JP4201715B2 - エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの製造法に関する。
トリエチルアミンは、界面活性剤、繊維助剤及び浮選助剤、抗菌剤、腐蝕防止剤及び消泡剤、医薬のための添加剤を製造するための出発材料として、更に脂肪及び油のための抗酸化剤として役立つものである。このアミンは、相応するニトリル及びニトロ化合物の水素添加によって、相応するアルデヒド及びケトンの還元アミノ化によって、更に、相応するアルコールのアミノ化によって製造することができる。特に、工業的規模においては、相応するアルコール又は相当するカルボニル化合物を、担持されていてもよい金属触媒上で、水素添加条件下でアミノ化によって製造する。
エチルジメチルアミンは同様に重要な工業製品である。これは大部分が鋳造工業、いわゆるコールド・ボックス法において使用される。少量は医薬工業において使用される。
このような場合に、アルデヒド、ケトン及びニトリル、更にアルコール、即ちエタノールを、アルキルアミンの製造のための出発材料として使用することは、相応するオレフィン、即ちエテンを使用するのと比べて、出発材料の価格の理由から、原則として非経済的である。
前記アミンを製造するためのこれとは別の方法は、酸性触媒、例えば、ゼオライト、塩基性触媒、例えば金属アミド、特にアルカリ金属アミド及びアルカリ土類金属アミド、第IV副族のアミド、アルカリ金属アルコキシド又は遷移金属錯体化合物のアミドの存在で、NH又はアミンをエチレンに付加することから成る。
しかしながら、オレフィンのいわゆるヒドロアミノ化は、この反応の工業的適用においてはしばしば生じる多数の困難を有する。この例を以下に示す。
例えば、NaNH又はKNH触媒を用いたオレフィンへのNHの付加の場合、例えば、B.W.Howkら、J.Am.Chem.Soc.76(1954)、1899−1902及びR.D.Clossonら、US−A−2750417号に記載されているように、所望のアルキルアミンの空時収量は、高い温度及びオレフィン圧であってさえも、金属アミドの低い活性及び溶解性に基づき極めて小さい。US−4336162号及びUS−A−4302603号には、Rb及びCsアミドに変更することによってか、あるいは、NaNH及びKNHの共晶を使用することによって、これらの問題を解決することが記載されている。前者の場合には、極めて高い触媒の価格により技術的実現性が困難であり、また、後者の場合には、所望のアルキルアミンの空時収量が少なすぎるままである。
酸性触媒の存在での、第二級アミンを用いてのオレフィンのヒドロアミノ化は、またもや、一般には、アンモニア又は第一級アミンを用いての相応するヒドロアミノ化よりも乏しい収率及び不十分な選択率でおこなわれる。
本発明の課題は、エチルジメチルアミン及びトリメチルアミンを一工程で製造することができ、その際、製造されたエチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの所望の量を制御することができる方法を提供することである。
前記課題は、エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンを製造するための、以下の工程を含む方法によって達成されることが見出された:
(i)アルカリ金属ジメチルアミド、アルカリ金属ジエチルアミド及びアルカリ金属水素化物の群からの触媒の存在で、ジエチルアミンとジメチルアミンとの混合物とエチレンとを反応させること
(ii)触媒を除去すること
(iii)得られた混合物を、蒸留により、トリエチルアミン及びエチルジメチルアミン及び場合によりジエチルアミン及びジメチルアミンに分離すること
iv)場合により、触媒及び出発アミンを反応へと返送すること。
本発明による方法は、単純な処理工程を用いてエチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの連産を行う方法でエチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの製造を可能にし、これらのアミンの製造は単一工程で行うことができる。エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンは蒸留により相互に容易に分離することができ、かつジエチルアミン又はジエチルアミン/ジメチルアミン混合物から容易に分離することができるため、本発明による方法は2種のアミンの別個の製造と比較して有利である。ここでは、ジエチルアミン及びジメチルアミンを反応への出発材料として使用する。
本出願人による出願DE10030619.5号及びDE10041676.4号には、オレフィンをヒドロアミノ化することによるアミンの一般的な製造方法が記載されている。この方法において、オレフィンを、
a)触媒としての金属モノアルキルアミド又は金属ジアルキルアミドの存在で、第一級アミン又は第二級アミンと、あるいは
b)触媒としての無機固体酸の存在で、アンモニア又は第一級アミンと、あるいは
c)触媒としての遷移金属錯体化合物の存在で、アンモニア、第一級アミン又は第二級アミンと、
第一工程中で反応させ、かつ得られたヒドロアミノ化生成物を、第2工程中で80〜400℃の温度で、アルキル交換触媒の存在か、又は水素及びアルキル交換水素添加触媒又は脱水素触媒の存在で反応させる。
エチレンとジエチルアミン及びジメチルアミンとを一工程で一緒に、相応するエチル−及びメチル−含有アミンを製造するために使用することは前記出願においては開示されていない。
本発明による方法を以下により詳細に記載する。
第一の処理工程において、エチレンを、ヒドロアミノ化条件下で、ジエチルアミン及びジメチルアミンと反応させる。各アミンへのエチレンの付加によって、トリエチルアミン及びエチルジメチルアミンが生成される。
エチレンの相対量(部分圧)及びアミンの量によって、生成される生成物の分布を相対的に制御することが可能になる。
ジメチルアミンはエチレンと反応し、ジエチルアミンよりも安定な生成物が生じる。従って、ジエチルアミン/ジメチルアミンの混合物が存在する場合、存在するジメチルアミンの量は、トリエチルアミンが形成される前に、初めにエチレンと完全に、又は実質的に完全に反応する。従って、得られた混合物の生成物組成は、出発混合物の組成により容易に制御することができ、エチレンの不足当量はジエチルアミンの不完全な変換率をもたらす。
本発明による方法が、生成物であるエチルジメチルアミン及びトリエチルアミン及び場合により存在する二次生成物の他にもはやジエチルアミンを含有しない生成物混合物を製造するために使用されるべき場合、過剰のエチレンがヒドロアミノ化反応に使用される。一定の割合のジエチルアミンを残存すべき場合、不足当量のエチレンが使用される。
一般に、本発明によるヒドロアミノ化は、製造すべきアルキルアミンをもたらすアミンを、他の出発材料と比較して過剰で使用するというように行われる。一般的には、トリエチルアミンがより必要とされているため、出発材料であるジエチルアミン及びジメチルアミンは有利に(8〜15):1の割合で、殊に10:1の割合で使用され、従ってトリエチルアミン及びエチルジメチルアミンはこのような割合で得られる。これは通常、市場の需要に相当する。しかしながら、使用すべきジエチルアミン及びジエチルアミンの割合は、変更のきく方法で、各生成物の要求に合わせて調整することができ、これは本発明による方法の更なる利点である。
更に、有利に、著しく過剰のエチレンが添加される。
ジエチルアミン及びジメチルアミンを用いた本発明によるヒドロアミノ化は、有利に一反応工程で行われ、生成物分布は上記の通り出発材料の供給量により調節される。
本発明によるヒドロアミノ化は、アルカリ金属水素化物又はアルカリ金属のアミドを触媒として用いて行われる。
ここで使用することのできる水素化物及びアミドは、Li、Na、K、Rb又はCsの塩、好ましくはLi、Na又はKの塩、特に好ましくはNaの塩である。従って最も有利な水素化物はNaHである。
本発明により使用されるアミドは、ジエチルアミド、ジメチルアミド及び/又はエチルメチルアミドである。ジエチルアミド又はジメチルアミド又はこれら2つの任意の所望の割合での混合物を使用することは有利である。ジエチルアミドNa、ジメチルアミドNa又はこれらの混合物は殊に有利である。
このような金属アミドは、例えば溶液の形で、本発明による反応に導入することができ、その際、金属アミドは任意の所望の源からのものであってよい。
本発明の好ましい実施態様において、金属アミドは、反応への導入前に、相応するアミン、即ちジメチルアミン、エチルメチルアミン又はジエチルアミンから製造される。金属アミドは、ここでは刊行物から公知の方法に従って製造される。これらは、例えば、Houben−Weyl Methoden der organischen Chemie[Methods of organic chemistry],第4版、第XI/2巻、Thieme Verlag,Stuttgart,第182頁以下 US4595779号、WO−A93/14061号,DE−A2117970号,German Reichspatent 615,468,GB−A742790号、DE−A2613113号,US2750417号,J.Wollensak,Org.Synth.43(1963)第45頁以下及びC.A.Brown,J.Am.Chem.Soc.95(1973),第982頁以下に記載されている。一般に、アミドの製造は、アルカリ金属を、不飽和化合物、例えば電子キャリアとしてのブタジエン、イソプレン、ナフタレン、ピリジン又はスチレンの存在で、相応するアミンと反応させことにより、金属アミド又は水素化物を相応するアミンと反応させることにより、あるいは、有機金属化合物、例えばn−BuLi、MeLi、PhNa、EtMg又はEtZrを、相応するアミンと反応させることにより行われる。
アミン及びアルカリ金属からの製造において、酸化物、水酸化物、カルシウム及び別のアルカリ金属10質量%までで汚染されている工業等級のアルカリ金属が一般に使用される。その他の要素が痕跡量(>1質量%)で存在してもよいが、これらは一般に、より高い濃度でも問題となることはない。当然のことながら、上記の汚染物を有しないか、又は単に痕跡量だけ有する、前精製されたアルカリ金属を使用することも可能である。しかしながら費用の理由から、一般には工業等級のアルカリ金属が有利である。全てのアルカリ金属を使用することが可能であり、その際、Li、Na又はKを使用することは有利であり、Na又はKは更に有利であり、殊にNaは有利である。場合により、アルカリ金属の混合物を使用することも可能である。
本発明の実施態様の一つにおいて、アミンの添加の前に、アルカリ金属は適当な不活性溶剤中に分散される。使用される不活性溶剤は、有利に、飽和炭化水素、有利に低沸点パラフィン、例えばn−ブタン、i−ブタン、ペンタン及びヘキサン、シクロヘキサン及びこれらの混合物、又は、場合により分枝鎖及び飽和シクロパフィンを含む高沸点パラフィン、例えばホワイト油である。
上記の溶剤は通常は工業由来のものであり、酸性汚染物、例えば水、アルデヒド、ケトン、アミド、ニトリル又はアルコールを少量含有してもよい。
分散は、例えば適当な撹拌機、ジェットノズル、反応混合ポンプ又はポンプ及び固定ミキサーを用いてアルカリ金属の溶融温度を上回って生じ得る。アルカリ金属は、低温溶剤中に噴射されてもよいし、気相から低温溶剤に噴霧されてもよい。低温ガス中へ噴霧し、引き続き再分散させることも可能である。
更なる選択肢には、アルカリ金属を不活性溶剤と出発アミンとの混合物中へ分散させるか、又はアルカリ金属を溶剤中へ分散させ、相応する出発アミンを添加することが含まれる。もう1つの選択肢には、最終的に、アルカリ金属を生成物アミン中に分散させ、相応するアミンを添加することが含まれる。適当な場合には、別個の装置、例えば、撹拌反応器、ジェットノズル又は反応混合ポンプが分散操作のために使用される。
アミドの製造のためには、アルカリ金属は一般に微粒子の形で導入される。ナトリウムの場合、この粒子は有利に、粒子の50質量%が<1000μm、より好ましくは<300μm、特に<100μmのサイズの粒子であるようなサイズ分布を有する。
本発明の実施態様の1つにおいて、アルカリ金属をパラフィン中に分散し、アルカリ金属を反応に導入する前に、このパラフィンの少なくとも大部分を傾瀉により除去し、トリアルキルアミン及び/又はジアルキルアミンと置換する。
その後、電子キャリア、殊に、1,3−ブタジエンを単独で又は出発ジアルキルアミンと混合して計量供給する。それとは別に、電子キャリアとジアルキルアミンとを同時に添加することも可能である。
この様に、塩の形成によるアミドの生成は、適当な不飽和化合物、例えばブタジエン、イソプレン、ナフタレン、ピリジン又はスチレンの存在で進行する。本発明の有利な実施態様において、使用される不飽和化合物は、ブタジエン又はイソプレン、殊に有利に1,3−ブタジエンである。
元素金属、有利にNaからのアミド触媒の製造において、0〜150℃、有利に20〜90℃、殊に30〜70℃の温度、及び1〜200バール、殊に1〜100バール、殊に3〜50バールの圧力が保持される。アミド製造はバッチ式に、半連続的に、あるいは連続的に実施することができる。
本発明による反応を実施するのに適当な上記の触媒系は、溶液中で、懸濁液として使用することもできるし、担体に施与することもできる。
ジエチルアミン及びジメチルアミンを、触媒の製造後にエチレンと反応させる。これにより、エチルジメチルアミンとトリエチルアミンとの混合物が生じる。形成された有機アミンの相対量は、出発材料の量により制御することができる。ヒドロアミノ化が生じた後、得られたアミン混合物を以下の通り分離する。
ヒドロアミノ化において、エチレンは、触媒量のアルカリ金属ジエチル−又はジメチルアミド又はその混合物又はアルカリ金属水素化物の存在で、ジエチルアミン及びジメチルアミンを用いてヒドロアミノ化される。反応器へ通じる流れは、アンモニア0〜1質量%、有利に<0.1質量%、モノエチルアミン及びモノメチルアミン0〜5質量%、有利に<1質量%、(ジエチルアミン+ジメチルアミン)20〜80質量%、有利に40〜70質量%、トリエチルアミン0〜50質量%、有利に<40質量%、エチレン5〜50質量%、有利に10〜30質量%、触媒0.01〜20質量%、有利に0.1〜2質量%及び触媒用溶剤0〜20質量%を含有する。
バッチ式処理の場合、この流れデータは反応器中の出発濃度に相当する。
反応は種々の反応器中、例えば泡鐘塔(有利にカスケード式)、撹拌反応器、ジェットループ式反応器又は反応器カスケード中で実施することができる。反応は40〜150℃で1〜100バールで、殊に70〜120℃で5〜40バールで実施される。触媒は有利に液相中に均質に溶解された形で存在する。原則的に、触媒の溶解度を超えている場合には反応器は懸濁法で実施することができる。
反応搬出分は、当業者に公知の方法を用いて、有利に蒸留により、低沸点成分(エテン、ジメチルアミン)、高沸点成分(触媒、トリエチルアミン)及びジエチルアミンを反応搬出分から分離し、反応器に返送するというように後処理される。中沸点成分(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン)として生じる生成物は分離され、処理から除去される。
方法のバッチ式変法において、形成された付加生成物は有利に反応器から直接留去される。触媒が十分な活性を有している場合には、触媒は反応器中に残留することができるため、更なる変換のために利用することができる。
方法の連続的変法において、形成された付加物(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン)を、例えば未反応のエテンを用いたストリッピングにより反応混合物から除去することができる。しかしながら反応混合物は有利にフラッシュ蒸発へ又は直接蒸留へと導かれる。ここでは、有利に高沸点溶剤(>50質量%)中又はトリアルキルアミン(>50質量%)中に溶解され、かつ塔の底部か又は蒸発器の液相中で製造される触媒は、有利な実施態様においては反応器へと返送される。部分流は高沸点成分及び触媒を除去するために処分される。反応搬出分の熱後処理とは別の方法として、触媒を再利用又は保持するために濾過を用いることができる。低沸点成分及び中沸点成分は、当業者に公知の適当な蒸留シーケンス中で後処理され、その際、エテン、ジメチルアミン及びジエチルアミンが反応器へと返送される。
反応搬出分中に溶解されたエテンの一部を、有利にまず反応搬出分からフラッシュ蒸発で分離し、圧縮ユニットを介して反応器へと直接返送することができる。残留している反応搬出分を上記の通り処理する。
ヒドロアミノ化反応において、不活性アルキルアミン及び飽和炭化水素が反応器中に存在していてもよい。しかしながら、これらは生成物混合物の蒸留による分離を阻害するため、これらの化合物の存在は不利である。
本発明の有利な実施態様において、アミドの製造及びヒドロアミノ化は単一処理工程で実施される。
この実施態様において、アルキル化すべきアミンの1種、又は任意の所望の割合のこれらのアミンと必要量のアミドを形成するために必要な量のNaとの混合物は、有利に、まず電子キャリア化合物、有利にブタジエンの存在で反応する。電子キャリアの存在の結果として、アミドの形成が自発的に開始される。過剰のアミン、又はNaと反応してアミドに変換することのない過剰のアミンは、エチレンと反応して所望の生成物をもたらす。アミド製造において使用されるNaの量は、Na対エチレンの全量のモル比が1:5〜500、有利に1:10〜1:200、殊に1:50〜1:150となるように選択される。
アミド製造及びヒドロアミノ化が上記の通り組み合わせて行われる場合、これは、0〜150℃、有利に20〜90℃、殊に30〜70℃の温度で、1〜200バール、有利に1〜100バール、殊に3〜50バールの圧力で行われる。
大抵の場合、第一に所望される生成物はトリエチルアミンである。この場合、ジメチルアミンに対して過剰のジエチルアミンが使用される。過剰のジエチルアミン及び場合により又エチレンの量は、ここでは有利に、トリエチルアミンが、ジメチルエチルアミンに対して8〜15倍の過剰で、殊に10倍の過剰で形成されるように調節される。
上記のエチレンのヒドロアミノ化は、30〜180℃、有利に50〜100℃の温度で、1〜200バール、殊に20〜200バール、殊に30〜50バールの圧力で実施される。
上記の全ての反応変法において、オレフィンとアミンとの反応は、アミドの存在で、当業者に公知の方法で行われる。有利な実行変法の記載は、G.P.Pezら,Pure and Applied Chemistry 57(1985),第1917〜26頁、R.D.Clossonら、J.Org.Chem.22(1957)、第646〜9頁、US2501556号、D.Steinbornら、Z.Chem.29(1989)、第333頁〜4頁、D.Steinbornら、Z.Chem.26(1986)、第349頁〜59頁及びH.Lehmkuhlら、J.Organomet.Chem.55(1973)、第215頁〜20頁に見ることができる。例えば、DE−A2117970号に記載されているように、金属アルキルアミドの存在下でのオレフィンとアミンとの反応は、より少量のアンモニアの存在下で、一般には、使用されたアミンに対して<1モル%で実施することができる。
金属アルキルアミドは、DE−A−2613113号に記載されているように、反応中において、β−脱離又はHの作用の結果として金属水素化物に変換されてもよく、その際、β−脱離の場合にはイミンを形成する。DE−A2613113号、C.A.Brown、J.Am.Chem.Soc.95(3)(1973)、982頁以下又はC.A.Brown,Synthesis(1978)754頁の記載によれば、この水素化物は、第一級アミン又は第二級アミンの作用により、金属アルキルアミド及びHに再び変換されてもよく、金属水素化物が金属アルキルアミドの”静止形”のタイプとみなされうることを意味する。従って本発明の目的のためには、金属アルキルアミドと同等と考えるべきである。
本発明の有利な実施態様において、≦35、有利に20〜35、殊に有利に25〜35、極めて殊に有利に30〜35のMcEven−Streitwieser−Appleguest−Dessy スケールの酸性度を有する助触媒が使用される。McEven−Streitwieser−Appleguest−Dessy スケールは、D.J. Cram、Fundamentals of Carbanion Chemistry 1965,Acad.Press,NY,第1章に記載されている。
使用される助触媒は、有利に不飽和窒素化合物である。これはイミン又は互変異性エナミン化合物であってよい。これらは環式又は開鎖状であってよい。
有利な開鎖状窒素化合物は、開鎖状イミン又は式(I)又は(Ia)
Figure 0004201715
[式中、基R〜Rは相互に独立して水素又はアルキル基であり、これらは分枝鎖又は非分枝鎖であってよく、かつ/又は1個以上の窒素原子により中断されていてよい]
の互変異性エナミン化合物から選択される。有利に、R〜RはC〜C20−アルキル基、殊に有利にC〜C−アルキル基である。適当なアルキル基は、例えばメチル、エチル、n−又はイソ−プロピル、n−又はイソ−又はt−ブチルである。
また、R〜Rは相互に独立してシクロアルキル基であってよく、該基は上記の官能基によって、又はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基により置換されていてよく、かつ/又は1個以上の窒素原子により中断されていてよい。有利なシクロアルキル基は、3〜12個の炭素原子を有し、−これは場合により部分的に窒素原子により置換されており−その環中に、殊に有利に5〜6個の炭素原子を有する。シクロアルキル基は極めて殊に有利に非置換である。殊に適当なシクロアルキル基は、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシルである。
基R〜Rが相互に独立して、1個以上の多重結合、有利には1〜4重結合を有しているアルケニル基又はアルキニル基であることも可能である。アルケニル基又はアルキニル基は、アルキル基に相応して置換されていてよく、又は1個以上の窒素原子により中断されていてよい。
基R〜Rのうち2つが一緒になって環を形成してもよく、この環はまたもやアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基により置換されていてもよい。
殊に有利に、基R〜Rは相互に独立して、水素、メチル又はエチルであり、その際、基R〜Rは極めて殊に有利にはそれぞれの場合において水素である。
適当な環式不飽和窒素化合物は、環式エナミンであるか、又はイミンもしくはエナミンの形のN−複素環式化合物である。有利な環式エナミンは、C〜C−炭素環、殊に有利にC〜C−炭素環を有する。この炭素環は少なくとも単不飽和であり、少なくとも1個の水素原子を有するアミノ基を少なくとも1個有する。環の大きさにより、炭素環は2個以上の二重結合を有してもよい。更なる共役をなしていない環式エナミンを使用することが有利である。炭素環は、アミノ基に加え、1個又は−環の大きさにより−それ以上の基により置換されてよい。適当な基は、すでにR〜Rのために上記された基に相応するが、但し水素を除く(基を用いたこの炭素環の置換の範囲内では、水素での置換は基とは見なされない)。有利な基は、分枝鎖又は非分枝鎖であってよく、かつ1〜6個、殊に有利に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。基の数は環の大きさによるが、0〜3個の基が有利であり、炭素環は殊に有利に0又は1個、極めて殊に有利に0個の基を有する。
適当な環式不飽和窒素化合物は、例えば以下:
Figure 0004201715
[式中、基R〜R12は水素又は基R〜Rのために規定した基のうちの1つである]である。R〜R12は有利に水素、メチル基又はエチル基であり、極めて殊に有利には水素又はエチル基である。
R’は、炭素環上の単一の置換基か又は2個以上の置換基を表すことができ、その際、基R’の最大数は環炭素原子の水素原子の数に相当する。基R’の数は、有利に0〜3、殊に有利に0〜1、極めて殊に有利に0であり、即ち炭素環の全ての炭素原子が水素により置換されているが、但しアミノ基を有する炭素原子を除く。適当な基R’は相互に独立して、分枝鎖又は非分枝鎖であってよく、かつ/又は1個以上の窒素原子により中断されていてよいアルキル基である。基R’は、有利にC〜C20−アルキル基、殊に有利にC〜C−アルキル基である。適当なアルキル基は、例えばメチル、エチル、n−又はイソ−プロピル、n−又はイソ−又はt−ブチルである。
基R’は相互に独立してシクロアルキル基であってよく、該基は上記の官能基によって、又はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基により置換されていてよく、かつ/又は1個以上の窒素原子により中断されていてよい。有利なシクロアルキル基は、3〜13個の炭素原子を有し、−これは場合により部分的に窒素原子により置換されており−その環中に、殊に有利に5〜6個の炭素原子を有する。シクロアルキル基は極めて殊に有利に非置換である。殊に適当なシクロアルキル基は、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシルである。
基R’が相互に独立して、1個以上の多重結合、有利には1〜4重結合を有しているアルケニル基又はアルキニル基であることも可能である。アルケニル基又はアルキニル基は、アルキル基に相応して置換されていてよく、又は1個以上の窒素原子により中断されていてよい。
基R’のうち2つが一緒になって環を形成してもよく、この環はまたもやアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基により置換されていてもよい。
殊に有利に、基R’は相互に独立して、メチル、エチル又はn−又はイソプロピルである。
挙げられた化合物のうち、以下
Figure 0004201715
から選択された、更なる共役をなしていないエナミンは極めて殊に有利である。
イミン又はエナミンの形の有利なN−複素環式化合物は、合計で3〜20個の原子、有利に5〜12個の原子、殊に有利に5〜7個の原子を有する環式化合物である。これに関連して、N−複素環式化合物は、不可欠に存在する窒素原子に加えて、その他のヘテロ原子、有利に窒素原子を含有してよい。その他のヘテロ原子の数は、ここでは環の大きさに依る。N−複素環式化合物は、5個以上の原子の環の大きさで、有利に0〜2個のその他のヘテロ原子、殊に有利に0又は1個のその他のヘテロ原子を含有する。N−複素環式化合物の炭素原子は、その他の基を有してよい。ここで、適当な基は上記の環式エナミンの炭素環の基R’としてすでに挙げられたのと同じ基である。N原子に加え、その他のヘテロ原子、有利に窒素原子を含有するN−複素環式化合物の場合、ヘテロ原子は窒素原子を除いて炭素原子以外にその他の基R’を有してよい。イミン又はエナミン二重結合に加え、N−複素環式化合物はその他の二重結合を有してよく、該二重結合はイミン又はエナミン二重結合を生成するために共役されていてよく、又は非共役であってよい。共役二重結合を有しないN−複素環式化合物を使用することが有利である。
適当なN−複素環式化合物は、例えば以下
Figure 0004201715
である。ここでは、基R’は有利な環式エナミンと一緒に与えられた基R’と同じ意味を有する。R’は、有利に0〜環原子の数−1であり、殊に有利に、N−複素環式化合物の全ての環原子は水素原子又は基R’を有し、その際、N−複素環式環の少なくとも1個の窒素原子は水素原子を有する。
挙げられた化合物のうち、以下
Figure 0004201715
から選択された、共役二重結合を有していないN−複素環式化合物は殊に有利である。
以下の式:
Figure 0004201715
[式中、R’は上記の意味を有する]
の化合物は極めて殊に有利である。
助触媒は、殊に有利に、出発アミン及び/又は生成物アミンの脱水素の間に形成されるイミン又は互変異性エナミン化合物であるか、又は、相応するイミン又は互変異性エナミン化合物の分解生成物又は二次生成物である。助触媒は、極めて殊に有利に、出発アミンの脱水素の間に形成されるイミン又は互変異性エナミン化合物であるか、又はイミン又は互変異性エナミン化合物の分解生成物又は二次生成物である。
所望の助触媒を製造し、かつ該助触媒を別個に出発材料に添加することは可能である。しかしながら、反応(ヒドロアミノ化反応)の前又は間に現場で助触媒を製造することも可能である。ここで、助触媒の製造は、触媒として使用される水素化物又は触媒製造に使用される金属を、アルケンとの反応の前に、出発アミンとして選択されたモノ−又はジアルキルアミン(又は場合によりモノ−又はジアリールアミン又はアルキルアリールアミン)と反応させ、形成された水素を反応混合物から除去するという有利な実施態様で行われる。有利に、混合物の蒸留、及び、引き続く、気相、出発アミンと助触媒とを含有する低沸点成分フラクション、及び水素化物又は金属を含有する塔底フラクションへの分離を行う。その後、低沸点成分フラクションを塔底フラクションに添加し、上記方法を場合により繰り返し、アルケン及び場合により他の出発アミンを添加することによりヒドロアミノ化を開始させる。
所望の助触媒を反応の間に形成することも可能である。助触媒はここでは、触媒としての金属水素化物又は金属の存在でジエチルアミンとエチレンとが反応することにより反応の間に形成され、その際、得られた反応混合物を、有利に蒸留によって、気相(a)(これは水素及び未反応エチレンを含有する)、低沸点成分フラクション(b)(これは未反応出発アミン及び助触媒を含有する)、中沸点成分フラクション(c)(これは生成物アミンを含有する)及び塔底フラクション(d)(これは触媒を含有する)に分離する。フラクション(b)に新鮮な出発アミン及びエチレンを補充し、触媒を含有する塔底フラクションへ返送する。これに関連して、未反応エチレンを気相(a)から単離し、低沸点成分フラクション(b)と一緒に塔底フラクションへ返送することも可能である。
有利な実施態様において、本発明による方法は、反応の間に形成される水素を反応混合物から除去するというように行われる。これは有利に、蒸留又はストリッピングにより達成され得る。更に、蒸留において分離された残留物質が完全又は部分的に処理へ返送されることも考慮すべきである。
1つの理論にとらわれることなく、水素化ナトリウム及びジエチルアミンの反応において助触媒を現場で形成するという、助触媒の形成を導く1つの可能な機序を以下に示す。提案される機序は、金属水素化物の使用のためにも触媒の製造のためのアルカリ金属の使用のためにも有効である。
水素化ナトリウムとジエチルアミンとの反応により、極少量のNaNEtが形成される。これは恐らく以下のスキームに従って分解される:
Figure 0004201715
処理中に形成されるエナミン/イミンは、水素化ナトリウムのプロトン付加又は金属の酸化を高度に可能にするのに十分な適切な酸性度を有する。
それとは別に、又は更に、イミンは以下:
Figure 0004201715
に示される水素添加/脱水素触媒の存在での出発アミンの脱水素により製造されることもできる。
適当な水素添加/脱水素触媒は、全ての慣用の水素添加/脱水素触媒である。一般に、未担持又は担持触媒の形の遷移金属触媒が使用される。有利な遷移金属は、元素周期律表の第VIIIb族及び第Ib族から選択される。Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Pt及びCu又はこれらの金属の合金が殊に有利である。適当な担持材料は、例えば炭素、SiO、Al、ZrO及びTiOである。更に、水素添加/脱水素触媒は、Sn、Sb、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Bi及びPbから選択される促進剤/調節剤を含有してよい。適当な水素添加/脱水素触媒は、例えばラネー−Ni、ラネー−Cu、ラネー−Co、Pd/γ−Al、Pt/炭素、Ru/SiO、Pd/Sn/Cs/γ−Alである。
適当な水素添加/脱水素触媒の厳密な組成は、当業者に公知である。
本発明による方法の有利な実施態様において、水素添加/脱水素触媒は、触媒として使用される金属水素化物又は金属アミドと一緒に反応器へ導入される。
本発明による方法の有利な実施態様において、平衡を所望の助触媒の方向へと更に移動させるために、水素は上記の反応の間に系から除去される。
従って、本出願は更に、エチレンとジエチルアミン及びジメチルアミンとを、触媒としての金属水素化物又は金属アミドの存在で反応させ、その際、反応を助触媒の存在で生じさせることによる、アルキルアミン(生成物アミン)の新規の製造法を提供する。
この方法において、助触媒の形成は、現場でジエチルアミンとエチレンとの反応(ヒドロアミノ化)の前か又はジエチルアミンとエチレンとの反応の間に行われる。
更に、錯化剤が触媒製造の間と反応の間のどちらにも溶剤として存在してよい。
従って、例えば、B.J.F.Remenar(J.Am.Chem.Soc.120(1988)第4081頁以下)、H.Lehmkuhlら(J.Organomet,Chem.55(1973)第215頁以下)及びD.Steinbornら(Z.Chem.29(1989)第333頁以下)には、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルシクロヘキサンジアミン及びテトラヒドロフランを、錯化剤として使用することが記載されている。
更に、1分子当たり2個以上のアミンN原子を有するアミン、例えば、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N−過メチル化又はN−過エチル化トリエチレンテトラミン、更に500000ダルトンまでのモル質量を有するN−過メチル化又はN−過エチル化ポリイミンまで、エーテル及びポリエーテル、例えば、ジグリム、トリグリム及び相応する同族体、末端キャップ(terminally capped)ポリオール、−例えばPEG、PPG、ポリ−THF、及び分子中にアミンN原子及びエーテルO原子を含有する錯化剤、例えば、3−メトキシエチルアミン、3−(2−メトキシエトキシ)プロピルアミン又はN,N,N’,N’−テトラメチルジアミノジエチルエーテルを、反応混合物中に添加することも可能である。
触媒は、溶液、懸濁液又は典型的な触媒担体、例えばSiO、Al、TiO、ZrO、活性炭、MgO、MgAl上に担持された形で存在していてよい。好ましくは、触媒は、溶液又は懸濁液の形で、特に好ましくは溶液の形である。
エチレンのヒドロアミノ化は、回分的に(オレフィンの触媒及びアミンへの添加)、半連続的に(オレフィンの反応混合物への添加)、あるいは連続的に(すべての成分の添加)実施することができる。
それぞれの場合において、エチレン:第二級アミンとのモル比が3:1〜1:10、特に好ましくは1:1〜1:2であることが好ましい。
ヒドロアミノ化反応に引き続いて、触媒は反応混合物から除去される。これは、通常の方法によって、例えば、減圧又は大気圧下での蒸留、濾過、薄膜濾過、沈殿、水、好ましくは酸、塩溶液又はアルコールでの洗浄によって実施される。
プロトリシスされていない触媒(金属アルキルアミド又は金属水素化物)は、その後返送されてよい。
ヒドロアミノ化の間、アルキル交換反応により、所望の生成物の他に副生成物、例えばトリメチルアミン又はジエチルメチルアミンも生成され得る。この副生成物の生成は、適当な反応方法、適当な触媒の選択又はその量、及び当業者に公知のその他の方法により抑制され得る。反応は有利に、アルキル交換の結果として、副生成物が0.5質量%、有利に<0.3質量%、殊に<0.1質量%生成するように行われる。
本発明の実施態様の1つにおいて、触媒を除去した後に得られるアミン混合物を分離し、トリエチルアミンの一部分を、アンモニアを添加しながら異性化の方法でアルキル交換させる。場合による再分離に引き続き、形成されたジエチルアミンをその後出発材料として返送する。この方法では、本発明による方法を変更可能なように設計することができ、種々の生成物を市場の要求に合わせて調節することができる。
従って、当業者に公知の条件下で行われるアルキル交換は、ヒドロアミノ化のための出発アミンを提供する。
異性化/水素添加工程は、場合により、反応性蒸留として設計されてよい。
アミンのアルキル交換の上記反応は、80〜400℃の温度で実施される。
殊に、ヒドロアミノ化生成物の反応は、アルキル交換条件下で、例えばHouben Weyl 第XI/1巻、窒素化合物II、1957、Georg Thieme Verlag Stuttgart,第248頁〜第261頁に記載されているように行うことができる。
従って、アミンアルキル交換(”アミン交換”)は、脱水素触媒及び水素添加/脱水素触媒の存在下で実施される。
アルキル交換触媒として適当な脱水素触媒は、例えば2001年11月12日付の本出願人による出願DE10155524.5号に開示されている。この出願に開示されているアルキル交換触媒は、本発明の重要な部分であり、引用することにより取り入れるものとする。
気相中での反応に関しては、圧力は一般に1〜70バールである。
液相中での反応に関しては、圧力は一般に70〜250バールである。
温度は一般に80〜400℃、殊に100〜350℃、有利に120〜250℃、極めて殊に有利に150〜230℃である。
選択された温度に依り、アルキルアミン及び場合によりアンモニアの平衡は、窒素とアルキル基の立体応力及び長さとの比に依存して確立される。アルキル基の立体的要求が大きくなればなるほど、相当する第3級アルキルアミンの割合は小さくなる。
触媒上の出発材料での空間速度は、触媒1l当たり毎時0.05〜2kgの出発材料(kg/l*h)であってもよく、好ましくは0.1〜1kg/l*h、特に好ましくは0.2〜0.6kg/l*hであってよい。
得られるアミンの互いのモル比は、所望の生成物混合物に依存して、広範囲に可変であってよい。減圧後に、搬出物を留去し、ジエチルアミンを返送するか、又はトリエチルアミンを生成物として取り出すことができる。形成された全てのモノエチルアミンを反応サイクルから取り出す。アンモニアをアルキル交換へ返送することができる。
実施例1
エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの合成
250mlオートクレーブ中に、ジエチルアミナトリウム(50ミリモル)及びジエチルアミ/ジメチルアミ混合物(5モル/2モル)をアルゴンの適度な流れのもとで反応器中に導入した。撹拌しながら、反応器を操作温度(70℃)にし、その後、エテン40バールを注入した。実験の間、反応圧力をエテンを用いて40バールに保持し、試料を採取した。実験の終了後、オートクレーブを冷却し、減圧し、残留触媒をエタノールで不活性化した。
GC分析:50℃(5分)−15℃/分−280℃(25分)。運転試料を上昇管により取り出し、初期装入分をCOで冷却し、その後、試料を50%KOHで処理した。更なる詳細を第1表にまとめる。
Figure 0004201715
実験の評価により、ジメチルアミンへのエチレンの付加は、ジエチルアミンへの相応する付加よりもより迅速に進行することが示される。ジメチルエチルアミンは、短期間内(30分)で形成される。トリエチルアミンの形成は、360分後でもまだ完全には完了しない。
実施例2:
トリエチルアミンの合成におけるジエチルアミド及びジメチルアミドの活性の比較
1lオートクレーブ中に、ジメチルアミドNa及びジエチルアミドNa(それぞれ60ミリモル)及びジエチルアミン(450g、6.08モル)を、アルゴンの適度な流れのもとで反応器中に導入した。撹拌しながら、反応器を操作温度(70℃)にし、その後、エテン40バールを注入した。実験の間、反応圧力をエテンを用いて40バールに保持し、試料を採取した。実験の終了後、オートクレーブを冷却し、減圧し、残留触媒をエタノールで不活性化した。
GC分析:毛管カラム長30m、1.5μm、0.32mm Rtx−5−アミン 温度プログラム:50℃(5分)−15℃/分−280℃(25分)。運転試料を上昇管により取り出し、初期装入分をCOで冷却し、その後、試料を50%KOHで処理した。
実験の評価により、ジメチルアミドナトリウムを用いた反応の変換率は、ジエチルアミドナトリウムを用いて触媒された相応する反応の変換率よりも高いことが示される。ジメチルアミドナトリウムは、ジエチルアミドNaよりもさらに非常に安定であるため、水素化物をもたらす分解も緩慢である。同時に、更に活性であるアミドにより変換され得る。
Figure 0004201715

Claims (11)

  1. エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの製造法において、以下の工程
    (i)アルカリ金属ジメチルアミド、アルカリ金属ジエチルアミド及びアルカリ金属水素化物の群からの触媒の存在で、ジエチルアミンとジメチルアミンとの混合物とエチレンとを反応させる工程
    (ii)触媒を除去する工程
    (iii)得られた混合物を、蒸留により、トリエチルアミン及びエチルジメチルアミン及び場合によりジエチルアミン及びジメチルアミンに分離する工程
    (iv)場合により、触媒及び出発アミンを反応へと返送する工程
    を含むことを特徴とする、エチルジメチルアミン及びトリエチルアミンの製造法。
  2. ジエチルアミンを過剰に使用る、請求項1記載の方法。
  3. ジエチルアミン対ジメチルアミンの比が(8〜15):1である、請求項1又は2記載の方法。
  4. エチレンを過剰に使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. アルカリ金属を、Li、Na又はKから選択する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  6. 触媒を、ジエチルアミドNa及びジメチルアミドNa及びその混合物から選択する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  7. 金属アミドを、反応に使用する前に、ジメチルアミン又はジエチルアミン又はその混合物から自体公知の方法で製造する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  8. 反応器へ通じる流れが、アンモニア0〜1質量%、(モノエチルアミン+モノメチルアミン)0〜5質量%、(ジエチルアミン+ジメチルアミン)20〜80質量%、トリエチルアミン0〜50質量%、エチレン5〜50質量%、触媒0.01〜20質量%及び触媒用溶剤0〜20質量%を含有する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  9. アミドの製造及びヒドロアミノ化を単一処理工程で行う、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  10. 環式又は開鎖イミン、又は互変異性エナミン化合物の群からの助触媒を使用する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  11. 触媒を除去した後に得られるアミン混合物の一部分を分離し、トリエチルアミンの一部分を、アンモニアを添加しながら異性化の方法でアルキル交換し、得られたジエチルアミンを、除去に続けて出発材料として反応器へ返送する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
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