JP4206228B2 - 直進・回転アクチュエータ及び該アクチュエータを備えた巻線機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットのアームや巻線機のノズルなどのように、直進(リニア)と回転の両方の運動をする機械または機器を駆動するための直進・回転アクチュエータ及び該直進・回転アクチュエータを用いた巻線機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばロボットのアームや巻線機のノズルなどを駆動する場合に、直進運動と回転運動(一軸運動)を個別に行うだけでなく、両方の運動(二軸運動)を同時に行うことができるアクチュエータを必要とする場合がある。このような二軸運動を行うアクチュエータとしては、単純には直線運動を行うアクチュエータと回転運動を行うアクチュエータとをそれぞれ組み合わせた即ち回転駆動用モータと直進のための直進駆動用モータとを独立して設けて1つの出力軸に複雑な伝達機構を介して動力を伝達して回転と直進の二軸運動を行わせるタイプの直進・回転アクチュエータと、回転駆動用モータと直進駆動用モータを直線状に並べて設け、複雑な伝達機構を介さずに直接的に出力軸を回転または直進させるタイプの直進・回転アクチュエータとがある。この後者のアクチェータの一例としては、特開平5−296308号公報に、軸線が共通になるように直線状に並置した2つのモータにより、1本の出力軸に直進運動と回転運動の二軸運動を行わせる直進・回転アクチュエータが開示されている。また特開平6−292343号公報には、前者の直進・回転アクチェータと後者の直進・回転アクチュエータの両方が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平6−292343号公報に示された直進・回転アクチュエータでは、1本の出力軸にボールねじとスプラインとが形成されている。ボールねじとスプラインは、伝達機構を介してまたは直接回転駆動用モータと直進駆動用モータによって駆動される。しかしながらこの公報に示された構造では、回転運動を行わせる際に、直進駆動用モータのロータが停止状態にあると、回転駆動用モータのロータの回転に伴って出力軸が直進運動をしてしまう問題が発生する。この問題を解消するためには、回転駆動用モータを回転させる際に、直進駆動用モータを協調制御しなければならず、2つのモータの制御が非常に複雑になる上、制御ミスまたは制御のズレが発生しやすい問題がある。
【0004】
また特開平5−296308号公報に示された後者の直進・回転アクチュエータは、直進と回転をする一本の出力軸を有し、出力軸にはボールねじが切られ、また出力軸にはスプラインが設けられている。ボールねじは、直進駆動用モータにより駆動させて回転するナットと螺合しており、スプラインは回転駆動用モータにより駆動されて回転するシャフトの溝に直進を許容するように嵌合されている。そして直進駆動用モータを駆動するとナットが回転して出力軸が直進し、回転駆動用モータを駆動するとシャフトを介して出力軸が回転するようになっている。この直進・回転アクチュエータは、比較的構造が簡単で全体の寸法もコンパクトに構成できる。しかしながらこの直進・回転アクチュエータでは、直進運動と回転運動が機械的に同期しているため、二軸運動を個別に行わせることができない。例えば回転運動だけをさせようとしても、ボールねじがナットに対して回転してしまい、所定の位置で直進運動を停止したまま回転させることはできない。同様に、直進・回転を同時に行わせようとすると、一方の方向には直進させることができるが、他方の方向には直進の速度が制限され、あるいは直進させることができない。このような制約のため、この直進・回転アクチュエータは汎用性が乏しいという問題があった。
【0005】
また従来提案されている直進・回転アクチュエータは、直進運動と回転運動を任意に且つ確実に行うことができないため、巻線機のノズルを動かす場合に要求されるようないわゆるボックス運動(直進−回転−直進−回転)を速い速度で繰り返し行うような用途には、不適であった。
【0006】
本発明の目的は、直進運動と回転運動の両方の運動を同時に、あるいはそれぞれ別個に行わせることができ、かつ簡単且つ確実に制御することのできる直進・回転アクチュエータを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、回転駆動用モータと直進駆動用モータを軸線を共有するように並べて、しかも直進と回転との両方を同時に、あるいはそれぞれ別個に、簡単且つ確実に行わせることのできる直進・回転アクチュエータを提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、巻線機のノズルの駆動に適した直進・回転アクチュエータを提供することにある。
【0009】
本発明の更に別の目的は、制御性に優れ且つコンパクトな直進・回転アクチュエータを備えた巻線機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本思想は、直進駆動用モータの駆動により直進する直進軸に軸受を介して嵌合して同心配置にした出力軸を回転駆動用モータの駆動により回転させるか、または回転駆動用モータの駆動により回転する出力軸に軸受を介して嵌合して同心配置にした直進軸を直進駆動用モータの駆動より直進させて、出力軸に直進運動と回転運動の両方を行わせるというものである。
【0011】
出力軸を回転駆動用モータにより駆動して回転させるために、出力軸にはスプライン部を設け、このスプライン部に嵌合したナットを回転駆動用モータにより直接または伝達機構を介して回転させる。そして直進軸を駆動する直進駆動用モータは、回転タイプのモータでもまたリニアモータでもよい。回転タイプの直進駆動用モータを用いる場合には、直進軸にねじ部とスプライン部とを設け、ねじ部に螺合したナットを直進駆動用モータにより直接または伝達機構を介して回転させて直進軸を直進させる。スプライン部に嵌合したナットは固定状態とする。回転駆動用モータ及び直進駆動用モータの種類は任意であるが、制御性を向上させるためにはサーボモータやステップモータを用いるのが適している。また直進駆動用モータとしてリニアモータを用いる場合には直進軸を直接リニアモータの可動子として駆動する。
【0012】
ここで「スプライン部」とは、軸の軸線に沿った動きを許容するもので、いわゆるスプラインナットと呼ばれるナットが嵌合される。そしてスプライン部は、このスプラインナットと呼ばれるナットが固定された状態では軸の回転を阻止し、逆にこのナットが非固定状態において回転力が加わると回転する場合には、ナットから伝わる回転力を軸に伝達する機能を果たすものである。したがってこのスプライン部は、溝または突起のいずれの形態をなしていてもよく、その構造は任意である。そしてスプライン部に嵌合されるナットは、スプライン部と係合して軸の周囲を回動しないものである。また「ねじ部」とは、ボールねじを含むもので軸の外周に結果として螺旋状に形成されたものであればその形態はいかなるものでもよい。このねじ部に螺合されるナットは、回転力が加わるとボールナット等のようにねじ部に沿って螺進する構造のものである。特に直進軸に形成されるスプライン部とねじ部は、相互に干渉しないように同じ部分に重ねて形成されるいわゆる「ボールねじ・スプライン」によって構成されてもよい。このような「ボールねじ・スプライン」を用いると、直進軸の軸線方向の寸法を短くできる利点がある。
【0013】
本発明の基本思想を用いると、直進軸と出力軸とが同心配置されているため、直進・回転アクチュエータの構造が簡単になりまたコンパクトになる。また直進軸の直進運動と出力軸の回転運動とを別個に独立して確実に制御できる。
【0014】
より具体的なレベルで本発明の構成を、図面に付した符号を用いて説明する。まず軸線(X−X)を共有するように並んで配置された回転駆動用モータBと直進駆動用モータAとを備え、回転駆動用モータのシャフト3の回転により軸線(X−X)を中心にして出力軸7を回転させ、直進駆動用モータのシャフト6の回転により軸線(X−X)に沿って出力軸7を直線移動させる直進・回転アクチュエータの場合で、直進軸21に出力軸7を嵌合させる場合は次のようにする。
【0015】
回転駆動用モータB及び直進駆動用モータAのシャフト(3,6)はそれぞれ中空構造を有するものを用いる。直進軸21は、軸中心が軸線(X−X)を構成するように回転駆動用モータ及び直進駆動用モータのそれぞれのシャフト(3,6)の中心部に配置され、外周部にスプライン部(第1のスプライン部)13とねじ部12とが形成される。具体的には、スプライン部12は、軸線に沿って延び、ねじ部12は軸線を中心にして螺旋状に延びる。また直進軸21のねじ部12と螺合し且つ直進駆動用モータのシャフト6により駆動されて回転して直進軸21を軸線方向に変位させる第1のナット11を設ける。更に固定状態にあって直進軸21のスプライン部13と嵌合して直進軸21の回転を阻止する第2のナット(スプラインガイド部材)14を設ける。具体的には、ナット14はモータのフレーム、エンドブラケット等に固定される。そして出力軸7は外周部に軸線方向に延びるスプライン部9が形成された中空構造を有しており,出力軸7は回転駆動用モータのシャフト3の中心部に位置する直進軸21の部分の径方向外側に軸受19,20を介して回転自在に嵌合される。出力軸7は直進軸21を中心して回転するが直進軸21上を軸線に沿ってスライドすることはない。回転駆動用モータのシャフト3には出力軸7に設けたスプライン部(第2のスプライン部)9と嵌合する第3のナット(またはスプラインガイド部材)8が固定されている。具体的には、シャフト3の内部に第3のナット8が固定される。
【0016】
この直進・回転アクチュエータによれば、直進駆動用モータAを駆動することにより直進軸21のねじ部12上を第1のナット11が回転して直進軸21は軸線方向に直進運動を行う。そして直進軸21は、直進軸21に設けられたスプライン部13が固定状態にある第2のナット(スプラインガイド部材)14に嵌合しているので回転することはない。一方、回転駆動用モータBを駆動することにより出力軸7は回転するが、回転駆動用モータBのシャフト3に設けられた第3のナット(スプラインガイド部材)8が、出力軸7に設けたスプライン部9と嵌合しているので、出力軸7は回転運動をしながら直進運動することができる。出力軸7と直進軸21とは、軸線方向に相互にスライドしないように軸受19,20を介して回転自在に嵌合されている。これにより、出力軸7は直進軸21の直進に従って直進するが、直進軸21は出力軸7の回転に拘らず回転することはない。よって所定の位置で出力軸7だけを回転させることや、出力軸7の回転を直進運動と非同期で制御することもでき、本発明の直進・回転アクチュエータは汎用性に優れているとともに、構造が簡単でコンパクトに構成できる。なお、直進運動と回転運動とを同期させる場合には、直進駆動用モータと回転運動用モータにそれぞれ回転検出器(エンコーダ)を取り付けておき、各回転検出器の出力に基づいて電気的に同期を取ればよい。
【0017】
次に出力軸7´の一部に直進軸21´を嵌合させる場合には次のようにする。直進軸21´は中空構造とする。そして出力軸7´を直進軸21´の内部に嵌合される嵌合部分7´bと直進軸21´の外部にあって外周部にスプライン部9が形成された出力部分7´aとを有する構造とする。そして出力軸7´の嵌合部分7´bを直進軸21´の内部に軸受(19´,20´)を介して回転自在に嵌合する。言い方を換えれば、直進軸21´が出力軸7´の嵌合部分7´bに軸受(19´,20´)を介して同心的に回転自在に嵌合される。その他の構造は、上記の場合と実質的に同じである。
【0018】
いずれの場合でも直進軸に設けられるスプライン部とねじ部を、相互に干渉しないように同じ位置に重ねて形成すれば、直進軸の長さを短くできる。
【0019】
なおワイヤ供給ノズルに直進運動と回転運動とをさせるために直進・回転アクチュエータを備えている巻線機に、前述の2つの具体的な直進・回転アクチュエータを用いると、巻線機の機構部の構造が非常に簡単になる。上記2つの具体的な直進・回転アクチュエータを巻線機のノズルの駆動に用いる場合には、巻線導体すなわちワイヤをスムーズにノズルにガイドするための構造を付加するのが好ましい。その場合前者の直進・回転アクチュエータでは、直進軸21には軸線方向に貫通するワイヤガイド用貫通孔35を形成し、また出力軸の外側端部にはワイヤガイド用貫通孔35と整合してワイヤを出すワイヤ出口孔36を形成する。また後者の場合には、出力軸7´に軸線方向に貫通するワイヤガイド用貫通孔を形成する。このようにするとワイヤを直進・回転アクチュエータの内部を通してノズルに供給できるため、本発明の直進・回転アクチュエータを巻線機に適用した場合に、巻線機の構造が簡単になる上、ワイヤの引き回しが不要になる。
【0020】
次に直進駆動用モータとしてリニアモータA´を用いた本発明の直進・回転アクチュエータの具体的な構造について説明する。この場合には、回転駆動用モータBのシャフトを中空構造とする。そしてリニアモータA´の可動子を直進軸21´´とし、直進軸21´´をその軸中心が軸線(X−X)を構成するように回転駆動用モータBのシャフトの中心部を通る長さにする。出力軸7は、外周部にスプライン部9が形成された中空構造とする。出力軸7を回転駆動用モータのシャフトの中心部に位置する直進軸21´´の部分の径方向外側に軸受(19,20)を介して回転自在に嵌合し、回転駆動用モータのシャフトには出力軸7に設けたスプライン部9と嵌合するナット8を固定する。
【0021】
直進駆動用モータとしてリニアモータA´を用いると、直進軸をスプライン部やねじ部を用いずに直接的に駆動できるので直進・回転アクチュエータの構造は非常に簡単になる。特にリニアモータとして、可動子が固定子の内部に位置するシリダン型のリニアモータを用いると、直進駆動用モータと回転駆動用モータを一体化することができて、直進・回転アクチュエータをコンパクトに構成できる。
【0022】
本発明は、回転駆動用モータB´´及び直進駆動用モータA´´のシャフトからそれぞれの駆動力を伝達機構(41、42)を介して直進軸及び出力軸に伝達する場合にも適用できる。この場合直進駆動用モータA´´は、第1の伝達機構41を介して直進軸21,21´のねじ部12,12´と螺合する第1のナット11,11´を回転させて、直進軸21,21´を軸線方向に変位(移動)させる。また回転駆動用モータB´´は、第2の伝達機構42を介して出力軸7,7´に設けたスプライン部9,9´と嵌合する第3のナット8,8´を回転させて出力軸7,7´を回転させる。直進駆動用モータとしてリニアモータA´を用いる場合には、直進駆動用モータに伝達機構は不要であり、回転駆動用モータB´´側にのみ伝達機構42を配置すればよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る直進・回転アクチュエータの一つの実施の形態を示す横断面図である。図1は、出力軸7及び直進軸21について軸線(X−X)を含む水平面で上下に分割しており、軸線(X−X)より上側の部分が図示左方向に出力軸7が突き出て前進した状態を示し、軸線(X−X)より下側の部分が右方向に出力軸7が引っ込められて後退した状態を示している。
【0025】
図1において直進・回転アクチュエータは、軸線(X−X)を共有するように並んで配置された直進駆動用モータAと回転駆動用モータBとを備えている。この例では、直進駆動用モータAと回転駆動用モータBとしてサーボモータを用いている。回転駆動用モータBはステータ1とロータ2とを含み、直進駆動用モータAはステータ4とロータ5とを備えている。各ステータ1,4はコア1a,4a、インシュレータ1b,4b、コイル1c,4cからなる通常のサーボモータと同様のものであり、またロータ2,5もッシャフト3,6が中空構造である点を除いて通常のものである。各ロータ2,5には軸中心を共有する中空構造のシャフト3,6を備えており、シャフト3,6はロータ2,5の回転とともにそれぞれ回転する。
【0026】
ステータ1,4はそれぞれ円筒形のカバー33,34の内周面に固定されている。カバー33,34は、それぞれほぼ同じ半径の円筒形状を有しており、両端にはそれぞれ一対のエンドブラケット26,27と中間ブラケット28とが嵌合されている。回転駆動用モータBのステータ1は、図示左端の方のエンドブラケット26と中間ブラケット28との間に配置され、直進駆動用モータAのステータ4は図示の右端の方のエンドブラケット27と中間ブラケット28との間に配置されている。回転駆動用モータBのシャフト3は、エンドブラケット26と中間ブラケット28とに一対の軸受22,23を介して回転自在に支持されている。また直進駆動用モータAのシャフト6は、エンドブラケット27と中間ブラケット28とに一対の軸受24,25を介して回転自在に支持されている。
【0027】
この実施の形態においては、中間ブラケット28を回転駆動用モータBと直進駆動用モータAとで共用しているため、部品点数が少なくて済み、アクチュエータ全体の軸線方向寸法を短く抑えることができる。
【0028】
また中間ブラケット28に形成された収納空間29には、回転駆動用モータBの回転を検出する第1のエンコーダ10が配置されており、エンドブラケット27には直線駆動用のモータの回転を検出する第2のエンコーダ16が収納されるエンコーダ・カバー15が固定されている。回転駆動用モータBのシャフト3の端部は収納空間29の内部にまで延び出ていて、シャフト3の端部には第1のエンコーダ10の回転素子が固定されている。また直進駆動用モータAのシャフト6の端部はエンコーダ・カバー15の内部にまで延び出ていて、シャフト6の端部には第2のエンコーダ16の回転素子が固定されている。
【0029】
このように中間ブラケット28に第1のエンコーダ10を収納する収納空間29を形成すれば、エンコーダを独立して配置する必要がない。従って、2つのモータA及びBを軸線を共有するように直線状に並べて配置し、かつそれぞれのモータにエンコーダを取り付けても、アクチュエータの軸線方向寸法があまり長くならない。
【0030】
さらに、中間ブラケット28には、直進駆動用モータAおよび回転駆動用モータBからそれぞれ延びる電力供給用のリード線(図示していない)を電気的に外部に引き出すカプラー構造やコネクタ構造のリード線引出部31が設けられており、2つのモータに電力を供給するリード線を一箇所から外部に引き出せるようにしている。これにより外部での電気的接続が容易になる。なお、第1のエンコーダ10の出力も中間ブラケット28から引き出すようにしている。第2のエンコーダ16の出力は、エンコーダ・カバー15から外部に引き出される。
【0031】
回転駆動用モータBのロータ2とシャフト3及び直進駆動用モータAのロータ5とシャフト6の中心部には、軸中心が軸線(X−X)を構成するように、直進軸21が配置されている。直進軸21の右側端部と中間部の外周部には、軸線方向に延びる複数本のスプライン溝から構成されたスプライン部13と外周部に螺旋状に形成されたボールねじから構成されたねじ部12とが形成されている。第1のナット11は、直進駆動用モータAのシャフト6の内部に嵌合されてシャフト6に固定されており、第1のナット11の内周部には直進軸21のねじ部12と螺合する雌ねじが形成されている。これにより、第1のナット11が直進駆動用モータAにより駆動されて回転すると、直進軸21は軸線方向に変位する。なおスプラインガイド部材としての第2のナット14が直進軸21のスプライン部13と嵌合しているので、直進軸21は第1のナット11と共に回転することなく、直進運動のみを行う。第2のナット14は、その内周部にスプライン部13を構成する複数のスプライン溝と軸線方向にスライド可能に嵌合する複数の嵌合凸部を備えている。なおこの例では、第2のナット14をエンコーダ・カバー15を介してエンドブラケット27に対して固定するようにしたので、第2のナット14を簡単な構造で固定できる。
【0032】
出力軸7は外周部に軸線方向に延びる複数のスプライン溝から構成されたスプライン部9が形成された中空構造を有している。スプライン部9には回転駆動用モータBのシャフト3の中空部に嵌合されて固定された第3のナット8が嵌合されている。この第3のナット8も第2のナット14と同様に、その内周部にスプライン部9を構成する複数のスプライン溝と軸線方向にスライド可能に嵌合する複数の嵌合凸部を備えている。よって出力軸7は回転駆動用モータBのシャフト3に対して軸線方向に移動でき、しかもシャフト3とともに回転する。第3のナット8は、スプライン部9と嵌合する本体と、シャフト3の外側に位置して径方向に延びる環状のフランジ部8aとからなる。フランジ部8aとエンドブラケット26との間にはオイルシール部材32が配置されている。このように第3のナット8を利用してオイルシール部材32を配置することができるので、オイルシール部材32の取り付け構造が簡単になる。
【0033】
以上のような実施の形態に係る直進・回転アクチュエータにあっては、回転駆動用モータBにより回転する出力軸7と直進駆動用モータAにより直進する直進軸21とは、相対的に回転自在である。すなわち出力軸7は、回転駆動用モータBのロータ2の中心部に位置する直進軸21の部分の径方向外側に、軸線方向に相互にスライドできないようにして、ラジアル軸受19,20を介して回転自在に嵌合されている。この構成により、この直進・回転アクチュエータによると、直進と回転の両方の運動を同時に行うことができ、また直進運動と回転運動を別個に独立して行わせることが可能になっている。
【0034】
この実施の形態において、まず回転のみを行わせる場合には、回転駆動用モータBのステータ1のコイル1cに励磁電流を流して、ロータ2及びシャフト3を回転する。するとシャフト3に取り付けられた第3のナット8とスプライン部9とを介して、出力軸7が回転する。このとき直進軸21は、ラジアル軸受19,20が存在しており、しかもスプライン部13と第2のナット14との嵌合により回転が制止されているので回転することはない。よって第1のナット11とねじ部12との間で回転が生ずることはなく、従って直進軸21が変位することもない。
【0035】
直進のみを行わせる場合には、直進駆動用モータAのステータ4のコイル4cに励磁電流を流すと、ロータ5及びシャフト6が回転し、第1のナット11が回転する。第1のナット11は、ねじ部12と螺合しており、第2のナット14とスプライン部13との嵌合により直進軸21の回転が阻止されているので、第1のナット11が回転すると、その回転に従って直進軸21が直進する。出力軸7は、ラジアル軸受19,20により直進軸21に対して軸線方向にスライド不能に嵌合されており、またスプライン部9と第3のナット8とが嵌合していることによりロータ2及びシャフト3に対して直進可能になっており、直進軸21の直進と一緒に出力軸7も直進する。
【0036】
直進と回転とを同時に行わせる場合には、直進駆動用モータAのステータ4のコイル4c及び回転駆動用モータBのステータ1のコイル1cに同時に通電する。出力軸7は直進軸21に対して回転自在に嵌合されているので、直進軸21の直進量と無関係に出力軸7は独立して回転し、また直進軸21も出力軸7の回転速度と無関係に独立して直進する。したがってこの例では、一方の運動が他方の運動に影響を及ぼすことがなく、直進と回転との運動を同時にかつ自在に行わせることができる。
【0037】
上記のような動作において、出力軸7の回転量は第1のエンコーダ10によりシャフト3の回転量を検知することにより検知され、また直進軸21の直進量はシャフト6の回転量を検知することにより間接的に第2のエンコーダ16により検知され、回転量及び直進量は各エンコーダ10,16の出力を受け取る図示しない制御装置により制御される。
【0038】
以上説明したように図示の実施の形態に係る直進・回転アクチュエータによれは、出力軸7を直進軸21に対して回転自在に嵌合しているので、従来一本の出力軸を直接回転・直進させていた構成とは異なり、所定の位置で停止させたまま回転のみを行わせたり、回転を直進運動と非同期で制御する等の自在の制御が可能である。
【0039】
なお図1の直進・回転アクチュエータは、巻線機に適用するために、直進軸21には軸線方向に貫通するワイヤガイド用貫通孔35が形成されており、また出力軸7の外側端部にはワイヤガイド用貫通孔35と整合してワイヤを出すワイヤ出口孔36が形成されている。またエンコーダ・カバー15の中央部にもワイヤガイド用貫通孔35と整合してワイヤを入れるワイヤ入口孔37が形成されている。
【0040】
この直進・回転アクチュエータでは、それぞれ回転駆動用モータBと直進駆動用モータAの一部を構成するエンドブラケット26,27の間に、中間ブラケット28を配置しており、この中間ブラケット28を回転駆動用モータBと直進駆動用モータAの両者の構成部材として用いている。よって部品数が少なくなり、またアクチュエータ全体の軸線方向寸法が長くならない。また中間ブラケット28には、第1のエンコーダ10が配置される収納空間29が形成されているので、第1のエンコーダ10を独立して配置する必要がなく、2つのモータを直線状に並べて配置しかつそれぞれのモータにエンコーダを取り付けても、アクチュエータの軸線方向の寸法が長くならない。更に第2のナット(スプラインガイド部材)14をエンコーダ・カバー15に固定することにより、第2のナット14をエンドブラケット27に対して固定しているので、第2のナット14の固定構造を簡略化することができる。また、中間ブラケット28には、直進駆動用モータA及び回転駆動用モータBからそれぞれ延びる電力供給用のリード線を電気的に外部に引き出すリード線引出部31を設けているので、中間ブラケット28を利用して2つのモータに電力を供給するリード線を1箇所から電気的に外部に引き出すことができる。そのため外部での電気的接続が容易になる。なお中間ブラケット28に設ける第1のエンコーダ10の出力も中間ブラケット28から引き出すことができる。第2のエンコーダ16の出力はエンコーダカバー15から外部に引き出せばよい。
【0041】
図1の実施の形態の直進・回転アクチュエータを概念的に図示すると、図2に示すようになる。図2に示した概念図と同様の図法を用いて、本発明の他の実施の形態について説明する。図3は、図1及び図2の実施の形態の変形例としての第2の実施の形態の概略構成図である。図3の実施の形態において、図1の実施の形態と異なる点は、直進軸21の外周部に設けるスプライン部13とねじ部12が、相互に干渉しないように直進軸21の外周部の同じ部分に重ねて形成される点である。このような構造は、一般的に「ボールねじ・スプライン」と呼ばれており、このような「ボールねじ・スプライン」を用いると、直進軸の軸線方向の寸法を短くできる利点がある。その他の点は、図1の例と実質的に同じである。
【0042】
図3の実施の形態の構造を用いると、図1の実施の形態の構造を用いた場合よりも直進・回転アクチュエータの軸線方向の寸法が短くなることは、図4及び図5に示した実際の設計図からみると明白である。図4の例は、図1の構造を用いた実際の直進・回転アクチュエータの設計図であり、図5の例は図3の構造を用いた実際の直進・回転アクチュエータの設計図である。両者を対比すると分かるように、「ボールねじ・スプライン」を用いた図5の例では、図4の例と比べて直進軸21の長さが短くなっている。なお図4及び図5の例では、直進駆動用モータAと回転駆動用モータBに対してそれぞれ設けられるエンコーダC及びDが、直進駆動用モータAと回転駆動用モータBの間にそれぞれ配置されている。
【0043】
図6は、図2と同様にして示した本発明の他の実施の形態の概略構成図である。この例では、出力軸7´の一部に直進軸21´を嵌合させている。そのため直進軸21´は中空構造とする必要がある。そして出力軸7´を直進軸21´の内部に嵌合される嵌合部分7´bと直進軸21´の外部にあって外周部にスプライン部9´が形成された出力部分7´aとを有する構造とする。出力軸7´の嵌合部分7´bを直進軸21´の内部に軸受19´,20´を介して回転自在に嵌合している。すなわち直進軸21´が出力軸7´の嵌合部分7´bに軸受19´,20´を介して同心的に回転自在に嵌合されている。その他の構造は、図1及び図2の場合と実質的に同じである。なおこの構造で、ワイヤを直進・回転アクチュエータの中心部を通して引き出すようにするためには、出力軸7´の中心部にワイヤガイド用貫通孔を形成すればよい。
【0044】
図7は、図6の実施の形態の変形例である。この例では、図3及び図5の例と同様に、直進軸21´の外周部に設けるスプライン部13´とねじ部12´が、相互に干渉しないように直進軸21´の外周部の同じ部分に重ねて形成されている。その他の点は、図6の例と同じである。
【0045】
図8は、直進駆動用モータA´としてシリンダ型のリニアモータを用いた本発明の直進・回転アクチュエータの概略構成図である。この場合には、図1の例と同様に回転駆動用モータBのシャフトを中空構造とする。そしてリニアモータA´の可動子を直進軸21´´とし、直進軸21´´をその軸中心が軸線(X−X)を構成するように回転駆動用モータBのシャフトの中心部を通る長さにする。出力軸7は、図1の例と同様に外周部にスプライン部9が形成された中空構造とする。また出力軸7を回転駆動用モータBのシャフトの中心部に位置する直進軸21´´の部分に軸受(19,20)を介して回転自在に嵌合し、回転駆動用モータBのシャフトには出力軸7に設けたスプライン部9と嵌合するナット8を固定する。
【0046】
直進駆動用モータA´としてリニアモータを用いると、直進軸をスプライン部やねじ部を用いずに直接的に駆動できるので直進・回転アクチュエータの構造は非常に簡単になる。特にこの例のようにリニアモータとして、可動子が固定子の内部に位置するシリダン型のリニアモータを用いると、直進駆動用モータと回転駆動用モータを一体化することができて、直進・回転アクチュエータをコンパクトに構成できる。なお実際に販売されているシリダン型のリニアモータとしては、例えばオリエンタルモータ株式会社がVEXTA(登録商標)「UCM420」の製品番号で市販しているシリダン型のリニアスッテピングモータがある。
【0047】
図9は、図1乃至図8に示した直進・回転アクチュエータのように、回転駆動用モータ及び直進駆動用モータが軸線(X−X)を共有するように配置される直進・回転アクチュエータ100を巻線機に適用した場合の実施の形態の一例の概略構成図である。この巻線機では、直進・回転アクチュエータ100の出力軸101にカップリング102を介して揺動機能を有するノズル保持機構103を支持している。ノズル保持機構103には、L字状に曲げられたワイヤ供給ノズル104が支持されている。この例では、1本のワイヤを供給するタイプのワイヤ供給ノズル104を用いているが、先端から複数本のワイヤを個別に供給するタイプのワイヤ供給ノズルを用いることができるのも勿論である。106は、直進・回転アクチュエータ100に図示しないワイヤリールから供給されるワイヤに張りを与えるテンション装置である。直進・回転アクチュエータ100は図1の直進・回転アクチュエータのように、中心部にワイヤをガイドする通路を備えているため、特にアクチュエータとは別個にワイヤをガイドするためのガイド機構は不要である。また直進・回転アクチュエータ100は2つのモータが一体化されたコンパクトな構造を有しているため、巻線機を小形に構成することができる。
【0048】
図10は、図9の巻線機を用いて回転電機の積層コア107にワイヤを巻回して巻線部を形成する場合の、ノズル104の運動の軌跡の一例を示している。108はエンドホームであり、109はニードルである。実線で描いた軌跡L1は通常の巻回時の軌跡であり、破線で描いた軌跡L2は渡り線を処理する際のノズル104の軌跡である。渡り線を処理する際には直線運動の量をΔL分長くして、ニードル109を挿入する空間を形成する。そしてニードル109により渡り線処理を行う。この図から分かるように、ノズル104は、基本的に直線運動と回転運動とからなるボックス運動をする。本発明の直進・回転アクチュエータ100では、直線運動と回転運動とを別個に独立して制御できるため、どのような形状寸法の積層コアに対しても、直進駆動用モータ及び回転駆動用モータの制御モードを変更するだけで、簡単に巻線部を形成することができる。したがって従来の巻線機と比べて、本発明の巻線機は巻装するコアの変更に簡単に対応できる利点を有している。
【0049】
本発明は、回転駆動用モータ及び直進駆動用モータのシャフトからそれぞれの駆動力を伝達機構を介して直進軸及び出力軸に伝達する場合にも適用できる。図11の実施の形態は、回転駆動用モータB´´と直進駆動用モータA´´とを備えており、直進駆動用モータA´´の回転を第1の伝達機構41を介して第1のナット11に伝達して直進軸21を軸線方向に直進させる。また回転駆動用モータB´´の回転を第2の伝達機構42を介して第3のナット8に伝達して出力軸7を回転させる。第1の伝達機構41及び第2の伝達機構42は、プーリとベルトの組み合わせからなる伝達機構や、歯車機構等からなる公知の伝達機構である。その他の点は、図1及び図2の実施の形態と基本的には同様である。図11の実施の形態の変形例では、図3の実施の形態と同様に、ねじ部12とスプライン部13が重ねて形成された「ボールねじ・スプライン」を採用することができる。
【0050】
図12の実施の形態は、図6及び図7の実施の形態と同様に、直進軸21´が出力軸7´の一端に軸受19´,20´を介して嵌合された構造に、図11の実施の形態と同様に、第1の伝達機構41と第2の伝達機構42を組み込んだものである。この例でも、直進駆動用モータA´´の回転を第1の伝達機構41を介して第1のナット11´に伝達して直進軸21´を軸線方向に直進させる。また回転駆動用モータB´´の回転を第2の伝達機構42を介して第3のナット8´に伝達して出力軸7´を回転させる。その他の点は、図6及び図7の実施の形態と同様である。また図12の実施の形態の変形例でも、図7の実施の形態と同様に、ねじ部12´とスプライン部13´が重ねて形成された「ボールねじ・スプライン」を採用することができる。
【0051】
なお直進駆動用モータとしてリニアモータA´を用いる場合には、図13に示すように直進駆動用モータに伝達機構は不要であり、回転駆動用モータB´´側にのみ伝達機構42を配置すればよい。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る直進・回転アクチュエータによれば、回転運動と直進運動とを別個に行わせることも両方を同時に行わせることも自在であり、従って巻線機を含めたさまざまな用途に適用できる利点がある。
【0053】
また本発明の巻線機によれば、従来の巻線機と比べて、巻装するコアの変更に簡単に対応できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る直進・回転アクチュエータの一つの実施の形態を示す横断面図である。
【図2】 図1の実施の形態の直進・回転アクチュエータを概念的に示した図である。
【図3】 図1及び図2の実施の形態の変形例としての第2の実施の形態の概略構成図である。
【図4】 図1の構造を用いた実際の直進・回転アクチュエータの設計図である。
【図5】 図3の構造を用いた実際の直進・回転アクチュエータの設計図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態の概略構成図である。
【図7】 図6の実施の形態の変形例を示す概略構成図である。
【図8】 直進駆動用モータとしてシリンダ型のリニアモータを用いた本発明の直進・回転アクチュエータの概略構成図である。
【図9】 図1乃至図8に示した直進・回転アクチュエータのように、回転駆動用モータ及び直進駆動用モータが軸線(X−X)を共有するように配置される直進・回転アクチュエータを巻線機に適用した場合の実施の形態の一例の概略構成図である。
【図10】 図9の巻線機を用いて回転電機の積層コアにワイヤを巻回して巻線部を形成する場合の、ノズルの運動の軌跡の一例を示している。
【図11】 伝達機構を有する本発明の他の実施の形態の概略構成図である。
【図12】 伝達機構を有する本発明の他の実施の形態の概略構成図である。
【図13】 伝達機構を有する本発明の他の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ステータ
2 ロータ
3 シャフト
4 ステータ
5 ロータ
6 シャフト
7,7´ 出力軸
8,8´ 第3のナット
9,9´ スプライン部
10 第1のエンコーダ
11,11´ 第1のナット
12,12´ ねじ部
13,13´ スプライン部
14,14´ 第2のナット
15 エンコーダ・カバー
16 第2のエンコーダ
19,20,19´,20´ ラジアル軸受
21,21´ 直進軸
Claims (8)
- 外周部にスプライン部(13)とねじ部(12)が形成された直進軸(21)と、
前記直進軸(21)の前記ねじ部(12)と螺合するナット(11)を直接または伝達機構(41)を介して回転させて前記直進軸を直進させる直進駆動用モータ(A)と、
固定状態にあって前記直進軸(21)の前記スプライン部(13)と嵌合するナット(14)と、
外周部にスプライン部(9)が形成され前記直進軸(21)の径方向外側に軸受(19,20)を介して嵌合されて前記直進軸(21)と同心配置された出力軸(7)と、
前記出力軸(7)の前記スプライン部(9)に嵌合するナット(8)を直接または伝達機構を介して回転させて前記出力軸を回転させる回転駆動用モータ(B)とを備えた直進・回転アクチュエータ。 - 外周部にスプライン部(9´)が形成された出力軸(7´)と、
前記出力軸(7´)の前記スプライン部(9´)に嵌合するナット(8´)を直接または伝達機構(42)を介して回転させて前記出力軸(7´)を回転させる回転駆動用モータ(B)と、
外周部にスプライン部(13´)とねじ部(12´)が形成されて前記出力軸(7´)の嵌合部分(7´b)の径方向外側に軸受(19´,20´)を介して嵌合されて前記出力軸(7´)と同心配置された直進軸(21´)と、
前記直進軸(21´)の前記ねじ部(12´)と螺合するナット(11´)を直接または伝達機構(41)を介して回転させて前記直進軸(21´)を直進させる直進駆動用モータ(A)と、
固定状態にあって前記直進軸(21´)の前記スプライン部(13´)と嵌合するナット(14´)とを備えた直進・回転アクチュエータ。 - 直進軸(21´´) を可動子として有するリニアモータ(A´)と、
外周部にスプライン部(9)が形成され前記直進軸に軸受(19,20)を介して嵌合されて前記直進軸と同心配置された出力軸(7)と、
前記出力軸(7)の前記スプライン部に嵌合するナットを直接または伝達機構(42)を介して回転させて前記出力軸を回転させる回転駆動用モータ(B)とを備えた直進・回転アクチュエータ。 - 軸線(X−X)を共有するように並んで配置された回転駆動用モータ(B)と直進駆動用モータ(A´)とを備え、前記回転駆動用モータ(B)のシャフトの回転により前記軸線(X−X)を中心にして出力軸(7)を回転させ、前記直進駆動用モータ(A´)により前記軸線(X−X)に沿って前記出力軸(7)を軸線方向に直線移動させる直進・回転アクチュエータであって、
前記回転駆動用モータ(B)のシャフトは中空構造を有し、
前記直進駆動用モータはリニアモータ(A´)からなり、
前記リニアモータ(A´)の直進軸(21´´)はその軸中心が前記軸線(X−X)を構成するように前記回転駆動用モータ(B)の前記シャフトの中心部を通る長さを有し、
前記出力軸(7)は外周部にスプライン部(9)が形成された中空構造を有し、
前記出力軸(7)は前記回転駆動用モータの前記シャフトの中心部に位置する前記直進軸(21´´)の部分の径方向外側に軸受(19,20)を介して回転自在に嵌合され、
前記回転駆動用モータの前記シャフトには前記出力軸(7)に設けた前記スプライン部(9)と嵌合するナット(8)が固定されていることを特徴とする直進・回転アクチュエータ。 - 前記リニアモータはシリンダ型リニアモータである請求項4に記載の直進・回転アクチュエータ。
- 回転駆動用モータ(B´´)と直進駆動用モータ(A´´)とを備え、前記回転駆動用モータ(B´´)の回転により軸線(X−X)を中心にして出力軸(7)を回転させ、前記直進駆動用モータのシャフト(6)の回転により前記軸線(X−X)に沿って前記出力軸(7)を軸線方向に直線移動させる直進・回転アクチュエータであって、
軸中心が前記軸線(X−X)を構成するように配置されて外周部にスプライン部(13)とねじ部(12)とが形成された直進軸(21)を有し、
前記直進軸(21)の前記ねじ部(12)と螺合し且つ第1の伝達機構(41)を介して前記直進駆動用モータ(A´´)により駆動されて回転して前記直進軸(21)を前記軸線方向に変位させる第1のナット(11)を有し、
固定状態にあって前記直進軸(21)の前記スプライン部(13)と嵌合して前記直進軸の回転を阻止する第2のナット(14)を有し、
前記出力軸(7)は外周部に軸線方向にスプライン部(9)が形成された中空構造を有し、
前記出力軸(7)は前記直進軸(21)の径方向外側に軸受(19,20)を介して回転自在に嵌合され、
前記出力軸(7)に設けた前記スプライン部(9)と嵌合して第2の伝達機構(42)を介して前記回転駆動用モータ(B´´)により駆動されて回転する第3のナット(8)を有していることを特徴とする直進・回転アクチュエータ。 - 前記直進軸に設けられる前記スプライン部(13´)と前記ねじ部(12´)は、相互に干渉しないように同じ位置に重ねて形成されている請求項6に記載の直進・回転アクチュエータ。
- 回転駆動用モータ(B)と直進駆動用モータ(A´)とを備え、前記回転駆動用モータにより駆動されて軸線(X−X)を中心にして出力軸(7)を回転させ、前記直進駆動用モータにより前記軸線(X−X)に沿って前記出力軸(7)を直線移動させる直進・回転アクチュエータであって、
前記直進駆動用モータはリニアモータ(A´)からなり、
前記リニアモータの直進軸はその軸中心が前記軸線(X−X)を構成し、
前記出力軸(7)は外周部にスプライン部(9)が形成された中空構造を有し、
前記出力軸(7)は前記直進軸(21)の端部の径方向外側に軸受(19,20)を介して回転自在に嵌合され、
前記出力軸(7)に設けた前記スプライン部(9)と嵌合し、伝達機構(42)を介して前記回転駆動用モータ(B)により駆動されて回転するナット(8)を有していることを特徴とする直進・回転アクチュエータ。
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