JP4205903B2 - 地図データ作成支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住所データや地図データの構造、およびこれらのデータを生成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地図は、熟練した職人が地図を構成する文字と地形を全て手書きで仕上げる筆耕版や、文字のみをコンピュータにより活字化した活字版が主流であった。しかし、近年では、文字や地形の入力を全てコンピュータで処理する電子地図版が主流となっている。
【0003】
上述の活字版や電子地図版では、住所を、(1)市区町村、(2)大字、(3)字丁目、(4)街区、の4つに区分してコンピュータにより管理しており、オペレータがこの入力を1件1件行っている。
【0004】
日本の住所は、歴史的な背景や地域的な特異性などがありその構成が一様でない。例えば、上記「字丁目」や「街区」に相当する区分のない住所が存在する。そのためオペレータは、このような場合には行政名の入力を行わなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
地図データの作成工程では、オペレータによる行政名入力後、すべての入力が完了しているかをチェックする工程がある。しかし、上述のように行政名の未入力区分があると、それがオペレータの入力ミスによって入力されていないものなのか、本当にその区分に相当する行政名がないのかを判別するのは困難であった。
【0006】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、住所データや地図データの生成において行政名の入力漏れを抑制することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するため、本発明を以下の構成とした。すなわち、
行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成を支援する地図データ作成支援装置であって、
行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが記録された地図データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を参照し、行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域を検索する検索部と、
前記検索された架空領域に対して、行政名がないことを表す架空行政名を対応付けて前記記憶手段に記録する記録部と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
行政名とは、例えば、日本国内においては都道府県名、市区町村名、大字名、字丁目名、街区名のことをいう。もちろん世界的に見れば、州名等も含まれる。「上位」「下位」とは、これらの行政名に対応する行政界の相対関係を表す。例えば、都道府県界は市区町村界よりも上位であり、市区町村界は都道府県界よりも下位である。本発明の地図データ作成支援装置によれば、もともと行政名の存在しない領域に対して架空行政名を対応付けることとなる。従って、すべての領域について行政名を対応付けることが可能なため、オペレータによる行政名の入力漏れを抑制することができる。
【0009】
また、上記地図データ作成支援装置において、
更に、前記行政名が対応付けられていない下位の行政界の領域に相当するポリゴンデータを生成するポリゴンデータ生成部を備え、
前記記録部は、前記作成したポリゴンデータに対して前記架空行政名を対応付けることとしてもよい。
【0010】
こうしてポリゴンデータを生成することにより、架空行政名が対応付けられている領域を明確化することができる。また、地図データのデータ構造によってはその領域を他の行政界領域と同様に扱うことが可能となり、例えば、その領域を表示させる際に拡大、縮小、回転などの図形操作を容易に行うことが可能となる。
【0011】
また、上記地図データ作成支援装置において、
前記記録部は、前記行政名が対応付けられていない下位の行政界の領域に対して、前記架空行政名とともに前記上位の行政界に対応付けられた行政名も併せて対応付けることとしてもよい。
【0012】
このような構成であれば、架空行政名を付与した領域が、どの行政界に属するものかを容易に判別することが可能となる。
【0013】
また、上記地図データ作成支援装置において、
前記記録部は、前記行政名が対応付けられていない下位の行政界の領域が複数ある場合に、各々異なる架空行政名を対応付けるものとしてもよい。
【0014】
このような構成であれば、架空行政名を付与すべき領域が複数ある場合に、個々の領域を独立して管理することが可能となる。
【0015】
また、上記地図データ作成支援装置において、
前記行政名は、行政名毎に区分けされたコードであり、
前記架空行政名は、行政名が不明であることを表すコードとしてもよい。
【0016】
こうすることにより、数値や記号などを用いたコードによって各領域を管理することが可能となる。この場合、そのコードに対応した行政名を表す文字列を併せて記録するものとしても差し支えない。
【0017】
本発明は、以下のデータ構造としても構成することができる。すなわち、
住所データのデータ構造であって、
行政名に応じて住所を記録する階層を予め定義づける定義部と、
前記定義に従って、各階層に住所を行政名毎に記録した住所記録部とを備え、
前記住所記録部は、前記階層のいずれかに対応する行政名が存在しない住所に対しては、該階層に行政名が存在しないことを表す架空行政名が記録されているデータ構造である。
【0018】
かかるデータ構造の住所データをコンピュータに入力することにより、コンピュータは、架空行政名の記録された階層には行政名が存在しないことを判別することができる。また、このようなデータ構造を有する住所データであれば、コンピュータは、すべての住所を前記定義部で定義した階層構造により一元的に管理・利用することが可能となる。すなわち、例えば、大字名や字丁目名のない住所など、行政名の一部がもともと存在しない住所についても通常の住所と同じデータ構造により記録することができる。なお、架空住所名は、文字列によって記録してもよいし、コード等によって記録してもよい。
【0019】
また、本発明は以下のデータ構造として構成してもよい。
地図データのデータ構造であって、
所定領域内に存在する行政界の形状を定義した行政界ポリゴンを、前記行政界の階層に応じて記録したポリゴン記録部を備え、
前記ポリゴン記録部には、前記所定領域のうち、一つの階層に存在する行政界ポリゴンによって表される領域以外の全領域について、該領域の形状を1または2以上の架空行政界ポリゴンにより記録されているデータ構造である。
【0020】
このようなデータ構造を有する地図データをコンピュータに入力することにより、コンピュータは、すべての領域をポリゴンにより一元的に管理・利用することが可能となる。「行政界の階層に応じて記録」とは、行政界ポリゴンを「市」や「丁目」といった階層単位でまとめて記録することをいう。もちろん、「市」のみのように1つの階層だけを記録するものでもよい。上記架空行政界ポリゴンによって表されるポリゴンの形状は、例えば、前記所定領域を福岡県、ポリゴン記録部に記録する行政界を北九州市や福岡市などの「市」の階層とした場合において、「福岡県xx町」や「福岡県xx村」などのように「市」よりも下位の階層によって表される領域に相当する形状である。
【0021】
上記行政界ポリゴンや架空行政界ポリゴンには所定の属性データを対応付けてもよい。属性データとは、例えば、そのポリゴンによって表される領域内に居住する居住者の数や、建物数、その領域内における売上記録などのデータである。このような属性データを対応付けることにより、コンピュータにおいて地図データの利用価値を向上することができる。例えば、ポリゴンによって表示した地図上にこれらの属性データを併せて表示したり、人口の統計の計算など、地図の表示以外の目的で地図データを利用することが可能となる。
【0022】
本発明は、上述した地図データ作成支援装置やデータ構造としての態様の他、種々の態様で構成可能である。例えば、行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成をコンピュータにより支援する地図データ作成支援方法や、行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成を支援するためのコンピュータプログラム等である。また、このようなコンピュータプログラムや上述のデータ構造はコンピュータ読み取り可能の記録媒体に記録していてもよい。
【0023】
記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施例に基づき次の順序で説明する。
A.地図データ作成支援装置の概略構成:
(A1)各データベースの構造:
(A2)各モジュールの機能:
B.各モジュールによる処理:
(B1)住所ポリゴン生成処理:
(B2)架空住所ポリゴン自動生成処理:
(B3)隣接行政名チェック処理:
(B4)住所コード修正処理:
(B5)仮行政名登録処理:
(B6)仮行政名更新処理:
C.効果:
D.変形例:
【0025】
A.地図データ作成支援装置の概略構成:
図1は、実施例としての地図データ作成支援装置10の概略構成図である。地図データ作成支援装置10は、図示する各機能モジュールを備える地図データ作成支援用のソフトウェアを汎用のコンピュータにインストールすることにより構成した。図示していないが、地図データ作成支援装置10は、CPUやRAM、CRT、ハードディスク、キーボード、マウス等を備えている。
【0026】
地図データ作成支援装置10のハードディスクには、行政界線分データベース11と住所コードデータベース12、および地図データベース13が記録されている。これらのデータベースはCD−ROM、DVD、磁気テープ等の各種記録媒体や、地図データ作成支援装置10とネットワークを介して接続されたサーバに記録されているものとしてもよい。
【0027】
(A1)各データベースの構造:
図2は、行政界線分データベース11のデータ構造を概念的に示す説明図である。行政界線分データベース11には、オペレータがディジタイザ等で入力した行政界を表す線分データが記録されている。オペレータは、線種を使い分けることにより、市区町村界、大字界、字丁目界、街区界の入力を行う。線分データの入力は、地図データ作成支援装置10を用いて直接入力してもよいし、線分データを入力する専用の端末を用いてもよい。
【0028】
図2(a)には、行政界線分データベース11に記録された線分データによって表される行政界の一例を示した。図中、太線が市区町村界を表す線分であり、細線が大字界を表す線分である。また、一点鎖線は字丁目界を表し、点線は街区界を表す。各行政界を表す線分データは、図2(b)で示すように、行政界のレベルに対応したレイヤに記録される。本実施例では、図示するように、上位レイヤの行政界を構成する線分と下位レイヤの行政界を構成する線分とが重複する場合には、下位レイヤには重複する線分を記録しないものとした。データ容量の削減のためと、オペレータの作業軽減のためである。
【0029】
行政界線分データベース11には、全国の行政界が一つの管理単位としてまとめて記録されているわけではない。図3は、行政界線分データベース11のブロック構造を示す説明図である。行政界線分データベース11は、線分データの管理を容易にするため、各レイヤを所定の単位ブロックに分割して線分データを管理するものとした。後述する住所ポリゴン生成処理等は、このブロック単位でその処理を行う。
【0030】
次に、住所コードデータベース12について説明する。図4は、住所コードデータベース12のデータ構造を示す説明図である。図には、福岡県の住所コードの一例を示している。住所コードデータベース12には、(1)市区町村、(2)大字、(3)字丁目、の3つ区分ごとに住所コードが割り振られて定義されている。図によれば、例えば、「福岡県北九州市門司区風師3丁目」という住所は、「40101-012-003」という住所コードで表すことができる。
【0031】
また、住所コードデータベース12には、「架空住所コード」が定義されている。架空住所コードとは、行政名がもともと存在しない領域(以下、「架空領域」という。)に対して使用される住所コードである。図示するように、市区町村名がもともと存在しない領域(架空市)に対して使用する架空住所コードは「99999」と、大字名および字丁目名がもともと存在しない領域(架空大字および架空字丁目)に対して使用する架空住所コードは「999」と定義されている。
【0032】
図5は、上述した架空領域を概念的に示す説明図である。ここでは、「AA市BB町2街区」という住所を例に説明する。「AA市」は市区町村名、「BB町」は大字名、「2街区」は街区名を表している。ここで、例えば、図示するように「AA市」に属する「BB町」が、「1街区」、「2街区」、「3街区」の3つの街区のみにより構成されていれば、字丁名レイヤ上に「架空領域」と示した部分には対応する行政名が存在しないこととなる。つまり、レイヤ構成に空洞を生じさせる領域があることになる。架空住所コードは、このような領域に対して用いるためのコードである。
【0033】
図6は、地図データベース13に記録される住所ポリゴンのデータ構造を示す説明図である。住所ポリゴンは、後述する住所ポリゴン生成モジュール14等により生成されるデータであり、行政界の形状を表す点列を記録したポリゴンデータと種々の属性データとを対応付けて記録したデータである。図示するように、属性データには、その住所ポリゴンを作成した作成日時、住所コード、行政名、行政名を表示するか否か、行政名を表示する際の傾き、住所ポリゴンの代表点の座標といったパラメータが含まれる。
【0034】
図7は、架空住所コードが割り当てられた住所ポリゴンの一例を示す説明図である。以下の説明では、架空住所コードが割り当てられた住所ポリゴンを「架空住所ポリゴン」という。架空住所ポリゴンは、住所ポリゴンと同様に住所ポリゴン生成モジュール14によって生成することもできるし、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15によって自動的に生成することもできる。図示するように、架空住所ポリゴンには行政名として「架空市」「架空大字」「架空字丁目」「架空街区」のうちいずれかが記録され、行政名が表示されないよう非表示属性が与えられる。
【0035】
図6および図7で示した住所ポリゴンに記録される住所コードには、直属する上位の行政名の住所コードも記録される。例えば、「名古屋市中区錦2丁目」という住所の「2丁目」を表す住所ポリゴンの場合、その住所コードに加え、「錦」を表す住所コードも記録されることとなる。直属する上位の行政名の住所コードが架空住所コードである場合には、その架空住所コードに加え、さらに上位の行政名の住所コードも記録される。
【0036】
地図データベース13は、行政界1つ1つをこのような住所ポリゴンとして表すことにより地図を構成している。地図データベース13も行政界線分データベース11と同じようにレイヤ構造を採っており、各住所ポリゴンは該当する行政界レベルに対応したレイヤに記録される。
【0037】
(A2)各モジュールの機能:
次に、図1で示した各モジュールの機能について説明する。住所ポリゴン生成モジュール14は、上述した住所ポリゴンを生成するモジュールである。架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、架空住所ポリゴンを自動的に生成するモジュールである。架空住所ポリゴンは、住所ポリゴン生成モジュール14によって生成することもできるが、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15を用いることにより自動的に生成することもできる。
【0038】
仮行政名登録モジュール18は、仮行政名データを地図データベース13に記録するモジュールである。仮行政名とは、行政名は判明しているが住所コードデータベース12に未登録の行政名のことをいう。行政界の統廃合などによって行政名が変更された場合には、即座にその変更が住所コードデータベース12に反映されるとは限らない。そのため、該当する地域の住所ポリゴンの更新を迅速に行うことができない場合がある。そこで、このような地域については、判明している行政名とともにその表示を行わせる座標を記録した仮行政名データを地図データベース13に登録するものとした。こうすることにより、地図データベース13を利用して紙媒体の地図を生成する際等に、見かけ上、変更のあった行政名の反映された好適な地図を生成することができる。
【0039】
住所コード更新処理モジュール19は、住所コードデータベース12の更新を行うモジュールである。上記のように行政界の統廃合などによって行政名や住所コードが変更された場合に利用するモジュールである。更新元となるデータは、例えば、財団法人国土地理協会が発行する「全国町・字ファイル」等を用いることができる。
【0040】
隣接行政名チェックモジュール20は、隣接するブロックにまたがる行政界に同一の住所コードが付与されているかどうかをチェックするモジュールである。図8は、隣接するブロックにまたがって記録された行政界の一例を示す説明図である。本モジュールによって、例えば、図中の領域Bを表す住所ポリゴンに領域Aを表す住所ポリゴンと同一の住所コードが適切に記録されているかをチェックすることができる。
【0041】
住所コード修正モジュール21は、下位レイヤの住所ポリゴンに、上位レイヤの住所ポリゴンの住所コードが適切に付与されているかどうかのチェックを行う。誤ったコードが記録されている場合は修正を行う。
【0042】
正規化処理モジュール22は、行政界線分データベース11に記録された線分データの正規化を行うモジュールである。図9は、正規化処理について示す説明図である。ここでは、四角形により表された2つの隣接する行政界を例に説明する。図9(a)で示すように、このような行政界の形状を入力する際に、オペレータはL1,L2,L3,L4,L5で示した5つの線分によって入力する場合がある。このような入力方法がオペレータにとって効率がよいからである。この場合、線分L2,L4上には、L5との接点があるが、線分L1,L2はそれぞれ1つの線分であるものとして入力されている。このため、後述する住所ポリゴン生成処理等において正常に線分追跡を行うことができない。そこで正規化処理では線分同士の交点や接点について線分を分割する処理を行う。図9(a)の場合には、L2およびL4をL5の接点について分割する。こうすることにより、L2はL21とL22、L4はL41とL42に分割されることとなる。
【0043】
また、このような形状の行政界を入力する場合、図9(b)で示すように、オペレータはいずれの線分にも接しないL10のような線分を入力する場合がある。全ての線分を正確に入力するのは困難だからである。このような場合は、正規化処理によってL10のような線分を伸張、短縮し、所定範囲内にある他の線分に両端を接合させる処理を行う。図9(b)の場合には、L10をL7およびL9に接合させる。こうして接合させた上で、L7,L9を上述した方法と同様の方法により、それぞれL71とL72,L91とL92に分割する。このような正規化処理を行うことにより、後述する住所ポリゴン生成処理等において正常に線分追跡を行うことができる。
【0044】
なお、正規化処理は、レイヤの区別なく行政界線分データベース11に記録されたすべての線分を対象に行う。上位レイヤと重複する線分は下位レイヤに記録されていないからである。
【0045】
B.各モジュールによる処理:
以下、上記各モジュールによる種々の処理について説明する。
【0046】
(B1)住所ポリゴン生成処理:
図10は、住所ポリゴン生成モジュール14による住所ポリゴン生成処理のフローチャートである。図11は、住所ポリゴン生成処理における画面表示の一例を示す説明図である。以下、住所ポリゴン生成処理について図11を交えて説明する。
【0047】
まず、住所ポリゴン生成モジュール14は、オペレータから指示されたブロックを行政界線分データベース11から入力し画面上に表示する(ステップS10)。次に、オペレータは、住所ポリゴンを生成する領域の住所コードを画面下の所定の入力欄A(図11(a)参照)に入力する(ステップS11)。このとき、住所コードとして架空住所コードを入力すると、架空住所ポリゴンを生成することができる。住所コードが入力されると、住所ポリゴン生成モジュール14は、対応する行政名を住所コードデータベース12から取得する(ステップS12)。そして、取得した行政名をカーソル右上に表示する(ステップS13)。カーソル右上に表示された行政名はカーソルの操作に連動して移動する。このとき、キーボードの「+」キーや「−」キーの操作等により行政名の表示角度が調整可能であれば好適である。オペレータは、このカーソルを操作することにより、行政名を表示させる表示基準点を指定する(ステップS14)。この表示基準点が、以下で説明する線分追跡の基準点となり、本処理で生成される住所ポリゴンの代表点になる。
【0048】
表示基準点が入力されると、住所ポリゴン生成モジュール14は線分データから線分追跡を行うことによりポリゴンデータを抽出する(ステップS15)。これは、指定された表示基準点から上方向に直線を延ばしていき、最初に交わる線分との交点を始点P0として、ここから時計回りに連続する線分を順次追跡することにより行う。追跡中に、例えば、図11(a)のP2で示すように線分が複数に分岐することとなった場合には、分岐点を中心として矢印Bに示す円周方向に線分の有無を検索していき、最初に検出された線分を追跡する線分として選択する。こうして、例えば、図11(a)の場合には、P0→P1→P2→P3→P4→P5→P6→P7→P8→P0の順に頂点が抽出され、ポリゴンデータの抽出が完了する。なお、大字レイヤや字丁目レイヤ、街区レイヤにおいて住所ポリゴン生成処理を行う場合には、上位レイヤの線分も含めて線分追跡を行う。上位レイヤと重複する線分は下位レイヤに記録されていないためである。
【0049】
最後に、住所ポリゴン生成モジュール14は、以上の処理により取得した各パラメータを基に住所ポリゴンを生成して地図データベース13に記録する(ステップS16)。その際、架空住所ポリゴンを生成した場合には行政名を表示させないよう非表示属性を与える。図11(b)には、生成した住所ポリゴンの表示例を示した。太線が抽出された行政界の形状を表しており、行政名(ABC町)が設定した角度で表示基準点上に表示されている。
【0050】
(B2)架空住所ポリゴン自動生成処理:
図12は、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15による架空住所ポリゴン自動生成処理のフローチャートである。架空住所ポリゴンは、上記「(B1)住所ポリゴン生成処理」でも生成することができるが、本処理によって自動的に生成することもできる。なお、本処理を行う前提として、選択したブロック内の架空領域以外の領域についてはすべて住所ポリゴンが生成済みであるものとする。
【0051】
まず、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、オペレータの指示により架空住所ポリゴンの生成を行うブロックを入力する(ステップS20)。すると、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、上位レイヤの住所ポリゴンに属する下位の住所ポリゴンを検索する(ステップS21)。これは、上位の住所ポリゴンの住所コードが記録された下位の住所ポリゴンを検索すればよい。そして、上位の住所ポリゴンの面積と、検索した下位の住所ポリゴンの総面積とを比較する(ステップS22)。比較の結果、上位の住所ポリゴンの面積よりも下位の住所ポリゴンの総面積が狭い場合(ステップS23:Yes)には、架空領域があるものとして判定する。それ以外の場合(ステップS23:No)、すなわち、同面積の場合には、下位レイヤには全て住所ポリゴンが生成されているものとして処理を終了する。面積を比較する際には、その面積の算出誤差を考慮し、「上位の住所ポリゴンの面積−下位の住所ポリゴンの総面積」が所定値内に収まる場合に面積同一と判定するものとすれば好適である。
【0052】
上記ステップS23でYesと判定されると、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、架空領域からポリゴンを抽出する(ステップS24)。本ステップの詳細については後述する。その後、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、架空住所コード付与モジュール16を用いて住所コードデータベース12を参照し、架空住所コードを決定する(ステップS25)。
【0053】
最後に、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、抽出したポリゴンデータと架空住所コードを基に非表示属性の住所ポリゴンを生成して地図データベース13に記録する(ステップS26)。以上の工程により架空住所ポリゴンが生成されることとなる。
【0054】
以下、上記ステップS24におけるポリゴンの抽出方法について説明する。本ステップにおけるポリゴンの抽出は、上述の住所ポリゴン生成処理において説明した線分追跡と同じ方法により抽出するが、線分追跡の基準点は、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15が自動的に設定する。住所ポリゴンでは、行政名の表示を見栄えよくするために、その表示基準点をオペレータが決定し、これを線分追跡の基準点としたが、架空住所ポリゴンの場合は、行政名の表示を行わないため、そのような見栄えを配慮する必要がなく、架空領域内の任意の点を指定できればよいからである。
【0055】
図13は、基準点の決定方法を示す説明図である。ここでは太線は上位レイヤの線分を表し、細線は下位レイヤの線分を表すものとした。図示するように、上位の住所ポリゴンWはすべて太線により構成されており、下位の住所ポリゴンXおよびYは太線と細線の両方により構成されている。上述したように、下位の住所ポリゴンは、上位レイヤの線分も含めた線分追跡により生成されているためである。図中、住所ポリゴンW,X,Yの周囲に示した矢印は、そのポリゴンを構成する点列の格納順を示している。以下の説明では、この格納順に基づき各線分を有向線分として扱う。
【0056】
まず、架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、住所ポリゴンW,X,Yを構成する線分のうち、他の住所ポリゴンの線分と重複のない線分群を抽出する。こうすることにより、架空領域を構成する線分群Zを抽出することができる。架空住所ポリゴン自動生成モジュール15は、この線分群からポリゴンを抽出するために、次の条件Aに基づき線分追跡の基準点を決定する。
【0057】
条件A:架空領域を構成する線分群Zのうち、注目した任意の線分が、
(1) 上位の住所ポリゴンの構成要素である場合に、当該線分の右側にその2等分点から垂直に1ドット離れた点を基準点とする。
(2) 下位の住所ポリゴンの構成要素である場合に、当該線分の左側にその2等分点から垂直に1ドット離れた点を基準点とする。
【0058】
例えば、図において、線分Eを注目したとすると、線分Eは太線で示しているため上位の住所ポリゴンの構成要素である。従って、その2等分点P1から右側に垂直に1ドット離れた点PP1が基準点となる。線分Fについて注目した場合には、線分Fは細線のため下位の住所ポリゴンの構成要素である。従って、その2等分点P2から左側に垂直に1ドット離れた点PP2が基準点となる。
【0059】
このように決定した基準点は、常に、上位ポリゴンの内側、かつ、下位ポリゴンの外側に存在するため、上述した線分追跡により架空領域のポリゴンを抽出することが可能となる。
【0060】
(B3)隣接行政名チェック処理:
次に、隣接行政名チェックモジュール20による隣接行政名チェック処理について説明する。図14は、本処理のフローチャートである。まず、隣接行政名チェックモジュール20は、オペレータの指示により、チェックを行うブロックを入力する(ステップS30)。そしてさらに、その隣接するブロックを入力する(ステップS31)。
【0061】
次に、隣接行政名チェックモジュール20は、両ブロックの境界線と重なる線分を構成要素としてもつ住所ポリゴンを隣接ブロックから検索する(ステップS32)。該当する住所ポリゴンが存在しない場合(ステップS33:No)は両ブロックにまたがる行政界がないものとして処理を終了する。存在する場合(ステップS33:Yes)は、その住所ポリゴンに隣接する住所ポリゴンをチェック対象ブロック内から検索する(ステップS34)。該当する住所ポリゴンが存在する場合(ステップS35:Yes)には、更に、両住所ポリゴン間で住所コードが同一であるかどうかを判定する(ステップS36)。同一であれば処理を終了し、異なる場合にはオペレータに住所コードが不正である旨のエラーを提示して(ステップS37)処理を終了する。
【0062】
ステップS35において該当する住所ポリゴンが存在しない場合(ステップS33:No)には、チェック対象ブロック内にまだ住所ポリゴンが生成されていないこととなるため、以下の処理を行う。まず、隣接行政名チェックモジュール20は上記境界線上に重なる線分の中点から所定ドット分チェック対象ブロックの内側に基準点をとり、線分追跡を行う(ステップS38)。線分追跡を行った結果、その追跡した延べ距離が所定の距離(例えば、大字レイヤでは1000m、字丁目レイヤでは800m、街区レイヤでは300m)内であるかどうかを判定する(ステップS39)。そして、所定の距離内であればステップS32で検索した住所ポリゴンから住所コードを取得し、さらに、その住所コードから住所コードデータベース12を参照して行政名を取得する(ステップS40)。隣接行政名チェックモジュール20は、上記線分追跡によって得られたポリゴンデータと、上記住所コードおよび行政名に基づき、行政名を表示させない非表示属性の住所ポリゴンを生成して地図データベース13に記録する(ステップS41)。非表示属性としたのは、ステップS39で例示したような延べ距離(外周距離)では、行政名を表示させるために十分な面積とならないからである。
【0063】
上記ステップS39で所定の距離外と判定された場合、隣接行政名チェックモジュール20はオペレータに対して住所ポリゴンが生成されていない旨のエラーを提示する(ステップS37)。これは、チェック対象ブロック側に行政名を表示可能な面積が十分あるにもかかわらず住所ポリゴンを生成していないことを通知するためである。エラーを提示されたオペレータは、上述の「(B1)住所ポリゴン生成処理」により通常の住所ポリゴンを生成すればよい。
【0064】
以上の処理により、ブロック間にまたがる行政界に同一の住所コードを付与することが可能となる。また、比較的面積の小さい領域については、自動的に住所ポリゴンを生成することもできる。
【0065】
(B4)住所コード修正処理:
図15は、住所コード修正モジュール21による住所コード修正処理のフローチャートである。まず、住所コード修正モジュール21は、チェックを行う任意の住所ポリゴンを入力する(ステップS50)。そして、入力した住所ポリゴンの領域内に含まれる下位の住所ポリゴンを検索する(ステップS51)。これは、ステップS50で入力した住所ポリゴンの領域内に代表点の座標値が含まれる下位の住所ポリゴンを検索すればよい。次に、検索された下位の住所ポリゴンの住所コードに、適切に上位の住所ポリゴンの住所コードが付与されているかどうかをチェックする(ステップS52)。付与されていない場合は、上位住所ポリゴンの住所コードによって下位住所ポリゴンの住所コードを修正する(ステップS53)。以上の処理を行うことにより、下位の住所ポリゴンの住所コードを修正することが可能となる。
【0066】
(B5)仮行政名登録処理:
図16は、仮行政名登録モジュール18による仮行政名登録処理のフローチャートである。本処理は、まだ住所コードデータベース12に登録されていない行政名が存在する場合にオペレータの指示により行われる処理である。まず、仮行政名登録モジュール18は、オペレータから、仮行政名を表示させる表示基準点と、その仮行政名を入力する(ステップS60)。これらの入力は、図11(a)を用いて説明した同様の方法で行うことができる。このとき、必要に応じて表示角度も設定可能であれば好適である。仮行政名登録モジュール18は、入力したこれらのパラメータ含む仮行政名データを地図データベース13に記録する(ステップS61)。
【0067】
(B6)仮行政名更新処理:
図17は、仮行政名更新処理のフローチャートである。これは、住所コードデータベース12が住所コード更新処理モジュール19によって更新された際に、仮行政名登録モジュール18が行う処理である。
【0068】
仮行政名登録モジュール18は、まず、地図データベース13に記録された仮行政名データを入力する(ステップS70)。そして、その仮行政名と、住所コードデータベース12に記録された行政名とを比較して(ステップS71)、同一の行政名が存在するかどうかを判定する(ステップS72)。この時、文字のゆらぎを考慮した判定を行う。すなわち、仮行政名に含まれる文字列のうち、例えば、「の」「ノ」「乃」「之」といった文字や、片仮名と平仮名を同一視したり、文字列の中に「字」や「大字」が含まれる場合にこれを省いた文字列により比較を行う。このような比較により同一の行政名が両者のデータに存在するとみなされた場合に、住所コードデータベース12の表記に従って行政名を決定し(ステップS73)、該当する住所コードを住所コードデータベース12から取得する(ステップS74)。さらに、仮行政名登録モジュール18は、仮行政名の表示基準点を線分追跡の基準点とし、周囲の領域からポリゴンを抽出する(ステップS75)。最後に、抽出したポリゴンデータと、取得した住所コードに基づき住所ポリゴンを生成して地図データベース13に記録する(ステップS76)。
【0069】
以上、上述した種々の処理により地図データ作成支援装置10は地図データベース13を生成することができる。
【0070】
C.効果:
本実施例の地図データ作成支援装置10によれば、もともと行政名の存在しない架空領域についても架空住所コードを用いて通常の住所ポリゴンと同様にポリゴンを生成する。そのため、地図を構成するすべての領域を同じデータ構造で一元的に管理することができる。また、すべての領域についてポリゴンを生成することとしたため、ポリゴンが生成されていない領域があればオペレータのミスにより生成されていないことがわかる。従って、住所ポリゴンの生成漏れ、ひいては行政名/住所コードの入力漏れを抑制することが可能となる。また、行政界の形状データをポリゴンによって表すこととしたため、表示色の変更や拡大縮小、所望の行政界のみの抽出表示など、表示の態様を容易に変更することができる。本実施例では、すべての領域についてポリゴンを生成するため、架空領域についても他の領域と同様に色分け表示を行ったり、架空領域のみを抽出して表示を行うこともできる。
【0071】
また、図6や図7で示した住所ポリゴンのデータ構造を拡張すれば、様々な属性データを行政界に対応付けることができる。属性データとは、例えば、その地域の居住者数、建造物数、売上記録等のデータである。こうすることにより、地図上に容易に各行政界ごとの属性データを表示することができる。ここで、例えば、架空領域について居住者数を地図上に表示する場合には、その下位に属する行政界の居住者数の総計を算出して表示するものとしてもよい。また、架空領域については、予め下位に属する行政界の居住者数の総計を属性として与え、これを表示するものとしてもよい。このように、住所ポリゴンに対して様々な属性データを対応付け可能とすることにより、地図データベース13の利用価値の向上を図ることができる。
【0072】
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、実施例においてソフトウェアで実現した機能をハードウェア的に実現するものとしてもよい。そのほか、以下にその変形例についていくつか例示する。
【0073】
D.変形例:
(1) 上記「(B2)架空住所ポリゴン自動生成処理」において説明した架空領域の線分追跡の基準点は、次のように決定するものとしてもよい。すなわち、上位の住所ポリゴンと、下位の住所ポリゴンとで重複しない線分群Zを構成する各座標において、その座標から8方向(上、下、左、右、右上、右下、左上、左下)に所定のドット数分(例えば5ドット)移動した点が、架空領域に含まれるかどうかを判定する。判定の結果、最初に架空領域内に含まれると判定された点を基準点とする。もし、判定不能の場合は、次の座標に移動して同様の判定を行う。
【0074】
(2) 上記実施例では、架空領域から抽出したポリゴンデータに対して架空住所コードを対応付けて住所ポリゴンに記録するものとした。しかし、対応付ける対象はポリゴンデータに限られることはない。例えば、その領域を表す領域番号があればこれに対応付けてもよいし、領域がビットマップデータによって表されている場合にはこれに対応付けてもよい。対応付ける対象も架空住所コードに限定されず、架空住所名のみを対応付けるものとしてもよい。
【0075】
(3) 架空住所コードは、「999」だけではなく、例えば「900」から「999」までといったように、幅を持たせて定義してもよい。こうすることにより、同一ブロック内あるいは同一レイヤ内に存在する他の架空住所ポリゴンと重複のないように架空住所コードを割り当てることができる。また、例えば、市区町村名のない領域には991、大字名のない領域には992、字丁目名のない領域には993といったように、コードに対してそれぞれ異なる意味を与えることもできる。
【0076】
(4) 上記のように架空住所コードを重複のない様に管理してもよいが、架空行政名を重複のないように管理してもよい。例えば、図7において、行政名として「架空字丁目」と記録したが、同一ブロック/同一レイヤ内に複数の架空領域がある場合には、これを、「架空字丁目1」「架空字丁目2」「架空字丁目3」…、のように記録してもよい。
【0077】
(5) 上記「(B2)架空住所ポリゴン自動生成処理」で説明したアルゴリズムは、階層構造を持たない地図データに対して適用してもよい。このような場合でも、ポリゴン抜けの領域を発見して自動的にポリゴンを生成することができる。また、ポリゴン抜けを検出するだけではなく、上記処理を繰り返し行うことにより、まったくポリゴンのない線画のみのデータからポリゴン群を抽出することができる。
【0078】
(6) 上記「(B3)隣接行政名チェック処理」で説明した図14のステップS36において、両住所ポリゴン間で住所コードが異なるものと判定された場合であっても、一方の住所ポリゴンが非表示属性であればステップS37におけるエラー処理を省略してその住所コードおよび行政名をもう一方の住所コードおよび行政名で置き換えるものとしてもよい。このとき、置き換えた後の行政名も非表示属性と定義する。これは、非表示属性で存在している住所ポリゴンは、それが前回までの隣接行政名チェック処理で自動生成されたことを意味しており、オペレータに対してエラーを提示する必要がないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】地図データ作成支援装置10の概略構成図である。
【図2】行政界線分データベース11のデータ構造を概念的に示す説明図である。
【図3】行政界線分データベース11のブロック構造を示す説明図である。
【図4】住所コードデータベース12のデータ構造を示す説明図である。
【図5】架空領域を概念的に示す説明図である。
【図6】地図データベース13に記録される住所ポリゴンのデータ構造を示す説明図である。
【図7】架空住所コードが割り当てられた住所ポリゴンの一例を示す説明図である。
【図8】隣接するブロックにまたがって記録された行政界の一例を示す説明図である。
【図9】正規化処理について示す説明図である。
【図10】住所ポリゴン生成処理のフローチャートである。
【図11】住所ポリゴン生成処理における画面表示例の一例を示す説明図である。
【図12】架空住所ポリゴン自動生成処理のフローチャートである。
【図13】基準点の決定方法を示す説明図である。
【図14】隣接行政名チェック処理のフローチャートである。
【図15】住所コード修正処理のフローチャートである。
【図16】仮行政名登録処理のフローチャートである。
【図17】仮行政名更新処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10…地図データ作成支援装置
11…行政界線分データベース
12…住所コードデータベース
13…地図データベース
14…住所ポリゴン生成モジュール
15…架空住所ポリゴン自動生成モジュール
16…架空住所コード付与モジュール
17…架空住所コード管理部
18…仮行政名登録モジュール
19…住所コード更新処理モジュール
20…隣接行政名チェックモジュール
21…住所コード修正モジュール
22…正規化処理モジュール

Claims (13)

  1. 行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成を支援する地図データ作成支援装置であって、
    行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが記録された地図データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段を参照し、行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域を検索する検索部と、
    前記検索された架空領域に対して、行政名がないことを表す架空行政名を対応付けて前記記憶手段に記録する記録部と、
    を備える地図データ作成支援装置。
  2. 請求項1に記載の地図データ作成支援装置であって、
    更に、前記検索された架空領域に相当するポリゴンデータを生成するポリゴンデータ生成部を備えデータ作成支援装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の地図データ作成支援装置であって、
    前記記録部は、前記検索された架空領域に対して、前記架空行政名とともに前記上位の行政界に対応付けられた行政名も併せて対応付ける地図データ作成支援装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図データ作成支援装置であって、
    前記記録部は、前記検索された架空領域が複数ある場合に、各々異なる架空行政名を対応付ける地図データ作成支援装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の地図データ作成支援装置であって、
    前記行政名は、行政名毎に区分けされたコードであり、
    前記架空行政名は、行政名が不明であることを表すコードである地図データ作成支援装置。
  6. 住所データのデータ構造であって、
    住所を構成する各行政名が、予め定められた区分に従って記録されるとともに、
    前記住所のうち、行政名がもともと存在しない区分に対しては、該区分に対応する行政名がないことを表す架空行政名が記録されたデータ構造であり、
    前記架空行政名は、前記データ構造を有する住所データが記憶された所定の記憶手段からコンピュータによって読み取られ、該コンピュータが、前記区分に対応する行政名が存在するか否かを判別する処理に用いられる
    データ構造。
  7. 地図データのデータ構造であって、
    行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが記録されたデータ構造であり、
    前記上位の行政界の領域および前記下位の行政界の領域は、前記データ構造を有する地図データが記憶された所定の記憶手段からコンピュータによって読み取られ、該コンピュータが、行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から、該上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域を検索する処理に用いられるとともに、該検索された架空領域に対して、行政名がないことを表す架空行政名を対応付けて前記記憶手段に記録する処理に用いられる
    データ構造。
  8. 請求項7に記載のデータ構造であって、
    前記行政界ポリゴンデータおよび架空行政界ポリゴンデータには、所定の属性データが対応付けられているデータ構造。
  9. 行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成をコンピュータにより支援する地図データ作成支援方法であって、
    (a)コンピュータが、行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが記録された地図データを記憶する記憶手段を参照する工程と、
    コンピュータが、前記参照した記憶手段内の行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域を検索する工程と、
    コンピュータが、前記検索された架空領域に対して、行政名がないことを表す架空行政名を対応付けて前記記憶手段に記録する工程と、
    を含む地図データ作成支援方法。
  10. 行政界の領域と行政名とを対応付けて記録した地図データの作成を支援するためのコンピュータプログラムであって、
    行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが記録された地図データを記憶する記憶手段を参照する機能と、
    前記参照した記憶手段内の行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域を検索する機能と、
    前記検索された架空領域に対して、行政名がないことを表す架空行政名を対応付けて前記記憶手段に記録する機能と、
    をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  11. 請求項10に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
  12. 請求項6〜8のいずれかに記載のデータ構造を有するデータを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
  13. 地図データのデータ構造であって、
    行政名が対応付けられた上位の行政界の領域と、該上位の行政界の領域内に存在し、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域とが、それぞれ、ポリゴンデータによって、行政界ポリゴンデータとして記録されるとともに、
    行政名が対応付けられた上位の行政界の領域から、該上位の行政界の領域内に存在し、かつ、行政名が対応付けられた下位の行政界の領域を除いた領域である架空領域については、ポリゴンデータによって、行政名がないことを表す架空行政界ポリゴンデータとして記録されたデータ構造であり、
    前記行政界ポリゴンデータおよび前記架空行政界ポリゴンデータは、前記データ構造を有する地図データが記憶された所定の記憶手段からコンピュータによって読み取られ、該コンピュータが、行政名の有無にかかわらずポリゴンデータによって、該行政界ポリゴンデータおよび該架空行政界ポリゴンデータが表すそれぞれの領域を表示する処理に用いられる
    データ構造。
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