JP4212764B2 - ポリプロピレン製不織布 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン製不織布に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
一般に、紙おむつ等の吸収性物品は、体液を吸収して保持する吸収材を、吸収性物品の内側に配置されるフェーシング材と、外側に配置される表面シートとで包み、内包する構造を有する。この吸収性物品の表面シートの素材は、内部に配設された吸収材に吸収された液体が外側に滲み出さないように、不透水性を有するとともに、内部に生じる水蒸気等が吸収性物品の内側に滞留して蒸れの原因となるのを防止するため、適度に水蒸気が外部に透過・放散するための透湿性を有することも求められる。
【0003】
このようなシート素材として用いられている不織布は、通常、ヒートシールによる熱融着によって、他の部材との接着、および所要の形状への成形加工が行われる。このように、熱融着によって成形される不織布の構成繊維は、熱融着性を有することが求められる。熱融着性を有する繊維としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等からなる繊維が知られている。
【0004】
また、紙おむつ等の吸収性物品のシート素材に用いられる不織布は、使用時の吸収性物品の動き、形状の変化に柔軟に対応して、しかもごわごわとした硬い感触を与えることなく、良好な触感を有することを求められる。良好な感触を与えるためには(1)不織布を形成する繊維自体が柔軟であること、(2)繊維径を細くしてしなやかさを増すことが要求される。しかし、繊維径の細い繊維を安定的に製造することは容易ではない。
【0005】
【発明の目的】
本発明は上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、紙おむつ等の衛生材のシート素材に好適な柔軟性不織布用ポリプロピレンを提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係るポリプロピレン製不織布は、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて得られた共重合体を熱減成することにより製造され、エチレン含有量が2.0〜10.0モル%の範囲にあるプロピレン・エチレンランダム共重合体であって、メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重:2.16kg)が15〜150g/10分の範囲にあり、Mw/Mnが3以下であり、Mz/Mwが1.81〜2.0の範囲にあり、融点が125〜150℃の範囲にあり、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸からなる群より選ばれる飽和もしくは不飽和脂肪酸のアミド、またはこれらの飽和もしくは不飽和脂肪酸のビスアマイドがプロピレン・エチレン共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で配合されてなるポリプロピレンからなることを特徴としている。
【0008】
【発明の具体的説明】
以下、本発明のポリプロピレン製不織布について具体的に説明する。本発明に係るポリプロピレン製不織布は、プロピレン・エチレンランダム共重合体からなる
【0009】
プロピレン・エチレンランダム共重合体
プロピレン・エチレンランダム共重合体は、エチレン含有量が通常2.0〜10.0モル%、好ましくは3.0〜9.0モル%、特に好ましくは3.5〜8.0モル%の範囲にある。エチレン含有量がこの範囲にあると安定的に柔軟性に優れる不織布が得られる。
【0010】
メルトフローレート(ASTM D1238、190℃、荷重:2.16kg)は、通常15〜150g/10分、好ましくは25〜130g/10分、特に好ましくは35〜100g/10分の範囲にある。MFRがこの範囲内にあると、紡糸性が良好である。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、通常3以下、好ましくは2.5以下である。
【0011】
Mw/Mnが上記範囲内にあると、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。
GPCにより求めた平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)は、2.0以下、好ましくは1.9以下である。
Mz/Mwが上記範囲内にあると、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。
【0012】
示差走査型熱量計(DSC)で昇温速度10℃/分で測定した融点は、通常125〜150℃、好ましくは127〜145℃、特に130〜143℃の範囲にある。融点がこの範囲にあるとエンボスロールでの熱接着性に優れる。
このようなプロピレン・エチレンランダム共重合体は、例えば後述するような方法で製造することができる。
【0013】
プロピレン・エチレン・ 1- ブテンランダム共重合体
プロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体は、エチレン含有量が通常1.0〜5.0モル%、好ましくは1.5〜4.5モル%、特に2.0〜4モル%の範囲にあり、1-ブテン含有量が通常1.0〜5.0モル%、好ましくは1.5〜4.5モル%、特に2.0〜4モル%の範囲にある。エチレン含有量および1-ブテン含有量がこの範囲にあると、柔軟性に優れる不織布が得られる。
【0014】
MFR(ASTM D1238、190℃、荷重:2.16kg)は、通常15〜150g/10分、好ましくは25〜130g/10分、特に35〜100g/10分の範囲にある。MFRがこの範囲にあると紡糸性が良好である。
GPCによりもとめた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3以下、好ましくは2.5以下である。
【0015】
Mw/Mnが上記範囲内にあると、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。
GPCによりもとめた平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)の比(Mz/Mw)が2.0以下、好ましくは1.9以下である。
Mz/Mwが上記範囲内にあると、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。
【0016】
示差走査型熱量計(DSC)で昇温速度10℃/分で測定した融点は、通常125〜150℃、好ましくは127〜145℃、特に130℃〜143℃の範囲にある。融点がこの範囲にあるとエンボスロールでの熱接着性に優れる。
このようなプロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体は、例えば下記のような方法で製造することができる。
【0017】
製造方法
プロピレン・エチレンランダム共重合体およびプロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体は、例えば(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて得られた共重合体(原料樹脂)を熱減成することにより製造することができる。
【0018】
〔(A)固体触媒成分〕
固体触媒成分(A)は、例えばマグネシウム化合物と、チタン化合物と、電子供与体(a)とを接触させることにより調製することができる。
(マグネシウム化合物)
固体触媒成分(A)の調製に用いられるマグネシウム化合物としては、マグネシウム−炭素結合やマグネシウム−水素結合を持った還元能を有するマグネシウム化合物、あるいは、還元能を持たないマグネシウム化合物を用いることができる。還元能を有するマグネシウム化合物の具体例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、ブチルエトキシマグネシム、ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。
【0019】
これら還元能を有するマグネシウム化合物は、有機アルミニウム化合物との錯化合物の形態で用いてもよい。
一方、還元能を持たないマグネシウム化合物の具体例としては、マグネシウムジクロライド、マグネシウムジブロマイド、マグネシウムジアイオダイド等のジハロゲン化マグネシウム化合物、メトキシマグネシウムクロライド、エトキシマグネシウムクロライド、ブトキシマグネシウムクロライド、イソプロポキシマグネシウムクロライド、フェノキシマグネシウムクロライド等のアルコキシマグネシウムハライド化合物、ジエトキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、ジイソプロポキシマグネシウム、ジフェノキシマグネシウム等のジアルコキシマグネシウム化合物、ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム等のマグネシウムのカルボン酸塩等が挙げられる。これら還元能を持たないマグネシウム化合物は、予め或いは固体触媒成分の調製時に還元能を持ったマグネシウム化合物から公知の方法で合成したものであってもよい。
【0020】
(チタン化合物)
固体触媒成分(A)の調製に用いられるチタン化合物として具体的には、例えば、次式で示される4価のチタン化合物が挙げられる。
Ti(OR1 g4-g
(式中、R1 は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、gは0≦g≦4である)
このようなチタン化合物として、具体的には、TiCl4、TiBr4、TiI4 などのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(O-n-C49)Cl3、Ti(OC25)Br3、Ti(O-iso-C49)Br3 などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCH32Cl2、Ti(OC252Cl2、Ti(O-n-C492Cl2、Ti(OC252Br2 などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;Ti(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、Ti(O-n-C493Cl、Ti(OC253Br などのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH34、Ti(OC254、Ti(O-n-C494、Ti(O-iso-C494、Ti(O-2-エチルヘキシル)4 などのテトラアルコキシチタンなどを例示することができる。
【0021】
(電子供与体(a))
固体触媒成分(A)の調製の際に用いられる電子供与体(a)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含酸素環状化合物などが挙げられる。これのうちカルボン酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコール類、エーテル類が好ましく用いられる。
【0022】
より具体的には、アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素原子数1〜18のアルコール類;トリクロロメタノール、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールなどの炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類が挙げられる。
【0023】
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素原子数6〜20のフェノール類が挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノンなどの炭素原子数3〜15のケトン類が挙げられる。
【0024】
アルデヒド類としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素原子数2〜15のアルデヒド類が挙げられる。
カルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの脂肪族モノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸;酒石酸などの脂肪族オキシカルボン酸;シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカルボン酸、シス-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、シス-4-メチルシクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸などの脂環式カルボン酸;安息香酸、トルイル酸、アニス酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸などの芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸などの芳香族多価カルボン酸などが挙げられる。
【0025】
カルボン酸の無水物類としては、上記のカルボン酸類の酸無水物が使用し得る。
有機酸ハライド類としては、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素原子数2〜15の酸ハライド類が挙げられる。
【0026】
有機酸または無機酸のエステル類としては、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ-n-プロピルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジ-n-ブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジ-n-アミルフタレート、ジイソアミルフタレート、エチル-n-ブチルフタレート、エチルイソブチルフタレート、エチル-n-プロピルフタレート、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチルなどの炭素原子数2〜30の有機酸もしくは無機酸のエステル類が挙げられる。
【0027】
エーテル類としては、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、2,2-ジイソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-イソペンチル−1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-3,7-ジメチルオクチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジイソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-シクロヘキシルメチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジシクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジイソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-シクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-シクロペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジシクロペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、2-ヘプチル-2-ペンチル-1,3-ジメトキシプロパンなどが挙げられる。
【0028】
(調製方法)
固体触媒成分(A)の具体的な製造方法を数例挙げて以下に簡単に述べる。
(1) マグネシウム化合物、電子供与体(a)および炭化水素溶媒からなる溶液を、有機金属化合物と接触反応させて固体を析出させた後、または析出させながらチタン化合物と接触反応させる方法。
(2) マグネシウム化合物と電子供与体(a)からなる錯体を有機金属化合物と接触、反応させた後、チタン化合物を接触反応させる方法。
(3) 無機担体と有機マグネシウム化合物との接触物に、チタン化合物および好ましくは電子供与体(a)を接触反応させる方法。この際、あらかじめ該接触物をハロゲン含有化合物および/または有機金属化合物と接触反応させてもよい。
(4) マグネシウム化合物、電子供与体(a)、場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担体との混合物から、マグネシウム化合物の担持された無機または有機担体を得、次いでチタン化合物を接触させる方法。
(5) マグネシウム化合物、チタン化合物、電子供与体(a)、場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担体との接触により、マグネシウム、チタンの担持された固体状チタン触媒成分を得る方法。
(6) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有チタン化合物と接触反応させる方法。このとき電子供与体(a)を1回は用いる
(7) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有化合物と接触反応後、チタン化合物を接触させる方法。このとき電子供与体(a)を1回は用いる。
(8) アルコキシ基含有マグネシウム化合物をハロゲン含有チタン化合物と接触反応する方法。このとき電子供与体を1回(a)は用いる。
(9) アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供与体(a)からなる錯体をチタン化合物と接触反応する方法。
(10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供与体(a)からなる錯体を有機金属化合物と接触後チタン化合物と接触反応させる方法。
(11)マグネシウム化合物と、電子供与体(a)と、チタン化合物とを任意の順序で接触、反応させる方法。この反応は、各成分を電子供与体(a)および/または有機金属化合物やハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤で予備処理してもよい。なお、この方法においては、上記電子供与体(a)を少なくとも一回は用いることが好ましい。
(12)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と液状チタン化合物とを、好ましくは電子供与体(a)の存在下で反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出させる方法等を提示することができる。
【0029】
上記各成分を接触させるに際して、マグネシウム化合物1モル当り、電子供与体(a)は0.01〜5モル、好ましくは0.1〜1モルの量で用いられ、チタン化合物は0.01〜1000モル、好ましくは0.1〜200モルの量で用いられる。固体触媒成分(A)において、ハロゲン/チタン(原子比)は約2〜200、好ましくは約4〜100であり、電子供与体(a)/チタン(モル比)は約0.01〜100、好ましくは約0.2〜10であり、マグネシウム/チタン(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50であることが望ましい。
【0030】
このような固体触媒成分(A)は、単独でも使用することができるが、無機酸化物、有機ポリマー等の、多孔質物質に含浸させて使用することも可能である。
かかる多孔質無機酸化物としては、SiO2、Al2 3、MgO、TiO2、ZrO2、SiO2-Al2 3 複合酸化物、MgO-Al2 3 複合酸化物、MgO-SiO2 -Al2 3 複合酸化物等が挙げられ、多孔質有機ポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、スチレン-n,n'-アルキレンジメタクリルアミド共重合体、スチレン−エチレングリコールジメタクリル酸メチル共重合体、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、アクリル酸エチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレングリコールジメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリジン、ポリビニルピリジン、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレンなどに代表されるポリスチレン系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリオレフィン系のポリマーを挙げることができる。
【0031】
これらの多孔質物質のうち、SiO2、Al2 3、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好ましく用いられる。
(B)有機アルミニウム化合物
本発明で固体触媒成分(A)とともに使用される有機アルミニウム化合物(B)は、少なくとも分子内に一個のAl−炭素結合を有するものである。代表的なものを一般式で下記に示す。
【0032】
2 m AlY3-m
3 4Al−O−AlR56
(式中、R2 〜R6は炭素原子数1〜8個の炭化水素基を、Yはハロゲン、水素またはアルコキシ基を表す。R2 〜R6はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、mは2≦m≦3で表される数字である。)
有機アルミニウム化合物(B)の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;
トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物などのトリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物;
テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサンなどのアルキルアルモキサンが例示できる。
【0033】
これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキルアルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物、またはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0034】
電子供与体(C)
本発明で固体状触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)とともに使用される電子供与体(C)の具体例としては、窒素原子を含む化合物、イオウ原子を含む化合物、酸素原子を含む化合物、有機ケイ素化合物などが挙げられる。
窒素原子を含む化合物としては、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、2,6-ジメチルピペリジン、2,6-ジエチルピペリジン、2,6-ジイソプロピルピペリジン、2,6-ジイソブチル-4-メチルピペリジン、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、2,2,5,5-テトラメチルピロリジン、2,5-ジメチルピロリジン、2,5-ジエチルピロリジン、2,5-ジイソプロピルピロリジン、1,2,2,5,5-ペンタメチルピロリジン、2,2,5-トリメチルピロリジン、2-メチルピリジン、3-メチルピリジン、4-メチルピリジン、2,6-ジイソプロピルピリジン、2,6-ジイソブチルピリジン、1,2,4-トリメチルピペリジン、2,5-ジメチルピペリジン、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸アミド、安息香酸アミド、2-メチルピロール、2,5-ジメチルピロール、イミダゾール、トルイル酸アミド、ベンゾニトリル、アセトニトリル、アニリン、パラトルイジン、オルトトルイジン、メタトルイジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、テトラメチレンジアミン、トリブチルアミンなどが挙げられる。
【0035】
イオウ原子を含む化合物としては、チオフェノール、チオフェン、2-チオフェンカルボン酸エチル、3-チオフェンカルボン酸エチル、2-メチルチオフェン、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジエチルチオエーテル、ジフェニルチオエーテル、ベンゼンスルフォン酸メチル、メチルサルファイト、エチルサルファイトなどが挙げられる。
【0036】
酸素原子を含む化合物としては、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5-テトラエチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5-テトラメチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6-テトラエチルテトラヒドロピラン、2,2,6,6-テトラメチルテトラヒドロピラン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルジイソアミルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソール、アセトフェノン、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、o-トリル-t-ブチルケトン、メチル-2,6-ジ t-ブチルフェニルケトン、2-フラル酸エチル、2-フラル酸イソアミル、2-フラル酸メチル、2-フラル酸プロピルなどが挙げられる。
【0037】
有機ケイ素化合物としては、下記一般式(i)で表される化合物が挙げられる。
nSi(OR’)4-n …(i)
(式中、RおよびR’は炭化水素基であり、0<n<4である)
このような一般式(c)で示される有機ケイ素化合物として具体的には、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo-トリルジメトキシシラン、ビスm-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサンなどが挙げられる。
【0038】
重合条件
本発明に係るプロピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体の製造に用いられる原料樹脂は、上記触媒を用いてプロピレンとエチレン、または、プロピレンとエチレンと1-ブテンとを共重合させることにより製造することができる。
【0039】
共重合するに際し、有機アルミニウム化合物(B)は、固体触媒成分(A)中のTi原子のモル当たりモル比で5〜1000の範囲で用い、電子供与体(C)は有機アルミニウム化合物のモル当たりモル比で0.002〜0.5の範囲で用いることが好ましい。
重合温度は、懸濁重合法を実施する際には、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃であることが望ましく、溶液重合法を実施する際には、通常0〜250℃、好ましくは20〜200℃であることが望ましい。
【0040】
また気相重合法を実施する際には、重合温度は通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃であることが望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2 の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。得られる原料樹脂の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度、重合圧力を変化させることによって調節することができる。
【0041】
本発明では、以上の方法で得た原料樹脂は、ASTM D 1238(230℃、荷重2.16kg)の方法で測定したメルトフローレートが0.1〜10g/10分の範囲にあることが好ましい。
次いで、上記原料樹脂をパーオキサイドの存在化で加熱溶融処理して分子量を低下させる(以下「熱減成」という)。
【0042】
本発明で用いることのできるパーオキサイドとは、具体的には、アセチルパーオキシド、コハク酸パーオキシド、t-ブチルパーオクトエート、ベンジルパーオキシド、t-ブチルパーオキシマレイン酸、1-ヒドロキシ-1-ヒドロパーオキシジシクロヘキシルパーオキシド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシクロトネート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシブタン)、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシビバレート、ラウロイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシイソブチレート、ジ-t-ブチルパーオキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーアセテート、2,5-ジメチル−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルヒドロパーオキシド、t-ブチルクミルパーオキシド、p-メンタンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシフタレート、t-ブチルパーベンゾエート、ジクミルパーオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,4-ペンタンジオンパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0043】
上記パーオキサイドの存在下で熱減成する方法として具体的には、押出機などの混練装置を使用して、原料樹脂とパーオキサイドとを無溶媒で、混練、反応させて熱減成する方法が挙げられる。反応温度は、通常原料樹脂の融点以上、具体的には180〜250℃の範囲である。このような温度条件下における反応時間は、通常0.5〜10分間である。
【0044】
本発明に係るプロピレン・エチレン共重合体およびプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体は、上記のような特定のメルトフローレートを有する原料樹脂を、上述したようなメルトフローレートになるよう熱減成することが重要であり、このような処理により、本発明で特定する性状を有するプロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体が得られる。
【0045】
本発明に係るプロピレン・エチレン共重合体およびプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体は、必要に応じて、核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤などを配合することができる。また、本発明の目的を損なわない範囲で他の樹脂を少量配合してもよい。
【0046】
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が使用可能である。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、イオウ系酸化防止剤、ラクトーン系酸化防止剤、有機ホスファイト化合物、有機ホスフォナイト化合物、あるいはこれらを数種類組み合わせたものが使用できる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-t-ブチル-4-メトキシフェノール,n-オクタデシル-3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネート,2,2'-エチリデン-ビス(2,4-t-ブチルフェノール)、4,4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(4-t-ブチル-2,6-ジ−メチル-3-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン-3-(3',5'-ジ-t-ブチル)-4'-ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート〕メタン、3,9-ビス〔1,1-ジ-メチル-2-{β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどがある。中でも3,9-ビス{1,1-ジ-メチル-2-〔β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチルエチル}-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好ましく使用される。
【0047】
有機ホスファイト化合物としては、トリスイソデシルホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(ミックスドモノ、ジノニルフェニル)ホスファイト、トリスビフェニルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、トリス(オクチルチオプロピル)ホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、あるいはビストリデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル)ペンタエリスリトールジホスファイト、4,4'-イソプロピリデン-ジフェノールアルキルホスファイト、テトラトリデシル4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタントリホスファイトブタントリホスファイト、2,2',2''-ニトリロトリエチル−トリス[3,3',5,5'-テトラ-t-ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイル]フォスファイトなどが挙げられる。
【0048】
また有機フォスフォナイト化合物としてはテトラキス(2,4-ジ-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンホスフォナイトが挙げられる。
ラクトーン系酸化防止剤としては、5,7-ジ-トリ-3-(3,4ジ-メチルフェニル)-3H-ベンゾフラン-2-オンが挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ステアリルラウリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジイソブチレート、ジステアリルエチリデンジチオジグリコネート、ジ−β−ナフチルエチリデンジチオジグリコネート、ジミリスチルチオジプロピオネート等が挙げられる。
【0049】
滑剤としては、たとえばラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のナトリウム、カルシウム、マグネシウム塩などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また滑剤の配合量は、プロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体100重量部に対して、通常0.1〜3重量部程度、好ましくは0.1〜2重量部程度である。
【0050】
本発明では、不織布の触感にぬめり感を与えるために、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のアミド、またはこれらの飽和または不飽和脂肪酸のビスアマイドを用いることが好ましい。これらのうちでは、エルカ酸アミド、エチレンビスステアロアマイドが好ましい。これらの脂肪酸アミドはプロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で配合することが好ましい。
【0051】
本発明では、プロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体に元素の周期表第1族および第2族から選ばれた金属の1以上の水酸化物あるいは、ハイドロタルサイトを少量配合することが好ましい。
本発明で好ましく用いられる元素の周期表第1族および第2族から選ばれた金属の1以上の水酸化物とは、該金属原子に対して水酸基が1つ以上結合している化合物を意味するものである。具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙げられる。これらの中でもハイドロタルサイトを用いることが好ましい。
【0052】
滑剤としては、例えば、ジメチルシロキサンなどが挙げられる。着色剤としては、例えば、TiO2 、CaCO3 などの無機系着色剤、フタロシアニンなどの有機系着色剤などが挙げられる。
不織布の製造方法
本発明のプロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体から不織布を製造する方法としては、例えばいわゆるスパンボンド成形方法により製造できる。
【0053】
具体的には、ギアーポンプ付きの押出機でプロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体を溶融後、その先端ダイス部に形成された単孔、もしくは多孔の微細ノズルより吐出し、押し出されたストランドを横風を流動させた、またはさせていない冷却ゾーンで冷却固化した後、冷却ゾーンの下に備え付けられたエアーエジェクターにより吸引して紡糸し、移動中の搬送ベルト上に例えば先端が幅方向に左右に揺動するノズルガイドを通じて厚さ方向、および幅方向に均一になるように蓄積する方法で不織布を得る方法が例示できる。
【0054】
上記方法で得た不織布は通常次いで交絡処理を施す。交絡処理は、エンボスロールまたは平ロールで加熱加圧処理して、熱融着により構成繊維を接着する方法等の方法にしたがって行うことができる。このとき、加熱温度は、100〜160℃程度であり、加圧力は、20〜60kg/cm2 程度である。
上記製造方法で得られた不織布の構成繊維の繊度は、通常、3.0d以下であり、良好な風合いが得られる点で、さらに好ましくは2.0d以下である。
【0055】
この不織布層の目付量は、好ましくは10〜25g/m2 であり、柔軟性に優れる点で、特に10〜20g/m2 である。
また、上記方法で得られた不織布の柔軟性(KES KOSHI)は好ましくは10以下、特に8以下であるものである。柔軟性の測定は後述するような方法で行われる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の不織布用ポリプロピレンからは極細繊維からなる不織布を安定的に製造できる。
本発明の不織布用ポリプロピレンから製造された不織布は、柔軟性に優れる。そのため、これから得られた不織布は、紙おむつ、衛生ナプキン等の吸収性物品のシート材、タオル、包帯等の用途に好適である。
【0057】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における柔軟度および表面の触感の評価または測定は、下記の方法にしたがって行った。
【0058】
表面の触感
不織布の表面を指先で撫で、触感で表面のベタツキの有無を評価した。
Figure 0004212764
均一性
不織布から無作為に1m平方のサンプルを10枚切取り、黒い紙の上に置き、均一性を目視により下記の3段階にて評価した。
【0059】
1:比較的均一である。
2:多少はムラがある。
3:かなりムラがある。
紡糸性
破断糸径の測定と同様の方法で溶融紡糸を行い、引き取りロール速度を上昇させ、糸が破断するまでの過程において、糸の安定性(ゆれ、糸の太さむら)を評価した。
【0060】
○:安定、×:不安定
柔軟性
不織布サンプル(200mm×200mm、目付け23±1g/m2)について、カトーテック(株)製のKES−FBシステムにより、引張り、せん断、圧縮、表面摩擦、曲げ試験の各測定を、測定条件としてニット高感度条件にて行い、その結果をニットアンダーウェアー(サマー)条件にて計測した値をKOSHI値とした。この値の低いものほど柔軟性が優れる。
【0061】
繊維径
繊維をスライドグラスに固定して、二次元測定器(顕微鏡)で試験片の直径を測定し、この直径と試験片の比重によりデニールを計算して求める。
デニール(d)
デニールは繊維等の太さをあらわす単位で、9000mの長さ当たりの重量のグラム数である。
【0062】
破断糸径の測定
ポリプロピレンに、フェノール系安定剤(商品名:イルガノックス3114)500ppm、リン系安定剤(商品名:イルガフォス168)1000ppm、ステアリン酸カルシウム200ppm、ハイドロタルサイト400ppm、エルカ酸アミド1000ppmを配合後押出機に供給して溶融混練し、孔径0.5mmφ、孔数90個の紡糸孔を有する紡糸口金から、単孔当り0.05g/分の吐出量で溶融紡糸を行い、引取りロール速度を上昇させ、糸が破断した時の引取り速度を測定する。この引取り速度と押出し速度より、破断時の糸径を算出した。10回測定を行い、これらの平均値を算出した。
【0063】
【実施例1】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
予備重合
攪拌機を取り付けた50リットルの反応器に、窒素ガス雰囲気下、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体チタン触媒成分30gおよびn-ヘプタン20リットルを入れ、攪拌しながら−5℃に冷却した。次に、トリエチルアルミニウムのn-ヘプタン溶液(2.0モル/リットル)およびジシクロペンチルジメトキシシランのn-ヘプタン溶液(0.01モル/リットル)をそれぞれ60ミリモル/リットルおよび10ミリモル/リットルとなるように添加し、5分間攪拌した。次いで、系内を減圧した後、プロピレンを連続的に総計で90g供給し、プロピレンを25℃で、15分間重合させた。重合終了後、プロピレンを窒素ガスでパージし、各10リットルのブタンで3回、室温にて固相部を洗浄し、予備重合触媒のブタン懸濁液に調製した。
【0064】
本重合
攪拌機を備えた600リットル(内径60cm)の重合器(連続式重合装置)により、プロピレンとエチレンとを連続的に共重合させた。
重合器に200リットルのプロピレン、重合温度70℃を保持した状態で、予備重合触媒のブタン懸濁液をチタン原子に換算して0.33ミリモル/時間、さらにトリエチルアルミニウム10ミリモル/時間、ジシクロペンチルジメトキシシラン10ミリモル/時間の量で連続的に供給した。また、モノマーはプロピレン84kg/h、エチレンおよび水素は気相部のガス組成が各々エチレン4000ppm、水素1600ppmとなるように連続的に供給した。滞留時間は1時間となるように、ほぼ連続的にポリマー懸濁液を抜き出した。
【0065】
このようにしてメルトフローレートが2g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP1」という。)の粉体を準備した。
プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成
このPP1と、このPP1に対して0.08重量%のパーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレート(MFR)が65g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であり、Mw/Mnが2.4であり、Mz/Mwが1.84であり、融点が144℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP2」という。)を得た。
(不織布の製造)
PP2に、フェノール系安定剤(商品名:イルガノックス3114)500ppm、リン系安定剤(商品名:イルガフォス168)1000ppm、ステアリン酸カルシウム200ppm、ハイドロタルサイト400ppm、エルカ酸アミド1000ppmを配合後押出機に供給して溶融混練し、孔径0.6mmφ、孔数1093個の紡糸孔を有する紡糸口金から、単孔当り0.5g/分の吐出量で溶融紡糸を行い、フィラメントを成形し、捕集面上に堆積させた。その後、熱エンボスロール(エンボス面積率:7.1%)で交絡処理して目付量22g/m2 不織布を製造した。得られた不織布について、感触、均一性、紡糸性、柔軟性および繊維径の評価または測定を行い、また破断糸径の測定を行った。結果を表1に示す。
【0066】
【実施例2】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
エチレンおよび水素を、気相部のガス組成が各々エチレン6000ppm、水素1600ppmとなるように供給したこと以外は、実施例1の本重合と同様にしてプロピレンとエチレンとを共重合した。
【0067】
このようにしてメルトフローレートが2g/10分、エチレン含有量が4重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP3」という。)の粉体を準備した。
プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成
このPP3と、PP3に対して0.08重量%のパーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレートが65g/10分であり、エチレン含有量が4重量%であり、Mw/Mnが2.2であり、Mz/Mwが1.81であり、融点が136℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP4」という。)を得た。
(不織布の製造)
PP2に代えてPP4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/m2)を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0068】
【実施例3】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
エチレンおよび水素を、気相部のガス組成が各々エチレン9000ppm、水素1600ppmとなるように供給したこと以外は、実施例1の本重合と同様にしてプロピレンとエチレンとを共重合した。
【0069】
このようにしてメルトフローレートが2g/10分、エチレン含有量が5.2重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP5」という。)の粉体を準備した。
プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成
このPP5と、PP5に対して0.07重量%のパーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレートが63g/10分であり、エチレン含有量が5.2重量%であり、Mw/Mnが2.3であり、Mz/Mwが1.88であり、融点が132℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP6」という。)を得た。
(不織布の製造)
PP2に代えてPP6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/m2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0070】
【実施例4】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが2g/10分、エチレン含有量が5.2重量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP7」という。)の粉体を準備した。
【0071】
このPP7と、PP7に対して0.11重量%のパーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレートが120g/10分であり、エチレン含有量が5.2重量%であり、Mw/Mnが2.55であり、Mz/Mwが1.83であり、融点が132℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP8」という。)を得た。
(不織布の製造)
PP2に代えてPP8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/m2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0072】
【比較例1】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが18g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP9」という。)を準備した。
【0073】
PP1に代えて、このPP9を用い、パーカドックス14の配合量を0.03重量%としたこと以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが58g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であり、Mw/Mnが3.31であり、Mz/Mwが2.44であり、融点が144℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP10」という。)を得た。
【0074】
PP2に代えて、PP10を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0075】
【比較例2】
(プロピレン・エチレンランダム共重合体の製造)
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが31g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP11」という。)を準備した。
【0076】
PP1に代えて、このPP11を用い、パーカドックス14の配合量を0.02重量%としたこと以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが55g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であり、Mw/Mnが3.8であり、Mz/Mwが2.7であり、融点が144℃であるプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP12」という。)を得た。
【0077】
PP2に代えて、PP12を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/m2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0078】
【比較例3】
PP1にパーカドックス14を0.03重量部配合したこと以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが30g/10分であり、エチレン含有量が4.9重量%であり、Mw/Mnが2.69であり、Mz/Mwが2.10、融点が133℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「ポリプロピレン13」という。)を得た。
【0079】
PP2に代えて、PP13を用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0080】
【比較例4】
(プロピレン単独重合体の製造)
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが10g/10分であり、エチレン含有量が0重量%であるプロピレン単独重合体(以下「PP14」という。)を準備した。
【0081】
PP1に代えて、このポリプロピレン14を用い、パーカドックス14の配合量を0.03重量%とたこと以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが41g/10分であり、Mw/Mnが3.43であり、Mz/Mwが2.26であり、融点が161℃であるプロピレン単独重合体(以下「ポリプロピレン15」という。)を得た。
【0082】
ポリプロピレン2に代えて、ポリプロピレン15を用いたこと以外は実施例1と同様にして、不織布を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
Figure 0004212764

Claims (1)

  1. (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる触媒系を用いて得られた共重合体を熱減成することにより製造され、エチレン含有量が2.0〜10.0モル%の範囲にあるプロピレン・エチレンランダム共重合体であって、メルトフローレート(ASTM D1238、230℃、荷重:2.16kg)が15〜150g/10分の範囲にあり、Mw/Mnが3以下であり、Mz/Mwが1.81〜2.0の範囲にあり、融点が125〜150℃の範囲にあり、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸からなる群より選ばれる飽和もしくは不飽和脂肪酸のアミド、またはこれらの飽和もしくは不飽和脂肪酸のビスアマイドがプロピレン・エチレン共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で配合されてなるポリプロピレンからなることを特徴とするポリプロピレン製不織布
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