JP4210118B2 - 組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤 - Google Patents

組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4210118B2
JP4210118B2 JP2002559074A JP2002559074A JP4210118B2 JP 4210118 B2 JP4210118 B2 JP 4210118B2 JP 2002559074 A JP2002559074 A JP 2002559074A JP 2002559074 A JP2002559074 A JP 2002559074A JP 4210118 B2 JP4210118 B2 JP 4210118B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
diagnosis
compound
oxygen
proliferative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002559074A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2002058740A1 (ja
Inventor
潤 豊原
明希男 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Medi Physics Co Ltd
Original Assignee
Nihon Medi Physics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Medi Physics Co Ltd filed Critical Nihon Medi Physics Co Ltd
Publication of JPWO2002058740A1 publication Critical patent/JPWO2002058740A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4210118B2 publication Critical patent/JP4210118B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/0491Sugars, nucleosides, nucleotides, oligonucleotides, nucleic acids, e.g. DNA, RNA, nucleic acid aptamers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/06Pyrimidine radicals

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

【0001】
技術分野
本発明は、組織増殖能の診断及び増殖性疾患の治療を目的とした放射性標識ヌクレオシド誘導体の使用に関する。
【0002】
背景技術
腫瘍細胞の増殖能を画像診断により非侵襲的に計測可能であれば、腫瘍の増殖度の評価、悪性度の評価に有用である。また、画像診断により、最も急速に増殖する腫瘍の部位を検出することは、放射線治療の照射野の計画や生検部位の特定に有用である。また、CTやMRIによる解剖学的評価やPETによる糖代謝の変化の計測では困難な治療効果の早期かつ正確な判定ができるようになると考えられ、特に副作用の強い抗がん剤の治療効果の早期判定に有用である。
【0003】
これらの臨床的に重要な課題を達成するために、放射性ヨード標識5−ヨードデオキシウリジンやポジトロン核種である炭素11標識チミジンを用いた検討が実施されている(Tjuvajev JG ら、 J. Nucl. Med. 35、1407−1417頁(1994年);Blasberg RG ら、Cancer Res. 60、624−635頁(2000年);Martiat Ph ら、 J Nucl. Med. 29、1633−1637頁(1998年);Eary JF ら、 Cancer Res. 59、615−621頁(1999年);米国特許第5094835号明細書;米国特許第5308605号明細書)。これらの放射性標識化合物は、急速に増殖する腫瘍の細胞分裂に必要なDNA合成の前駆体として細胞内に取りこまれ、チミジンキナーゼによりリン酸化を受け、最終的にはDNAに組みこまれることにより、腫瘍の増殖能を反映すると考えられている。しかしながら、これらの放射性標識化合物は生体内で急速に分解されるため、非侵襲的に腫瘍の増殖能を評価することは困難である。特に、炭素11標識チミジンの場合非常に多くの数学的モデル解析を必要とし、一般に普及する核医学画像診断方法ではない。
【0004】
これらの放射性標識化合物の生体内での速やかな代謝分解反応はチミジンホスホリラーゼによるC−Nグリコシド結合の開裂反応及び標識の生体内での不安定性に起因すると考えられている。C−Nグリコシド結合が切断された化合物は腫瘍への親和性を失い、腫瘍への放射能集積性が減少する。一方これらの放射性代謝物はバックグラウンドの放射能を上昇させ、腫瘍の画像化を困難にする。
【0005】
これらの問題を解決するために、ある種のヌクレオシドの2’あるいは3’位に電気陰性度の高いフッ素原子を導入することにより化合物の代謝的安定性を図った放射性標識化合物が合成され、腫瘍の画像化が検討されてきた。3’位にポジトロン核種であるフッ素18を導入した、3’−デオキシ3’−フルオロチミジンは、生体内での高い安定性と腫瘍組織への集積が認められた(Shields AF ら、 Nature Med. 4、1334−1336頁(1998年))。この放射性標識化合物は、生体内で安定であるが、短寿命性のポジトロン標識化合物であるため、病院内にサイクロトロンが必要であり、汎用性に乏しい。また、この放射性標識化合物はDNA合成の指標であるチミジンキナーゼによるリン酸化が細胞内への集積の主たる機序であり、本質的にDNA合成を反映する薬剤ではない。
【0006】
最近、同様の方法を用いて生体内での安定化を図った3’位にフッ素を導入した5−ヨードデオキシウリジンの誘導体が報告された。この放射性標識化合物は、生体内で安定であったが、血中滞留性が高く5−ヨードデオキシウリジンを凌駕する腫瘍への集積性を示さなかった(Choi SRら、J Nucl. Med. 41、233頁(2000年))。
【0007】
2’位にフッ素を導入した2’−フルオロ−5−ヨードアラビノウリジンは生体内での高い安定性を示し、ヒトヘルペスウイルスのチミジンキナーゼによる特異的なリン酸化反応を利用した遺伝子治療用ベクターの導入及び発現の生体内での確認に利用されており、また、ウイルスのチミジンキナーゼへの高い選択性を利用してウイルス感染の画像診断にも応用されている(Tjuvajev JG ら、Cancer Res. 56、4087−95頁(1996年);Tjuvajev JG ら、 Cancer Res. 58、4333−4441頁(1998年);Wiebe LI ら、 Nucleosides Nucleotides 18、1065−1076頁(1999年);Gambhir SS ら、 Nucl. Med. Biol. 26、481−490頁(1999年);Haubner R ら、 Eur. J. Nucl. Med. 27、283−291頁(2000年);Tjuvajev JG ら、 Cancer Res. 59、5186−193頁(1999年);Bengel FM ら、 Circulation 102、948−950頁(2000年))。
【0008】
本発明は、上述の如き状況を鑑み、臨床的に実用可能で、生体内において安定で、かつ、哺乳類のチミジンキナーゼによりリン酸化を受けて細胞内に滞留するか、またはDNAに組みこまれDNA合成活性を反映する放射性標識化合物、特に、汎用性の高いシングルホトン核種で標識された化合物の提供、並びに、それら放射性標識化合物を含有する薬剤を用いた組織増殖能診断法及び増殖性疾患治療法の提供を目的とする。
【0009】
発明の開示
上述の目的を達成するために、発明者らは、種々の放射性標識化合物を合成し、組織増殖能の画像評価が可能であるかについて鋭意研究を進めた結果、下記式を有する放射性標識化合物が組織増殖能診断又は増殖性疾患治療に使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、下記式で表される放射性標識化合物又はその医薬として許容できる塩を有効成分として含有する組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤である。
【0011】
【化5】
Figure 0004210118
【0012】
(式中、Rは水素又は炭素原子1〜8個の直鎖もしくは分枝した鎖のアルキル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素又はフッ素置換基、Rは酸素、硫黄又はメチレン置換基、Rは放射性ハロゲン置換基である。ただし、R が水素であって且つR が酸素である場合を除く。
【0013】
本発明の放射性標識化合物は、生体内において安定で、かつ、哺乳類のチミジンキナーゼによりリン酸化を受けて細胞内に滞留するか、またはDNAに組みこまれDNA合成活性を反映するので、組織増殖能診断又は増殖性疾患治療に有用であり、特に、組織増殖能診断における放射性画像診断薬として又は内用放射線治療もしくは局所放射線療法などの増殖性疾患治療において投与される放射性治療剤として有用である。
【0014】
したがって、本発明の他の局面によれば、上記式で表される放射性標識化合物又はその医薬として許容できる塩の有効量を哺乳動物に投与した後、その生体内における分布を撮像することからなる組織増殖能診断方法、及び、該標識化合物又は塩の有効量を哺乳動物に投与することからなる増殖性疾患治療方法が提供される。ここにおいて、哺乳動物にはヒトも含まれる。
【0015】
本発明において、上記式で示される放射性標識化合物は、塩又はこれらの水和物もしくは溶媒和物の形態であってもよい。塩としては、塩酸もしくは硫酸塩などの鉱酸または酢酸などの有機酸との塩のような医薬として許容できるものが挙げられる。また、水和物または溶媒和物としては、本発明の放射性標識化合物またはその塩に対して水分子または溶媒分子が付着したものを意味する。さらに、互変異性体などの各種異性体も本発明化合物に包含されうる。
【0016】
また、上記式中、Rで示される炭素原子1〜8個の直鎖または分枝した鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などが挙げられ、そのうち、メチル基が好ましい。また、Rで示されるハロゲン置換基は、フッ素、塩素又は臭素が好ましい。また、Rは酸素又は硫黄が好ましく、硫黄が特に好ましい。
【0017】
また、上記式中、Rで示される放射性ハロゲン置換基としては、例えば、F−18、Cl−36、Br−75、Br−76、Br−77、Br−82、I−123、I−124、I−125、I−131、At−211が挙げられ、そのうち、診断を目的とする場合にはF−18、Br−76、I−123、I−124が好ましく、治療を目的とする場合にはBr−77、I−125、I−131、At−211が好ましい。
【0018】
上記式中、好ましい化合物としては、Rが水素又はメチル基、Rが水素又はハロゲン置換基、Rが水素、Rが酸素又は硫黄である化合物が挙げられ、特に好ましい化合物としては、R、R及びRが水素、Rが硫黄であり、Rの放射性ハロゲン置換基がF−18、I−123、I−125またはI−131である化合物が挙げられる。
【0019】
上記式の化合物中(ただし、Rは非放射性ハロゲン置換基)、ある種の4’−チオ核酸誘導体は、抗ウイルス剤の研究成果から、バクテリアのチミジンホスホリラーゼに耐性を示すことが報告されている(Dyson MRら、 J. Med. Chem. 34、2782−2786頁(1991年);Rahim SGら、 J. Med. Chem. 39、789−795頁(1996年))。また、ある種の5−ヨウ素−及び5−メチル−4’−硫黄置換体はヒトのチミジンキナーゼによるチミジンのリン酸化を阻害することが知られている(Strosselli Sら、 Biochem J. 334、15−22頁(1998年))。これら4’位に硫黄を導入した化合物の化学構造及び抗ウイルス剤としての用途は既に公知である(国際公開WO9101326号公報、国際公開WO9104982号公報、特開平10−087687号公報)が、その放射性標識化合物ならびに放射性画像診断薬及び放射性治療剤としての用途は従来知られていない。
【0020】
また、上記式の化合物中(ただし、Rは非放射性置換基)、1’位に置換基を導入した或る種の化合物の化学構造並びに製造方法は既に公知である(特開平07−109289号公報)。しかし、その放射性標識化合物ならびに放射性画像診断薬及び放射性治療剤としての用途は従来知られていない。
【0021】
上記式の化合物は、その生体内における安定性、細胞内滞留性、又は、DNA中に取り込まれる性質ゆえに、各種の組織増殖能診断及び増殖性疾患治療に用いることができる。
【0022】
組織増殖能診断としては、病的増殖を伴う増生、再生、移植又はウィルス感染の診断が例示される。
【0023】
病的増殖を伴う増生の診断としては、例えば、増殖性炎症、良性腫瘍又は悪性腫瘍の診断が挙げられる。増殖性炎症の診断としては、例えば、慢性関節リウマチの活動度および治療効果の判定に関する診断が挙げられる。良性腫瘍の診断としては、例えば、局在診断・活動度および治療効果の判定に関する診断が挙げられる。悪性腫瘍の診断としては、例えば、原発性および転移性悪性腫瘍の局在診断・進展度診断・悪性度および治療効果の判定に関する診断が挙げられる。良性腫瘍としては、例えば、前立腺増生症、子宮内膜増生症(嚢胞性腺増生症・子宮腺筋症・子宮筋腫)、卵巣腫瘍(嚢胞腺腫)、乳腺(乳腺症・乳腺繊維腺腫)、下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫、甲状腺腺腫、副腎皮質腺腫・クロム親和性細胞腫が挙げられる。悪性腫瘍としては、例えば、悪性リンパ腫(ホジキン病・非ホジキンリンパ腫)、咽頭癌、肺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、膵臓癌、腎臓腫瘍(腎臓癌・腎芽細胞腫)、膀胱腫瘍、前立腺癌、精巣腫瘍、子宮癌、卵巣癌、乳癌、甲状腺癌、神経芽細胞腫、脳腫瘍(原発性脳腫瘍・転移性脳腫瘍)、横紋筋肉腫、骨腫瘍(骨肉種・転移性骨腫瘍)、カポジ肉腫、悪性黒色腫が挙げられる。
【0024】
病的増殖を伴う再生の診断としては、血液の生理的再生の機能診断及び血球などが病的に失われた際に生じる病的再生の診断が例示され、具体的には、抗がん剤治療時における骨髄の生理的造血機能の評価又は再生不良性貧血における骨髄の病態機能の診断が挙げられる。
【0025】
病的増殖を伴う移植の診断としては、血液系腫瘍患者の骨髄移植および抗がん剤の超大量化学療法などにおける診断が例示され、具体的には骨髄移植おける骨髄移植細胞の生着・増殖機能の診断が挙げられる。
【0026】
病的増殖を伴うウィルス感染の診断としては、例えば、単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型、水痘−帯状ヘルペスウィルス、サイトメガロウィルス、エプスタイン−バール(Epstein-Barr)ウィルス又はヒト免疫不全ウィルス感染、特に、単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型又はヒト免疫不全ウィルスによる中枢神経系感染症(ウィルス感染性脳炎または髄膜炎など)におけるウイルス感染部位および増殖の診断が挙げられる。
【0027】
増殖性疾患の治療としては、病的増殖を伴う悪性腫瘍又はウィルス感染の治療が例示される。悪性腫瘍としては、例えば、悪性リンパ腫(ホジキン病・非ホジキンリンパ腫)、咽頭癌、肺癌、肝臓癌、膀胱腫瘍、直腸癌、前立腺癌、子宮癌、卵巣癌、乳癌、脳腫瘍(原発性脳腫瘍・転移性脳腫瘍)、悪性黒色腫が挙げられる。ウィルス感染としては、例えば、単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型又はヒト免疫不全ウィルスによる中枢神経系感染症、特に、ウィルス感染性脳炎または髄膜炎などが挙げられる。
【0028】
上記式の化合物の5位に放射性ハロゲンを標識する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、同位体交換反応による方法、5位に水銀を導入した5−クロロマーキュリー体や5位に置換基のない5‐水素体を用いる方法などが挙げられる。5−クロロマーキュリー体を用いる方法は、5−ヨード−2’−デオキシウリジンのヨード標識を行う方法として既に公知である(米国特許第4,851,520号明細書;Baranowska−Kortylewicz Jら、 Appl. Radiat. Isot. 39、335頁(1988年))。しかし、この方法には、副反応(5−クロロ化、脱水銀反応)が進行する、反応時間が長い(6時間)、無機水銀化合物が生成するなど短半減期放射性核種で標識する医薬品の製法には不向きな点がある。5‐水素体を用いる方法は、2’−デオキシウリジンから5−ヨード−2’−デオキシウリジンを得る方法として公知である(Knaus EEら、 Appl. Radiat. Isot. 37、901頁(1986年); Fin RDら、 J. Label. Comds. Radiopharm. 40、103頁(1997年))。しかし、この方法は、65℃〜115℃の加熱が必要であるため、加熱条件下で分解しやすい化合物には適用しにくく、また、放射性ハロゲンの性質を考慮すると、放射性ハロゲン標識反応には加熱操作がないほうが望ましく、必ずしも理想的な標識方法であるとは言えない。また、同位体交換反応による放射性標識方法は、キャリアフリーの標識体を得ることが不可能であり、また、標識操作毎の比放射能のばらつきを制御することが難しく、品質を一定水準に保つことが要求される医薬品の製造方法には不向きである。
【0029】
また、上記式の化合物の5位に放射性ハロゲンを標識する方法の別法として、図1の式11、図2の式21、図3の式28、図4の式40、図5の式50及び図6の式58の化学式で示されるようなピリミジン塩基の5位がトリアルキルスタンニル基で置換された化合物(5−トリアルキルスズ体)を、クロロホルムなどの適切な溶媒中で放射性ハロゲンの0.1N水酸化ナトリウム溶液と反応させることにより、5位のトリアルキルスタンニル基を放射性ハロゲン置換基に置換する方法が使用できる。この5−トリアルキルスズ体を用いる標識方法は前述の3つ標識方法に見られるような問題点がないため、好ましい方法である。すなわち、反応に要する時間が比較的短く、5−クロロ体の生成もなく、室温で容易に反応が進行するので加熱が不要である。また、標識体はキャリアフリーであり、低めの比放射能が望まれる場合でもキャリア添加により容易に一定比放射能の標識体を調製することが可能となる。さらに、この方法では、反応後の精製操作を簡便に行うことができるという特徴もある。すなわち、5−トリアルキルスズ体は、5位の置換基の電気的な性質が異なることから、対応する放射性ハロゲン標識体に比して分子全体の極性に関して大きく異なる性質を有している。したがって、その分子の極性の差を利用することによって、市販の逆相シリカゲルを充填したカートリッジを用い、標識反応後に標識体と未反応の標識前駆体の分離を簡便に行える。これにより煩雑な高速液体クロマトグラフィーによる精製操作を回避できる。
【0030】
かくして、本発明の他の局面によれば、下記式で示されるヌクレオシド誘導体:
【0031】
【化6】
Figure 0004210118
【0032】
(式中、Rは水素又は炭素原子1〜8個の直鎖もしくは分枝した鎖のアルキル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素又はフッ素置換基、Rは酸素、硫黄又はメチレン置換基、Rはトリアルキルスタンニル基である。ただし、R が水素であって且つR が酸素である場合を除く。
を溶媒中で放射性ハロゲンのアルカリ性溶液と反応させることによりRのトリアルキルスタンニル基を放射性ハロゲン置換基に置換することからなる、下記式:
【0033】
【化7】
Figure 0004210118
【0034】
(式中、Rは水素又は炭素原子1〜8個の直鎖もしくは分枝した鎖のアルキル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素又はフッ素置換基、Rは酸素、硫黄又はメチレン置換基、Rは放射性ハロゲン置換基である。ただし、R が水素であって且つR が酸素である場合を除く。
で表される放射性標識化合物の製造方法が提供される。
【0035】
なお、図1の式11、図2の式21、図3の式28、図4の式40、図5の式50及び図6の式58の化学式で示されるような5−トリアルキルスズ体は新規化合物であり、本発明の放射性標識化合物を製造するために有用な中間体である。
【0036】
かくして、本発明の他の局面によれば、下記式で示される化合物が提供される。
【0037】
【化8】
Figure 0004210118
【0038】
(式中、Rは水素又は炭素原子1〜8個の直鎖もしくは分枝した鎖のアルキル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素又はフッ素置換基、Rは酸素、硫黄又はメチレン置換基、Rはトリアルキルスタンニル基である。ただし、R が水素であって且つR が酸素である場合を除く。
【0039】
上記式中、Rで示される炭素原子1〜8個の直鎖または分枝した鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などが挙げられ、そのうち、メチル基が好ましい。また、Rで示されるハロゲン置換基は、フッ素、塩素又は臭素が好ましい。また、Rは酸素又は硫黄が好ましい。また、Rで示されるトリアルキルスタンニル基はトリメチルスタンニル基、トリエチルスタンニル基またはトリブチルスタンニル基であることが好ましい。
【0040】
上記式中、好ましい化合物としては、Rが水素又はメチル基、Rが水素又はハロゲン置換基、Rが水素、Rが酸素又は硫黄である化合物が挙げられる。
【0041】
この5−トリアルキルスズ体は、図1乃至図6に示されるように、一般に、対応するハロゲン体(図1の式10、図2の式20、図3の式27の化合物、図4の式39の化合物、図5の式49の化合物、及び、図6の式57の化合物)を出発原料とし、これを、アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(1,4−dioxane)中ビス(トリアルキルスズ)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムと加熱還流下に反応させて精製することにより合成できる。
【0042】
図1の化合物10(ITDU)は、公知の方法(式1〜8:Dyson, MRら、 Carbo. Res. 216、 237頁(1991年)及び式8〜10:Oivanen, Mら、 J. Chem. Soc., Perkin Trans. 2、2343頁(1998年))で合成できる。すなわち、2−デオキシ−D−エリスロ−ペントース(化合物1)に1%塩酸−メタノール溶液を作用させ化合物2に変換し、これに水素化ナトリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウムさらに臭化ベンジルを作用させることにより水酸基を保護した化合物3を得る。これにα−トルエンチオールと濃塩酸を作用させ化合物4とし、トリフェニルホスフィン、安息香酸及びジエチルアゾジカボキシレートを作用させて化合物5を得る。ナトリウムメトキシドを用いて化合物5のベンゾイル基を外し化合物6とした後、塩化メタンスルホニルにより化合物7に変換する。ヨウ化ナトリウムと炭酸バリウムにより環化して化合物8とし、ビストリメチルシリルアセトアミド(bistrimethylsilylacetamide)存在下5−ヨードウラシル(5−iodouracil)を作用させ、引き続きN−ヨードスクシンイミドを作用させ化合物9を得る。そして、塩化チタンにより化合物9を脱保護し化合物10を得る。
【0043】
図2の化合物20(ITAU)は、公知の方法(式13〜17:Yoshimura Yら、 J.Org. Chem.61、822頁(1996年)及び式17〜20:Yoshimura Yら、 J. Med. Chem.40、2177頁(1997年))で合成できる。すなわち、1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデングルコース(化合物13)に水素化ナトリウムと臭化ベンジルを作用させ3−ベンジル体とした後、塩酸、過ヨード酸ナトリウム水溶液、水素化ホウ素ナトリウムを順次作用させ化合物14を得、塩化水素により化合物15に変換する。これに塩化メシル、硫化ナトリウムを順次作用させ化合物16とし、さらに塩酸、水素化ホウ素ナトリウムを作用させて化合物17を得る。水素化ナトリウムと臭化ベンジルにより水酸基を保護し(化合物18)、m−クロロ過安息香酸(m−CPBA)と無水酢酸を用いて化合物19に変換する。これに1,1,1,3,3,3−ヘキサメチレンジシラザン(HMDS)存在下5−ヨードウラシル(5−iodouracil)を作用させグリコシル化体とし、さらに塩化ホウ素を作用させて化合物20を得る。
【0044】
図3の化合物27は、以下の方法によって得られる。すなわち、図2に示した化合物17を出発原料とし、これに、ジメチルホルムアミド(DMF)中でt−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)をイミダゾール(imidazole)存在下で反応させ5位水酸基をシリル基で保護した化合物23とする。これに、ピリジン(pyridine)中で無水トリフルオロメタンスルホン酸(TfO)を加え、2位水酸基がトリフルオロメタンスルホニル化された化合物24とする。これに、アセトニトリル中でフッ化カリウムを、Kryptofix(登録商標)222と炭酸カリウムとともに反応させ、2位置換基の立体が反転したフッ化物25とする。これに、塩化メチレン中、m−クロロ過安息香酸(m−CPBA)を反応させたのち、さらに無水酢酸で処理し化合物26とする。これに、5−ヨードウラシル(5−iodouracil)と1,1,1,3,3,3−ヘキサメチレンジシラザン(HMDS)の反応から得られる生成物と、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(TMSOTf)を反応させる。得られた生成物をさらに塩化メチレン中で塩化ホウ素で処理し化合物27を得る。
【0045】
図4の化合物39(FIAU)は、公知の方法(式30〜37:Reichman Uら、Carbohydrate Res. 42、233頁(1975年)および式37〜39:Asakura Jら、J. Org. Chem. 55、4928頁(1990年))で合成できる。すなわち、1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデングルコース(化合物30)より4段階で合成した化合物31に陽イオン交換樹脂(Amberlite IR−120)を作用させ化合物32とし、これに過ヨウ素酸カリウムを作用させることにより化合物33を得る。これにナトリウムメトキシドを作用させ化合物34とした後に、水酸基をアセチル化し化合物35を得る。これを臭化水素―酢酸溶液で処理し化合物36とした後に、ウラシル誘導体との縮合反応を行い、化合物37を得る。これに硫酸二アンモニウムセリウム(III)(CAN)を作用させ化合物38とし、ナトリウムメトキシドにより水酸基の脱保護を行い、化合物39を得る。
【0046】
図5の化合物49(FITAU)は、公知の方法(式42〜46:Yoshimura Yら、J. Org. Chem. 62、3140頁(1997年)および式46〜49:Yoshimura Yら、Bioorg. Med. Chem. 8、1545頁(2000年))で合成できる。すなわち、1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデングルコース(化合物42)より9段階で合成した化合物43にジエチルアミノ硫酸トリフルオリド(DAST)を作用させ化合物44に変換し、これにm-クロロ過安息香酸(m-CPBA)を作用させることにより化合物45を得る。これに無水酢酸を作用させ化合物46とした後に、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(TMSOTf)を作用させて5−ヨードウラシル誘導体との縮合反応を行い化合物47を得る。そして、二つの水酸基の保護基の脱保護を行い、化合物49を得る。
【0047】
図6の化合物57(IMBAU)は、公知の方法(式52〜54:Itoh Yら、J. Org. Chem. 60、656頁(1995年)および式55〜56:Asakura Jら、J. Org. Chem. 55、4928頁(1990年))および一般的に知られている水酸基の保護・脱保護反応(式54〜55および式56〜57)を組み合わせることで合成できる。すなわち、1−[3,5−ビス−O−(tert−ブチルジメチルシリル)−2−デオキシ−D−エリスロ−ペント−1−エノフラノシル]ウラシル(化合物52)にピバル酸およびブロモコハク酸イミド(NBS)を作用させ化合物53に変換し、これにトリメチルアルミニウムを作用させることにより化合物54を得る。水酸基の保護基をtert−ブチルジメチルシリルからアセチル基に変換した後に、硫酸二アンモニウムセリウム(III)(CAN)を作用させ化合物56とする。そして、アンモニアにより化合物56を脱保護し化合物57を得る。
【0048】
本発明の放射性標識化合物の投与量や投与経路などは対象疾患や使用目的に応じて選択されるべきであるが、組織増殖能診断用薬剤として使用する場合は、例えば37MBq〜740MBq、好ましくは111MBq〜370MBqの放射能を投与する。通常は静脈内に投与するが、場合により動脈内や腹腔内または直接腫瘍等の患部内に投与するなど静脈内以外の投与経路を選択してもよい。
【0049】
また、増殖性疾患治療用薬剤として使用する場合は、例えば37MBq〜7400MBq、好ましくは185MBq〜3700MBqの放射能を投与する。通常は静脈内に投与するが、場合により動脈内や腹腔内または直接腫瘍等の患部内に投与するなど静脈内以外の投与経路を選択してもよい。さらに、治療を目的とする場合には、上記投与量を適切な投与間隔で複数回投与することも可能である。
【0050】
本発明の組織増殖能診断用薬剤は、SPECT核種により全身及び局所のシンチグラム撮像並びに全身及び局所のSPECT撮像を実施可能である。また、PET用核種を用いることにより全身及び局所のポジトロン画像が撮像できる。
【0051】
本発明の組織増殖能診断用薬剤は、適切なモデル解析により局所の増殖活性を定量的に算出することが可能である。また、非増殖組織を対照に置くことにより、半定量的に簡便に局所の増殖活性を定義することが出来る。
【0052】
本発明の増殖性疾患治療薬剤は核種としてI−131のようなβ線放出核種を採用すれば、その飛程に応じて直径1cm以上の大きな腫瘍に対して縮小効果が得られる。一方、At−211のようなα線放出核種を採用すると、直径0.1mm以内の微小な病変に対してβ線放出核種よりも大きな治療効果が得られることから、全身の微小転移巣への治療効果が期待される。さらに、オージェ電子を放出するI−125のような核種では、標識された化合物がDNAの近傍へ集積することによって初めてDNA切断に伴う抗腫瘍効果が発揮される。したがって、標識核種としては、転移巣も含めた全身性の腫瘍巣の治療には、At−211に代表されるα線放出核種またはその飛程に応じて周辺にまで効力が及ぶI−131のようなβ線放出核種が適している。最も有効な方法は、α線放出核種またはβ線放出核種で標識した化合物を混合して用いるカクテル療法である。
【0053】
一方、局所投与による治療に関しては、I−125のようなオージェ電子放出核種で標識した化合物は、放出放射線の特性上増殖している疾患細胞以外には障害を与えないことから、手術による完全切除が困難な脳腫瘍、悪性黒色腫瘍の残存腫瘍、機能温存の観点から乳癌、直腸癌、前立腺癌、口腔の悪性腫瘍への適用が特に有用である。局所投与の手技としては、例えば、大腸癌などの体腔部の患部に内視鏡を介して投与する方法、脳腫瘍の開頭術中に直接患部に投与する方法、肝臓癌などにおいてその臓器の支配動脈中にカテーテルを介して投与する方法などがある。
【0054】
実施例
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
【0055】
実施例1
5−トリメチルスタンニル−4’−チオ−2’−デオキシウリジン(化合物11)の合成
図1に示したごとく2−デオキシ−D−エリスロ−ペントース(化合物1)を原料としDyson MRら(Carbo. Res.216、 237頁(1991年))の方法に従いベンジル3,5−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−1,4−ジチオ−α,β−D−エリスロ−ペントフラノサイド(化合物8)を合成した。さらに、化合物8からOivanen Mら(J. Chem. Soc., Perkin Trans. 2、2343頁(1998年))の方法に準じて5−ヨード−4’−チオ−2’−デオキシウリジン(ITDU:化合物10)を得た。この化合物10を原料として以下の方法により5−トリメチルスタンニル−4’−チオ−2’−デオキシウリジン(化合物11)を得た。
【0056】
アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(3mL)中に化合物10(9.5mg, 0.026mmol)、ビス(トリメチルスズ)(17.3mg, 0.052mmol)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(5mg)を溶解させ、3時間加熱還流を行ったのち減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール, 6:1)にて精製し、目的化合物11(6.9mg, 65%)を得た。
【0057】
1H NMR (270MHz, CD3OD) δ 0.26 (s, 9H, CH3Sn), 2.26(ddd, 1H, J=4.6, 7.9, 13.2 Hz, 1H, H-2'), 2.27 (ddd, J=4.6, 6.6, 13.4 Hz, 1H, H-2'), 3.41 (m, 1H, H-4'), 3.71 (dd, J=5.9, 11.2 Hz, 1H, H-5'), 3.80 (dd, J=4.6, 11.2 Hz, 1H, H-5'), 4.47 (q, J=4.0 Hz, 1H, H-3'), 6.41 (t, J=7.2 Hz, 1H, H-1'), 7.93 (s, 1H, H-5).
【0058】
実施例2
[I−125]−5−ヨード−4’−チオ−2’−デオキシウリジン( [I−125]ITDU:化合物12)の合成
[I−125]−ヨウ化ナトリウム(33MBq)の0.1N水酸化ナトリウム溶液(50μL)に水(1mL)とクロロホルム(1mL)を加え、ヨウ素(60μg, 0.47μmol)のクロロホルム溶液(4.7μL)を加え10秒間振とうさせた。水層のみを抜き取ったあと、化合物11(100μg, 0.25μmol)の酢酸エチル溶液(100 μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、クロロホルムを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(0.5mL×2)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−125標識化合物12(7.3MBq, 22%)を得た。
【0059】
実施例3
[I−123]−5−ヨード−4’−チオ−2’−デオキシウリジン([I−123]ITDU:化合物12)の合成
[I−123]−ヨウ化アンモニウム(2.0GBq)を含む0.1%ヨウ化アンモニウム水溶液(1mL)に1N塩酸(0.1mL)とクロロホルム(1mL)を加え、ヨウ素(60μg, 0.47μmol)のクロロホルム溶液(4.7μL)を加え10秒間振とうさせた。水層のみを抜き取ったあと、化合物11(100μg, 0.25μmol)の酢酸エチル溶液(100 μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、クロロホルムを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(0.5mL×2)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−123標識化合物12(228MBq, 15%)を得た。
【0060】
実施例4
5−トリメチルスタンニル−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)ウラシル(化合物21)の合成
図2に示したごとく1,2;5,6−ジ−O−イソプロピリデングルコース(化合物13)を原料としてYoshimura Yら(J.Org. Chem.61、822頁(1996年))の方法に従い1,4−アンヒドロ−3−O−ベンジル−4−チオ−α−D−アラビトール(化合物17)を合成した。さらに、化合物17からYoshimura Yら(J. Med. Chem.40、2177頁(1997年))の方法に従い5−ヨード−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)ウラシル(ITAU:化合物20)を得た。この化合物20を原料として以下の方法により5−トリメチルスタンニル−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)ウラシル(化合物21)を得た。
【0061】
アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(5mL)中に化合物20(4.0mg, 0.010mmol)、ビス(トリメチルスズ)(6.6mg, 0.020mmol)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(5mg)を溶解させ、4時間加熱還流を行ったのち減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(25% メタノール/クロロホルム)にて精製し、目的化合物21(2.3mg, 55%)を得た。
【0062】
1H NMR (270MHz, CD3OD) δ 0.7 (s, 9H), 3.55-3.67 (m, 1H ), 3.77-3.95 (m, 2H), 4.07 (t, J=5.9 Hz, 1H), 4.16 (t, J=5.9, 1H), 6.28 (d, J=5.3 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H).
【0063】
実施例5
[I−125]−5−ヨード−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)ウラシル([I−125]ITAU:化合物22)の合成
[I−125]−ヨウ化ナトリウム(67MBq)の0.1N水酸化ナトリウム溶液(50μL)に水(1mL)とクロロホルム(1mL)を加え、ヨウ素(60μg, 0.47μmol)のクロロホルム溶液(4.7μL)を加え10秒間振とうさせた。水層のみを抜き取ったあと、化合物21(100μg, 0.24μmol)の酢酸エチル溶液(100μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、クロロホルムを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(0.5mL×2)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−125標識化合物22(17.3MBq, 26%)を得た。
【0064】
実施例6
5−トリメチルスタンニル−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物40)の合成
図4に示したごとく1,2:5,6−ジ−O−イソピリデングルコース(化合物30)を原料としてReichman Uら(Carbohydrate Res.42、233頁(1975年))の方法に従い1−(3,5−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物37)を合成した。さらに、化合物37からAsakura Jら(J.Org.Chem.55、4928頁(1990年))の方法に従い5−ヨード−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物39)を得た。この化合物を原料として以下の方法により5−トリメチルスタンニル−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物40)を得た。
【0065】
アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(3mL)中に化合物39(5.0mg, 0.013mmol)、ビス(トリメチルスズ)(20.5mg, 0.063mmol)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(6.2mg)を溶解させ、2時間加熱還流を行ったのち減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール, 6:1)にて精製し、目的物40(3.6mg, 66%)を得た。
【0066】
1H―NMR(500MHz, CDOD)δ 0.25(S, 9H, CHSn), 3.72 (dd, J=5.0, 12.0Hz, 1H, H-5’), 3.79-3.91 (m, H-4’), 4.33 (ddd, J=3.0, 5.0, 18.5 Hz, 1H, H-3’), 5.02(td, J=4.0, 53.0 Hz, 1H, H-2’), 6.25 (dd, J=4.5, 16.0 Hz, 1H, H−1’), 7.56 (S, 1H, H-5).
【0067】
実施例7
[I −125 ] −5−ヨード−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル([I−125]FIAU:化合物41)の合成
[I−125]−ヨウ化ナトリウム(80MBq)の0.1N水酸化ナトリウム溶液を蒸発留去しメタノール(1mL)を加え、ヨウ素(61μg, 0.48μmol)のメタノール溶液(4.8μL)を加え10秒間振とうさせた。化合物40(100μg, 0.24μmol)のメタノール溶液(100μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、メタノールを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(1.0mL)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−125標識化合物41(9.5MBq、12%)を得た。
【0068】
実施例8
5−トリメチルスタンニル−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−4−チオ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物50)の合成
図5に示したごとく1,2:5,6−ジ−O−イソピリデングルコース(化合物42)を原料としてYoshimura Yら(J.Org.Chem.62、3140頁(1997年))の方法に従い1−O−アセチル−3−O−ベンジル−5−O−(tert-ブチルジフェニルシリル)−2−デオキシ−2−フルオロ−4−チオ−D−アラビノペントフラノース(化合物46)を合成した。さらに、化合物46からYoshimura Yら(Bioorg.Med.Chem.8、1545頁(2000年))の方法に従い5−ヨード−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−4−チオ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物49)を得た。この化合物を原料として以下の方法により5−トリメチルスタンニル−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−4−チオ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物50)を得た。
【0069】
アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(3mL)中に化合物49(5.0mg, 0.013mmol)、ビス(トリメチルスズ)(16.9mg, 0.052mmol)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(6.0mg)を溶解させ、3.5時間加熱還流を行ったのち減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール, 6:1)にて精製し、目的物50(1.9mg, 35%)を得た。
【0070】
1H―NMR (500MHz, CDOD) δ 0.26 (S, 9H, CHSn), 3.61−3.68 (m, 1H, H-5’), 3.80-3.81 (m, H-4’), 4.37 (td, J=6.0, 12.0 Hz, 1H, H−3’), 4.97 (td, J=5.5, 49.0 Hz, 1H, H−2’), 6.46 (dd, J=5.5, 11.5 Hz, 1H, H−1’), 7.99 (S, 1H, H−5).
【0071】
実施例9
[I−125]−5−ヨード−1−(2−デオキシ−2−フルオロ−4−チオ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル([I−125]FITAU:化合物51)の合成
[I−125]−ヨウ化ナトリウム(45MBq)の0.1N水酸化ナトリウム溶液を蒸発留去しメタノール(1mL)を加え、ヨウ素(61μg,0.48μmol)のメタノール溶液(4.8μL)を加え10秒間振とうさせた。化合物50(100μg,0.24μmol)のメタノール溶液(100μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、メタノールを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(1.0mL)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−125標識化合物51(3.5MBq、7.8%)を得た。
【0072】
実施例10
5−トリメチルスタンニル−1−メチル(2−デオキシ−2−ブロモ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル( [I−125]IMBAU:化合物58)の合成
図6に示したごとく1−[3,5−ビス−O−(tert-ブチルジメチルシリル)−2−デオキシ−D−エリスロ−ペント−1−エノフラノシル]ウラシル(化合物52)を原料としてItoh Yら(J.Org.Chem.60、656頁(1995年))の方法に従い、1−[2−ブロモ−3,5−ビス−O−(tert-ブチルジメチルシリル)−2−デオキシ−1−C−メチル−β−D−アラビノフラノシル]ウラシル(化合物54)を合成した。さらに、化合物54からAsakura Jら(J.Org.Chem.55、4928頁(1990年))の方法に従い5−ヨード−1−メチル(2−デオキシ−2−ブロモ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物57)を得た。この化合物を原料として以下の方法により5−トリメチルスタンニル−1−メチル(2−デオキシ−2−ブロモ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル(化合物58)を得た。
【0073】
アルゴン雰囲気下、無水1,4−ジオキサン(3mL)中に化合物57(4.9mg, 0.011mmol)、ビス(トリメチルスズ)(16.0mg, 0.049mmol)および塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(5mg)を溶解させ、2.5時間加熱還流を行ったのち減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール, 6:1)にて精製し、目的物58(3.8mg, 72%)を得た。
【0074】
1H NMR (500MHz, CDOD) δ 0.25 (S, 9H, CHSn), 1.95 (S, 3H, 1’−CH), 3.61−3.70 (m, 2H, H−5’), 4.08−4.11 (m, 1H, H−4’), 4.53 (d, J=3.0 Hz, 1H, H−5’), 4.79 (S, 1H, H−2’), 7.75 (S, 1H, H−5).
【0075】
実施例11
[I−125]−5−ヨード−1−メチル−(2−デオキシ−2−ブロモ−β−D−アラビノペントフラノシル)ウラシル( [I−125]IMBAU:化合物59)の合成
[I−125]−ヨウ化ナトリウム(62MBq)の0.1N水酸化ナトリウム溶液を蒸発留去しメタノール(1mL)を加え、ヨウ素(51μg, 0.40μmol)のメタノール溶液(4.0μL)を加え10秒間振とうさせた。化合物58(100μg, 0.20μmol)のメタノール溶液(100 μL)を加え、室温で2時間静置した。1Nチオ硫酸ナトリウム水溶液を一滴加え、メタノールを留去した。水(1mL)を加えたのちに、Sep−Pak Plus QMAカートリッジカラムに通し、さらにカラムを水(1.0mL)で洗浄し、得られた水溶液を合わせてI−125標識化合物59(8.3MBq, 13%)を得た。
【0076】
実施例12
[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUのインビトロにおけるリン酸化能の検討
標識化合物のチミジンキナーゼによるリン酸化活性を、マウス肺癌細胞株LL/2より抽出した粗酵素を用いて測定した。Wolcott RM及びColacino JM(Anal. Biochem 178、38−40頁(1989年))の方法に従い、対数増殖期のLL/2マウス肺癌細胞株から、酵素液を抽出した。リン酸の供与体であるATPを含む反応液に2nmoleの標識体及び酵素液を加え、これを37℃で一定時間反応させた。反応は、1mLの100mM塩化ランタン/5mMトリエタノールアミン溶液を加えることにより停止させた。リン酸化体をリン酸−金属錯体として遠心分離により沈殿させ、得られた沈殿物の放射活性をオートウエルガンマカウンター(アロカ社製、ARC−380)にて測定した。その結果を表1に示した。表1から、[I−125]ITDU、[I−125]ITAU共にチミジンキナーゼによるリン酸化活性が認められた。
【0077】
【表1】
Figure 0004210118
【0078】
実施例13
[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUのインビトロにおける代謝安定性の検討
グリコシド結合の代謝的安定性を評価するために、大腸菌由来のチミジンホスホリレースに対する分解反応性を検討した。反応液に、2nmoleの標識体及び9単位の酵素液(Sigma社製)を加え、これを25℃で一定時間反応させ、沸騰水浴中で3分間処理する事により反応を停止させた。反応液を遠心し、上清を代謝物標準品(5−ヨードウラシル:IU)及び非標識親化合物と共に薄層シリカゲルプレートに添加して、クロロホルム:イソプロピルアルコール混液(3:1)で展開後、バイオイメージングアナライザー(富士フィルム社製、BAS−1500)でオートラジオグラムを得た。代謝物標準品に相当するRf値のピーク成分に関心領域を設定し、生成した代謝物のパーセンテージから生成代謝物の量を算出した。その結果を表2に示した。表2から、放射性ヨード標識5−ヨードデオキシウリジン([I−125]IUR)に比べ、[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUは安定であることがわかる。
【0079】
【表2】
Figure 0004210118
【0080】
実施例14
各放射性ヨウ素標識核酸誘導体のインビトロにおけるチミジンホスホリレース代謝安定性の評価
各放射性ヨウ素標識核酸誘導体のグリコシド結合の代謝的安定性を評価するために、大腸菌由来のチミジンホスホリレースに対する分解反応性を検討した。反応液に、0.5〜12.0nmolの標識体及び0.0009〜9.0単位の酵素液(Sigma社製)を加え、これを25℃で一定時間反応させ、沸騰水浴中で3分間処理することにより反応を停止させた。[I−125]IBMAUは加熱処理に不安定なため、反応液を氷冷することにより反応を停止した。反応液を遠心し、上清を代謝物標品(5−ヨードウラシル:IU)及び非標識親化合物と共にシリカゲルプレートに添加して、クロロホルム:イソプロピルアルコール混液(3:1)で展開後、バイオイメージングアナライザー(富士フィルム社製、BAS−1500)でオートラジオグラムを得た。代謝物標品に相当するRf値のピーク成分に関心領域を設定し、生成した代謝物のパーセンテージから生成代謝物の量を算出した。 [I−125]FITAU及び[I−125]IMBAUの場合は、逆層シリカゲルプレートを用い、メタノール:水混液(3:7)で展開後、[I−125]IUR等と同様にバイオイメージングアナライザー(富士フィルム社製、BAS−2000)でオートラジオグラムを得た。解析結果を表3に示した。表3から、[I−125]IURに比べ、 [I−125]FITAU及び[I−125]IMBAUはさらに顕著に安定であることがわかる。
【0081】
【表3】
Figure 0004210118
【0082】
実施例15
チミジンキナーゼ欠損細胞を用いたチミジンキナーゼ依存的な細胞への取り込みの検討
標識化合物のチミジンキナーゼ依存的な細胞への取り込みに関して、チミジンキナーゼ欠損細胞株L−M(TK−)及びその親株であるL−M細胞との取り込みの差より比較検討した。対数増殖期のL−M及びL−M(TK−)細胞を2.0×10個ずつ24穴プレートに植え一晩培養後に、放射性ヨウ素標識核酸誘導体を2nmol加えて1時間細胞に取りこませた。細胞を3回氷冷リン酸緩衝液で洗い、細胞を0.1NNaOHで溶解後、細胞に取り込まれた放射活性をオートウエルガンマカウンター(アロカ社製、ARC−380またはARC−300)にて測定した。測定結果は、細胞蛋白質量あたりの標識体の取り込みで評価した。その結果を表4に示した。表4から、対照である[I−125]IURと同様に、[I−125]ITdU及び [I−125]FITAUはチミジンキナーゼ依存的に細胞に取り込まれていることが確認された。
【0083】
【表4】
Figure 0004210118
【0084】
実施例16
[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUの生体内における標識安定性の検討
生体内における[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUの標識安定性を評価するため、正常マウスの甲状腺における脱離ヨウ素の集積を検討した。10週齢の正常マウスに、標識体それぞれ、370KBqを、尾静脈から注射し、各時間間隔で、動物3匹を屠殺し解剖した。また、対照として[I−125]IURの体内分布も検討した。甲状腺における放射能取りこみをオートウェルガンマカウンター(アロカ社製、ARC‐300)を用いて計測した。組織の取りこみは、時間に対する組織gあたりの投与量の百分率で算出し、図7に示した。その結果、[I−125]ITDU並びに[I−125]ITAUの甲状腺における放射能集積は対照薬である[I−125]IURに比べて、顕著に低く、これらの薬剤の生体内における標識安定性が証明された。
【0085】
実施例17
放射性ヨウ素標識核酸誘導体の生体内における標識安定性
さらに各放射性ヨウ素標識核酸誘導体の生体内における標識安定性を評価するため、正常マウスの甲状腺における脱離ヨウ素の集積を検討した。10週齢の正常マウス(C57BL/6)に、標識体185KBqを、尾静脈から注射し、前項よりもさらに長時間の各時間間隔で、動物3匹を屠殺し解剖した。甲状腺における放射能取り込みをオートウエルガンマカウンター(アロカ社製、ARC−300)を用いて計測した。組織の放射能取り込みは、時間に対する組織あたりの投与量の百分率(%ID)で算出し、図8に示した。この結果、[I−125]ITDU、[I−125]ITAU、[I−125]FITAU及び[I−125]IMBAUの甲状腺における放射能集積は対照である[I−125]IUR(易代謝性物質)に比べて、顕著に低く、これらの薬剤の生体内における標識安定性が証明された。
【0086】
実施例18
[I−125]ITDUの正常マウスにおける体内分布
10週齢の正常マウスに、[I−125]ITDU370KBqを、尾静脈から注射し、各時間間隔で、動物3匹を屠殺し解剖した。各組織における放射能取りこみをオートウェルガンマカウンター(アロカ社製、ARC‐300)を用いて計測した。組織の取りこみは、時間に対する組織gあたりの投与量の百分率で算出し、図9に示した。その結果、増殖組織である胸腺及び小腸における放射能の取りこみは,非増殖組織である脳,肝臓及び筋肉より明らかに高かった。
【0087】
また、各放射性ヨウ素標識核酸誘導体の増殖組織への集積性を評価するため、正常マウスの体内分布を検討した。10週齢の正常マウス(C57BL/6)に、185MBqの各標識体を、尾静脈から注射し、各時間間隔で、動物3匹を屠殺し解剖した。各組織における放射能取り込みをオートウエルガンマカウンター(アロカ社製、ARC−300)を用いて計測した。組織の放射能取り込みは、時間に対する組織重量あたりの投与量の百分率(%ID/g)で算出した。その結果、図10に示す如く、[I−125]IUR(陽性対照)、[I−125]ITDUは特に若齢正常マウスの増殖組織である胸腺への集積性を示した。
【0088】
実施例19
[I−123]ITDUによるウオーカー腫瘍のシンチグラフィー造影
増殖疾患の代表例である、悪性腫瘍のシンチグラフィー造影を実施した。ウオーカー腫瘍細胞を、ウイスター系ラットの右鼠頚部皮下に移植した。移植後、造影に適した約20mmの触知可能な腫瘍が形成されたラットに、[I−123]ITDU、37MBqを尾静脈から注射した。薬剤投与4時間後にラボナール麻酔を施した腫瘍移植ラットを仰臥位固定し、ガンマカメライメージング装置(東芝社製、GCA−90B)にてスタティック撮像を行なった。撮像条件は、高分解能中エネルギーコリメーターを装着して、解像度256×256にて10分間画像を収集した。その結果を図11に示す。この結果から、[I−123]ITDUは、ウイスター系ラットの移植腫瘍(矢印部分)を明瞭に造影することが確認された。
【0089】
産業上の利用可能性
本発明の放射性標識化合物は、生体内において安定で、かつ、哺乳類のチミジンキナーゼによりリン酸化を受けて細胞内に滞留するか、またはDNAに組みこまれDNA合成活性を反映するので、組織増殖能診断又は増殖性疾患治療に有用であり、特に、組織増殖能診断における放射性画像診断薬として又は内用放射線治療もしくは局所放射線療法などの増殖性疾患治療において投与される放射性治療剤として有用である。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の化合物の合成経路を示す図である。
【図2】 図2は、本発明の化合物の合成経路を示す図である。
【図3】 図3は、本発明の化合物の合成経路を示す図である。
【図4】 図4は、本発明の化合物(5−トリアルキルスズ体)とそれにより得られる[I−125]FIAUの合成経路を示す図である。
【図5】 図5は、本発明の化合物の合成経路を示す図である。
【図6】 図6は、本発明の化合物の合成経路を示す図である。
【図7】 図7は、実施例16で測定した[I−125]ITDU及び[I−125]ITAUの生体内における標識安定性を対照[I−125]IURとともに示すグラフである。
【図8】 図8は、実施例17で測定した[I−125]ITDU,[I−125]ITAU, [I−125]FITAU及び [I−125]IMBAUの生体内における標識安定性を対照 [I−125]IUR(易分解性)と共に示すグラフである。
【図9】 図9は、実施例18で測定した[I−125]ITDUの正常マウスにおける体内分布を示すグラフである。
【図10】 図10は、実施例18で測定した[I−125]ITDU,[I−125]ITAU, [I−125]FITAU及び [I−125]IMBAUの生体内における増殖組織への集積性を対照 [I−125]IURと共に示すグラフである。
【図11】 図11は、実施例19におけるウオーカー腫瘍のシンチグラフィー造影を示す写真(生物の形態)である。

Claims (21)

  1. 下記式で表される放射性標識化合物又はその医薬として許容できる塩を有効成分として含有する組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤。
    Figure 0004210118
    (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素、は酸素又は硫黄、Rは放射性ハロゲン置換基である。ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)
  2. の放射性ハロゲン置換基がF−18、Cl−36、Br−75、Br−76、Br−77、Br−82、I−123、I−124、I−125、I−131及びAt−211よりなる群から選択される請求項1に記載の薬剤。
  3. が硫黄である請求項1に記載の薬剤。
  4. が水素又はメチル基、Rが水素又はハロゲン置換基、Rが水素、Rが酸素又は硫黄である(ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)請求項1に記載の薬剤。
  5. 、R及びRが水素、Rが硫黄、Rの放射性ハロゲン置換基がF−18、I−123、I−125及びI−131よりなる群から選択される請求項1に記載の薬剤。
  6. 組織増殖能診断が、病的増殖を伴う増生、再生、移植又はウィルス感染の診断である請求項1に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  7. 病的増殖を伴う増生の診断が増殖性炎症、良性腫瘍又は悪性腫瘍の診断である請求項6に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  8. 増殖性炎症の診断が慢性関節リウマチの活動度および治療効果の判定に関する診断である請求項7に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  9. 良性腫瘍の診断が局在診断・活動度および治療効果の判定に関する診断である請求項7に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  10. 悪性腫瘍の診断が原発性および転移性悪性腫瘍の局在診断・進展度診断・悪性度および治療効果の判定に関する診断である請求項7に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  11. 病的増殖を伴う再生の診断が、抗がん剤治療時における骨髄の生理的造血機能の評価又は再生不良性貧血における骨髄の病態機能の診断である請求項6に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  12. 病的増殖を伴う移植の診断が、骨髄移植における骨髄移植細胞の生着・増殖機能の診断である請求項6に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  13. 病的増殖を伴うウィルス感染の診断が、単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型、水痘−帯状ヘルペスウィルス、サイトメガロウィルス、エプスタイン−バール(Epstein-Barr)ウィルス又はヒト免疫不全ウィルス感染におけるウイルス感染部位および増殖の診断である請求項6に記載の組織増殖能診断用薬剤。
  14. 増殖性疾患の治療が、病的増殖を伴う悪性腫瘍又はウィルス感染の治療である請求項1に記載の増殖性疾患治療用薬剤。
  15. 悪性腫瘍が悪性リンパ腫(ホジキン病・非ホジキンリンパ腫)、咽頭癌、肺癌、肝臓癌、膀胱腫瘍、直腸癌、前立腺癌、子宮癌、卵巣癌、乳癌、脳腫瘍(原発性脳腫瘍・転移性脳腫瘍)、悪性黒色腫である請求項14に記載の増殖性疾患治療用薬剤。
  16. ウィルス感染が単純ヘルペスウイルス1型もしくは2型、又はヒト免疫不全ウィルスによる中枢神経系感染症である請求項14に記載の増殖性疾患治療用薬剤。
  17. 下記式で示されるヌクレオシド誘導体。
    Figure 0004210118
    (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素、は酸素又は硫黄、Rはトリアルキルスタンニル基である。ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)
  18. が硫黄である請求項17に記載のヌクレオシド誘導体。
  19. が水素又はメチル基、Rが水素又はハロゲン置換基、Rが水素、Rが酸素又は硫黄である(ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)請求項17に記載のヌクレオシド誘導体。
  20. のトリアルキルスタンニル基がトリメチルスタンニル基、トリエチルスタンニル基またはトリブチルスタンニル基である請求項17に記載のヌクレオシド誘導体。
  21. 下記式で示されるヌクレオシド誘導体:
    Figure 0004210118
    (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素、は酸素又は硫黄、Rはトリアルキルスタンニル基である。ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)
    を溶媒中で放射性ハロゲンのアルカリ性溶液と反応させることによりRのトリアルキルスタンニル基を放射性ハロゲン置換基に置換することからなる、下記式:
    Figure 0004210118
    (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素、ヒドロキシル又はハロゲン置換基、Rは水素、は酸素又は硫黄、Rは放射性ハロゲン置換基である。ただし、Rが水素であって且つRが酸素である場合を除く。)
    で表される放射性標識化合物の製造方法。
JP2002559074A 2001-01-23 2002-01-22 組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤 Expired - Lifetime JP4210118B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014954 2001-01-23
JP2001014954 2001-01-23
PCT/JP2002/000408 WO2002058740A1 (fr) 2001-01-23 2002-01-22 Medicaments destines au diagnostic de l'activite reproductrice tissulaire ou au traitement de maladies proliferatives

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2002058740A1 JPWO2002058740A1 (ja) 2004-05-27
JP4210118B2 true JP4210118B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=18881578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002559074A Expired - Lifetime JP4210118B2 (ja) 2001-01-23 2002-01-22 組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤

Country Status (14)

Country Link
US (2) US7045115B2 (ja)
EP (1) EP1270017B1 (ja)
JP (1) JP4210118B2 (ja)
KR (1) KR100867729B1 (ja)
CN (1) CN100400107C (ja)
AT (1) ATE322912T1 (ja)
AU (1) AU2002226690B2 (ja)
CA (1) CA2402991C (ja)
DE (1) DE60210538T2 (ja)
HK (1) HK1059396A1 (ja)
NO (1) NO328812B1 (ja)
NZ (1) NZ520934A (ja)
TW (1) TWI247609B (ja)
WO (1) WO2002058740A1 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7344702B2 (en) 2004-02-13 2008-03-18 Bristol-Myers Squibb Pharma Company Contrast agents for myocardial perfusion imaging
WO2005026131A1 (en) * 2003-09-05 2005-03-24 Albert Einstein College Of Medicine Of Yeshiva University Transition state structure and inhibitors of thymidine phosphorylases
WO2005027962A1 (en) * 2003-09-18 2005-03-31 Isis Pharmaceuticals, Inc. 4’-thionucleosides and oligomeric compounds
US7485283B2 (en) * 2004-04-28 2009-02-03 Lantheus Medical Imaging Contrast agents for myocardial perfusion imaging
JP4841231B2 (ja) * 2005-11-07 2011-12-21 日本メジフィジックス株式会社 組織増殖能診断用薬剤
BRPI0710671B8 (pt) * 2006-04-07 2021-05-25 Univ Texas uso de um vetor de bacteriofágo viral adenoassociado (aavp) terapêutico para a fabricação de um medicamento para o tratamento e profilaxia de uma doença hiperproliferativa
US7928210B2 (en) 2007-03-01 2011-04-19 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Nucleoside based proliferation imaging markers
CN101730538B (zh) * 2007-04-10 2015-04-29 约翰·霍普金斯大学 与病毒相关肿瘤的成像和疗法
PT2257315T (pt) * 2008-02-29 2020-01-27 Lantheus Medical Imaging Inc Agentes de contraste para aplicações incluindo imagiologia de perfusão
GB0815831D0 (en) * 2008-09-01 2008-10-08 Imp Innovations Ltd Compounds
PT2419096T (pt) 2009-04-15 2020-02-19 Lantheus Medical Imaging Inc Estabilização de composições radiofarmacêuticas utilizando ácido ascórbico
PT2534136T (pt) 2010-02-08 2017-12-15 Lantheus Medical Imaging Inc Métodos para sintetizar agentes de imagiologia, e seus intermediários
WO2012048331A2 (en) * 2010-10-09 2012-04-12 Phynexus, Inc. Isolation of phosphoproteins, glycoproteins and fragments thereof
JP5794521B2 (ja) * 2011-03-29 2015-10-14 国立大学法人福井大学 アポトーシス誘導剤
AU2013241341B2 (en) 2012-03-28 2016-09-08 Fujifilm Corporation Salt of 1-(2-deoxy-2-fluoro-4-thio-beta-D-arabinofuranosyl)cytosine
AU2013203000B9 (en) 2012-08-10 2017-02-02 Lantheus Medical Imaging, Inc. Compositions, methods, and systems for the synthesis and use of imaging agents
PT2883866T (pt) 2012-08-13 2019-04-05 Fujifilm Corp Intermediário para a síntese de 1-(2-desoxi-2-fluoro-4-tiobeta-d-arabinofuranosilo)citosina, intermediário para a síntese de tionucleósido e métodos para a produção destes intermediários
JP2014062054A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Gyoseiin Genshino Iinkai Kakuno Kenkyusho よう素−123標記チミン類似物[123I]−IaraUのプローブ
JP6351107B2 (ja) * 2014-02-18 2018-07-04 富士フイルム株式会社 チオラン骨格型糖化合物の製造方法およびチオラン骨格型糖化合物
TWI678373B (zh) 2014-10-31 2019-12-01 日商富士軟片股份有限公司 硫代核苷衍生物或其鹽及醫藥組合物
AU2017319260B2 (en) 2016-08-31 2020-01-30 Fujifilm Corporation Anti-tumor agent, anti-tumor effect enhancer, and anti-tumor kit
MX2018002611A (es) 2018-01-29 2019-07-30 Fujifilm Corp Agente antitumoral para cancer del tracto biliar y metodo para tratar cancer del tracto biliar.
CN113683648A (zh) * 2021-08-26 2021-11-23 上海皓鸿生物医药科技有限公司 一种2’-氟-2’-脱氧尿苷的合成方法及其中间体

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IE74701B1 (en) * 1989-10-04 1997-07-30 Univ Birmingham Further antiviral pyrimidine nucleosides
US5077034A (en) * 1990-03-30 1991-12-31 The President And Fellows Of Harvard College Treatment of tumors with 5-radioiodo-2'-deoxyuridine
US5248771A (en) 1991-06-26 1993-09-28 Triumf Process for preparing no-carrier-added radiohalogenated vinyl nucleosides
GB9421223D0 (en) 1994-10-21 1994-12-07 Univ Alberta Tissue imaging in gene therapy
US5574148A (en) 1995-02-02 1996-11-12 President U Fellows Of Harvard College Rapid synthesis of radiolabeled pyrimidine nucleosides or nucleotides
US5703056A (en) 1995-03-15 1997-12-30 Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Non-invasive imaging of gene transfer
US5720935A (en) 1995-06-09 1998-02-24 President & Fellows Of Harvard College Rapid synthesis of radiolabeled pyrimidine nucleosides or nucleotides from stannyl precursors
AU5774796A (en) 1995-06-13 1997-01-09 Dyer, Alison Margaret Pharmaceutical compositions containing lornoxicam and cyclod extrin
US6331287B1 (en) 1995-08-23 2001-12-18 University Advanced Bio-Imaging Associates 2′-deoxy-2′-fluoro-d-arabinofuranosyl pyrimidine nucleoside
WO2001005439A1 (en) * 1999-07-14 2001-01-25 President And Fellows Of Harvard College Radiodetection and therapy of aberrant cell proliferation
KR200188038Y1 (ko) 2000-01-24 2000-07-15 이정진 전자파 피해가 감소되는 안테나 구조를 가진 휴대폰.

Also Published As

Publication number Publication date
ATE322912T1 (de) 2006-04-15
AU2002226690B2 (en) 2006-07-13
WO2002058740A1 (fr) 2002-08-01
US7045115B2 (en) 2006-05-16
HK1059396A1 (en) 2004-07-02
JPWO2002058740A1 (ja) 2004-05-27
EP1270017A1 (en) 2003-01-02
US20050129611A1 (en) 2005-06-16
CA2402991C (en) 2009-06-23
NZ520934A (en) 2004-12-24
EP1270017A4 (en) 2004-04-28
CN1455683A (zh) 2003-11-12
CN100400107C (zh) 2008-07-09
DE60210538T2 (de) 2006-10-05
NO328812B1 (no) 2010-05-18
TWI247609B (en) 2006-01-21
US7118731B2 (en) 2006-10-10
EP1270017B1 (en) 2006-04-12
KR100867729B1 (ko) 2008-11-10
KR20020084212A (ko) 2002-11-04
US20030124054A1 (en) 2003-07-03
CA2402991A1 (en) 2002-08-01
DE60210538D1 (de) 2006-05-24
NO20024324L (no) 2002-11-07
NO20024324D0 (no) 2002-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4210118B2 (ja) 組織増殖能診断用又は増殖性疾患治療用薬剤
US7928210B2 (en) Nucleoside based proliferation imaging markers
US6677315B2 (en) Nucleosides for imaging and treatment applications
JP2001522034A (ja) 画像化および処置適用のためのヌクレオシド
ES2397255T3 (es) Análogos de nucleósidos útiles como agentes de formación de imágenes de tomografía por emisión de positrones (PET)
Wang et al. Radiolabeled 2′-fluorodeoxyuracil-β-D-arabinofuranoside (FAU) and 2′-fluoro-5-methyldeoxyuracil-β-D-arabinofuranoside (FMAU) as tumor-imaging agents in mice
US20080170993A1 (en) Thymidine analogs for imaging
Kim et al. Assessment of tumor cell proliferation using [18F] fluorodeoxyadenosine and [18F] fluoroethyluracil
CA2618466C (en) Drugs for the diagnosis of tissue-reproductive activity or the treatment of proliferative diseases
JP4841231B2 (ja) 組織増殖能診断用薬剤
JP5179811B2 (ja) ウラシル化合物又はその塩、これらを有効成分として含有するイメージング剤、およびこれらを有効成分として含有する腫瘍診断をするためのイメージング剤
TWI394587B (zh) 放射性標幟之核苷酸類似物、製備方法及其用途
US20080292550A1 (en) Fluorinated 3'-Deoxythymidine Derivatives, a Method for Their Preparation and Their Use
WO2016164921A1 (en) Pet imaging tracer for imaging prostate cancer
KR100740343B1 (ko) 요오도우라실 유도체 및 그것을 포함하는 약제학적 조성물
JP2001328997A (ja) 放射性ヌクレオシド化合物およびこれを含有する医薬
KR20090073659A (ko) 신규2'-데옥시-2'-[18F]플루오로-5-메틸-1-β-L-아라비노퓨라노실우라실 화합물, 이의 제조방법 및 이를 포함하는유전자 영상용 조영제

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20020904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080827

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081014

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4210118

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term