JP4195642B2 - セラミック構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の内燃機関における空気と燃料の比率を制御するための酸素センサ素子などのガス検出素子に適した、長尺平板型のセラミック基体中に空間部を有するセラミック構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、絶縁性セラミックスからなる絶縁基板の内部に発熱体を埋設したセラミックヒータが知られており(特許文献1参照)、車両用のガスセンサの過熱ヒータや、半導体基板の加熱ヒータの他、温水ヒータや、石油ファンヒータとして用いられている。
【0003】
一方、自動車等の内燃機関においては、排出ガス中の酸素濃度を検出して、その検出値に基づいて内燃機関に供給する空気および燃料供給量を制御することにより、内燃機関からの有害物質、例えばCO、HC、NOxを低減させる方法が採用されている。
【0004】
この検出素子として、主として酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主成分とする固体電解質基板の外面および内面にそれぞれ一対の電極層が形成された固体電解質型の酸素センサが用いられている。
【0005】
この酸素センサの代表的なものとしては、図3に示すように、平板状の固体電解質基板1の外面および内面に測定電極7と基準電極8をそれぞれ設けると同時に、セラミック絶縁体10の内部に白金からなる発熱体2を埋設したセラミックヒータを一体型した酸素センサが提案されている(例えば、特許文献2、3)。また、このような酸素センサには、大気を基準電極8まで導入するための空間部5が固体電解質基板1の端面から、基準電極8形成部分まで設けられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−149791号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2002−540399号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2002−236104号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなセラミック構造体を製造する場合には、空間部5を形成加工したセラミックグリーンシートと空間部を有しないグリーンシートとともに積層した後、その積層成形体の端部を切断加工して、空間部を端面に露出させた後、焼成して形成していた。
【0010】
ところが、大気導入のための空間部5を積層成形体のままで切断加工等により露出させると、切断時に空間部5にセラミックシートが落ち込み、空間部5が変形したりクラックが発生したりする問題があった。また、加工時にクラックが発生しない場合でも、切断加工部に応力が残存することで焼成後に、クラックが発生するなど問題があった。
【0011】
従って、本発明は、上記のような空間部を有するセラミック構造体を製造するにあたり、空間部付近でのクラックの発生を防止し、歩留まりを良くすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題について検討した結果、焼成前に、切断加工を行うことなく、焼成後に除去加工を施すことによって空間部が変形することがなく、しかもクラックの発生を防止できることがわかった。また、積層成形体では空間部が密閉した状態であるために、脱脂を行うと、セラミック構造体から発生した分解ガスが空間部にこもることによってクラックが発生などの弊害が発生するが、積層成形体に、積層成形体の表面と繋がり、空間部に到達する孔径0.01mm以上の貫通孔を形成することで、脱脂時に発生した分解ガスを貫通孔から抜け出ることにより、空間部にガスがこもることがなく、クラックが発生するなどの弊害を防げることを突き止めた。
【0013】
即ち、本発明のセラミック構造体の製造方法は、長尺平板状で、内部に長手方向に延びる空間部が形成され、且つ端面に前記空間部が露出したセラミック構造体を製造するものであって、内部に、孔径0.01mm以上の貫通孔により表面と繋がる空間部を有する長尺平板状のセラミック未焼成体を作製し、該セラミック未焼成体を焼成した後、前記空間部を横切る面で除去し、面に前記空間部を露出させことを特徴とするものである。
【0014】
なお、前記貫通孔は、孔径が0.01mm以上であれば分解ガスがこもるのを十分に防止することができる。
【0015】
また、前記セラミック構造体は、前記空間部を形成する少なくとも1つの壁体が固体電解質板によって形成され、該固体電解質板からなる壁体の内壁と、これに対向する固体電解質板外表面に一対の電極を形成してなることが好ましい
【0016】
さらに、前記セラミック構造体は、内部に白金またはタングステンを主体とする発熱体埋設されていることが好ましい
【0017】
上記の電極や発熱体を形成したセラミック構造体は、酸素センサなどのガス検出素子を形成することができ、上記セラミック構造体の製造方法によって、検出素子の製造歩留まりを高めることができる。
【0018】
なお、前記セラミック構造体中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量がそれぞれ50ppm以下であることが検出素子としての性能を高める上で望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のセラミック構造体の製造方法を図1の(a)概略平面図、(b)のx−x断面図を元に説明する。まず、図1のような、長尺平板状、内部に長手方向に延びる空間部2が形成されたセラミック未焼成体1を作成する。
【0020】
また、セラミック未焼成体1は、その表面から内部密閉された空間部2まで至る、直径0.01mm以上の貫通孔3を備える。
【0021】
そして、本発明によれば、このセラミック未焼成体1を脱脂、焼成した後、空間部2を横切るV−V面で除去することによって、V−V面に空間部2を露出したセラミック構造体を作製することができる。
【0022】
これにより、セラミック未焼成体1の一部を除去する加工を行い、空間部2を露出させた後、焼成する場合に比較して、空間部2の変形がなく、またクラックなどの発生を防止することができ、空間部を有するセラミック構造体を歩留まりよく製造することができるなお、貫通孔3は、焼成後においては不要であるために、貫通孔3は、除去する際に境界となる面上に形成するか、または除去する部分に設けることが望ましい。また、貫通孔3は、内部に形成された空間部2に到達していれば、どこに形成しても良く、図1では、未焼成体1の側面に形成されているが、端面に形成してもよい。
【0023】
上記のセラミック未焼成体1を作製するには、図2に示すように、セラミック粉末および成形用有機バインダに溶媒を加えて混合してスラリーを調製した後、このスラリーを用いてドクターブレード法などの公知のシート成形方法によって絶縁性グリーンシート11a、11b、11cを作製する。なお、ここで、グリーンシート11bについては、パンチング等によって開口するか、またはプレス成形によって空間部13を形成する。また、グリーンシート11cには、マイクロドリル等で直径0.01mm以上の貫通孔12を穿孔する。
【0024】
そして、この空間部13を形成した絶縁性グリーンシート11bの上下面にグリーンシート11a及びグリーンシート11cを積層圧着することによってセラミック未焼成体1を作製することができる。
【0025】
なお、かかるセラミック未焼成体1を脱脂、焼成した後、空間部を横切る面で除去することは、スライサーを用いて切断して除去するか、または端面からラップ盤で研磨して除去することにより行うことができる。
【0026】
本発明において、セラミック構造体を構成するセラミックとしては、特に限定するものではないが、Al、ジルコニア、ムライト、スピネル、コージェライト、フォルステライト、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種が選択される。
【0027】
特に、後述するガス検出素子用としての耐食性、高強度化の点では、Alを50質量%以上含有するセラミックス、具体的には、アルミナセラミックス、AlとMgとの複合酸化物(例えば、スピネル)を主体とするセラミックス、Alと希土類元素との複合酸化物(例えば、YAG)を主体とするセラミックス、ジルコニアセラミックスの群から選ばれる少なくとも1種からなることが耐食性、高強度化の点で望ましい。
【0028】
また、焼成後の相対密度が80%以上、開気孔率が5%以下の緻密質なセラミックスによって構成されることによって強度を高めることができる。
【0029】
本発明のセラミック構造体の製造方法は、空間部を有する様々な部材に適用することができる。例えば、セラミック構造体1の空間部2の少なくとも1つの壁体が固体電解質板によって形成され、該固体電解質板からなる壁体の内壁と、これに対向する固体電解質板外表面に一対の電極を形成したり、またはセラミック構造体1中に、発熱体を埋設させてヒータとして機能させることもできる。
【0030】
そこで、本発明のセラミック構造体の応用例として、本発明のセラミック構造体を酸素センサに適用した場合の一例について図3の概略断面図をもとに説明する。
【0031】
図3によれば、空間部5を含むセラミック構造体がすべて、ジルコニア固体電解質によって形成されている。その内の1つの壁体6の内壁に白金からなる基準電極8が、またこれに対向する外側の表面に測定電極7が形成されており、かかる固体電解質の壁体6と一対の電極7、8によって酸素濃度を検知するセンサ部を形成している。また、排気ガスによる電極の被毒を防止する観点から、測定電極7表面には電極保護層としてセラミック多孔質層9が形成されている。
【0032】
また、かかる構造によれば、固体電解質からなるセラミック構造体のセンサ部が形成された側とは反対側の壁体の内部に、セラミック絶縁層10が埋設されており、このセラミック絶縁層10の内部には発熱体11が埋設されており、ヒータ部を構成している。かかるヒータ部を設けることによって、センサ部を効率的に加熱することができる。
【0033】
上記において用いられるジルコニア固体電解質は、ZrOを含有するセラミックスからなり、安定化剤として、YおよびYb、Sc、Sm、Nd、Dy等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrOあるいは安定化ZrOが用いられている。また、ZrO中のZrを1〜20原子%をCeで置換したZrOを用いることにより、イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善されるといった効果がある。さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrOに対して、AlやSiOを添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、AlおよびSiOの添加量は総量で5質量%以下、特に2質量%以下であることが望ましい。
【0034】
固体電解質の壁体6の表面に被着形成される基準電極8、測定電極7、さらにはこの電極7、8と接続されるリード(図示せず)は、いずれも白金、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金が用いられる。
【0035】
また、測定電極7の表面に形成されるセラミック多孔質層9は、厚さ10〜800μmで、気孔率が10〜50%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナおよびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。
【0036】
一方、発熱体11は、前記セラミック構造体との同時焼結性および耐久性の点から、白金またはタングステンを主成分とすることが望ましい。また白金を主成分とする場合は、白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる少なくとも1種との合金を用いて抵抗の調整を図ることもできる。特に、大気などの酸化性雰囲気中で焼成しても酸化しない白金を主体とすることが望ましい。
【0037】
また、セラミック構造体中に発熱体11を埋設する場合、セラミック構造体中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量がそれぞれ50ppm以下であることが望ましい。このアルカリ金属およびアルカリ土類金属量は可能な限り低減することが望ましいが、50ppm以下であれば、数ppm以下まで低減させることなく、同等の耐久性を維持できる。上記含有量は、それぞれ40ppm以下、低コスト化を考慮すれば10ppm以上であることが望ましい。
【0038】
次に、図3の酸素センサの製造方法について、図4の分解斜視図に基づき説明する。
【0039】
まず、固体電解質のグリーンシート20を作製する。このグリーンシート20は、例えば、ジルコニアの酸素イオン伝導性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製する。尚、薄く作製したグリーンシートを所定の厚みになるように複数枚重ねて積層したものを使用することもできる。
【0040】
次に、上記のグリーンシート20の両面に、それぞれ測定電極7および基準電極8となるパターン21やリードパターン22や電極パッドパターン23などを例えば、白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成する。また、グリーンシート20には適宜、スルーホール(図示せず)等を形成して導電性ペーストを充填し、シート表裏間の電極パッドパターン23間の接続を行う。
【0041】
次に、大気導入孔24を形成したジルコニアのグリーンシート25を作製する。大気導入孔24は、グリーンシート25にパンチング等によって開口するか、またはプレス成形によって大気導入孔24を形成した型を用いてプレス成形することもできる。
【0042】
そして、大気導入孔24の反対側を塞ぐために、前記ジルコニアグリーンシート20と同一の材質からなるジルコニアグリーンシート26を配置する。
【0043】
次に、例えば、アルミナ、ムライト、スピネルの群から選ばれる少なくとも1種の絶縁性セラミックスからなるセラミック絶縁層27の間に発熱体パターン28を埋設したヒータ部を配置する。
【0044】
ヒータ部の形成にあたっては、例えば、ジルコニアグリーンシート29の表面に絶縁性セラミックスのスラリーを所定の厚みで塗布してセラミック絶縁層27aを形成した後、白金などの導体ペーストを用いてセラミック絶縁層27aの表面に発熱体パターン28を印刷塗布し、再度、絶縁性セラミックスのスラリーを所定の厚みで塗布してセラミック絶縁層27bを形成する。
【0045】
また、他の方法としては、絶縁性セラミックスのスラリーを用いてドクターブレード法によって所定厚みに成形した絶縁性グリーンシート27a、27bを形成し、その一方のグリーンシート表面に白金などの導体ペーストを用いて発熱体パターン28を印刷塗布し、積層することもできる。
【0046】
そして、上記の各グリーンシートをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着材を介在させるか、あるいはローラやプレスにより1.0〜100MPaの圧力を加えながら機械的に積層、接着して一体化する。
【0047】
また、ジルコニアグリーンシート29、セラミック絶縁層27aには、発熱体パターン28を外部に導出するための電極パッド30や、これと接続するための導体ビア31を形成することもできる。
【0048】
また、大気導入孔24の下側に位置するジルコニアグリーンシート26、29には、分解ガスを抜くために、大気導入孔24に到達する直径が0.01mm以上、特に0.05mm以上の貫通孔を形成する。
【0049】
この後、これらのグリーンシートを積層圧着した後、この積層体を、大気中または不活性ガス雰囲気中、300℃〜600℃の温度範囲で脱脂し、さらに1300℃〜1700℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。
【0050】
その後、空気導入孔24を横切るV−V面で切断することによって、切断断面に、空気導入孔24の端面を露出させる。
【0051】
また、必要に応じて、焼成後の測定電極21の表面に、プラズマ溶射法等により、アルミナ、ジルコニア、スピネルの群から選ばれる少なくとも1種のセラミック多孔質層を形成することによって、センサ部とヒータ部が一体化された酸素センサを形成することができる。
【0052】
以上のように、酸素センサの製造方法においても、空間部に達する貫通孔を備えたセラミック未焼成体を作製し、これを脱脂、焼成した後、大気導入孔を横切る面でカットして側面に空間を露出させることによって、前述したような理由から構造体の製造歩留まりを高めることができる。
【0053】
【実施例】
図3に示すセラミック構造体を、図4に従い以下のようにして作製した。
【0054】
アルミナとシリカをそれぞれ0.1質量%含む5モル%Y含有のジルコニア粉末にポリビニルアルコール溶液を添加してスラリーを作製し、押出成形により焼結後の厚さが0.4mmになるようなジルコニアグリーンシート20を作製した。
【0055】
その後、ジルコニアグリーンシート20の両面に、平均粒子径が0.1μmで8モル%のイットリアからなるジルコニアを30体積%結晶内に含有する白金粉末を含有する導電性ペーストをスクリーン印刷して、測定電極と基準電極のパターン21、リードパターン22を印刷形成した後、大気導入孔24を形成したジルコニアグリーンシート25およびジルコニアグリーンシート26をアクリル樹脂の接着剤により積層し検知部用積層体を得た。
【0056】
次に、アルミナに焼結助剤としてMgO、CaO、SiOの酸化物を総和で7質量%含有したものに、溶媒としてトルエンを、さらに、成型用有機バインダーとしてアクリル樹脂を加え混合してアルミナ絶縁性ペーストを調製し、ジルコニアグリーンシート29の表面に、焼成後の厚みが20μmとなるようスクリーン印刷してアルミナセラミック絶縁層27aを形成した。そして、その表面にアルミナを10〜70質量%含有する白金粉末のペーストを用いて発熱体パターン28をスクリーン印刷した。
【0057】
その後、この発熱体パターン28の表面に、上記アルミナ絶縁性ペーストを焼成後20μmになるようにスクリーン印刷してアルミナセラミック絶縁層27bを形成し、その上に再度、前記ジルコニアグリーンシート26を積層して、ヒータ部用積層体を作製した。
【0058】
その後、ヒータ部用積層体表面からマイクロドリルを用いて貫通孔32(直径0.08mm〜1.0mm)を設け、センサ部用積層体とヒータ部用積層体とを積層し、1500℃で1時間焼成した。
【0059】
その後、面でスライサーを用いて切断し、製品不要部を除去して、切断面に大気導入孔24を露出せしめて、ヒータを一体化した酸素センサを作製した。
【0060】
従来の酸素センサの製造法(生成形体時に切断)と、本発明の製造方法によるクラック歩留りを各条件50本より計算した値と、その代表的なクラックのモードを表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004195642
【0062】
表1の結果より、生成形体時にカットして空気導入孔を露出させる従来の製造方法を用いた試料No.1は、歩留りが40%と悪く、カット部にクラックが発生した試料が多かった。
【0063】
また、貫通孔を設けずに脱脂焼成をおこなった試料No.2は、焼成後に空気導入孔に沿ってクラックが発生した試料が多く、歩留りが悪かった。
【0064】
一方、本発明の貫通孔の径が0.01mm以上の試料No.〜8ではいずれもクラックの発生を低減することができ、歩留りが85%以上と向上した。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明の製造方法によれば、長尺平板状で、内部に長手方向に延びる空間部および表面から空間部に達する孔径0.01mm以上の貫通孔を有するセラミック焼成体を焼成した後、前記空間部を横切る面で切断し、面に前記空間部を露出させたことによって、脱脂時に発生した分解ガスが貫通孔から抜け出ることにより、空間部にガスがこもることはなく、また、空間部が変形したり、構造体が破壊したり、クラックが発生することを防げ、歩留りよく、長尺平板状で、内部の長手方向に延びる空間部が形成され、且つ端面に前記空間部が露出したセラミック構造体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミック構造体の(a)概略平面図と(b)x−x断面図を示す。
【図2】図1のセラミック構造体の製造方法を説明するための分解斜視図を示す。
【図3】検出素子の一例を説明するための概略断面図である。
【図4】検出素子の製造方法を説明するための分解斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミック構造体
2 空間部
3 貫通孔
A セラミック構造体

Claims (4)

  1. 長尺平板状で、内部に長手方向に延びる空間部が形成され、且つ端面に前記空間部が露出したセラミック構造体を製造する方法において、内部に、孔径0.01mm以上の貫通孔により表面と繋がる空間部を有する長尺平板状のセラミック未焼成体を作製し、該セラミック未焼成体を焼成した後、前記空間部を横切る面で除去し、面に前記空間部を露出させことを特徴とするセラミック構造体の製造方法。
  2. 前記貫通孔を除去される部分に設けことを特徴とする請求項1記載のセラミック構造体の製造方法。
  3. 前記セラミック構造体は、前記空間部を形成する少なくとも1つの壁体が固体電解質板によって形成され、該固体電解質板からなる壁体の内壁と、これに対向する固体電解質板外表面に一対の電極を形成してなることを特徴とする請求項1または請求項記載のセラミック構造体の製造方法。
  4. 前記セラミック構造体は、内部に白金またはタングステンを主体とする発熱体埋設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載のセラミック構造体の製造方法。
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