JP4205997B2 - 双眼鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、双眼鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
双眼鏡の接眼レンズ側には、光軸方向に変位可能な目当てが設置されており、使用者は、この目当てに目(目の周囲)を当てて、双眼鏡を覗く。双眼鏡を覗いたとき、かげらずに全視野を見るためには、目を光軸上の正しい位置(アイポイント)に置く必要があるので、使用者は、眼鏡着用の有無や、顔の彫りの深さの違いなどに応じ、目当ての突出位置を自分に合わせて調整する。
【0003】
双眼鏡では、目当ての位置調整が収納位置と使用位置との2段階のものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、比較的高級な機種では、個々人により適合した目当ての位置調整が行えるように、クリックストップを途中に数段設けて目当てを段階的に調整できるようにすることも考えられる。この場合、上記特許文献1のようなクリックストップ機構でこれを実現すると、目当ての位置を調整しようとすると、所望の位置が中間的な位置にある場合、力が余って所望の位置を行き過ぎたり、その行き過ぎを防ぐために力を加減して一段一段慎重に動かさなければならなかったりする。しかも、このような位置調整操作を左右の目当てに対してそれぞれ行わなければならず、手間が掛かる。さらに、左右の目当ての突出位置を同じにするために、最初に調整した方の目当ての位置(何段目か)を覚えておいてからもう片方の目当ての位置を調整する必要があるなど、非常に気を使う。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−194169号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、左右の目当て部材の位置調整を迅速かつ容易に行うことができる双眼鏡を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
【0008】
(1) 接眼レンズ系および対物レンズ系を有する一対の観察光学系と、
前記一対の観察光学系のピントを調整する際に操作するピントリングと、
前記一対の観察光学系の接眼側に設置され、前記各接眼レンズ系に対し光軸方向に変位可能な一対の目当て部材と、
前記一対の目当て部材を同時に光軸方向に変位させる目当て連動機構と、
前記目当て連動機構を作動させる際に操作する操作部材とを備え、
前記目当て連動機構は、前記一対の目当て部材の連動状態を解除可能な連動解除機構を有することを特徴とする双眼鏡。
【0009】
これにより、操作部材を操作することによって左右一対の目当て部材を同時に変位させることができるので、左右の目当て部材の位置を別々に調整する必要がなく、一度に両方の位置を調整することができる。よって、目当て部材の位置調整を迅速かつ容易に行うことができる。また、左右一対の目当て部材の位置が揃った状態が常に維持されるので、両方の位置を揃えるために気を使う必要もない。
【0010】
(2) 前記操作部材は、前記ピントリングと同心的に設けられている上記(1)に記載の双眼鏡。
【0011】
これにより、双眼鏡を把持して覗いた姿勢のままでも操作部材を容易に操作することができ、操作性に優れる。
【0012】
(3) 前記操作部材は、前記ピントリングの対物側に設けられている上記(1)または(2)に記載の双眼鏡。
【0013】
これにより、双眼鏡を把持して覗いた姿勢のとき、使用者から見て操作部材がピントリングよりは遠くに位置するので、より操作頻度の高いピントリングの操作のし易さを損なうようなことはなく、また、ピントリングと操作部材とを間違えて操作するようなことも防止することができる。
【0014】
(4) 前記操作部材は、回転可能に設置されており、回転操作されるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0015】
これにより、操作部材を軽い操作力で操作することができ、目当て部材の位置調整をより精密に行うことができる。
【0016】
(5) 前記目当て連動機構は、前記操作部材の回転運動を前記一対の目当て部材の直進運動に変換する円筒カム機構を有する上記(4)に記載の双眼鏡。
【0017】
これにより、簡単な構造で、操作部材の回転運動を目当て部材の直進運動に変換することができる。
【0018】
(6) 前記円筒カム機構は、前記操作部材を一定の角速度で回転させたとき、前記一対の目当て部材の変位速度が途中で変化するように構成されている上記(5)に記載の双眼鏡。
これにより、目当て部材の位置調整をさらに容易に行うことができる。
【0019】
(7) 前記円筒カム機構は、前記一対の目当て部材の収納状態と最大突出状態との途中に、前記操作部材が回転しても前記一対の目当て部材が変位しない部分が少なくとも1つあるにように構成されている上記(6)に記載の双眼鏡。
これにより、目当て部材の位置調整をさらに容易に行うことができる。
【0020】
(8) 前記円筒カム機構は、前記操作部材を一定の角速度で回転させたとき、前記一対の目当て部材の収納状態に近いところでは前記一対の目当て部材の変位速度が比較的速く、前記一対の目当て部材の最大突出状態に近いところでは前記一対の目当て部材の変位速度が比較的遅くなるように構成されている上記(6)に記載の双眼鏡。
これにより、目当て部材の位置調整をさらに容易に行うことができる。
【0021】
(9) 前記目当て連動機構は、前記操作部材の回転運動を前記一対の目当て部材の直進運動に変換する送りねじ機構を有する上記(4)に記載の双眼鏡。
【0022】
これにより、簡単な構造で、操作部材の回転運動を一対の目当て部材の直進運動に変換することができる。
【0023】
(10) 前記目当て連動機構は、前記ピントリングと同心的に設けられるとともに前記観察光学系の光軸方向に移動可能な円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する一対の連結部材とを有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0024】
これにより、目当て連動機構を少ないスペースで設けることができるので、双眼鏡のサイズが大型化するのを防止することができる。
【0025】
(11) 一方の前記目当て部材に対する前記連結部材は、前記リング部材に対し前記リング部材の周方向に移動可能に設置されている上記(10)に記載の双眼鏡。
【0026】
これにより、眼幅調整の方式が1軸回転式である場合、一方の連結部材がリング部材の周方向に移動することにより、眼幅調整動作に追従することができる。
【0027】
(12) 前記一対の目当て部材の移動に対するクリックストップ機構を備える上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0028】
これにより、目当て部材の位置調整を行う際、クリック感(節度感)が得られるので、調整操作がし易く、希望の位置に容易に位置決めすることができる。
【0031】
(13) 前記連動解除機構は、前記目当て部材に過大な外力が作用したときに前記連動状態を解除することにより前記目当て連動機構が破損するのを防止する機能を発揮する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0032】
これにより、例えば、目当て連動機構があるのを知らない使用者が通常の双眼鏡と同じように目当て部材を掴んで光軸方向に押し込んだり引っ張ったりしたときであっても、目当て連動機構が破損するのを防止することができる。
【0033】
(14) 前記連動解除機構により前記連動状態を解除した状態で、前記各目当て部材の位置を独立に位置決め可能な独立位置決め機構をさらに備える上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0034】
これにより、連動状態を解除した状態では、左右の目当て部材の位置をそれぞれ独立して調整することができるので、目当て連動機構があるのを知らない使用者は、通常の双眼鏡と同じ要領で左右の目当て部材の位置をそれぞれ独立に調整して使用することができる。または、何らかの理由で左右の目当て部材の位置を違える必要がある場合にも対処することができる。
【0035】
(15) 前記目当て連動機構は、前記ピントリングと同心的に設けられるとともに前記観察光学系の光軸方向に移動可能な円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する一対の連結部材とを有し、
前記各連結部材は、前記リング部材から突出する第1腕部材と、前記目当て部材から突出する第2腕部材とで構成され、
前記第1腕部材と前記第2腕部材とは、両者の一方に形成された凹部と他方に形成された凸部とが着脱自在に係合することにより互いに連結された状態と連結が解除された状態とをとり得るように構成されており、前記連動解除機構として機能する上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の双眼鏡。
これにより、簡単な構造で連動解除機構を構成することができる。
【0036】
(16) 前記第1腕部材および前記第2腕部材の長さは、両者の連結が解除されているとき、前記目当て部材を収納状態にするとともに前記リング部材を最も対物側に移動させることにより、前記凹部と前記凸部とが係合して両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている上記(15)に記載の双眼鏡。
【0037】
これにより、第1腕部材および第2腕部材の連結状態が解除されている場合、簡単な操作で、第1腕部材および第2腕部材を連結状態に容易に復帰させることができる。
【0038】
(17) 前記第1腕部材および前記第2腕部材の長さは、両者の連結が解除されているとき、前記目当て部材を最大突出状態にするとともに前記リング部材を最も接眼側に移動させることにより、前記凹部と前記凸部とが係合して両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている上記(15)に記載の双眼鏡。
【0039】
これにより、第1腕部材および第2腕部材の連結状態が解除されている場合、簡単な操作で、第1腕部材および第2腕部材を連結状態に容易に復帰させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の双眼鏡を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0041】
<第1実施形態>
図1は、本発明の双眼鏡の第1実施形態を示す平面図(上面図)、図2および図3は、それぞれ、図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図、図4は、図2中のX−X線断面図、図5および図6は、それぞれ、目当て連動機構を示す縦断面図、図7は、円筒カム機構におけるカム溝の構成例を示す展開図(図6中のY矢視図)、図8は、円筒カム機構におけるカム溝の他の構成例を示す展開図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側および図2中の下側を「対物側」、図1中の下側および図2中の上側を「接眼側」と言う。
【0042】
図1に示すように、双眼鏡1Aは、左眼用の観察光学系(望遠光学系)2Lが設置されたほぼ円筒形状の鏡体11Lと、右眼用の観察光学系(望遠光学系)2Rが設置されたほぼ円筒形状の鏡体11Rと、鏡体11Lおよび11Rを互いに回動可能に連結するブリッジ13とを備えている。
【0043】
観察光学系2L、2Rは、それぞれ、対物レンズ系21L、21Rと、図示しないプリズム系(正立光学系)と、接眼レンズ系22L、22Rとを有している。本実施形態の双眼鏡1Aは、対物レンズ系21L、21Rの光軸と、接眼レンズ系22L、22Rの光軸とが一直線上にあるダハプリズム式のものであるが、本発明の双眼鏡はこれに限定されず、対物レンズ系の光軸と接眼レンズ系の光軸とが一直線上にないタイプ(ポロプリズム式)のものにも適用することができる。
【0044】
図4および図5に示すように、ブリッジ13は、鏡体11L、11Rの間に平行に配置された中心軸131を有するヒンジのような構造になっており、鏡体11L、11Rを回動可能に連結している。すなわち、鏡体11L、11Rは、中心軸131を中心として所定範囲で互いに回動可能になっており、また、その範囲では、開き具合を任意の状態で摩擦により保持することができるようになっている。これにより、接眼レンズ系22L、22Rの光軸間距離、すなわち眼幅を調整することができる。
【0045】
なお、本実施形態の双眼鏡1Aは、上述したように眼幅調整の方式が1軸回転式のものであるが、本発明の双眼鏡における眼幅調整の方式はこれに限定されず、2軸回転式のものや、スライド式のものなどであってもよい。
【0046】
図5に示すように、中心軸131の接眼側の端部には、観察光学系2L、2Rのピントを調整する際に回転操作するピントリング3が同心的に設置されている。双眼鏡1Aは、ピントリング3の回転運動を変換して、観察光学系2L、2Rの一部の構成要素をそれらの光軸O1、O2方向に移動させる機構(例えば送りねじ機構やカム機構など)を備えている(図示は省略)。これにより、ピントリング3を回転操作することによって、観察光学系2L、2Rのピント調整(合焦)を行うことができるようになっている。また、中心軸131の対物側の端部には、中心軸131の抜け止めをする円盤状の抜け止め部材134が設置されている。
【0047】
図2および図3に示すように、観察光学系2L、2Rの接眼側には、それぞれ、接眼レンズ系22L、22Rに対して光軸O1、O2方向に変位可能な目当て部材4L、4Rが設置されている。目当て部材4L、4Rは、それぞれ、ほぼ円筒形状をなしており、例えば金属材料等の硬質な材料で構成された目当て環41L、41Rと、該目当て環41L、41Rの外周面および接眼側の端面を覆うように設置されたゴム製のカバー42L、42Rとで構成されている。
【0048】
このような目当て部材4L、4Rは、鏡体11L、11Rの接眼側の端部外周に同心的に設置され、光軸O1、O2方向に摺動可能になっている。すなわち、目当て部材4L、4Rは、図2に示す状態(以下、「収納状態」と言う)と図3に示す状態(以下、「最大突出状態」と言う)との間を移動可能になっている。鏡体11L、11Rに固定されたねじ14L、14Rは、目当て環41L、41Rに形成された長孔411L、411Rに挿入しており、これにより、目当て部材4L、4Rは、抜け止めがなされ、図3に示す状態以上には引き出せないようになっている。
【0049】
使用者は、眼鏡着用の有無や、顔の彫りの深さの違いなどに応じ、目当て部材4L、4Rの位置を自分に合わせて調整し、それらの端面43L、43Rに目の周囲または眼鏡を当てた状態で双眼鏡1Aを覗く。これにより、使用者は、目を光軸O1、O2上の正規の位置(かげらずに全視野が見られる位置)、すなわちアイポイントに安定的に置くことができる。
【0050】
さて、このような双眼鏡1Aは、上述した一対の目当て部材4L、4Rを同時に(同期して)光軸O1、O2方向に変位させる目当て連動機構5Aと、この目当て連動機構5Aを作動させる際に操作する操作部材6とをさらに備えている。
【0051】
図5に示すように、操作部材6は、ほぼ円筒状をなす部材であり、中心軸131の長手方向中間部分の外周に、回転可能に設置されている。すなわち、操作部材6は、ピントリング3と同心的に設けられている。図1に示すように、操作部材6の外周面の一部は、ブリッジ13の上面側に形成された開口部133から外部に露出しており、この露出部分を指で触って回転操作することができる。このような構成により、使用者は、双眼鏡1Aを把持して覗いた姿勢のままでも、操作部材6を指で容易に操作することができ、操作性に優れる。
【0052】
また、操作部材6は、ピントリング3の対物側に位置している。これにより、双眼鏡1Aを覗いた姿勢のとき、使用者から見て操作部材6がピントリング3よりは遠くに位置するので、より操作頻度の高いピントリング3の操作のし易さを損なうようなことはなく、また、ピントリング3と操作部材6とを間違えて操作するようなことも防止することができる。
【0053】
本実施形態の目当て連動機構5Aは、操作部材6の回転運動を目当て部材4L、4Rの直進運動に変換する円筒カム機構を有するものである。以下、この目当て連動機構5Aの構成について説明する。
【0054】
図5に示すように、目当て連動機構5Aは、中心軸131の外周側に同心的に位置し、操作部材6と一体になって回転する円筒状のカム筒53と、該カム筒53の外周側に同心的に位置する円環状(円筒状)のリング部材51と、リング部材51に固定され径方向外方に突出するフォロアピン54と、リング部材51と目当て部材4L、4Rとを連結する連結部材52L、52Rとで構成されている。
【0055】
図7に示すように、カム筒53の周壁には、軸方向に対し傾斜したカム溝531が形成されている。フォロアピン54は、このカム溝531内に挿入している。リング部材51は、カム筒53に対し軸方向(図5中の上下方向)に摺動可能になっており、カム筒53が回転すると、フォロアピン54がカム溝531内を移動することにより、リング部材51が軸方向に進退する。
【0056】
リング部材51が最も対物側に移動した状態(図5に示す状態)では、リング部材51のほぼ全体が操作部材6の内側に挿入しており、リング部材51が最も接眼側に移動した状態(図6に示す状態)では、リング部材51のほぼ全体が操作部材6内から接眼側に繰り出される。このように、操作部材6の内側のスペースをリング部材51の可動領域として利用することにより、目当て連動機構5Aを小さいスペースで設置することができる。
【0057】
連結部材52L、52Rは、それぞれ、第1腕部材521L、521Rと、第2腕部材522L、522Rとで構成されている。
【0058】
第1腕部材521L、521Rは、それぞれ、リング部材51から鏡体11L、11Rに向かって突出し、さらに接眼側に向かって突出している。すなわち、第1腕部材521L、521Rは、それぞれ、リング部材51から、ほぼL字状に突出している。これらの第1腕部材521L、521Rは、光軸O1、O2方向にはリング部材51に伴って移動する。このうちの一方の第1腕部材521Lは、リング部材51と一体的に形成されており、他方の第1腕部材521Rは、リング部材51と別部材で構成されている。
【0059】
第1腕部材521Rの根元部分には、凸部525が形成されており、この凸部525は、リング部材51の外周面に周方向に沿って形成されたガイド溝511内に挿入している。凸部525は、ガイド溝511に沿って移動可能になっている。すなわち、第1腕部材521R(連結部材52R)は、リング部材51に対しリング部材51の周方向に移動可能に設置されている。これにより、中心軸131を中心として鏡体11L、11Rを回動させたとき、第1腕部材521Lと第1腕部材521Rとのなす角度がこれに追従して変化できるようになっている(図4参照)。
【0060】
図2に示すように、第2腕部材522L、522Rは、それぞれ、目当て環41L、41Rから対物側に向かって突出形成されている。この第2腕部材522L、522Rと、第1腕部材521L、521Rとは、それらの先端部に形成されたフック係合部(凹凸係合部)524L、524Rにより互いに連結されている。
【0061】
なお、双眼鏡1Aの完成状態では、図4に示すように、連結部材52L、52Rを覆う蓋部材16L、16Rが装着され、第1腕部材521L、521Rおよびフック係合部524L、524Rが外れることのないようにされる。図3に示すように、蓋部材16Rには、フック162と孔161とが形成されており、フック162は、ブリッジ13に設けられたフック136と係合し、また、ブリッジ13に設けられたねじ孔132に孔161を重ねてねじ止めすることにより蓋部材16Rが固定される。図3中では省略するが、蓋部材16Rと対称形状の蓋部材16Lが鏡体11L側に同様に装着される。
【0062】
このような目当て連動機構5Aは、次のように作動する。使用者が操作部材6を所定方向に回転させると、カム筒53およびフォロアピン54からなる円筒カム機構が作動してリング部材51が接眼側に移動し、これに伴い、連結部材52L、52Rを介して目当て部材4L、4Rが駆動され、光軸O1、O2方向に同時に突出する。そして、操作部材6を前記所定方向と逆方向に回転させると、目当て部材4L、4Rが光軸O1、O2方向に同時に引き込まれる。図2および図5は、目当て部材4L、4Rが最も引っ込んだ収納状態を示し、図3および図6は、目当て部材4L、4Rが最大に突出した状態を示している。
【0063】
双眼鏡1Aでは、このような目当て連動機構5Aを設けたことにより、目当て部材4L、4Rの位置を調整する際、左右を別々に調整する必要がなく、一度に両方の調整を行うことができるので、便利である。また、一対の目当て部材4L、4Rの位置が揃った状態が常に維持されるので、両方の位置をきっちりと揃える煩わしさがない。このようなことから、双眼鏡1Aでは、目当て部材4L、4Rの位置調整を容易かつ迅速に行うことができる。
【0064】
また、操作部材6を設けたことにより、使用者は、双眼鏡1Aを把持して覗いた姿勢のままでも、容易に目当て部材4L、4Rの位置調整を行うことができる。また、双眼鏡1Aを覗きながら目当て部材4L、4Rの位置調整を行うと、自分に合った位置を容易に探し出すことができる。
【0065】
また、本実施形態では、操作部材6を回転させる操作によって目当て部材4L、4Rの位置を調整できるので、軽い操作力で精密に位置調整を行うことができる。
【0066】
また、本実施形態では、目当て部材4L、4Rの位置を無段階に調整することができるので、使用者の個人差に合わせて、より最適な位置に調整することができる。
【0067】
目当て連動機構5Aの円筒カム機構は、操作部材6を一定の角速度で回転させたとき、目当て部材4L、4Rが一定の速度で変位するようなものでもよいが、目当て部材4L、4Rの変位速度が途中で変化するように構成されたものでもよい。以下、この点について説明する。
【0068】
図7に示すように、カム溝531は、その途中の2箇所に、カム筒53の軸方向に垂直な垂直部分532を有している。この垂直部分532にフォロアピン54があるときには、操作部材6が回転しても目当て部材4L、4Rは、変位しない。このような構成により、目当て部材4L、4Rの収納状態から操作部材6を回転させていくと、最大突出状態までの途中、2箇所で目当て部材4L、4Rの動きが一瞬停止する。これにより、目当て部材4L、4Rの位置が4段階に変化するように見えるので、何段目が丁度よい位置であるかを覚えておけば、次回双眼鏡1Aを使用するとき、目当て部材4L、4Rの位置調整をより迅速かつ容易に行うことができる。なお、垂直部分532は、カム溝531の途中の1箇所に設けてもよく、3箇所以上設けてもよい。
【0069】
図8は、カム溝531の他の構成例を示すものである。図8に示す構成例では、カム溝531の傾きが徐々に変化しており、これにより、操作部材6を一定の角速度で回転させたとき、目当て部材4L、4Rの収納状態に近いところでは目当て部材4L、4Rの変位速度が比較的速く、最大突出状態に近いところでは目当て部材4L、4Rの変位速度が比較的遅くなるように構成されている。目当て部材4L、4Rを突出させて使用する場合には、最大突出状態に近いところで使用する場合が多いが、上記のような構成により、その近くでは目当て部材4L、4Rがゆっくり動いて精密に位置調整を行うことができ、それより収納状態に近いところでは目当て部材4L、4Rが速く動いて迅速に目当て部材4L、4Rを突出させることができる。
【0070】
なお、カム溝531は、図7に示す構成例と図8に示す構成例とを組み合わせたような形状になっていてもよい。
【0071】
<第2実施形態>
図9および図10は、それぞれ、本発明の双眼鏡の第2実施形態における目当て連動機構を示す縦断面図、図11は、第2実施形態の双眼鏡を下面側から見た縦断面図(第1腕部材と第2腕部材との連結が解除された状態)、図12および図13は、第2実施形態の双眼鏡における目当て部材の独立位置決め機構を示す図である。
【0072】
以下、これらの図を参照して本発明の双眼鏡の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0073】
図9および図10に示すように、本実施形態の双眼鏡1Bにおける目当て連動機構5Bは、前記第1実施形態の円筒カム機構に代えて、操作部材6の回転運動を目当て部材4L、4Rの直進運動に変換する送りねじ機構を有するものである。
【0074】
目当て連動機構5Bは、前記カム筒53に代えて、操作部材6と一体になって回転する送りねじ筒55を有している。リング部材51の内周面には、雌ねじ512が形成されており、この雌ねじ512は、送りねじ筒55の外周面に形成された雄ねじに螺合している。
【0075】
このような構成により、使用者が操作部材6を所定方向に回転させると、送りねじ筒55およびリング部材51からなる送りねじ機構が作動してリング部材51が接眼側に移動し、これに伴い、連結部材52L、52Rを介して目当て部材4L、4Rが駆動され、光軸O1、O2方向に同時に突出する。そして、操作部材6を前記所定方向と逆方向に回転させると、目当て部材4L、4Rが光軸O1、O2方向に同時に引き込まれる。図9は、目当て部材4L、4Rが最も引っ込んだ収納状態を示し、図10は、目当て部材4L、4Rが最大に突出した状態を示している。
【0076】
本実施形態では、前記第1実施形態と同様に、目当て部材4L、4Rの位置を無段階に調整することができるので、使用者の個人差に合わせて、より最適な位置に調整することができる。また、操作部材6が回転するスピードに対し、目当て部材4L、4Rが比較的ゆっくりと変位するので、位置調整をより精密に行うことができる。
【0077】
本実施形態の目当て連動機構5Bは、目当て部材4L、4Rの連動状態を解除可能な連動解除機構をさらに備えている。図示の構成では、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lと、第1腕部材521Rおよび第2腕部材522Rとが、それぞれ、連動解除機構として機能する。以下、この連動解除機構について説明する。
【0078】
第1腕部材521L、521Rの接眼側の端部には、斜面を有する谷型の凹部526L、526Rがそれぞれ形成されており、第2腕部材522L、522Rの対物側の端部には、斜面を有する山型の凸部527L、527Rがそれぞれ形成されている。
【0079】
目当て連動機構5Bの正規の状態では、凹部526Lに凸部527Lが挿入・係合することにより、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lが互いに連結され、また、凹部526Rに凸部527Rが挿入・係合することにより、第1腕部材521Rおよび第2腕部材522Rが互いに連結されている。これにより、目当て部材4L、4Rは、互いに連動する状態となる。また、この状態では、第2腕部材522L、522Rの撓み変形による弾性力により、凸部527L、527Rは、凹部526L、526Rに向かって付勢されている。
【0080】
第1腕部材521Lと第2腕部材522Lとが連結された状態において、連結部材52Lに、ある一定の強さ以上の外力が長手方向に作用すると、凸部527Lの斜面が凹部526Lの斜面に対し摺動してこれを乗り越え、凸部527Lが凹部526Lの外に出る(図11参照)。これにより、第1腕部材521Lと第2腕部材522Lとの連結が解除されるので、目当て部材4L、4Rの連動状態が解除され、目当て部材4Lは、目当て部材4Rと異なる位置をとり得るようになる。以上は、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lについて説明したが、第1腕部材521Rおよび第2腕部材522Rについても同様である。
【0081】
このような連動解除機構を設けたことにより、目当て部材4L、4Rに過大な外力が作用したとき、凹部526L、526Rと凸部527L、527Rとの係合状態が外れることによって目当て部材4L、4Rの連動状態が解除されるので、目当て連動機構5Bが破損するのを防止することができる。よって、例えば、目当て連動機構5Bがあるのを知らない使用者が通常の双眼鏡と同じように目当て部材4L、4Rを掴んで光軸O1、O2方向に無理に押し込んだり引っ張ったりしたときであっても、目当て連動機構5Bが破損するのを防止することができる。
【0082】
第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lの長さは、両者の連結が解除されているとき、目当て部材4Lを収納状態にするとともに操作部材6を回転させてリング部材51を最も対物側に移動させることにより、凹部526Lと凸部527Lとがちょうど係合する位置に来て両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている(図9参照)。よって、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lの連結状態を解除した場合には、上記のような復帰操作を行うことにより、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lを連結状態に容易に復帰させることができる。
【0083】
また、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lを連結状態に復帰させる操作は、次のようにして行うこともできる。すなわち、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lの長さは、両者の連結が解除されているとき、目当て部材4Lを最大突出状態にするとともに操作部材6を回転させてリング部材51を最も接眼側に移動させることにより、凹部526Lと凸部527Lとがちょうど係合する位置に来て両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている。よって、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lの連結状態を解除した場合には、上記のような復帰操作を行うことによっても、第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lを連結状態に容易に復帰させることができる。
【0084】
なお、以上は第1腕部材521Lおよび第2腕部材522Lについて説明したが、第1腕部材521Rおよび第2腕部材522Rについても同様である。このような構成としたことにより、目当て連動機構5Bでは、目当て部材4L、4Rの連動状態を解除した場合、上記のような復帰操作を行うことにより、連動状態に容易に復帰させることができる。
【0085】
本実施形態の双眼鏡1Bは、前述した連動解除機構により目当て部材4L、4Rの連動状態を解除した状態で、目当て部材4L、4Rの位置をそれぞれ独立に位置決め可能な独立位置決め機構をさらに備えている。以下、この独立位置決め機構について説明するが、目当て部材4Lに対する独立位置決め機構と、目当て部材4Rに対する独立位置決め機構とは互いに同様の構成であるので、代表して目当て部材4Lに対する独立位置決め機構についてのみ説明する。
【0086】
図12(a)および図12(b)に示すように、この独立位置決め機構は、双眼鏡1Bの本体側に形成された、目当て部材4Lの移動方向に沿って並ぶ複数(図示では3つ)のクリック凹部17L、18L、19Lで構成されている。なお、図12(b)は、図12(a)中のZ矢視図である。
【0087】
クリック凹部17L、18L、19Lは、それぞれ、斜面を有する谷型をなしており、凸部527Lが挿入・係合し得る形状になっている。図12(b)に示すように、これらのクリック凹部17L、18L、19Lは、第1腕部材521Lの可動領域と隣接して並行するような位置に形成されている。そして、第2腕部材522Lは、第1腕部材521Lの凹部526Lと、クリック凹部17L、18L、19Lとの両方と係合し得るような幅寸法を有している。
【0088】
図12(a)に示すように、凹部526Lと凸部527との係合が外れた状態では、凸部527は、クリック凹部17L、18L、19Lのいずれかに選択的に挿入・係合可能になる。凸部527がクリック凹部17L、18L、19Lのいずれかに挿入・係合すると、目当て部材4Lは、その位置でクリックストップされ、位置決めがなされる。
【0089】
このような独立位置決め機構を設けたことにより、本実施形態では、連動状態を解除した状態では、目当て部材4L、4Rの位置をそれぞれ独立して段階的に調整することができるので、目当て連動機構5Bがあるのを知らない使用者は、通常の双眼鏡と同じ要領で目当て部材4L、4Rの位置をそれぞれ独立に調整して使用することができる。または、何らかの理由で左右の目当て部材4L、4Rの位置を違える必要がある場合にも対処することができる。
【0090】
なお、図13に示すように、凹部526Lと凸部527Lとが係合した状態では、第2腕部材522Lが同図中の左側に撓むことにより、凸部527Lは、クリック凹部17L、18L、19Lに挿入しないような位置(同図中の一点鎖線αより左側)に退避する。よって、凹部526Lと凸部527Lとが係合した状態では、凸部527Lと、クリック凹部17L、18L、19Lとは干渉しないので、目当て部材4L、4Rが連動状態のときには、目当て部材4L、4Rは、クリックストップすることなくスムーズに移動する。
【0091】
<第3実施形態>
図14は、本発明の双眼鏡の第3実施形態を示す平面図(上面図)、図15および図16は、それぞれ、図14に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図、図17は、図15中のV−V線断面図、図18は、図17中のW−W線断面図である。
【0092】
以下、これらの図を参照して本発明の双眼鏡の第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0093】
図15ないし図17に示すように、本実施形態の双眼鏡1Cにおける目当て連動機構5Cは、リング部材51に代えて、リング部材56を有している。リング部材56は、中心軸131の長手方向中間部分の外周側に同心的に設けられ、軸方向に摺動可能になっている。
【0094】
連結部材52L、52Rは、それぞれ、前記第1実施形態とほぼ同様に、第1腕部材521L、521Rと、第2腕部材522L、522Rとで構成されている。一方の第1腕部材521Lは、リング部材56と一体的に形成され、他方の第1腕部材521Rは、リング部材56と別部材で構成されている。リング部材56の外周面には、周方向に沿ってガイド溝561が形成され、このガイド溝561内に、第1腕部材521Rの根元部分に形成された凸部528が挿入している。凸部528は、ガイド溝561に沿って移動可能であるので、第1腕部材521Rは、リング部材56の周方向に沿って所定範囲で移動可能になっている。これにより、中心軸131を中心として鏡体11L、11Rを回動させたとき、第1腕部材521Lと第1腕部材521Rとのなす角度がこれに追従して変化できるようになっている(図17参照)。
【0095】
リング部材56の図17中で下側の部分は、ブリッジ13の上面側に形成された開口部133から外部に露出しており、この露出した部分の外周面には、滑り止め手段としてのローレット562が形成されている(図14参照)。双眼鏡1Cの使用者は、このローレット562に指を当てて、リング部材56を軸方向に容易にスライドさせることができる。リング部材56をスライドさせると、目当て部材4L、4Rは、連結部材52L、52Rを介して駆動され、光軸O1、O2方向に同時に変位する。
【0096】
このように、本実施形態の目当て連動機構5Cでは、リング部材56が操作部材を兼ねており、リング部材56を直接指でスライドさせることにより、目当て部材4L、4Rが図15に示す収納状態と図16に示す最大突出状態との間で同時に変位するように構成されている。このような目当て連動機構5Cでは、前述した実施形態と比べ、構造をより簡素化することができる。
【0097】
図17に示すように、本実施形態の双眼鏡1Cは、目当て部材4L、4Rの移動に対するクリックストップ機構7をさらに備えている。図18に示すように、クリックストップ機構7は、ブリッジ13の内部に設置されたクリックボール71と、リング部材56の外周面に形成され、クリックボール71の一部が挿入し得る複数の凹部73と、クリックボール71を凹部73に向かって押圧するバネ72とで構成されている。複数の凹部73は、リング部材56の軸方向に沿って配置されており、リング部材56の位置に応じ、いずれかの凹部73内にクリックボール71が挿入する。そして、凹部73内にクリックボール71が挿入した状態では、バネ72の付勢力によって、リング部材56の位置が保持される。
【0098】
このようなクリックストップ機構7を設けたことにより、リング部材56をスライドさせて目当て部材4L、4Rの位置調整を行う際、クリック感(節度感)が得られるので、調整操作がし易く、希望の位置に容易に位置決めすることができる。
【0099】
以上、本発明の双眼鏡を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、双眼鏡を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0100】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、操作部材を操作することにより、左右一対の目当て部材を同時に変位させることができる。よって、左右の目当て部材の位置を別々に調整する必要がなく、一度に両方の位置を調整することができるので、位置調整を迅速かつ容易に行うことができる。また、左右一対の目当て部材の位置が揃った状態が常に維持されるので、両方の位置を揃えるために気を使う必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双眼鏡の第1実施形態を示す平面図(上面図)である。
【図2】図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図3】図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図4】図2中のX−X線断面図である。
【図5】目当て連動機構を示す縦断面図である。
【図6】目当て連動機構を示す縦断面図である。
【図7】円筒カム機構におけるカム溝の構成例を示す展開図(図6中のY矢視図)である。
【図8】円筒カム機構におけるカム溝の他の構成例を示す展開図ある。
【図9】本発明の双眼鏡の第2実施形態における目当て連動機構を示す縦断面図である。
【図10】本発明の双眼鏡の第2実施形態における目当て連動機構を示す縦断面図である。
【図11】第2実施形態の双眼鏡を下面側から見た縦断面図(第1腕部材と第2腕部材との連結が解除された状態)である。
【図12】第2実施形態の双眼鏡における目当て部材の独立位置決め機構を示す図である。
【図13】第2実施形態の双眼鏡における目当て部材の独立位置決め機構を示す図である。
【図14】本発明の双眼鏡の第3実施形態を示す平面図(上面図)である。
【図15】図14に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図16】図14に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図17】図15中のV−V線断面図である。
【図18】図17中のW−W線断面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C 双眼鏡
11L、11R 鏡体
13 ブリッジ
131 中心軸
132 ねじ孔
133 開口部
134 抜け止め部材
14L、14R ねじ
16L、16R 蓋部材
161 孔
17L、18L、19L クリック凹部
2L、2R 観察光学系
21L、21R 対物レンズ系
22L、22R 接眼レンズ系
3 ピントリング
4L、4R 目当て部材
41L、41R 目当て環
411L、411R 長孔
42L、42R カバー
43L、43R 端面
5A、5B 目当て連動機構
51 リング部材
511 ガイド溝
512 雌ねじ
52L、52R 連結部材
521L、521R 第1腕部材
522L、522R 第2腕部材
523 凸部
524L、524R フック係合部
525 凸部
526L、526R 凹部
527L、527R 凸部
528 凸部
53 カム筒
531 カム溝
532 垂直部分
54 フォロアピン
55 送りねじ筒
56 リング部材
561 ガイド溝
562 ローレット
6 操作部材
7 クリックストップ機構
71 クリックボール
72 バネ
73 凹部
O1、O2 光軸
Claims (17)
- 接眼レンズ系および対物レンズ系を有する一対の観察光学系と、
前記一対の観察光学系のピントを調整する際に操作するピントリングと、
前記一対の観察光学系の接眼側に設置され、前記各接眼レンズ系に対し光軸方向に変位可能な一対の目当て部材と、
前記一対の目当て部材を同時に光軸方向に変位させる目当て連動機構と、
前記目当て連動機構を作動させる際に操作する操作部材とを備え、
前記目当て連動機構は、前記一対の目当て部材の連動状態を解除可能な連動解除機構を有することを特徴とする双眼鏡。 - 前記操作部材は、前記ピントリングと同心的に設けられている請求項1に記載の双眼鏡。
- 前記操作部材は、前記ピントリングの対物側に設けられている請求項1または2に記載の双眼鏡。
- 前記操作部材は、回転可能に設置されており、回転操作されるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の双眼鏡。
- 前記目当て連動機構は、前記操作部材の回転運動を前記一対の目当て部材の直進運動に変換する円筒カム機構を有する請求項4に記載の双眼鏡。
- 前記円筒カム機構は、前記操作部材を一定の角速度で回転させたとき、前記一対の目当て部材の変位速度が途中で変化するように構成されている請求項5に記載の双眼鏡。
- 前記円筒カム機構は、前記一対の目当て部材の収納状態と最大突出状態との途中に、前記操作部材が回転しても前記一対の目当て部材が変位しない部分が少なくとも1つあるにように構成されている請求項6に記載の双眼鏡。
- 前記円筒カム機構は、前記操作部材を一定の角速度で回転させたとき、前記一対の目当て部材の収納状態に近いところでは前記一対の目当て部材の変位速度が比較的速く、前記一対の目当て部材の最大突出状態に近いところでは前記一対の目当て部材の変位速度が比較的遅くなるように構成されている請求項6に記載の双眼鏡。
- 前記目当て連動機構は、前記操作部材の回転運動を前記一対の目当て部材の直進運動に変換する送りねじ機構を有する請求項4に記載の双眼鏡。
- 前記目当て連動機構は、前記ピントリングと同心的に設けられるとともに前記観察光学系の光軸方向に移動可能な円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する一対の連結部材とを有する請求項1ないし9のいずれかに記載の双眼鏡。
- 一方の前記目当て部材に対する前記連結部材は、前記リング部材に対し前記リング部材の周方向に移動可能に設置されている請求項10に記載の双眼鏡。
- 前記一対の目当て部材の移動に対するクリックストップ機構を備える請求項1ないし11のいずれかに記載の双眼鏡。
- 前記連動解除機構は、前記目当て部材に過大な外力が作用したときに前記連動状態を解除することにより前記目当て連動機構が破損するのを防止する機能を発揮する請求項1ないし12のいずれかに記載の双眼鏡。
- 前記連動解除機構により前記連動状態を解除した状態で、前記各目当て部材の位置を独立に位置決め可能な独立位置決め機構をさらに備える請求項1ないし13のいずれかに記載の双眼鏡。
- 前記目当て連動機構は、前記ピントリングと同心的に設けられるとともに前記観察光学系の光軸方向に移動可能な円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する一対の連結部材とを有し、
前記各連結部材は、前記リング部材から突出する第1腕部材と、前記目当て部材から突出する第2腕部材とで構成され、
前記第1腕部材と前記第2腕部材とは、両者の一方に形成された凹部と他方に形成された凸部とが着脱自在に係合することにより互いに連結された状態と連結が解除された状態とをとり得るように構成されており、前記連動解除機構として機能する請求項1ないし14のいずれかに記載の双眼鏡。 - 前記第1腕部材および前記第2腕部材の長さは、両者の連結が解除されているとき、前記目当て部材を収納状態にするとともに前記リング部材を最も対物側に移動させることにより、前記凹部と前記凸部とが係合して両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている請求項15に記載の双眼鏡。
- 前記第1腕部材および前記第2腕部材の長さは、両者の連結が解除されているとき、前記目当て部材を最大突出状態にするとともに前記リング部材を最も接眼側に移動させることにより、前記凹部と前記凸部とが係合して両者が連結状態に復帰するような長さに設定されている請求項15に記載の双眼鏡。
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