JP4196083B2 - 端末網制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアナログ電話回線に接続される網制御装置に関するもので、主に自動検針等でメータ端末の情報をセンター装置に伝送する端末発間での通信制御に用いる低電源電圧で動作する端末網制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の端末網制御装置は電話回線との直流・交流インピーダンスの整合を行う回線網制御手段やデータの変調や復調を行うモデム手段などを備え、接続されたメータ等からの発呼指示を受けた場合に、予め設定されていた電話番号をダイヤルしセンターと接続しデータ通信を行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図5に従来のオフフック検出機能を備えた端末網制御装置を示す。1は端末網制御装置であり、電話回線に接続されデータ通信時の回線インピーダンスの整合を行う回線網制御手段4と、センターからの応答信号を判別するアンサートーン検出手段5bと、データの変調・復調を行うモデム手段5cを備えた通信処理部5と、メータ等と通信するためのメータインターフェイス部9と、前記回線網制御手段4、通信処理部5、メータインタフェース部9を制御すると共に発呼先電話番号を記憶した発呼電話番号記憶手段6fを備えている。
【0004】
ここで、図示はしないが端子M1,M2に接続されたメータから電話回線2を介してセンターにデータを送信するいわゆる端末発呼動作を行う場合、まずメータインターフェイス部9からの電文を制御部6が検知する。制御部6は回線網制御手段4を制御し発呼電話番号記憶手段6fの内容をダイヤルする。センターが着信すると応答信号を返信しアンサートーン検出手段5bがこれを検知すると、モデム手段5cを介してセンターとのデータ通信が行われるように動作する。図4では電話回線端子L1,L2にIP電話アダプタであるVoIPアダプタ3が接続されているが、端末網制御手段1はVoIPアダプタの有無にかかわらず発呼電話番号記憶手段6fの内容をダイヤルするたけであった。
【0005】
なお、8はリレー部であり、電話機7と、VoIPアダプタ3と回線網制御手段4間の回線との接続または切断を行う。
【0006】
【特許文献1】
特開平06−303331号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のような端末網制御装置1では、VoIPアダプタが接続されていると自動的にインターネットを介してデータ通信が行われることがある。インターネットを使用したIP電話ではUDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)プロトコルを使用しているためデータ通信品質が劣り、データが正確にセンターへ通報されるかどうかは保障されないため、データ通信が成功するまで何度も電話回線を接続するように動作することがある。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、IP電話での端末発呼動作が失敗する場合は加入者回線に切替てデータ通信を行い、確実に端末発呼を行うことができる端末網制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の端末網制御装置は、電話回線にVoIPアダプタが接続されているかどうかを検出するVoIP検出手段を設け、IP電話でデータ通信が失敗している場合に加入者回線を使用するように動作させるように構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、電話回線に接続されデータ通信時の回線インピーダンスの整合を行う回線網制御手段と、電話回線に接続されたVoIPアダプタの有無を検出するVoIP検出手段と、センターからの応答信号を判別するアンサートーン検出手段と、データ通信を行うモデム手段を備えた通信処理部と、メータ等と通信するためのメータインターフェイス部と、前記メータインタフェース部からの電文を解析する電文解析手段と、前記VoIP検出手段によりVoIPアダプタが検出される場合に前記電文解析手段の結果に基づいて加入者回線での発呼またはIP電話での発呼かを選択する加入者回線選択手段とから構成することにより、正確な端末発呼通信を行うことが可能となる。さらに、重要な通報を確実に行うことが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、IP電話専用番号を付加するか、加入者回線を選択するかどうかを決定するIP電話選択手段を備えことにより、IP電話に対応したセンターに通報を上げることができるため通信費を削減することが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、IP電話での発信時にプッシュボタン信号でダイヤルするPB発呼手段を備えることにより、通信時間を短縮することが可能となる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の端末網制御装置を示すブロック図である。図1において、1は端末網制御装置であり、電話回線2に接続されデータ通信時の回線インピーダンスの整合を行う回線網制御手段4と、電話回線2に接続されたVoIPアダプタ3の有無を検出するVoIP検出手段5aと、図示はしないが電話回線に接続されたセンター装置からの応答信号を判別するアンサートーン検出手段5bと、データの変調・復調を行うモデム手段5cを備えた通信処理部5と、メータ等と通信するためのメータインターフェイス部9と、前記回線網制御手段4、通信処理部5、メータインタフェース部9を制御すると共に加入者回線での発呼を指示する否かを選択する加入者回線発呼選択手段6aを備えた制御部6から構成されている。
【0016】
メータからの端末発呼要求が生じると端末網制御手段1は電話回線2にダイヤル発信を行いセンター装置との接続を行う。回線が接続されるとセンター装置から応答信号が送信され、アンサートーン検出手段5bがこれを受信し、その後モデム手段5cを使用してセンター装置とデータ通信を行う。また、この時にVoIPアダプタが動作しインターネット経由でセンター装置に接続された場合には、一般的にVoIPアダプタからも応答信号が出力される。VoIP検出手段5aはこの応答出力を検出し電話がインターネット経由であることを判別する。
【0017】
一方、インターネット経由での電話いわゆるIP電話では回線の輻輳などによりUDP/IPのプロトコルを使用しているためパケットが欠落し正常な通信が行われないことがある。加入者回線発呼選択手段6aはIP電話での通信が正常にできないことを確認すると、加入者回線を使用するように識別番号を付加し再ダイヤルを行いセンター装置と通信を行うように動作する。
【0018】
以上のように、IP電話での発呼は低コストで行えるが、通信が正常に行われないときに自動的に加入者回線に切り替えるため、コストと通信の信頼性を両立させることが可能となる。
【0019】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2の端末網制御装置を示すブロック図である。制御部6にはダイヤル番号にIP電話専用番号を付加するか、加入者回線を選択するかどうかを決定するIP電話発呼選択手段を備えている。センター装置がIP電話に対応している場合、センター装置側の着信をIP電話で行わせるように発信ダイヤルの先頭にIP電話専用番号を付加して発呼するように構成されている。また、上記内容でセンター装置に発呼したにもかかわらずデータ通信が正常に行われない場合には、IP電話発呼選択手段6bが自動的に加入者回線での発呼を行うように識別番号を付加し再ダイヤルを行いセンター装置と通信を行うように動作する。
【0020】
以上のように、IP電話での発呼や着信は低コストで行えるが、通信が正常に行われないときに自動的に加入者回線に切り替えるため、コストと通信の信頼性を両立させることが可能となる。
【0021】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3の端末網制御装置を示すブロック図である。端末網制御装置1が発呼動作を行い電話回線にVoIPアダプタが接続されていることをVoIP検出手段5aが検出した場合、その後の電話の発呼をプッシュボタン信号でダイヤルするPB発呼設定手段6cを備えている。VoIPアダプタはダイヤルパルス(DP)、プッシュボタン(PB)信号を受け付け、加入者回線のDP、PBの契約に関係なくインターネット経由で発信されるように構成されている。PB発呼設定手段6cは電話回線にVoIPアダプタが接続されていることを検出すると、以後の発呼をPBで行い発信の時間を短縮する。
【0022】
以上のように、ダイヤル時間を短縮することにより一刻も早い通報が可能となる。
【0023】
(実施例4)
図4は本発明の実施例4の端末網制御装置を示すブロック図である。制御部6にはメータインタフェース部9からの電文を解析する電文解析手段6eと、前記電文解析手段6eの結果により加入者回線での発呼またはIP電話での発呼かを選択する加入者回線選択手段6dを備えている。
【0024】
メータインターフェイス部9からガス漏れなどのセキュリティに関する情報が上がってきた場合、電文解析手段6eがこれを判断する。電文解析手段6eがセキュリティ情報を検出した場合、あるいは、この情報をセンター装置に通報する場合には、加入者回線経由で発呼が行えるように発信のダイヤルを変えるように加入者回線選択手段6dが動作するように構成されている。
【0025】
以上のように、IP電話での発呼を低コストで行なうも、重要な通信においては自動的に加入者回線に切り替えるため、コストと通信の信頼性を両立させることが可能となる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、端末網制御装置がVoIPの接続された電話回線に接続された場合にも、正確な端末発呼通信を行うことが可能となる。
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における端末網制御装置の要部ブロック図
【図2】本発明の第2の実施例における端末網制御装置の要部ブロック図
【図3】本発明の第3の実施例における端末網制御装置の要部ブロック図
【図4】本発明の第4の実施例における端末網制御装置の要部ブロック図
【図5】従来の端末網制御装置の要部ブロック図
【符号の説明】
1 端末網制御装置
2 電話回線
3 VoIPアダプタ
4 回線網制御装置
5 通信処理部
5a VoIP検出手段
5b アンサートーン検出手段
5c モデム手段
6 制御部
6a 加入者回線発呼選択手段
6b IP電話発呼選択手段
6c PB発呼設定手段
6d 加入者回線選択手段
6e 電文解析手段
9 メータインタフェース部
Claims (3)
- 電話回線に接続されデータ通信時の回線インピーダンスの整合を行う回線網制御手段と、電話回線に接続されたVoIP(Voice over Internet Protocol)アダプタの有無を検出するVoIP検出手段と、センターからの応答信号を判別するアンサートーン検出手段と、データの変調・復調を行うモデム手段を備えた通信処理部と、メータ等と通信するためのメータインターフェイス部と、前記メータインタフェース部からの電文を解析する電文解析手段と、前記VoIP検出手段によりVoIPアダプタが検出される場合に前記電文解析手段の結果に基づいて加入者回線での発呼またはIP電話での発呼かを選択する加入者回線選択手段と、を備えた端末網制御手段。
- IP(Internet Protocol)電話専用番号を付加するか、加入者回線を選択するかどうかを決定するIP電話発呼選択手段を備えた請求項1記載の端末網制御装置。
- IP電話での発信時にプッシュボタン信号でダイヤルするPB(Push Button)発呼設定手段を備えた請求項1または2記載の端末網制御装置。
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