JP4207804B2 - 開閉カバー口開き防止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いて好適な、開閉カバー口開き防止構造に関するものである。
車両のフロア下にエンジンルームを設け、このエンジンルーム内にエンジンやバッテリなどの種々の機器を搭載した場合、このエンジンルーム内の機器の点検や整備を行なうべく、作業者がエンジンルーム内にアクセスするための開口がフロアに形成され、また、この開口を開閉するカバーが設けられるのが一般的である。このカバーは、通常はフロアに固定されてエンジンルームの開口を閉塞しているが、メンテナンス作業時には、フロアからカバーが取り外せるようになっている。
ところで、このようなカバーは、整備性の観点からは容易に開閉できることが好ましいが、カバーをフロアに対してしっかりと固定していないと、車両が衝突を受けたことによってカバーやフロアが変形し、カバーとフロアとの間に大きな隙間が形成される現象(以後、「口開き現象」あるいは単に「口開き」という)が生ずるおそれがある。
この口開き現象が発生すると、エンジンルーム開口が露出してしまうこととなるが、エンジンルームにはエンジンをはじめ、さまざまな機器が載置されているため、エンジンルームは確実に閉塞しておくことが好ましい。
ここで、この口開き現象について図5および図6を用いて説明すると、この図5は従来の車両の後部を示す上面図であり、また、図6(A),(B)はそれぞれ図5におけるX101−X101断面図であって、図6(A)は通常の場合を示し、図6(B)は車両後方から衝撃荷重が入力された場合を示している。
図5に示すように、車両の後方に形成されたエンジンルーム120には図示しないエンジンや電装系機器などが載置され、このエンジンルーム120の上部には、フロア101が設けられている。このフロア101にはエンジンルーム120と連通する開口102が形成され、作業者は、この開口102を通じてエンジンルーム120内にアクセスできるようになっている。
また、この開口102は、通常は、カバー103によって閉塞され、4つの蝶ネジ104A,104A,104B,104Bによってカバー103とフロア101とが固定されている。なお、ここで、符号104Aで示す蝶ネジは車両の前方側に設けられた蝶ネジであり、また、符号104Bで示す蝶ネジは車両の後方側に設けられた蝶ネジである。
この従来の車両に対して後方から衝撃が加えられると、図6(A)および(B)に示すように、フロア101が車長方向に圧縮されて変形する。このとき、特に、開口縁101aが大きく潰れているが、これは以下の理由によるものである。
つまり、フロア101の幅寸法に着目すると、このフロア101は、図5中符号W101で示すように車両の全幅に亘って形成された部分と、図5中符号W102で示すように開口縁101aと車両側端との間に形成された部分とがあり、幅寸法W102のフロア101の方が、幅寸法W101のフロア101に比べて細く形成されている。このため、符号W102で示す部分のフロア101の方が、符号W101で示すフロア101の部分よりも強度が低く、フロア101全体が衝撃を受けた場合、符号W102で示す部分のフロア101、(即ち、フロア101の開口縁101a)が大きく潰れるのである。
このように、フロア101の開口縁101aが車長方向に圧縮されて潰れると、この開口縁101aよりも後方でフロア101に螺合されていた後側の蝶ネジ104Bが前方へ変位する(図6中矢印L102参照)。この場合、後側の蝶ネジ104Bによって固定されているカバー103も前方へ移動しようとするが、前側の蝶ネジ104Aによってカバー103とフロア101とが固定されており、また、開口縁101aよりも前方におけるフロア101は殆ど前方へ変位しないので、カバー101は前側の蝶ネジ104Aと後側の蝶ネジ104Bとの間で強く圧縮されて折れ曲がる。
この結果、フロア101の開口縁101aとカバー103との間には大きな隙間105が形成されることとなる。この現象が、口開き現象である。
なお、カバーをフロアに固定させる手法としては、上述したような蝶ネジやボルトを用いる手法や、あるいは、フック機構などを用いてカバーをフロアに係止させる手法(例えば、以下の特許文献1の技術参照)などが考えられるが、カバーの開閉を容易に行なうという観点からは、上述したように、固定箇所あるいは係止箇所を少なくすることが好ましい。これは、固定箇所あるいは係止箇所が多いと、カバーの開閉作業のたびに操作する蝶ネジやフック機構の数が増えてしまい、整備性を阻害してしまうためである。
一方、安全上の観点、即ち、車両に衝撃が加わったとしても口開き現象が生じないようにする場合には、固定箇所あるいは係止箇所を多くすることが好ましい。これは、固定箇所(あるいは係止箇所)が少ないと、固定(係止)箇所の間隔(例えば、図6の符号L101参照)が長くなるが、このような場合に、車両に衝撃が加わると、上述のように、口開き現象が生じてしまうおそれがあるためである。
実公平3−43334号公報
しかしながら、上述の特許文献1による技術によっても、上述のようなカバーの開閉容易性とカバーの口開き防止性とを両立させることはできない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、通常時における開閉カバーの開閉作業を容易に行なえるようにするとともに、車両に衝撃が加わった場合には確実に口開き現象を抑制できる、開閉カバー口開き防止構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の開閉カバー口開き防止構造(請求項1)は 車両のフロアに設けられた開口を開閉可能に閉塞する開閉カバーと、該開閉カバーと該フロアとの間に隙間が生じる口開き現象を防止する係止機構とから構成され、該係止機構は、該車両に衝撃が加わった場合にのみ該フロアと該開閉カバーとを係合させ、該フロアの該開口縁において該開口の内側へ向けて突設された第1の爪部と、該開閉カバーの裏面において該第1の爪部に対向するように突設された第2の爪部とから構成されるとともに、該開閉カバーが通常閉塞位置にある場合には、該第1の爪部と該第2の爪部とは互いに係合されず、該車両に衝撃が加わって該開閉カバーと該フロアとの間で該車両の前後方向に相対移動が生じた場合には、該第1の爪部と該第2の爪部とが係合されるように構成され、該開口は、該車両の後部における該フロアに形成され、該第1の爪部は、該車両の幅方向の対向する位置にそれぞれ配設され、該第2の爪部は、該カバーが該通常閉塞位置に位置している場合において、該第1の爪部の直前に配設され、該車両に衝撃が加わり該カバーが該通常閉塞位置から該車両の後方へ該フロアに対して相対移動した場合に、該第1の爪部と該第2の爪部とが係合され、該開閉カバーによる該開口の閉塞が維持されるように構成され、該開閉カバーには、ボルト部材が挿入される第1の穴部が穿設されるとともに、該フロアには、該ボルト部材と螺合する第2の穴部が該通常閉塞位置に位置している場合における、該開閉カバーの該第1の穴部と対応する位置に穿設され、該第1の穴部は、車長方向に細長い長穴として該開閉カバーに穿設されていることを特徴としている。
また、請求項1記載の内容において、該開閉カバーは、該開口を上方から閉塞するように構成され、
該係止機構は、該車両に衝撃が加わって該開閉カバーと該フロアとの間で該車両の前後方向に相対移動が生じた場合には、該第2の爪部が該第1の爪部の直下に位置して係合するように構成されることを特徴としている。(請求項2)
また、請求項2記載の内容において、該第1の爪部には、該第1の爪部の後端から下方へ突出して該第2の爪部の後端位置を規制する規制部が形成されることを特徴としている。(請求項3
請求項1に係る本発明の開閉カバー口開き防止構造によれば、係止機構が、車両に衝撃が加わった場合にのみフロアと開閉カバーとを係止するため、通常時における開閉カバーの開閉作業を容易に行なえるようにするとともに、車両に衝撃が加わった場合には、口開き現象を確実に抑制することができる
また、車両に衝撃が加わって開閉カバーとフロアとの間で相対移動が生じた場合、フロアと開閉カバーとが確実に係止され、一方、通常時には開閉カバーとフロアとは係止機構によって特に係止されないので、開閉カバーの開閉作業性を高めるとともに、車両に衝撃が加わった場合にフロア開口の閉塞性が低下することを抑制することができる
また、開口が車両後部のフロアに形成され、また、第1の爪部が車両の幅方向の対向する位置にそれぞれ配設されているので、車両が後方から衝撃を受けた場合であっても、確実に開閉カバーとフロアとを係止して、口開き現象が発生することを確実に防止することが可能となる
また、開閉カバーが通常閉塞位置にある場合、この開閉カバーに穿設された第1の穴部とフロアに穿設された第2の穴部との位置が合致するように構成されているので、作業者は、開閉カバーを通常の閉塞位置に配設すれば、ボルト部材を第1の穴部および第2の穴部に対して容易に螺合させることができ、作業性を大幅に向上させることができる。
さらに、第1の穴部が車長方向に細長い長穴として開閉カバーに穿設されているので、開閉カバーとボルト部材との間で車長方向の相対移動を許容しながら、開閉カバーをフロアに固定することができる。
また、車両に衝撃が加わった場合に、第2の爪部が第1の爪部の直下に位置して係合し、開閉カバーがフロアに対して上方に変位することが防止される結果、上方から閉塞する開閉カバーとフロアとを確実に係止して、口開き現象が発生することを確実に防止することができる。(請求項
また、第1の爪部の後端には、下方へ突出して第1の爪部と係合された第2の爪部の後端位置を規制する規制部が形成されているので、開閉カバーとフロアとの間で相対移動が発生した場合であっても、フロアの第1爪部が、開閉カバーの第2の爪部を通過してしまう事態を防ぎ、開閉カバーとフロアとの係止を確実なものとすることが可能となる。(請求項3)
以下、図1〜図6を用いて、本発明の開閉カバー口開き防止構造について説明すると、図1はその全体構成を示す模式的な斜視図、図2はその模式的な上面図、図3の(A),(B),(C)はそれぞれその要部構成を示す模式的な側面図であって図2のX1−X1矢視断面図、図4は正面視におけるその模式的な断面図である。
図1に示すように、車両後部のフロア1の下方にはエンジンルーム20が設けられ、このエンジンルーム20の内部には図示しないエンジンや種々の機器が搭載されている。
また、車両後部のフロア1には、エンジンルーム20と連通した四角形の開口2が形成され、この開口2は、通常、カバー(開閉カバー)3によって閉塞されるとともに、カバー3とフロア1とが4本の蝶ネジ(ボルト部材)4A,4A,4B,4Bによって固定されている。なお、これらの蝶ネジ4A,4A,4B,4Bのうち、車両の前方に設けられたものを蝶ネジ4Aとして示し、一方、車両の後方に設けられたものを蝶ネジ4Bとして示し、また、これらを特に区別する必要が無い場合には蝶ネジ4として説明する。
カバー3は開口2を上方から覆うように閉塞するもので、蝶ネジ4を緩めて取り去ると開口2が露出する。すなわち、エンジンルーム20へアクセスして整備が可能となる。
カバー3はアルミニウムなどの金属によって形成され、縦横寸法ともにエンジンルーム20と連通した開口2よりも若干大きく、カバー3周縁の4箇所には蝶ネジ4が挿入されるネジ穴(第1の穴部)5A,5A,5B,5Bが設けられている。なお、これらのネジ穴5A,5A,5B,5Bについても、上述した蝶ネジ4の場合と同様に、車両の前方に設けられたものをネジ穴5Aとして示し、一方、車両の後方に設けられたものをネジ穴5Bとして示し、また、これらを特に区別する必要が無い場合にはネジ穴5として説明する。
このうち、車両後側のネジ穴5B,5Bは、図2に示すように、車長方向に所定の長さ(図2中符号L1参照)で形成され(即ち、長穴として形成され)、フロア1に螺合された蝶ネジ4B,4Bとカバー3との間で車長方向の相対移動を許容しながら、カバー3をフロア1に固定することができるようになっている。なお、このフロア1とカバー3との相対移動については後述する。
また、フロア1には、上記のネジ穴5と対応する位置にネジ穴(第2の穴部)8が穿設されており、また、ネジ穴8に対応する位置のフロア1の裏面側には蝶ネジ4と螺合しうるナット11が溶着されている。
また、エンジンルーム20に連通する開口2を閉塞するカバー3の上方の空間は荷物室として利用できるようになっており、カバー3の上面には荷物等が載せられるようになっている。なお、以後、通常時においてフロア1の開口2を閉塞するカバー3の位置を「通常閉塞位置」という。
このカバー3の周縁端部には、図4に示すように、ゴム9がその全周にわたって設けられており、これにより、エンジンルーム20内で生じた騒音や熱気等が車内へ漏れ出ることを抑制できるようになっている。
さらに、このカバー3とフロア1とは上記の蝶ネジ4だけではなく、係止機構10によっても係止され得るようになっている。この係止機構10は車両の左右それぞれに1つずつ設けられており、また、これらの係止機構10は、それぞれ、レール部(第1の爪部)6とブラケット(第2の爪部)7とから構成されている。
このうち、レール部6は、開口2におけるフロア1(即ち、開口縁1a)において車両の前後方向に配設され、この開口縁1aから開口2の内側に向けて突設された部材である。
また、ブラケット7は、カバー3裏面に溶接され、レール部6の突出方向とは逆方向に(即ち、レール部6に対向するように)突設された部材である。
そして、通常時、即ち、車両が衝撃を受けていない場合には、これらのレール部6とブラケット7とは互いに近接するように配設されているものの、係合はされておらず、作業者が4つの蝶ネジ4を取り外せば容易にカバー3をフロア1から取り外すことができるようになっている。一方、衝突時、即ち、車両が衝撃を受けた場合には、レール部6とブラケット7とが鉛直方向に係合され、背景技術の欄で説明した口開き現象を確実に抑制できるようになっている。
この係止機構10についてもう少し詳しく説明すると、レール部6は、図4に示すように、フロア1の開口縁1aから下方へ突設する側壁部6aと、この側壁部6aの下端から開口2の内側へ突出して開口2の側縁と平行に車両の前後方向に配設された水平部6bと、この水平部6bの後端から下方へ略直角に折れ曲がって形成された規制部6cと、水平部6bの前端から斜め上方に折れ曲がって形成されたガイド部6d(図3参照)とから構成されている。なお、このレール部6は、開口2の両側における開口縁1aで、車両の幅方向の対向する位置に少なくとも1つずつ(本実施形態においては開口2の車長方向略中央位置で開口縁1aの車幅方向両側に1つずつ)設けられている。
一方、カバー3裏面に設けられたブラケット7は、図4に示すように、カバー3の裏面に溶接される固着部7aと、固着部7aの側端から下方へ折れ曲がって形成された鉛直部7bと、鉛直部7bから再び水平に折れ曲がり車両の側方へ水平に形成された水平部7cとから構成されている。
したがって、レール部6には規制部6cが形成されているので、レール部6がブラケット7の上側を通過して後方へ変位しようとした場合であっても、規制部6cがブラケット7の後端に突き当たるようになっているので、カバー3とフロア1とが水平方向にも係止される。
なお、ブラケット7は、レール部6の車長方向直前に設けられている。また、ブラケット7の水平部7cはレール部6の水平部6bの鉛直方向僅かに下方に位置するように設けられている。従って、レール部6とブラケット7とが係合した状態においては、ブラケット7の水平部7cがレール部6の水平部6bの直下に位置するようになる。
なお、図4に示す係止機構10は、レール部6とブラケット7とが鉛直方向に係合された場合を示しているが、上述したように、通常時にはレール部6とブラケット7とは係合されておらず、車両が衝撃を受けた場合にのみ、レール部6とブラケット7とが係合するようになっている。
本実施形態に係る開閉カバー口開き防止機構は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果を奏する。
図3(A)に示すように、通常時においては、カバー3とフロア1とは、前後の蝶ネジ4A,4Bのみによって固定されている。つまり、この場合、カバー3とフロア1とは係止機構10によって係止されておらず、作業者が蝶ネジ4A,4Bを取り外せば、カバー3をフロア1から取り外すことができる。
そして、図3(B)に示すように、例えば、車両が追突されたような場合には、フロア1には後方から前方へ向けて衝撃(荷重)Fが入力される。この場合、フロア1の開口縁1aは圧縮されて潰れる。つまり、フロア1は、図2中符号W1で示すように、車両の全幅に亘って形成された部分と、図2中符号W2で示すように、開口縁1aと車両側端との間に亘って形成された部分とがあり、符号W2で示す部分の方が、符号W1で示す部分よりも細いために強度が低い。このため、フロア1全体が衝撃を受けた場合であっても、符号W1で示す部分よりも符号W2で示す部分(即ち、フロア1の開口縁1a)の方が大きく潰れる。
そして、フロア1の開口縁1aが車長方向に潰れると、この開口縁1aよりも後方でフロア1に螺合されている後側の蝶ネジ4Bが前方へ変位するが(図3中矢印L2参照)、このとき、カバー3に穿設された後側のネジ穴5Bは車長方向に細長い長穴として穿設されているので、蝶ネジ4Bが前方に変位した場合であっても、このネジ穴5Bの車長方向の径の範囲であれば、カバー3は通常閉塞位置で留まることができる。
このように、カバー3とフロア1の一部との間で相対移動が生じるので、カバー3の裏面に固着されたブラケット7の位置は実質的に不変のまま、フロア1の開口縁1aに設けられたレール部6が車両の前方へ変位し、ブラケット7の水平部7cとレール部6の水平部6bとが重なり合うことによって、ブラケット7とレール部6とが鉛直方向に係合される。すなわち、前述したようにブラケット7の水平部7cがレール部6の水平部6bの直下に位置して係合し、ブラケット7がレール部6に対して上方に変位することが防止される。ひいてはカバー3がフロア1に対して上方に変位することが防止される。
さらに、レール部6がブラケット8の上側を通過して後方へ変位しようとした場合であっても、このレール部6には規制部6cが形成されているので、ブラケット7が規制部6cに突き当たり、カバー3とフロア1とが水平方向にも係止される。
そして、図3(C)に示すように、車両に衝撃が入力され続けるとフロア1の開口縁1aが座屈して下方へ折れ曲がるが、このとき、後側の蝶ネジ4Bは既にネジ穴5Bの前端に当接された状態であるので、車両後方のフロア1の前方への変位に伴って変位した蝶ネジ4Bによってカバー3も車両の前方へ押し出されるが、このカバー3の前端側は蝶ネジ4Aによって開口2よりも前方のフロア1と固定されており、また、開口縁1aよりも前方のフロア1は殆ど前方へ変位しないので、カバー3は前側の蝶ネジ4Aと後側の蝶ネジ4Bとの間で強く圧縮されて座屈する(図3(C)中、符号B参照)。
このとき、カバー3のブラケット7とフロア1のレール部6とは係合されているので、フロア1が下方へ折れ曲がると当然にレール部6も下方へ変位するので、このレール部6と係合されているカバー3のブラケット7には下方への力が作用する。これにより、ブラケット7が取り付けられている箇所におけるカバー3にも下方への力が作用するので、カバー3はフロア1の座屈方向と同じ方向(本実施形態においては下方)へ折れ曲がり、フロア1とカバー3との間には殆ど隙間が生じない、即ち、口開き現象を大幅に抑制することができる。
上述したように、本実施形態における開閉カバー口開き防止構造によれば、車両に衝撃が加わった場合にのみ係止機構10がフロア1とカバー3とを係止し、一方、通常時にはカバー3とフロア1とは係止機構10によっては係止されないので、作業者は、通常時における開閉カバー3の開閉作業を容易に行なうことができ、また、車両に衝撃が加わった場合には、係止機構10が口開き現象を確実に抑制することができる。
また、開口2が車両の後部におけるフロア1に形成され、また、レール部6,6が開口縁1aの車両の幅方向の対向する位置にそれぞれ配設されているので、車両が後方から衝撃を受けた場合、カバー3裏面のブラケット7,7とフロア1のレール部6,6とが係合されることによって、カバー3とフロア1とが係止され、口開き現象が発生することを確実に抑制することができる。
また、車両に衝撃が加わった場合にブラケット7の水平部7cがレール部6の水平部6bの直下に位置して係合し、カバー3がフロア1に対して上方に変位することが防止される結果、上方から開口2を閉塞するカバー3とフロア1とを確実に係止して口開き現象が発生することを確実に防止することができる。
また、レール部6の後端には下方へ突出してブラケット7の後端位置を規制する規制部6cが形成されているので、カバー3とフロア1との間で相対移動が発生した場合であっても、フロア1のレール部6の規制部6cがカバー3のブラケット7の後端と突き当たるので、レール部6がブラケット7の上を通過してしまうような事態を防ぎ、カバー3とフロア1との水平方向の係止を確実なものとすることができる。
また、カバー3に穿設されたボルト穴5と、フロア1に穿設された8とが、位置的に合致するように構成されているので、作業者は、カバー3を通常閉塞位置にセットした後、蝶ネジ4によってカバー3とフロア1とを容易に固定することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態およびその変形例を説明したが、本発明は係る実施形態やその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態において、レール部6はフロア1と一体に形成された場合を例にとって説明したが、特にこのような構成に限定するものではなく、例えば、レール部をフロアとは別の部品として形成し、これをフロアに溶接する構成としてもよい。
また、上述の実施形態において、カバー3を蝶ネジ4で固定する構成としたが、蝶ネジ4に代えて一般的なボルト等でカバー3を留めるようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、車両の後部にエンジンルーム20が形成された場合を例にとって説明したが、特にこのような構成に限定するものではなく、例えば、車両の中央近辺にエンジンルームを形成してもよいし、車両の後方にエンジンルームを形成しても良い。
本発明の一実施形態に係る開閉カバー口開き防止機構の構成を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る開閉カバー口開き防止機構の構成を示す模式的な上面図である。 本発明の一実施形態に係る開閉カバー口開き防止機構の要部構成を示す模式的な断面図であって図2におけるX1−X1矢視断面を示す図であり、(A)は通常の場合、(B)および(C)は車両に衝撃が入力された場合を示す。 本発明の一実施形態に係る開閉カバー口開き防止機構の要部構成を正面視において示す模式的な断面図である。 従来の車両における開閉カバーを示す模式的な上面図である。 従来の車両における開閉カバーを示す模式的な断面図であって、図5におけるX101−X101矢視断面を示す図である。
符号の説明
1 フロア
2 エンジンルーム開口(開口)
3 カバー(開閉カバー)
4 蝶ネジ(ボルト)
5 第1のネジ穴(第1の穴部)
6 レール部(第1の爪部)
6c 規制部
7 ブラケット(第2の爪部)
10 係止機構
20 エンジンルーム

Claims (3)

  1. 車両のフロアに設けられた開口を開閉可能に閉塞する開閉カバーと、
    該開閉カバーと該フロアとの間に隙間が生じる口開き現象を防止する係止機構とから構成され、
    該係止機構は、
    該車両に衝撃が加わった場合にのみ該フロアと該開閉カバーとを係合させ
    該フロアの該開口縁において該開口の内側へ向けて突設された第1の爪部と、
    該開閉カバーの裏面において該第1の爪部に対向するように突設された第2の爪部とから構成されるとともに、
    該開閉カバーが通常閉塞位置にある場合には、該第1の爪部と該第2の爪部とは互いに係合されず、該車両に衝撃が加わって該開閉カバーと該フロアとの間で該車両の前後方向に相対移動が生じた場合には、該第1の爪部と該第2の爪部とが係合されるように構成され、
    該開口は、
    該車両の後部における該フロアに形成され、該第1の爪部は、該車両の幅方向の対向する位置にそれぞれ配設され、
    該第2の爪部は、該カバーが該通常閉塞位置に位置している場合において、該第1の爪部の直前に配設され、
    該車両に衝撃が加わり該カバーが該通常閉塞位置から該車両の後方へ該フロアに対して相対移動した場合に、該第1の爪部と該第2の爪部とが係合され、該開閉カバーによる該開口の閉塞が維持されるように構成され、
    該開閉カバーには、
    ボルト部材が挿入される第1の穴部が穿設されるとともに、
    該フロアには、
    該ボルト部材と螺合する第2の穴部が該通常閉塞位置に位置している場合における、該開閉カバーの該第1の穴部と対応する位置に穿設され、
    該第1の穴部は、
    車長方向に細長い長穴として該開閉カバーに穿設されている
    ことを特徴とする、開閉カバー口開き防止機構。
  2. 該開閉カバーは、
    該開口を上方から閉塞するように構成され、
    該係止機構は、
    該車両に衝撃が加わって該開閉カバーと該フロアとの間で該車両の前後方向に相対移動が生じた場合には、該第2の爪部が該第1の爪部の直下に位置して係合するように構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の開閉カバー口開き防止機構。
  3. 該第1の爪部には、
    該第1の爪部の後端から下方へ突出して該第2の爪部の後端位置を規制する規制部が形成される
    ことを特徴とする、請求項2記載の開閉カバー口開き防止機構
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