JP4207146B2 - ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイヤフラムポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイヤフラムポンプとして、複数のポンプ室に共通させダイヤフラム部と一体にした円筒状の一つの吐出弁と、各ポンプ室毎にアンブレラー弁等の吸入弁を設けたものが知られている。(特許文献1参照)
また、各吸入弁をダイヤフラム部に一体にしたダイヤフラムポンプが知られている。(特許文献2、3参照)
【0003】
【特許文献1】
実公平3−35905号公報
【特許文献2】
特開平7−293450号公報
【特許文献3】
登録実用新案第3078480号公報
上記従来例のうち、特許文献1に記載されているダイヤフラムポンプは、吐出弁をダイヤフラム部と一体にしたものであるが、吸入弁が各ポンプ室にそれぞれ設けられており、全体として部品点数の減少にはなっていない。
【0004】
また、特許文献2、3に記載されているダイヤフラムポンプは、いずれも吸入弁がダイヤフラム部と一体になったものであるが、そのほとんどの実施例が吐出弁を各ポンプ室毎に設けたもので、部品点数が小になったとはいえない。
【0005】
本出願の出願人は、吸入弁をダイヤフラム本体と一体にすると共に、吐出弁を平板状にして一つの吐出弁にて複数のポンプ室に共用することにより更に部品点数を小にしたポンプを開発し、出願した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記各文献等に記載する従来例のうち、円筒状の吐出弁を有する特許文献1に記載されているダイヤフラムポンプは、図7に示すような構成である。この図において31はモータ、32はモータ31の出力軸、33は出力軸32に固定されたクランク台、34はクランク台33に傾斜させて固定されている駆動軸、35はボール、36は駆動軸34に対して回動可能に取り付けられている駆動体、37はケーシング、38はシリンダー部、40はダイヤフラム本体、41はダイヤフラム部、42は円筒状の吐出弁、43はダイヤフラム部41と一体に形成された駆動部(ピストン)で、このダイヤフラム部41と吐出弁42とが一体に構成されていてダイヤフラム本体40を構成する。このダイヤフラム本体40はシリンダー部38とバルブハウジング45とにより保持されている。また46、47はバルブハウジング45と一体に形成された弁室部(共通室)および吐出口、48は吸入弁、49は吸入口である。
【0007】
このような構成のダイヤフラムポンプは、モータ31の駆動による出力軸32の回転によりクランク台33が回転する。このクランク台33の回転によりそれに固定されている駆動軸34はその傾斜方向が変化する。それにより駆動部36も変化し、それに取り付けられたダイヤフラム部41の駆動部(ピストン部)43が往復動しポンプ作用を行なう。つまり図面右側のダイヤフラム部のように駆動部43が上昇するとポンプ室44の容積が減少して圧力が増加し、円筒状の吐出弁42を開いてバルブハウジング45に形成されているポンプ室44と弁室部46を結ぶ溝45aと弁室を通って吐出口47より流体が送り出される。一方、左側のダイヤフラム部のように駆動部が下降するとそのポンプ室44の容積が増大し吸入弁48を開いて外部の流体がポンプ室内に流入する。
【0008】
このように、ポンプ室の容積の変化により、流体は外部より吸入弁を通ってポンプ室内に流入し、次に流入した流体は吐出弁を開いて吐出口より供給されるというポンプ作用を行なう。
【0009】
この図7に示すダイヤフラムポンプは、各ダイヤフラム部に吸入弁として夫々別個のアンブレラー弁を有しており、そのために部品点数が多くなり、組み立てが面倒であってコスト高になる問題を有している。
【0010】
また吸入弁をダイヤフラム部に一体にしたダイヤフラムポンプについて、一つの吐出弁を用いた前記出願にもとづいて説明する。
【0011】
この出願のダイヤフラムポンプは、図8に示す通りの構成である。この図において31はモータ、32はモータ31の出力軸、33は出力軸32に固定されているクランク台、34はクランク台33に出力軸32に対し傾斜させて固定されている駆動軸、35はボール、36は駆動体で、その軸受部36aに駆動軸34が挿入されることにより駆動軸34に回動可能に取り付けられている。37は吸入口37aを有するケース、38はシリンダー部、40はダイヤフラム部41を有するダイヤフラム本体、44はポンプ室、45はバルブハウジング、50はバルブハウジング45に取り付けられている吐出弁、55は吐出口56を有する集気体である。そしてケース37、シリンダー部38、ダイヤフラム本体40、バルブハウジング45、吐出弁50、集気体55等を図8に示すように組み立てたものである。
【0012】
このダイヤフラムポンプにおいて、ダイヤフラム本体40は、図9に示す通りであり、そのうち(A)は平面図、(B)は側面図(断面図)である。また図10はシリンダー部38の形状を示す図で、(A)が平面図、(B)は断面図である。更に図11はバルブハウジング45の平面図(図8の下方より見た図)、図12は、集気体55で(A)は底面図、(B)は断面図、図13は吐出弁50で、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【0013】
このダイヤフラムポンプは、前記の通りのダイヤフラム部等が図8に示すように組み立てられたものである。
【0014】
次にこのダイヤフラムポンプを構成する各部とそれらが組み立てられた状態における全体の構成を詳細に述べる。
【0015】
まず、ダイヤフラム本体40は、図9に示すような構成で、複数のダイヤフラム部41(この図のものは(A)の平面図のように3ケが円周上に等間隔に配置されている)とこれら各ダイヤフラム部41の間には三つの薄い平面状のバルブ部分40aが形成され、各バルブ部分40aには舌状の吸入弁40bが形成された形状である。
【0016】
また、シリンダー部38は、図10に示すように各ダイヤフラム部41が配置されるシリンダー38aとシリンダー38aの間に孔38bが形成されている。
【0017】
またバルブハウジング45は図11に示す通りの形状である。この図は図8の下方より見た図で45aは通気孔、45bは溝、45cは弁取付孔である。
【0018】
集気体55は、図12に示すようにリング状のバルブ押え55aを有する。
【0019】
更に吐出弁50は、図13に示すように、平板状(比較的薄い円板状)部分に中心部より3方向(ポンプ室が三つのポンプの場合)に伸びるリブ50bを有する形状であって、このリブ50bの間が夫々弁50aを構成する。
【0020】
上記のような各部品を次のように組み立てることにより、ダイヤフラムポンプが組み立てられる。
【0021】
まず、バルブハウジング45に吐出弁50を図8に示すように配置し、更にバルブハウジング45に集気体55を固定して一体化する。
一方、シリンダー部38にその各シリンダー38a内にダイヤフラム部41が配置されるようにしてダイヤフラム本体40を取り付ける。このダイヤフラム本体40と一体になったダイヤフラム部41の駆動部43の先端を駆動体36に固定する。
【0022】
前記のように吐出弁50を保持したバルブハウジング45と集気体55とを一体化したものを、ケース37に取り付けたシリンダー部38とダイヤフラム本体40とを組み合わせたものを取り付けて全体を一体化することにより図8に示すダイヤフラムポンプが形成される。
【0023】
次にこのダイヤフラムポンプの作用について述べる。
【0024】
このポンプは、モータ31を駆動することにより、出力軸32を回転させこれに固定するクランク台33を回転させる。これにより駆動軸34がその傾斜方向を変化させ、駆動体36の傾斜方向を変化させて、図7の従来のポンプと同様にダイヤフラム部41の駆動部43を上下動する。
【0025】
この駆動部43の上下動によりポンプ室44の容積が変化する。このダイヤフラム部41の駆動部43が図8より上昇するとポンプ室44の容積が減少して圧力が増大し、これにより吐出弁50の弁部50aを開きリブ50bの間を通り図8の集気体55のバルブハウジング45との間の空隙を通り吐出口56より外部に供給される。この時に、他のダイヤフラム部に対応する吐出弁(弁部50a)は閉じられている。
【0026】
また、図8の右側のダイヤフラム部41の駆動部43が下降してポンプ室44の容積が増大するとポンプ室内の圧力は減少し、吐出弁50(弁部)は閉じる。逆にダイヤフラム本体の平板状の肉薄部分(吸入弁)40bは図面上方に変形して開き、これによりシリンダー部38の孔38aよりシリンダー部38、ケース37の空間内の流体が流入し、更にバルブハウジング45の溝45bを通ってダイヤフラム部内に流入する。その際ケース37に設けられた通気口37aより外部よりケース37内に流体が流入する。
【0027】
このような操作を繰り返すことによりこのポンプ室は、流体の流入と流出を続けてポンプ作用を行なう。
【0028】
また、他のダイヤフラム部(ポンプ室)も全く同じ操作によりポンプ作用が行なわれる。しかも、図8に示すポンプは、駆動機構が前述の通りの構成であり、駆動体の連続した傾斜方向の変化により、一定の位相差をおいての各ダイヤフラム部の操作によりほぼ連続した流体の供給が行なわれる。
【0029】
この図のポンプは、前述のような構成であって、吸入弁、吐出弁が共に複数の弁を一体に形成したもので、部品点数が少なくてすむ。
【0030】
しかし、この図8に示すダイヤフラムポンプは、通気口37aがケース37の側壁のモータ31との接続部分付近に設けられている。
【0031】
このように、通気口37aがケース37の側壁に設けられている場合、ポンプを使用する製品に組み込む場合、この通気口37aが塞がれるおそれがあり好ましくない。
【0032】
また、吸入弁をダイヤフラム本体に一体に形成した図8のダイヤフラムポンプは、吸入弁がダイヤフラム本体のポンプ室を形成する各ダイヤフラム部の間に設けられている。このダイヤフラム部の間の部分は狭く、特に小型なポンプの場合、極めて狭くなる。そのために、弁の面積(図9の弁の部分40bの面積)を大にし得ない。
【0033】
上記のように弁の面積が極めて小さくなるため弱い圧力では十分な作動ができず、圧力損失が大である。
【0034】
また吸入弁とポンプ室とが狭く比較的長い溝にて結ばれ、この溝を通ってポンプ作用が行なわれるため、一層圧力損失が大である。
【0035】
そのため効率的な弁の作用、ポンプ作用が行ない得ない。
【0036】
また、ダイヤフラム本体は容易に変形し得る必要があるためにゴム等の十分な弾力性のある材料が用いられる。
【0037】
そのために、吸入弁を有するダイヤフラム本体を成形したものをそのまま組み立てても、吸入弁の部分が他と完全に分離されていないために弁としての役割をせず、手作業等により弁の部分を他から分離しない限り吸入弁としての作用を行なうことができない。
【0038】
なお、特許文献2、3に記載するポンプも、吸入弁自体は、上記図9等に記載された吸入弁と類似する構成であって、上記のような欠点を有する。その上前述のように部品点数を余り少なくできない問題もある。
【0039】
本発明は、吸入弁をダイヤフラム本体と一体にしたもので、しかも、その構成が簡単であり、また組み立てが容易であるダイヤフラムポンプを提供するものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイヤフラムポンプは、一つまたは複数のダイヤフラム部を一体に形成したダイヤフラム本体と、各ダイヤフラム部を覆いこれによりポンプ室を形成するバルブハウジングと、ダイヤフラム部よりポンプ室側に伸びこれと一体に形成されていてバルブハウジングに接するように構成された吸入弁と、バルブハウジングの吸入弁が位置する箇所に設けられた吸入口と、一つの吐出弁と、吐出口とを備えていて、各ダイヤフラム部に設けられた駆動部(ピストン)の往復動(ダイヤフラム部が複数の場合は一定の位相差ももって順次往復動する)により、吸入弁を開いて吸入口よりポンプ室に外部の空気を流入し、流入したポンプ室内の空気を吐出弁を開いて吐出口より外部に供給し得るようにしたものである。
【0041】
この本発明のダイヤフラムポンプは、吸入弁をダイヤフラム部に一体に設けることにより部品点数を少なくし得る。
【0042】
また、本発明のダイヤフラムポンプは、吐出弁として、円筒状の弁を用いた第1の構成のほか、平板状の弁を用いた第2の構成のものもある。
【0043】
この平板状の吐出弁を用いた本発明のダイヤフラムポンプの第2の構成は、バルブハウジングの各ダイヤフラム部(ポンプ室)に対応する位置に通気孔を設け、これを塞ぐ位置に平板状の吐出弁を設けたものである。
【0044】
この平板状の吐出弁を用いた本発明のダイヤフラムポンプの第2の構成は、バルブハウジングに配置した吐出弁を押え保持するために集気体を用い、この集気体とバルブハウジングとで形成される空間を吸入側と吐出側とに仕切り、集気体の吸入側空間に通ずる吸入口を設け、外部より流入した空気を吸入側空間を通してポンプ室に導くことにより消音効果が得られる。
【0045】
更に、本発明の前記の第2の構成において、集気体とバルブハウジングとダイヤフラム本体等を貫通する第1の流路を形成して外部とケース内とがこの流路にて連通されるようにし、一方バルブハウジング、ダイヤフラム本体等を貫通する他の第2の流路を形成することによりケース内の空間と集気体とバルブハウジング間に形成される空間のうちの吸入側空間とを連通することにより、ポンプ作用において、外部の空気が第1の流路を通ってケース内に流入した後に第2の流路を通り吸入側空間に入り吸入弁を開いてポンプ室内に入るようにした。
【0046】
この第2の構成で上記のような第1、第2の流路を設けたものは、外部よりの空気をケース内の空間と集気体とバルブハウジングの間の吸入弁側の空間の二つの広い空間を通ることにより消音効果がより大になる。
【0047】
【発明の実施の形態】
次に本発明のダイヤフラムポンプの実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0048】
図1は本発明の第1の参考例を示す図で、この参考例のダイヤフラムポンプは、図7に示す従来のダイヤフラムポンプの欠点を解消した参考例である。
【0049】
この図において、1はモータ、2はモータ1の出力軸、3はモータの出力軸2に固定したクランク台、4はクランク台3に傾斜させて固定した駆動軸、5はボール、6は駆動軸4に回動可能に取り付けた駆動体、7はケース、8はシリンダー部、9はバルブハウジング、10はダイヤフラム部10aと円筒状の吐出弁10bとを一体に形成したダイヤフラム本体である。またバルブハウジング9には弁室部である共通室9a、吐出口9b、吸入口9c、ポンプ室11と共通室9aを結ぶ溝9dとを有している。またダイヤフラム本体10のダイヤフラム部10aには駆動部(ピストン)10cが一体に設けられている。このダイヤフラム本体10には各ダイヤフラム部10aをシリンダー部8のシリンダー8a内に挿入し、また、吐出弁10bをバルブハウジング9の共通室9a内に挿入配置して、シリンダー部8とバルブハウジング9との間に挟んで保持する。以上の構成は、図7に示す従来例と実質上同じ構成である。
【0050】
しかし、この第1の参考例のポンプは吸入弁をダイヤフラム本体10に一体に特にダイヤフラム部10aと一体にポンプ室11側に伸びるように形成したことを特徴としている。つまり図1において、ダイヤフラム部10aより伸びる10dが吸入弁であり、バルブハウジング9の吸入弁10dの位置する箇所に吸入口9cを設けたことを特徴とする。
【0051】
この本発明の第1の参考例は、ダイヤフラム部10a、吐出弁10b、吸入弁10d等のすべてを一つの部品として構成した。これにより部品点数を実質上減らすことができた。また吸入弁10dは図1の(B)に示すように、ダイヤフラム部10aと一体であって、ダイヤフラム部10aよりポンプ室11側へ伸び、つまり広い空間へ向けて伸びているため十分な面積の有する弁とすることが可能である。したがって、この弁の開閉は、少ない圧力の変化にも対応し、圧力損失が少なく、スムーズな操作が可能である利点を有する。更に、また、ダイヤフラム本体10を製造する際に、ダイヤフラム部10a、吐出弁10b、駆動部10c、吸入弁10dのすべてをゴムなどの材料にて一度に成形し得る。しかも吸入弁10dの周辺は比較的広い空間であり、吸入弁がダイヤフラム部10a以外の部分に接続した状態にて製造されることがなく、製造後に弁の部分を分離させる必要もない。更に、ダイヤフラム部10aのポンプ室を形成する部分(開口部分)が比較的広いため、吸入弁10dの大きさ形状も自由に選択し得るため、目的、用途に応じた大きさ形状の選択が可能である。
【0052】
次に本発明のダイヤフラムポンプの第2の参考例について述べる。
【0053】
この第2の参考例は、図2に示す通りの構成で、1はモータ、2は出力軸、3はクランク台、4は駆動軸、5はボール、6は駆動体、7はケース、8はシリンダーで、これらは第1の参考例と実質上同じである。
【0054】
しかし、バルブハウジング9、ダイヤフラム本体10等が第1の参考例と異なる。即ち、ダイヤフラム本体10は、吐出弁を一体にした第1の参考例とは異なり、これを別部品としたもので、そのため、ダイヤフラム本体10はダイヤフラム部10aと駆動部10cと吸入弁10dとよりなる簡単な構造である。これに伴い、バルブハウジング9は、吸入側通気孔9dと吐出側通気孔9eと弁取り付け用の凸部9gとを有する構成である。又、12は取り付け用凹部12cをバルブハウジング9の弁取り付け用凸部9gとに嵌合させた吐出弁、13は吐出口13aを有する集気体である。尚、吐出弁は、図2の(B)、(C)に示すとおりで、(B)は平面図、(C)は断面図である。この吐出弁は図2に示す弁と同様にリブ12bを有し、その間が弁部12aである。しかし、取り付け用凹部12cを有する点で異なる。
【0055】
そして、前記のようにバルブハウジング9に吐出弁12を配置した上で集気体13を固定配置する。この時、集気体13に設けられたバルブ押え13cにより吐出弁12を押圧することより、吐出弁12を確実に保持する。また、バルブハウジング9には、円周状(リング状)に突出する仕切り壁9fが設けられており、これにより吸入側空間Aと吐出側空間Bとを気密に仕切るようにしている。
【0056】
この第2の参考例は、以上述べた通りの構成であって、モータ1の駆動による出力軸2の回転に伴いクランク台3が回転して駆動軸4の傾斜方向が変化する。この駆動軸4の傾斜方向の変化により駆動体6の傾きも変化して駆動部(ピストン)10cが往復動する。この駆動部10cが下降する時は、ダイヤフラム部10aに形成されている吸入弁10dは開き、集気体13の吸入口13bより流入する流体が吸入側空間Aを通って、ポンプ室11内に流入する。
【0057】
一方、ダイヤフラム部10aの駆動部10cが上昇すると吸入弁10dは閉じ、一方吐出弁12が開き、ポンプ室11内の流体は、吐出側空間Bを通り、吐出口13aより送り出される。
【0058】
この第2の参考例は、図8に示す従来のダイヤフラムポンプに本発明を適用したものである。
【0059】
この第2の参考例は、第1の参考例に比べて部品点数は多くなるが、第1の参考例に比べて、組み立てが極めて簡単である利点がある。また、ダイヤフラム本体が極めて簡単な構成になる利点も有する。
【0060】
またこの第2の参考例は、集気体13の吸入口13bより流入する空気は、一定の容積を有する吸入側空間Aを通った後に吸入弁10dを開いてポンプ室内に入るように構成されているため消音効果を有する。しかし、この空間の容積を一層大にして十分な消音効果を得るためには、ポンプ全体が大きくなり好ましくない。
【0061】
次の本発明の第1の実施の形態は、図3に示す通りの構成で、ダイヤフラム本体の構成を簡単にし、組み立てを容易にし、ポンプを小型にしたまま、一層消音効果を得られるようにしたものである。
【0062】
この図3に示すダイヤフラムポンプは、モータ1、出力軸2、クランク台3、駆動軸4、ボール5、駆動体6、ケース7、シリンダー部8、バルブハウジング9、ダイヤフラム本体10、吐出弁12、集気体13とよりなり、これら構成は、実質上図2に示す第2の参考例と同じである。
【0063】
しかし、この第1の実施の形態は、図3に示すように、集気体13、バルブハウジング9、ダイヤフラム本体10、シリンダー部8のすべてを貫通する第1の流路14を形成してケース7の内部と外部(ポンプ外)とを連通すると共に、これとは別の箇所にシリンダー部8と、ダイヤフラム本体10と、バルブハウジング9とを貫通する他の第2の流路15を設けることにより、ケース7の内部と空間Aとを連通するようにしたものである。
【0064】
この第1の実施の形態は、このように構成することにより、ダイヤフラムポンプのポンプ作用が、外部よりの流体が吸入口13bから入って第1の流路14を通りケース7内に入り、ケース7より他の第2の流路15を通って空間Aに入り、吸入弁10dを開いてポンプ室11に入る。一方、第2の参考例と同様に、ポンプ室11内の流体は、吐出弁12を開いて空間Bを通り、集気体13の吐出口13aより排出される。
【0065】
この第1の実施の形態は、第2の参考例と実質上同じ構成で同じポンプ作用を行なうものであるが、第1、第2の流路14、15を設けることにより、外部よりの空気が容積が大であるケース内に入った後に再び細い通気孔を通って多少広くなった空間Aを通ってポンプ室に入るようにしたことにより、一層消音効果が大になる。
【0066】
図3に示す第1の実施の形態は、第1の流路と第2の流路とを並び配置してある。しかしこれら流路は、必ずしも隣接させて配置する必要はない。
【0067】
例えば、図4の概要図のように、第1の流路14と第2の流路15’、または第1の流路14と第2の流路15”の組み合わせでもよい。
【0068】
以上述べたように本発明は、吸入弁をダイヤフラム部と一体にして、ポンプ室内に位置するようにした点が特徴のひとつである。しかし、吸入弁をダイヤフラム部と一体にしなくとも、実質上同じ構成にすることができる。
【0069】
図5、図6は、吸入弁とダイヤフラム部とを別部品にした参考例および実施の形態を示す。
【0070】
これらのうち、図5に示す第3の参考例のダイヤフラムポンプは、図2に示す第2の参考例のダイヤフラムポンプにおいて、吸入弁をダイヤフラム部と別部品にした例である。
【0071】
この第3の参考例のダイヤフラムポンプは、図4に示すように、ダイヤフラム部の数だけ、またダイヤフラム部の位置に対応する位置にダイヤフラム部10aの開口部と等しい面積の開口16aを有し、この開口16aに向けて伸びる吸入弁16bを有する吸入弁本体16をダイヤフラム本体10の上に重ねて配置したものである。一方、ダイヤフラム本体10は、第2の参考例とは異なり、ダイヤフラム部10aには、これより伸びる吸入弁10dが存在しない。
【0072】
その他の構造は、第2の参考例のポンプと実質上同じである。
【0073】
この第3の参考例の形態は、吸入弁本体16を更に有することにより部品点数は大になる。しかし、ダイヤフラム本体の形状は一層簡単になり、また、吸入弁本体の形状も極めて簡単である。また、ダイヤフラム本体10と吸入弁本体16とは、単に重ね合わせ配置するのであり、ポンプの組み立ては、極めて簡単である。
【0074】
次に、図6に示す第2の実施の形態は、図3に示す第1の実施の形態において、第3の参考例のように吸入弁をダイヤフラム部より分離して、吸入弁本体16として別部品としたものである。
【0075】
したがって、第1、第2の流路を形成するための孔16c、16dを設けたほかは、吸入弁本体16の形状は、第3の参考例と同じである。
【0076】
尚第1の参考例のポンプも、吸入弁本体として吸入弁部分を別部品にすることも可能である。
【0077】
以上述べた各実施の形態は、いずれも駆動軸4をクランク台3に固定してあるが、駆動軸4を駆動体6に固定し又は一体に形成し、クランク台3に傾斜した孔を設けて回動可能に挿入した構成でもよい。その場合は、ボール5は不要である。また、各実施の形態の場合も必ずしもボール5を設けなくともよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明のダイヤフラムポンプは、吸入弁が小型で、しかもダイヤフラム本体と一体に形成し得るので、部品点数が少なく、また組み立てが簡単である。
【0079】
また集気体を設け、集気体とバルブハウジングの間に空間を形成して吸入する外部の空気がこの空間を通ってポンプ室に入るようにして、消音効果をもたせることができる。
【0080】
更に、第1、第2の流路を設けることにより、外部よりの空気をケース内に導いた後に更に吸入側空間を通ってポンプ室へ導くようにすれば、極めて静かなダイヤフラムポンプになし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例の構成を示す図
【図2】 本発明の第2の参考例の構成を示す図
【図3】 本発明の第1の実施の形態の構成を示す図
【図4】 前記第1の実施の形態における第1、第2の流路を設ける位置の例を示す図
【図5】 本発明の第3の参考例の構成を示す図
【図6】 本発明の第2の実施の形態の構成を示す図
【図7】 円筒状吐出弁を用いた従来のダイヤフラムポンプの構成を示す図
【図8】 吸入弁をダイヤフラム部と一体とし又平板状吐出弁を用いた従来のダイヤフラムポンプの構成を示す図
【図9】 図8に示すダイヤフラムポンプのダイヤフラム本体の構成を示す図
【図10】 図8に示すダイヤフラムポンプのシリンダー部の構成を示す図
【図11】 図8に示すダイヤフラムポンプのバルブハウジングの平面図(下方より見た図)
【図12】 図8に示すダイヤフラムポンプの集気体の構成を示す図
【図13】 図8に示すダイヤフラムポンプで用いられる吐出弁を示す図
【符号の説明】
1 モータ
2 出力軸
3 クランク台
4 駆動軸
5 ボール
6 駆動体
7 ケース
8 シリンダー部
9 バルブハウジング
9f 仕切り壁
10 ダイヤフラム本体
10a ダイヤフラム部
10b 筒状吐出弁
10c 駆動部(ピストン)
10d 吸入弁
11 ポンプ室
12 平板状吐出弁
13 集気体
13a 吐出口
13b 吸入口
13c バルブ押え
14 第1の流路
15 第2の流路
16 吸入弁本体
16a 開口
16b 吸入弁

Claims (2)

  1. ポンプ室を形成するダイヤフラム部を一つまたは複数一体に形成したダイヤフラム本体と、前記ダイヤフラムに一体に成形されポンプ室側に伸びる吸入弁と前記ダイヤフラム部の前記吸入弁とは異なる位置に設けられた吐出弁とを備えていて、前記各ダイヤフラム部に設けられた駆動部の往復動によりポンプ作用を行なうダイヤフラムポンプで、前記ダイヤフラム部又は吸入弁本体の開口を覆うバルブハウジングを備え、前記吐出弁が前記バルブハウジングのダイヤフラム部とは反対側の面に配置された一つの平板状の弁であり、前記平板状の吐出弁を押え保持するバルブ押えを有する集気体を備え、前記バルブハウジングが該集気体とバルブハウジングの間に形成される空間を吸入側と吐出側とに仕切る仕切り壁を有し、前記集気体が吸入側空間に通ずる空気吸入口と吐出側空間へ通ずる吐出口を有し、ポンプ作用を行なう際、外部の空気が前記空気吸入口より流入して吸入側空間を通って吸入弁を開いてポンプ室へ流入し、更にポンプ室より吐出弁を開き吐出側空間を通って吐出口より外部へ供給され、前記集気体、バルブハウジング、ダイヤフラム本体を貫通して外部とポンプケース内に直接連通する第1の流路と、前記ケースと前記集気体の吸入側空間とを直接連通する第2の流路とを有し、ポンプ作用を行なう際に、外部よりの空気が第1の流路を通りケース内に流れ、更にケース内より前記吸入側空間に流れた後にポンプ室へ流入するようにしたダイヤフラムポンプ。
  2. ポンプ室を形成するダイヤフラム部を一つまたは複数一体に形成したダイヤフラム本体と、前記ダイヤフラム本体と重ね配置される前記ポンプ室に対応する位置に開口を有し該開口側に伸びる吸入弁を有する吸入弁本体と、吐出弁とを備えていて、前記各ダイヤフラム部に設けられた駆動部の往復動によりポンプ作用を行なうダイヤフラムポンプで、前記ダイヤフラム部又は吸入弁本体の開口を覆うバルブハウジングを備え、前記吐出弁が前記バルブハウジングのダイヤフラム部とは反対側の面に配置された一つの平板状の弁であり、前記平板状の吐出弁を押え保持するバルブ押えを有する集気体を備え、前記バルブハウジングが該集気体とバルブハウジングの間に形成される空間を吸入側と吐出側とに仕切る仕切り壁を有し、前記集気体が吸入側空間に通ずる空気吸入口と吐出側空間へ通ずる吐出口を有し、ポンプ作用を行なう際、外部の空気が前記空気吸入口より流入して吸入側空間を通って吸入弁を開いてポンプ室へ流入し、更にポンプ室より吐出弁を開き吐出側空間を通って吐出口より外部へ供給され、前記集気体、バルブハウジング、ダイヤフラム本体を貫通して外部とポンプケース内に直接連通する第1の流路と、前記ケースと前記集気体の吸入側空間とを直接連通する第2の流路とを有し、ポンプ作用を行なう際に、外部よりの空気が第1の流路を通りケース内に流れ、更にケース内より前記吸入側空間に流れた後にポンプ室へ流入するようにしたダイヤフラムポンプ。
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