローズの電磁弁とする場合(通電量増加に伴い開口面積が増加する構成の場合)、コイルの非通電時に、僅かな開口面積(開弁量)を保持するような構成としても良い。例えば、図4に示す電磁弁30において、コイル非通電時にバルブケース9側の流路64を僅かに開放しておき、通電量を増加させるに従い開口面積が増加するように構成する。
【0047】
上記実施の形態では、リニアソレノイド弁(比例電磁弁)として具体化したが、弁体が開弁位置と閉弁位置との2位置で移動するON/OFF式の電磁弁であっても良い。
【0048】
上記実施の形態では、可変吐出量高圧ポンプの燃料流量を制御するための電磁弁として本発明を具体化したが、他の具体化も可能である。例えば、電磁式の燃料噴射弁に適用したり、ABS(アンチロックブレーキシステム)等を備えるブレーキ装置やその他、作動油の油圧制御装置に適用したりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変吐出量高圧ポンプの全体構成を示す断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】燃料圧送部の構成を拡大して示す断面図。
【図4】電磁弁の構成を拡大して示す断面図。
【図5】電磁弁の側面図。
【図6】電磁弁の分解断面図。
【図7】ソレノイド部の製造手順を示す断面図。
【図8】別の形態における電磁弁を示す断面図及び側面図。
【図9】従来技術における電磁弁の構成を示す断面図。
【符号の説明】
P…可変吐出量高圧ポンプ、6…ハウジング、7…ボルト、9…バルブケース、41…ソレノイド部、42…ボビン、43…コネクタ部、61…コイル、63…弁体、70…アーマチャ、73…第1のステータ、74…第2のステータ、81…止め輪。

Claims (4)

  1. 弁体を往復動させると共にコイル通電時において磁路を形成する機構を持つ弁機構部と、樹脂成形され、コイルを収容するボビン及びコイルに対する信号の入出力を行うコネクタ部が設けられたソレノイド部とを備え、前記弁機構部とソレノイド部とを個別に設けると共に、それら両者を組み付けて固定具により固定した電磁弁の製造方法であって、
    前記ソレノイド部を、前記ボビンと前記コネクタ部とに分け、それらを順次樹脂成形するようにしたものであり、
    前記ボビンを樹脂成形する際、コネクタ部との接合部分に突起部を成形しておき、ボビンへのコイル巻き付けの後に、前記突起部を含む領域でコネクタ部を射出成形し、前記突起部を一旦溶解させ、再度固まらせることでボビンとコネクタ部とを一体化することを特徴とする電磁弁の製造方法
  2. 前記電磁弁がコイルの外側に配設されるハウジングを備えるものであり、前記弁機構部とハウジングとの間に前記ソレノイド部を挟み込み、その状態で、弁機構部、ソレノイド部及びハウジングを前記固定具により固定する請求項1に記載の電磁弁の製造方法
  3. 請求項2に記載の電磁弁の製造方法において、
    前記固定具、前記弁機構部とハウジングとの間に前記ソレノイド部を挟み込んだ状態で、ポンプ等の被取付相手にハウジングを締結する部材として用いる電磁弁の製造方法
  4. 請求項2に記載の電磁弁の製造方法において、
    前記固定具、前記弁機構部とハウジングとの間に前記ソレノイド部を挟み込んだ状態で、弁機構部にハウジングを締結する部材として用いる電磁弁の製造方法
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