JP4213239B2 - 歪み集中機構としての基板を持つz軸感応ポインティング・スティック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示スクリーン上のカーソルの位置、移動および動作を制御するためのポインティング・デバイスに関する。特に、カーソルを動かすと共に、マウス・ボタンをクリックする代わりにポインティング・デバイスを軽く叩くことにより表示スクリーン上のアイテムを選択するための起動ボタンとしても働くポインティング・スティックに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの表示スクリーン上でカーソルの移動を制御するための、また表示スクリーン・メニューにおけるカーソルの位置で識別されるコンピュータ・コマンドの選択を指示するための様々な装置が周知である。このような1つの装置は、その下面で水平面上を転動するボールを持ち、移動のX軸成分およびY軸成分が検知されコンピュータの直列入力ポートへ接続ケーブルを介して伝送される「マウス」である。コンピュータに対する信号は、マウス・ボールの移動の量および方向により変化させられ、対応する移動を表示スクリーン上のカーソルに生じさせる。マウスの上面の前端上に配置される1つまたは2つの「マウス」ボタン即ち「クリック」ボタンは、当該装置と関連するソフトウエアに従って、一方または他方のボタンあるいは両方のボタンを押す時に、コンピュータのオペレータがコンピュータに対する選択その他のコマンドを入力することを可能にする(コマンドは、典型的には、表示されたメニュー上のカーソルの位置により示される)。コンピュータのコンソールおよびキーボードとは別体でありコンピュータのポートに対する接続を必要とするこのような装置は、平坦な水平面を必要とし、コンピュータのオペレータは、マウス操作のために、コンピュータのキーボードから一方の手を完全に離さなければならない。
【0003】
別のカーソル制御および信号発信機構は、マウスのようにコンピュータのコンソールおよびキーボードとは完全に別体である「ジョイ・スティック」である。このジョイ・スティックは、典型的には、コンピュータ・コンソールにケーブルで接続された基部から上方へ伸びる長いスティックである。このジョイ・スティックは、カーソルその他の表示要素を、ある方向に、通常は、コンピュータ・オペレータによりスティックに加えられる方向および圧力に対応する速度で移動させるため、直立するスティックを色々な方向へ傾けることによって操作される。しかし、ジョイ・スティックの動作は、一方の手がジョイ・スティックを操作する間他方の手で基部を保持するため、両手をコンピュータのキーボードから離すことをしばしば必要とする。ジョイ・スティックには、「クリック」ボタンが通常配置されている。携帯可能「ラップトップ」コンピュータまたは「ノートブック」サイズ・コンピュータでマウスまたはジョイ・スティックが使用できるが、このような装置は邪魔であり、別に運ばねばならず、かつ使用前にコンピュータに接続しなければならず、移動中の使用には適さない。
【0004】
更に別の形式のカーソル制御装置は「トラックボール」である。実質的には裏返したマウスであるこの装置は、ハウジング内部に取付けられた転動可能なボールを含んでいる。このボールは、コンピュータ・オペレータの1つの指、親指あるいは手のひらにより転動され、移動のX軸成分およびY軸成分が検知されて、表示スクリーンにおけるカーソルの対応する移動を生じるようにコンピュータへ入力される。一部のモデルでは選択信号は標準的なキーボード上の「enter」キーを押すことにより入力されるが、通常は、「マウス」ボタン即ち「クリック」ボタンはトラックボールのハウジング上に配置されている。この形式のポインティング・デバイスは、コンピュータのオペレータの一方の手による操作のためにコンピュータ・ケースの片側に一時的に固定できるので、携帯型コンピュータにおいて有効であることが判った。しかし、トラックボール装置はコンピュータ・ケースに取外し自在に取付けることができるが、この装置はやはり使用前に取付け使用後に取外すことを必要とする。トラックボールの中にはコンピュータのキーボードに組み込まれているものもある。それにも拘わらず、これらのトラックボールは、表示モニター上のアイテムの選択のために別の組の「クリック」ボタンを必要とする。
【0005】
携帯型ラップトップ・コンピュータの製造者は、カーソル制御装置を恒久的な更に便利な場所に配置する必要を認めて、コンピュータのキーボードのキーの中心に、特に標準的な「QWERTY」キーボードのキー「g」と「h」と「b」の間に、小型のずんぐりとしたボタン状ジョイ・スティックを組み込んだ。ポインティング・スティックとしても知られるジョイ・スティックは横方向圧力に感応するものであり、該圧力の量および方向が検知されてカーソルの移動を生じるようにコンピュータへ入力され、カーソル移動の速度および方向はジョイ・スティックにおける圧力の量と方向とに対応する。しかし、製造者は、コンピュータのどこかに上方へ伸びる「マウス」ボタン即ち「クリック」ボタンを提供しなければならない。
【0006】
それぞれの形式のカーソル制御の利点にも拘わらず、ポインティング・スティック装置を専ら用いて、ユーザがカーソルの移動を制御すると共にディスプレイ上のアイテムを選択することを許容するものはなかった。更に、従来技術は、ただ1本の指を用いることによってユーザにこのような2重の制御を可能にし、他の指は標準キーボードのホーム・キー列上に残すことを許容するものではない。
【0007】
本発明と関連する特許の例は下記のとおりであり、各特許は関連する支持的な教示のため参考のため本文に援用される。
【0008】
米国再特許第35,016号は、3軸の作用力測定スタイラスに関する。
【0009】
米国特許第5,489,900号は、キーボードから直立する柱体を含むデータ入力キーボード用の歪み感応柱状トランスデューサに関する。
【0010】
米国特許第5,521,596号は、カーソルの移動をキーボード自体から行うことができるように、キー・キャップまたはキーボード上の1つのキーの下側に配置され、あるいはキーボード上の2つのキーの間に配置されたセンサ装置に関する。
【0011】
米国特許第5,489,900号は、コンピュータのキーボードで使用される作用力感応トランスデューサに関する。
【0012】
米国特許第5,473,347号は、コンピュータの表示スクリーン上のカーソルの位置、移動および動作を制御するためのコンピュータ・ポインティング・デバイスに関する。
【0013】
米国特許第5,407,285号は、カーソル制御のためのコンピュータのキーボードに使用される装置が開示される。
【0014】
米国特許第5,325,081号は、支持された歪み計とジョイ・スティック組立体と製造方法に関する。
【0015】
米国特許第5,263,375号は、抵抗素子を用いる接触検出器とその用途に関する。
【0016】
米国特許第4,969,366号は、抵抗素子を用いるモーメント検出器に関する。
【0017】
米国特許第4.967,605号は、抵抗素子を用いる作用力および加速度の検出器に関する。
【0018】
米国特許第4,905,523号は、抵抗素子を用いる作用力検出器およびモーメント検出器に関する。
【0019】
米国特許第4,876,524号は、弾性ビームおよびビーム面に取付けられた歪み計を有し、作用軸心がビームの主軸に対して1つの予め定めた角度をもって傾斜した少なくとも第1のグループの3つの歪み計を特徴とし、歪み計がビームに沿う第1の予め定めたレベルに配置される形式のアイソメトリックな制御装置に関する。
【0020】
米国特許第4,680,577号は、CRTディスプレイ上のカーソルの移動を制御し且つ文字入力のための、カーソル制御を生じるよう側方へ動きかつ文字入力のため垂直方向に動くキー・キャップを含む多目的キー・スイッチに関する。
【0021】
上記特許は、出願人が知る到達水準を反映し、本願の審査に関する情報の開示における出願人の承認された誠実の義務を果すために提出されるものである。しかし、ここに明記しておくが、かかる特許はいずれも、単独であるいは組合わされて考察されるとき、出願人の請求された発明を教示しあるいは自明とするものではない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、表示スクリーン上のカーソルの位置、移動および動作を制御するためのポインティング・スティックを提供することである。
【0023】
本発明の更なる特徴は、ポインティング・スティックの軸の側部に取付けた抵抗に基く歪み計を用いるポインティング・スティック組立体を提供することである。本発明において、歪み計は、スティックまたは基部が曲げられる時を検知するためのものである。曲げと同時に、歪みが抵抗型歪み計に生じる。ここで、歪み計は、この歪み計における歪みに応答して信号を生じる回路に接続されている。その結果として生じる信号は、表示スクリーン上のカーソルの移動を制御し、アイテムの選択のためにマウス・ボタンをいわゆる「クリック」し、あるいは表示スクリーン上でアイテムをドラッグするために用いられる。
【0024】
更に、本発明の他の特徴は、側部に取付けられた歪み計が屈曲性の基部を貫通して延びるように、基部を貫通して延びるポインティング・スティックを持つ装置を提供することである。このため、スティックがZ軸に沿って下方へ押されると、基部は全ての歪み計に圧力を及ぼす。
【0025】
本発明の別の特徴は、ポインティング・スティックの軸の位置の周囲の上または下に基部の凹部領域即ち空洞を持つポインティング・スティックを提供することである。この凹部領域即ち空洞は残りの基部構造よりも更に可撓性に富み、典型的には、歪み計との間および適切なカーソル制御信号を生じるため用いられる電気回路まで伸びる電気トレースを含む可撓性ケーブルを含んでいる。
【0026】
本発明の更なる特徴は、可撓性ケーブルに配置された電気トレースを抵抗型歪み計に接続するための容易な方法および設計を提供することである。
【0027】
本発明は、これらの特徴それ自体のいずれかに存在するのではなく、本文に開示され請求の範囲に記載される全ての特定的な組合わせに存在し、従来技術とは、指定される機能のための全ての構造のかかる組合わせにおいて弁別される。
【0028】
従って、以降の詳細な記述がよりよく理解されるように、かつ技術に対する本発明の寄与がよりよく理解されるように、本発明の更に重要な特徴をやや広義に概説した。無論、特許請求の範囲の主題を形成する以降に記述される本発明の更なる特徴が存在する。当業者は、本発明の幾つかの目的を実施するための他の構造、方法およびシステムの設計基礎として、望ましい実施の形態を容易に用いることができることを理解されよう。従って、等価の構成が本発明の趣旨および範囲から逸脱するものでないから、特許請求の範囲はかかる相等構成を含むものと見なされることが重要である。
【0029】
更に、要約の目的は、一般大衆が、特に、特許および法律の語句に馴染みのない当技術における科学者、技術者および実務家が、本願の技術的開示の性質および実質を雑な閲読からも迅速に知ることを可能にすることである。要約は、特許請求の範囲により評価される本発明を規定するものでも、本発明の範囲を如何なる方法でも限定するものでもない。
【0030】
本発明の上記および他の特徴については、添付図面の以降の記述により最もよく理解することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の図面は一定の比率で拡大して描いたものではないことに注意されたい。これら図面は単に概略図であって、本発明の特定のパラメータを示すものではない。図面は、本発明の典型的な実施の形態を示すためのものであり、従って、本発明の範囲を限定するものと見なすべきではない。本発明の追加の固有性および詳細は、添付図面により示される。
【0032】
図1および図2において、コンピュータのスクリーン(図示せず)上のカーソルの移動を制御するために使用することができるポインティング・スティック10が示される。特に、ポインティング・スティック10は、スティック12(即ち、軸)と、スティック12を支持する基板14と、スティック12の側部に配置された4個の歪み計(図示せず)に電気的に接続された可撓性のケーブル18の設置のために基板14に形成された空洞16とから成っている。前記スティックはアルミナ・セラミック材料から作られる。典型的には、ケーブル18は、電気的トレースを含むポリアミド材料から作られる。ポインティング・スティック10は、典型的に、支持基板20上に、かつタイピング・キーボードのキーB、GおよびHの間に配置される。典型的には、このポインティング・スティックは、操作の容易性を増すためスティック12の頂部に配置されるゴム状のキャップ24を有する。このキャップは、オペレータがこのキャップ頂部に置いた1本の指で所要のカーソル方向に押してカーソルを制御することを可能にするよう設計される。指の圧力が、感応ゲージ(図示せず)により検知される歪みをスティックに生じる。基板14は、少し例を挙げれば、エポキシ・ガラス、FR4あるいは成形ポリカーボネート材料から作られ、ゲージの周囲で基板の可撓性が大きくされているため、歪み計に対して何等かの衝撃を与える。
【0033】
図3は、ケーブル18の縁部に沿い且つスティック12の片側に沿った断面図である。特に、下記の付加的な要素が示される。即ち、歪み計30はスティック12の側部に取付けられ、加えられる歪み量に応じて材料の抵抗値を電気的に変化させるため圧力に感応する帯片32と、2つの帯片32を電気的に接続するための導電性接触ブリッジ34と、可撓性のケーブル18を介して電気回路(図示せず)に対して電気的接触を生じるための導電性接触パッド36とから成る。スティック12は、Z軸方向39に穴38を介して延び、エポキシ接着剤40によって所定位置に保持される。例えば、シアノアクリレート接着剤もまた適す。ケーブル18は空洞16内に配置され、接着剤42により空洞の壁面に対して接着される。ケーブル18には、電気的トレース44および入出力(I/O)パッド46が載置されている。接触パッド36は、スズ鉛ハンダのような任意の適切な接着剤50により入出力(I/O)パッド46に接着される。ポインティング・スティック10は、次のように組立てることができる。最初のステップは、スティック12の側面に対する抵抗性厚膜のスクリーニングあるいは抵抗性薄膜材料のスパッタリングを含む。スクリーン処理された材料は歪み計30を形成する。第2のステップは、しばしば、スティック12の基板14(即ち、支持層)への設置を含む。その後、通常は、可撓性のケーブル18が歪み計30を回路(図示せず)へ接続するため取付けられる。この段階で、ある量の接着剤40が基板上に塗布されて、スティック12を基板14に対して固定する。次に、ハンダ材料がスティック12の周囲に置かれて、8個の全ての入出力(I/O)パッド46を、スティック12の各面で2個ずつ、8個の全ての接触パッド36に取付ける。最後に、接着剤を硬化させるため組立体全体が硬化される。
【0034】
図4において、歪み感応要素を含むブリッジ回路の電気的な概略図が示される。特に、当該回路は、Z軸ポインティング・スティックがどのように電子回路(図示せず)とインターフェースするよう配置できるかを示す一例である。スティック12の対向面上の帯片即ち歪み感応抵抗32は、ブリッジ回路の2つの半ブリッジ回路に構成され、抵抗32Y+と32Y−が第1の半ブリッジを形成し、抵抗32X+と32X−が第2の半ブリッジを形成している。固定抵抗110は、システム供給電圧112とノード114との間に接続される。X軸出力116、Y軸出力118およびZ軸出力120はそれぞれ、3個の差動増幅器160、161および162により増幅される。各増幅器は可変の基準電圧入力を有する。これら基準電圧は、スティック12に力が加えられない時に出力をゼロにセットするように校正される。X軸出力116およびY軸出力118は、X軸方向の力またはY軸方向の力がスティック12に加えられた時に生成される。例えば、X軸方向に力が加えられると、X−およびX+の歪み感応抵抗が反対方向に抵抗値を変えて出力の変化を生じる。同じことがY軸に対しても妥当する。Z軸出力は、Z軸の力がスティック12の頂部に加えられた時に生成される。Z軸における力は、スティック12における全ての抵抗32を負の方向へ変化させる。この変化は2個の半ブリッジの総合インピーダンスを下げる。ブリッジのインピーダンスが下がると、直列抵抗110は一定であるので、Z軸出力120に電圧変化が生じる。
【0035】
図5には、キーボードで操作されるコンピュータ・システムが示される。当該システムは、コンピュータ212に接続される本発明により実現されたキーボード211を含む。キーボード211からのデータ入力は、アプリケーション・プログラムの通常の動作過程においてコンピュータ・ディスプレイ即ちモニター213に表示される。キーボードは、工業規格であるキー216のレイアウトを有する。当該キーボードは、コンピュータ212に接続される出力ケーブル218を持つように示されている。当該コンピュータは、接続ケーブル206を介してモニターに接続される。カーソル209が、コンピュータのモニター213上に表示される。ポインティング・スティック10は、キーボード211の中央に配置されている。
【0036】
望ましい実施の形態についての注
歪み計およびセラミック材料の技術、特に側面に歪み計を持つポインティング・スティックの設計の技術における当業者は、望ましい実施の形態を用いることによる多くの利点を認識されよう。特に、歪み計は、ポインティング・スティックに印加される圧力の量を検知する装置である。検知された圧力は、表示装置上でカーソルを動かすため用いられる電気信号を生じる。このため、側面に載置された歪み計は、カーソルの移動方向と、マウス・ボタンのクリックと同様にポインティング・スティックを軽く叩くことによる表示装置上のアイテムの選択の双方の制御を可能にする。無論、当業者は、充分に設計された空洞がスティックの周囲に配置されるならば、軽く叩く力を加える間、基板14が下方向に可撓性を呈することを理解しよう。特に、基板14の空洞の周囲が撓むと、穴38の壁面の頂部からセンサへ力が印加されることになる。しかし、スティックとセンサの設計は、空洞なしにまたは基板の側壁面の撓みがなくても、スティック12に生じた歪みを単に検知するだけで同様に作用し得る。
【0037】
更に、当業者なら理解するところであるが、歪み計は公知のスクリーン技術を用いて塗布される厚膜の圧電抵抗材料から作ることができる。
【0038】
更に、アイテムの選択のためのダブル・クリック動作に加えて、ポインティング・スティック10はモニター上のアイコンの選択およびドラッグ動作を行うことが可能である。この操作においては、ユーザは、ドラッグされているアイコンの方向を制御するためにX−Y面に付加的な力を加えながらポインティング・スティック10を押さえつける。これら機能の全ては、残りの指をキーボード上に置いて1本の指で実施することができる。
【0039】
望ましい実施の形態の変更例
ポインティング・スティックを製造する技術における当業者は、実施の形態を完成する多くの異なる方法があることを理解されよう。例えば、スティック12と基板14をセラミック材料から作ることが考えられるが、プラスチック、エポキシ樹脂または金属などの適宜の材料でもよい。更に、接着剤40は基板14とスティック12との間に配されるように図示されているが、穴38がスティック12をしっかりと固定する時は、この接着剤は必要でない。このことは、可撓性のケーブル18がスティック12にしっかりと固定される時は、接着剤50に対しても同様に妥当し、この場合、ケーブルとスティックとの間の電気的接触を強化するために少量のハンダを必要とするに過ぎない。
【0040】
空洞16が基板即ち支持層14の下側に設けられることが図示されているが、空洞を基板の上側に配置することが同様に考えられる。実際に、可撓性のケーブル18が基板14の上側に置かれるものとすれば、空洞は全く必要でない。空洞16は、可撓性のケーブル18が下側に配置される時、ケーブル18の保護のために存在する。このケーブルが下側に取付けられたとしても、ケーブル18を有害な摩耗を生じる動作から保護するため他の手段が講じられるならば、例えば、基板の底部を支持基板20から離して持ち上げるように1組のタブまたは柱体を用いることができるならば、空洞は必要ではない。
【0041】
実施の形態ではスティック12の4つの全ての側面に歪み計を用いることを検討したが、結果的な制御信号を生じるために、スティック12の曲がりの正または負の歪みのみを検知するためにスティックの2側面だけを用いることが考えられる。
【0042】
更に、例示した実施の形態は基板を通って延びるポインティング・スティックを示したが、スティックを基板を貫通して延びるようにしないことが考えられる。本発明はこれらの実施の形態に関して教示されたが、当業者は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および細部において変更が可能であることを理解されよう。本文に述べた実施の形態は全ての観点から例示に過ぎず限定ではないと見なされるべきである。従って、本発明の範囲は、本文の記述ではなく頭書の特許請求の範囲によって示されされる。特許請求の範囲の意味および範囲内に該当する全ての変更は、その範囲内に包含されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポインティング・スティックの望ましい実施の形態を示す斜視図である。
【図2】キーボードのキーの間に配置される如き図1のポインティング・スティックを示す斜視図である。
【図3】図1の断面図である。
【図4】歪み感応素子を組み込んだブリッジ回路を示す電気的概略図である。
【図5】キーボードで操作されるコンピュータ・システムにおいて使用される如きポインティング・スティックを示す図である。
【符号の説明】
10 ポインティング・スティック
12 スティック(軸)
14 基板
16 空洞
18 ケーブル
20 支持基板
30 歪み計
32 帯片
34 接触ブリッジ
36 接触パッド
38 穴
40,42,50 接着剤
44 電気的トレース
46 入出力(I/O)パッド
Claims (33)
- 表示スクリーン上のオブジェクトの動きを制御する装置において、
a)第1の軸に沿う長手方向長さを有する軸と、
b)前記軸が貫通して載置された基部と、
c)前記軸に載置され、前記第1の軸に沿って働く力を表わす出力信号を条件付けるセンサと、
d)前記基部に形成され且つ前記軸の周囲に配置された空洞と
を備え、前記センサが前記空洞内へ延びる装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記基部に配置され且つ前記センサに対し当接して、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記基部に配置され且つ前記センサに結合されて、前記軸が力を受ける方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備える装置。 - 請求項2記載の装置において、
前記基部に載置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備える装置。 - 請求項3記載の装置において、
前記空洞は、前記可撓性ケーブルをこれの保護のため収容するのに充分なように前記軸の周囲に配置された装置。 - 請求項4記載の装置において、
前記空洞が前記基部の底部に載置される装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記空洞内に配置され且つ前記センサに当接して、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記空洞に配置され且つ前記センサに結合して、前記軸が力を受ける方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備える装置。 - 請求項6記載の装置において、
前記入力トレースと前記出力トレースとを支持し且つ前記基部に載置された可撓性ケーブルを更に備える装置。 - 請求項7記載の装置において、
前記軸と前記基部との対向面間に配置されて、前記軸を前記基部に固定する接着剤を更に含む装置。 - 情報システムにデータを入力するキーボードにおいて、
a)前記キーボードに配置された少なくとも2つのキーと、
b)前記2つのキーの間に配置され且つ該キーの頂面の方向に延びる軸であって、該頂面の方向に延びる第1の軸に沿う長手方向長さを有する軸と、
c)頂面と底面とを有する基部であって、前記軸がこれを貫通して配置された、前記の基部と、
d)前記軸に載置されて、前記頂面から前記底面まで連続的に延びるセンサであって、前記第1の軸に沿って働く力を表わす出力信号を条件付けるセンサと、
e)前記基部に設けられ且つ前記軸の周囲に配置された空洞と
を備えるキーボード。 - 請求項9記載のキーボードにおいて、
前記基部に配置され且つ前記センサに当接し、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記基部に配置され且つ前記センサに結合され、前記軸が力を受けている方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるキーボード。 - 請求項10記載のキーボードにおいて、
前記基部に載置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備えるキーボード。 - 請求項11記載のキーボードにおいて、
前記空洞は、前記可撓性ケーブルをこれの保護のため収容するのに充分なように前記軸の周囲に配置されたキーボード。 - 請求項12記載のキーボードにおいて、
前記空洞が前記基部の底部に設けられたキーボード。 - 請求項9記載のキーボードにおいて、
前記空洞に配置され且つ前記センサに当接して、前記センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記空洞に配置され且つ前記センサに結合して、前記軸が力を受ける方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるキーボード。 - 請求項14記載のキーボードにおいて、
前記基部に配置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備えるキーボード。 - 請求項15記載のキーボードにおいて、
前記軸と前記基部との対向面間に配置されて、該軸を該基部に固定する接着剤を更に備えるキーボード。 - キーボードとモニターとを含むコンピュータ・システムにおいて、
a)前記コンピュータ・システムの動作を指示するカーソルを有するモニターと、
b)データ入力を前記モニターへ送るように結合された、前記キーボードに配置された少なくとも2つのキーと、
c)前記2つのキーの間に位置し且つ該キーの頂面に向けて延びて、該頂面に向って延びる第1の軸に沿う長手方向長さを有する軸と、
d)前記軸が貫通して設けられた基部と、
e)前記軸に載置されて、前記カーソルが位置決めされているモニター上のアイテムを選択するため前記第1の軸に沿って働く力を表わす出力信号を条件付けるセンサと、
f)前記基部に設けられ且つ前記軸の周囲に配置された空洞と
を備え、前記センサが前記空洞内へ延びるコンピュータ・システム。 - 請求項17記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記基部に配置され且つ前記センサに当接して、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記基部に配置され且つ前記センサに結合して、前記軸が受けている力の方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるコンピュータ・システム。 - 請求項18記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記基部に載置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備えるコンピュータ・システム。 - 請求項19記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記空洞が、前記可撓性ケーブルをこれの保護のため収容するのに充分なように前記軸の周囲に配置されたコンピュータ・システム。 - 請求項20記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記空洞が前記基部の底部に配置されるコンピュータ・システム。 - 請求項17記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記空洞に配置され且つ前記センサに当接して、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記空洞に配置され且つ前記センサに結合して、前記軸が受けている力の方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるコンピュータ・システム。 - 請求項22記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記基部に配置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備えるコンピュータ・システム。 - 請求項23記載のコンピュータ・システムにおいて、
前記軸と前記基部との対向面間に配置されて、該軸を該基部に対して固定する接着剤を更に含むコンピュータ・システム。 - 情報システムにデータを入力するキーボードにおいて、
a)前記キーボードに配置されて、タイピング中のユーザーの指を位置決めするためのホーム行のキーと、
b)前記キーボードに配置されて、ユーザーの1つの指を、ユーザーの残りの指がホーム行上で静止状態のままで用いることにより、ユーザーが、表示装置上のアイテムを選択することと、該表示装置上のカーソルの動きを制御することとの双方を可能にするカーソル制御装置と
を備え、前記カーソル制御装置が、
a)2つのキーの間に配置され且つ該キーの頂面の方向に延びる軸であって、前記頂面の方向に延びる第1の軸に沿う長手方向長さを有する軸と、
b)頂面と底面とを有する基部であって、前記軸がこれを貫通して配置される、前記の基部と、
c)前記軸に載置され、前記頂面から前記底面まで連続的に延びて、前記第1の軸に沿って働く力を表わす出力信号を条件付けるセンサと、
d)前記基部に設けられ且つ前記軸の周囲に配置された空洞と
を含むキーボード。 - 請求項25記載のキーボードにおいて、
前記カーソル制御装置が更に、ユーザーが前記表示装置上の前記アイテムを選択することと、該アイテムを前記表示装置上でドラッグすることとの双方を可能にするキーボード。 - 請求項26記載のキーボードにおいて、
前記基部に設けられ且つ前記センサに当接して、該センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記基部に配置され且つ前記センサに結合されて、前記軸が受けている力の方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるキーボード。 - 請求項27記載のキーボードにおいて、
前記基部に配置されて入力トレースと出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に含むキーボード。 - 請求項28記載のキーボードにおいて、
前記空洞は、前記可撓性ケーブルをこれの保護のため収容するのに充分なように前記軸の周囲に配置されたキーボード。 - 請求項29記載のキーボードにおいて、
前記空洞が前記基部の底部に設けられたキーボード。 - 請求項26記載のキーボードにおいて、
前記空洞に配置され且つ前記センサに当接して、前記センサを電圧源に結合する入力トレースと、
前記空洞に配置され且つ前記センサに結合して、前記軸が受けている力の方向を表わす信号を出力する出力トレースと
を更に備えるキーボード。 - 請求項31記載のキーボードにおいて、
前記基部に配置されて前記入力トレースと前記出力トレースとを支持する可撓性ケーブルを更に備えるキーボード。 - 請求項32記載のキーボードにおいて、
前記軸と前記基部との対向面間に配置されて、該軸を該基部に固定する接着剤を更に含むキーボード。
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