JP4196936B2 - 穴加工用ncプログラム作成装置及び穴加工ncプログラム作成装置用プログラム - Google Patents
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Description
したがって、ドリル、リーマ以外のタップ、座付き穴などさまざまな穴加工に対応できないという問題点や、さらに複雑な穴加工形状に対応できないという問題点などがあった。
以下、本発明の一実施の形態について、図面に沿って詳述する。図1に示す穴加工用NCプログラム作成装置1は、図中に示す複数の手段2、3、41、42、5、6を実現する例えばマイクロコンピュータによって構成されており、図2は、これらの手段のうち特に加工方法決定手段3を実現するための一連の処理手続きを示している。
加工方法決定手段3は、形状認識処理手段2で抽出された穴加工形状について、局所形状の種類および局所形状に関連付けられた加工情報とから成る特徴を判別して穴加工形状のパターンを得、得られた穴加工形状のパターンから加工方法を決定する。
パターン認識情報格納手段41および工具情報格納手段42は共にマイクロコンピュータのメモリによって構成されている。
図2に示すパターン認識情報400として、例えば図5に示すような識別子対応表と図7に示すような加工方法対応表とが予め作成され、パターン認識情報格納手段41に格納されている。
工具情報格納手段42には、穴加工のために工作機械の自動工具交換装置に装備可能なドリルやリーマなどの全ての工具について、それぞれの工具識別符号、工具の種類、工具寸法(工具の径や長さなど)を含む工具情報が格納されている。
図1では工具および工具経路決定手段5として示しているが、工具決定手段は、工具情報格納手段42の中から、加工方法決定手段3で決定された加工方法およびCADデータに含まれる穴の寸法に応じた工具を選択する。また、工具経路決定手段は工具決定手段で選択された全ての工具についての工具経路を決定する。
NCプログラム生成手段6は、工具経路決定手段で決定された工具経路に基づいて一連のNCプログラムを生成し、NC工作機械200の制御部に出力する。
形状認識処理手段2は、CADデータ(三次元CADデータ)100から加工対象物の仕上げ形状のデータの取込みを行なって仕上げ形状を認識し、この中から、穴加工形状のCADデータを抽出する。すなわち、3次元CADデータ100を読み込み、読み込んだ3次元CADデータ100に基づいて点、稜線、面、立体などから成る、例えば図3に示すような、3次元幾何形状を計算機内に生成する。また、3次元幾何形状から同一軸上に存在する円柱面および円錐面を抽出し、1つの穴加工形状として認識する。例えば、図3の3次元幾何形状の場合、穴加工形状aと穴加工形状bの2つの穴加工形状が認識される。この結果、穴加工形状は円柱面および円錐面のうちの1つ以上から構成されることになる。以降、この穴加工形状を構成する円柱面および円錐面を局所形状と呼ぶ。
加工方法決定手段3は、次に、判別した局所形状の特徴を識別子により表現する。例えば、図5に示す識別子対応表のように英字を識別子として用いる。図5に示すような識別子対応表は、パターン認識情報400として予め作成され、パターン認識情報格納手段41に格納されている。
複雑な穴加工形状の場合、加工方法対応表にパターンが含まれず、加工方法を決定できないことがある。そこで、加工方法決定手段3はステップST2において、加工方法を決定したか否かを判定し、判定結果がYesであればステップST7へ進み、処理を終了する。ステップST2において、判定結果がNoであればステップST3、4へ進み、穴加工形状300の一部に対して、局所形状の種類および局所形状に関連付けられた加工情報とから成る特徴を判別して穴加工形状300の一部のパターンを得、得られた穴加工形状300の一部のパターンからその加工方法を決定する。
具体的な例を挙げて説明すると、例えば、図9に示すような穴加工形状の場合、まずステップST3で一番穴底側の円錐面をパターン認識の対象とした結果、「t」という穴加工形状の一部のパターンが得られる。しかし「t」というパターンは加工方法対応表に含まれないので、ステップST4で加工方法を決定できない。そこで、ステップST5で判定結果がNoとなり、ステップST3に戻る。ステップST3においては、局所形状を穴底側から順にパターン認識の対象に加えるので、一つ上の円柱面をパターン認識の対象に加える。この結果、ステップST4で、「ct」という穴加工形状の一部のパターンが得られ、加工方法対応表からドリル加工が加工方法として決定される。そこで、ステップST5で判定結果がYesとなり、ステップST6に進む。ステップST6においては、穴加工形状全体の加工方法が決定したか否かが判断される。この場合、Noであるので、ステップST3に戻り、残りの局所形状についても同様に穴底側の局所形状から順に対象に加えながらパターン認識を行い、加工方法を決定する。図9の穴加工形状の場合、ステップST3においては、残りの局所形状からまず穴底に近い円錐面をパターン認識の対象とする。この結果、ステップST4で、「t」という穴加工形状の一部のパターンが得られる。しかし、「t」というパターンは加工方法対応表に含まれないので、加工方法を決定できない。そこで、ステップST5からステップST3に戻り、最後に最も上面側の円柱面をパターン認識の対象に加える。この結果、ステップST4で、「ct」という穴加工形状の一部のパターンが得られ、加工方法対応表からドリル加工が加工方法として決定される。そこで、ステップST5およびステップST6で判定結果がYesとなり、加工方法決定手段3での一連の処理を終了する。結果として、図9の穴加工形状は2つの穴加工形状部分に分割され、それぞれに対してドリル加工という加工方法が決定される。
Claims (3)
- 加工対象の仕上げ形状を表現する3次元CADデータに基づいて穴加工用のNCプログラムを作成する穴加工用NCプログラム作成装置において、
穴加工に用いる工具の種類および工具寸法を含む工具情報が格納されている工具情報格納手段と、
上記3次元CADデータの3次元幾何形状情報から穴加工形状を構成する同軸上に存在する円柱面または円錐面の局所形状を認識する形状認識処理手段と、
上記局所形状の特徴に対応する識別子の並びによって上記穴加工形状の上面から穴底方向への上記特徴の並びを表現した穴加工形状パターン及びこの穴加工パターンに対応する加工方法が予め記述されたパターン認識情報を格納するパターン認識情報格納手段と、
上記形状認識処理手段で認識された上記局所形状から上記特徴を判別し、上記パターン認識情報の中から上記判別した特徴に対応し上記穴加工形状の上面から穴底方向への上記特徴の並びを表す上記識別子の並びを有する上記穴加工形状パターンを求め、上記パターン認識情報から上記穴加工形状パターンに対応する上記加工方法を決定する加工方法決定手段と、
上記工具情報格納手段に格納された上記工具情報の中から、上記加工方法決定手段で決定された加工方法に応じた工具を選択する工具決定手段と、
上記工具決定手段で選択された全ての工具についての工具経路を決定する工具経路決定手段と、
上記工具経路決定手段で決定された工具経路に基づいて一連のNCプログラムを生成するNCプログラム生成手段と
を具えたことを特徴とする穴加工用NCプログラム作成装置。 - 加工方法決定手段は、穴加工形状パターンがパターン認識情報に含まれない場合には、特徴を判別した結果に基づいて1つの穴加工形状の特徴に対応し穴加工形状の上面から穴底方向への特徴の並びを表す識別子の並びから複数の上記穴加工形状パターンを求め、求めた穴加工形状パターンごとに加工方法を決定することを特徴とする請求項1記載の穴加工用NCプログラム作成装置。
- 加工対象の仕上げ形状を表現する3次元CADデータに基づいて穴加工用のNCプログラムを作成する穴加工用NCプログラム作成装置用プログラムにおいて、
コンピュータを
加工対象の仕上げ形状を表現する3次元CADデータに基づいて穴加工用のNCプログラムを作成する穴加工用NCプログラム作成装置において、
穴加工に用いる工具の種類および工具寸法を含む工具情報が格納されている工具情報格納手段と、
上記3次元CADデータの3次元幾何形状情報から穴加工形状を構成する同軸上に存在する円柱面または円錐面の局所形状を認識する形状認識処理手段と、
上記局所形状の特徴に対応する識別子の並びによって上記穴加工形状の上面から穴底方向への上記特徴の並びを表現した穴加工形状パターン及びこの穴加工パターンに対応する加工方法が予め記述されたパターン認識情報を格納するパターン認識情報格納手段と、
上記形状認識処理手段で認識された上記局所形状から上記特徴を判別し、上記パターン認識情報の中から上記判別した特徴に対応し上記穴加工形状の上面から穴底方向への上記特徴の並びを表す上記識別子の並びを有する上記穴加工形状パターンを求め、上記パターン認識情報から上記穴加工形状パターンに対応する上記加工方法を決定する加工方法決定手段と、
上記工具情報格納手段に格納された上記工具情報の中から、上記加工方法決定手段で決定された加工方法に応じた工具を選択する工具決定手段と、
上記工具決定手段で選択された全ての工具についての工具経路を決定する工具経路決定手段と、
上記工具経路決定手段で決定された工具経路に基づいて一連のNCプログラムを生成するNCプログラム生成手段として機能させるための穴加工用NCプログラム作成装置用プログラム。
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