JP4202535B2 - 包装袋 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状物、固形物、あるいは、これらの混合物からなる食品等の内容物を包装するための包装袋に関し、更に詳しくは、液状物、固形物、あるいは、これらの混合物からなる食品等の内容物を包装袋に収納した状態で、電子レンジにより加熱調理することにより包装袋内に発生する蒸気等を逃がし、包装袋の破裂、変形、および、破裂による内容物の吹きこぼれを防止することができる包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食べる時に電子レンジにより袋ごと加熱調理する形式の包装袋に収納された調理済あるいは半調理済等の食品、たとえば、米飯(白飯、赤飯、五目飯)、ハンバーガー、肉まん、あんまん等が市場に出回っている。しかし、このような食品を収納する包装袋は、電子レンジで包装袋ごと加熱すると、食品から発生する蒸気や内部空気の熱膨張により包装袋の内圧があがり、突然に包装袋が破袋し、包装袋に収納された食品が飛散すると共に、電子レンジ内を汚すといった問題があった。
【0003】
この問題を解決するために、(1)電子レンジで加熱調理する前に、通常は予め包装袋に尖ったもので孔を開けるなり、包装袋の一部をハサミやナイフなどで切り取るなりして、包装袋の内圧を逃がす逃げ口を設けることにより包装袋が破袋するのを防止していた。しかし、これらの内圧を逃がす方法は結構手間なものであると同時に、加熱調理が開始されて発生した蒸気は直ちに包装袋外へ放出され、蒸気による加熱蒸らし効果が低減し食味が落ちるという問題があった。
【0004】
また、(2)包装袋に弁構造の通気材を取り付け、内部圧力の上昇によって弁が開き内部圧力を逃がす構造の包装袋が考案され、上記(1)の問題を解決することができたが、この弁構造の通気材を取り付けた包装袋は、別工程で弁構造の通気材を取り付けなければならず、また、弁構造の通気材自体も構造が複雑であり、弁構造の通気材を取り付けた包装袋はコストの高いものとならざるを得ず、コスト的に非常に使い辛い包装袋であった。
【0005】
そこで、上記(1)(2)の問題を解決するものとして、(3)包装袋の内層に易剥離性を有する熱接着性樹脂層を設け、該熱接着性樹脂層で熱接着して密封した包装袋が種々考案された。この種の包装袋は、内部圧力の上昇によって熱接着した箇所が自動的に開口して内部圧力を逃がすために、熱接着した箇所が開口するまでの間は加熱蒸らし効果もあり、また、(2)の包装袋に比べるとコスト的にも安価であり、この種の包装袋に収納された電子レンジ対応食品が一部市場に出回っている。
【0006】
しかし、(3)の包装袋は、内層に一般の熱接着性樹脂層、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン等と比べるとコスト高な易剥離性を有する熱接着性樹脂層を用いるために、この易剥離性を有する熱接着性樹脂層を必要としない部分、すなわち、包装袋の大半を占める部分にも使用せざるを得ず、無駄の多い使い方となっていた。また、熱接着した箇所すべてが易剥離性を有するために、たとえば、流通時等において衝撃等の何らかの外部圧力が加わった場合に熱接着した箇所のいずれかの部分が剥離して内容物が遺漏することがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、まず第1の目的とするところは、内部圧力により自動的に開口する箇所を熱接着部の所定部(一部)に限定することにより衝撃等の外部圧力に対して熱接着部が剥離して内容物が遺漏する危険性を低減することができる包装袋を提供することにあり、その第2の目的とするところは、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、開口部を予め設けることなく包装袋に収納したままで電子レンジで蒸らし効果を奏しつつ加熱調理できる包装袋であって、かつ、高まった内部圧力を包装袋の一部が自動的に開口して逃がすことにより破裂、変形を防止できる包装袋を安価に提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のような問題点を解決すべく鋭意研究した結果、請求項1記載の発明の包装袋は、内層に熱接着性樹脂層を有する包装材を周縁熱接着部で密封した包装袋において、前記周縁熱接着部の一部を構成する前記包装袋の一端縁辺に沿って設けられた周縁熱接着部には中芯層と該中芯層の両側に前記熱接着性樹脂層と熱接着する熱接着層を備えると共に前記中芯層と前記熱接着層の層間が易剥離性に構成された長方形状の易剥離性テープを介在させ、該易剥離テープ領域内で前記包装袋の内容物収納部側に突出した突出部を有する開口予定熱接着部があって、該開口予定熱接着部の前記突出部に前記包装袋を貫通する切目もしくは切欠が形成されており、前記易剥離性テープの一方の長辺側の端縁においては、包装材の端縁と易剥離性テープの一方の長辺側の端縁が一致して接合された状態であって、前記易剥離性テープの他方の長辺側の端縁においては、中芯層と該中芯層の両側の熱接着層の端縁が一致して接合された状態であり且つ包装材と易剥離性テープの他方の長辺側の端縁近傍は接合されることなく分離領域が形成されており、前記開口予定熱接着部の前記突出部における前記分離領域の幅が前記突出部が形成されていない部分の前記分離領域の幅よりも狭いことを特徴とするものである。このように前記開口予定熱接着部に突出部を形成したことにより、加熱調理することで高まる内部圧力がこの突出部に集中してかかるために、この突出部の前記易剥離性テープの中芯層と熱接着層との層間から剥離が開始され、この剥離が前記突出部に設けられた切目もしくは切欠に到達して内部圧力を逃がすことができ、包装袋の破裂、変形を防止できると共に、剥離が開始されてからこの剥離が切目もしくは切欠に到達するまでの間は、包装袋内に収納された食品を蒸らすことができる。また、本発明の包装袋は、易剥離性テープを使用するために、包装袋の内層に易剥離性を有する熱接着性樹脂層を設けた(3)の包装袋と比べて安価な包装袋とすることができると共に、易剥離部が限定されるために流通時等において衝撃等の何らかの外部圧力が加わった場合においても(3)の包装袋と比べて内容物の遺漏等の危険性を低減することができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の包装袋において、前記突出部を有する開口予定熱接着部が前記易剥離性テープの一方の熱接着層と前記包装袋の一方の熱接着性樹脂層とを熱接着することにより形成された第1開口予定熱接着部と、前記易剥離性テープの他方の熱接着層と前記包装袋の他方の熱接着性樹脂層とを熱接着することにより形成された第2開口予定熱接着部とからなり、前記第1開封予定熱接着部または前記第2開封予定熱接着部のいずれか一方が前記易剥離性テープの全幅に亘って熱接着された開口予定熱接着部からなることを特徴とするものである。このように構成することにより、加熱調理することで高まる内部圧力がこの突出部に、より一層集中するために、低い内部圧力で剥離が開始されるために加熱料理中の消費者により安心感を与えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に更に詳しく説明する。
図1は本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の平面図、図2は包装袋本体を構成する包装材の層構成図、図3は図1のX−X線の断面図、図4は図1のY−Y線の断面図、図5は本発明に使用する易剥離性テープの層構成図、図6は図3の加熱調理途中のXーX線の断面図、図7は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図3に対応する断面図、図8は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図4に対応する断面図であり、図中の1,1'は包装袋、2は易剥離性テープ、3は切欠、10は熱接着部、20,25は開口予定熱接着部、21,23は熱接着層、22は中芯層、50は包装材、51は内層、52は外層をそれぞれ示す。
【0011】
図1は本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の平面図、図2は包装袋本体を構成する包装材の層構成図であって、包装袋1は外層52と熱接着性樹脂層である内層51とからなる矩形状の包装材50を前記内層51同士が対向するように重ね合わせ、重ね合わせた一端縁辺に該一端縁辺に平行に該一端縁辺と外端縁が一致するように易剥離性テープ2が挿設され、該易剥離性テープ2の領域内で包装袋の内容物収納部側に突出した略台形状突出部を有するように開口予定熱接着部20が熱接着することにより設けられると共に、他の三端縁辺も熱接着部10により熱接着され、四端縁辺が熱接着されて密封された四方シールタイプの包装袋であって、前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部に前記包装袋を貫通する略円形状の切欠3が形成されている。
【0012】
また、図示はしないが包装袋1の中には、たとえば、米飯(白飯、赤飯、五目飯)、ハンバーガー、肉まん、あんまん等の食品が収納されていて、該食品を食べる時に包装袋ごと電子レンジで所定時間加熱調理するタイプのものである。
【0013】
図3は図1のX−X線の断面図、図4は図1のY−Y線の断面図であって、易剥離性テープ2が包装袋1の袋本体を構成する包装材50の間に挿入されると共に、易剥離性テープ2の中芯層22の両側に設けられた熱接着層21、23と前記包装材50の内層51とがそれぞれ熱接着されて略台形状突出部を有する開口予定熱接着部20を形成し、前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部に略円形状の切欠3が設けられている。
【0014】
このように構成された包装袋1は、易剥離性テープ2を設けた開口予定熱接着部20のみが易剥離性に構成され、これ以外の他の熱接着部10は強固に熱接着されているために、上記(3)の包装袋に比べて流通時等において衝撃等の何らかの外部圧力が加わった場合においても内容物が遺漏する危険性を低減することができると共に、易剥離性に構成する箇所を易剥離性テープ2で形成するようにしたことにより上記(3)の包装袋に比べて易剥離性材料の使用量を大幅に減らすことができ、それだけ安価にすることができる。
【0015】
図5は本発明に使用する易剥離性テープの層構成図であって、易剥離性テープ2は中芯層22の両側に熱接着層21、23を形成した構成からなると共に、前記中芯層22と前記熱接着層21、23の層間が易剥離性に構成されている。このような易剥離性テープ2は前記中芯層22を形成する樹脂と前記熱接着層21、23を形成する樹脂とを適宜選択することにより作製することができる。
【0016】
ところで、前記熱接着層21、23は包装袋本体を構成する包装材50の内層51と熱接着可能な層である必要があり、包装袋本体を構成する包装材50の内層51に用いる熱接着性樹脂により決まるものであるが、前記包装材50の内層51に用いる熱接着性樹脂が備える必要のある物性としては、電子レンジで包装袋ごと加熱調理できることが大前提であり、少なくとも耐熱性に優れたものであることが必要であり、コスト等を勘案するとポリエチレン系樹脂ないしポリプロピレン系樹脂が適当であるが、電子レンジで加熱調理する食品は一般に油性食品が多く耐油性においても優れていることを勘案すると前記包装材50の内層51に用いる熱接着性樹脂としてはポリプロピレン系樹脂がより好適であり、当然のことであるが前記熱接着層21、23もポリプロピレン系樹脂ということになる。
【0017】
そこで、前記易剥離性テープ2の層構成をより具体的に説明すると、前記中芯層22にポリエチレン系樹脂を用い、前記熱接着層21、23にポリプロピレン系樹脂を用いたものを挙げることができる。前記中芯層22に用いるポリエチレン系樹脂としては、たとえば、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン等のいずれのエチレン単独重合体を使用することができる他に、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィン、または、酢酸ビニルとの結晶性、あるいは、低結晶性ないし非結晶性のランダムもしくはブロック共重合体、あるいは、これらの混合物などを挙げることができる。
【0018】
また、前記熱接着層21、23に用いるポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、高結晶性のプロピレン単独重合体の他に、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンとのランダム共重合体やこれらの混合物などを挙げることができる。なお、ランダム共重合体としては、多段重合で得られるホモポリプロピレンとの混合物であってもよい。
【0019】
そして、前記易剥離性テープ2は、通常、上記で説明した樹脂を周知の共押出し法で3層同時に押し出すことにより作製され、各層間、すなわち、前記熱接着層21と前記中芯層22との層間および前記中芯層22と前記熱接着層23との層間が易剥離性を有するように構成される。前記易剥離性テープ2を構成する各層の厚さは任意であるが、前記易剥離性テープ2の総厚としては、加工適正、コスト等を勘案すると20〜70μmが適当である。なお、包装袋1に収納される食品が油性食品ではなく耐油性を必要としない場合においては、包装袋1に用いられる包装袋本体を構成する包装材50の内層51はポリエチレン系樹脂であってもよく、この場合は当然のことながら、前記易剥離性テープ2を構成する中芯層22はポリプロピレン系樹脂、熱接着層21、23はポリエチレン系樹脂ということになる。この場合においても、上記同様に各層間が易剥離性を有するように構成される。
【0020】
次に、包装袋1の袋本体を構成する包装材50について説明する。図2に示すように包装材50は外層52と内層51との積層体であって、いずれの層を構成する材料も電子レンジを用いて加熱調理するためにマイクロ波を透過するものを用いる必要がある以外は包装袋1に求められる諸物性を満足できればよいのであって、包装袋1に収納される食品により適宜決めればよい。外層52としては、包装袋1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂を用いることができ、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール等の樹脂からなる合成樹脂製フィルムを用いることができ、未延伸フィルムあるいは1軸方向または2軸方向に延伸したフィルムのいずれのものでも使用することができ、フィルムの厚さとしては基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、コストを勘案すると12〜30μm程度が適当である。前記合成樹脂製フィルムは、必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたフィルムや酸化珪素や酸化アルミニウム等の無機物の蒸着層が形成されたフィルムとしてバリアー性を有する構成としてもよい。また、前記外層52として使用する合成樹脂製フィルムは、一般的に前記合成樹脂製フィルムの内層51側に印刷が施されることが多いために、前記外層52として使用する合成樹脂製フィルムは印刷適性が求められ、1軸方向ないし2軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。
【0021】
また、前記包装材50の内層51としては、上記で説明した理由により、ポリエチレン系樹脂ないしポリプロピレン系樹脂が適当である。またさらに、本発明においては、前記内層51と前記外層52との間に中間層(図示せず)を設けてもよく、前記中間層(図示せず)は、通常、前記内層51と前記外層52だけでは包装袋1としての機能を十分に果たすことができない場合等に設けられる。前記機能としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐寒性、耐薬品性等であり、包装袋1として要求されるこれらの最終的な機能を前記中間層(図示せず)を設けることで達成するものである。前記中間層(図示せず)として用いられる材料としては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂、ないし、これらの樹脂からなる合成樹脂製フィルム、あるいは、これらのフィルムに適宜ポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムや酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機物の蒸着層が形成されたフィルムとしてバリアー性を持たせた構成とすることもでき、また、これらの材料は適宜組み合わせて使用することができる。なお、前記中間層(図示せず)の厚さとしては、包装袋1として要求される機能を満たすことができれば良いのであって、必要に応じて適宜選ぶことができる。
【0022】
そして、前記包装材50は、前記外層52、前記内層51、あるいは、必要に応じて前記中間層(図示せず)を周知のドライラミネーション法、Tダイ押出し法等を適宜用いて貼り合わせることにより得ることができる。また、必要に応じて、コロナ放電処理やアンカーコート剤を塗工することもできる。
【0023】
次に、本発明の包装袋1の内部圧力を逃がす機構について説明する。図6は図3の加熱調理途中のXーX線の断面図であって、米飯、ハンバーガー、肉まん、あんまん等の食品(図示せず)が収納された包装袋1を電子レンジに入れて加熱調理すると、食品中から発生する蒸気や包装袋内の空気が熱膨張して内部圧力Fが高まり包装袋1はパンパンに膨れた状態になる一方で、内部圧力Fにより包装袋1の一端縁辺に易剥離性テープ2を挿設して設けられた開口予定熱接着部20の略台形状突出部で前記易剥離性テープ2の熱接着層21ないし23のいずれかがネギレA(図6においては熱接着層21がネギレ)し、該ネギレAが中芯層22と熱接着層21ないし23のいずれかの層間(図6においては熱接着層21と中芯層22との層間)に至って、図6(a)に示すように前記中芯層22と熱接着層21との層間を剥離する。最終的には図6(b)に示すように、包装袋1は前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部の前記中芯層22と熱接着層21との層間の剥離が切欠3に達して内部圧力Fを逃がし、包装袋1の破袋が防止される。なお、前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部の前記易剥離性テープ2の熱接着層21ないし23のいずれかに生じたネギレA(図6においては熱接着層21がネギレ)および中芯層22と熱接着層21ないし23のいずれかの層間(図6においては熱接着層21と中芯層22との層間)の剥離が前記切欠3に達するまでの間、包装袋1に収納された食品を蒸らすことができるために、より良い食味を得ることができる。このように包装袋1の開口予定熱接着部20を略台形状突出部を有するように構成したことにより、内部圧力がこの略台形状突出部に集中してかかることになり、この略台形状突出部以外の前記開口予定熱接着部20より速く剥離が進行する。
【0024】
図7は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図3に対応する断面図、図8は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図4に対応する断面図であって、包装袋1’は、図7、8に示すように易剥離性テープ2の一方の面(図においては熱接着層21側)が包装袋本体の内層51と全面に亘って熱接着された開口予定熱接着部25を形成し、易剥離性テープ2の他方の面(図においては熱接着層23側)が図1に示すように略台形状突出部を有する開口予定熱接着部20を形成したものであって、前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部に略円形状切欠3が形成されている以外は第1の実施形態と同じでであり説明は省略するが、このように構成することにより、第1の実施形態よりも内部圧力Fは前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部に一層集中してかかるために、図示はしないが第1の実施形態よりも低い内部圧力でも前記開口予定熱接着部20の略台形状突出部で易剥離性テープ2の熱接着層23がネギレし、このネギレが前記易剥離性テープ2の中芯層22と熱接着層23の層間へ至って前記中芯層22と前記熱接着層23の層間を剥離し、この剥離が切欠3に達して内部圧力を逃がし、包装袋1’の破袋が防止される。
【0025】
ところで、今までの説明においては、開口予定熱接着部20の突出部を略台形状としてきたが、これにこだわることはなく、切欠ないし切目が形成可能な突出部であればよいのであって、たとえば、略半円形状、略楕円形条、三角形等の多角形状等いかなる形状であってもよい。また、切欠についても略円形状としてきたが、これについてもこれに限るものでない。また、切目については説明をしなかったが、これについても、たとえば、−(マイナス)形状、+(プラス)形状、略半円形状、略舟型形状等の形状を適宜とることができ、その個数についても1個に限ることはなく複数個であっても構わない。
【0026】
【発明の効果】
本発明の包装袋は、今まで縷々説明してきたように、内部圧力により自動的に開口する箇所を易剥離性テープを挿設した熱接着部に限定することにより、衝撃等の外部圧力に対して熱接着部が剥離して内容物が遺漏する危険性を低減することができると共に、内部圧力により自動的に開口する箇所を剥離テープを挿設して形成することにより包装袋のコストを安価にすることができる。また、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、開口部を予め設けることなく包装袋に収納したままで電子レンジで蒸らし効果を奏しつつ加熱調理でき、また、高まった内部圧力を包装袋の一部が自動的に開口して逃がすことにより破裂、変形を防止できるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の平面図である。
【図2】 包装袋本体を構成する包装材の層構成図である。
【図3】 図1のX−X線の断面図である。
【図4】 図1のY−Y線の断面図である。
【図5】 本発明に使用する易剥離性テープの層構成図である。
【図6】 図3の加熱調理途中のXーX線の断面図である。
【図7】 本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図3に対応する断面図である。
【図8】 本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の図4に対応する断面図である。
【符号の説明】
1,1' 包装袋
2 易剥離性テープ
3 切欠
10 熱接着部
20,25 開口予定熱接着部
21,23 熱接着層
22 中芯層
50 包装材
51 内層
52 外層

Claims (2)

  1. 内層に熱接着性樹脂層を有する包装材を周縁熱接着部で密封した包装袋において、前記周縁熱接着部の一部を構成する前記包装袋の一端縁辺に沿って設けられた周縁熱接着部には中芯層と該中芯層の両側に前記熱接着性樹脂層と熱接着する熱接着層を備えると共に前記中芯層と前記熱接着層の層間が易剥離性に構成された長方形状の易剥離性テープを介在させ、該易剥離テープ領域内で前記包装袋の内容物収納部側に突出した突出部を有する開口予定熱接着部があって、該開口予定熱接着部の前記突出部に前記包装袋を貫通する切目もしくは切欠が形成されており、前記易剥離性テープの一方の長辺側の端縁においては、包装材の端縁と易剥離性テープの一方の長辺側の端縁が一致して接合された状態であって、前記易剥離性テープの他方の長辺側の端縁においては、中芯層と該中芯層の両側の熱接着層の端縁が一致して接合された状態であり且つ包装材と易剥離性テープの他方の長辺側の端縁近傍は接合されることなく分離領域が形成されており、前記開口予定熱接着部の前記突出部における前記分離領域の幅が前記突出部が形成されていない部分の前記分離領域の幅よりも狭いことを特徴とする包装袋。
  2. 前記突出部を有する開口予定熱接着部が前記易剥離性テープの一方の熱接着層と前記包装袋に一方の熱接着性樹脂層とを熱接着することにより形成された第1開口予定熱接着部と、前記易剥離性テープの他方の熱接着層と前記包装袋の他方の熱接着性樹脂層とを熱接着することにより形成された第2開口予定熱接着部とからなり、前記第1開口予定熱接着部または前記第2開口予定熱接着部のいずれか一方が前記易剥離性テープの全幅に亘って熱接着された開口予定熱接着部からなることを特徴とする請求項1記載の包装袋。
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