JP4202150B2 - 障害物検出装置及びその取り付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に設けられ周囲の障害物を検出する障害物検出装置に関するものであり、例えば、超音波等を送受信することにより障害物までの距離を測定して障害物を検出する障害物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の障害物検出装置においては、スペーサと障害物検出部とをクリップを用いて固定する構成にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−195225号公報(4頁左欄29行〜右欄2行)、第1図
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の障害物検出装置は、スペーサと障害物検出部とをクリップを用いて固定する為、クリップを車両外面の内部から組付ける必要があり、組付作業性が低下していた。
【0005】
また、クリップを必要とする為に、部品点数の増加を招いていた。
【0006】
また、スペーサを仮止めすることができず、クリップとスペーサと障害物検出部とを同時に組付ける必要があり、作業性が低下していた。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、車両外面内部からの作業の減少により、組付け作業性の向上を図ることができる障害物検出装置を得るものである。
【0008】
また、他の目的は、クリップを不要とすることにより、部品点数の減少を図ることができる障害物検出装置を得るものである。
【0009】
また、他の目的は、スペーサを仮止め可能とすることにより、作業性の向上を図ることができる障害物検出装置を得るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る障害物検出装置は、障害物を検出する障害物検出部と、障害物検出部が車両の外面に対して傾斜するように取付けるための取付け用スペーサと、スペーサの内周部に設けられた障害物検出部を固定する嵌合部と、スペーサに一体に成型されると共に折り曲げ可能に形成されたスペーサを車両の外面に固定する固定部材とを備え、固定部材は障害物検出部が挿入されることにより折れ曲がり車両とスペーサとを固定するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜6は本発明の実施の一形態を示すものである。
図1はスペーサ2に超音波障害物検出装置1を挿入する前の斜視図である。図2はスペーサ2に超音波障害物検出装置1を挿入途中の側面図である。図3は組付け手順を示した側面図であり、(a)、(b)、(c)の順に組付けを示すものである。図4はスペーサと超音波障害物検出装置1とを組み合わせた状態を示す側面図である。図5はスペーサの各面図及び断面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上方からみた断面図、(d)は裏面図、(e)は下方面図、(f)は側面から見た断面図である。図6はスペーサの爪部の折り曲げを説明するための図である。
【0012】
図1において、1は障害物検出部としての超音波障害検出装置であり、11は超音波センサ、12は車両側のハーネスが接続されるコネクタである。なお、コネクタは車両内部でのハーネスの接続作業性を考慮して挿入方向に対して横方向に突出するように設けられている。13は超音波障害検出装置1の胴部であり、この胴部13にはばね14aを有する金属製のばね部材14が装着される。
【0013】
2は略円環状の取り付け用スペーサであり、21は超音波障害検出装置1が挿入されることにより折れ曲がる固定部材としての固定爪、22はスペーサを車両外面(ここではバンパ)に取付ける際にそのバンパに設けられた孔に挿入されて位置決めを行うガイドピンである。なお、バンパの孔の形状を楕円状などの非対称形状にして、その内壁にガイドピンが当接するようにすればスペーサの回転方向の位置決めを行うこともでき、また、バンパの孔の内壁に一部切欠を設けて、この切欠にガイドピンが挿入されるようにしても回転方向の位置決めを行うことができる。
23はスペーサの外周部であり、24はばね部14のばね14aが嵌合する嵌合部24である。
【0014】
図3のように、自動車のバンパ5にスペーサ2を仮固定し、次に該スペーサ2に超音波障害物検出装置1をバンパ5の表面から挿入することで爪部21が起き上がり、取付穴7の外周部に嵌合する。この超音波障害物検出装置1を奥まで完全に挿入すると爪部21がバンパ穴7の内径側の面に固定される。
次に、図4で示すようにスペーサ2の外周部23の一部に窪んだ嵌合部24に超音波障害物検出装置1のバネが掛かることで固定される。
【0015】
このように、バンパ5に対してスペーサ2が爪部21により固定され、次に該スペーサ2に超音波障害物検出装置1が固定されるという連携した固定方法で成立している。
【0016】
図5は該スペーサ2の形状図面である。この場合爪部21は水平方向に付いており、傾斜は上側が狭くなるように上向きに薄くなっている。
嵌合部24は凹形状しており超音波障害物検出装置1のバネに合わせてある。
本実施の形態では傾斜角度を10度に設定しているため爪部21の裏面側に10と刻印しておくことで傾斜角度を示している。
【0017】
本実施の形態ではスペーサ2の爪部21の方向を水平にした場合、バンパ5に対して上方向に傾斜するように設定している。このように爪部21をバンパ面に対して合わせるだけで傾斜方向に対しての取付け方向を確認できるようにしてある。これは、障害物検出装置1は上下と左右方向の特性が異なる場合にも対応できる。
【0018】
図5に示すようにスペーサ2は左右対称形状であり、また爪部21、ガイドピン22についてもS面に対して垂直に形成されている。このことで金型がS面に対して分割可能な構造となる。
【0019】
該スペーサは屈曲性に強い熱可塑性樹脂でできており、例えば、PP(ポリプロピレン)PC(ポリカーボネイト)、ナイロン、PET(ポリエチレン)等の単一素材や混合材によりできているため、超音波障害物検出装置1の頭部15と同じ材料にすることも可能であり、また塗装によって色を合わせること可能である。
【0020】
また、ばね部14を障害物検知センサ1の胴部13に装着する際には、単なる挿入力により係止爪27を撓ませ、ワンタッチで装着することができ、ばね部14の装着が極めて容易である。ばね部14を胴部13から取り外すに際しては、係止爪27の先端をつまんで幅方向に撓ませることにより、係止爪27によるばね部14の嵌合係合部41の係止をワンタッチで解除することができ、ばね部14の取り外しを極めて容易に行うことができる。
【0021】
従って、このようにバンパ3に対して表面から作業ができるためバンパを外さずに超音波障害物検出装置1をスペーサ2を使って傾斜取付けもを極めて容易に行うことができる。
【0022】
このように取り付けられた障害物検出装置1は、超音波等により自動車周囲の障害物を検出する。仮にバンパ3の取付け面が下向きに傾斜していた場合には路面を感知しやすくなり、車に接触しない低い障害物を検知したり、逆に上向きすぎた面の場合に車の下端に接触する障害物を検知しにくくなるなどの現象に対して設定角度をスペーサ2によって変えることができる。
【0023】
同じ超音波障害物検出装置1にスペーサ2だけを変えるだけで多くの車種や取付け面に対応可能となるため、超音波障害物検出装置1を車種ごとに用意する必要がなくなる。
【0024】
尚、この実施の形態では障害物検出装置1について述べたがカメラやランプについても傾斜させてと取付ける場合にも適用できる。
【0025】
また、この実施の形態では障害物検出装置1をバンパへ取付ける場合について説明ししたが、車室内の内装部在に取り付ける場合にも適用することができる。
【0026】
この実施の形態によれば、障害物検出装置を車両のバンパに対してバンパ面から傾斜させて取付けるために取付け用スペーサ2を使用し該スペーサ2に障害物検出装置1が挿入することで該スペーサ2の固定爪21がバンパ5に固定される。このためバンパ5の表面よりスペーサ2を介してに障害物検出装置1を挿入することで障害物検出装置1の固定を簡単に行うことができる。
【0027】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2の固定爪21はスペーサの外周部23に対して自由に折れ曲がるようにしたため障害物検出装置1を挿入する際にあらかじめ加工して置く必要がない。
【0028】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2の固定爪21は該スペーサ2の外周部23に対して平行に形成される取付けられるまではスペーサ2の上下左右方向が容易に確認できる。
また、固定爪21が平行であるために図6(a)(b)の比較で判るように取付くまでは厚みが薄いので取扱いが容易である。
【0029】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2は上下2分轄の金型構造であるため比較的簡単で金型費用もやすくすむ。
【0030】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2の固定爪21は中心から対象に2箇所以上設けたため固定が安定する。
【0031】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2の外周部23に障害物検出装置1が固定される嵌合部24を形成していることで図4に示すように障害物検出装置1がスペーサ2に安定して固定される。
【0032】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2にバンパ5に開けられた取付け穴7に対してガイドピン22によって仮固定できることにより安定した作業ができる。
【0033】
また、障害物検出装置の取付け用スペーサ2のガイドピン22はセンサ固定面に対して垂直に形成されているため金型構造は簡単でありバンパ穴21に対して仮固定しやすい。
【0034】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、障害物を検出する障害物検出部と、障害物検出部が車両の外面に対して傾斜するように取付けるための取付け用スペーサと、スペーサの内周部に設けられた障害物検出部を固定する嵌合部と、スペーサに一体に成型されると共に折り曲げ可能に形成されたスペーサを車両の外面に固定する固定部材とを備え、固定部材は障害物検出部が挿入されることにより折れ曲がり車両とスペーサとを固定するものであるので、障害物検出部をスペーサに挿入する動作により、容易にスペーサ及び障害物検出部を車両に固定することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるスペーサに超音波障害物検出装置を挿入する前の斜視図である。
【図2】 スペーサに超音波障害物検出装置を挿入途中の側面図である。
【図3】 組付け手順を示した側面図であり、図3(a)、図3(b)、図3(c)の順に組付けを示すものである。
【図4】 スペーサと超音波障害物検出装置とを組み合わせた状態を示す側面図である。
【図5】 スペーサの各面図及び断面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上方からみた断面図、(d)は裏面図、(e)は下方面図、(f)は側面から見た断面図である。
【図6】 折り曲げを説明するための説明図である。
【符号の説明】
1:超音波障害物検出装置、2:スペーサ、5:バンパ、21:爪部、22:ガイドピン

Claims (6)

  1. 障害物を検出する障害物検出部と、
    前記障害物検出部が車両の外面に対して傾斜するように取付けるための取付け用スペーサと
    前記スペーサの内周部に設けられた前記障害物検出部を固定する嵌合部と、
    前記スペーサに一体に成型されると共に折り曲げ可能に形成された前記スペーサを前記車両の外面に固定する固定部材とを備え、
    前記固定部材は前記障害物検出部が挿入されることにより折れ曲がり前記車両と前記スペーサとを固定することを特徴とする障害物検出装置。
  2. スペーサの固定部材は前記スペーサの径方向に対して平行に形成されることを特徴とする請求項記載の障害物検出装置。
  3. スペーサは2分轄の金型により成形されるようにスペーサの軸方向の上下二方向の抜き方向を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の障害物検出装置。
  4. スペーサの固定部材はスペーサの軸方向中心から対に2箇所以上設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項記載の障害物検出装置。
  5. スペーサを車両外面に開けられた取付穴に対して仮固定するガイドピンを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項記載の障害物検出装置。
  6. スペーサのガイドピンは車両外面に開けられた取付穴に対して垂直に形成されていることを特徴とする請求項記載の障害物検出装置。
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