JP2002039420A - 電磁弁とその製造方法 - Google Patents

電磁弁とその製造方法

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JP2002039420A
JP2002039420A JP2000230505A JP2000230505A JP2002039420A JP 2002039420 A JP2002039420 A JP 2002039420A JP 2000230505 A JP2000230505 A JP 2000230505A JP 2000230505 A JP2000230505 A JP 2000230505A JP 2002039420 A JP2002039420 A JP 2002039420A
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宮本  裕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃材の分別回収が容易となる電磁弁を提供する
こと。 【解決手段】弁体63を往復動させると共にコイル通電
時において磁路を形成する機構(弁機構部)は、バルブ
ケース9、弁体63、アーマチャ70、第1及び第2の
ステータ73,74を中心とする部材により構成されて
いる。また、ソレノイド部41は樹脂材料により成形さ
れており、概ね、コイル61を収容するボビン42と、
電気的な信号を入出力するためのコネクタ部43とによ
り構成されている。ハウジング6は、ソレノイド部41
のボビン42を囲むようにしてその外側に配設され、ハ
ウジング6のフランジ部6bには固定具としてのボルト
7が挿通される。そして、ボルト7を締め付けることに
より、電磁弁30がポンプハウジング1bに固定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量を制御
するための電磁弁に係り、例えばディーゼルエンジン用
の可変吐出量高圧ポンプに使用され、同ポンプの燃料量
を調量するための電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁弁は、ディーゼルエンジン
用の可変吐出量高圧ポンプ等に使用され、特開平11−
336638号公報には、図9に示す電磁弁100が示
されている。
【0003】図9の電磁弁100において、バルブケー
ス101には、流路面積の変更を行うための弁体102
が摺動可能に配設されている。弁体102の図の右端は
アーマチャ103に圧入されており、弁体102とアー
マチャ103は、コイル104の通電時においてスプリ
ング105の付勢力に抗して開弁側(図の右側)へ移動
する。また、本電磁弁100は、ハウジング106及び
ステータ107を有する。上記構成の電磁弁100で
は、コイル104への通電量により弁体102の変位位
置(リフト量)が決まり、流体流量が制御される。
【0004】コイル104は、樹脂製のボビン108に
収容されている。また、電磁弁100の端部には、樹脂
製のコネクタ部109が設けられており、このコネクタ
部109を通じて電磁弁100に対する電気的な信号の
入出力が行われるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、地球環境保護や
廃材の再利用促進のため、車両等が廃棄処分となる際に
金属部分と樹脂部分とを分別するニーズが高まってきて
いるが、上記従来の電磁弁100の場合、その分別が困
難であるという問題があった。すなわち、上記図9の構
成では、樹脂部品であるボビン108は、ハウジング1
06及びステータ107に囲まれるようにして設けられ
ているため、電磁弁100から樹脂部分(ボビン108
等)だけを取り出すのが困難であり、その分別には煩雑
な作業が強いられるといった不都合があった。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、廃材の分別回収
が容易となる電磁弁を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁弁は、弁機
構部とソレノイド部とに大別でき、弁機構部は、弁体を
往復動させると共にコイル通電時において磁路を形成す
る機構を持つ。この場合、弁機構部としての機能からす
れば、その構成要素は主に金属部品となる。これに対し
て、ソレノイド部は樹脂成形品から成り、コイルを内蔵
すると共に該コイルに対する信号の入出力を行う。
【0008】ここで、請求項1に記載の発明では、弁機
構部とソレノイド部とを個別に設けると共に、それら両
者を組み付けて固定具により固定したことを特徴として
いる。かかる場合、固定具の離脱により弁機構部とソレ
ノイド部との分離を容易に行うことができる。これは、
電磁弁から樹脂部分を容易に分別できることを意味す
る。従って、本発明によれば、廃材の分別回収が容易と
なる電磁弁が実現できる。
【0009】具体的には、請求項2に記載したように、
コイルの外側に配設されるハウジングを備え、弁機構部
とハウジングとの間にソレノイド部を挟み込み、その状
態で、弁機構部、ソレノイド部及びハウジングを前記固
定具により固定すると良い。この場合、弁機構部やソレ
ノイド部が一体的に固定され、好適なる電磁弁が実現で
きる。
【0010】また、請求項2の発明は、以下の請求項3
や請求項4のように具体化するのが望ましい。つまり、 ・請求項3の発明では、固定具は、弁機構部とハウジン
グとの間にソレノイド部を挟み込んだ状態で、ポンプ等
の被取付相手にハウジングを締結する部材である。 ・請求項4の発明では、固定具は、弁機構部とハウジン
グとの間にソレノイド部を挟み込んだ状態で、弁機構部
にハウジングを締結する部材である。
【0011】請求項5は電磁弁の製造方法に関する発明
であり、ボビンを樹脂成形する際、コネクタ部との接合
部分に突起部を成形しておき、ボビンへのコイル巻き付
けの後に、前記突起部を含む領域でコネクタ部を射出成
形する。この場合、コネクタ部を射出成形する際に、ボ
ビンの一部である突起部が一旦溶解し、コネクタ部と共
に再度固まる。つまり、はじめに形成されたボビンと、
その後に射出成形されたコネクタ部とが境界無く一体化
されることとなる。従って、コイル巻き付けのためにボ
ビンの一部が開放されていても、コネクタ部の射出成形
後は、コイルの周囲は隙間無く樹脂で覆われる。その結
果、コイルへの水等の浸入を確実に防止することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、ディ
ーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射装置として
具体化されるものであり、その概要として、可変吐出量
高圧ポンプは燃料タンクから低圧燃料を吸入し、その低
圧燃料を高圧化した後コモンレールに対して圧送する。
コモンレールは、燃料噴射圧に相当する高い所定圧の燃
料を蓄圧する。可変吐出量高圧ポンプは、例えば3つの
圧力室を有する3系統圧送ポンプであり、その燃料吸入
部に配設された流量制御用の電磁弁(リニアソレノイド
弁)により3系統の燃料吐出量を制御する。なお、コモ
ンレール内の燃料圧力は、周知の電子制御ユニット(E
CU)により制御され、コモンレール圧が最適値となる
ように可変吐出量高圧ポンプの吐出量が決定され、それ
に応じて電磁弁の駆動が制御されるようになっている。
【0013】可変吐出量高圧ポンプの詳細な構成につい
て図1〜図3を用いて説明する。ここで、図1は可変吐
出量高圧ポンプPの全体を示す断面図、図2は図1のA
−A線断面図、図3は燃料圧送部の構成を拡大して示す
断面図である。
【0014】図1に示す可変吐出量高圧ポンプPにおい
て、ポンプハウジング1a,1bには、滑り軸受け(フ
リクションベアリング)11,12によりドライブシャ
フト10が回転自在に支持されている。ドライブシャフ
ト10は、例えばエンジンが4気筒の場合に同エンジン
の4/3の回転と同期して回転駆動される。ドライブシ
ャフト10には、中心軸Q1に対して距離uだけ偏心し
た偏心部13が設けられており、その偏心部13は、滑
り軸受け(フリクションベアリング)14を介して偏心
カム15に対し回転自在となっている。
【0015】また、図2において、偏心カム15は、外
周面に3つの平坦部15a,15b,15cを有し、そ
の外方にはそれぞれ、シリンダ2a,2b,2cを有す
るボディ21a,21b,21cが配設されている。各
シリンダ2a〜2cにはプランジャ3a,3b,3cが
摺動自在に配設され、シリンダ2a〜2cの内壁面とプ
ランジャ3a〜3cの端面により圧力室4a,4b,4
cが各々区画形成されている。
【0016】従って、ドライブシャフト10の回転に伴
い偏心部13が回転すると、偏心カム15の中心Q2
が、ドライブシャフト10の中心軸Q1を中心とする半
径「u」の円形経路(図中に破線で示す経路)に沿って
回転する。すると、偏心カム15の各平坦部15a〜1
5cが中心Q2の移動に伴い平行に動作し、プランジャ
3a〜3cがシリンダ2a〜2c内を往復摺動する。こ
れに伴い、圧力室4a〜4c内の低圧燃料が順次圧縮さ
れ高圧燃料となる。
【0017】圧力室4a〜4c内への低圧燃料の供給経
路について図1を用いて説明する。図中、ポンプハウジ
ング1bの下端部にはボルト7により電磁弁30が取り
付けられており、その電磁弁30の周囲には燃料溜まり
室16が設けられている。電磁弁30は、コイル61を
内蔵するリニアソレノイド弁として構成され、コイル6
1に通電される電流量に応じて弁体63のリフト量(移
動量)が決定される。但し、その詳細な構成は後述す
る。
【0018】燃料タンクT内の燃料は、フィードポンプ
P1によって約15気圧に加圧され、低圧流路Lを通し
て燃料溜まり室16に送出される。この場合、電磁弁3
0が開弁すると、燃料溜まり室16からポンプハウジン
グ1b側の低圧流路17に低圧燃料が流出する。低圧流
路17は、ポンプハウジング1aに設けられた環状の低
圧流路18を経由して、ポンプハウジング1bに設けら
れた低圧流路19に連通し、さらに、流路24,25を
通してプランジャ3a上部の圧力室4aに連通してい
る。また、低圧流路17は、図示しない低圧流路を介し
て他の圧力室4b,4cにも連通している。
【0019】ここで図3に示されるように、圧力室4a
には、逆止弁として機能するプレート5aが配設されて
いる。プレート5aには、流路25に対向しない位置に
複数個の貫通穴51aが形成されている。また、カバー
部材22及び流路形成部材23には高圧流路27,28
が形成され、高圧流路27には逆止弁として機能するボ
ール29が配設されている。
【0020】偏心カム15の平坦部15aとプランジャ
3aとの間には、ポンプハウジング1b内を摺動自在な
パッド31aが介設されている。パッド31aとボディ
21aとの間にはスプリング32aが配設され、その付
勢力によりパッド31aを偏心カム15の平坦部15a
に当接せしめている。それ故、偏心カム15が偏心して
動作する際、パッド31aは平坦部15aと一体的に図
の上下方向に往復動する。
【0021】ドライブシャフト10の回転により偏心カ
ム15の平坦部15aが下降(図の下方への移動)を開
始すると、スプリング32aの付勢力によりパッド31
aも下降する。このとき、電磁弁30が開弁していれ
ば、燃料溜まり室16内の低圧燃料が図1の低圧流路1
7〜19、流路24,25及びプレート5aの貫通穴5
1aを経由して圧力室4aに流入し、プランジャ3aが
下降する。圧力室4aへの燃料流入量は弁体リフト量に
より決まり、所望の燃料量が圧力室4a内に流入する
と、その時点でプランジャ3aとパッド31aとが離れ
る。例えば弁体リフト量が小さい時は、圧力室4aに流
入する燃料量が少ないためにパッド31aの下降途中で
プランジャ3aの下降が停止される。
【0022】ドライブシャフト10の回転により偏心カ
ム15の平坦部15aが上昇に転じると、スプリング3
2aの付勢力に抗してパッド31aも上昇する。パッド
31aとプランジャ3aとが当接した後は、圧力室4a
の圧力が高くなり、プレート5aは流路形成部材23の
下面に密着する。かくして、流路25と圧力室4aとの
連通が遮断される。その後、圧力室4aの容積の減少に
伴い更に圧力が上昇して所定の圧力となると、ボール2
9が開弁位置に移動し、圧力室4a内の高圧燃料は高圧
流路27,28を通ってコモンレールに給送される。
【0023】以上、圧力室4aの周辺を中心とした説明
をしたが、他の圧力室4b,4cの周辺も同様の構成を
有する。すなわち、図2に示されるように、偏心カム1
5の平坦部15b,15cとプランジャ3b,3cの間
にはパッド31b,31cがそれぞれ介設され、パッド
31b,31cはスプリング32b,32cの付勢力に
より平坦部15b,15cに当接している。プランジャ
3a〜3cは、何れもパッド31a〜31cとは独立に
設けられ、スプリング32a〜32cの付勢力は作用し
ないようになっている。
【0024】次に、電磁弁30の構成を図4及び図5を
用いて説明する。ここで、図4は電磁弁30の構成を示
す断面図、図5は電磁弁30を図4の右側から見た側面
図である。但し便宜上、図4には図5のB−B線断面を
示す。
【0025】図4に示すように、電磁弁30において、
バルブケース9の内周面にはシリンダ62が形成され、
そのシリンダ62内にスプールたる弁体63が摺動可能
に収容されている。バルブケース9には流路64,65
が形成されており、この流路64,65によりシリンダ
62と燃料溜まり室16とが連通されている。ここで、
流路64は、弁体63の軸方向(左右方向)に延びる長
い等幅のスリットで構成されており、弁体63の移動に
伴い流路面積を自在に制御し、流体流量の細かな調量が
実現できるようになっている。
【0026】バルブケース9にはスプリングガイド68
が圧入固定され、スプリングガイド68には、前記図1
の低圧流路17に連通する通路69が形成されている。
スプリングガイド68と弁体63との間にはスプリング
66が配設され、このスプリング66の付勢力により弁
体63が常に開弁方向(図の右方向)へ付勢される。ま
た、弁体63には、通路67が設けられている。
【0027】バルブケース9には、それを囲むようにし
て第1のステータ73が組み付けられており、その第1
のステータ73には、非磁性材料(例えば、オーステナ
イト系のステンレス鋼SUS304)からなる挿入部材
75を介して第2のステータ74が接合されている。第
1及び第2のステータ73,74及び挿入部材75は、
レーザ溶接等により接合され、各部材73〜75は互い
に同軸で一体化されている。
【0028】第1のステータ73にはブッシュ77が圧
入され、そのブッシュ77内に滑り軸受78が配設され
る一方、第2のステータ74には滑り軸受79が配設さ
れている。そして、アーマチャ70と一体化されたプッ
シュロッド71が、滑り軸受78,79により軸方向へ
移動可能に保持されている。また、プッシュロッド71
の端面は、これに対向する弁体63の端面に当接してい
る。すなわち、弁体63とプッシュロッド71とは別体
で構成され、各々の中心軸がほぼ一致し且つ、互いの端
面が当接する状態で配設されている。滑り軸受78,7
9は何れも同形状を成し、軸方向に延びる複数の連通溝
(図示略)により、各空間での燃料圧力の均衡が保たれ
るようになっている。
【0029】なお、第1及び第2のステータ73,74
の材質は何れも軟質磁性材料、例えば電磁ステンレス鋼
(フェライト系のステンレス鋼SUS13等)である。
また、アーマチャ70の材質も軟質磁性材料であり、例
えばパーマロイが用いられる。
【0030】ここで、可変吐出量高圧ポンプPは車載エ
ンジンに取り付けられるが、他の部品との干渉等の兼ね
合いから、前記図1に示されるように、電磁弁30は横
向きに(弁体の長手方向が水平となるように)可変吐出
量高圧ポンプPに装着される場合がある。その場合、図
4の構成では、弁体63とプッシュロッド71とが別体
に構成されているために、アーマチャ70の重量に起因
して弁体63に不均一な力が作用することはなく、バル
ブケース9内における弁体63の摺動不良が抑制され
る。
【0031】但し、弁体63とプッシュロッド71とを
一体成形して実現することも勿論可能であり、かかる場
合には、部品点数を減らし構成の簡素化を図ることがで
きる。
【0032】アーマチャ70は、第1のステータ73に
近づくほど外径が小さくなることで断面積が小さくなる
テーパ部70aを有しており、弁体63の変位位置はコ
イル61への通電量により決定される。よって、コイル
61を通電すると、プッシュロッド71が図の左方向へ
移動し、弁体63を押し込む。これにより、弁体63が
スプリング66の付勢力に抗して変位する。通電量を増
加すると、その通電量に応じて連通部の開口面積(弁体
63のリフト量)が減少する。
【0033】上記構成の電磁弁30の場合、弁体63は
スプリング66の付勢力により図中右方に付勢され、コ
イル61の非通電時には、弁体63の右端面がブッシュ
77に当接する位置で開弁側の弁体移動範囲が規制され
る。また、コイル61の通電時には、アーマチャ70が
第1のステータ73に吸引される力とスプリング66の
付勢力とが釣り合う点が存在し、その力の釣り合い点で
閉弁側の弁体移動範囲が規制されるようになっている。
【0034】以上、バルブケース9、弁体63、アーマ
チャ70、第1及び第2のステータ73,74を中心と
する部材により、弁体63を往復動させると共にコイル
通電時において磁路を形成するための機構が構成されて
おり、これらから成るサブアッセンブリが本発明の「弁
機構部」に相当する。
【0035】また、ソレノイド部41は樹脂材料により
成形されており、概ね、コイル61を収容するボビン4
2と、電気的な信号を入出力するためのコネクタ部43
とにより構成されている。ボビン42は、第2のステー
タ74を囲むようにして円筒状に形成されている。ま
た、コネクタ部43は、ボビン42の軸方向とは直交す
る方向に設けられている。
【0036】ハウジング6は、第2のステータ74を挿
通させるための孔部6aを有し、ソレノイド部41のボ
ビン42を囲むようにしてその外側に配設される。ま
た、図5に示すように、ハウジング6は、2箇所にフラ
ンジ部6bを有し、そのフランジ部6bには固定具とし
てのボルト7が挿通されるようになっている。なお、ハ
ウジング6は、軟質磁性材料、例えば電磁ステンレス鋼
(フェライト系のステンレス鋼SUS13等)にて構成
され、コイル通電時において、弁機構部と共に磁路を形
成する。
【0037】上記構成の電磁弁30では、図6に示すよ
うに、バルブケース9、弁体63、アーマチャ70、第
1及び第2のステータ73,74を中心とする「弁機構
部R」と、「ソレノイド部41」とが各々別個に作製さ
れる。そして、ソレノイド部41の中空部44に第2の
ステータ74を挿通するようにして、弁機構部Rにソレ
ノイド部41を組み付ける。更に、弁機構部R(第1の
ステータ73)との間にソレノイド部41を挟み込んだ
状態でハウジング6を組み付け、ボルト7を締め付け
る。これにより、各部材が強固に一体化されると共に、
電磁弁30がポンプハウジング1bに固定される。
【0038】次に、ソレノイド部41の製造手順につい
て図7を用いて説明する。図7(a)は、コイル巻き付
け前のボビン42を示す。このボビン42は、樹脂材料
の射出成形により形成され、一側(外側)にのみ開口す
るコイル収容部42aが形成される。また、ボビン42
の両端面には、断面台形状の突起部45,46が環状に
形成される。
【0039】その後、図7(b)のように、ボビン42
のコイル収容部42aにコイル61が巻き付けられると
共に、ボビン42の挿入孔42bにターミナル47が圧
入固定される。
【0040】更にその後、図7(c)のように、コイル
収容部42aの開口部分を塞ぐようにして2度目の射出
成形が行われ、コイル61の外周部分、ボビン42の端
面部分及びターミナル部分、すなわちコネクタ部43が
成形される。すると、ソレノイド部41が完成する。こ
の2度目の射出成形に際し、ボビン42側の突起部4
5,46は一旦溶解し、2度目の射出成形部分と共に再
度固まるので、1度目の射出成形部分と2度目の射出成
形部分(ボビン42とコネクタ部43)が境界無く一体
化される。なお、突起部45,46は、2度目の射出成
形時に溶解し再度固まることができるよう、外方へ突出
し且つその断面積が比較的小さいものであるのが望まし
い。また、その断面形状は、上記した台形以外に、三角
形、円形等任意で良い。
【0041】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。本実施の形態の電磁弁30で
は、金属材料から成る弁機構部(図6のR)と樹脂材料
から成るソレノイド部41とを別々に設けると共に、そ
れら両者を組み付けてハウジング6及びボルト7により
固定した。かかる場合、ボルト7の離脱により弁機構部
とそれ以外のソレノイド部41との分離を容易に行うこ
とができる。これは、電磁弁30から樹脂部分を容易に
分別できることを意味する。それ故、車両が廃棄処分に
なった場合等において、廃材の分別回収及びリサイクル
が容易となる。
【0042】また、電磁弁30の製造方法に関して、ボ
ビン42を樹脂成形する際、コネクタ部43との接合部
分に突起部45,46を成形しておき、ボビン42への
コイル巻き付けの後に、突起部45,46を含む領域で
コネクタ部43を射出成形するようにした。従って、コ
イル巻き付けのためにボビン42の一部が開放されてい
ても、コネクタ部43の射出成形後は、コイル61の周
囲は隙間無く樹脂で覆われる。その結果、コイル部分へ
の水等の浸入を確実に防止することができる。また、上
記電磁弁30の場合、ソレノイド部41のコイル外周部
分が露出しており、車両搭載等の用途を想定すると、塩
分を含んだ水(例えば海水)にさらされることも考えら
れる。この場合、ボビン42と端面との間に僅かなすき
まができ、水分がコイル61のところまで浸入すると漏
電のおそれがあったが、上記製法によるソレノイド部4
1では、こうした不具合が未然に解消される。また言い
加えれば、上記の通りコイル61の周囲が隙間無く覆わ
れるので、コイル保護のための別部材が必要になること
はなく、構成の簡素化が可能となる。
【0043】なお、本発明は、上記以外に次の形態にて
具体化できる。前記図4及び図5に示す電磁弁30を図
8(a),(b)のように変更しても良い。図8
(a),(b)の電磁弁30では、第2のステータ74
の端部付近に環状溝74aが形成されており、この環状
溝74aに固定具としての止め輪81を組み付けてい
る。これにより、ソレノイド部41を挟み込んだ状態で
「弁機構部」にハウジング6を固定している。従って、
止め輪81を取り外せば簡単にソレノイド部41を取り
外すことができる。それ故、上記実施の形態と同様に、
電磁弁30から樹脂部分を容易に分別でき、車両が廃棄
処分になった場合等において、廃材の分別回収及びリサ
イクルが容易になるといった優れた効果が得られる。
【0044】固定具としては、上述したボルト7や止め
輪81以外にも他の締結部材が任意に適用でき、要は、
ハウジング6が抜け落ちないようにしてこのハウジング
6をポンプハウジング1bや第2のステータ74(弁機
構部)等に締結する部材であれば良い。
【0045】上記実施の形態では、2度の射出成形によ
りボビン42とコネクタ部43とを一体化してソレノイ
ド部41を成形したが、これらボビン42とコネクタ部
43とを別個に設けても良い。この場合にも、ボビンと
コネクタ部とを共に挟み込んだ状態で弁機構部にハウジ
ングを組み付け、それをボルト等の固定具により締結す
ることにより、上記実施の形態と同様に、電磁弁30と
しての組付けが可能になると共に樹脂材料を容易に分別
回収することが可能となる。
【0046】コイルの非通電時は開弁となるノーマリオ
ープンの電磁弁を例示したが、ノーマリクローズの電磁
弁として具体化しても良い。また、ノーマリクローズの
電磁弁とする場合(通電量増加に伴い開口面積が増加す
る構成の場合)、コイルの非通電時に、僅かな開口面積
(開弁量)を保持するような構成としても良い。例え
ば、図4に示す電磁弁30において、コイル非通電時に
バルブケース9側の流路64を僅かに開放しておき、通
電量を増加させるに従い開口面積が増加するように構成
する。
【0047】上記実施の形態では、リニアソレノイド弁
(比例電磁弁)として具体化したが、弁体が開弁位置と
閉弁位置との2位置で移動するON/OFF式の電磁弁
であっても良い。
【0048】上記実施の形態では、可変吐出量高圧ポン
プの燃料流量を制御するための電磁弁として本発明を具
体化したが、他の具体化も可能である。例えば、電磁式
の燃料噴射弁に適用したり、ABS(アンチロックブレ
ーキシステム)等を備えるブレーキ装置やその他、作動
油の油圧制御装置に適用したりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変吐出量高圧ポンプの全体構成を示す断面
図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】燃料圧送部の構成を拡大して示す断面図。
【図4】電磁弁の構成を拡大して示す断面図。
【図5】電磁弁の側面図。
【図6】電磁弁の分解断面図。
【図7】ソレノイド部の製造手順を示す断面図。
【図8】別の形態における電磁弁を示す断面図及び側面
図。
【図9】従来技術における電磁弁の構成を示す断面図。
【符号の説明】
P…可変吐出量高圧ポンプ、6…ハウジング、7…ボル
ト、9…バルブケース、41…ソレノイド部、42…ボ
ビン、43…コネクタ部、61…コイル、63…弁体、
70…アーマチャ、73…第1のステータ、74…第2
のステータ、81…止め輪。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 裕 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 篠原 幸弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H106 DA05 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC09 DD05 EE48 GA06 GA08 GA10 JJ02 KK18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体を往復動させると共にコイル通電時に
    おいて磁路を形成する機構を持つ弁機構部と、 樹脂成形され、コイルを内蔵すると共に該コイルに対す
    る信号の入出力を行うソレノイド部とを備え、 前記弁機構部とソレノイド部とを個別に設けると共に、
    それら両者を組み付けて固定具により固定したことを特
    徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】コイルの外側に配設されるハウジングを備
    え、前記弁機構部とハウジングとの間に前記ソレノイド
    部を挟み込み、その状態で、弁機構部、ソレノイド部及
    びハウジングを前記固定具により固定した請求項1に記
    載の電磁弁。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の電磁弁において、 前記固定具は、前記弁機構部とハウジングとの間に前記
    ソレノイド部を挟み込んだ状態で、ポンプ等の被取付相
    手にハウジングを締結する部材である電磁弁。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の電磁弁において、 前記固定具は、前記弁機構部とハウジングとの間に前記
    ソレノイド部を挟み込んだ状態で、弁機構部にハウジン
    グを締結する部材である電磁弁。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れかに記載の電磁弁の製
    造方法であり、前記ソレノイド部を、コイルを収容する
    ためのボビンと信号入出力のためのコネクタ部とに分
    け、それらを順次樹脂成形するようにした製造方法であ
    って、 前記ボビンを樹脂成形する際、コネクタ部との接合部分
    に突起部を成形しておき、ボビンへのコイル巻き付けの
    後に、前記突起部を含む領域でコネクタ部を射出成形す
    る電磁弁の製造方法。
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