JP4197883B2 - 製品の整列装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は不規則な間隔や密着状態で供給される製品を、所定の間隔パターンを有した整列状態に並び替えて搬送する製品の整列装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の製品の整列装置は例えば特開平5-254635号公報及び特開平11-349131号公報に開示されている。前者の公報の装置は、不規則な間隔で製品の供給を受ける定速の入力コンベアと、製品を一定間隔の整列状態にして搬送する定速の出力コンベアと、これら入力コンベアと出力コンベアとの間を接続する複数の分配コンベアとを備え、この場合、入力コンベアから出力コンベアに向けて製品が搬送される過程にて、各分配コンベアの駆動及び停止が制御されることで、出力コンベア上にて製品の整列状態が作り出されるようになっている。
【0003】
一方、後者の公報の装置は、不規則な間隔にて製品の供給を受ける上流側コンベアと、この上流側コンベアにシャトルを介して接続された下流側コンベアとを備えており、この場合、シャトルの往復移動により上流側及び下流側コンベア上での製品の実質的な搬送速度が可変されることで、下流側コンベアを通過した後、製品の整列状態が作り出されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者の装置の場合、入力コンベアへの製品の供給間隔が短いと、入力コンベアから分配コンベアに製品が移乗する際、分配コンベア上にて製品同士が密着する虞がある。このような虞を解消するには、入力コンベアのコンベア長を長く確保するか、又は、入力コンベアへの製品の供給間隔を長く確保し、装置自体の運転速度を遅くする必要がある。
【0005】
一方、後者の装置の場合にあっても、製品の供給間隔が短いと、シャトルの移動が間に合わず、製品を正確に整列させることができない。
また、製品の整列状態を作り出すにあたり、前者の装置は各分配コンベア上に1個の製品しか存在できないし、後者の装置にあってもその上流側コンベアから下流側コンベア上には1個の製品しか存在できず、製品の整列処理を高速にすることができない。
【0006】
本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは製品が不規則な間隔又は製品同士が密着するような状態で供給されてきても、製品の所望な整列状態を正確に作り出すことができ、しかも、その整列処理の高速化にも寄与することができる製品の整列装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の製品の整列装置(請求項1)は、製品の供給を連続的に受ける入力コンベアと、この入力コンベアの搬送速度よりも速い搬送速度にて、製品を搬送する出力コンベアと、入力コンベアと出力コンベアとの間の変速移送路を形成すべく一列に配置され、入力コンベアから出力コンベアに向けて受渡しながら製品を移送する複数の変速コンベアであって、各変速コンベア上での複数の製品の存在が許容されているとともに、各変速コンベアが出力コンベアでの搬送速度よりも速い許容最高移送速度を有し且つ通常は所定の基準移送速度にて製品を移送する、複数の変速コンベアと、各変速コンベアに設けられ、製品の搬送方向でみて上流側のコンベアから下流側の変速コンベアへの製品の移乗を検出する複数の移乗センサと、各移乗センサからの製品の検出信号及び各変速コンベアの移送量に基づき、変速移送路上の全製品に関して、各製品から出力コンベアまでの到達距離を求めるとともに各製品が存在する変速コンベアを特定する搬送監視手段と、変速移送路中の1つの製品が下流の変速コンベアに移乗したとき、その直上流の変速コンベア上にて先頭となる先頭製品の前記到達距離に基づき、前記先頭製品を出力コンベア上の所望の目標位置に供給するための総移送補正量を演算し、この総移送補正量を先頭製品が存在する対象変速コンベアから出力コンベアまでの間に存する変速コンベアのそれぞれ分配するものとして対象変速コンベアに割り当てられる先頭製品の分配移送補正量を演算する演算手段と、演算手段にて演算された分配移送補正量に従い、対象変速コンベアの移送速度を変速させる変速制御手段とを具備する。
【0008】
上述の整列装置によれば、各変速コンベア上にて製品が先頭となる度に、その先頭製品が存在する対象変速コンベアに割り当てられる分配移送補正量が演算され、この分配移送補正量に基づき、対象変速コンベアの変速制御が実施される。即ち、各製品は各変速コンベアにて移送補正をそれぞれ受け、出力コンベア上の目標位置に供給される。
【0009】
従って、入力コンベア上の製品が不規則な間隔を存していたり又は密着していたとしても、製品は出力コンベア上の目標位置に順次供給され、出力コンベア上を整列した状態で搬送される。
演算手段は、出力コンベア上での先頭製品の目標位置を決定する決定手段を含み、この決定手段は、対象変速コンベアから出力コンベアまでの各変速コンベアの許容最高移送速度と出力コンベアの搬送速度との間の差に基づき先頭製品が到達可能となる前記出力コンベアの受取り領域内にて前記目標位置を決定し、前記目標位置は先頭製品の前を移送される製品の目標位置よりも出力コンベアの搬送方向でみて後方に位置している(請求項2)。
【0010】
具体的には、決定手段は、個々の製品が一定の間隔を存して出力コンベア上を搬送されるべく先頭製品の目標位置を決定するか(請求項3)、又は、個々の製品を一定間隔で並べた製品群が所定の群間隔を存してコンベア上を搬送されるべく、先頭製品の目標位置を決定し(請求項4)、請求項3の場合、先頭製品の目標位置は出力コンベアの搬送方向でみて、受取り領域の先頭に決定されるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、一実施例の製品の整列装置を概略的に示す。
整列装置はベルトコンベアからなる水平な入力コンベア2を備え、この入力コンベア2は不規則な間隔にて製品Aを受取り、そして、受取った製品Aを搬送速度VIにて搬送する。
【0012】
入力コンベア2の前方にはベルトコンベアからなる水平な出力コンベア4が配置され、この出力コンベア4は搬送速度VIよりも速い搬送速度VOにて製品Aを搬送する。より詳しくは、出力コンベア4には一定のピッチ間隔Pを存してプッシャ6が設けられており、製品Aはプッシャ6間にて規定されるポケット内に位置付けられた状態で搬送される。なお、出力コンベア4は例えば包装機(図示しない)まで延びている。
【0013】
入力コンベア2と出力コンベア4との間にはベルトコンベアからなる変速コンベアVC1,VC2,VC3が一列にして配置され、これら変速コンベアVC1〜VC3は入力コンベア2と出力コンベア4との間の変速移送路を構成する。
各変速コンベアVCは駆動プーリ10をそれぞれ有し、これら駆動プーリはサーボモータM1〜M3にそれぞれ接続され、これらサーボモータMはコントローラ14の出力側に電気的に接続されている。また、サーボモータM1〜M3はロータリエンコーダE1〜E3をそれぞれ有し、これらロータリエンコーダEはコントローラ14の入力側に電気的に接続されている。
【0014】
各変速コンベアVCは出力コンベア4の搬送速度VOよりも速い許容最高移送速度VMAXを有し、通常、所定の基準移送速度VBにて製品Aを移送する。なお、この実施例の場合、基準移送速度VBは搬送速度VOに一致している。
更に、出力コンベア4の駆動プーリ18にもロータリエンコーダEOが接続され、このロータリエンコーダEOもまたコントローラ14の入力側に電気的に接続されている。
【0015】
一方、各変速コンベアVC及び出力コンベア4の上方にはセンサS1,S2,S3,S4がそれぞれ配置されており、これらセンサSはコントローラ14の入力側に電気的に接続されている。
各センサSは光学的に製品Aの通過を検出し、その検出信号をコントローラ14に供給する。より詳しくは、図2に示されているようにセンサSはその対応する変速コンベアVC又は出力コンベア4の上流端の上方に配置され、上流側の入力コンベア2又は変速コンベアVCから下流側の変速コンベアVC又は出力コンベア4に製品Aが完全に移乗したとき、つまり、製品Aの重心CGがその下流側のコンベアに移動したとき、製品Aの前縁を検出する。なお、センサSには反射型の光センサを使用することができる。
【0016】
前述したコントローラ14は、各サーボモータM、各ロータリエンコーダE及び各センサSに接続された制御回路22と、この制御回路22に接続された記憶回路24を含み、制御回路22はマイクロプロセッサやその周辺回路及び入出力インタフェースを有するコンピュータからなる。記憶回路はRAM及びROM等を含み、例えばROMには各変速コンベアVCの走行を制御する制御プログラムファイルが格納され、そして、RAMには制御プログラムの実行により、後述する製品Aの搬送状況や移送補正等に関して作成されたデータファイルが保存される。
【0017】
コントローラ14は、入力コンベア2上に不所望な間隔パターンで供給される製品Aを3つの変速コンベアVC1〜VC3を介して出力コンベア4まで移送する際、出力コンベア4上にて製品Aが所望の間隔パターンを有した整列状態となるべく、各変速コンベアVCの移送速度を制御し、この移送制御により、具体的には出力コンベア4上にて図3(A),(B),(C),(D),(E)に示すような製品Aの整列状態が作り出される。
【0018】
図3(A)は、入力コンベア2上にて不規則な間隔を存して搬送される製品Aが出力コンベア4上にて一定の間隔を存して整列した例を示し、図3(B)は入力コンベア2上にてほぼ密着状態で搬送される製品Aが出力コンベア4上にて所望の間隔を存して整列した例を示す。図3(C)は、入力コンベア2上での製品Aの流れ中に欠品が存在していても、出力コンベア4上にて製品Aを一定間隔に整列し直した例を示し、図3(D)は入力コンベア2上での製品Aの搬送に比べて、出力コンベア4上での製品Aの搬送に遅れが生じたとしても、この遅れを解消した例(2点鎖線の矢印参照)を示す。そして、図3(E)は、入力コンベア2上にて一定の間隔を存して搬送される製品Aが出力コンベア4上にて一定間隔を存して並んだ製品群に形成され、そして、各製品群間に所定の群間隔が確保された例を示す。
【0019】
次に、コントローラ14、即ち、その制御回路22にて実行される変速コンベアVCの変速制御に関し、以下に詳細に説明する。
ここで、入力コンベア2は不規則な間隔で製品Aの供給を受け、そして、各変速コンベアVCは基準移送速度VBにて走行している状態にある。なお、出力コンベア4の搬送速度VOは一定であると仮定する。
【0020】
図4はメインルーチンを示し、このメインルーチンは所定のサイクルタイム毎に繰り返して実施される。
メインルーチンでは先ず、出力コンベア4の主軸角が読み込まれる(ステップS1)。具体的には、このステップS1では、出力コンベア4の駆動ローラ18の回転角がロータリエンコーダEOの出力から求められ、ここで、ロータリエンコーダEOの出力から出力コンベア4の主軸角が求められる。なお、出力コンベア4の主軸角は出力コンベア4の各プッシャ6の位置、つまり、各ポケットの位置を示す。
【0021】
そして、制御回路22は各変速コンベアVCの移送増分を演算し(ステップS2)、次に、各変速コンベアVC上の製品Aに関し、その製品のデータファイルを作成且つ更新する(ステップS3)。なお、製品Aのデータファイルは記憶回路24に保存される。
この後、制御回路22は製品のデータファイルに基づき、各変速コンベアVC上での製品Aの移送補正量を演算し(ステップS4)、そして、この移送補正量に基づき、各変速コンベアVCのサーボモータMに指令信号を出力し、その移送速度を実際に変速制御する(ステップS5)。なお、ステップS4では、各変速コンベアVCの変速制御に伴い、各変速コンベアVCでの実移送補正量がモニタされる。
【0022】
ステップS2〜S4の詳細については、以下に順次説明する。
図5はステップ2の詳細を示し、この演算ルーチンでは先ず、変数Nに0がセットされる(ステップS10)。
この後、変数Nに対応したロータリエンコーダENの前回値eb、つまり、前回のサイクルタイムにて保材された前回値eb、が読み込まれた後(ステップS11)、ロータリエンコーダENの今回値eiが取得され(ステップS12)、これらの偏差ΔeN、即ち、ΔeN=ei−ebが算出される(ステップS13)。
【0023】
次に、算出した偏差ΔeN に基づき、変速コンベアVCNの移送距離、つまり、移送増分ΔDNが演算され、そして、保存される(ステップS14)。
この後、ロータリエンコーダENの今回値eiが前回値ebに置換され(ステップS15)、変数Nが3に達したか否かが判別される(ステップS16)。ここでの判別結果が偽(No)の場合、Nは1だけ増加され(ステップS17)、この後、ステップS11以降が繰り返して実施され、そして、ステップS16の判別結果が真(Yes)になったとき、ステップS2から次のステップS3が実施される。
【0024】
上述の演算ルーチンから明らかなように、ここでの演算ルーチンでは、1サイクルタイムあたりにおける変速コンベアVC1〜VC3の移送増分ΔD1〜ΔD3が順次演算される。
図6及び図7はステップS3の詳細を示し、この作成/更新ルーチンでは先ず、センサS1がオンした否か、つまり、センサS1が製品Aを検出したか否かが判別される(ステップS20)。ここでの判別結果が真の場合、つまり、変速コンベアVC1に製品Aが移乗したとき、その製品Aのデータレコードが作成され、作成したデータレコードがデータファイルの最後尾に追加され(ステップS21)、そして、新データレコード中、製品Aが存在する変速コンベアVCを示すコンベア番号CNのデータフィールドに1がセットされるとともに、製品Aの現在位置を示すデータフィールドにL1がセットされる(ステップS22)。ここで、L1は図1に示されているようにセンサS1とセンサS4との間の距離を示す。
【0025】
また、ステップS22では、目標値Mが仮にM0としてセットされる一方、補正完了フラグがオンにセットされる。なお、目標値M及び補正完了フラグに関しては、後述の説明から明らかになる。
従って、ステップS20の判別結果が真になる度に、つまり、製品Aが変速コンベアVC1に移乗する度に、その製品のデータレコードが作成され、そのデータレコード中のコンベア番号CN、現在位置、目標位置及び補正完了フラグに1,L1,M0,オンがそれぞれセットされる。
【0026】
ステップS20の判別結果が偽の場合には、ステップS21,S22がバイパスされ、ステップS23にて変数Nに3がセットされる。この後、変数Nに対応した変速コンベアVCN上に製品Aが存在しているか否が判別され(ステップS24)、ここでの判別はデータファイルからコンベア番号CN=Nを有するデータレコードを検索することで実施される。
【0027】
ステップS24の判別結果が真の場合、ステップS2にて求められた変速コンベアVCNの移送増分ΔDNが読込まれ(ステップS25)、そして、変速コンベアVCN上の全製品Aに関し、新データレコードを除き、それらのデータレコード中の現在位置がΔDNだけ減算され、現在位置が更新される(ステップS26)。
【0028】
この後、出力コンベア4の主軸角に基づき、目標値Mの減算補正が実施される(ステップS84)。即ち、このステップS84にて、出力コンベア4のロータリエンコーダE 0 の出力に基づき、出力コンベア4上での先頭製品Aの目標位置Oがモニタされる。なお、ここでの目標値Mは後述するステップS63にて設定されるデータである。
【0029】
そして、変数Nが1に達したか否かが判別され(ステップS27)、ここでの判別結果が偽の場合、変数Nは1だけ減少され(ステップS28)、この後、ステップS24からステップS27が繰り返して実施される。そして、ステップS27の判別結果が真になったとき、次のステップS29以降が実施される。
即ち、ステップS23からステップS27の実施により、変速コンベアVC1〜VC3上に存在する全ての製品Aがデータファイルから検索され、そして、新データレコードの製品Aを除いた全製品Aの現在位置がそのサイクルタイム毎に、対応した移送増分ΔDNだけ減算更新される一方、全製品Aの目標値Mもまた更新される。
【0030】
ここで、変速コンベアVC1に着目すると、移送コンベアVC1上に移乗した製品Aは先ず、その現在位置にL1がセットされた後、現在位置がサイクルタイム毎に移送増分ΔD1だけ減算されていくことになる。なお、変速コンベアVC2,VC3上の製品Aの現在位置に関しては後述の説明から明らかになる。
ステップS29では、センサS4がオンであるか否かが判別され、ここでの判別が真の場合、つまり、最下流の変速コンベアVC3から出力コンベア4に製品Aが移乗したとき、その製品Aのデータレコード、つまり、データファイルの先頭のデータレコードが削除され(ステップS30)、変数Nに3がセットされる(ステップS31)。これに対し、ステップS29の判別結果が偽の場合、ステップS30はバイパスされ、ステップS31が実施される。
【0031】
次に、ステップS31にてセットされた変数Nに対応するセンサSNがオンか否かが判別され(ステップS32)、ここでの判別結果が真の場合、変速コンベアVCN−1上の製品のデータレコード中、先頭のデータレコードが検索される(ステップS33)。具体的には、変速コンベアVCN−1はセンサSNの直上流に位置する変速コンベアであり、この変速コンベアVCN−1上の製品A中、その先頭の製品のデータレコードが検索される。
【0032】
そして、次のステップS34にて、検索した製品Aのデータレコード中、そのコンベア番号CNが1だけ増加されるとともに、その現在位置がLNにリセットされる(ステップS34)。ここで、変数Nが3の場合、図1に示されるようにL3はセンサS3とセンサS4との間の距離であり、また、変数Nが2の場合、L2はセンサS2とセンサS4との間の距離である。つまり、センサSNがオンとなった時点にて、検索された製品Aのデータレコードはその直下流の変速コンベアVCN上に移乗した製品のデータレコードで指し示すことから、その検索データレコード中のコンベア番号CNは1だけ増加され、そして、現在位置がLNにリセットされる。具体的には、センサS2がオンとなり、製品Aが変速コンベアVC1から変速コンベアVC2に移乗したと仮定すると、この場合、その製品Aのデータレコード中、コンベア番号CNは1から2に更新され、そして、現在位置はL2にリセットされる。
【0033】
この後、変数Nが2であるか否かが判別され(ステップS35)、ここでの判別結果が偽の場合、変数Nは1だけ減少された後(ステップS36)、ステップS32以降が繰り返して実施される。
即ち、ステップS32〜ステップS35が繰り返して実施されることにより、変速コンベアVC2から変速コンベアVC3への製品Aの移乗の有無、変速コンベアVC1から変速コンベアVC2への製品Aの移乗の有無が順次判定され、そして、製品Aの移乗が検出されたとき、その製品Aのデータレコード中、コンベア番号CNが1だけ増加され、そして、現在位置がLNにリセットされる。
【0034】
従って、上述のデータファイルの作成/更新ルーチンが繰り返して実施されることにより、変速コンベアVC1から変速コンベアVC3上に存在する全ての製品Aに関して、図8に示されるようにそのデータレコードが作成され、そして、各変速コンベアVC上での移送に基づき、製品Aの現在位置が常時監視され、そして、製品Aの移乗がある度に、その製品が存在する変速コンベアVCのコンベア番号CNが1だけ増加更新されることになる。なお、図8のデータレコード中、現在位置及びコンベア番号CN以外のデータフィールドに関しては後述の説明から明らかになる。
【0035】
図9〜図13はステップ4の詳細を示し、この演算/モニタルーチンでは、先ず、変数Nに3が代入され(ステップ40)、変数Nに対応する変速コンベアVCNの移送補正量演算/モニタ制御が実施される(ステップS41)。そして、変数Nが1に達したか否かが判別され(ステップS43)、ここでの判別結果が偽の場合、変数Nは1だけ減少され(ステップS42)、この後、ステップS41以降が繰り返して実施される。つまり、各変速コンベアVC1〜VC3毎に、その移送補正量の演算/モニタ制御が実施される。
【0036】
図10に示されるように変速コンベアVCNの移送補正量演算/モニタ制御では、先ず、センサN+1がオンなったか否かが判別される(ステップS50)。ここで、センサN+1は、変速コンベアVCNの直下流に位置するセンサを示す。
ステップS50の判別結果が真の場合、変速コンベアVCN上に製品Aが存在するか否かが判別され(ステップS51)、ここでの判別結果も真の場合、変速コンベアVCN上にある製品A中から先頭製品Aが検索される(ステップS52)。具体的には、これらステップS51,S52はデータファイルから対応する製品のデータレコードを検索することで実施される。
【0037】
この後、変速コンベアVCNの移送補正量が演算される(ステップS53)。
一方、ステップS50の判別結果が偽の場合、補正完了フラグがオフであるか否が判別され(ステップS54)、ここでの判別結果が真のとき、つまり、変速コンベアVCNがステップS5の実行により実際に変速制御されているとき、変速コンベアVCNの移送補正量がモニタされる(ステップS55)。
【0038】
ステップS53の詳細は図11に示されている。
ここで、先ず、検索した先頭製品Aの現在位置がそのデータレコードから読込まれる(ステップS60)。ここで、先頭製品Aの現在位置は前述の説明から明らかなように、その先頭製品からセンサS4までの到達距離を示している。
この後、バッファ係数αにαmがセットされる(ステップS61)。
【0039】
バッファ係数αmは次式(1)を満たす整数であって、出力コンベア4の各プッシャ6間、つまり、ポケットに製品Aを連続して供給しようとする場合、バッファ係数αmはその整数のうちのその最小値が選択される。
αm≧{(LP・VO・Vm)/(VMAX+VO・Vm−VO)−(P−x+D)}/P …(1)
ここで、
LPは、先頭製品AからセンサS4までの到達距離(現在位置)、
VOは、出力コンベア4の搬送速度
Vmは、仮想補正カムのカムカーブの最大無次元速度、
VMAXは、各変速コンベアVCの許容最高移送速度、
Pはプッシャ6のピッチ間隔、
Dは出力コンベア4上に製品Aを供給すべき目標位置Oから前側のプッシャ6までの距離(図1参照)、
xはセンサS4と前側のプッシャ6との間の距離(図1参照)
をそれぞれ示す。
【0040】
この実施例の場合、(1)式は製品Aの前縁がセンサS4に到達した時点で、このセンサS4の直下に出力コンベア4上の任意のプッシャ6間に設定された目標位置Oが同時に到達するものとして導かれている。
この点に関して詳述すると、図1から明らかなように任意の目標位置OからセンサS4までの距離を示す目標値Mは、次式
M=(P−x+D)+P・α …(2)
で表される。ここで、バッファ係数αはプッシャ6間にて規定されるポケット数を示している。
【0041】
従って、出力コンベア4が目標距離Mだけ走行する過程で、先頭製品Aは到達距離LPだけ移送されなければならず、この際の移送補正量Hは、
H=LP−M …(3)
であり、
そして、目標位置Oが目標値Mだけ移動するのに要する時間Tは、
T=M/VO …(4)
となる。
【0042】
ここで、各変速コンベアVCの移送速度が図14に示されるように、その基準移送速度VBから仮想カムのカムカーブに従って可変された後、基準移送速度VBに復帰すると仮定すると、先頭製品AをセンサS4の直下に到達させるに際し、先頭製品Aに要求される平均速度はH/Tとなり、そして、各変速コンベアVCの許容最高移送速度がVMAXであることを考慮すると、次式が満たされなければならない。
【0043】
(H/T)・Vm+VB≦VMAX …(5)
一方、
であるから、(6)式を(5)式に代入し、目標値Mに関して整理すると、次式
M≧(LP・VO・Vm)/(VMAX+VO・Vm−VO) …(7)
(7)式のMに(2)式を代入し、バッファ数αに関して整理すると、前記(1)が得られる。
【0044】
なお、各変速コンベアVCの移送速度がその基準移送速度VBに維持されている場合の基準バッファ係数をαbとすると、VMAX=VB=VOであるから、基準バッファ係数αbの演算式は、(1)式から下式のように導かれる。
αb={LP−(P−x+D)}/P …(8)
ここで、基準バッファ係数αbは前述したバッファ係数αmよりも大であるから、これらの偏差Δαは、
Δα=αb−αm−1 …(9)
で表され、この偏差Δαは、先頭製品Aを出力コンベア4のプッシャ6間のポケットに供給するにあたり、出力コンベア4上にて目標位置Oを選択できるポケット数、つまり、先頭製品Aが到達可能な出力コンベア4上での受取り領域を示す。なお、(9)式中、−1は安全率である。
【0045】
前述したステップS61にて、バッファ係数αがセットされると、先頭製品A目標値Mが前述の(2)式に従って演算され(ステップS62)、そして、演算された目標値Mが先頭製品Aのデータレコード中、目標値のデータフィードに保存される(ステップS63)。
次のステップS64では、移送方向でみて、先頭製品Aの直ぐ前を移送されている前製品のデータレコードから前製品の目標値Mbが読込まれ(ステップS64)、そして、先頭製品Aの目標値Mが目標値Mbよりも大きいか否かが判別される(ステップS65)。ここでの判別結果が偽の場合、出力コンベア4の同一ポケットに先頭製品Aと前記前製品とが同時に供給されてしまう虞があるので、このような状況にあっては、バッファ係数αが1だけ増加され(ステップS66)、ステップS62以降が繰り返して実施される。つまり、目標値Mの再演算が行われる。
【0046】
なお、ステップS65での判別は目標値Mと目標値Mbとの比較に代えて、出力コンベア4の主軸角に基づいて実施することもできる。つまり、出力コンベア4の主軸角から目標値M,Mbに対応した出力コンベア4上のポケット位置をそれぞれ把握できるから、これらのポケット位置を比較することで、同一のポケットへの製品の供給を避けることができる。
【0047】
ステップS65の判別結果が真になると、先頭製品Aと変速コンベアVCNの終端との間の距離、つまり、変速コンベアVCN上の残存長さCLNRが演算される(ステップS67)。具体的には、このステップS67では、先頭製品Aの現在位置と変速コンベアVC1〜VC3の全長に基づき、変速コンベアVCN上の残存長さLNRが演算される。
【0048】
この後、次のステップS68にて、先頭製品Aの移送距離に関し、その総移送補正量H(=LP−M)が演算され、そして、先頭製品Aが存在する変速コンベアVCNが変速コンベアVC1であるか否かが判別される(ステップS69)。ここでの判別結果が真の場合、総移送補正量Hが0よりも小さいか否かが判別され(ステップS70)、ここでの判別結果もまた真となる場合、その先頭製品Aに対する移送補正は不能となるから、先頭製品Aに対する排除処理が実施される(ステップS71)。
【0049】
一方、ステップS69の判別結果が偽の場合にはステップS70をバイパスして、ステップS72が実施され、このステップにて、変速コンベアVCNに割り当てられる分配移送補正量ΔHが変速コンベアVCNから出力コンベア4までの変速コンベア数に基づいて演算され、先頭製品Aのデータレコードに付加される。
【0050】
具体的には、今、先頭製品Aが最上流の変速コンベアVC1上にあると仮定すると、先頭製品Aのデータレコード中、そのコンベア番号CNには1がセットされているから、分配移送補正量ΔHは次式に基づいて算出される。
ΔH=H・(CL1R 2/(CL1R 2+CL2 2+CL3 2))
ここで、CL1Rは、変速コンベアVC1上の残存長さ、CL2,CL3は変速コンベアVC2,VC3のコンベア長を示す。
【0051】
また、先頭製品Aが変速コンベアVC2上にある場合、その分配移送補正量ΔHは次式から算出される。
ΔH=H・(CL2R 2/(CL2R 2+CL3 2))
CL2R 2は、変速コンベアVC2上の残存長さを示す。
更に、先頭製品Aが変速コンベアVC3上にある場合、その分配移送補正量ΔHは、
ΔH=H
となる。
【0052】
即ち、総移送補正量Hは、先頭製品Aが存在する変速コンベアVCNから出力コンベア4までの変速コンベアVCに分配されることになる。
この後、変速コンベアVCNの残存長さCLNRに基づいて補正可能域が演算され(ステップS73)、そして、補正完了フラグがオフされる(ステップS74)。
【0053】
ここで、補正可能域とは、変速コンベアVCNの残存長さCLNRの範囲内にて、図14に示したようなカムカーブに従い、変速コンベアVCNの変速が可能な領域を示す。
この後、ステップS4から抜けて、次のステップS5が実施され、このステップS5にて、変速コンベアVCNにおけるサーボモータMNの回転速度が実際に制御される結果、変速コンベアVCNの移送速度がカムカーブに従って変速される。
【0054】
この後、次に、ステップS4が実施されたとき、図10のステップS50の判別結果が偽となり、そして、補正完了フラグがオフであるか否かが判別されるが(ステップS54)、ここでの判別結果は、ステップS74にて補正完了フラグがオフにされたことから真となり、従って、変速コンベアVCNの移送補正量のモニタが実施される(ステップS55)。
【0055】
ステップS55の詳細は図13に示されており、ここでは、先ず、先頭製品Aがその補正可能域を通過したか否かが判別される(ステップS81)。ここでの判別は、先頭製品Aにおけるデータレコード中の現在位置に基づいて実施される。
ステップS81の判別結果が偽の場合、前回のステップS5の実行結果に基づく今回分の変速コンベアVCNの補正実行量ΔZが演算され(ステップS82)、そして、補正実行量の積算量Z、即ち、Z=Z+ΔZが演算され、先頭製品Aのデータレコードに付加される(ステップS83)。具体的には、補正実行量ΔZは、変速コンベアVCNと組をなすロータリエンコーダENの出力に基づいて求められる。
【0056】
一方、ステップS81の判別結果が真になると、今回分の補正実行量ΔZに0が代入され(ステップS85)、そして、この時点で、補正完了フラグがオンされる(ステップS86)。
上述の説明から既に明らかなように、メインルーチンが繰り返して実行されると、図15に示されるように各変速コンベアVC上の全製品Aに関して、製品Aの移送が進行するに連れ、製品Aのデータレコード中の現在位置やコンベア番号CN等が順次更新され、そして、この更新結果に基づき、各変速コンベアVCの変速制御により、各製品Aの移送補正が順次実施される結果、各製品Aは最下流の変速コンベアVC3から出力コンベア4上の目標位置Oに正確に供給される。
【0057】
即ち、上述のメインルーチン、つまり、ステップS4に関する説明から明らかなように、各変速コンベアVC上にて製品Aが先頭となる度にその変速コンベアVCの変速制御より先頭製品Aの移送補正が実施されるので、ここでの移送補正が補正対象の先頭製品Aよりも下流の変速コンベアVC上に存在するの製品Aの移送に影響が及ぶことはない。
【0058】
一方、先頭製品Aと同一の変速コンベアVC上にて、先頭製品Aの上流側に存在する上流製品に関しては、先頭製品Aに対する移送補正を同時に受けることになるが、しかしながら、上流製品にあっても、その変速コンベアVC上にて先頭になったときには、その上流製品に対する移送補正が同様にして実施されるので、全製品Aは出力コンベア4上のその目標位置Oに正確に供給されることになる。
【0059】
従って、本実施例によれば、同一の変速コンベアVC上に複数の製品Aが存在していても、各製品Aの移送補正が可能となる。
また、製品Aの移送補正は、変速コンベアVC1〜VC3に振り分けて実施されるので、個々の変速コンベアVCに要求される変速制御量が少なくて済み、各変速コンベアVCでの変速を緩やかに行うことができる。
【0060】
なお、上述した製品Aの移送補正は、その製品Aが各変速コンベアVC上にて先頭になる度、つまり、その製品Aよりも前の製品が下流の変速コンベアVCに移乗したときに実施されることから、入力コンベア2から最初の1個目の製品Aが各変速コンベアVCを経て出力コンベア4に移送される場合には、その前の製品の移乗を検出することできない。
【0061】
それ故、最初の1個目の製品Aに対する移送補正は、その製品が各変速コンベアVCに移乗した時点、つまり、センサS1〜S4にて検出される度に同様にして実施され、この際、その目標値Mの算出にはバッファ係数α0が使用される。このバッファ係数α0は前述した基準バッファ係数αbとバッファ係数αmとの間の整数から選択される設定値である。後述の説明からより明らかになるように、バッファ係数α0の値がαm側に設定されれば、製品Aは出力コンベア4でみて、センサS4に近いポケットに製品Aを供給でき、逆に、バッファ係数α0の値がαb側に設定されれば、製品AはセンサS4から遠いポケットに供給できることから、最初の1個めの製品Aを供給すべきポケット、つまり、α0は後述する製品Aの整列モードに従い選択される。
【0062】
上述の実施例の場合、前述したようにバッファ係数αが前記(1)式を満たす最小の整数に設定されることから、最下流の変速コンベアVC3から出力コンベア4上に順次供給される製品Aは、出力コンベア4のプッシャ6間にて規定されるポケットに連続して供給されることになる。
即ち、図3(A)に示したように、入力コンベア2に不規則な間隔で製品Aが供給されても、これら製品Aは各変速コンベアVC上を移送される過程にて、その移送が補正され、出力コンベア4のポケットに連続して供給される。この結果、製品Aは出力コンベア4上を整列した状態で搬送される。
【0063】
また、入力コンベア2の搬送速度VIに対し、各変速コンベアVCの基準移送速度VBは速いので、図3(B)に示したように入力コンベア2上にて製品Aが実質的に密着状態で搬送されてきても、これら製品Aは各変速コンベアVCを通過する際に互いに分離され、出力コンベア4のポケットに連続して供給される。この結果、入力コンベア2上にて密着状態にある製品Aを互いに一定の間隔を存して分離させることができる。
【0064】
更に、図3(C)に示したように入力コンベア2上にて一定の間隔を存して搬送されるべき製品A中に抜けが発生したとしても、この抜けの次の製品Aの目標値はその抜けの位置にあるべき製品Aの目標値に設定されるので、出力コンベア4の各ポケットに製品Aを連続して供給することができる。
更にまた、図3(D)に示したように入力コンベア2上に一定の間隔を存して製品Aが搬送されている状況にて、出力コンベア4が包装機からの指令により一時的に停止したり減速したりして、出力コンベア4上での製品Aの搬送に遅れが生じても、変速コンベアVCの移送速度がその基準移送速度VBから減速されることで、出力コンベア4での搬送遅れに対処することができ、出力コンベア4の各ポケットに製品Aを連続して供給することができる。
【0065】
上述の説明では何れも、出力コンベア4の各ポケットに製品Aを連続的に供給する例について説明したが、図3(E)にも示したように、出力コンベア4上の連続するI個分のポケットに製品Aをそれぞれ供給した後、J個分のポケットを空にして、製品Aの供給を同様にして繰り返すことも可能である。
この場合、前述した図11のステップ65は図16に示すフローに変更される。このフローでは、ステップS90にて、連続数iがI以下であるか否かが判別され、ここでの判別結果が真の場合、ステップS65が実施される。ここでの判別結果が真の場合、連続数iは1だけ増加され(ステップS91)、そして、次のステップS65以降が実施される。従って、出力コンベア4のポケットに製品Aが連続して供給されることになる。
【0066】
この後、ステップS90の判別結果が偽になると、つまり、出力コンベア4の連続したI個分のポケットの全てに製品Aが供給されると、次の製品Aの目標距離が前回の目標値MbにJ個分のポケットに相当する値を加えた加算値よりも直近の大きな値であるか否かが判別される(ステップS92)。ここで、前述したバッファ係数αmは、前記(1)式を満たす最小値に設定されているため、ここでの判別結果は偽となり、この場合、ステップS66にてバッファ係数αが1だけ増加される。このようなバッファ係数αの増加は、ステップS91の判別結果が真になるまで繰り返され、そして、その判別結果が真になると、連続数iは0にリセットされる(ステップS93)。
【0067】
上述したようにして目標値Mが増加されると、その増加分だけ、つまり、J個のポケット分だけ出力コンベア4に空のポケットが作り出され、この後、出力コンベア4のポケットに製品AがI個だけ連続して供給されることになる。
更に、上述の実施例では、出力コンベア4の搬送速度VOが一定であると仮定して説明しているが、出力コンベア4の搬送速度VOが包装機側から要求により変速されるような状況にあっては、図10の変速コンベアVCNの移送補正量演算/モニタ制御は図17に示すフローに変更される。
【0068】
このフローでは、ステップS52とステップS53との間にステップS100,S101が追加され、ステップS100では補正完了フラグがオンか否かが判別され、そして、ステップ101では出力コンベア4の主軸角に基づき、出力コンベア4の搬送速度VOが演算される。
従って、この後の変速コンベアVCNの移送補正量演算(ステップS53)にて、搬送速度VOがバッファ係数αmの演算、即ち、先頭製品Aの目標値Mの演算に反映される。
【0069】
また、図17のフローでは、変速コンベアVCNにおける移送量モニタ(ステップS55)の実施を経て、ステップS100での判別が実施され、ここでの判別結果が偽に維持されている限り、ステップS101,S53が繰り返して実施される。
即ち、図17のフローに従えば、先頭製品Aの移送補正が開始された後、先頭製品Aが補正可能域を通過する間までのサイクルタイム毎に変速コンベアVCNの移送補正量が再演算され、そして、ここでの演算には出力コンベア4の搬送速度VOが反映されている。従って、出力コンベア4が変速しても、この変速に応じて変速コンベアVCNの移送補正量が演算されるので、先頭製品Aは出力コンベア4の変速に拘わらず、出力コンベア4上の目標位置Oに正確に供給されることになる。
【0070】
更に、上述の一実施例では,入力コンベア2と出力コンベア4との間に3個の変速コンベアVC1〜VC3が配置されているが、変速コンベアVCは少なくとも2個以上あればよく、また、これら入力コンベア2から出力コンベア4までの各コンベアの形態は図に示したベルトコンベアに限らず、ドラム型コンベア等の種々のコンベアを利用可能である。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の製品の整列装置(請求項1)によれば、入力コンベア上に不規則な間隔又は密着状態で製品が受け取られても、各製品はその変速コンベア上で先頭となる度に、その変速コンベアの変速制御を介して移送補正を受け、これにより、出力コンベア上の目標位置に正確に供給され、出力コンベア上にて整列される。従って、同一の移送コンベア上に複数の製品が存在しても、これら製品の移送補正が可能となり、整列処理の高速化を図ることができる。
【0072】
また、先頭製品の移送補正を実施するにあたり、その移送補正量が各変速コンベアにて分配されるので、各変速コンベアでの変速制御量を少なくでき、緩やかな移送補正が可能となる。
出力コンベア上での先頭製品の目標位置を決定するにあたり、その目標位置は変速コンベアの許容最高速度を考慮して選択可能であるから(請求項2〜4)、出力コンベア上にて所望の間隔パターンで整列させた製品の搬送流れを容易に作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製品の整列装置の全体を示した概略図である。
【図2】センサの配置位置を説明するための図である。
【図3】図1の整列装置が有する整列機能を説明するための図である。
【図4】図1のコントローラが実行するメインルーチンを示したフローチャートである。
【図5】図4のステップS2の詳細を示したフローチャートである。
【図6】図4のステップS3の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図7】図4のステップS3の詳細を示したフローチャートの残部である。
【図8】データファイルの内容を示した図である。
【図9】図4のステップS4の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図10】図4のステップS4の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図11】図4のステップS4の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図12】図4のステップS4の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図13】図4のステップS4の詳細を示したフローチャートの一部である。
【図14】変速コンベアの変速制御の形態を示したグラフである。
【図15】製品の移送に伴い、その製品のデータレコードの更新を説明するための図である。
【図16】ステップS53の変形例を示したフローチャートの一部である。
【図17】ステップS41の変形例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
2 入力コンベア
4 出力コンベア
6 プッシャ
VC1〜VC3 変速コンベア
M1〜M3 サーボモータ
E1〜E3 ロータリエンコーダ
EO ロータリエンコーダ
14 コントローラ
22 制御回路
24 記憶回路
A 製品
S1〜S3 センサ(移乗センサ)
Claims (4)
- 製品の供給を連続的に受ける入力コンベアと、
前記入力コンベアの搬送速度よりも速い搬送速度にて、製品を搬送する出力コンベアと、
前記入力コンベアと前記出力コンベアとの間の変速移送路を形成すべく一列に配置され、前記入力コンベアから前記出力コンベアに向けて受渡しながら製品を移送する複数の変速コンベアであって、各変速コンベア上での複数の製品の存在が許容されているとともに、各変速コンベアが前記出力コンベアでの搬送速度よりも速い許容最高移送速度を有し且つ通常は所定の基準移送速度にて製品を移送する、複数の変速コンベアと、
前記各変速コンベアに設けられ、製品の搬送方向でみて上流側のコンベアから下流側の変速コンベアへの製品の移乗を検出する複数の移乗センサと、
前記各移乗センサからの製品の検出信号及び前記各変速コンベアの移送量に基づき、前記変速移送路上の全製品に関して、各製品から前記出力コンベアまでの到達距離を求めるとともに各製品が存在する変速コンベアを特定する搬送監視手段と、
前記変速移送路中の1つの製品が下流の変速コンベアに移乗したとき、その直上流の変速コンベア上にて先頭となる先頭製品の前記到達距離に基づき、前記先頭製品を前記出力コンベア上の所望の目標位置に供給するための総移送補正量を演算し、この総移送補正量を前記先頭製品が存在する対象変速コンベアから前記出力コンベアまでの間に存在する変速コンベアのそれぞれに分配するものとして前記対象変速コンベアに割り当てられる先頭製品の分配移送補正量を演算する演算手段と、
前記演算手段にて演算された分配移送補正量に従い、前記対象変速コンベアの移送速度を変速させる変速制御手段と
を具備したことを特徴とする製品の整列装置。 - 前記演算手段は、
前記出力コンベア上での前記先頭製品の前記目標位置を決定する決定手段を含み、
前記決定手段は、前記対象変速コンベアから前記出力コンベアまでの各変速コンベアの許容最高移送速度と前記出力コンベアの搬送速度との間の差に基づき前記先頭製品が到達可能となる前記出力コンベアの受取り領域内にて前記目標位置を決定し、前記目標位置は前記先頭製品の前を移送される製品の目標位置よりも前記出力コンベアの搬送方向でみて後方に位置することを特徴とする請求項1に記載の製品の整列装置。 - 前記決定手段は、個々の製品が一定の間隔を存して前記出力コンベア上搬送されるべく、前記先頭製品の前記目標位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の製品の整列装置。
- 前記決定手段は、個々の製品を一定間隔で並べた製品群が所定の群間隔を存して前記出力コンベア上を搬送されるべく、前記先頭製品の前記目標位置を決定することを特徴とする請求項2に記載の製品の整列装置。
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