JP4181453B2 - 双眼鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、双眼鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
双眼鏡とルーペは、対象物を拡大して観察する光学機器である点で同じであるが、言うまでもなく、双眼鏡では手元(至近距離)のものを観察することはできず、ルーペでは遠くのものを観察することはできない。よって、例えば野外観察などをする際には、双眼鏡とルーペの両方を携帯しなければならないことがあり、煩わしい。
【0003】
この問題に鑑み、下記特許文献1には、ルーペ機能付きの双眼鏡が提案されている。特許文献1に開示された双眼鏡は、左右の光学系に共用する1つの対物レンズが設置された双眼鏡本体を有するとともに、この双眼鏡本体に貫通孔が形成されている。この双眼鏡をルーペとして使用する場合には、接眼レンズ側を下にしてこの双眼鏡を置き、前記貫通孔から前記対物レンズを介して観察対象物を覗く。そうすると、前記対物レンズがルーペとして機能し、観察対象物を拡大視することができる(特許文献1の図1参照)。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された双眼鏡では、ルーペとして使用する場合のピント調整機構がないため、観察対象物の厚さによっては双眼鏡を置いたままではピントが合わない場合がある。この場合には、ピントを合わせるために双眼鏡を把持して持ち上げた状態で観察対象物との距離を調節しながら観察せねばならず、観察がしづらいという問題がある。
【0005】
また、特許文献1に開示された双眼鏡では、大径の対物レンズを使用しなければならないので、双眼鏡の大型化を招来するという問題もある。
【0006】
【特許文献1】
実公平5−21053号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、手元にある観察対象物を拡大視するルーペとして使用することができるとともに、観察対象物の厚さに応じて該ルーペのピント調整が可能な双眼鏡を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 一対の観察光学系を備えた双眼鏡であって、
前記一対の観察光学系のピントを調整する際に回転操作するピントリングと、
前記一対の観察光学系の間に設けられた近距離観察用のルーペ光学系と、
前記ルーペ光学系のピントを調整可能であり、前記ピントリングの回転運動を前記ルーペ光学系の光軸方向の移動に変換する運動変換機構で構成されたピント調整手段と
前記ピントリングの回転運動を前記一対の観察光学系のピントを調整するための運動に変換する第1の状態と、前記ピントリングの回転運動を前記ルーペ光学系の光軸方向の移動に変換する第2の状態とに切り替える切替機構とを備えることを特徴とする双眼鏡。
【0010】
これにより、手元にある観察対象物を拡大視するルーペとして使用することができるとともに観察対象物の厚さに応じて該ルーペのピント調整が可能な双眼鏡を提供することができる。また、ルーペ光学系を一対の観察光学系の間に配置したことにより、双眼鏡のサイズの大型化を招来することなく上記効果を達成することができる。
【0011】
(2) 前記ルーペ光学系は、前記ピントリングと同心的に配置されている上記(1)に記載の双眼鏡。
【0012】
これにより、さらに省スペースでルーペ光学系を配置することができ、全体のサイズを通常の双眼鏡に遜色なく小型化することができる
【0013】
(3) 前記各観察光学系の接眼側に設置され、光軸方向に変位可能な目当て部材を備える上記(1)または(2)に記載の双眼鏡。
【0014】
これにより、目当て部材をルーペ光学系のピント調整手段として用いるので、機構・部材等を増やすことなしに、ルーペ光学系のピント調整機能が得られる。
【0015】
(4) 前記一対の目当て部材を連動して光軸方向に変位させる目当て連動機構を備える上記(3)に記載の双眼鏡。
【0016】
これにより、目当て部材の位置を調整する際、左右を別々に調整する必要がなく、一度に両方の調整を行うことができるので、便利である。また、一対の目当て部材の位置が揃った状態が常に維持されるので、両方の位置をきっちりと揃える煩わしさがない。このようなことから、目当て部材の位置調整を容易かつ迅速に行うことができる。
【0017】
(5) 前記目当て連動機構は、前記ルーペ光学系と同心的に配置されるとともに軸方向に移動可能に設けられた円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する連結部材とを有し、前記リング部材を軸方向に移動させることにより、前記一対の目当て部材が共に変位するように構成されたものである上記(4)に記載の双眼鏡。
【0018】
これにより、目当て連動機構を少ないスペースで設けることができるので、双眼鏡のサイズが大型化するのを防止することができる。
【0019】
(6) 前記一対の目当て部材の移動に対するクリックストップ機構を備える上記(4)または(5)に記載の双眼鏡。
【0020】
これにより、目当て部材の位置調整を行う際、クリック感(節度感)が得られるので、調整操作がし易く、希望の位置に容易に位置決めすることができる。
【0021】
(7) 前記目当て連動機構は、前記リング部材を軸方向に移動させる送りねじ機構をさらに有する上記(5)に記載の双眼鏡。
【0022】
これにより、目当て部材の位置調整をより精密に、かつ軽い操作力で行うことができるので、ルーペ光学系を用いて観察する際、そのピント調整をより正確かつ容易に行うことができる。
【0023】
(8) 前記送りねじ機構は、前記リング部材と同心的にかつ回転可能に設置された円環状の操作部材と、前記操作部材と一体となって回転する送りねじ軸と、前記リング部材に設けられ、前記送りねじ軸と螺合するナット部とを有する上記(7)に記載の双眼鏡。
【0024】
これにより、一対の目当て部材を連動させる送りねじ機構を少ないスペースで設けることができるので、双眼鏡のサイズが大型化するのを防止することができる。また、ルーペ光学系を用いて観察する際、双眼鏡を置いた状態のままでも、操作部材を回転させることによって容易にピント調整を行うことができるので、観察対象物の拡大像を見ながらルーペ光学系のピントを調整しやすい。
【0025】
(9) 前記ルーペ光学系の物体焦点は、前記目当て部材の端面の可動範囲と概ね同じ位置にある上記(3)ないし(8)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0026】
これにより、ルーペ光学系を用いて観察する際、接眼側を下にして双眼鏡を置いた状態とすることにより、双眼鏡の鏡体がいわゆるルーペの足として機能し、拡大像を安定して観察することができる。
【0031】
(10) 前記切替機構は、前記ピントリングに設けられたピントリング側スプライン歯と、前記一対の観察光学系のピントを調整するピント調整機構の一部を構成するとともに前記ピントリングと同心的に回転可能に設置された第1の円筒部材に設けられた第1のスプライン歯と、前記運動変換機構の一部を構成するとともに前記ピントリングと同心的に回転可能に設置された第2の円筒部材に設けられた第2のスプライン歯とで構成され、前記ピントリングを軸方向に移動操作して前記ピントリング側スプライン歯を前記第1のスプライン歯および前記第2のスプライン歯の一方に選択的に噛み合わせることにより、前記第1の状態と前記第2の状態とに切り替えるように構成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の双眼鏡。
これにより、簡単な構造で切替機構を構成することができる。
【0032】
(11) 前記ピントリング側スプライン歯、前記第1のスプライン歯および前記第2のスプライン歯のうちの少なくとも1つに、噛み合わせを切り替える際に相手方の歯を案内する案内面が設けられている上記(10)に記載の双眼鏡。
これにより、切替機構の切り替え動作をより円滑に行うことができる。
【0033】
(12) 前記ルーペ光学系を用いて観察する際、前記一対の観察光学系の対物側を下にして当該双眼鏡を置いて使用可能である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の双眼鏡。
【0034】
これにより、ルーペ光学系を用いて観察する際、対物側を下にして双眼鏡を置いた状態とすることにより、双眼鏡の鏡体がいわゆるルーペの足として機能し、拡大像を安定して観察することができる。
【0035】
(13) 前記ピント調整手段は、前記ルーペ光学系の物体焦点の位置を、前記一対の観察光学系の対物側における当該双眼鏡の端面の位置に近い範囲で調整可能である上記(12)に記載の双眼鏡。
【0036】
これにより、ルーペ光学系を用いて観察する際、対物側を下にして双眼鏡を置いた状態とすることにより、双眼鏡の鏡体がいわゆるルーペの足として機能するとともに、容易にピント合わせができ、拡大像を安定して観察することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の双眼鏡を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0038】
<第1実施形態>
図1は、本発明の双眼鏡の第1実施形態を示す平面図(上面図)、図2は、図1に示す双眼鏡を対物レンズ側から見た図、図3および図4は、それぞれ、図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図、図5は、図3中のX−X線断面図、図6は、図5中のY−Y線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図4中の上側を「対物側」、下側を「接眼側」と言う。
【0039】
図1に示すように、双眼鏡1Aは、左眼用の観察光学系(望遠光学系)2Lが設置されたほぼ円筒形状の鏡体11Lと、右眼用の観察光学系(望遠光学系)2Rが設置されたほぼ円筒形状の鏡体11Rと、鏡体11Lおよび11Rを互いに回動可能に連結するブリッジ13とを備えている。
【0040】
観察光学系2L、2Rは、それぞれ、対物レンズ系21L、21Rと、図示しないプリズム系(正立光学系)と、接眼レンズ系22L、22Rとを有している。本実施形態の双眼鏡1Aは、対物レンズ系21L、21Rの光軸と、接眼レンズ系22L、22Rの光軸とが一直線上にあるダハプリズム式のものであるが、本発明の双眼鏡はこれに限定されず、対物レンズ系の光軸と接眼レンズ系の光軸とが一直線上にないタイプ(ポロプリズム式)のものにも適用することができる。
【0041】
図2に示すように、ブリッジ13は、鏡体11L、11Rと平行に配置された中空円筒状の中心軸筒131を有するヒンジのような構造になっており、鏡体11L、11Rを回動可能に連結している。すなわち、鏡体11L、11Rは、中心軸筒131を中心として所定範囲で互いに回動可能になっており、また、その範囲では、開き具合を任意の状態で摩擦により保持することができるようになっている。これにより、接眼レンズ系22L、22Rの光軸間距離、すなわち眼幅を調整することができる。
【0042】
なお、本実施形態の双眼鏡1Aは、上述したように眼幅調整の方式が1軸回転式のものであるが、本発明の双眼鏡における眼幅調整の方式はこれに限定されず、2軸回転式のものや、スライド式のものなどであってもよい。
【0043】
図3に示すように、中心軸筒131の接眼側の端部外周には、観察光学系2L、2Rのピントを調整する際に回転操作するピントリング3が設置されている。双眼鏡1Aは、図示を省略するが、ピントリング3の回転運動を変換して、観察光学系2L、2Rの一部の構成要素をそれらの光軸O、O方向に移動させる機構(例えば送りねじ機構やカム機構など)を備えている。これにより、ピントリング3を回転操作することによって、観察光学系2L、2Rのピント調整(合焦)を行うことができるようになっている。
【0044】
ピントリング3は、中心軸筒131に対して回転可能なように、押え環32で取り付けられている。
【0045】
図3および図4に示すように、観察光学系2L、2Rの接眼側には、それぞれ、接眼レンズ系22L、22Rに対して光軸O、O方向に変位可能な目当て部材4L、4Rが設置されている。目当て部材4L、4Rは、それぞれ、ほぼ円筒形状をなしており、例えば金属材料等の硬質な材料で構成された目当て環41L、41Rと、該目当て環41L、41Rの外周面および端面43L、43Rを覆うように設置されたゴム製のカバー42L、42Rとで構成されている。
【0046】
このような目当て部材4L、4Rは、鏡体11L、11Rの接眼側の端部外周に同心的に設置され、光軸O、O方向に摺動可能になっている。すなわち、目当て部材4L、4Rは、図3に示す状態と図4に示す状態との間を移動可能になっている。鏡体11L、11Rに固定されたねじ14L、14Rは、目当て環41L、41Rに形成された長孔411L、411Rに挿入しており、これにより、目当て部材4L、4Rは、抜け止めがなされ、図4に示す状態以上には引き出せないようになっている。
【0047】
双眼鏡1Aの使用者は、眼鏡着用の有無や、目の深さの個人差等に応じて目当て部材4L、4Rの位置を調整し、それらの端面43L、43Rに目の周囲または眼鏡を当てた状態で覗く。これにより、使用者は、目を光軸O、O上の正規の位置(全視野が見られる位置)に置くことができる。
【0048】
本実施形態の双眼鏡1Aは、上述した一対の目当て部材4L、4Rを連動して光軸O、O方向に変位させる目当て連動機構5Aを備えている。
【0049】
図3に示すように、目当て連動機構5Aは、中心軸筒131の長手方向中間部分の外側に同心的に設けられた円環状のリング部材51と、該リング部材51と目当て部材4L、4Rとを連結する連結部材52L、52Rとで構成されている。
【0050】
連結部材52L、52Rは、それぞれ、腕部材521L、521Rと、腕部材522L、522Rとで構成されている。
【0051】
腕部材521L、521Rは、それぞれ、リング部材51から径方向外方および接眼側に向かって突出するほぼL字形状の部材であり、光軸O、O方向にはリング部材51に伴って移動する。このうちの一方の腕部材521Lは、リング部材51と一体的に形成されている。他方の腕部材521Rは、リング部材51と別部材で構成されており、腕部材521Rの根元部に形成された凸部523Rがリング部材51の外周面に周方向に沿って形成されたガイド溝511内に挿入している。凸部523Rは、ガイド溝511に沿って移動可能であるので、中心軸筒131を中心として鏡体11L、11Rを回動させたとき、腕部材521Lと腕部材521Rとのなす角度がこれに追従して変化できるようになっている(図5参照)。
【0052】
図3に示すように、腕部材522L、522Rは、それぞれ、目当て環41L、41Rから対物側に向かって突出形成されている。この腕部材522L、522Rと腕部材521L、521Rとの先端部同士は、フック係合(凹凸係合)524L、524Rにより連結されている。以上説明したような構成により、目当て部材4L、4Rは、目当て連動機構5Aを介して互いに連結されている。
【0053】
なお、双眼鏡1Aの完成状態では、図5に示すように、連結部材52L、52Rを覆う蓋部材16L、16Rが装着され、腕部材521L、521Rおよびフック係合524L、524Rが外れることのないようにされる。図4に示すように、蓋部材16Rには、フック162と孔161とが形成されており、フック162は、ブリッジ13に設けられたフック136と係合し、また、ブリッジ13に設けられたねじ孔132に孔161を重ねてねじ止めすることにより、蓋部材16Rが固定される。図4中では省略するが、蓋部材16Rと対称形状の蓋部材16Lが鏡体11L側に同様に装着される。
【0054】
リング部材51は、中心軸筒131の軸方向に所定範囲で移動(摺動)可能になっている。リング部材51の図5中で上側の部分は、ブリッジ13の上面側に形成された開口部133から外部に露出しており、この露出した部分の外周面には、滑り止め手段としてのローレット512が形成されている(図1参照)。双眼鏡1Aの使用者は、このローレット512に指を当てて、リング部材51を軸方向に容易にスライドさせることができる。リング部材51をスライドさせると、目当て部材4L、4Rが共に光軸O、O方向に変位する。
【0055】
双眼鏡1Aでは、このような目当て連動機構5Aを設けたことにより、目当て部材4L、4Rの位置を調整する際、左右を別々に調整する必要がなく、一度に両方の調整を行うことができるので、便利である。また、一対の目当て部材4L、4Rの位置が揃った状態が常に維持されるので、両方の位置をきっちりと揃える煩わしさがない。このようなことから、双眼鏡1Aでは、目当て部材4L、4Rの位置調整を容易かつ迅速に行うことができる。
【0056】
図5に示すように、本実施形態の双眼鏡1Aは、目当て部材4L、4Rの移動に対するクリックストップ機構6を備えている。図6に示すように、クリックストップ機構6は、ブリッジ13の内部に設置されたクリックボール61と、リング部材51の外周面に形成され、クリックボール61の一部が挿入し得る複数の凹部63と、クリックボール61を凹部63に向かって押圧するバネ62とで構成されている。複数の凹部63は、リング部材51の軸方向に沿って配置されており、リング部材51の位置に応じ、いずれかの凹部63内にクリックボール61が挿入する。そして、凹部63内にクリックボール61が挿入した状態では、バネ62の付勢力によって、リング部材51の位置が保持される。
【0057】
このようなクリックストップ機構6を設けたことにより、リング部材51をスライドさせて目当て部材4L、4Rの位置調整を行う際、クリック感(節度感)が得られるので、調整操作がし易く、希望の位置に容易に位置決めすることができる。
【0058】
さて、このような双眼鏡1Aは、図3および図4に示すように、観察光学系2L、2Rの間に設けられた近距離観察用のルーペ光学系7を備えている。これにより、双眼鏡1Aは、手元(近距離)にある観察対象物100(例えば、昆虫、草花、切手等)を拡大視するルーペとしても用いることができる。このような双眼鏡1Aによれば、ルーペを別個に携帯する必要がないので便利であり、例えば野外観察などをする際に特に有用である。
【0059】
ルーペ光学系7の光軸O方向は、観察光学系2L、2Rの光軸O、O方向と平行になっている。なお、図示の構成では、ルーペ光学系7は、1枚の両凸レンズで構成されているが、これに限らず、複数の光学部品から構成されていてもよい。
【0060】
図示の構成では、ルーペ光学系7は、中心軸筒131の対物側の端部付近に同心的に固定されており、中心軸筒131の内腔がルーペ光学系7の光路となる。また、ルーペ光学系7の物体焦点Fは、目当て部材4L、4Rの端面43L、43Rの可動範囲と概ね同じ位置にある(図4参照)。
【0061】
図4に示すように、ルーペ光学系7を使用する場合には、観察対象物100が置かれた平面200(机、床、地面等)上に、目当て部材4L、4Rを下にした姿勢で双眼鏡1Aを置いた状態で、上から覗くようにして用いることができる。このように、双眼鏡1Aをルーペとして用いる場合、鏡体11L、11Rがいわゆるルーペの足として機能するので、観察者は、拡大像を安定して観察することができる。
【0062】
本発明の双眼鏡1Aでは、ルーペ光学系7を、観察光学系2L、2Rの間に、かつ独立して設けたことにより、双眼鏡1Aのサイズの大型化を招来することなくルーペ機能を付加することができる。なお、ここでいう独立とは、ルーペ光学系7と観察光学系2L、2Rとが光学部品を共用していないことを言う。
【0063】
特に、本実施形態では、ルーペ光学系7をピントリング3と同心的に配置したことにより、さらに省スペースでルーペ光学系7を配置することができ、全体のサイズを通常の双眼鏡に遜色なく小型化することができる。
【0064】
また、双眼鏡1Aでは、目当て部材4L、4Rが、ルーペ光学系7のピントを調整するピント調整手段として機能する。すなわち、ルーペ光学系7を用いて観察する際、目当て部材4L、4Rの位置を調整することにより、ルーペ光学系7の高さが調整されるので、ルーペ光学系7のピントを調整することができる。このピント調整機能を利用すると、観察対象物100の厚さに応じて、その表面にルーペ光学系7の焦点Fが合うように調整することができる(図4参照)。
【0065】
これにより、双眼鏡1Aでは、ルーペ光学系7を用いて観察する際、ピントを合わせるために双眼鏡1Aを把持して持ち上げた状態で観察対象物100との距離を調節しながら観察しなければならないようなことがなく、観察対象物100の厚さにかかわらず、双眼鏡1Aを置いた状態でピントの合った鮮明な拡大像を観察することができる。
【0066】
<第2実施形態>
図7は、本発明の双眼鏡の第2実施形態を示す平面図(上面図)、図8および図9は、それぞれ、図7に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図、図10は、図8中のZ−Z線断面図である。
【0067】
以下、これらの図を参照して本発明の双眼鏡の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0068】
本実施形態の双眼鏡1Bは、目当て連動機構5Bの構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0069】
図8に示すように、本実施形態における目当て連動機構5Bは、中心軸筒131の長手方向中間部分の外側に同心的に設けられた円環状のリング部材53と、該リング部材53と目当て部材4L、4Rとを連結する連結部材52L、52Rと、リング部材53を軸方向に移動させる送りねじ機構54とで構成されている。
【0070】
連結部材52L、52Rは、それぞれ、前記第1実施形態とほぼ同様に、腕部材521L、521Rと、腕部材522L、522Rとで構成されており、一方の腕部材521Lは、リング部材53と一体的に形成され、他方の腕部材521Rは、リング部材53と別部材で構成されている。リング部材53の外周面には、周方向に沿ってガイド溝531が形成され、このガイド溝531内に、腕部材521Rの対物側の端部に形成された凸部525が挿入している。凸部525は、ガイド溝531に沿って移動可能であるので、腕部材521Rは、リング部材53の周方向に沿って所定範囲で移動可能になっている。これにより、中心軸筒131を中心として鏡体11L、11Rを回動させたとき、腕部材521Lと腕部材521Rとのなす角度がこれに追従して変化できるようになっている(図10参照)。
【0071】
送りねじ機構54は、リング部材53と同心的にかつ回転可能に設置された円環状(円筒状)の操作部材541と、該操作部材541と一体となって回転する送りねじ軸542と、リング部材53に設けられ、送りねじ軸542と螺合するナット部543とで構成されている。
【0072】
操作部材541は、中心軸筒131の長手方向中間部分の外周で回転可能に設置されている。図7に示すように、操作部材541の外周面の一部は、ブリッジ13の上面側に形成された開口部133から外部に露出しており、この露出部分を指で触って回転操作することができる。
【0073】
送りねじ軸542は、中空円筒状をなし、その外周面には雄ねじが形成されている。この送りねじ軸542は、中心軸筒131の外側であって操作部材541の内側に位置し、操作部材541と一体的に形成されている。
【0074】
ナット部543は、リング部材53の内周面に形成された雌ねじで構成されている。
【0075】
このような目当て連動機構5Bでは、使用者が操作部材541を回転させると、送りねじ機構54が作動して、リング部材53が軸方向に移動し、これに伴って、目当て部材4L、4Rが共に光軸O、O方向に変位する。図8は、目当て部材4L、4Rが最も引っ込んだ状態であり、この状態では、リング部材53は、そのほぼ全体が操作部材541の内側に挿入している。図9は、目当て部材4L、4Rが最も引き出された状態であり、この状態では、リング部材53は、そのほぼ全体が操作部材541内から接眼側に繰り出されている。
【0076】
本実施形態の双眼鏡1Bでは、上述したような目当て連動機構5Bを備えることにより、目当て部材4L、4Rの位置調整を第1実施形態と比べてより精密に、かつ軽い操作力で行うことができる。よって、ルーペ光学系7を用いて観察する際、ルーペ光学系7のピント調整をより正確かつ容易に行うことができる。
【0077】
また、ルーペ光学系7を用いて観察する際、双眼鏡1Bを置いた状態のままでも、操作部材541を容易に回転させることができるので、観察対象物100の拡大像を見ながらルーペ光学系7のピント調整がしやすいので、便利である。
【0078】
<第3実施形態>
図11および図12は、それぞれ、本発明の双眼鏡の第3実施形態を示す部分断面平面図(上面図)、図13は、図11に示す双眼鏡を接眼レンズ側から見た図、図14は、図11に示す双眼鏡における中心軸筒、カム筒および進退筒を示す側面図、図15は、カム筒に設けられた第2のスプライン歯を拡大して示す側面図である。なお、以下では、説明の都合上、図11、図12中の上側を「接眼側」、下側を「対物側」と言う。
【0079】
以下、これらの図を参照して本発明の双眼鏡の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0080】
図11および図12に示すように、本実施形態の双眼鏡1Cは、ルーペ光学系7が接眼側に設置されており、ルーペ光学系7を用いて観察する際には、対物レンズ21L、21R側を下にして双眼鏡1Cを置いて使用するものである。
【0081】
双眼鏡1Cは、ルーペ光学系7のピント調整手段として、ピントリング3の回転運動をルーペ光学系7の光軸O方向の移動に変換する円筒カム機構(運動変換機構)8を有している。
【0082】
円筒カム機構8は、中心軸筒131の内側に同心的にかつ回転可能に挿入された円筒状のカム筒(第2の円筒部材)81と、該カム筒81の内側に同心的に挿入された円筒状の進退筒82と、進退筒82に固定され径方向外方に突出するフォロアピン83とを有している。進退筒82の接眼側の端部付近には、ルーペ光学系7が固定的に設置されており、進退筒82の内腔は、ルーペ光学系7の光路となる。
【0083】
図14に示すように、カム筒81の周壁には、軸方向に対し傾斜した(螺旋状の)カム溝811が形成されている。また、中心軸筒131は、その周壁に軸方向に沿って形成された直進案内溝134を有しており、直進案内環としての機能も有している。フォロアピン83は、カム溝811および直進案内溝134内に挿入している。
【0084】
このような円筒カム機構8では、カム筒81が中心軸筒131に対し回転すると、フォロアピン83がカム溝811および直進案内溝134内を移動することにより、進退筒82が軸方向に進退して、ルーペ光学系7が双眼鏡1Cの本体に対し光軸O方向に移動する(図11および図12参照)。これにより、ルーペ光学系7を用いて観察する際、観察対象物100に対するルーペ光学系7の高さを調整して、ピント合わせを行うことができる。このようにして、本実施形態では、ルーペ光学系7の物体焦点Fの位置を、双眼鏡1C(鏡筒11L、11R)の対物側の端面111L、111Rの位置に近い範囲で調整可能になっている。
【0085】
本実施形態では、ピントリング3の回転運動をルーペ光学系7の光軸O方向の移動に変換する運動変換機構として、上記のような円筒カム機構8としているので、簡単な構造で運動変換機構を構成することができるとともに、カム溝811が設けられたカム筒81の内腔をルーペ光学系7の光路とすることができ、合理的な構造とすることができる。
【0086】
図示の構成では、ルーペ光学系7が最も引き込まれた状態(図11に示す状態)で、ルーペ光学系7は、カム筒81の接眼側の端部よりも内側まで引き込まれ、奥まった位置になる。ルーペ光学系7を使用しないときには、この状態とすることにより、ルーペ光学系7に指などが触れにくいので、ルーペ光学系7の表面に指紋を付けたりして汚してしまうのを防止することができる。
【0087】
また、ルーペ光学系7が最も引き出された状態(図12に示す状態)で、ルーペ光学系7は、接眼レンズ系22L、22Rを超えて接眼側に突出する。これにより、ルーペ光学系7の使用時には、観察像をより覗きやすくすることができる。
【0088】
次に、双眼鏡1Cにおける観察光学系2L、2Rのピント調整機構17について説明する。ピント調整機構17は、中心軸筒131の接眼側の端部外周に同心的にかつ回転可能に設置された円筒状の送りねじ環(第1の円筒部材)171と、該送りねじ環171の外周面に形成された雄ねじに螺合する雌ねじを有するナット部材172と、ナット部材172から対物側に向かって延設された腕部材173L、173Rとを有している。腕部材173L、173Rは、観察光学系2L、2Rの一部の構成要素に連結されている。送りねじ環171が回転すると、ナット部材172および腕部材173L、173Rが光軸O、O方向に移動して、観察光学系2L、2Rのピント調整が行われる。
【0089】
このような双眼鏡1Cは、ピントリング3の回転運動を観察光学系2L、2Rのピントを調整するための運動(すなわちピント調整機構17の作動)に変換する第1の状態と、ピントリング3の回転運動をルーペ光学系7の光軸O方向の移動に変換する第2の状態とに切り替える切替機構15をさらに備えている。
【0090】
図11および図13に示すように、切替機構15は、ピントリング3の内周部に設けられたピントリング側スプライン歯151と、送りねじ環171の接眼側の端部外周に設けられた第1のスプライン歯152と、カム筒81の接眼側の端部外周に設けられた第2のスプライン歯153とで構成されている。
【0091】
第1のスプライン歯152および第2のスプライン歯153は、互いに隣接して位置しており、ピントリング3が軸方向に微小距離移動することにより、ピントリング側スプライン歯151は、第1のスプライン歯152および第2のスプライン歯153のいずれかと選択的に噛み合い可能になっている。
【0092】
図11に示す状態では、ピントリング側スプライン歯151と第1のスプライン歯152とが噛み合った第1の状態になっている。この第1の状態では、使用者がピントリング3を回転させると、送りねじ環171がこれに伴って回転し、カム筒81は回転しないので、観察光学系2L、2Rのピントが調整される。すなわち、双眼鏡1Cを双眼鏡として使用する場合には、この状態とする。
【0093】
図11に示す状態から使用者がピントリング3を軸方向に微小距離引き出すと、図12に示すように、ピントリング側スプライン歯151と第2のスプライン歯153とが噛み合った第2の状態に切り替わる。この第2の状態では、使用者がピントリング3を回転させると、カム筒81がこれに伴って回転し、送りねじ環171は回転しないので、ルーペ光学系7が光軸O方向に移動する。すなわち、双眼鏡1Cをルーペとして使用する場合には、この状態とする。
【0094】
図15に示すように、第2のスプライン歯153のうちの少なくとも1つに、噛み合わせを切り替える際に相手方の歯となるピントリング側スプライン歯151を案内する案内面154が設けられている。これにより、切替機構15の切り替え動作をより円滑に行うことができる。なお、ピントリング側スプライン歯151や第1のスプライン歯152にも同様の案内面が設けられていてもよい。
【0095】
<第4実施形態>
図16は、本発明の双眼鏡の第4実施形態におけるピントリング付近を示す縦断面である。以下、この図を参照して本発明の双眼鏡の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。なお、図16においては、左側が対物側、右側が接眼側である。
【0096】
本実施形態では、中心軸筒131の接眼側の端部付近に雄ねじ135が形成されている。ピントリング3の内周部には、雄ねじ135に螺合する雌ねじ31が形成されており、雄ねじ135および雌ねじ31の螺合により、ピントリング3が中心軸筒131の接眼側の端部に装着されている。
【0097】
ピントリング3には、双眼鏡ピント合わせ用羽根18が連結されている。ピントリング3は、双眼鏡ピント合わせ用羽根18に対し、自由に回転可能になっている。ピントリング3を回転させると、双眼鏡ピント合わせ用羽根18に連結された観察光学系2L、2Rの一部の構成要素が光軸O、O方向に移動して、観察光学系2L、2Rのピント調整が行われる。
【0098】
ピントリング3には、ルーペ光学系7が同心的に固定されており、中心軸筒131の内腔は、ルーペ光学系7の光路となる。
【0099】
このような本実施形態の双眼鏡は、前記第3実施形態と同様に、ルーペ光学系7が接眼側に設置されており、ルーペ光学系7を用いて観察する際には、対物レンズ21L、21R側を下にして双眼鏡を置いて使用することができる。そして、ルーペ光学系7を用いて観察する際、ピントリング3を回転させると、ルーペ光学系7がピントリング3とともに光軸O方向に移動するので、ルーペ光学系7と観察対象物100との距離が変わり、ルーペ光学系7のピント調整を行うことができる。このように、本実施形態では、ルーペ光学系7のピント調整手段は、ピントリング3の回転運動をルーペ光学系7の光軸O方向の移動に変換する送りねじ機構で構成されている。これにより、簡単な構造で運動変換機構を構成することができるとともに、中空の送りねじ軸の内腔をルーペ光学系7の光路とすることができ、合理的な構造とすることができる。
【0100】
以上、本発明の双眼鏡を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、双眼鏡を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、双眼鏡にルーペ光学系を設けたことにより、手元にある観察対象物を拡大視するルーペとしても使用することができる。よって、例えば野外観察などを行う際に別個にルーペを携帯する必要がなく、便利である。
【0102】
また、ルーペ光学系のピント調整手段を設けたことにより、観察対象物の厚さによらず、ピントの合った拡大像を観察することができる。
【0103】
さらに、ルーペ光学系を一対の観察光学系の間に配置したことにより、双眼鏡のサイズの大型化を招来することなく上記効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双眼鏡の第1実施形態を示す平面図(上面図)である。
【図2】図1に示す双眼鏡を対物レンズ側から見た図である。
【図3】図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図4】図1に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図5】図3中のX−X線断面図である。
【図6】図5中のY−Y線断面図である。
【図7】本発明の双眼鏡の第2実施形態を示す平面図(上面図)である。
【図8】図7に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図9】図7に示す双眼鏡を下面側から見た縦断面図である。
【図10】図8中のZ−Z線断面図である。
【図11】本発明の双眼鏡の第3実施形態を示す部分断面平面図(上面図)である。
【図12】本発明の双眼鏡の第3実施形態を示す部分断面平面図(上面図)である。
【図13】図11に示す双眼鏡を接眼レンズ側から見た図である。
【図14】図11に示す双眼鏡における中心軸筒、カム筒および進退筒を示す側面図である。
【図15】カム筒に設けられた第2のスプライン歯を拡大して示す側面図である。
【図16】本発明の双眼鏡の第4実施形態におけるピントリング付近を示す縦断面である。
【符号の説明】
1A、1B、1C 双眼鏡
11L、11R 鏡体
111L、111R 端面
13 ブリッジ
131 中心軸筒
132 ねじ孔
133 開口部
134 直進案内溝
135 雄ねじ
14L、14R ねじ
15 切替機構
151 ピントリング側スプライン歯
152 第1のスプライン歯
153 第2のスプライン歯
154 案内面
16L、16R 蓋部材
161 孔
17 ピント調整機構
171 送りねじ環
172 ナット部材
173L、173R 腕部材
18 双眼鏡ピント合わせ用羽根
2L、2R 観察光学系
21L、21R 対物レンズ系
22L、22R 接眼レンズ系
3 ピントリング
31 雌ねじ
4L、4R 目当て部材
41L、41R 目当て環
411L、411R 長孔
42L、42R カバー
43L、43R 端面
5A、5B 目当て連動機構
51 リング部材
511 ガイド溝
52L、52R 連結部材
521L、521R、522L、522R 腕部材
523R 凸部
524L、524R フック係合
525 凸部
53 リング部材
531 ガイド溝
54 送りねじ機構
541 操作部材
542 送りねじ軸
543 ナット部
6 クリックストップ機構
61 クリックボール
62 バネ
63 凹部
7 ルーペ光学系
8 円筒カム機構
81 カム筒
811 カム溝
82 進退筒
83 フォロアピン
100 観察対象物
200 平面
F 物体焦点
、O、O 光軸

Claims (13)

  1. 一対の観察光学系を備えた双眼鏡であって、
    前記一対の観察光学系のピントを調整する際に回転操作するピントリングと、
    前記一対の観察光学系の間に設けられた近距離観察用のルーペ光学系と、
    前記ルーペ光学系のピントを調整可能であり、前記ピントリングの回転運動を前記ルーペ光学系の光軸方向の移動に変換する運動変換機構で構成されたピント調整手段と
    前記ピントリングの回転運動を前記一対の観察光学系のピントを調整するための運動に変換する第1の状態と、前記ピントリングの回転運動を前記ルーペ光学系の光軸方向の移動に変換する第2の状態とに切り替える切替機構とを備えることを特徴とする双眼鏡。
  2. 前記ルーペ光学系は、前記ピントリングと同心的に配置されている請求項1に記載の双眼鏡。
  3. 前記各観察光学系の接眼側に設置され、光軸方向に変位可能な目当て部材を備える請求項1または2に記載の双眼鏡。
  4. 前記一対の目当て部材を連動して光軸方向に変位させる目当て連動機構を備える請求項3に記載の双眼鏡。
  5. 前記目当て連動機構は、前記ルーペ光学系と同心的に配置されるとともに軸方向に移動可能に設けられた円環状のリング部材と、該リング部材と前記各目当て部材とを連結する連結部材とを有し、前記リング部材を軸方向に移動させることにより、前記一対の目当て部材が共に変位するように構成されたものである請求項4に記載の双眼鏡。
  6. 前記一対の目当て部材の移動に対するクリックストップ機構を備える請求項4または5に記載の双眼鏡。
  7. 前記目当て連動機構は、前記リング部材を軸方向に移動させる送りねじ機構をさらに有する請求項5に記載の双眼鏡。
  8. 前記送りねじ機構は、前記リング部材と同心的にかつ回転可能に設置された円環状の操作部材と、前記操作部材と一体となって回転する送りねじ軸と、前記リング部材に設けられ、前記送りねじ軸と螺合するナット部とを有する請求項7に記載の双眼鏡。
  9. 前記ルーペ光学系の物体焦点は、前記目当て部材の端面の可動範囲と概ね同じ位置にある請求項3ないし8のいずれかに記載の双眼鏡。
  10. 前記切替機構は、前記ピントリングに設けられたピントリング側スプライン歯と、前記一対の観察光学系のピントを調整するピント調整機構の一部を構成するとともに前記ピントリングと同心的に回転可能に設置された第1の円筒部材に設けられた第1のスプライン歯と、前記運動変換機構の一部を構成するとともに前記ピントリングと同心的に回転可能に設置された第2の円筒部材に設けられた第2のスプライン歯とで構成され、前記ピントリングを軸方向に移動操作して前記ピントリング側スプライン歯を前記第1のスプライン歯および前記第2のスプライン歯の一方に選択的に噛み合わせることにより、前記第1の状態と前記第2の状態とに切り替えるように構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の双眼鏡。
  11. 前記ピントリング側スプライン歯、前記第1のスプライン歯および前記第2のスプライン歯のうちの少なくとも1つに、噛み合わせを切り替える際に相手方の歯を案内する案内面が設けられている請求項10に記載の双眼鏡。
  12. 前記ルーペ光学系を用いて観察する際、前記一対の観察光学系の対物側を下にして当該双眼鏡を置いて使用可能である請求項1ないし11のいずれかに記載の双眼鏡。
  13. 前記ピント調整手段は、前記ルーペ光学系の物体焦点の位置を、前記一対の観察光学系の対物側における当該双眼鏡の端面の位置に近い範囲で調整可能である請求項12に記載の双眼鏡。
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