JP4198742B2 - オキシメチルホウ素化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香環にオキシメチル基(例えば、種々のアルコキシメチル基やヒドロキシメチル基)の導入反応に有用なホウ素化合物に関する。特に、本発明は、種々のアルコキシメチル基の導入反応に有用なホウ素化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物に関し、例えば、一般式、X−O−CH−BF、で表される金属アルコキシメチルトリフルオロボレート等に関する。なお、式中、Mはアルカリ金属等を示し、Xは、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基または置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基等を示し、mおよびkはそれぞれ独立して0または1を示す。
パラジウム触媒を用いて芳香環にアルコキシメチル基あるいはヒドロキシメチル基等のオキシメチル基を導入するカップリング反応において、アルコキシメチルスズ試薬等の有機スズ試薬を用いることが報告されている。この反応に用いられている有機スズ試薬として、非特許文献1に開示されているメトキシメチルトリブチルスズ試薬あるいは非特許文献2に開示されているヒドロキシメチルトリブチルスズ試薬等が報告されている。
Chem.Lett. 1984, 1225。 Chem.Lett. 1985, 997。
これらの有機スズ試薬はスズ試薬特有の毒性を有するという問題点がある。また、これらの有機スズ試薬の製造は、その多くにおいて、シリカゲルを用いたクロマトグラフィーによる精製が必要となり、工業上の大量生産に向かないという問題がある。これら問題とは別に、またはこれら問題に加えて、カップリング反応が進行しない芳香環基質や反応性の低い芳香環基質があるため、該スズ試薬は適用可能な基質に制限があるという課題もある。
芳香環へのヒドロキシメチル化についても同様の課題が存在している。
一方、オキシメチル基が導入可能なホウ素化合物は、カップリング反応への適用については知られていない。
特に、パラジウム触媒を用いて芳香環をアルコキシメチル化あるいはヒドロキシメチル化するカップリング反応において、有機スズ試薬に替わる安全性に優れた化合物が要望されている。
また、シリカゲル等を用いたクロマトグラフィー精製を必要とせず、大量生産に好適な化合物およびその製造方法も望まれている。
上記課題とは別に、またはこれら問題に加えて、有機スズ試薬を使用する場合には、通常カップリング反応が進行しない芳香環基質やクロロベンゼンのように反応性の低い芳香環基質に対しても反応が進行する化合物が望まれている。
また、種々の官能基を有するアルコキシメチル基の導入が可能である化合物も望まれている。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決することにある。
即ち、本発明の目的は、パラジウム触媒を用いて芳香環をオキシメチル化するカップリング反応において、有機スズ試薬に替わる安全性に優れた化合物を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記目的とは別に、または上記目的に加えて、調製の際に、シリカゲル等を用いたクロマトグラフィー精製を必要とせず、大量生産に好適な化合物を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、上記目的とは別に、または上記目的に加えて、有機スズ試薬ではカップリング反応が進行しない芳香環基質あるいはクロロベンゼンのような反応性の低い芳香環基質に対しても反応が進行する化合物を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記目的とは別に、または上記目的に加えて、芳香環基等へ種々の官能基を有するアルコキシメチル基の導入が可能である化合物を提供することにある。
本発明者らは、芳香環にオキシメチル基を導入可能なホウ素化合物により、上記課題を解決できることを見出した。即ち、以下の発明により、上記課題を解決できることを見出した。
<1> 芳香環にオキシメチル基を導入することができるホウ素化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物。
<2> 上記<1>において、オキシメチル基がアルコキシメチル基またはヒドロキシメチル基であるのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、ホウ素化合物がホウ酸誘導体であるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、ホウ素化合物が下記部分構造式を有するのがよい。
Figure 0004198742
<5> 下記式I
(式中、Mはアルカリ金属、N(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)を意味し;
Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基、またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示し;
mは0または1の整数を示し;
kは0または1の整数を示す。但し、m=0のとき、Xがホウ素原子と一緒になって環構造を形成することができる。)で表される化合物またはその溶媒和物:
X−O−CH−BF (式I)。
<6> 下記式I−a
(式中、Mはアルカリ金属、N(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)(但し、Mは、分子内の陰イオンとイオン対を形成する。)を意味し;
Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基、またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示す)で表される化合物:
X−O−CH−BFM (式I−a);
下記式II(式中、Xは前記定義と同義である)で表される化合物:
X−O−CH−BF (式II);または
下記式III(式中、Mは前記定義と同義であり、nは2または3の整数を示す)で表される化合物またはそれらの溶媒和物。
Figure 0004198742
<7> 上記<5>または<6>において、Mがアルカリ金属であるのがよい。
<8> 上記<5>〜<7>のいずれかにおいて、Mがカリウムまたはナトリウムであるのがよい。
<9> 上記<5>〜<8>のいずれかにおいて、5−6員非芳香族へテロ環式基がテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基、ピロリジニル基またはモルホリニル基であるのがよい。
<10> 上記<5>〜<9>のいずれかにおいて、Xが下記A1群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基であり;
A1群が、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B1群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基であり;
B1群がC1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基であるのがよい。
<11> ポタシウム t−ブトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム エトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム(2−メトキシエトキシメチル)トリフルオロボレート、ポタシウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム {[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート、ポタシウム シクロブトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム 2−ピペリジン−1−イル−エトキシ−メチル トリフルオロボレート、ポタシウム [(2−モルホリン−4−イルエトキシ)メチル] トリフルオロボレート、ポタシウム トリフルオロ[(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)メチル]ボレート、ポタシウム (1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−メチル トリフルオロボレート、テトラブチルアンモニウム メトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム {[2−(1−メチルピペラジン−4−イル)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート、ポタシウム 4−(ジメチルアミノ)ブトキシ−メチル トリフルオロボレート、ポタシウム {2−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]エトキシ}メチル トリフルオロボレート、(2−メチルプロポキシ)メチル ボロニック アシッド、ソジウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム ブトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム [[[[3R]−1−t−ブトキシカルボニル]ピロリジン−3−イル]オキシ]メチル(トリフルオロ)ボレート、ソジウム イソプロポキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム テトラヒドロピラン−4−イルオキシ−メチル トリフルオロボレート、ソジウム 2−シクロヘキシルオキシ−エトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム 3−メトキシ−1−プロポキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム (2−ヒドロキシエトキシ)メチル トリフルオロボレート、ポタシウム アセトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム ホルミルオキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム [(シクロペンチルカルボニル)オキシ]メチル トリフルオロボレート及びソジウム [(2,2−ジメチル)プロピオニルオキシ]メチル トリフルオロボレート;からなる群から選ばれる化合物またはその溶媒和物。
<P1> 下記式Iで表される化合物またはその溶媒和物:
−O−CH−BF (式I
式中、Mは、アルカリ金属を意味する。
は、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−4−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。
群は、C1−6アルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基、テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−3−イル基、テトラヒドロピラン−4−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−4−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいモルホリン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいモルホリン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペラジン−2−イル基および式−X −X (式中、X は、下記B群から選ばれる1〜2個の基を有していてもよいメチレン基を意味する。X は、式−NR (式中、R およびR は、それぞれ独立して水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する。)で表わされる基、水酸基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、アゼパン−1−イル基、アゾカン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、チオモルホリン−4−イル基または下記B群から選ばれる1個の基を有していてもよいピペラジン−1−イル基を意味する。)で表わされる基からなる群を意味する。
群は、C1−6アルキル基を意味する。
<P2> 上記<P1>において、Mがカリウムまたはナトリウムであるのがよい。
<P3> 上記<P1>において、Mがカリウムであるのがよい。
<P4> 上記<P1>〜<P3>のいずれかにおいて、Xが、下記A2群から選ばれる1個の基を有していてもよいC1−6アルキル基であるのがよい。ここで、A2群は、2−ジメチルアミノエチル基、2−メトキシエチル基およびシクロプロピルメチル基からなる群である。
<P5> 上記<P1>〜<P3>のいずれかにおいて、Xが、C1−6アルキル基、上述のA2群から選ばれる1個の基を有するエチル基または下記A2群から選ばれる1個の基を有するメチル基であるのがよい。
<P6> 上記<P1>〜<P3>のいずれかにおいて、Xが、シクロプロピルメチル基、t−ブチル基、メチル基、2−ジメチルアミノエチル基または2−メトキシエチル基であるのがよい。
<P7> 上記<P1>〜<P6>のいずれかの化合物またはその溶媒和物の、芳香環をアルコキシメチル化するカップリング反応におけるカップリング試薬としての用途。
<P8> パラジウム触媒を用いて芳香環をアルコキシメチル化するカップリング試薬であって、上記式Iで表されるカップリング試薬。
<P9> 上記<P8>において、上記<P1>〜<P6>のいずれかの特徴を有するのがよい。
本発明により、上記課題を解決することができる。
即ち、本発明により、パラジウム触媒を用いて芳香環をオキシメチル化するカップリング反応において、有機スズ試薬に替わる安全性に優れた化合物を提供することができる。
また、本発明により、上記効果とは別に、または上記効果に加えて、調製の際に、シリカゲル等を用いたクロマトグラフィー精製を必要とせず、大量生産に好適な化合物を提供することができる。
したがって、本発明にかかる化合物は、オキシメチル基を芳香環に導入するための反応試薬としても有用である。
さらに、本発明により、上記効果とは別に、または上記効果に加えて、アルコキシメチルスズ試薬ではカップリング反応が進行しない芳香環基質、あるいはクロロベンゼンのような反応性の低い芳香環基質に対しても反応が進行する化合物を提供することができる。
また、本発明により、上記効果とは別に、または上記効果に加えて、オキシメチル化の際に、種々の置換基の導入が可能である化合物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、芳香環にオキシメチル基を導入することができるホウ素化合物もしくはその塩またはそれらの溶媒和物である。
次に、本明細書において使用される各種の用語について説明する。
本発明において、「芳香環」とは、芳香性を有する環状の化合物を意味し、単環でも二環でもよく、芳香族炭化水素環式基でも芳香族へテロ環式基でもよく、また置換基を有していてもよく、具体的に例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、フラザン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、プリニル環、プテリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、シンノリン環、キナゾリン環、フタラジン環、イミダゾピリジン環、イミダゾチアゾール環、イミダゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドール環、イソインドール環、インダゾール環、ピロロピリジン環、チエノピリジン環、フロピリジン環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ピリドピリミジン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾ[1,3]ジオキソール環、チエノフラン環等が挙げられる
本発明において、「オキシメチル基」とは、アルコキシメチル基またはヒドロキシメチル基のことを意味し、加水分解等所定の処理によりヒドロキシメチル基へ変換されるものも含まれる。
本発明において、「ホウ素化合物」とは、その構造にホウ素原子を有するものを意味し、例えば、下記式(IV)で表されるようなホウ酸誘導体
XO−CH−B(OH) (式IV)
(式中、Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基、またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示す。)
や下記部分構造式で表される化合物や下記式Iで表される化合物等が挙げられるが、好ましくは式Iで表される化合物である。
Figure 0004198742
X−O−CH−BF (式I)
(式中、式中、Mはアルカリ金属、N(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)(但し、Mは、分子内の陰イオンとイオン対を形成する。)を意味し;
Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基、またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示し;
mは0または1の整数を示し;
kは0または1の整数を示す。但し、m=0のとき、Xがホウ素原子と一緒になって環構造を形成することができる。)
Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)が好ましい。
A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を意味する。なお、5−6員非芳香族へテロ環式基がテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基、ピロリジニル基またはモルホリニル基であるのが好ましい。
B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を意味する。メチル基またはt−ブチルオキシカルボニル基が好ましい。
また、本発明は、式I−aで表される化合物、式IIで表される化合物、または式IIIで表されるホウ素化合物を提供する。なお、式I−a、及びIIIにおいて、Mは上述と同義であり、式I−a、II及びIIIにおいて、Xは、上述と同義である。好ましくは、式I−aで表される化合物である。
X−O−CH−BFM (式I−a)
X−O−CH−BF (式II)
Figure 0004198742
本願において「アルカリ金属」とは、周期表1族に属する金属をいい、例えば、リチウム、ナトリウムまたはカリウム等を挙げることができる。
本願において「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の脂肪族炭化水素から任意の水素原子を1個除いて誘導される一価の基である、炭素数1〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味する。具体的には例えばメチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1−へキシル基、2−へキシル基、3−へキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、4−メチル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−2−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、2−エチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基等を挙げることができる。
また、本願において「C3−8シクロアルキル基」とは、炭素数3〜8個の環状の脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチニル基等を挙げることができる。
本願において「C1−6アルコキシ基」とは、前述した「C1−6アルキル基」が結合したオキシ基を意味する。具体的には例えばメトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、2−メチル−1−プロピルオキシ基、2−メチル−2−プロピルオキシ基、1−ブチルオキシ基、2−ブチルオキシ基、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基等を挙げることができる。
本願において「C3−8シクロアルキルオキシ基」とは前記定義の「C3−8シクロアルキル基」が結合したオキシ基を意味する。具体的には例えば、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチニルオキシ基等を挙げることができる。
本願において「C1−6アルコキシカルボニル基」とは、前記定義の「C1−6アルコキシ基」が結合したカルボニル基を意味する。具体的には例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−プロピルオキシカルボニル基、2−プロピルオキシカルボニル基等が挙げられる。
本願において「5−6員非芳香族へテロ環式基」とは、i)環を構成する原子の数が5または6であり、ii)環を構成する原子中に1〜2個のヘテロ原子を含有し、iii)環中に二重結合を1〜2個含んでいてもよく、iv)環中にカルボニル基を1〜3個含んでいてもよい、v)単環式である非芳香族性の環式基を意味し、具体例としては、例えばピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキサニル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロチオピラニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基等が挙げられる。
本願において、「C7−15アラルキル基」とは、前記「C1−6アルキル基」にC6−14アリール基(炭素数が6ないし14個の芳香族の炭化水素環式基を意味し、具体例としては、例えばフェニル基、ナフチル基(1−ナフチル基、2−ナフチル基)インデニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、ビフェニレニル基、アセナフチレニル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基等が挙げられる。)が結合した官能基を意味し、具体的に例えば、ベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、インデニルメチル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基、1−フェニルプロピル基、2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルプロピル基、2−ナフチルプロピル基、3−ナフチルプロピル基、1−フェニルブチル基、2−フェニルブチル基、3−フェニルブチル基、4−フェニルブチル基、1−ナフチルブチル基、2−ナフチルブチル基、3−ナフチルブチル基、4−ナフチルブチル基、1−フェニルペンチル基、2−フェニルペンチル基、3−フェニルペンチル基、4−フェニルペンチル基、5−フェニルペンチル基、1−ナフチルペンチル基、2−ナフチルペンチル基、3−ナフチルペンチル基、4−ナフチルペンチル基、5−ナフチルペンチル基、1−フェニルヘキシル基、2−フェニルヘキシル基、3−フェニルヘキシル基、4−フェニルヘキシル基、5−フェニルヘキシル基、6−フェニルヘキシル基、1−ナフチルヘキシル基、2−ナフチルヘキシル基、3−ナフチルヘキシル基、4−ナフチルヘキシル基、5−ナフチルヘキシルまたは6−ナフチルヘキシル基等が挙げられる。
また、本願明細書における「溶媒和物」とは、本発明にかかる化合物と溶媒により形成される溶媒和物であり、溶媒和物における溶媒の種類、溶媒和物における化合物に対する溶媒の比等、特に限定されない。
溶媒和物として好ましくは溶媒和物、アルコール和物(例えばメタノール和物、エタノール和物、プロパノール和物、イソプノパノール和物等)、エステル和物(酢酸エチル和物等)、エーテル和物(メチルエーテル和物、エチルエーテル和物、テトラハイドロフラン等)、またはジメチルホルムアミド和物等であり、特に好ましくは水和物、またはアルコール和物(例えばメタノール和物、エタノール和物)等であり、また、薬理学的に許容される溶媒が好ましい。
また、本発明は、ある面において、下記式Iで表される化合物またはその溶媒和物を提供する。
−O−CH−BF 式I
式中、Mはアルカリ金属を意味する。Mは、カリウムまたはナトリウムであるのが好ましく、より好ましくはカリウムであるのがよい。
また、式中、Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−4−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基またはテトラヒドロピラン−4−イル基を意味する。
群は、C1−6アルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基、テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−3−イル基、テトラヒドロピラン−4−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピロリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペリジン−4−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいモルホリン−2−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいモルホリン−3−イル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいピペラジン−2−イル基および式−X −X (式中、X は、下記B群から選ばれる1〜2個の基を有していてもよいメチレン基を意味する。X は、式−NR (式中、R およびR は、それぞれ独立して水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する。)で表わされる基、水酸基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、アゼパン−1−イル基、アゾカン−1−イル基、モルホリン−4−イル基、チオモルホリン−4−イル基または下記B群から選ばれる1個の基を有していてもよいピペラジン−1−イル基を意味する。)で表わされる基からなる群を意味する。
群は、C1−6アルキル基を意味する。
は、C1−6アルキル基、下記A2群から選ばれる1個の基を有するエチル基または下記A2群から選ばれる1個の基を有するメチル基であるのが好ましい。
ここで、A2群は、2−ジメチルアミノエチル基、2−メトキシエチル基およびシクロプロピルメチル基からなる群である。
また、より好ましくは、Xは、シクロプロピルメチル基、t−ブチル基、メチル基、2−ジメチルアミノエチル基または2−メトキシエチル基であるのがよい。
次に、芳香環にオキシメチル基を導入することができるホウ素化合物の製造方法について説明する。
後述するような、ボロン酸誘導体やボロン酸エステルなどの化合物とオキシメチル基を有する化合物との当業者に通常知られたカップリング反応により製造することができる。
式Iで表わされる化合物(I)および式IVで表される化合物(IV)の製造法について説明する。化合物は、例えば以下の<製造方法A>または<製造方法C>で製造することができる。
<製造方法A>
本発明の、式Iで表される化合物(I)または式IVで表される化合物(IV)は、以下に記載する方法により製造することができる。但し、本発明の化合物の製造方法は、これらに限定されるものではない。
Figure 0004198742
式中、X、M、mおよびkは、それぞれ前記定義と同意義である。Tは、ハロゲン原子またはメタンスルホニル基等の脱離基を意味する。
[工程A−1]
本工程は、溶剤中、有機金属試薬と化合物(1a)(CAS.No.668−73−3)との反応により生成するアニオン化した化合物と化合物(2a)とを反応することにより化合物(3a)を製造する工程である。
本工程は、例えば、第4版実験化学講座25(230ページ〜233ページ、実施例6・84)等、一般に用いられている方法により行うことができる。また、本工程は、より具体的には、後述の実施例2A−1等に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(2a)としては、公知の化合物、購入可能な化合物またはこれらの購入可能な化合物から当業者が通常行う方法により容易に製造することができる化合物等を用いることができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤またはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランである。
上記有機金属試薬とは、例えばn−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド等を意味するが、好適には、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)である。なお、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)は、ジイソプロピルアミンとn−ブチルリチウムより調製することができる。
反応時間は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、適宜選択されるが、好適には、アニオン化した化合物と化合物(2a)とを混合した後、下記反応温度にて1〜5時間撹拌するのが好適であり、約3時間撹拌するのがより好適である。
[アニオン化反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、試薬の添加時の温度は、−60℃以下(外温)であり、より好適には、−75℃〜−70℃(反応容器中の内温)である。
試薬添加後の温度は、−10℃〜10℃(外温)であり、より好適には、約5℃(反応容器中の内温)である。
[アニオン化した化合物と化合物(2a)との反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、試薬の添加時の温度は、−60℃以下(外温)であり、より好適には、−75℃〜−70℃(反応容器中の内温)である。
試薬添加後の温度は、−10℃〜室温(外温)であり、より好適には、室温(外温)である。
化合物(2a)は、化合物(1a)に対して0.8〜1.2倍モルの量を用いることができるが、好適には、1倍モルの量を用いることができる。
上記有機金属試薬は、化合物(1a)に対して0.8〜1.2倍モルの量を用いることができるが、好適には、1倍モルの量を用いることができる。
[工程A−2]
本工程は、溶剤中、塩基と化合物(6a)との反応により生成するアニオン化した化合物と化合物(5a)とを反応することにより化合物(3a)を製造する工程である。
本工程は、例えばWO02/08226(97ページ、実施例48)等、一般に用いられている方法により行うことができる。また、本工程は、より具体的には、後述の実施例5A−3等に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(6a)としては、公知の化合物、購入可能な化合物またはこれらの購入可能な化合物から当業者が通常行う方法により容易に製造することができる化合物等を用いることができる。
化合物(5a)としては、後述の実施例5A−2化合物または、Synthetic Communications, Vol.24, No.8, pp. 1117−1120等の記載の方法により製造することができる化合物等を用いることができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシドまたはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドである。
上記塩基とは、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム等を意味するが、好適には、水素化ナトリウムである。
反応時間は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、適宜選択されるが、好適には、化合物(6a)と塩基を混ぜた後、下記温度にて30〜60分間撹拌し、当該混合物に化合物(5a)を加えた後、下記温度で1〜12時間撹拌する。
[アニオン化反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、試薬の添加時の温度は、5℃以下(外温)であり、より好適には、0℃〜5℃(外温)である。
試薬添加後の温度は、10℃〜室温(外温)であり、より好適には、室温(外温)である。
[アニオン化した化合物と化合物(5a)との反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、試薬の添加時の温度は、5℃以下(外温)であり、より好適には、0℃〜5℃(外温)である。
試薬添加後の温度は、10℃〜室温(外温)であり、より好適には、室温(外温)である。
化合物(5a)は、化合物(6a)に対して0.5〜1.5倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.8〜1.2倍モルの量を用いることができる。
上記塩基は、化合物(6a)に対して0.5〜1.5倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.8〜1.2倍モルの量を用いることができる。
[工程A−3]
本工程は、溶剤中、有機金属試薬と化合物(3a)との反応により生成するアニオン化した化合物とボロン酸エステル(トリイソプロピルボレート、トリメチルボレート、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン等)とを反応させ、続いてハイドロゲンフルオリド塩(ポタシウム ハイドロゲンフルオリドまたはソジウム ハイドロゲンフルオリド等)とを反応させることにより化合物(I)を製造する工程である。また、本工程は、より具体的には、後述の実施例2A−2または8A-2等に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶剤またはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランである。
上記有機金属試薬とは、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、メチルリチウム等を意味するが、好適には、n−ブチルリチウムである。
下記3つの手法で 化合物(I)を得ることができるが、副反応(n−ブチルトリフルオロボレートの生成)を抑制するために下記(i)または(iii)の手法が好ましい。有機金属試薬と 化合物(3a)とを反応させて生成するアニオンが不安定な場合等、(i)では反応が困難な場合は(iii)の手法が好ましい。なお、下記(i)、(ii)および(iii)中の温度は、いずれも反応混合物中の内温を示す。
(i)溶剤中、有機金属試薬と化合物(3a)とを−75〜−60℃(好適には−75〜−70℃)、30〜120分間(好適には30〜60分間)攪拌する。次いで当該混合物に、ボロン酸エステルを−75〜−70℃で加え、その後、当該混合物を0℃〜室温(好適には0〜5℃)、10〜120分間(好適には20〜80分間)攪拌する。
当該混合物に、ハイドロゲンフルオリド塩を0〜5℃で加え、その後、水を同温度で加え、反応混合物を室温に昇温することにより、化合物(I)を得ることができる。
(ii)溶剤中、有機金属試薬と化合物(3a)とを−75〜−60℃(好適には−75〜−70℃)、30〜120分間(好適には30〜60分間)攪拌する。次いで当該混合物をカニューラを用いて、ボロン酸エステルと溶剤の混合物に−75〜−70℃で滴下し、その後、当該混合物を0℃〜室温(好適には0〜5℃)、10〜120分間(好適には20〜80分間)攪拌する。
当該混合物に、ハイドロゲンフルオリド塩を0〜5℃で加え、その後、水を同温度で加え、反応混合物を室温に昇温することにより、化合物(I)を得ることができる。
(iii)溶剤中、ボロン酸エステルと化合物(3a)の混合物に−75〜−60℃(好適には−75〜−70℃)で有機金属試薬を加え、−75〜5℃(好適には0〜5℃)、10〜120分間(好適には20〜60分間)攪拌する。
当該混合物に、ハイドロゲンフルオリド塩を0〜5℃で加え、その後、水を同温度で加え、反応混合物を室温に昇温することにより、化合物(I)を得ることができる。
上記有機金属試薬は、化合物(3a)に対して0.8〜1.2倍モルの量を用いることができるが、好適には、1倍モルの量を用いることができる。
上記ボロン酸エステルは、化合物(3a)に対して1〜2倍モルの量を用いることができるが、好適には、1〜1.2倍モルの量を用いることができる。
上記ハイドロゲンフルオリド塩は、化合物(3a)に対して3〜10倍モルの量を用いることができるが、好適には、3〜7倍モルの量を用いることができる。
[工程A−4]
本工程は、有機金属試薬と化合物(4a)との反応により生成するアニオン化した化合物とボロン酸エステルとを反応させ、続いてハイドロゲンフルオリド塩(ポタシウム ハイドロゲンフルオリドまたはソジウム ハイドロゲンフルオリド等)とを反応することにより化合物(I)を製造する工程である。
本工程は、溶剤中または化合物(4a)を溶剤として大量に用い、反応を行うことができる。また、本工程は塩基存在下行うことができる。
本工程は、例えば、第5版実験化学講座18(20ページ〜23ページ)、Tetrahedron Letters, Vol.24, No.31, pp. 3165−3168等、一般に用いられている方法により行うことができる。また、本工程は、より具体的には、後述の実施例1Aに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(4a)としては、公知の化合物、購入可能な化合物またはこれらの購入可能な化合物から当業者が通常行う方法により容易に製造することができる化合物等を用いることができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶剤等を用いることができる。好適には化合物(4a)を溶剤として大量に用いる。
上記有機金属試薬とは、t−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等を意味するが、好適には、sec−ブチルリチウムである。
上記塩基とは、ポタシウム t−ブトキシド、ポタシウム sec−ブトキシド、ポタシウム メトキシド等を意味するが、好適には、ポタシウム t−ブトキシドである。
下記温度は、特記しない限り、反応混合物中の内温を示す。
化合物(4a)と溶剤の混合物に、有機金属試薬を−75〜−60℃(好適には−75〜−70℃)で加え、次いで、−20〜0℃(好適には−10〜−5℃)5〜30分間(好適には5〜10分間)攪拌する。次いで当該混合物に、ボロン酸エステルを−75〜−70℃で加え、その後、当該混合物を10℃〜室温(好適には室温)、10〜60分間(好適には10〜30分間)攪拌する。
当該混合物に、ハイドロゲンフルオリド塩を0〜5℃(外温)で加え、その後、水を同温度で加え、反応混合物を室温に昇温することにより、化合物(I)を得ることができる。
上記塩基は、上記有機金属試薬に対して好適には、0.6〜1倍モルの量を用いることができる。
上記ボロン酸エステルは、上記有機金属試薬に対して1〜2倍モルの量を用いることができるが、好適には、1〜1.8倍モルの量を用いることができる。
上記ハイドロゲンフルオリド塩は、上記ボロン酸エステル化合物に対して3〜10倍モルの量を用いることができるが、好適には、3〜7倍モルの量を用いることができる。
[工程A−5]
本工程は、溶剤中、有機金属試薬と化合物(3a)との反応により生成するアニオン化した化合物とボロン酸エステル(トリイソプロピルボレート、トリメチルボレート、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン等)とを反応し、さらに塩基で処理することにより本発明にかかるホウ酸誘導体である化合物(IV)を製造する工程である。また、本工程は、より具体的には、後述の実施例16A−2に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶剤またはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランである。
上記有機金属試薬とは、例えば、n−ブチルリチウム、メチルリチウム等を意味するが、好適には、n−ブチルリチウムである。
上記塩基とは、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を意味するが、好適には、水酸化ナトリウムである。
溶剤中、有機金属試薬と化合物(3a)とを−75〜−60℃(好適には−75〜−70℃)、30〜120分間(好適には30〜60分間)攪拌する。次いで当該混合物に、ボロン酸エステルを−75〜−70℃で加え、その後、当該混合物を0℃〜室温(好適には0〜5℃)、10〜120分間(好適には20〜80分間)攪拌する。
当該混合物に、塩基を10〜40℃(好適には室温)で加えることにより、化合物(IV)を得ることができる。
次に化合物(I)の使用例を説明する。化合物(I)を使用することにより、各種の芳香環基質を有する化合物を製造することができる。
<製造方法B>
本発明の化合物(I)は、以下に記載する反応条件にて、反応試薬として使用することができる。但し、本発明の化合物の反応試薬としての使用は、これら反応に限定されるものではない。
Figure 0004198742
式中、X、M、mおよびkは、それぞれ前記定義と同意義である。
Zは、それぞれアルコキシ基、アルキル基およびニトロ基等の置換基群から選ばれる1〜4個の基を有していてもよい、芳香族炭化水素環(ベンゼン、ナフタレン等)または芳香族へテロ環(ピリジン、キノリン等)を意味する。Uは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を意味する。
[工程B−1]
本工程は、溶剤中、化合物(1b)と化合物(I)とを反応することにより化合物(2b)を製造する工程である。
本工程は、塩基、パラジウム化合物およびホスフィン化合物の存在下で、反応を行うことができる。
本工程は、後述の実施例B−1〜B−11及びB−13に記載された反応条件、反応後操作、精製方法を参考にして行うことができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(1b)としては、公知の化合物、購入可能な化合物またはこれらの購入可能な化合物から当業者が通常行う方法により容易に製造することができる化合物等を用いることができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシドまたはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、1,4−ジオキサンまたはトルエンである。
上記塩基とは、例えば、ポタシウム ホスフェート トリベーシック、炭酸セシウム、セシウム フルオリド等を意味するが、好適には、炭酸セシウムまたはポタシウム ホスフェート トリベーシックである。
上記パラジウム化合物とは、例えば酢酸パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、パラジウム カーボン、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、ビス(トリ-t-ブチルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、1,1’―ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(II)等を意味するが、好適には、酢酸パラジウム(II)である。
上記ホスフィン化合物とは、例えばトリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジフェニルホスフィノフェロセン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、2−ジ−t−ブチルホスフィノビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、等を意味するが、好適には、ジフェニルホスフィノフェロセン、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、または2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニルである。
反応時間は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、適宜選択されるが、好適には、試薬を加えた後、下記反応温度にて1〜72時間撹拌するのが好適であり、4〜12時間撹拌するのがより好適である。
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、好適には、60℃〜130℃(外温)であり、より好適には、95℃〜105℃(外温)である。
化合物(I)は、化合物(1b)に対して1〜3倍モルの量を用いることができるが、好適には、1〜2倍モルの量を用いることができる。
上記塩基は、化合物(I)に対して1〜4倍モルの量を用いることができるが、好適には、2〜3倍モルの量を用いることができる。
上記パラジウム化合物は、化合物(1b)に対して0.001〜0.5倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.05〜0.2倍モルの量を用いることができる。
上記ホスフィン化合物は、化合物(1b)に対して0.001〜3倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.05〜1倍モルの量を用いることができる。
[工程B−2]
本工程は、上記化合物(2b)のXがRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する。)の場合、化合物(2b)をさらに酸または塩基存在下で加水分解することにより、化合物(2c)を得る工程である。
本工程は、当業者に通常知られた加水分解の条件により行うことができる。
[工程B−3]
本工程は、上記化合物(2a)のXがRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する。)の場合、化合物(2a)から化合物(2c)を得る工程である。
本工程は、上記工程B−1と同様の条件により行うことができる。本工程は、より具体的には、後述の実施例B−12又はB−14に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
<製造方法C>
本発明の式Iで表される化合物(I)は、以下に記載する方法により製造することもできる。
Figure 0004198742
式中、X、M、mおよびkは、それぞれ前記定義と同意義である。YおよびZはそれぞれ独立して、ハロゲン原子を意味する。
上記式(2c)の一部であり下記式Xで表される基は、下記式X−1〜X−6に列挙するような環状ボロン酸エステル基を意味する。
Figure 0004198742
Figure 0004198742
[工程C−1]
本工程は、有機金属試薬と化合物(1c)との反応により生成するアニオン化した化合物とボロン酸エステルとを反応させ、続いて酸を加えることにより反応混合物を中和し、最後にピナコール等のジオールと反応させ化合物(2c)を製造する工程である。本工程は、より具体的には、後述の実施例C1又はC2に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応は、化合物(1c)とボロン酸エステルとの混合物に有機金属試薬を加え、化合物(1c)のアニオンの生成と同時にボロン酸エステルと反応させることもできる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(1c)としては、例えばクロロヨードメタン、ジブロモメタン、ブロモヨードメタン等を用いることができる。好適にはクロロヨードメタン、ジブロモメタンである。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤またはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランである。
上記ボロン酸エステルとは、例えば、トリメチルボレート、トリイソプロピルボレート等を意味するが、好適には、トリイソプロピルボレートである。
上記有機金属試薬とは、例えば、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム等を意味するが、好適には、n−ブチルリチウムである。
上記酸とは、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸−酢酸エチル溶液、塩酸−メタノール溶液等を意味するが、好適には、メタンスルホン酸、塩酸−酢酸エチル溶液である。
反応時間は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、適宜選択されるが、好適には、化合物(1c)と有機金属試薬から−78℃(外温)で調製したアニオン化した化合物と、ボロン酸エステルとの混合物を、下記温度にて1〜3時間撹拌する。下記温度にて当該混合物を中和後、続いてジオールを加え、下記反応温度にて10〜60分間撹拌する。
[アニオン化した化合物とボロン酸エステルとの反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、アニオン化した化合物とボロン酸エステルとの混合物を0℃〜室温(外温)、より好適には、室温(外温)で攪拌する。
[中和反応とジオールとの反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、中和反応およびジオールの添加時の温度は、−20℃〜室温(外温)であり、より好適には、0℃(外温)である。
ジオール添加後の温度は、0℃〜室温(外温)であり、より好適には、室温(外温)である。
ボロン酸エステルは化合物(1c)に対して0.8〜1.2倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.9〜1倍モルの量を用いることができる。
上記有機金属試薬は、化合物(1c)に対して0.8〜1.2倍モルの量を用いることができるが、好適には、0.8〜1倍モルの量を用いることができる。
[工程C−2]
本工程は、溶剤中、塩基と化合物(6a)との反応により生成するアニオン化した化合物と化合物(2c)とを反応させ、続いてハイドロゲンフルオリド塩(ポタシウム ハイドロゲンフルオリドまたはソジウム ハイドロゲンフルオリド等)と反応させることにより化合物(I)を製造する工程である。本工程は、より具体的には、後述の実施例C3〜C15に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本工程はヨウ化カリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム等のヨウ素化合物の存在下で行うこともできる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物(6a)としては、公知の化合物、購入可能な化合物またはこれらの購入可能な化合物から当業者が通常行う方法により容易に製造することができる化合物等を用いることができる。
本反応に用いる溶剤としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシドまたはこれらの混合溶剤等を用いることができ、好適には、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドである。
上記塩基とは、例えば、水素化ナトリウム、ポタシウム ビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カリウムを意味するが、好適には、水素化ナトリウムおよびポタシウム ビス(トリメチルシリル)アミドである。XがRC(=O)(Rは前記定義と同意義である)の場合は、塩基として水酸化カリウム、炭酸セシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等も用いることができ、好適には、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムである。
反応時間は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、適宜選択されるが、好適には、化合物(6a)のアニオン化反応の後、下記温度にて30〜60分間撹拌し、当該混合物に化合物(2c)を加えた後、下記温度で1〜12時間撹拌する。
[アニオン化反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる塩基によって異なり、適宜選択されるが、塩基の添加時の温度は、0℃〜室温(外温)であり、より好適には、0℃(外温)である。
塩基添加後の温度は、0℃〜70℃(外温)であり、より好適には、室温〜50℃(外温)である。
[アニオン化した化合物と化合物(2c)との反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、化合物(2c)の添加時の温度は、0℃〜室温(外温)であり、より好適には、0℃(外温)である。
化合物(2c)添加後の温度は、室温〜100℃(外温)であり、より好適には、室温〜70℃(外温)である。
[ハイドロゲンフルオリド塩を加える反応での反応温度]
反応温度は、通常、出発原料、溶剤、その他反応に用いる試薬によって異なり、適宜選択されるが、試薬の添加時の温度は、0℃〜室温(外温)であり、より好適には、0℃(外温)である。
試薬添加後の温度は、0℃〜室温(外温)であり、より好適には、室温(外温)である。
化合物(6a)は、化合物(2c)に対して1〜10倍モルの量を用いることができ、好適には、1〜1.8倍モルの量を用いることができる。
上記塩基は、化合物(2c)に対して1〜2倍モルの量を用いることができ、好適には、1〜1.8倍モルの量を用いることができる。
上記ハイドロゲンフルオリド塩は、化合物(2c)に対して2〜8倍モルの量を用いることができるが、好適には、2〜6倍モルの量を用いることができる。
なお、ハイドロゲンフルオリド塩は化合物(2c)に対して、1〜2倍モル当量添加した場合、一般式(I)におけるmが0である化合物(Xはホウ素とともに環構造を形成することができる。)、一般式(II)または(III)で表される化合物を得ることができる。
化合物(I)におけるMがアルカリ金属を意味する場合さらに、テトラアルキルアンモニウム ヒドロキシドあるいはテトラアルキルホスホニウム ヒドロキシド等を反応させることにより、MがN(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)である化合物(I)に変換することができる。本工程は、Tetrahedron Letters, Vol.42, pp. 9099−9103 を参考にして行うことができ、より具体的には、後述の実施例12Aに記載された反応条件、反応後操作、精製方法を参考にして行うことができる。なお、上記テトラアルキルアンモニウム ヒドロキシドとは、例えば、テトラブチルアンモニウム ヒドロキシドである。また、上記テトラアルキルホスホニウム ヒドロキシドとは、例えば、テトラブチルホスホニウム ヒドロキシドである。
本反応に用いる溶剤としては、ジクロロメタンあるいはクロロホルムと水の混合溶剤を用いることができる。
反応時間は、室温(外温)で1分から30分であり、好適には、1から5分である。
反応温度は、10−50℃であり、好適には、室温(外温)付近である。
なお、本工程において、ハイドロゲンフルオリド塩の添加をせずに、工程A−5と同様に塩基で処理することにより前記式(IV)で表される化合物を得ることができる。
上記各方法、各工程の反応終了後、各工程の目的化合物は常法に従い、反応混合物から採取することができる。
例えば、反応混合物全体が液体の場合、反応混合物を所望により室温に戻すか、冷却(氷冷〜−78℃)下、適宜、酸、アルカリ、酸化剤または還元剤を加えて中和し、水と酢酸エチルのような混和せずかつ目的化合物と反応しない有機溶剤を加え、目的化合物を含む層を分離する。次に、得られた層と混和せず目的化合物と反応しない溶剤を加え、目的化合物を含む層を洗浄し、当該層を分離する。加えて、当該層が有機層であれば、無水硫酸マグネシウムまたは無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤を用いて乾燥し、溶剤を留去することにより、目的化合物を採取することができる。また、当該層が水層であれば、電気的に脱塩した後、凍結乾燥することにより、目的化合物を採取することができる。
また、反応混合物全体が液体であって、かつ、可能な場合には、常圧または減圧下、目的化合物以外のもの(例えば、溶剤、試薬等)を留去することのみにより、目的化合物を採取することができる。
また、反応混合物全体が液体であって、かつ、可能な場合には、反応混合物を種々のクロマトグラフィー(薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー等)を用いることにより精製し、目的化合物を採取することができる。
さらに、目的化合物のみが固体として析出している場合、または、上記反応混合物全体が液体の場合であって、採取の過程で目的化合物のみが固体として析出した場合、まず、ろ過法により目的化合物をろ取し、ろ取した目的化合物を適当な有機または水などの無機溶剤で洗浄し、乾燥する。また,母液を上記反応混合物全体が液体の場合と同様に処理することにより、さらに目的化合物を採取することができる。
またさらに、試薬または触媒のみが固体として存在するか、または、上記反応混合物全体が液体の場合であって、採取の過程で試薬または触媒のみが固体として析出した場合であって、かつ、目的化合物が溶液に溶解している場合、まず、ろ過法により試薬または触媒をろ去し、ろ去した試薬または触媒を適当な有機または無機溶剤で洗浄し、得られる洗浄液を母液と合わせ、得られる混合液を上記反応混合物全体が液体の場合と同様に処理することにより、目的化合物を採取することができる。
特に、反応混合物に含まれる目的化合物以外のものが次工程の反応を阻害しない場合、特に目的化合物を単離することなく、反応混合物のまま、次の工程に使用することもできる。
上記製造方法AまたはCで採取した目的化合物の純度を向上させるため、適宜、再結晶法、各種クロマトグラフィー法、蒸留法を実施することができる。
採取した目的化合物が固体の場合、通常、再結晶法により目的化合物の純度を向上させることができる。再結晶法においては、目的化合物と反応しない単一溶剤または複数の混合溶剤を用いることができる。具体的には、まず目的化合物を、目的化合物と反応しない単一または複数の溶剤に、室温または加熱下に溶解する。得られる混合液を氷水等で冷却するかまたは室温にて放置することにより、その混合液から目的化合物を晶出させることができる。
採取した目的化合物が液体の場合、各種クロマトグラフィー法により目的化合物の純度を向上させることができる。一般的には、メルク社製シリカゲル60(70−230meshまたは340−400mesh)または関東化学株式会社シリカゲル60(0.040−0.050mm)のような弱酸性のシリカゲル類を用いることができる。目的化合物が酸性で不安定な場合、関東化学株式会社製中性シリカゲル60N(0.10−0.21mm)等を用いることもできる。目的化合物が塩基性を有する場合等は、富士シリシア化学株式会社製のプロピルアミンコーティングシリカゲル(NH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー)(200−350mesh)等を用いることもできる。また、目的化合物が双性イオンの構造を有する場合またはメタノール等の高極性溶剤での溶出が必要な場合等は、ナム研究所製NAM−200HまたはNAM−300Hを用いることもできる。これらのシリカゲルを用いて、目的化合物と反応しない単一または複数の溶剤で目的化合物を溶出させ、溶剤を留去することにより、純度が向上した目的化合物を得ることができる。
採取した目的化合物が液体の場合、蒸留法によっても目的化合物の純度を向上させることができる。蒸留法においては、目的化合物を室温または加熱下に減圧することにより、目的化合物を留出させることができる。
以上が本発明にかかる化合物(I)の製造方法の代表例であるが、本発明化合物の製造における原料化合物・各種試薬は、塩や水和物あるいは溶媒和物を形成していてもよく、いずれも出発原料、使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されない。用いる溶媒についても、出発原料、試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないことは言うまでもない。本発明に係る化合物(I)がフリー体として得られる場合、前記の化合物(I)が形成していてもよい塩またはそれらの溶媒和物の状態に常法に従って変換することができる。
本発明に係る化合物(I)が化合物(I)の溶媒和物として得られる場合、前記の化合物(I)のフリー体から常法に従って変換することができる。
また、本発明に係る化合物(I)について得られる種々の異性体(例えば幾何異性体、光学異性体、回転異性体、立体異性体、互変異性体、等)は、通常の分離手段、例えば、再結晶、ジアステレオマー塩法、酵素分割法、種々のクロマトグラフィー(例えば薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等)を用いることにより精製し、単離することができる。
(実施例)
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、「A」とあるのは、上記製造方法Aで製造された本発明に係る化合物(ただし、参考例16Aを除く)の例を示す。また、「B」とあるのは、上記製造方法Bによる本発明にかかる化合物を用いた例を示す。さらに、「C」とあるのは、上記製造方法Cで製造された本発明に係る化合物(ただし、参考例C1及びC2を除く)の例を示す。
(実施例1A) ポタシウム t−ブトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
t−ブチルメチルエーテル (30ml)とポタシウム t−ブトキシド(330mg、3.0mmol)の混合物に−78℃(外温)でsec−ブチルリチウム(5.0ml、 4.9mmol)を滴下した。当該混合物を内温−10℃まで昇温後、5分間攪拌させ、再び−78℃(外温)に冷却した。その後、当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(2.0ml、 8.5mmol)を滴下後、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)でテトラヒドロフラン(60ml)とポタシウム ハイドロゲンフルオリド(2.7g、34mmol)を加え、次いで水(30ml)を15分かけて滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテル(100ml)で洗浄した。固体にアセトン(200ml)を加えろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、アセトニトリルを用いて再結晶し、標記化合物(150mg、 0.77mmol、15%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 1.15(9H,
s), 2.30(2H, q, J=5.5Hz).
(実施例2A) ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(2A−1)トリブチル−メトキシメチル−スズ
Figure 0004198742
ジイソプロピルアミン(9.4ml、67mmol)とテトラヒドロフラン(150ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.4M n−ヘキサン溶液、25ml、61mmol)を滴下し、次いで反応混合物を30分間攪拌した。当該混合物へ−78℃(外温)で水素化トリブチルスズ(16ml、61mmol)を滴下し、次いで反応混合物を0℃(外温)で30分間攪拌した。反応混合物を−78℃(外温)に冷却後、反応混合物にクロロメチルメチルエーテル(4.6ml、61mmol)を滴下した。当該混合物を室温(外温)で1時間攪拌後、反応混合物に水とジエチルエーテルを加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=30:1)にて精製し、標記化合物(18g、0.52mmol、86%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.88-0.93(15H,
m), 1.26-1.35(6H, m), 1.47-1.55(6H, m) ,3.30(3H, s), 3.71(2H, t, J=6.8Hz).
(2A−2)ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
トリブチル−メトキシメチル−スズ(360mg、1.1mmol)とテトラヒドロフラン(3ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.5M n−ヘキサン溶液、0.77ml、 1.2mmol)を滴下し、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物を−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(0.30ml、 1.3mmol)とテトラヒドロフラン(5ml)の混合物にカニューラを用いて滴下し、次いで、反応混合物を室温(外温)で20分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(0.51g、6.5mmol)を加え、次いで、反応混合物に水(6ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄した。この残渣にアセトンを加えろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、得られた残渣をアセトニトリルを用いて再結晶し、標記化合物(30mg、 0.20mmol、18%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 2.39-2.43(2H,
m),3.05(3H, s).
(実施例3A)ポタシウム エトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(3A−1)トリブチル−エトキシメチル−スズ
Figure 0004198742
ジイソプロピルアミン(2.1ml、15mmol)とテトラヒドロフラン(30ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.4M n−ヘキサン溶液、5.0ml、12mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)で水素化トリブチルスズ(3.3ml、12mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で40分間攪拌した。反応混合物を−78℃(外温)に冷却後、反応混合物にエトキシメチル クロリド(1.1ml、12mmol)を滴下した。反応混合物を室温まで昇温後、反応混合物にジエチルエーテルと塩化アンモニウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:ジエチルエーテル=30:1)にて精製し、標記化合物(2.8g、7.9mmol、66%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.87-0.92(15H,
m), 1.16(3H, t, J=7.0Hz), 1.26-1.35(6H, m), 1.43-1.55(6H, m), 3.36(2H, q, J=7.0Hz),
3.74(2H, t, J=6.5Hz).
(3A−2)ポタシウム エトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
トリブチル−エトキシメチル−スズ(1.0g、2.9mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.5M n−ヘキサン溶液、2.0ml、 3.2mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で30分間攪拌した。反応混合物を−78℃(外温)で、トリイソプロピルボレート(0.73ml、 3.2mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物にカニュレーションにより滴下した。反応混合物を室温で30分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.3g、17mmol)を加え、次いで反応混合物に水(10ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテル(50ml)で洗浄した。この残渣にアセトン(100ml)を加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をアセトニトリルを用いて再結晶し、標記化合物(150mg、 0.90mmol、32%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 0.99(3H,
t, J=7.0Hz), 2.42(2H, q, J=5.6Hz), 3.18(2H, q, J=7.0Hz).
(実施例4A) ポタシウム(2−メトキシエトキシメチル)トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(4A−1)トリブチル−(2−メトキシエトキシメチル)−スズ
Figure 0004198742
ジイソプロピルアミン(2.1ml、15mmol)とテトラヒドロフラン(30ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.4M n−ヘキサン溶液、5.0ml、12mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)で水素化トリブチルスズ(3.3ml、12mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で40分間攪拌した。反応混合物を−78℃(外温)に冷却後、反応混合物に2−メトキシエトキシメチル クロリド(1.4ml、12mmol)を滴下した。室温まで昇温後、反応混合物にジエチルエーテルと塩化アンモニウム水溶液を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、標記化合物(2.6g、6.9mmol、57%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.82-0.99(15H,
m), 1.25-1.35(6H, m), 1.43-1.57(6H, m), 3.38(3H, s), 3.46-3.49(2H, m), 3.51-3.53(2H,
m), 3.79(2H, t, J=6.4Hz).
(4A−2)ポタシウム (2−メトキシエトキシメチル)トリフルオロボレート
Figure 0004198742
トリブチル−(2−メトキシエトキシメチル)−スズ(1.0g、2.6mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.5M n−ヘキサン溶液、1.9ml、 2.9mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で45分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(0.67ml、 2.9mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下し、次いで、反応混合物を室温で15分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.2g、16mmol)を加え、次いで、反応混合物に水(10ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄した。この残渣にアセトンを加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(276mg、 1.4mmol、53%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 3.37-3.27(4H,
m), 3.21(3H, s), 2.50-2.44(2H, m).
(実施例5A) ポタシウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(5A−1)トリブチルスタニル−メタノール
Figure 0004198742
ジイソプロピルアミン(62ml、0.44mol)とテトラヒドロフラン(1000ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.6M n−ヘキサン溶液、100ml、0.26mol)とn−ブチルリチウム(1.6M n−ヘキサン溶液、95ml、0.15mol)を滴下し、次いで、反応混合物を30分間攪拌した。当該混合物へ−78℃(外温)で水素化トリブチルスズ(100ml、0.37mol)を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で60分間攪拌した。反応混合物を−78℃(外温)に冷却後、反応混合物にパラホルムアルデヒド(13g、0.15mol)を加えた。反応混合物を徐々に室温まで昇温し、次いで、反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物に水、塩化アンモニウム水溶液、ジエチルエーテルを加え、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣を中性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:ジエチルエーテル=4:1)にて精製し、標記化合物(95g、0.30mol、80%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.88-0.94(15H,
m), 1.27-1.36(6H, m), 1.49-1.55(6H, m), 4.02(2H, dd, J=1.8, 6.6Hz).
(5A−2)トリブチル−ヨードメチル−スズ
Figure 0004198742
トリフェニルホスフィン(70g、0.27mol)とテトラヒドロフラン(500ml)の混合物に0℃(外温)でN−ヨードスクシンイミド(60g、0.27mmol)とテトラヒドロフラン(500ml)の混合物を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で30分間攪拌した。当該混合物へ0℃(外温)でトリブチルスタニル−メタノール(71g、0.22mol)を滴下し、次いで反応混合物を0℃(外温)で20分間攪拌した。反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物にジエチルエーテルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣にヘプタン(400ml)を加えろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン)にて精製し、標記化合物(90g、0.21mol、94%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.91(9H,
t, J=7.2Hz), 0.96-1.00(6H, m), 1.28-1.37(6H, m), 1.49-1.56(6H, m), 1.94(2H, t,
J=8.9Hz).
(5A−3)トリブチル−シクロプロピルメトキシメチル−スズ
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(66%、250mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)でシクロプロピルメタノール(0.56ml、7.0mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を加え、次いで、反応混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチル−ヨードメチル−スズ(2.0g、
4.6mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物にヘプタンと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、標記化合物(1.6g、4.3mmol、93%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.17-0.21(2H,
m), 0.47-0.51(2H, m), 0.84-0.98(15H, m), 1.02-1.05(1H, m), 1.26-1.35(6H, m), 1.47-1.53(6H,
m), 3.16(2H, d, J=6.8Hz), 3.77(2H, t, J=6.2Hz).
(5A−4)ポタシウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
トリブチル−シクロプロピルメトキシメチル−スズ(1.45g、3.86mmol)とテトラヒドロフラン(28ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.54M n−ヘキサン溶液、2.51ml、 3.87mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(980μl、 4.25mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で20分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.81g、23.2mmol)を加え、次いで、反応混合物に水(10ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテル(50ml)で洗浄した。この残渣にアセトン(70ml)を加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(327mg、 1.70mmol、44%)を白色固体として得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.02(2H, dd, J=4.4 Hz, 9.2 Hz), 0.31-0.35(2H, m), 0.80-0.85(1H, m),
2.40(2H, q, J=5.2 Hz), 2.95(2H, d, J=6.8 Hz).
(実施例6A) ポタシウム {[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]メチル} トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(6A−1)N,N-ジメチル-2-[(トリ-n-ブチルスタニル)メトキシ]エタンアミン
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(60%、278mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)で2−ジメチルアミノエタノール(0.70ml、7.0mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチルヨードメチルスズ(2.0g、
4.6mmol)とテトラヒドロフラン(5ml)−N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物を滴下し、次いで、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を水にあけた後、酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=19:1、NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(1.7g、4.3mmol、93%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.81-0.98(15H,
m), 1.25-1.34(6H, m), 1.40-1.60(6H, m), 2.26(6H, s), 2.47(2H, t, J=6.0Hz),
3.41(2H, t, J=6.0Hz), 3.75(2H, t, J=6.4Hz).
(6A−2)ポタシウム {[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート
Figure 0004198742
N,N−ジメチル−2−[(トリ−n−ブチルスタニル)メトキシ]エタンアミン(1.7g、4.2mmol)とテトラヒドロフラン(36ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.59M n−ヘキサン溶液、1.8ml、 4.7mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物を、−78℃(外温)に冷却したトリイソプロピルボレート(1.1ml、 4.7mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物にカニュレーションにより20分間かけて滴下した。次いで、反応混合物を室温に昇温して1時間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(2.0g、25mmol)を加え、次いで、反応混合物に水(10ml)を滴下した。当該混合物を0℃(外温)で30分間攪拌した後、反応混合物を室温に昇温し、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテル(100ml)で洗浄した。この残渣にアセトン(50ml)を加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣にヘキサンを加えて結晶化および洗浄し、標記化合物(285mg、 1.2mmol、29%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 2.13(6H,
s), 2.33(2H, t, J=6.0Hz), 2.49-2.53(2H, m), 3.27(2H, t, J=6.0Hz).
(実施例7A)ポタシウム シクロブトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(7A−1)トリブチル−シクロブトキシメチル−スズ
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(66%、250mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に0℃(外温)でシクロブタノール(0.55ml、7.0mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を加え、次いで、反応混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチル−ヨードメチル−スズ(2.0g、
4.6mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物にヘプタンと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、標記化合物(1.6g、4.3mmol、92%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.81-0.98(15H,
m), 1.26-1.35(6H, m), 1.43-1.57(7H, m), 1.65-1.70(1H, m), 1.80-1.87(2H, m), 2.14-2.21(2H,
m), 3.57(2H, dd, J=7.3, 7.0Hz), 3.68-3.76(1H, m).
(7A−2)ポタシウム シクロブトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
トリブチル−シクロブトキシメチル−スズ(1.0g、2.7mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.5M n−ヘキサン溶液、1.7ml、 2.7mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で60分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(0.80ml、 3.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下し、次いで、反応混合物を室温で5分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.25g、16mmol)を加え、次いで反応混合物を室温で50分間攪拌した。当該化合物に、室温で水(10ml)を滴下し、次いで、反応混合物を同温でさらに50分間攪拌した。反応混合物を減圧下溶媒溜去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄した。この残渣にアセトンを加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(214mg、 1.1mmol、42%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm): 3.60(1H,
quin, J=6.8Hz), 2.31(2H, q, J=5.6Hz), 2.08-1.99(2H, m), 1.73-1.61(2H, m),
1.58-1.48(1H, m), 1.42-1.30(1H, m).
(実施例8A) ポタシウム 2−ピペリジン−1−イルエトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(8A−1)1−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)ピペリジン
Figure 0004198742
1−ピペリジンエタノール(1.3g、10mmol)とテトラヒドロフラン(30ml)の混合物に、0℃(外温)で水素化ナトリウム(60%、418mg、
10mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。次いで、反応混合物に0℃(外温)でトリブチルヨードメチルスズ(3.0g、 7.0mmol)、テトラヒドロフラン(5ml)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)の混合物を滴下し、次いで、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に水と酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1、NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(2.1g、 4.9mmol、70%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm): 0.87-0.91(15H,
m), 1.25-1.34(6H, m), 1.39-1.44(2H, m), 1.46-1.1.52(6H, m), 1.54-1.60(4H, m), 2.42(4H, brs), 2.52(2H, t, J=6.0Hz), 3.46(2H, t,
J=6.0Hz), 3.73(2H, s).
(8A−2)ポタシウム 2−ピペリジン−1−イルエトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
1−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)ピペリジン(2.1g、4.9mmol)とテトラヒドロフラン(30ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.57M n−へキサン溶液、3.1ml、4.9mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(1.2ml、5.4mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を0℃(外温)で20分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(2.3g、
29mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(8ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(5ml)を加え加熱し、次いで、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテル:ヘプタン=1:5で洗い、デカンテーションした後、減圧下で乾燥させ、標記化合物(140mg、 0.56mmol、12%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (CD3OD )δ(ppm):1.50-1.52(2H, m), 1.62-1.68(4H, m), 2.64(4H, brs), 2.69(2H, t,
J=6.0Hz), 2.80(2H, q, J=5.6Hz), 3.55(2H, t, J=6.0Hz).
(実施例9A) ポタシウム [(2−モルホリン−4−イルエトキシ)メチル] トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(9A−1)4−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)モルホリン
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(72%、230mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、室温でN−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(843μl、6.96mmol)を加え、次いで、反応混合物を45℃(外温)で20分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチル(ヨードメチル)スタナン(2.0g、
4.64mmol)を加え、次いで、当該混合物を45℃で30分間攪拌した。反応混合物を室温に冷却したのち、酢酸エチルと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒溜去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=9:1)で精製し、標記化合物(1.7g、 4.0mmol、85%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.81-0.97(15H, m), 1.25-1.34(6H, m), 1.46-1.54(6H, m) , 2.49-2.51(4H, m), 2.55(2H, t, J=5.6Hz), 3.47(2H, t, J=5.6Hz),
3.70-3.74(6H, m).
(9A−2)ポタシウム [(2−モルホリン−4−イルエトキシ)メチル] トリフルオロボレート
Figure 0004198742
4−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)モルホリン(1.7g、4.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.52M n−へキサン溶液、2.6ml、4.0mmol)を滴下し、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(1.1ml、4.8mmol)を滴下し、反応混合物を0℃(外温)で20分間攪拌した。当該混合物に0℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.3g、
16mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(20ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。残渣にアセトン(100ml)とメタノール(5ml)を加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(150mg、 0.60mmol、15%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):2.35-2.39(6H, m), 2.47(2H, q, J=5.6Hz), 3.26-3.31(2H, m),
3.53-3.57(4H, m).
(実施例10A) ポタシウム トリフルオロ[(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)メチル]ボレートの合成
Figure 0004198742
(10A−1)4−{3−[(トルブチルスタニル)メトキシ]プロピル}モルホリン
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(60%、278mg、 6.96mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、室温でN−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン(963μl、6.96mmol)を加え、次いで、反応混合物を45℃(外温)で10分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチル(ヨードメチル)スタナン(2.0g、
4.64mmol)を加え、次いで、当該混合物を45℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却したのち、酢酸エチルで希釈し、水と飽和食塩水洗で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒溜去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘプタン:酢酸エチル=9:1)で精製し、標記化合物(2.08g、 6.96mmol、100%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.81-0.97(15H, m), 1.26-1.35(6H, m), 1.42-1.54(6H, m) , 1.75(2H, br s), 2.46(6H, br s), 3.36(2H, t, J=6.2Hz), 3.70(2H, t,
J=7.0Hz), 3.64(4H, br s).
(10A−2)ポタシウム トリフルオロ[(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)メチル]ボレート
Figure 0004198742
4−{3−[(トルブチルスタニル)メトキシ]プロピル}モルホリン(2.08g、6.96mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.67M、1.74ml、4.64mmol)を加え、同温で1時間攪拌した。次いで、同温で反応混合物にトリイソプロピルボレート(1.29ml、5.56mmol)を加えた。反応混合物を0℃で80分間攪拌した後、同温で反応混合物にポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.45g、18.5mmol)と水(50ml)を加え、ついで当該反応混合物を室温で攪拌した。減圧下溶媒溜去し、残渣をエーテルで洗浄した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(5ml)を加えてろ過し、ろ液を減圧下溶媒溜去した。残渣をエーテルで洗い、標記化合物(720mg、 2.71mmol、59%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.53-1.60(2H, m), 2.23-2.27(2H, m), 2.31(4H, m), 2.43(2H, q,
J=5.6Hz), 3.18(2H, t, J=6.4Hz), 3.55(4H, t, J=4.8Hz).
(実施例11A) ポタシウム (1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(11A−1)1−メチル−4−トリブチルスタニルメトキシピペリジン
Figure 0004198742
4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン(802mg、6.96mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、室温で水素化ナトリウム(50%、334mg、6.96mmol)を加え、室温で35分間攪拌した。反応混合物に室温でトリブチル−ヨードメチル−スタナン(2.00g、4.64mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液及びN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)を加え、室温で7時間50分攪拌した。反応混合物に氷冷にて水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。減圧下溶媒留去後、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=100:1〜20:1)にて精製し、標記化合物(1.42g、3.39mmol、73%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.87-0.91(15H, m), 1.26-1.35(6H, m), 1.47-1.55(6H, m), 1.62(2H, brs),
1.83(2H, brs), 2.14(2H, brs), 2.25(3H, s), 2.60(2H, brs), 3.07(1H, brs),
3.69(2H, t, J=7.9 Hz).
(11A−2)ポタシウム (1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)メチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
1−メチル−4−トリブチルスタニルメトキシピペリジン(1.42g、3.39mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−ブチルリチウム(1.59M、2.14ml、3.39mmol)を加え、−78℃で30分間攪拌した。反応混合物に窒素雰囲気下、−78℃でトリイソプロピル ボレート(863μl、3.74mmol)を加え、0℃で20分間攪拌した。続いて、反応混合物に0℃でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(1.06g、13.6mmol)及び水(10ml)を加え、室温で10分間攪拌した。反応混合物を減圧下溶媒溜去後、残渣にアセトン(30ml)を加え加熱した。40℃程度(内温)まで放冷後、セライトを用いてろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣をヘプタンで洗い、標記化合物(95mg、0.40mmol、12%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.25-1.34(2H, m), 1.74-1.78(2H, m), 1.90-1.95(2H, m), 2.13(3H, s),
2.45(2H, q, J=5.5 Hz), 2.60-2.64(2H, m), 2.88-2.93(1H, m).
(実施例12A) テトラブチルアンモニウム メトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
実施例2Aに記載のポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(500mg、3.29mmol)の塩化メチレン(10ml)、水(10ml)混合溶液に、室温でテトラブチルアンモニウム ヒドロキシド(2.37ml、40%水溶液、3.62mmol)を加え、室温で数分間攪拌した。混合溶液を塩化メチレンで抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶液留去し、標記化合物(933mg、2.61mmol、80%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.918(12H, t, J=7.5 Hz), 1.24-1.34(8H, m), 1.51-1.59(8H, m),
2.39(2H, q, J=5.2 Hz), 3.04(3H, s), 3.12-3.16(8H, m).
(実施例13A) ポタシウム {[2−(1−メチルピペラジン−4−イル)エトキシ]メチル} トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(13A−1)1−メチル−4−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)ピペラジン
Figure 0004198742
1−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルピペラジン(1.0g、6.9mmol)とテトラヒドロフラン(15ml)の混合物に、0℃(外温)で水素化ナトリウム(60%、277mg、
6.9mmol)を加え、室温で反応混合物を30分間攪拌した。次いで、反応混合物に0℃(外温)で、トリブチルヨードメチルスズ(2.0g、 4.6mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)の混合物を滴下し、次いで、反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に水と酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1、NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(1.9g、 4.2mmol、92%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.89(15H,
t, J=7.6Hz), 1.25-1.34(6H, m), 1.46-1.1.54(6H, m), 2.28(3H,
s), 2.46(8H, brs), 2.56(2H, t, J=5.6Hz), 3.47(2H, t, J=5.6Hz), 3.73(2H, s).
(13A−2)ポタシウム {[2−(1−メチルピペラジン−4−イル)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート
Figure 0004198742
1−メチル−4−(2−トリブチルスタニルメトキシエチル)ピペラジン(400mg、0.90mmol)とトリイソプロピルボレート(0.32ml、1.4mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.6M n−へキサン溶液、0.57ml、0.90mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を同温で30分間攪拌した。当該混合物に−78℃(外温)でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(530mg、
6.7mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温に昇温した。同温で反応混合物に水(25ml)を滴下し、同温で反応混合物を10分間攪拌した後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(5ml)を加え加熱し、次いで、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテル−ヘプタン(1:5)で洗い、標記化合物(4mg、 0.015mmol、1.4%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (CD3OD)δ(ppm):2.49(3H, s), 2.80-2.84(4H, m), 2.83(2H, q, J=5.6), 3.10(2H, t,
J=5.2Hz), 3.09-3.20(4H, m), 3.62(2H, t, J=5.2Hz).
(実施例14A) ポタシウム 4−(ジメチルアミノ)ブトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(14A−1)ジメチル−(4−トリブチルスタニルメトキシブチル)アミン
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(72%、232mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)で4−(ジメチルアミノ)−1−ブタノール (0.82g、7.0mmol)を加え、45℃で反応混合物を20分間攪拌した。次いで、反応混合物を0℃(外温)に冷却し、反応混合物に同温でトリブチルヨードメチルスズ(2.0g、
4.6mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物を滴下し、次いで、反応混合物を45℃で30分間攪拌した。反応混合物を室温とし、反応混合物に水と酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1、NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(1.4g、 3.3mmol、70%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.81-0.97(15H,
m), 1.26-1.1.35(6H, m), 1.47-1.55(10H, m), 2.21(6H, s), 2.24-2.28(2H, m), 3.30-3.33(2H, m), 3.71(2H, t, J=6.8Hz).
(14A−2)ポタシウム 4−(ジメチルアミノ)ブトキシメチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
ジメチル−(4−トリブチルスタニルメトキシブチル)アミン(500mg、1.2mmol)とテトラヒドロフラン(12ml)の混合物に−78℃(外温)でトリイソプロピルボレート(0.41ml、1.8mmol)を加え、次いで同温で反応混合物にn−ブチルリチウム(1.5M n−へキサン溶液、0.76ml、1.2mmol)を滴下した。反応混合物を0℃(外温)で20分間攪拌した後、同温でポタシウム ハイドロゲンフルオリド(650mg、
8.3mmol)を加えた。同温で水(10ml)を滴下し、次いで反応混合物を室温で10分間攪拌した。減圧下溶媒溜去後、得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(5ml)を加え、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(55mg、 0.23mmol、20%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (CD3OD)δ(ppm):1.75-1.81(2H, m), 1.85-1.91(2H, m) , 2.83(6H, s), 2.87(2H, q,
J=5.6), 3.07(2H, t, J=5.9Hz), 3.44(2H, t, J=5.4Hz).
(実施例15A) ポタシウム {2−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]エトキシ}メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(15A−1)2−[シクロへキシル(メチル)アミノ]エタノール
Figure 0004198742
N−シクロヘキシルエタノールアミン(2.1g、14.7mmol)とテトラヒドロフラン(70ml)の混合物に、室温にて、ヨードメタン(1.1ml、17.6mmol)およびトリエチルアミン(2.26ml、16.2mmol)を加え、反応混合物を加熱還流下1時間攪拌した。反応混合物を室温(外温)に冷却し、これに水を加え反応を停止した後、反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル、NHシリカゲル)にて精製し、標的化合物(790.7mg、5.0mmol、34%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.03-1.12(1H,m), 1.17-1.28(4H, m), 1.61-1.65(1H, m), 1.72-1.84(4H,
m), 2.24(s, 3H), 2.32-2.43(1H, m), 2.59(2H, t, J=5.6 Hz), 3.50(2H, t, J=5.5
Hz).
(15A−2)N−メチル−N−{2−[(トリブチルスタニル)メトキシ]エチル}シクロヘキサンアミン
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(50%、241mg、 5.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)で2−[シクロへキシル(メチル)アミノ]エタノール(791mg、5.0mmol)を加え、次いで、反応混合物を60℃で30分間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却した後、反応混合物にトリブチルヨードメチルスズ(2.2g、5.0mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下し、60℃にて反応混合物を1時間攪拌した。反応混合物を室温(外温)に冷却し、水を加え反応を停止した後、反応混合物に酢酸エチルを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1、NHシリカゲル)にて精製し、標的化合物(790.7mg、4.3mmol、85%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.87-0.91(15H, m), 1.01-1.12(1H, m), 1.16-1.24(4H, m), 1.25-1.34(6H,
m), 1.46-1.54(6H, m), 1.56-1.66(1H, m), 1.76-1.82(4H, m), 2.29(3H, s),
2.32-2.40(1H. m), 2.61(2H, t, J=6.4 Hz), 3.40(2H, t, J=6.4), 3.74(2H, t, J=6.4
Hz).
(15A−3)ポタシウム {2−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]エトキシ}メチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
N−メチル−N−{2−[(トリブチルスタニル)メトキシ]エチル}シクロヘキサンアミン(500mg、1.1mmol)、トリイソプロピルボレート(281μl、
1.1mmol)とテトラヒドロフラン(40ml)の混合物に、−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(754μl、1.2mmol)を加え、反応混合物を0℃(外温)に昇温後30分攪拌した。次いで、反応混合物にポタシウム ハイドロゲンフルオリド(511mg、6.54mmol)を加え、同温で反応混合物に水(20ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後1時間攪拌した後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン−メタノール(10:1)(100ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をヘキサンを用いて洗い、標記化合物(22.2mg、0.08mmol、7%)を得た。
1H−NMR
Spectrum (CD3OD)δ(ppm):1.20-1.40(5H,m), 1.66-1.70(1H, m), 1.86-1.94(4H, m), 2.82(2H, q,
J=5.6 Hz), 2.90(1H, br s), 2.95-3.07(2H, m),3.34(3H, s), 3.58(2H, t, J=5.6 Hz).
(参考例16A)(2−メチルプロポキシ)メチル ボロニック アシッドの合成
Figure 0004198742
(16A−1)トリブチル−(2−メチルプロポキシ)メチル−スズ
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(66%、250mg、 7.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)で2−メチルプロパノール(0.69ml、7.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を加え、次いで、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、トリブチル−ヨードメチル−スズ(2.0g、
4.6mmol)を滴下し、次いで、反応混合物を室温で5時間半攪拌した。反応混合物にヘプタンと水を加え、有機層を分離した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=20:1)にて精製し、標記化合物(1.7g、4.4mmol、95%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.86-0.91(21H,
m), 1.26-1.35(6H, m), 1.47-1.54(6H, m), 1.78-1.88(1H, m), 3.07(2H, d, J=6.6Hz),
3.71(2H, t, J=6.6Hz).
(16A−2)(2−メチルプロポキシ)メチル ボロニック アシッド
Figure 0004198742
トリブチル−(2−メチルプロポキシ)メチル−スズ(1.00g、2.65mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−ブチルリチウム(1.54M n−ヘキサン溶液、1.72ml、2.65mmol)を滴下し、同温で反応混合物を35分間攪拌した。続いて、反応混合物に窒素雰囲気下、−78℃でトリイソプロピル ボレート(1.10ml、4.77mmol)を加え、室温で反応混合物を50分間攪拌した。反応混合物に室温で1N水酸化ナトリウム水溶液を加えて3回抽出し、得られた水層をジエチルエーテルで洗浄した。続いて、得られた水層に5N塩酸水溶液を加え酸性にし、ジエチルエーテルで3回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒留去し、標記化合物(101mg、0.765mmol、29%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.892(6H, d, J=6.4 Hz), 1.80-1.90(1H, m), 3.19(2H, d, J=6.4 Hz),
3.21(2H, s), 4.80(2H, s).
(実施例B−1) 1−メトキシメチル−4−ニトロ−ベンゼン
Figure 0004198742
4−ニトロフェニル トリフルオロメタンスルホネート(30mg、 0.11mmol)と1,4−ジオキサン(3ml)の混合物に、水(0.3ml)、炭酸セシウム(0.11g、
0.34mmol)、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(17mg、
0.11mmol)、酢酸パラジウム(II)(1.3mg、 0.0056mmol)およびトリ−o−トリルホスフィン(8.5mg、 0.028mmol)を加え、次いで、反応混合物を95℃(外温)で4時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とヘプタンを加え、有機層を分離した。有機層をろ過し、減圧下溶媒溜去した。残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、標記化合物(13mg、0.078mmol、68%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 3.45(3H,
s) , 4.56(2H, s) , 7.50(2H, d, J=9.0Hz) , 8.21(2H, d, J=8.8Hz).
(実施例B−2) 1−メトキシ−2−メトキシメチル−ベンゼン
Figure 0004198742
2−ブロモアニソール(50mg、 0.27mmol)と1,4−ジオキサン(2ml)の混合物に、水(0.2ml)、炭酸セシウム(0.26g、
0.80mmol)、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(81mg、
0.53mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.0mg、 0.013mmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(11mg、
0.027mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で終夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とヘプタンを加えセライトを用いてろ過した。有機層を分離し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン)にて精製し、標記化合物(27mg、0.18mmol、66%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 3.42(3H,
s) , 3.84(3H, s) , 4.51(2H, s) , 6.87-6.89(1H, m) , 6.96(1H, td, J=7.4, 1.1Hz)
, 7.25-7.29(1H, m) , 7.34-7.36(1H, m).
(実施例B−3) 1-t−ブトキシメチル-3-メトキシベンゼン
Figure 0004198742
3−ブロモアニソール(30mg、 0.16mmol)と1,4−ジオキサン(2ml)の混合物に、水(0.2ml)、炭酸セシウム(0.26g、
0.80mmol)、ポタシウム t−ブトキシメチル トリフルオロボレート(62mg、
0.32mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.6mg、 0.016mmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(13mg、
0.032mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で終夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とヘプタンを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=40:1)にて精製し、標記化合物(26mg、0.13mmol、83%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 1.29(9H,
s) , 3.81(3H, s) , 4.43(2H, s) , 6.79(1H, dd, J=2.5, 8.2Hz) , 6.92-6.93(2H, m) ,
7.24(1H, t, J=8.2Hz).
(実施例B−4) 2-(2,4-ジメチルベンジルオキシ)エチル メチル エーテル
Figure 0004198742
4−ブロモ−m−キシレン(30mg、 0.16mmol、2−ブロモ−m−キシレン含有)と1,4−ジオキサン(2ml)の混合物に、水(0.2ml)、炭酸セシウム(0.16g、
0.49mmol)、ポタシウム (2−メトキシエトキシメチル) トリフルオロボレート(64mg、 0.32mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.6mg、 0.016mmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(13mg、 0.032mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で12時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、反応混合物に水とヘキサンを加えた。有機層を飽和食塩水で洗浄し、有機層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒溜去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(ヘキサン100%)にて精製し、標記化合物(32mg、0.16mmol、71%)を原料に含まれる2−ブロモ−m−キシレン由来の2−(2,6−ジメチルベンジルオキシ)エチル メチル エーテルとの混合物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):7.19(1H,
d, J=7.2Hz), 7.00-6.95(2H, m), 4.53(2H, s), 3.61-3.53(4H, m), 3.39(3H, s),
2.31(3H, s), 2.30(3H, s).
(実施例B−5) 4-シクロプロピルメトキシメチル−ビフェニル
Figure 0004198742
4−クロロビフェニル(50mg、 265μmol)と1,4−ジオキサン(2ml)の混合物に、水(0.2ml)、炭酸セシウム(259mg、
795μmol)、ポタシウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート (102mg、 530μmol)、酢酸パラジウム(II)(5.95mg、 27μmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(21.8mg、 53.1μmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で7時間30分間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とヘプタンを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=30:1)にて精製し、標記化合物(57mg、239μmol、90%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.23(2H, ddd, J=4.4 Hz, 6.0 Hz, 9.2 Hz), 0.53-0.58(2H, m),
1.09-1.16(1H, m), 3.35(2H, d, J=6.8 Hz), 4.58(2H, s), 7.32-7.36(1H, m),
7.40-7.46(4H, m), 7.56-7.60(4H, m).
(実施例B−6)
2-[(4-ブチルベンジル) オキシ]-N,N-ジメチルエタンアミン
Figure 0004198742
1−ブロモ−4−ブチルベンゼン(50mg、 0.24mmol)と1,4−ジオキサン(1.5ml)の混合物に、水(0.15ml)、炭酸セシウム(0.23g、
0.71mmol)、ポタシウム{[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]メトキシ}トリフルオロボレート(108mg、 0.47mmol)、酢酸パラジウム(II)(5.3mg、 0.024mmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(19mg、 0.047mmol)を加え、次いで反応混合物を100℃(外温)で10時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、酢酸エチルと水を加えた。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄後、有機層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=6:1、NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(14mg、0.058mmol、25%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 0.92(3H,
t, J=7.2Hz), 1.30-1.39(2H, m), 1.55-1.62(2H, m), 2.27(6H, s), 2.53(2H, t,
J=5.8Hz), 2.60(2H, t, J=7.8Hz), 3.54(2H, t, J=5.8Hz), 4.50(2H, s), 7.15(2H, d,
J=8.0Hz), 7.25(2H, d, J=8.0Hz).
(実施例B−7)
2−(ビフェニル−4−イルメトキシ)エタノール
Figure 0004198742
4−クロロビフェニル(15mg、 79.5μmol)と1,4−ジオキサン(1.5ml)の混合物に、水(0.15ml)、炭酸セシウム(117mg、 358μmol)、ソジウム (2−ヒドロキシエトキシ)メチル トリフルオロボレート (19.7mg、 119μmol)、酢酸パラジウム(II)(5.37mg、 23.9μmol)および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(19.6mg、
47.7μmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で13時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とジクロロメタンを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=1:1 NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(6.8mg、30μmol、38%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):3.48-3.50(2H, m), 3.54-3.58(2H, m), 4.54(2H, s), 4.66(1H, t, J=5.6
Hz), 7.34-7.39(1H, m), 7.42-7.49(4H, m), 7.64-7.68(4H, m).
(実施例B−8)
3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシメチル)−キノリン
Figure 0004198742
3−ブロモキノリン(80mg、
0.39mmol)と1,4−ジオキサン(4ml)の混合物に、水(0.4ml)、炭酸セシウム(564mg、 1.7mmol)、[(2−モルホリン−4−イルエトキシ)−メチル] トリフルオロボレート(145mg、 0.58mmol)、酢酸パラジウム(II)(8.6mg、 0.04mmol)および2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)1,1’−ビナフチル(48mg、
0.08mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で15時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水と酢酸エチルを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=1:2)にて精製し、標記化合物(3.2mg、0.01mmol、3.1%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):2.51(4H, t, J=4.4 Hz), 2.65(2H, t, J=5.6 Hz), 3.67(2H, t, J=5.6 Hz),
3.73(4H, t, J=4.4 Hz), 4.75(2H, s), 7.54-7.58(1H, m), 7.70-7.74(1H, m),
7.81-7.83(1H, m), 8.10-8.12(2H, m), 8.90-8.91(1H, m).
(実施例B−9)
1-(4−メトキシメチル-フェニル)エタノン
Figure 0004198742
4’−ブロモアセトフェノン(300mg、 1.51mmol)と1,4−ジオキサン(4ml)の混合物に、水(0.4ml)、炭酸セシウム(1.48g、
4.54mmol)、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(459mg、
3.02mmol)および1’,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(110mg、 0.151mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で7時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水と塩化メチレンを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル)にて精製し、標記化合物(76mg、31%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 2.61(3H,
s) , 3.42(3H, s) , 4.52(2H, s) , 7.41-7.45(2H, m) , 7.93-7.97(2H, m).
(実施例B−10)
メチル 4−メトキシメチル−ベンゾエート
Figure 0004198742
メチル 4−ブロモベンゾエート(50mg、 0.233mmol)と1,4−ジオキサン(1ml)の混合物に、水(0.1ml)、炭酸セシウム(228mg、
0.7mmol)、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(71mg、
0.467mmol)および1’,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(17mg、 0.023mmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で4.5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水と塩化メチレンを加えセライトを用いてろ過した。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下溶媒溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1)にて精製し、標記化合物(13.9mg、33%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 3.41(3H,
s) , 3.91(3H, s) , 4.51(2H, s) , 7.39(2H, d,
J=8.4 Hz) , 7.99-8.03(2H, m).
(実施例B−11)
4−イソブトキシメチル−ビフェニル
Figure 0004198742
4−クロロビフェニル(25mg、0.13mmol)の1,4−ジオキサン(1ml)と水(100μl)溶液に、室温で(2−メチルプロポキシ)メチル ボロニック アシッド(35mg、0.27mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.0mg、0.013mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(11mg、0.027mmol)、炭酸セシウム(130mg、0.40mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で反応混合物を7時間50分攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、Celiteを用いてろ過を行った。ろ液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=30:1)にて精製し、標記化合物(9.0mg、0.037mmol、28%)を無色油状物として得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):0.948(6H, d, J=6.8 Hz), 1.90-1.97(1H, m), 3.27(2H, d, J=6.6 Hz),
4.55(2H, s), 7.32-7.36(1H, m), 7.41-7.46(4H, m), 7.56-7.61(4H, m).
(実施例B−12)
ビフェニル−4−イル−メタノール
Figure 0004198742
4−クロロビフェニル(23mg、0.12mmol)、1,4−ジオキサン(2ml)、および水(200μl)の混合物に、室温でポタシウム アセトキシメチル トリフルオロボレート(44mg、0.24mmol)、酢酸パラジウム(II)(14mg、0.061mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(50mg、0.12mmol)、およびリン酸カリウム(170mg、0.73mmol)を加え、窒素雰囲気下、終夜反応混合物を加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、水と酢酸エチルを加えた。有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、標記化合物(18mg、0.098mmol、80%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.75(2H, s), 7.33-7.37(1H, m), 7.43-7.46(4H, m), 7.59-7.61(4H, m).
(実施例B−13)
2,2−ジメチル−プロピオニック アシッド ピリジン−3−イルメチル エステル
Figure 0004198742
3−クロロピリジン(50mg、0.44mmol)の1,4−ジオキサン(2ml)と水(200μl)溶液に、室温でソジウム [(2,2−ジメチル)プロピオニルオキシ]メチル トリフルオロボレート(181mg、0.88mmol)、酢酸パラジウム(II)(9.9mg、0.044mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(36mg、0.088mmol)、リン酸カリウム(405mg、1.76mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で反応混合物を14時間15分攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、Celiteを用いてろ過を行った。ろ液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧下溶媒留去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、標記化合物(10mg、0.052mmol、12%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):1.23(9H, s), 5.13(2H, s), 7.28-7.32(1H, m), 7.66-7.69(1H, m),
8.58(1H, dd, J=1.7 Hz, 4.8 Hz), 8.62(1H, d, J=1.7 Hz).
(実施例B−14)
ピリジン−3−イル−メタノール
Figure 0004198742
(実施例B−13)の副生成物として、標記化合物(6.8mg、0.062mmol、14%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm):4.73(2H, s), 7.28-7.31(1H, m), 7.72-7.75(1H, m), 8.49(1H, dd, J=1.7
Hz, 4.9 Hz), 8.55(1H, d, J=2.0 Hz).
(実施例B−15)
(R)−3−(ビフェニル−4−イルメトキシ)−ピロリジン−1−カルボキシリック アシッド t−ブチル エステル
Figure 0004198742
4−ブロモビフェニル(15mg、 64.3μmol)と1,4−ジオキサン(1.5ml)の混合物に、水(0.15ml)、炭酸セシウム(94.3mg、 289μmol)、ソジウム [[[[3R]−1−t−ブトキシカルボニル]ピロリジン−3−イル]オキシ]メチル(トリフルオロ)ボレート
(28.1mg、 96.5μmol)、酢酸パラジウム(II)(4.33mg、 19.3μmol)および1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(8.23mg、
19.3μmol)を加え、次いで、反応混合物を100℃(外温)で7時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水とジクロロメタンを加えセライトを用いてろ過した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒溜去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=6:1)にて精製した後、さらにプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=4:1 NHシリカゲル)にて精製し、標記化合物(4.1mg、11.6μmol、18%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm):1.46(9H, s), 1.90-2.05(1H, m), 2.05-2.15(1H,
m), 3.37-3.55(4H, m), 4.21(1H, br s), 4.55-4.61(2H, m), 7.32-7.34(1H, m),
7.40-7.44(4H, m), 7.59-7.62(4H, m).
(実施例B−16)
2−メトキシメチル−5−ニトロ−チオフェン
Figure 0004198742
ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート(33mg、 0.22mmol)、2−ブロモ−5−ニトロチオフェン(30mg、 0.14mmol)、1,4−ジオキサン(1.5ml)、水(0.15ml)、炭酸セシウム(235mg、 0.72mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.2mg、 0.014mmol)、および2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(9.0mg、 0.014mmol)の混合物を100℃(外温)で6時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、水と酢酸エチルを加えセライトを用いてろ過した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒溜去した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、標記化合物(2.7mg、0.016mmol、11%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm):3.43(3H, s), 4.65(2H, d, J=0.9 Hz), 7.04(1H, dt, J=4.2, 0.9 Hz),
7.89(1H, d, J=4.2 Hz).
(参考例C1) 2−(クロロメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
Figure 0004198742
トリイソプロピルボレート(15ml、65mmol)、クロロヨードメタン(13g、72mmol)およびテトラヒドロフラン(78ml)の混合物に−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(1.6M n−ヘキサン溶液、41ml、 65mmol)を20分間かけて滴下し、次いで当該混合物を、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却して、同温で4N 塩酸−酢酸エチル溶液を中性になるまで滴下した。同温で反応混合物にピナコール(7.7g、65mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で40分間攪拌した。減圧下溶媒溜去後、得られた残渣を減圧蒸留(63−70℃、11mmHg)することにより標記化合物(9.2g、 52mmol、81%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 1.30(12H,
s), 2.97(2H, s).
(参考例C2) 2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランの合成
Figure 0004198742
トリイソプロピルボレート(20g、110mmol)、ジブロモメタン(8.6ml、120mmol)およびテトラヒドロフラン(150ml)の混合物に、−78℃(外温)でn−ブチルリチウム(2.6M n−ヘキサン溶液、39ml、 100mmol)を1.5時間かけて滴下し、次いで、反応混合物を同温で1.5時間攪拌した。次いで当該混合物を、室温で2時間攪拌したのち、0℃(外温)に冷却して反応混合物にメタンスルホン酸(6.5ml、100mmol)を加え、次いで反応混合物を室温で1時間攪拌した。当該混合物を0℃(外温)に冷却し、反応混合物にピナコール(12g、100mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で1時間攪拌した。減圧下溶媒溜去後、得られた残渣を減圧蒸留(74−76℃、8mmHg)することにより標記化合物(16g、 72mmol、68%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CDCl3)δ(ppm): 1.29(12H,
s), 2.59(2H, s).
(実施例C3) ソジウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(66%、430mg、
12mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)でシクロプロピルメタノール(1.2ml、15mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0g、
9.1mmol)を加え、次いで、当該混合物を室温で1時間攪拌し、45℃(外温)で4時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(2.2g、36mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(15ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(1ml)を加え加熱し、次いで、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣を酢酸エチルで洗い、標記化合物(1.2g、 6.8mmol、75%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.05-0.09(2H,m), 0.35-0.40(2H, m), 0.86-0.96(1H, m), 2.46(2H, q,
J=5.6 Hz), 3.00(2H, d, J=6.8 Hz).
(実施例C4) ポタシウム ブトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
1−ブタノール(1.6ml、17mmol)とテトラヒドロフラン(40ml)の混合物に、0℃(外温)でポタシウム ビス(トリメチルシリル)アミド(0.5M トルエン溶液、36ml、 18mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に室温で、2−(クロロメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
5.7mmol)とヨウ化カリウム(94mg、0.57mmol)を加え、次いで、当該混合物を60℃(外温)で4時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ポタシウム ハイドロゲンフルオリド(2.7g、34mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(20ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)を加え加熱し、次いで、室温まで冷却した。この混合物をろ過し、ろ液と固体を得た。
得られたろ液は、減圧下溶媒溜去し、残渣を酢酸エチルで洗い、標記化合物(220mg、
1.1mmol、20%)を得た。
また、得られた固体は、アセトン(95ml)とメタノール(5ml)を加え、攪拌した後ろ過した。次いでろ液を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(260mg、 1.3mmol、24%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.86(3H, t, J=7.4 Hz), 1.24-1.30(2H, m), 1.38-1.43(2H, m),
2.42-2.48(2H, m), 3.17(2H, t, J=6.8 Hz).
(実施例C5) ソジウム [[[[3R]−1−t−ブトキシカルボニル]ピロリジン−3−イル]オキシ]メチル(トリフルオロ)ボレートの合成
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(50%、478mg、
10mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)でN−t−ブトキシカルボニル−(R)−3−ヒドロキシピロリジン(1.7g、9.1mmol)を加え、反応混合物を50℃で1時間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0g、
9.1mmol)を加え、当該混合物を60℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却後、濾過し、ろ液を減圧下溶媒溜去した。残渣とメタノール(30mL)の混合物に0℃(外温)でソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.68g、27.2mmol)を加え、次いで、反応混合物に水(20ml)を滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌した後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去して得られた残渣に、テトラヒドロフランを加え、二層になるまでヘキサンを加え、上澄みを取り除いた。さらに、メタノールとヘキサンを用い同様の操作を4回繰り返し、その残渣を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(911.4mg、 3.1mmol、35%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.40(9H, s), 1.70-1.80(1H,m), 1.80-1.90(1H, m),
2.41-2.48(2H, m), 3.11-3.27(4H, m), 3.74(1H, br s).
(実施例C6) ソジウム イソプロポキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(61%、232mg、
5.89mmol)とテトラヒドロフラン(14ml)の混合物に、0℃(外温)で2−プロパノール(0.55ml、7.25mmol)を加え、次いで、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.53mmol)を加え、当該混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、45℃(外温)で2時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.12g、18.1mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(8ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(50ml)とメタノール(0.5ml)を加えてろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(585mg、 3.56mmol、79%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.97(6H, d, J=6.0 Hz), 2.40(2H, q, J=5.6 Hz), 3.14-3.24(1H,m).
(実施例C7) ソジウム テトラヒドロフラン−2−イルメトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(61%、232mg、
5.89mmol)とテトラヒドロフラン(14ml)の混合物に、0℃(外温)でテトラヒドロフルフリルアルコール(0.70ml、7.25mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.53mmol)を加え、当該混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、45℃(外温)で2時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.12g、18.1mmol)を加え、同温で反応混合物に水(8ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(50ml)とメタノール(0.5ml)を加えてろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(379mg、 1.84mmol、41%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.4-1.49(1H,m),
1.72-1.86(3H, m), 2.44(2H, q, J=5.6 Hz), 3.11-3.18(2H,m), 3.55(1H, dd, J=7.2,
14.2Hz), 3.67(1H, dd, J=6.4, 14.2Hz) 3.79-3.86(1H,m).
(実施例C8) ソジウム テトラヒドロピラン−4−イルオキシ−メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オール(500mg、4.9mmol)とテトラヒドロフラン(7ml)の混合物に、0℃(外温)で水素化ナトリウム(66%、135mg、
3.7mmol)を加え、室温で反応混合物を15分間攪拌した。次いで、反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(630mg、
2.9mmol)を加え、当該混合物を45℃(外温)で4時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(707mg、11mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(3ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(1ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(498mg、 2.4mmol、85%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm):1.46-1.53(2H, m), 1.93-1.97(2H, m), 2.81(2H, q, J=5.6Hz),
3.33-3.3.51(1H, m), 3.37-3.43(2H, m), 3.89-3.94(2H, m).
(実施例C9) ソジウム 2−シクロヘキシルオキシ−エトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
2−(シクロヘキシルオキシ)エタノール(521mg、3.6mmol)とテトラヒドロフラン(7ml)の混合物に、0℃(外温)で水素化ナトリウム(66%、107mg、 2.9mmol)を加え、室温で反応混合物を15分間攪拌した。次いで、反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(500mg、
2.3mmol)を加え、当該混合物を45℃(外温)で4時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(560mg、9.0mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(3ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(1ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテル:ヘプタン=1:3の混合溶液で洗い、標記化合物(162mg、 0.65mmol、29%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD)δ(ppm): 1.20-1.34(5H,
m), 1.54-1.57(1H, m), 1.73-1.77(2H, m), 1.93-1.96(2H, m), 2.82(2H, q, J=5.6Hz),
3.23-3.33(1H, m), 3.49-3.52(2H, m), 3.59-3.61(2H, m).
(実施例C10) ソジウム 3−メトキシ−1−プロポキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(60%、236mg、
5.9mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)の混合物に、0℃(外温)で3−メトキシ−1−プロパノール(0.73ml、7.3mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.5mmol)を加え、60℃(外温)で反応混合物を2.5時間攪拌した。室温まで反応混合物を冷却後、反応液中の不溶物をろ過により除去した。有機層を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.12g、18.1mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(7.5ml)を滴下した。反応混合物を室温で30分攪拌後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(40ml)とメタノール(2ml)を加えろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣をヘプタンで洗浄し、次いで、t−ブチルメチルエーテルで洗い、標記化合物(0.52g、 2.7mmol、59%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.65(2H, tt, J=6.4 and 6.4Hz), 2.45(2H, q, J=5.6 Hz), 3.20(3H, s),
3.18-3.40(4H, m).
(実施例C11) ソジウム (2−ヒドロキシエトキシ)メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
(C11−1)ソジウム 2,2,3,3-テトラメチル-1,4,6,9-テトラオキサ-5-ボラスピロ(4,5)デカン-5-ウイド
Figure 0004198742
水素化ナトリウム(50%、478mg、 10.0mmol)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、0℃(外温)でエチレングリコール(562mg、9.1mmol)のテトラヒドロフラン溶液を加え、次いで、反応混合物を加熱還流下で30分間攪拌した。反応混合物に0℃(外温)で、2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.0g、
9.1mmol)を加え、次いで、当該混合物を加熱還流下で2時間攪拌した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、析出した固体をろ取し、標記化合物(1.3g)を無機塩との混合物として得た。
1H−NMR
Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):0.85(6H, s), 0.96(6H, s), 2.63(2H, br s), 3.17-3.19(2H, m),
3.45-3.46(2H, m).
(C11−2)ソジウム (2−ヒドロキシエトキシ)メチル トリフルオロボレート
Figure 0004198742
ソジウム 2,2,3,3-テトラメチル-1,4,6,9-テトラオキサ-5-ボラスピロ(4,5)デカン-5-ウイド(1.3g)とメタノール(30mL)の混合物にソジウム ハイドロゲンフルオリド(800mg、12.9mmol)を0℃(外温)で加え、次いで、同温で反応混合物に水(20ml)を滴下した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌した後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(100ml)とメタノール(1ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(188mg、 1.2mmol、18%)を得た。
1H−NMR Spectrum (CD3OD-d6)δ(ppm):2.76-2,84(2H,m), 3.44-3.47(2H, m),
3.63-3.65(2H, m).
(実施例C12) ポタシウム アセトキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
2−(クロロメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.3g、
13mmol)とテトラヒドロフラン(40ml)の混合物に、室温で酢酸カリウム(2.0g、20mmol)とヨウ化カリウム(66mg、0.40mmol)を加え、4時間25分間加熱還流した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ポタシウム ハイドロゲンフルオリド(5.2g、67mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(25ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温し、減圧下溶媒溜去した。残渣を酢酸エチルで洗い、次いで、残渣にアセトン(100ml)を加え加熱し、室温に放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、標記化合物(1.3g、 7.2mmol、56%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.88(3H, s), 3.06(2H, d, J=5.2 Hz).
(実施例C13) ソジウム ホルミルオキシメチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液に、室温でソジウム ホルメート(462mg、6.8mmol)を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を1時間40分間加熱還流した。反応混合物にアセトニトリル(10ml)を加え、反応混合物を19時間加熱還流した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、反応混合物にソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.7g、27mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(15ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温し、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(25ml)を加え加熱し、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣を酢酸エチルで洗い、標記化合物(90mg、 0.60mmol、13%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):3.15(2H, d, J=4.8 Hz), 8.07(1H, s).
(実施例C14) ソジウム [(シクロペンチルカルボニル)オキシ]メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
シクロペンタンカルボキシリック アシッド(1.0g、8.8mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、室温で5N−水酸化ナトリウム水溶液(1.75ml、8.8mmol)を加え、反応混合物を数分間攪拌した後、減圧下溶媒留去した。残渣とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、室温で2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.5mmol)を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を4時間45分間加熱還流した。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.4g、23mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(5ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(25ml)を加え加熱し、反応混合物を40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去後、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(837mg、 3.8mmol、85%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.45-1.66(6H, m), 1.70-1.76(2H, m), 2.53-2.59(1H, m), 3.04(2H, q,
J=5.6 Hz).
(実施例C15) ソジウム [(2,2−ジメチル)プロピオニルオキシ]メチル トリフルオロボレートの合成
Figure 0004198742
ピバリック アシッド(694mg、6.8mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、室温で5N−水酸化ナトリウム水溶液(1.36ml、6.8mmol)を加え、反応混合物を数分間攪拌した後、減圧下溶媒留去した。残渣とテトラヒドロフラン(20ml)の混合物に、室温で2−(ブロモメチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.0g、
4.5mmol)を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を2時間25分間加熱還流を行った。反応混合物を0℃(外温)に冷却し、ソジウム ハイドロゲンフルオリド(1.4g、23mmol)を加え、次いで、同温で反応混合物に水(10ml)を滴下した。反応混合物を室温に昇温後、減圧下溶媒溜去した。得られた残渣にアセトン(25ml)を加え加熱し、次いで、40℃程度(内温)まで放冷後、ろ過した。ろ液を減圧下溶媒溜去し、残渣をジエチルエーテルで洗い、標記化合物(895mg、 4.3mmol、96%)を得た。
1H−NMR Spectrum (DMSO-d6)δ(ppm):1.07(9H, s), 3.07(2H, q, J=5.3 Hz).

Claims (7)

  1. 下記式I
    (式中、Mはアルカリ金属、N(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)(但し、Mは、分子内の陰イオンとイオン対を形成する。)を意味し;
    Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基、またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
    A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
    B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示し;
    mは0または1の整数を示し;
    kは0または1の整数を示す。)で表される化合物またはその溶媒和物:
    X−O−CH−BF (式I)。
  2. 下記式I−a
    (式中、Mはアルカリ金属、N(R)(R)(R)(R)またはP(R)(R)(R)(R)(R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、C1−6アルキル基またはC7−15アラルキル基を意味する。)(但し、Mは、分子内の陰イオンとイオン対を形成する。)を意味し;
    Xは、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基、下記A群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、下記B群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基またはRC(=O)(Rは水素原子、C1−6アルキル基またはC3−8シクロアルキル基を意味する)を意味し;
    A群は、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基を示し;
    B群は、C1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基を示す)で表される化合物:
    X−O−CH−BFM (式I−a
    )で表される化合物またはそれらの溶媒和物。
  3. Mがアルカリ金属である請求項または記載の化合物またはその溶媒和物。
  4. Mがカリウムまたはナトリウムである請求項または記載の化合物またはその溶媒和物。
  5. 5−6員非芳香族へテロ環式基がテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基、ピロリジニル基またはモルホリニル基である、請求項のいずれか1項記載の化合物またはその溶媒和物。
  6. Xが下記A1群から選ばれる1〜3個の基を有していてもよいC1−6アルキル基であり;
    A1群が、C1−6アルキル基もしくはC3−8シクロアルキル基を有していてもよいアミノ基、ヒドロキシ基、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基および下記B1群より選ばれる1〜3個の基を有していてもよい5−6員非芳香族へテロ環式基であり;
    B1群がC1−6アルキル基またはC1−6アルコキシカルボニル基である請求項のいずれか1項記載の化合物またはその溶媒和物。
  7. ポタシウム t−ブトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム メトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム エトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム(2−メトキシエトキシメチル)トリフルオロボレート、ポタシウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム {[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート、ポタシウム シクロブトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム 2−ピペリジン−1−イル−エトキシ−メチル トリフルオロボレート、ポタシウム [(2−モルホリン−4−イルエトキシ)メチル] トリフルオロボレート、ポタシウム トリフルオロ[(3−モルホリン−4−イルプロポキシ)メチル]ボレート、ポタシウム (1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−メチル トリフルオロボレート、テトラブチルアンモニウム メトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム {[2−(1−メチルピペラジン−4−イル)エトキシ]メチル} トリフルオロボレート、ポタシウム 4−(ジメチルアミノ)ブトキシ−メチル トリフルオロボレート、ポタシウム {2−[シクロヘキシル(メチル)アミノ]エトキシ}メチル トリフルオロボレート、(2−メチルプロポキシ)メチル ボロニック アシッド、ソジウム シクロプロピルメトキシメチル トリフルオロボレート、ポタシウム ブトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム [[[[3R]−1−t−ブトキシカルボニル]ピロリジン−3−イル]オキシ]メチル(トリフルオロ)ボレート、ソジウム イソプロポキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム テトラヒドロピラン−4−イルオキシ−メチル トリフルオロボレート、ソジウム 2−シクロヘキシルオキシ−エトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム 3−メトキシ−1−プロポキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム (2−ヒドロキシエトキシ)メチル トリフルオロボレート、ポタシウム アセトキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム ホルミルオキシメチル トリフルオロボレート、ソジウム [(シクロペンチルカルボニル)オキシ]メチル トリフルオロボレート及びソジウム [(2,2−ジメチル)プロピオニルオキシ]メチル トリフルオロボレート;からなる群から選ばれる化合物またはその溶媒和物。
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