JP4205295B2 - 真空シール機構付きシリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空シール機構付きシリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、真空チャンバ内のワークを搬送等するための装置として、真空シール機構を有するエアシリンダが知られている。このエアシリンダでは、ロッドが連結されたピストンがシリンダ本体内において移動可能に収容されている。シリンダ本体のロッド側端には真空シール機構が取り付けられている。真空シール機構の中心部にはロッド挿通孔が設けられており、そのロッド挿通孔にはロッドが挿通されている。真空チャンバ内に突出するロッドの先端には、チャック等のワーク把持手段が取り付けられている。
【0003】
そして、上記の真空シール機構としては、例えば、ロッド挿通孔の内周面に設けられた収容溝にOリングを設けたものや、リップパッキングを設けたもの等が従来知られている。なお、後者のタイプにおいては、リップパッキングに隣接してグリース含浸体を設けたものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Oリングを用いた従来品の場合、Oリングの断面が円形状ないし楕円形状であることから、ロッドが出没を繰り返すうちにOリングにねじれが生じやすい。このため、ねじれによるストレスがOリングに作用してシール性が早期に悪くなるという欠点がある。
【0005】
また、リップパッキングを用いた従来品は、ねじれが起こりにくい点でOリングタイプよりも好ましい。しかし、上記真空用途のシリンダでは、真空シール機構が真空領域に接していることから、そもそも構造的にみてグリース中の水分等が蒸発しやすい。ゆえに、グリースの乾燥・固化につながり、長期にわたり高いシール性や動作性を維持することが難しくなる。即ち、リップパッキングを用いた上記従来品は耐久性に劣っている。また、グリース中の成分の外部漏れによって真空チャンバ内が汚染される。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、長期にわたり高いシール性、動作性及び清浄性を維持することができ、耐久性に優れた真空シール機構付きシリンダを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、シリンダ本体と、そのシリンダ本体内に収容されたピストンと、そのピストンに連結されたロッドと、ロッド挿通孔を有しかつ前記シリンダ本体に取り付けられた真空シール機構とを備え、前記ロッド挿通孔に挿通された前記ロッドの一端を真空領域に突出させた構造のシリンダにおいて、前記真空シール機構は、非リップ側端面を前記真空領域側に向けるとともに互いに所定間隔を隔てた状態で前記ロッド挿通孔の内周面に配設された複数の環状リップパッキングと、前記環状リップパッキング間の領域に配置された少なくとも1つの第1潤滑油含浸体と、前記非リップ側端面に接触した状態で配置された少なくとも1つの第2潤滑油含浸体とを含むことを特徴とする真空シール機構付きシリンダをその要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記シリンダ本体は、ロッド挿通孔の内周面に第3潤滑油含浸体を複数設けた軸受を備えているとした。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記軸受は、前記シリンダ本体において前記ピストンの両端側の位置にそれぞれ配設されているとした。
【0009】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1に記載の発明によると、複数のリップパッキングは非リップ側端面を真空領域側に向けた状態で配設されているため、反対側にあるリップ側端面には空気圧が作用する。従って、この空気圧によりリップ部分が開くように変形し、ロッド挿通孔とロッドとの隙間が確実にシールされる。しかも、第1及び第2潤滑油含浸体により十分量の潤滑油が供給されるとともに、その潤滑油は複数のリップパッキング間の領域に確実に保持される。従って、真空領域側への潤滑油中成分の外部漏れが防止される。以上のことから、長期にわたり高いシール性、動作性及び清浄性が維持される。
【0010】
請求項2に記載の発明によると、摺動面であるロッド挿通孔の内周面及びロッドの外周面に対し、複数の第3潤滑油含浸体から十分量の潤滑油が供給される。これに加えて、摺動によって磨耗粉が発生したとしても、その磨耗粉は複数ある第3潤滑油含浸体の内部に取り込まれてしまう。従って、長期にわたり高い動作性及び清浄性が維持され、耐久性がより向上する。
【0011】
請求項3に記載の発明によると、前記軸受がシリンダ本体においてピストンの両端側の位置にそれぞれ配設されていることから、長期にわたり高い動作性及び清浄性が維持され、耐久性がよりいっそう向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態の真空シール機構付きのエアシリンダ1を図1〜図7に基づき詳細に説明する。
【0013】
図1,図4に示されるように、シリンダ本体2は、シリンダチューブ3、ベースプレート4、エンドプレート7,8等によって構成されている。本実施形態のシリンダチューブ3は、等断面形状を有するアルミニウム合金製の筒状押出成形品である。ベースプレート4は前記シリンダチューブ3よりも径の大きな円盤状の金属部材であって、その上面側中央部にはシリンダチューブ3の下端が固定されている。
【0014】
図2,図3に示されるようにベースプレート4の外周部における複数箇所には、真空チャンバ6の開口部に対する取り付けの際に用いられるボルト(図示略)を挿通するためのボルト挿通孔5が貫設されている。
【0015】
図4に示されるように、シリンダチューブ3の上端にある開口は、封止部材としての第1エンドプレート7が嵌合することによって封止されている。シリンダチューブ3の下端にある開口は、封止部材としての第2エンドプレート8が嵌合することによって封止されている。なお、両エンドプレート7,8は、いずれもCリング9によってシリンダチューブ3に保持されている。
【0016】
シリンダチューブ3及び両エンドプレート7,8によって区画される断面円形状のピストン収容空間には、ピストン10がチューブ軸線方向に沿って移動可能に収容されている。本実施形態のピストン10は、中心に孔を有する一対のピストン本体11を重ね合わせ、これらをボルト12を用いて連結した構造となっている。そして、このピストン10によって前記空間が2つの圧力作用室13,14に区画されている。
【0017】
図3に示されるように、シリンダチューブ3の上端面には、第1及び第2のエア給排ポートP1がそれぞれ形成されている。第1のエア給排ポートP1は、図示しない連通孔を介して第1の圧力作用室(上側の圧力作用室)13に連通している。第2のエア給排ポートP1は、図示しない連通孔を介して第2の圧力作用室(下側の圧力作用室)14に連通している。
【0018】
ピストン10の中心を貫通するロッド取付孔15には、キー17を介して中空円筒状のロッド16が固定されている。従って、ロッド16はピストン10と一体的に移動することができる。ロッド16の先端部(図1,図4では下端部)は、第2エンドプレート8に形成されたロッド挿通孔18を介してシリンダチューブ3の外部に突出している。ロッド16の基端部(図1,図4では上端部)は、第1エンドプレート7に形成されたロッド挿通孔19を介してシリンダチューブ3の外部に突出している。
【0019】
ピストン10の外周面に設けられた環状溝内には、ピストンパッキング21が装着されている。本実施形態では、ピストンパッキング21として断面が略Y型のリップパッキングが使用されている。かかるピストンパッキング21は、ピストン10の外周面とシリンダチューブ3の内周面とがなす摺動界面をシールし、両圧力作用室13,14の間でのエア漏れを防ぐ役割を担っている。また、ロッド挿通孔18,19の内周面に設けられた環状溝内には、ロッドパッキング22としてのY型リップパッキングがそれぞれ装着されている。かかるロッドパッキング22は、ロッド16の外周面とロッド挿通孔18,19の内周面とがなす摺動界面をシールし、そこから外部へのエア漏れを防ぐ役割を担っている。
【0020】
次に、このエアシリンダ1における真空シール機構31について述べる。
本実施形態の真空シール機構31は、ベースプレート4の下面中央部に取り付けられている。真空シール機構31を構成する機構本体32の中心部には、断面円形状のロッド挿通孔33が透設されている。ロッド挿通孔33の内周面における離間した2箇所には、パッキング装着溝34が周方向全体にわたって延びるように設けられている。前記パッキング装着溝34間には、1つの含浸リング装着溝35が周方向全体にわたって延びるように設けられている。
【0021】
図5に示されるように、各パッキング装着溝34内にはそれぞれ環状リップパッキング37が装着されている。これらの環状リップパッキング37は、いわゆる断面が略Y型をした、ゴム製(例えばNBR製)のY型リップパッキングである。従って、2つの環状リップパッキング37は、互いに所定間隔を隔てた状態でロッド挿通孔33の内周面に配設されている。
【0022】
環状リップパッキング37における非リップ側端面S1(図5における左側面)は、真空チャンバ6側に向けた状態で配設されている。環状リップパッキング37におけるリップ側端面S2(図5における右側面)には、一対のリップ38が存在している。このリップ側端面S2は、シリンダチューブ3側(即ち大気圧領域側)に向けた状態で配設されている。環状リップパッキング37における内周面及び外周面には、潤滑油としてのグリースの保持性をよりいっそう高めるために、微細な凹凸39が形成されている。
【0023】
図5に示されるように、各パッキング装着溝34内には、環状リップパッキング37の他にも、第2潤滑油含浸体としての環状のグリース含浸リング40が1つずつ装着されている。このグリース含浸リング40は、その一端面が非リップ側端面S1に接触した状態で配置されている。また、含浸リング装着溝35内には、第1潤滑油含浸体としての環状のグリース含浸リング41が1つ装着されている。即ち、この真空シール機構31には、合計3個のグリース含浸リング40,41が用いられている。
【0024】
本実施形態において具体的には、グリース含浸リング40,41として、合成樹脂繊維をゴム弾性体で三次元融合した繊維集合素材にグリースを含浸させたものが使用されている。前記グリースとしては、例えばリチウム系、ウレア系、フッ素系のグリース等が使用される。なお、グリースは毛細管現象によって繊維集合素材内に保持されている。
【0025】
さらに、このエアシリンダ1における軸受構造について述べる。
このエアシリンダ1は2つの軸受42,43を備えている。図6に示されるように、第1の軸受42は、シリンダ本体2を構成するベースプレート4の貫通孔4aに嵌着されている。筒状をした第1の軸受42は、ロッド挿通孔44を有している。このロッド挿通孔44の内周面における離間した複数箇所(ここでは3箇所)には、含浸リング装着溝45が周方向全体にわたって延びるように設けられている。各々の含浸リング装着溝45内には、第3潤滑油含浸体としての環状のグリース含浸リング46が1つずつ装着されている。即ち、本実施形態の第1の軸受42には、合計3個のグリース含浸リング46が用いられている。
【0026】
図7に示されるように、第2の軸受43は、シリンダ本体2を構成する第1エンドプレート7のロッド挿通孔19に嵌着されている。筒状をした第2の軸受43は、ロッド挿通孔54を有している。このロッド挿通孔54の内周面における離間した複数箇所(ここでは3箇所)には、含浸リング装着溝55が周方向全体にわたって延びるように設けられている。各々の含浸リング装着溝55内には、第3潤滑油含浸体としての環状のグリース含浸リング46が1つずつ装着されている。即ち、本実施形態の第2の軸受43には、合計3個のグリース含浸リング46が用いられている。
【0027】
つまり、一対の軸受42,43は、シリンダ本体2においてピストン10の両端側の位置にそれぞれ離間して配設されている。ここでは、グリース含浸リング46として、前記グリース含浸リング40,41と同種のものが使用されている。
【0028】
その他、ピストン10の外周面やロッド挿通孔18,19の内周面にも、同様のグリース含浸リング46が設けられている。
シリンダチューブ3の下端部から突出するロッド16の先端部は、さらにベースプレート4及び真空シール機構31を介して突出し、真空チャンバ6内に到っている。そして、ロッド16の先端部には、例えば板状のワークW1を把持するワーク把持手段としてのチャックC1が取り付けられている。
【0029】
以上のように構成されたエアシリンダ1の動作を説明する。
図示しないエアコンプレッサを駆動させて、第1のエア給排ポートP1を介して第1の圧力作用室13にエアを供給すると、エアの圧力によってピストン10が図1の下側方向に押圧される。その結果、ピストン10及びロッド16が下方に移動するようになっている。第2のエア給排ポートP1を介して第2の圧力作用室14にエアを供給すると、エアの圧力によってピストン10が図1の上側方向に押圧される。その結果、ピストン10及びロッド16が上方に移動するようになっている。なお、ロッド16が出没動作を行う際には、2箇所に設けられた軸受42,43によってロッド16にかかる荷重が支承される。
【0030】
真空シール機構31における2つのリップパッキング37は、いずれも非リップ側端面S1を真空チャンバ6側に向けた状態で配設されている。このため、反対側にあるリップ側端面S2には空気圧(大気圧)が作用する。従って、この空気圧により一対のリップ38が開くように変形し、ロッド挿通孔33の内周面とロッド16の外周面との隙間が確実にシールされるようになる。その結果、真空チャンバ6内の真空領域と大気圧領域とが確実に隔てられ、真空チャンバ6内への空気の流入が阻止される。よって、真空チャンバ6内が確実に真空状態に保たれ、ワークW1を真空条件下で取り扱うことができる。また、真空シール機構31における摺動面には合計3つあるグリース含浸リング40,41から十分量のグリースが供給されるとともに、そのグリースは一対のリップパッキング37間の領域に確実に保持される。
【0031】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の真空シール機構31では、上記のごとく一対のリップパッキング37のリップ38が空気圧により開くように変形するため、ロッド挿通孔33とロッド16との隙間が確実にシールされる。しかも、真空シール機構31における摺動面にはグリース含浸リング40,41により十分量のグリースが供給される。それとともに、グリースは一対のリップパッキング37間の領域に確実に保持される。従って、真空領域側である真空チャンバ6の内部空間に、グリース中の水分等が漏れ出しにくくなっている。ゆえに、グリースの乾燥・固化が防止される。
【0032】
以上のことから、本実施形態の構成によれば、従来品に比べて長期にわたり高いシール性が維持されるばかりでなく、高い動作性及び清浄性も維持される。よって、耐久性に優れた真空シール機構付きエアシリンダ1を実現することができる。
【0033】
また、本実施形態によればグリースの外部漏れが防止されることから、ワークW1が汚染されにくくなり、ワークW1の品質低下等を未然に防止することができる。
【0034】
(2)このエアシリンダ1は、出没動作を行うロッド16を支持するための2つの軸受42,43を備えている。このため、摺動面に対して複数のグリース含浸リング46から十分量のグリースが供給される結果、常に摺動抵抗の低減が図られている。これに加えて、たとえ摺動によって磨耗粉が発生したとしても、その磨耗粉は複数あるグリース含浸リング46の内部に確実に取り込まれてしまう。このため、磨耗粉の外部への放出が防止され、周囲を汚染するようなことがない。しかも、このような軸受42,43は、シリンダ本体2においてピストン10の上下両端側の位置に、言い換えると離間した2箇所に配設されている。従って、ロッド16の出没動作時にロッド16にかかる横荷重が確実に支承され、ロッド16が振れにくくなる。
【0035】
以上のことから、上記構成によれば、長期にわたり高い動作性及び清浄性が維持され、耐久性がよりいっそう向上する。
(3)この真空シール機構付きシリンダ1は、繊維を弾性体で三次元融合した繊維集合素材にグリースを含浸させたものを、グリース含浸リング40,41,46として用いている。この種のグリース含浸リング40,41,46は、毛羽立ちが起こりにくくて高寿命であるという利点がある。これに加え、毛細管現象により十分量のグリースをその内部に保持でき、結果として長期間にわたり摺動面における摺動抵抗の低減を図ることができる。しかも、摺動面において発生した異物をその内部に確実に取り込むことができる。
【0036】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において示したY型のリップパッキング37のみに限らず、例えばU型、V型またはX型のリップパッキング等を用いても構わない。
【0037】
・ 一対のリップパッキング37間の領域に、2つまたは3つのグリース含浸リング41を配設するようにしてもよい。
・ 真空シール機構31におけるリップパッキング37の数は、2個に限定されることはなく、3つ以上であっても勿論よい。
【0038】
・ 軸受42,43におけるグリース含浸リング46の数は3個に限定されず、2個以下または4個以上であってもよい。また、軸受42,43のうちの一方または両方を省略した構成を採用してもよい。
【0039】
・ グリース含浸リング40,41,46を構成する繊維集合素材は、実施形態にて用いたものに限定されることはなく、例えばフェルト等でもよい。
・ グリース含浸リング40,41,46は必ずしも環状でなくてよく、非環状であってもよい。
【0040】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、前記潤滑油含浸体は、繊維を弾性体で三次元融合した繊維集合素材に潤滑油を含浸させたものであること。従って、この技術的思想1に記載の発明によれば、毛羽立ちが起こりにくくて高寿命であることに加え、毛細管現象により十分量の潤滑油をその内部に保持でき、しかも摺動面において発生した異物をその内部に確実に取り込むことができる。
【0041】
(2) シリンダ本体と、そのシリンダ本体内に収容されたピストンと、そのピストンに連結されたロッドと、ロッド挿通孔を有しかつ前記シリンダ本体に取り付けられた真空シール機構とを備え、前記ロッド挿通孔に挿通された前記ロッドの一端を真空領域に突出させた構造のシリンダにおいて、前記真空シール機構は、非リップ側端面を前記真空領域側に向けるとともに互いに所定間隔を隔てた状態で前記ロッド挿通孔の内周面に配設された一対の環状リップパッキングと、前記環状リップパッキング間の領域に配置された1つの第1潤滑油含浸体と、前記非リップ側端面に接触した状態で前記両環状リップパッキングごとに配置された第2潤滑油含浸体とを含むことを特徴とする真空シール機構付きシリンダ。従って、この技術的思想2に記載の発明によれば、長期にわたり高いシール性、動作性及び清浄性を維持することができ、耐久性に優れた真空シール機構付きシリンダを提供することができる。
【0042】
(3) 請求項1乃至3、技術的思想1,2のいずれか1つにおいて、前記リップパッキングは、略Y型、略V型、略U型または略X型のリップパッキングであること。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、長期にわたり高いシール性、動作性及び清浄性を維持することができ、耐久性に優れた真空シール機構付きシリンダを提供することができる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、より耐久性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、よりいっそう耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の真空シール機構付きシリンダの正面図。
【図2】同真空シール機構付きシリンダの底面図。
【図3】同真空シール機構付きシリンダの平面図。
【図4】図3のA−A線断面図
【図5】真空シール機構の要部拡大断面図。
【図6】第1の軸受の要部拡大断面図。
【図7】第2の軸受の要部拡大断面図。
【符号の説明】
1…真空シール機構付きシリンダ、2…シリンダ本体、10…ピストン、16…ロッド、31…真空シール機構、33…ロッド挿通孔、37…環状リップパッキング、40…第1潤滑油含浸体としてのグリース含浸リング、41…第2潤滑油含浸体としてのグリース含浸リング、42,43…軸受、46…第3潤滑油含浸体としてのグリース含浸リング、S1…非リップ側端面。

Claims (3)

  1. シリンダ本体と、そのシリンダ本体内に収容されたピストンと、そのピストンに連結されたロッドと、ロッド挿通孔を有しかつ前記シリンダ本体に取り付けられた真空シール機構とを備え、前記ロッド挿通孔に挿通された前記ロッドの一端を真空領域に突出させた構造のシリンダにおいて、
    前記真空シール機構は、非リップ側端面を前記真空領域側に向けるとともに互いに所定間隔を隔てた状態で前記ロッド挿通孔の内周面に配設された複数の環状リップパッキングと、前記環状リップパッキング間の領域に配置された少なくとも1つの第1潤滑油含浸体と、前記非リップ側端面に接触した状態で配置された少なくとも1つの第2潤滑油含浸体とを含むことを特徴とする真空シール機構付きシリンダ。
  2. 前記シリンダ本体は、ロッド挿通孔の内周面に第3潤滑油含浸体を複数設けた軸受を備えていることを特徴とする請求項1に記載の真空シール機構付きシリンダ。
  3. 前記軸受は、前記シリンダ本体において前記ピストンの両端側の位置にそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項2に記載の真空シール機構付きシリンダ。
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