JP4202713B2 - 即席食品等の容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯切り機能を備えた即席食品等の容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、注湯排湯構造の即席食品等の容器、例えば、即席食品として焼きそばが収納された容器は、まず、容器本体からプラスチック製の嵌合蓋を外して熱湯を注湯し、再度蓋をして乾燥麺を湯戻しし、つぎに、蓋に設けられた切り欠けを起こして湯切り口を確保した後、容器を傾けて湯をその湯切り口から排出して湯切りを行い、再度蓋を外して湯戻しした麺をほぐしながら別添のソースをまぶして、食していた(例えば、特許文献1参照。)。この嵌合蓋タイプの即席食品等の容器に以外には、シール蓋タイプがあり、蓋基材の内面側にヒートシール性樹脂層を形成した積層シートを平板状のままで使用したシール蓋を容器本体のフランジに熱溶着により剥離可能に接着している(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−2249号公報
【特許文献2】
特開平5−16283号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の嵌合蓋は、皿形に成形加工する必要があるため加工費が高くつくこと、蓋として密封性が充分でなく外からのゴミやムシなどの侵入を防ぐには不十分であることなどの問題点がある。また、シール蓋は、平板状のまま使用するので、成形加工を要する嵌合蓋よりも安価であり、湯切り機能の手段としては、シール蓋の角の一部を切り取って湯切り口としている形状のもの、あるいは、シール蓋の材料を多層として、表層を剥離可能として、剥離した後に、剥離した部分の残りの層に湯切り口が設けられている形状のものがある。しかしながら、前者の場合には、部分的に切り取るために、切り取った部分が切り取りカスとしてゴミになり、使い勝手がよくないという問題があり、後者の場合には、シール蓋の材料構成および加工工程が複雑になり、コストが高くなるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、上記のような高コストおよび密封性に欠ける嵌合蓋、そして、部分的に切り取る、あるいは、剥離する必要があるシール蓋ではなく安価な平板状のシール蓋を使用してコスト低減を図ることができ、しかも確実な湯切りを可能にする即席食品等の容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにの請求項1に記載の発明の即席食品等の容器は、底面と該底板の周辺から立上がる側壁面と該側壁面の上辺から水平方向に広がるフランジとにより一方に開口するようにトレー形状に形成された容器本体に、剥離可能に蓋体を前記フランジにシールしてなる容器であって、前記容器の一角に折れ線により折り曲げ可能な摘み部を設け、前記フランジの前記摘み部と同じ位置の一角に前記容器本体から連続して前記フランジの水平面より低い面を導液部底面とする導液部を設け、前記摘み部を折り曲げた時に、前記導液部を設けた前記フランジの一部が前記折れ線で折り曲げられると同時に切断されて前記蓋体と前記導液部との間に湯切り口が形成され、かつ、前記湯切り口を設けた容器本体の角の部分に、上辺が前記蓋体に、下辺が前記容器本体の前記底面に、両側辺が前記容器本体の前記側壁面に接し、複数の湯切り孔を有する湯切り板が、前記側壁面に設けられた保持突起で保持されていることを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の即席食品等の容器において、前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの上面側から切れ目を入れた切断手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の即席食品等の容器において、前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの下面側からV字形、U字形に線状の溝を形成した切断手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の即席食品等の容器において、前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの上面側から切れ目を入れ、前記フランジの下面側からV字形、U字形の線状の溝を形成した切断手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
以上のように構成することにより、蓋体摘み片を手指でもって蓋体を所定位置まで開封して注湯口を設けると共に、たとえば、即席焼きそば上に置かれたソース等の液体調味料を取り出した後に、該注湯口から熱湯を適量注湯し、蓋体の開封した部分を元に戻し、湯戻しが完了後に、容器の一角に折れ線により折り曲げ可能に設けられた摘み部を上方に折り曲げると、蓋体が折り曲げられると同時に、容器本体のフランジが折り曲げられ、さらに、切断手段が設けられているため、フランジが切断され、蓋体とフランジの導液部との間隙が湯切り口となり、この湯切り口から、麺やかやく等が流れ出ないように、湯のみを排出することができるものである。その後、蓋体を容器本体から完全に取り去り、湯戻しした麺をほぐしながら別添のソースをまぶすことにより食せる状態となる。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の即席食品等の容器において、前記導液部の導液部底面に前記湯切り口から湯が排出される流れ方向に沿って凸条部を設けたことを特徴とするものである。このように構成することにより、湯切り口から、麺やかやく等が流れ出ることを防止することができ、湯のみを排出することができるものである。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の即席食品等の容器において、前記蓋体をシールした前記フランジの前記湯切り口を設けた角の部分の形状を、該角を形成する両辺の前記折れ線の両端部分に浅い凹部を設け、前記摘み部が摘み易いような形状にしたことを特徴とするものである。このように構成することにより、摘み部が見た目ですぐに認識できると共に、触覚においても認識ができ、かつ、摘み部が摘み易く折り曲げ易くなる。
【0013】
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の即席食品等の容器において、前記蓋体をシールした前記フランジの前記湯切り口を設けた角の部分の形状を、該角を形成する両辺の前記折れ線の両端部分に深い凹部を設け、前記摘み部の先端部の両側を円弧状に膨らんだ係止突起とし、前記摘み部を折り曲げて、前記係止突起を前記凹部に差し込み係止可能としたことを特徴とするものである。このように構成することにより、視覚、触覚において摘み部の認識が容易となることに加えて、摘み部を折り曲げた状態で保持することができ、湯の排出をさらに容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項記載の発明は、請求項乃至7のいずれかに記載の即席食品等の容器において、前記湯切り口を設けた容器本体の角の部分に、上辺が前記蓋体に、下辺が前記容器本体の前記底面に、両側辺が前記容器本体の前記側壁面に接し、複数の湯切り孔を有する湯切り板が、前記側壁面に設けられた保持突起で保持されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、湯切りの際、湯と共に内部の麺やかやく等が流れ出ないように阻止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、具体的な実施形態を図面等を用いて以下に更に詳しく説明する。図1は本発明にかかる即席食品等の容器の第一の実施の形態の一実施例を示す斜視図、主要部分を示す部分拡大断面図、および、容器本体の主要部分を示す部分拡大斜視図であり、図2は図1の主要部を示す拡大斜視図および断面図であり、図3は摘み部の折れ線においてフランジに施す切断手段の方法を示す概略断面図であり、図4は本発明にかかる即席食品等の容器の第二の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図および湯切り口を示す図であり、図5は本発明にかかる即席食品等の容器の第二の実施の形態の他の実施例の容器本体を示す平面図、断面図および部分拡大断面図であり、図6は本発明にかかる即席食品等の容器の第三の実施の形態の一実施例を示す平面図であり、図7は本発明にかかる即席食品等の容器の第四の実施の形態の一実施例を示す平面図であり、図8は本発明にかかる即席食品等の容器の第四の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図であり、図9は本発明にかかる即席食品等の容器の第五の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図および断面図であり、図10は本発明にかかる即席食品等の容器を実際に使用する方法を説明する斜視図である。
【0016】
図中の1A、1B、1C、1D、1E、1Fは即席食品等の容器、10は容器本体、11は底面、12側壁面、12aは保持突起、13はフランジ、14は導液部、14aは導液部底面、14bは凸条部、20は蓋体、20aは蓋体摘み片、30は湯切り板、30aは湯切り孔、Mは切れ目(切断手段)、Nは溝(切断手段)、Oは湯切り口、Pは摘み部、Qは折れ線、Rは凹部、Sは注湯用開口部をそれぞれ示している。
【0017】
まず、図1は本発明に係る即席食品等の容器の第一の実施の形態の一実施例を示す斜視図、主要部分を示す部分拡大断面図および容器本体の主要部分を示す部分拡大斜視図である。この第一の実施の形態が本発明に係る即席食品等の容器の基本形態となるものであり、即席食品等の容器1Aは、図1−aに示すように、容器本体10と蓋体20とからなり、容器本体10は、略四角形状の底面11と、その底面11の周辺から立上がる側壁面12とによりトレー形状に形成され、そして、その側壁面12の上辺から水平方向に広がる所定の幅のフランジ13が設けられている。また、蓋体20は、容器本体10のフランジ13の外形と略同一の形状とし、フランジ13に剥離可能にヒートシールされ、容器本体10から剥がすための蓋体摘み片20aが設けられている。そして、即席食品等の容器1Aの一角には、折れ線Qにより折り曲げ可能な摘み部Pが設けられている。
【0018】
また、摘み部Pが設けられた同一位置のフランジ13の一角には、図1−bおよび図1−cに示すように、容器本体10から連続してフランジ13の水平面より低い面を導液部底面14aとした導液部14を設けている。内容物の湯切りをする時に、排出される湯のみがこの導液部14を通っていくように設けられている。
【0019】
図2は本発明に係る即席食品等の容器の第一の実施の形態の一実施例の主要部分を示す部分拡大斜視図および部分拡大断面図である。即席食品等の容器1Aでは、容器本体10に蓋体20をシールした状態で、図2−aに示すように、摘み部Pを折れ線Qで上方に折り曲げることにより、図2−b、cに示すように、蓋体20が折り曲げられると同時に、蓋体20がシールされた容器本体10の導液部14を含むフランジ13の角が折られ、そして、切断される。その時に、図2−dに示すように、蓋体20と容器本体10のフランジ13の導液部14との間に生じる間隙を湯切り口Oとし、この湯切り口Oから湯を排出することができるものである。従って、摘み部Pが折れ線Qで上方に折り曲げられた時に、フランジ13、特に導液部14が切断されやすいように、フランジ13、特に導液部14には、折れ線Qに切断手段が設けられている。
【0020】
この切断手段として、第一には、図3−aに示すように、容器本体10のフランジ13の上面側から切れ目Mを入れる方法がある。特に、容器本体10が多層の材料で最表面層がフィルム層である構成の場合など、最表面層のフィルム層にこの切れ目を入れる方法が効果的である。
【0021】
第二には、図3−bに示すように、容器本体10のフランジ13の下面側からV字形、U字形の溝Nを設ける方法がある。容器本体10が単一の材料からなる場合など、折り曲げて切断しやすい材料構成の場合に適用することができる。
【0022】
第三には、図3−cに示すように、第一の方法と第二の方法を組み合わせた方法で、容器本体10のフランジ13の上面側から切れ目Mを入れ、下面側からV字形、U字形の溝Nを設ける方法である。特に、容器本体10の材料構成が、折り曲げて切断しにくい材料の場合に適用する。
【0023】
いずれの方法においても、即席食品等の容器1Aの摘み部Pを折れ線Qで上方に折り曲げた時に、容器本体10のフランジ13が同様に折れ線Qで折られると同時に、切断されることが必要であり、この切断手段は、フランジ13の折れ線Qと同一線上に全長に設けるか、あるいは、部分的に設けることもできる。
【0024】
このようにして、即席食品等の容器1Aの角の摘み部Pが折れ線Qで上方に折り曲げられて、フランジ13が切断された時に、シールした蓋体20と導液部14の導液部底面14aの湯切り口Oの間隔は、内部に収容する即席麺の太さとほぼ同じか、若しくは麺の太さよりやや狭くなる程度に形成している。このような間隔に設定することが好ましく、排湯と共に麺やかやくが流出することなく、しかも湯切りをスムーズに行うことができるものである。
【0025】
つぎに、図4は本発明に係る即席食品等の容器の第二の実施の形態の一実施例の主要部分を示す部分拡大斜視図および湯切り口を示す図である。この即席食品等の容器1Bは、第一の実施の形態の形状に加えて、導液部14の導液部底面14aに、図4−aに示すように、排出される湯の流れ方向に沿って折れ線Qに交差した位置に細長く凸条部14bを設けた形状としている。この凸条部14bの天面は他のフランジ13の表面と同一面とし、蓋体20と接する高さとしている。凸条部14bの数は、図4−a、b、cに示すような1条、あるいは、図4−dに示すような2条、さらには、3条以上とすることができる。この凸条部14bを設けることによって、湯切りの際、湯と共に内部の麺やかやく等が流れ出ないように確実に阻止することができる。
【0026】
また、この凸条部14bは、図5−a、b、cの容器本体10の平面図、断面図、および、主要部分の部分拡大断面図に示すように、折れ線Qより内側に設けた形状とすることができる。この形状にすることによって、フランジ13の折れ線Qに凸条部14bが交差しない形状であるため、フランジ13の折れ線Q上に切断手段を施す加工が容易となる。
【0027】
つぎに、図6は本発明に係る即席食品等の容器の第三の実施の形態の一実施例を示す平面図である。この即席食品等の容器1Cは、第一、第二の実施の形態の形状に加えて、蓋体20をシールしたフランジ13の導液部14を設けた角の部分の形状を、図6に示すように、導液部14を設ける角を形成する両辺の角近傍で、折れ線Qの両端部分に浅い凹部Rを設けて、摘み部Pが摘み易い形状に変形している。このような形状にすることによって、摘み部Pが見た目ですぐに認識できると共に、触覚においても認識ができ、かつ、摘み部Pが摘み易く折り曲げ易くなる。
【0028】
つぎに、図7は本発明に係る即席食品等の容器の第四の実施の形態の一実施例を示す平面図であり、図8はその主要部分を示す部分拡大斜視図である。この即席食品等の容器1Dは、第一、第二、第三の実施の形態の形状に加えて、蓋体20をシールしたフランジ13の導液部14を設けた角の部分の形状を、図7に示すように、導液部14を設ける角を形成する両辺の角近傍で、折れ線Qの両端部分に深い凹部Rを設けて、摘み部Pが摘み易い形状に変形している。さらに、図8−aに示すように、摘み部Pの先端の両側は、円弧状に膨らんだ形状の係止突起pとし、摘み部Pを折れ線Qで上方に折り曲げ、そして、図8−bに示すように、その係止突起pをフランジ13の凹部Rの間に係止することができる形状としている。このような形状にすることによって、第三の実施の形態と同様に、視覚、触覚において摘み部Pの認識が容易となることに加えて、摘み部Pを折り曲げた状態で保持することができ、湯の排出をさらに容易に行うことができる。
【0029】
つぎに、図9は本発明に係る即席食品等の容器の第五の実施の形態の一実施例を示す主要部の部分拡大断面図および容器本体の主要部分の部分拡大斜視図である。この即席食品等の容器1Eは、第一、第二、第三、第四の実施の形態の形状に加えて、湯切り口Oを設けた容器本体10の角の部分に、図9に示すように、上辺は蓋体20に、下辺は容器本体10の底面11に、両側辺は容器本体10の側壁面12に接して保持されるように、湯切り板30が設けられた形状としている。この湯切り板30により、湯切り口Oを設けた容器本体10の角の部分に、三角柱状の区分された空間ができ、また、この湯切り板30には、複数の湯切り孔30aが設けられており、その湯切り板30を通してのみ湯が通る形状となっている。また、容器本体10の側壁面12には、湯切り板30をが保持するための保持突起12aを設けている。そして、湯切り孔30aの形状は、円形、多角形など、特に限定されるものではなく、大きさは、外径が1〜8mmの範囲とし、設ける位置および数は、容器の大きさや内容物の量などに合わせて適宜設定することができる。このような湯切り孔30aを有する湯切り板30設けた形状にすることによって、湯切りの際、湯と共に内部の麺やかやく等が流れ出ないようにより確実に阻止することができる。
【0030】
つぎに、容器本体10の構成としては、ポリスチレンペーパー、ハイインパクトポリスチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリアミドとポリエチレンとの積層シート、ポリアミドとポリプロピレンとの積層シート、ポリエチレンとポリプロピレンとの積層シート等を周知の真空成形法や圧空成形法で成形して容器としたもの、ポリプロピレン、ポリスチレン等の射出成形用樹脂を射出成形して容器としたもの、あるいは、発泡スチレン製容器、紙製容器、あるいは、これらからなる二重容器などの熱湯により調理する即席食品等に容器として用いられている周知のものを挙げることができる。
【0031】
また、蓋体20としては、基材の一方の面に熱接着性接着層を設けた構成からなる積層材であって、基材としては、紙、アルミニウム等の金属箔、あるいは、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やポリエステル、ポリアミド等の合成樹脂製シート(合成紙を含む)の単体ないしこれらの組み合わせによる積層体を挙げることができる。また、熱接着性接着層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂等の単体ないし複合体を挙げることができる。これらの樹脂は、容器本体の構成に応じて、易開封性となるものを適宜選択して用いればよい。また、基材には、通常印刷層が設けられている。
【0032】
つぎに、本発明の即席食品等の容器の使用方法について、第一の実施の形態である即席食品等の容器1Aを用いて、即席食品が即席焼きそばの場合を例に挙げて説明する。まず、図1に示す本発明の即席食品等の容器1Aの蓋体20に設けられた蓋体摘み片20aを手指で摘んで捲り上げて、容器本体10から約1/3程度まで蓋体20を剥離して図10−aに示すように注湯用開口部Sを設け、この注湯用開口部Sから内部に収納された調味料等を取り出して後に、また、場合によっては乾燥野菜等のかやくを入れた後に、この注湯用開口部Sから内部に所要量熱湯を注湯してから、蓋体20を再度容器に被せ(図1に示すような状態)、この状態で所要時間調理する。
【0033】
つぎに、本発明の即席食品等の容器1Aの一角に設けられた摘み部Pを、図2−a、b、cに示すように、手指で摘んで折れ線Qで上方に折り曲げる。この摘み部Pを折り曲げる時に、蓋体20が折り曲げられるが、容器本体10のフランジ13には、切断手段が設けられているため、折り曲げられて切断される。このフランジ13が切断される時には、フランジ13の導液部14も切断され、図2−dに示すように、蓋体20との間に湯切り口Oが形成される。
【0034】
さらに、図10−bに示すように、即席食品等の容器1Aの湯切り口Oが下側となるように傾けて、この湯切り口Oから容器本体10内の残湯を排出し、その後、容器本体10から蓋体20を全部捲り取って容器開口部を露出させて、調味料等を添加した後に喫食することができる。
【0035】
なお、本発明の即席食品等の容器は、本容器自体でゴミ等の異物の混入やムシ等の侵入を防止する機能を持っているが、さらに、容器全体を熱収縮フィルム等で被覆したり、あるいは、成形品からなる被せ蓋等で被覆してもよい。
【0036】
上記した第一から第五の実施の形態の即席食品等の容器は、本発明の即席食品等の容器の代表的な実施例を示したものであって、本発明の構成を逸脱しない範囲においては、すべて本発明の即席食品等の容器に含まれる。また、即席食品等の容器に設ける摘み部の大きさ、容器本体に設ける導液部の形状、凸条部の形状等は、麺の太さや、残湯の排出時間、残湯の排出時の方向安定性等の要件により、適宜構成を決めればよい。また、今まで、容器本体を略直方体形状で説明してきたが、この形状についてもこだわることなく、いろいろな多角形状、あるいは、丸形状であっても構わない。
【0037】
【実施例】
つぎに、上記の本発明について、以下に実施例をあげてさらに詳しく説明する。
【0038】
[実施例1]
まず、構成が下面側(外面側)からポリスチレン(スキン層)5μm/発泡ポリスチレン2mm/ポリスチレン(バインダー)3μm/ハイインパクトポリスチレン30μmからなる積層体を材料として、一方が開口したトレー形状でフランジを有する容器本体10を真空成形により作製した。この容器本体10には、図5に示すように、一角に容器本体10から連続してフランジ13の水平面より低い面を導液部底面14aとする導液部14を設け、その導液部底面14aには3条の凸条部14bを設けた。
【0039】
つぎに、構成が表面側から印刷層/塗工紙80g/m2/ドライラミネート層/アルミ蒸着ポリプロピレン7μm/ドライラミネート層/ホットメルト接着剤層30μmからなる積層体を材料として、容器本体10のフランジ13の外形と略同一の形状とし、フランジ13に剥離可能にヒートシールでき、容器本体10から剥がすための蓋体摘み片20aを設けた形状に作製した。
【0040】
そして、この蓋体20を内容物を充填後、容器本体10のフランジで熱接着し、また、導液部14を設けた一角には、折れ線Qにより折り曲げ可能な摘み部Pを設け、そのフランジ13の折れ線Qには上面側から切れ目Mを入れ、下面側から溝を設けた切断手段を施した本発明の即席食品等の容器を作製した。
【0041】
[実施例2]
まず、構成が下面側(外面側)からポリスチレン(スキン層)5μm/発泡ポリスチレン2mm/ポリスチレン(バインダー)3μm/ハイインパクトポリスチレン30μm/ドライラミネート層/ポリエチレン15μmからなる積層体を材料として、一方が開口したトレー形状でフランジを有する容器本体10を真空成形により作製した。この容器本体10には、一角に容器本体10から連続してフランジ13の水平面より低い面を導液部底面14aとする導液部14を設けた。
【0042】
つぎに、構成が表面側から印刷層/塗工紙80g/m2/ドライラミネート層/アルミ蒸着ポリプロピレン7μm/ドライラミネート層/ポリオレフィン系ブレンドイージーピールシーラント30g/m2からなる積層体を材料として、容器本体10のフランジ13の外形と略同一の形状とし、フランジ13に剥離可能にヒートシールでき、容器本体10から剥がすための蓋体摘み片20aを設けた形状に作製した。
【0043】
そして、この蓋体20を内容物を充填後、容器本体10のフランジで熱接着し、また、導液部14を設けた一角には、折れ線Qにより折り曲げ可能な摘み部Pを設け、図8−aに示すように、摘み部Pの先端の両側は、円弧状に膨らんだ形状の係止突起pとし、摘み部Pを折れ線Qで上方に折り曲げ、そして、図8−bに示すように、その係止突起pをフランジ13の凹部Rの間に係止することができる形状とし、そのフランジ13の折れ線Qには上面側から切れ目Mを入れ、下面側から溝を設けた切断手段を施した本発明の即席食品等の容器を作製した。
【0044】
これらの実施例1、2で作製したものを用いて、まず、蓋体20の蓋体摘み片20aを手指で掴んで捲り上げて、容器本体10から約1/3程度まで蓋体20を剥離して注湯用開口部Sを設け、この注湯用開口部Sから内部に所要量熱湯を注湯し、蓋体20の剥離した部分を再度容器本体10に被せ、この状態で所要時間調理して後に(湯戻して後に)、容器本体10に設けられた湯切り口Oが下側となるように傾けて、この湯切り口Oと蓋体20とで形成される排湯口から容器本体10内の残湯を排出した。実施例1、2共に、問題が生じることなく、スムーズに残湯を排湯することができた。また、排湯時に湯以外の麺等の流出は見られず安定して湯切りを行うことができた。
【0045】
【発明の効果】
以上、詳細を説明したように、本発明の即席食品等の容器は、注湯排湯して適食となる即席焼きそばに代表される乾燥麺、生麺等を収納する容器であって、排湯操作の手間がかからずに簡便、迅速に、かつ、確実、安全に行うことができるものである。
【0046】
すなわち、蓋体摘み片を手指でもって蓋体を所定位置まで開封して注湯口を設けると共に、たとえば、即席焼きそば上に置かれたソース等の液体調味料を取り出した後に、該注湯口から熱湯を適量注湯し、蓋体の開封した部分を元に戻し、湯戻しが完了後に、容器の一角に折れ線により折り曲げ可能に設けられた摘み部を上方に折り曲げることにより、蓋体が折り曲げられると同時に、容器本体のフランジが折り曲げられ、さらに、切断手段が設けられているため、フランジが切断され、蓋体とフランジの導液部との間隙が湯切り口となるものである。この湯切り口から、麺やかやく等が流れ出ないように、湯のみを排出することができる。
【0047】
また、この方法により湯切り口を形成することができる本発明の即席食品等の容器は、高コストおよび密封性に欠ける嵌合蓋、そして、部分的に切り取る、あるいは、剥離する必要があるシール蓋を使用した容器と比較して、安価な平板状のシール蓋を使用してコスト低減を図ることができることに加えて、確実な湯切りを可能にするという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる即席食品等の容器の第一の実施の形態の一実施例を示す斜視図、主要部分を示す部分拡大断面図、および、容器本体の主要部分を示す部分拡大斜視図である。
【図2】図1の主要部を示す拡大斜視図および断面図である。
【図3】摘み部の折れ線においてフランジに施す切断手段の方法を示す概略断面図である。
【図4】本発明にかかる即席食品等の容器の第二の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図および湯切り口を示す図である。
【図5】本発明にかかる即席食品等の容器の第二の実施の形態の他の実施例の容器本体を示す平面図、断面図および部分拡大断面図である。
【図6】本発明にかかる即席食品等の容器の第三の実施の形態の一実施例を示す平面図である。
【図7】本発明にかかる即席食品等の容器の第四の実施の形態の一実施例を示す平面図である。
【図8】本発明にかかる即席食品等の容器の第四の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図である。
【図9】本発明にかかる即席食品等の容器の第五の実施の形態の一実施例の主要部を示す拡大斜視図および断面図である。
【図10】本発明にかかる即席食品等の容器を実際に使用する方法を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1A 即席食品等の容器(第一の実施の形態)
1B 即席食品等の容器(第二の実施の形態)
1C 即席食品等の容器(第三の実施の形態)
1D 即席食品等の容器(第四の実施の形態)
1E 即席食品等の容器(第五の実施の形態)
10 容器本体
11 底面
12 側壁面
12a 保持突起
13 フランジ
14 導液部
14a 導液部底面
14b 凸条部
20 蓋体
20a 蓋体摘み片
30 湯切り板
30a 湯切り孔
M 切れ目(切断手段)
N 溝(切断手段)
O 湯切り口
P 摘み部
p 係止突起
Q 折れ線
R 凹部
S 注湯用開口部

Claims (7)

  1. 底面と該底板の周辺から立上がる側壁面と該側壁面の上辺から水平方向に広がるフランジとにより一方に開口するようにトレー形状に形成された容器本体に、剥離可能に蓋体を前記フランジにシールしてなる容器であって、
    前記容器の一角に折れ線により折り曲げ可能な摘み部を設け、前記フランジの前記摘み部と同じ位置の一角に前記容器本体から連続して前記フランジの水平面より低い面を導液部底面とする導液部を設け、前記摘み部を折り曲げた時に、前記導液部を設けた前記フランジの一部が前記折れ線で折り曲げられると同時に切断されて前記蓋体と前記導液部との間に湯切り口が形成され
    かつ、前記湯切り口を設けた容器本体の角の部分に、上辺が前記蓋体に、下辺が前記容器本体の前記底面に、両側辺が前記容器本体の前記側壁面に接し、複数の湯切り孔を有する湯切り板が、前記側壁面に設けられた保持突起で保持されていることを特徴とする即席食品等の容器。
  2. 前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの上面側から切れ目を入れた切断手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の即席食品等の容器。
  3. 前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの下面側からV字形、U字形に線状の溝を形成した切断手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の即席食品等の容器。
  4. 前記フランジにおける前記折れ線に、前記フランジの上面側から切れ目を入れ、前記フランジの下面側からV字形、U字形の線状の溝を形成した切断手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の即席食品等の容器。
  5. 前記導液部の導液部底面に前記湯切り口から湯が排出される流れ方向に沿って凸条部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の即席食品等の容器。
  6. 前記蓋体をシールした前記フランジの前記湯切り口を設けた角の部分の形状を、該角を形成する両辺の前記折れ線の両端部分に浅い凹部を設け、前記摘み部が摘み易いような形状にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の即席食品等の容器。
  7. 前記蓋体をシールした前記フランジの前記湯切り口を設けた角の部分の形状を、該角を形成する両辺の前記折れ線の両端部分に深い凹部を設け、前記摘み部の先端部の両側を円弧状に膨らんだ係止突起とし、前記摘み部を折り曲げて、前記係止突起を前記凹部に差し込み係止可能としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の即席食品等の容器。
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