JP2002105828A - 柔軟性不織布用ポリプロピレン - Google Patents

柔軟性不織布用ポリプロピレン

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Abstract

(57)【要約】 【課題】柔軟性に優れ、かつ極細繊維を安定的に製造す
ることができるような柔軟性不織布の素材として好適な
ポリプロピレンを提供すること。 【解決手段】柔軟性不織布用ポリプロピレンは、エチレ
ン含有量が2.0〜10.0モル%の範囲にあるプロピ
レン・エチレンランダム共重合体またはエチレン含有量
が1.0〜5.0モル%の範囲にあり、1-ブテン含量が
1.0〜5.0モル%の範囲にあるプロピレン・エチレ
ン・1-ブテンランダム共重合体であって、メルトフロー
レート(ASTM D1238、230℃、荷重:2.
16kg)が15〜150g/10分の範囲にあり、Mw
/Mnが3以下であり、Mz/Mwが2以下であり、融
点が125〜150℃の範囲にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性不織布用ポ
リプロピレンに関し、さらに詳しくは、特に柔軟性に優
れ、かつ極細繊維を安定的に製造することができるよう
な柔軟性不織布の素材として好適なポリプロピレンに関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】一般に、紙おむつ等の吸収性物品
は、体液を吸収して保持する吸収材を、吸収性物品の内
側に配置されるフェーシング材と、外側に配置される表
面シートとで包み、内包する構造を有する。この吸収性
物品の表面シートの素材は、内部に配設された吸収材に
吸収された液体が外側に滲み出さないように、不透水性
を有するとともに、内部に生じる水蒸気等が吸収性物品
の内側に滞留して蒸れの原因となるのを防止するため、
適度に水蒸気が外部に透過・放散するための透湿性を有
することも求められる。
【0003】このようなシート素材として用いられてい
る不織布は、通常、ヒートシールによる熱融着によっ
て、他の部材との接着、および所要の形状への成形加工
が行われる。このように、熱融着によって成形される不
織布の構成繊維は、熱融着性を有することが求められ
る。熱融着性を有する繊維としては、例えばポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエステル等からなる繊維が知
られている。
【0004】また、紙おむつ等の吸収性物品のシート素
材に用いられる不織布は、使用時の吸収性物品の動き、
形状の変化に柔軟に対応して、しかもごわごわとした硬
い感触を与えることなく、良好な触感を有することを求
められる。良好な感触を与えるためには不織布を形成
する繊維自体が柔軟であること、繊維径を細くしてし
なやかさを増すことが要求される。しかし、繊維径の細
い繊維を安定的に製造することは容易ではない。
【0005】
【発明の目的】本発明は上記のような従来技術に鑑みて
なされたものであって、紙おむつ等の衛生材のシート素
材に好適な柔軟性不織布用ポリプロピレンを提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る柔軟性不織布用ポリプロピ
レンは、エチレン含有量が2.0〜10.0モル%の範
囲にあるプロピレン・エチレンランダム共重合体であっ
て、メルトフローレート(ASTM D1238、23
0℃、荷重:2.16kg)が15〜150g/10分の
範囲にあり、Mw/Mnが3以下であり、Mz/Mwが
2以下であり、融点が125〜150℃の範囲にあるこ
とを特徴としている。
【0007】また本発明の他の態様に係る柔軟性不織布
用ポリプロピレンは、エチレン含有量が1.0〜5.0
モル%の範囲にあり、1-ブテン含量が1.0〜5.0モ
ル%の範囲にあるプロピレン・エチレン・1-ブテンラン
ダム共重合体であって、メルトフローレート(ASTM
D1238、230℃、荷重:2.16kg)が15
〜150g/10分の範囲にあり、Mw/Mnが3以下で
あり、Mz/Mwが2以下であり、融点が125〜15
0℃の範囲にあることを特徴としている。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明の柔軟性不織布用ポ
リプロピレンについて具体的に説明する。本発明に係る
柔軟性不織布用ポリプロピレンは、プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体またはプロピレン・エチレン・1-ブ
テンランダム共重合体を主成分とする。
【0009】プロピレン・エチレンランダム共重合体 プロピレン・エチレンランダム共重合体は、エチレン含
有量が通常2.0〜10.0モル%、好ましくは3.0
〜9.0モル%、特に好ましくは3.5〜8.0モル%
の範囲にある。エチレン含有量がこの範囲にあると安定
的に柔軟性に優れる不織布が得られる。
【0010】メルトフローレート(ASTM D123
8、190℃、荷重:2.16kg)は、通常15〜1
50g/10分、好ましくは25〜130g/10分、特に
好ましくは35〜100g/10分の範囲にある。MFR
がこの範囲内にあると、紡糸性が良好である。ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求め
た重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との
比(Mw/Mn)は、通常3以下、好ましくは2.5以
下である。
【0011】Mw/Mnが上記範囲内にあると、繊維径
の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。G
PCにより求めた平均分子量(Mz)と重量平均分子量
(Mw)との比(Mz/Mw)は、2.0以下、好まし
くは1.9以下である。Mz/Mwが上記範囲内にある
と、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能
となる。
【0012】示差走査型熱量計(DSC)で昇温速度1
0℃/分で測定した融点は、通常125〜150℃、好
ましくは127〜145℃、特に130〜143℃の範
囲にある。融点がこの範囲にあるとエンボスロールでの
熱接着性に優れる。このようなプロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体は、例えば後述するような方法で製造す
ることができる。
【0013】プロピレン・エチレン・1-ブテンランダム
共重合体 プロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体は、
エチレン含有量が通常1.0〜5.0モル%、好ましく
は1.5〜4.5モル%、特に2.0〜4モル%の範囲
にあり、1-ブテン含有量が通常1.0〜5.0モル%、
好ましくは1.5〜4.5モル%、特に2.0〜4モル
%の範囲にある。エチレン含有量および1-ブテン含有量
がこの範囲にあると、柔軟性に優れる不織布が得られ
る。
【0014】MFR(ASTM D1238、190
℃、荷重:2.16kg)は、通常15〜150g/10
分、好ましくは25〜130g/10分、特に35〜10
0g/10分の範囲にある。MFRがこの範囲にあると紡
糸性が良好である。GPCによりもとめた重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が3以下、好ましくは2.5以下である。
【0015】Mw/Mnが上記範囲内にあると、繊維径
の小さい繊維を安定的に生産することが可能となる。G
PCによりもとめた平均分子量(Mz)と重量平均分子
量(Mw)の比(Mz/Mw)が2.0以下、好ましく
は1.9以下である。Mz/Mwが上記範囲内にある
と、繊維径の小さい繊維を安定的に生産することが可能
となる。
【0016】示差走査型熱量計(DSC)で昇温速度1
0℃/分で測定した融点は、通常125〜150℃、好
ましくは127〜145℃、特に130℃〜143℃の
範囲にある。融点がこの範囲にあるとエンボスロールで
の熱接着性に優れる。このようなプロピレン・エチレン
・1-ブテンランダム共重合体は、例えば下記のような方
法で製造することができる。
【0017】製造方法 プロピレン・エチレンランダム共重合体およびプロピレ
ン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体は、例えば
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機
アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる
触媒系を用いて得られた共重合体(原料樹脂)を熱減成
することにより製造することができる。
【0018】〔(A)固体触媒成分〕固体触媒成分
(A)は、例えばマグネシウム化合物と、チタン化合物
と、電子供与体(a)とを接触させることにより調製す
ることができる。 (マグネシウム化合物)固体触媒成分(A)の調製に用
いられるマグネシウム化合物としては、マグネシウム−
炭素結合やマグネシウム−水素結合を持った還元能を有
するマグネシウム化合物、あるいは、還元能を持たない
マグネシウム化合物を用いることができる。還元能を有
するマグネシウム化合物の具体例としては、ジメチルマ
グネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネ
シウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウ
ム、ブチルエチルマグネシウム、エチルマグネシウムク
ロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ヘキシルマ
グネシウムクロライド、ブチルエトキシマグネシム、ブ
チルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。
【0019】これら還元能を有するマグネシウム化合物
は、有機アルミニウム化合物との錯化合物の形態で用い
てもよい。一方、還元能を持たないマグネシウム化合物
の具体例としては、マグネシウムジクロライド、マグネ
シウムジブロマイド、マグネシウムジアイオダイド等の
ジハロゲン化マグネシウム化合物、メトキシマグネシウ
ムクロライド、エトキシマグネシウムクロライド、ブト
キシマグネシウムクロライド、イソプロポキシマグネシ
ウムクロライド、フェノキシマグネシウムクロライド等
のアルコキシマグネシウムハライド化合物、ジエトキシ
マグネシウム、ジブトキシマグネシウム、ジイソプロポ
キシマグネシウム、ジフェノキシマグネシウム等のジア
ルコキシマグネシウム化合物、ラウリル酸マグネシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等のマグネシウムのカル
ボン酸塩等が挙げられる。これら還元能を持たないマグ
ネシウム化合物は、予め或いは固体触媒成分の調製時に
還元能を持ったマグネシウム化合物から公知の方法で合
成したものであってもよい。
【0020】(チタン化合物)固体触媒成分(A)の調
製に用いられるチタン化合物として具体的には、例え
ば、次式で示される4価のチタン化合物が挙げられる。 Ti(OR1 g4-g (式中、R1 は炭化水素基であり、Xはハロゲン原子で
あり、gは0≦g≦4である) このようなチタン化合物として、具体的には、TiCl
4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チタ
ン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl 3
Ti(O-n-C49)Cl3、Ti(OC25)Br3
Ti(O-iso-C49)Br3 などのトリハロゲン化ア
ルコキシチタン;Ti(OCH32Cl2、Ti(OC2
52Cl2、Ti(O-n-C492Cl2、Ti(OC
252Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;
Ti(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、Ti
(O-n-C493Cl、Ti(OC253Br などの
モノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OC
34、Ti(OC254、Ti(O-n-C494
Ti(O-iso-C494、Ti(O-2-エチルヘキシ
ル)4などのテトラアルコキシチタンなどを例示するこ
とができる。
【0021】(電子供与体(a))固体触媒成分(A)
の調製の際に用いられる電子供与体(a)としては、ア
ルコール類、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステ
ル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミ
ン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含
酸素環状化合物などが挙げられる。これのうちカルボン
酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類、カル
ボン酸ハロゲン化物、アルコール類、エーテル類が好ま
しく用いられる。
【0022】より具体的には、アルコール類としては、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピル
アルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭
素原子数1〜18のアルコール類;トリクロロメタノー
ル、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールな
どの炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類が
挙げられる。
【0023】フェノール類としては、フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフ
ェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフ
トールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素原子数
6〜20のフェノール類が挙げられる。ケトン類として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノ
ンなどの炭素原子数3〜15のケトン類が挙げられる。
【0024】アルデヒド類としては、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなど
の炭素原子数2〜15のアルデヒド類が挙げられる。カ
ルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの脂肪族モノカ
ルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジ
カルボン酸;酒石酸などの脂肪族オキシカルボン酸;シ
クロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカル
ボン酸、シス-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、シス-
4-メチルシクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸などの脂環
式カルボン酸;安息香酸、トルイル酸、アニス酸、p−
第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸などの芳
香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト酸、ト
リメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸などの芳香族多価
カルボン酸などが挙げられる。
【0025】カルボン酸の無水物類としては、上記のカ
ルボン酸類の酸無水物が使用し得る。有機酸ハライド類
としては、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、ト
ルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素原子数
2〜15の酸ハライド類が挙げられる。
【0026】有機酸または無機酸のエステル類として
は、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニ
ル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、
クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸
メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸
エチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ
-n-プロピルフタレート、ジイソプロピルフタレート、
ジ-n-ブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジ-
n-アミルフタレート、ジイソアミルフタレート、エチル
-n-ブチルフタレート、エチルイソブチルフタレート、
エチル-n-プロピルフタレート、安息香酸メチル、安息
香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息
香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェ
ニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル
酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、
アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エ
チル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、クマリ
ン、フタリド、炭酸エチルなどの炭素原子数2〜30の
有機酸もしくは無機酸のエステル類が挙げられる。
【0027】エーテル類としては、メチルエーテル、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテ
ル、アミルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、
ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジネオペン
チルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテ
ル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミルエーテ
ル、エチルイソブチルエーテル、2,2-ジイソブチル-1,3
-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-イソペンチル
−1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ビス(シクロヘキシル
メチル)-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-
3,7-ジメチルオクチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-
ジイソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロ
ピル-2-シクロヘキシルメチル-1,3-ジメトキシプロパ
ン、2,2-ジシクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、2
-イソプロピル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパ
ン、2,2-ジイソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2
-ジプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル
-2-シクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプ
ロピル-2-シクロペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,
2-ジシクロペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、2-ヘプ
チル-2-ペンチル-1,3-ジメトキシプロパンなどが挙げら
れる。
【0028】(調製方法)固体触媒成分(A)の具体的
な製造方法を数例挙げて以下に簡単に述べる。 (1) マグネシウム化合物、電子供与体(a)および炭化
水素溶媒からなる溶液を、有機金属化合物と接触反応さ
せて固体を析出させた後、または析出させながらチタン
化合物と接触反応させる方法。 (2) マグネシウム化合物と電子供与体(a)からなる錯
体を有機金属化合物と接触、反応させた後、チタン化合
物を接触反応させる方法。 (3) 無機担体と有機マグネシウム化合物との接触物に、
チタン化合物および好ましくは電子供与体(a)を接触
反応させる方法。この際、あらかじめ該接触物をハロゲ
ン含有化合物および/または有機金属化合物と接触反応
させてもよい。 (4) マグネシウム化合物、電子供与体(a)、場合によ
っては更に炭化水素溶媒を含む溶液と無機または有機担
体との混合物から、マグネシウム化合物の担持された無
機または有機担体を得、次いでチタン化合物を接触させ
る方法。 (5) マグネシウム化合物、チタン化合物、電子供与体
(a)、場合によっては更に炭化水素溶媒を含む溶液と
無機または有機担体との接触により、マグネシウム、チ
タンの担持された固体状チタン触媒成分を得る方法。 (6) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有
チタン化合物と接触反応させる方法。このとき電子供与
体(a)を1回は用いる (7) 液状状態の有機マグネシウム化合物をハロゲン含有
化合物と接触反応後、チタン化合物を接触させる方法。
このとき電子供与体(a)を1回は用いる。 (8) アルコキシ基含有マグネシウム化合物をハロゲン含
有チタン化合物と接触反応する方法。このとき電子供与
体を1回(a)は用いる。 (9) アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供
与体(a)からなる錯体をチタン化合物と接触反応する
方法。 (10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物および電子供
与体(a)からなる錯体を有機金属化合物と接触後チタ
ン化合物と接触反応させる方法。 (11)マグネシウム化合物と、電子供与体(a)と、チタ
ン化合物とを任意の順序で接触、反応させる方法。この
反応は、各成分を電子供与体(a)および/または有機
金属化合物やハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤
で予備処理してもよい。なお、この方法においては、上
記電子供与体(a)を少なくとも一回は用いることが好
ましい。 (12)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と液状
チタン化合物とを、好ましくは電子供与体(a)の存在
下で反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を
析出させる方法等を提示することができる。
【0029】上記各成分を接触させるに際して、マグネ
シウム化合物1モル当り、電子供与体(a)は0.01
〜5モル、好ましくは0.1〜1モルの量で用いられ、
チタン化合物は0.01〜1000モル、好ましくは
0.1〜200モルの量で用いられる。固体触媒成分
(A)において、ハロゲン/チタン(原子比)は約2〜
200、好ましくは約4〜100であり、電子供与体
(a)/チタン(モル比)は約0.01〜100、好ま
しくは約0.2〜10であり、マグネシウム/チタン
(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50であ
ることが望ましい。
【0030】このような固体触媒成分(A)は、単独で
も使用することができるが、無機酸化物、有機ポリマー
等の、多孔質物質に含浸させて使用することも可能であ
る。かかる多孔質無機酸化物としては、SiO2、Al
2 3、MgO、TiO2、ZrO2、SiO2-Al2
3 複合酸化物、MgO-Al2 3 複合酸化物、MgO-
SiO2 -Al2 3 複合酸化物等が挙げられ、多孔質
有機ポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン-ジビ
ニルベンゼン共重合体、スチレン-n,n'-アルキレンジメ
タクリルアミド共重合体、スチレン−エチレングリコー
ルジメタクリル酸メチル共重合体、ポリアクリル酸エチ
ル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ア
クリル酸エチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタ
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼ
ン共重合体、ポリエチレングリコールジメタクリル酸メ
チル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ジビ
ニルベンゼン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピ
ロリジン、ポリビニルピリジン、エチルビニルベンゼン
−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレン、エチレン
−アクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレンなどに代
表されるポリスチレン系、ポリアクリル酸エステル系、
ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリオレ
フィン系のポリマーを挙げることができる。
【0031】これらの多孔質物質のうち、SiO2、A
2 3、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好ま
しく用いられる。(B)有機アルミニウム化合物 本発明で固体触媒成分(A)とともに使用される有機ア
ルミニウム化合物(B)は、少なくとも分子内に一個の
Al−炭素結合を有するものである。代表的なものを一
般式で下記に示す。
【0032】R2 m AlY3-m3 4Al−O−AlR56 (式中、R2 〜R6は炭素原子数1〜8個の炭化水素基
を、Yはハロゲン、水素またはアルコキシ基を表す。R
2 〜R6はそれぞれ同一であっても異なっていてもよ
い。また、mは2≦m≦3で表される数字である。) 有機アルミニウム化合物(B)の具体例としては、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウ
ム;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチル
アルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウ
ムハイドライド;トリエチルアルミニウムとジエチルア
ルミニウムクロライドの混合物などのトリアルキルアル
ミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物;
テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキ
サンなどのアルキルアルモキサンが例示できる。
【0033】これらの有機アルミニウム化合物のうち、
トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウム
とジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキル
アルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物、ま
たはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0034】電子供与体(C) 本発明で固体状触媒成分(A)、有機アルミニウム化合
物(B)とともに使用される電子供与体(C)の具体例
としては、窒素原子を含む化合物、イオウ原子を含む化
合物、酸素原子を含む化合物、有機ケイ素化合物などが
挙げられる。窒素原子を含む化合物としては、2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン、2,6-ジメチルピペリジン、2,
6-ジエチルピペリジン、2,6-ジイソプロピルピペリジ
ン、2,6-ジイソブチル-4-メチルピペリジン、1,2,2,6,6
-ペンタメチルピペリジン、2,2,5,5-テトラメチルピロ
リジン、2,5-ジメチルピロリジン、2,5-ジエチルピロリ
ジン、2,5-ジイソプロピルピロリジン、1,2,2,5,5-ペン
タメチルピロリジン、2,2,5-トリメチルピロリジン、2-
メチルピリジン、3-メチルピリジン、4-メチルピリジ
ン、2,6-ジイソプロピルピリジン、2,6-ジイソブチルピ
リジン、1,2,4-トリメチルピペリジン、2,5-ジメチルピ
ペリジン、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコ
チン酸アミド、安息香酸アミド、2-メチルピロール、2,
5-ジメチルピロール、イミダゾール、トルイル酸アミ
ド、ベンゾニトリル、アセトニトリル、アニリン、パラ
トルイジン、オルトトルイジン、メタトルイジン、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、テト
ラメチレンジアミン、トリブチルアミンなどが挙げられ
る。
【0035】イオウ原子を含む化合物としては、チオフ
ェノール、チオフェン、2-チオフェンカルボン酸エチ
ル、3-チオフェンカルボン酸エチル、2-メチルチオフェ
ン、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、イソプ
ロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ジエチルチ
オエーテル、ジフェニルチオエーテル、ベンゼンスルフ
ォン酸メチル、メチルサルファイト、エチルサルファイ
トなどが挙げられる。
【0036】酸素原子を含む化合物としては、テトラヒ
ドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテ
トラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、2,2,
5,5-テトラエチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5-テトラ
メチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6-テトラエチルテト
ラヒドロピラン、2,2,6,6-テトラメチルテトラヒドロピ
ラン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテルジイソアミルエーテル、ジフェニ
ルエーテル、アニソール、アセトフェノン、アセトン、
メチルエチルケトン、アセチルアセトン、o-トリル-t-
ブチルケトン、メチル-2,6-ジ t-ブチルフェニルケト
ン、2-フラル酸エチル、2-フラル酸イソアミル、2-フラ
ル酸メチル、2-フラル酸プロピルなどが挙げられる。
【0037】有機ケイ素化合物としては、下記一般式
(i)で表される化合物が挙げられる。 RnSi(OR’)4-n …(i) (式中、RおよびR’は炭化水素基であり、0<n<4
である) このような一般式(c)で示される有機ケイ素化合物と
して具体的には、トリメチルメトキシシラン、トリメチ
ルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo-ト
リルジメトキシシラン、ビスm-トリルジメトキシシラ
ン、ビスp-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジエ
トキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ラン、n-プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメト
キシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、γ-クロルプロピルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、n-ブチルトリエトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ-アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラ
ン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブト
キシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチル
フェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、
ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシ
ジシロキサンなどが挙げられる。
【0038】重合条件 本発明に係るプロピレン・エチレンランダム共重合体ま
たはプロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共重合体
の製造に用いられる原料樹脂は、上記触媒を用いてプロ
ピレンとエチレン、または、プロピレンとエチレンと1-
ブテンとを共重合させることにより製造することができ
る。
【0039】共重合するに際し、有機アルミニウム化合
物(B)は、固体触媒成分(A)中のTi原子のモル当
たりモル比で5〜1000の範囲で用い、電子供与体
(C)は有機アルミニウム化合物のモル当たりモル比で
0.002〜0.5の範囲で用いることが好ましい。重
合温度は、懸濁重合法を実施する際には、通常−50〜
100℃、好ましくは0〜90℃であることが望まし
く、溶液重合法を実施する際には、通常0〜250℃、
好ましくは20〜200℃であることが望ましい。
【0040】また気相重合法を実施する際には、重合温
度は通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃であ
ることが望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100k
g/cm2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2 の条件
下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のい
ずれの方法においても行うことができる。さらに重合を
反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能であ
る。得られる原料樹脂の分子量は、重合系に水素を存在
させるか、または重合温度、重合圧力を変化させること
によって調節することができる。
【0041】本発明では、以上の方法で得た原料樹脂
は、ASTM D 1238(230℃、荷重2.16k
g)の方法で測定したメルトフローレートが0.1〜1
0g/10分の範囲にあることが好ましい。次いで、上記
原料樹脂をパーオキサイドの存在化で加熱溶融処理して
分子量を低下させる(以下「熱減成」という)。
【0042】本発明で用いることのできるパーオキサイ
ドとは、具体的には、アセチルパーオキシド、コハク酸
パーオキシド、t-ブチルパーオクトエート、ベンジルパ
ーオキシド、t-ブチルパーオキシマレイン酸、1-ヒドロ
キシ-1-ヒドロパーオキシジシクロヘキシルパーオキシ
ド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチ
ルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシクロトネート、
2,2-ビス(t-ブチルパーオキシブタン)、t-ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシ
ビバレート、ラウロイルパーオキシド、t-ブチルパーオ
キシイソブチレート、ジ-t-ブチルパーオキシド、1,1,
3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノ
エート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーアセテー
ト、2,5-ジメチル−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン、
t-ブチルヒドロパーオキシド、t-ブチルクミルパーオキ
シド、p-メンタンヒドロパーオキシド、メチルエチルケ
トンパーオキシド、ジ-t-ブチルパーオキシフタレー
ト、t-ブチルパーベンゾエート、ジクミルパーオキシ
ド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、2,4-ペンタンジオンパーオキシド、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどが挙げられ、これらは単独でまたは
2種以上を混合して用いることができる。
【0043】上記パーオキサイドの存在下で熱減成する
方法として具体的には、押出機などの混練装置を使用し
て、原料樹脂とパーオキサイドとを無溶媒で、混練、反
応させて熱減成する方法が挙げられる。反応温度は、通
常原料樹脂の融点以上、具体的には180〜250℃の
範囲である。このような温度条件下における反応時間
は、通常0.5〜10分間である。
【0044】本発明に係るプロピレン・エチレン共重合
体およびプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体は、
上記のような特定のメルトフローレートを有する原料樹
脂を、上述したようなメルトフローレートになるよう熱
減成することが重要であり、このような処理により、本
発明で特定する性状を有するプロピレン・エチレン共重
合体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体が
得られる。
【0045】本発明に係るプロピレン・エチレン共重合
体およびプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体は、
必要に応じて、核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防
止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、染
料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤などを配
合することができる。また、本発明の目的を損なわない
範囲で他の樹脂を少量配合してもよい。
【0046】酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が
使用可能である。具体的には、ヒンダードフェノール化
合物、イオウ系酸化防止剤、ラクトーン系酸化防止剤、
有機ホスファイト化合物、有機ホスフォナイト化合物、
あるいはこれらを数種類組み合わせたものが使用でき
る。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例として
は、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-t-ブチル
-4-メトキシフェノール,n-オクタデシル-3-(3',5'-ジ
-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネート,
2,2'-エチリデン-ビス(2,4-t-ブチルフェノール)、4,
4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,
5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-
4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス(4-
t-ブチル-2,6-ジ−メチル-3-ヒドロキシベンジル)イソ
シアヌレート、テトラキス〔メチレン-3-(3',5'-ジ-t-
ブチル)-4'-ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート〕
メタン、3,9-ビス〔1,1-ジ-メチル-2-{β-(3-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウ
ンデカンなどがある。中でも3,9-ビス{1,1-ジ-メチル-
2-〔β-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕エチルエチル}-2,4,8,10-テ
トラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリス(3,5-ジ-
t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好ましく使用される。
【0047】有機ホスファイト化合物としては、トリス
イソデシルホスファイト、トリストリデシルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニルホ
スファイト、トリス(ミックスドモノ、ジノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリスビフェニルホスファイト、ト
リシクロヘキシルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ト
リス(オクチルチオプロピル)ホスファイト、ジラウリ
ルハイドロゲンホスファイト、あるいはビストリデシル
ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,4-
ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジ(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル)ペンタエリス
リトールジホスファイト、4,4'-イソプロピリデン-ジフ
ェノールアルキルホスファイト、テトラトリデシル4,4'
-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジ
ホスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3-トリス(2-メチ
ル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタントリホス
ファイトブタントリホスファイト、2,2',2''-ニトリロ
トリエチル−トリス[3,3',5,5'-テトラ-t-ブチル-1,1'
-ビフェニル-2,2'-ジイル]フォスファイトなどが挙げ
られる。
【0048】また有機フォスフォナイト化合物としては
テトラキス(2,4-ジ-ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニ
レンホスフォナイトが挙げられる。ラクトーン系酸化防
止剤としては、5,7-ジ-トリ-3-(3,4ジ-メチルフェニ
ル)-3H-ベンゾフラン-2-オンが挙げられる。イオウ系
酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオジプロピオネート、ステアリルラ
ウリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジイソブ
チレート、ジステアリルエチリデンジチオジグリコネー
ト、ジ−β−ナフチルエチリデンジチオジグリコネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネート等が挙げられ
る。
【0049】滑剤としては、たとえばラウリル酸、パル
ミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和または
不飽和脂肪酸のナトリウム、カルシウム、マグネシウム
塩などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混
合して用いることができる。また滑剤の配合量は、プロ
ピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン
・1-ブテン共重合体100重量部に対して、通常0.1
〜3重量部程度、好ましくは0.1〜2重量部程度であ
る。
【0050】本発明では、不織布の触感にぬめり感を与
えるために、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、
ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または
不飽和脂肪酸のアミド、またはこれらの飽和または不飽
和脂肪酸のビスアマイドを用いることが好ましい。これ
らのうちでは、エルカ酸アミド、エチレンビスステアロ
アマイドが好ましい。これらの脂肪酸アミドはプロピレ
ン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチレン・1-
ブテン共重合体100重量部に対して、0.01〜5重
量部の範囲で配合することが好ましい。
【0051】本発明では、プロピレン・エチレン共重合
体またはプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体に元
素の周期表第1族および第2族から選ばれた金属の1以
上の水酸化物あるいは、ハイドロタルサイトを少量配合
することが好ましい。本発明で好ましく用いられる元素
の周期表第1族および第2族から選ばれた金属の1以上
の水酸化物とは、該金属原子に対して水酸基が1つ以上
結合している化合物を意味するものである。具体的に
は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙げら
れる。これらの中でもハイドロタルサイトを用いること
が好ましい。
【0052】滑剤としては、例えば、ジメチルシロキサ
ンなどが挙げられる。着色剤としては、例えば、TiO
2 、CaCO3 などの無機系着色剤、フタロシアニンな
どの有機系着色剤などが挙げられる。不織布の製造方法 本発明のプロピレン・エチレン共重合体またはプロピレ
ン・エチレン・1-ブテン共重合体から不織布を製造する
方法としては、例えばいわゆるスパンボンド成形方法に
より製造できる。
【0053】具体的には、ギアーポンプ付きの押出機で
プロピレン・エチレン共重合体またはプロピレン・エチ
レン・1-ブテン共重合体を溶融後、その先端ダイス部に
形成された単孔、もしくは多孔の微細ノズルより吐出
し、押し出されたストランドを横風を流動させた、また
はさせていない冷却ゾーンで冷却固化した後、冷却ゾー
ンの下に備え付けられたエアーエジェクターにより吸引
して紡糸し、移動中の搬送ベルト上に例えば先端が幅方
向に左右に揺動するノズルガイドを通じて厚さ方向、お
よび幅方向に均一になるように蓄積する方法で不織布を
得る方法が例示できる。
【0054】上記方法で得た不織布は通常次いで交絡処
理を施す。交絡処理は、エンボスロールまたは平ロール
で加熱加圧処理して、熱融着により構成繊維を接着する
方法等の方法にしたがって行うことができる。このと
き、加熱温度は、100〜160℃程度であり、加圧力
は、20〜60kg/cm2 程度である。上記製造方法
で得られた不織布の構成繊維の繊度は、通常、3.0d
以下であり、良好な風合いが得られる点で、さらに好ま
しくは2.0d以下である。
【0055】この不織布層の目付量は、好ましくは10
〜25g/m2 であり、柔軟性に優れる点で、特に10
〜20g/m2 である。また、上記方法で得られた不織
布の柔軟性(KES KOSHI)は好ましくは10以下、特に
8以下であるものである。柔軟性の測定は後述するよう
な方法で行われる。
【0056】
【発明の効果】本発明の不織布用ポリプロピレンからは
極細繊維からなる不織布を安定的に製造できる。本発明
の不織布用ポリプロピレンから製造された不織布は、柔
軟性に優れる。そのため、これから得られた不織布は、
紙おむつ、衛生ナプキン等の吸収性物品のシート材、タ
オル、包帯等の用途に好適である。
【0057】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の実施例および比較例における
柔軟度および表面の触感の評価または測定は、下記の方
法にしたがって行った。
【0058】表面の触感 不織布の表面を指先で撫で、触感で表面のベタツキの有
無を評価した。 均一性 不織布から無作為に1m平方のサンプルを10枚切取
り、黒い紙の上に置き、均一性を目視により下記の3段
階にて評価した。
【0059】 1:比較的均一である。 2:多少はムラがある。 3:かなりムラがある。紡糸性 破断糸径の測定と同様の方法で溶融紡糸を行い、引き取
りロール速度を上昇させ、糸が破断するまでの過程にお
いて、糸の安定性(ゆれ、糸の太さむら)を評価した。
【0060】○:安定、×:不安定柔軟性 不織布サンプル(200mm×200mm、目付け23
±1g/m2)について、カトーテック(株)製のKE
S−FBシステムにより、引張り、せん断、圧縮、表面
摩擦、曲げ試験の各測定を、測定条件としてニット高感
度条件にて行い、その結果をニットアンダーウェアー
(サマー)条件にて計測した値をKOSHI値とした。この
値の低いものほど柔軟性が優れる。
【0061】繊維径 繊維をスライドグラスに固定して、二次元測定器(顕微
鏡)で試験片の直径を測定し、この直径と試験片の比重
によりデニールを計算して求める。デニール(d) デニールは繊維等の太さをあらわす単位で、9000m
の長さ当たりの重量のグラム数である。
【0062】破断糸径の測定 ポリプロピレンに、フェノール系安定剤(商品名:イル
ガノックス3114)500ppm、リン系安定剤(商
品名:イルガフォス168)1000ppm、ステアリ
ン酸カルシウム200ppm、ハイドロタルサイト40
0ppm、エルカ酸アミド1000ppmを配合後押出
機に供給して溶融混練し、孔径0.5mmφ、孔数90
個の紡糸孔を有する紡糸口金から、単孔当り0.05g
/分の吐出量で溶融紡糸を行い、引取りロール速度を上
昇させ、糸が破断した時の引取り速度を測定する。この
引取り速度と押出し速度より、破断時の糸径を算出し
た。10回測定を行い、これらの平均値を算出した。
【0063】
【実施例1】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造)予備重合 攪拌機を取り付けた50リットルの反応器に、窒素ガス
雰囲気下、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子
供与体を必須成分として含有する固体チタン触媒成分3
0gおよびn-ヘプタン20リットルを入れ、攪拌しなが
ら−5℃に冷却した。次に、トリエチルアルミニウムの
n-ヘプタン溶液(2.0モル/リットル)およびジシク
ロペンチルジメトキシシランのn-ヘプタン溶液(0.0
1モル/リットル)をそれぞれ60ミリモル/リットル
および10ミリモル/リットルとなるように添加し、5
分間攪拌した。次いで、系内を減圧した後、プロピレン
を連続的に総計で90g供給し、プロピレンを25℃
で、15分間重合させた。重合終了後、プロピレンを窒
素ガスでパージし、各10リットルのブタンで3回、室
温にて固相部を洗浄し、予備重合触媒のブタン懸濁液に
調製した。
【0064】本重合 攪拌機を備えた600リットル(内径60cm)の重合
器(連続式重合装置)により、プロピレンとエチレンと
を連続的に共重合させた。重合器に200リットルのプ
ロピレン、重合温度70℃を保持した状態で、予備重合
触媒のブタン懸濁液をチタン原子に換算して0.33ミ
リモル/時間、さらにトリエチルアルミニウム10ミリ
モル/時間、ジシクロペンチルジメトキシシラン10ミ
リモル/時間の量で連続的に供給した。また、モノマー
はプロピレン84kg/h、エチレンおよび水素は気相
部のガス組成が各々エチレン4000ppm、水素16
00ppmとなるように連続的に供給した。滞留時間は
1時間となるように、ほぼ連続的にポリマー懸濁液を抜
き出した。
【0065】このようにしてメルトフローレートが2g
/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピ
レン・エチレンランダム共重合体(以下「PP1」とい
う。)の粉体を準備した。プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成 このPP1と、このPP1に対して0.08重量%のパ
ーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘ
ンシェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を
押出機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレ
ート(MFR)が65g/10分であり、エチレン含有量
が3重量%であり、Mw/Mnが2.4であり、Mz/
Mwが1.84であり、融点が144℃であるプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体(以下「PP2」とい
う。)を得た。 (不織布の製造)PP2に、フェノール系安定剤(商品
名:イルガノックス3114)500ppm、リン系安
定剤(商品名:イルガフォス168)1000ppm、
ステアリン酸カルシウム200ppm、ハイドロタルサ
イト400ppm、エルカ酸アミド1000ppmを配
合後押出機に供給して溶融混練し、孔径0.6mmφ、
孔数1093個の紡糸孔を有する紡糸口金から、単孔当
り0.5g/分の吐出量で溶融紡糸を行い、フィラメン
トを成形し、捕集面上に堆積させた。その後、熱エンボ
スロール(エンボス面積率:7.1%)で交絡処理して
目付量22g/m2不織布を製造した。得られた不織布
について、感触、均一性、紡糸性、柔軟性および繊維径
の評価または測定を行い、また破断糸径の測定を行っ
た。結果を表1に示す。
【0066】
【実施例2】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造)エチレンおよび水素を、気相部のガス組成が各
々エチレン6000ppm、水素1600ppmとなる
ように供給したこと以外は、実施例1の本重合と同様に
してプロピレンとエチレンとを共重合した。
【0067】このようにしてメルトフローレートが2g
/10分、エチレン含有量が4重量%のプロピレン・エチ
レンランダム共重合体(以下「PP3」という。)の粉
体を準備した。プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成 このPP3と、PP3に対して0.08重量%のパーカ
ドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシ
ェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出
機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレート
が65g/10分であり、エチレン含有量が4重量%であ
り、Mw/Mnが2.2であり、Mz/Mwが1.81
であり、融点が136℃であるプロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体(以下「PP4」という。)を得た。 (不織布の製造)PP2に代えてPP4を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/
2)を製造し、得られた不織布について、実施例1と
同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示
す。
【0068】
【実施例3】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造)エチレンおよび水素を、気相部のガス組成が各
々エチレン9000ppm、水素1600ppmとなる
ように供給したこと以外は、実施例1の本重合と同様に
してプロピレンとエチレンとを共重合した。
【0069】このようにしてメルトフローレートが2g
/10分、エチレン含有量が5.2重量%のプロピレン・
エチレンランダム共重合体(以下「PP5」という。)
の粉体を準備した。プロピレン・エチレンランダム共重合体の熱減成 このPP5と、PP5に対して0.07重量%のパーカ
ドックス14(商品名、化薬アクゾー社製)とをヘンシ
ェルミキサーで混合し、次いで、得られた混合物を押出
機を用い220℃で溶融混練して、メルトフローレート
が63g/10分であり、エチレン含有量が5.2重量%
であり、Mw/Mnが2.3であり、Mz/Mwが1.
88であり、融点が132℃であるプロピレン・エチレ
ンランダム共重合体(以下「PP6」という。)を得
た。 (不織布の製造)PP2に代えてPP6を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/
2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と
同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示
す。
【0070】
【実施例4】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造) (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機
アルミニウム化合物および(C)電子供与体からなる触
媒系を用いて重合されたメルトフローレートが2g/10
分、エチレン含有量が5.2重量%のプロピレン・エチ
レンランダム共重合体(以下「PP7」という。)の粉
体を準備した。
【0071】このPP7と、PP7に対して0.11重
量%のパーカドックス14(商品名、化薬アクゾー社
製)とをヘンシェルミキサーで混合し、次いで、得られ
た混合物を押出機を用い220℃で溶融混練して、メル
トフローレートが120g/10分であり、エチレン含有
量が5.2重量%であり、Mw/Mnが2.55であ
り、Mz/Mwが1.83であり、融点が132℃であ
るプロピレン・エチレンランダム共重合体(以下「PP
8」という。)を得た。 (不織布の製造)PP2に代えてPP8を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/
2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と
同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示
す。
【0072】
【比較例1】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造) (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機
アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる
触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが18g
/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピ
レン・エチレンランダム共重合体(以下「PP9」とい
う。)を準備した。
【0073】PP1に代えて、このPP9を用い、パー
カドックス14の配合量を0.03重量%としたこと以
外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが58
g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であり、M
w/Mnが3.31であり、Mz/Mwが2.44であ
り、融点が144℃であるプロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(以下「PP10」という。)を得た。
【0074】PP2に代えて、PP10を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布を製造し、得られた
不織布について、実施例1と同様にして評価または測定
を行った。結果を表1に示す。
【0075】
【比較例2】(プロピレン・エチレンランダム共重合体
の製造) (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機
アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる
触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが31g
/10分であり、エチレン含有量が3重量%であるプロピ
レン・エチレンランダム共重合体(以下「PP11」と
いう。)を準備した。
【0076】PP1に代えて、このPP11を用い、パ
ーカドックス14の配合量を0.02重量%としたこと
以外は実施例1と同様にして、メルトフローレートが5
5g/10分であり、エチレン含有量が3重量%であり、
Mw/Mnが3.8であり、Mz/Mwが2.7であ
り、融点が144℃であるプロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(以下「PP12」という。)を得た。
【0077】PP2に代えて、PP12を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布(目付量:22g/
2 )を製造し、得られた不織布について、実施例1と
同様にして評価または測定を行った。結果を表1に示
す。
【0078】
【比較例3】PP1にパーカドックス14を0.03重
量部配合したこと以外は実施例1と同様にして、メルト
フローレートが30g/10分であり、エチレン含有量が
4.9重量%であり、Mw/Mnが2.69であり、M
z/Mwが2.10、融点が133℃のプロピレン・エ
チレンランダム共重合体(以下「ポリプロピレン13」
という。)を得た。
【0079】PP2に代えて、PP13を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして不織布を製造し、得られた
不織布について、実施例1と同様にして評価または測定
を行った。結果を表1に示す。
【0080】
【比較例4】(プロピレン単独重合体の製造) (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、(B)有機
アルミニウム化合物、および(C)電子供与体からなる
触媒系を用いて重合されたメルトフローレートが10g
/10分であり、エチレン含有量が0重量%であるプロピ
レン単独重合体(以下「PP14」という。)を準備し
た。
【0081】PP1に代えて、このポリプロピレン14
を用い、パーカドックス14の配合量を0.03重量%
とたこと以外は実施例1と同様にして、メルトフローレ
ートが41g/10分であり、Mw/Mnが3.43であ
り、Mz/Mwが2.26であり、融点が161℃であ
るプロピレン単独重合体(以下「ポリプロピレン15」
という。)を得た。
【0082】ポリプロピレン2に代えて、ポリプロピレ
ン15を用いたこと以外は実施例1と同様にして、不織
布を製造し、得られた不織布について、実施例1と同様
にして評価または測定を行った。結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 6/30 D04H 1/42 X D04H 1/42 A41B 13/02 E Fターム(参考) 3B029 BB07 4C098 AA09 CC01 DD02 DD10 DD25 4J100 AA02Q AA03P AA04R CA04 CA05 DA04 DA24 DA43 HA51 HC36 HD00 JA11 4L035 HH04 HH10 MA03 4L047 AA14 AB02 AB08 AB10 BA08 CA19 CB10 CC03 CC04 CC05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量が2.0〜10.0モル
    %の範囲にあるプロピレン・エチレンランダム共重合体
    であって、メルトフローレート(ASTMD1238、
    230℃、荷重:2.16kg)が15〜150g/10
    分の範囲にあり、Mw/Mnが3以下であり、Mz/M
    wが2以下であり、融点が125〜150℃の範囲にあ
    ることを特徴とする柔軟性不織布用ポリプロピレン。
  2. 【請求項2】 エチレン含有量が1.0〜5.0モル%
    の範囲にあり、1-ブテン含量が1.0〜5.0モル%の
    範囲にあるプロピレン・エチレン・1-ブテンランダム共
    重合体であって、メルトフローレート(ASTM D1
    238、230℃、荷重:2.16kg)が15〜15
    0g/10分の範囲にあり、Mw/Mnが3以下であり、
    Mz/Mwが2以下であり、融点が125〜150℃の
    範囲にあることを特徴とする柔軟性不織布用ポリプロピ
    レン。
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