JP4194257B2 - 画像形成装置及び現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置及びこれに用いられる現像装置に関し、特に、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置、及びこれに用いられる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、データ通信用ネットワークによるデジタル情報伝達及びその情報のハード出力機としての画像形成装置が盛んに提案されている。
【0003】
この種の装置として複写機、プリンタ、ファクシミリがある。
【0004】
かかる従来の画像形成装置の一例たるデジタルプリンタの要部の概略構成図を図9に示す。
【0005】
像担持体としての感光体ドラム1は、円筒状の導電基体上に光導電層を設けたもので、図中の矢印A方向に回転自在に軸支されている。
【0006】
そして、前記感光体ドラム1の周囲には、A方向に沿って順に、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する一次帯電装置2、原稿を読み取り、画像の濃度に応じた画像信号に基づいて感光体ドラム1を露光し、静電潜像を形成する露光装置3、上記静電潜像にトナー(現像剤)を付着させてトナー像(現像画像)を形成する現像装置4、前記感光体ドラム1上に形成されたトナー像をシートs上に転写しトナー像が転写されたシートsを感光体ドラム1から分離する転写分離帯電装置5、トナー像を転写した後に感光体ドラム1上の残留トナーを除去する清掃装置6、感光体ドラム1の残留電荷を除去する前露光装置7などが配置されている。
【0007】
また、トナー像が転写されたシートsは、感光体ドラム1から分離された後に定着装置8に搬送され、ここにおいて表面のトナー像が定着され、上述した画像形成手段により所望のプリント画像が形成されて画像形成装置本体の外部に排出される。
【0008】
リーダー部91は、原稿ガラス台911上に載置されている原稿を照明ランプ912により光照射し、その反射光を光電変換素子1ライン光電素子913上に結像させることによって画像情報に応じた電気信号に変換する。ここで照明ランプ912によって光照射された原稿dからの反射光は、ミラー914a,914bに導かれてレンズ916により、光電変換素子913上に結像される。この光電変換素子913によって出力された電気信号は、A/D変換器915によりA/D変換し、8ビットのデジタル画像データとし、その後で黒色信号生成回路917にて輝度情報を濃度情報にするためにlog変換して画像濃度データとされる。
【0009】
上記のように生成した8ビットのデジタル画像データ信号をレーザ駆動回路301に入力し、駆動回路301は、周知のPWM回路であって入力された画像濃度信号の大きさに応じて、半導体レーザ304の発光時間を変調することにより、1画素内で面積階調をさせることで濃淡を実現している。
【0010】
またこのレーザ駆動方式は大別すると上述したPWM回路と2値でのレーザ駆動回路がある。PWM回路では上述した様に入力した画像濃度信号の大きさに応じて、半導体レーザの発光を行う時間に相当するパルス幅信号に変調するものであり、一方2値化回路では画素サイズに応じた特定のオン発光信号とオフ信号の2段階信号に変換されレーザ駆動回路301に入力し、半導体レーザ素子304をオンオフする。
【0011】
上記のように画像信号に応じて駆動され発光したレーザ光を高速回転するポリゴンミラースキャナ302、ミラー303を介して感光体ドラム1にラスタ走査書き込みし、画像情報としてデジタル静電潜像を形成する。
【0012】
従来、電子写真法としては、米国特許第2,297,961号、特公昭42−23910号および特公昭43−24748号に係る発明等、多数の方法が知られている。一般には、光電物質を利用した記録体である感光体ドラム上に種々の手段により電気的潜像を形成し、次いで潜像をトナー(現像剤)を用いて現像し、得られたトナー像を必要に応じて紙等の記録材上に転写し、このトナー像を加熱或いは溶剤蒸気等により記録材に定着して、画像出力を得るものである。
【0013】
また、電気的潜像を現像剤を用いて可視化する現像方法にも種々のものが知られている。たとえば米国特許第2,874,063号に係る磁気ブラシ現像方法、同221,776号に係るパウダークラウド方法、さらにはファーブラシ現像法、液体現像法など多数の方法がある。これらの現像方法において、とくにトナーおよびキャリアを主体とする二成分現像剤を用いる磁気ブラシ現像法が広く実用化されているが、この方法は、比較的安定に良好な画像が得られる反面、キャリアの劣化、トナーとキャリアの混合比の変動という二成分現像剤にまつわる欠点を有する。
【0014】
このような欠点を回避するために、トナーのみからなる一成分現像剤を用いる現像方法が各種提案されている。この現像方法によれば、キャリアに対するトナーの混合比を制御する必要がなくなるため、装置が簡略化されるという利点がある。
【0015】
かかる一成分現像方法においては、静電潜像を担持するための感光体ドラム1に対し、現像装置4の現像剤担持体41を非接触に対向配置し、電源49により両者間に現像バイアス電圧Eを印加することにより像担持手段上の静電潜像の現像を行っていた(図6、7)。
【0016】
上記現像を行うために、現像剤担持体41上に現像剤層を形成する方法として、現像剤層形成手段としての板状部材43を現像剤担持体41に適切な圧力pを以て接触させるか(図6)、または現像剤担持体41と適切な距離G1を以て配設し(図7)、現像剤担持体のB方向への回転によって現像剤を板状部材との近接部Nに送り込むことが広く行われてきたが、高速の画像形成装置に適しているのは後者である。
【0017】
一般的には現像剤担持体の周速Vdahmは、像担持体の周速Vよりも大に設定され、さらには1.4〜2.2倍とすることがより一般的である。
【0018】
さて、近年の省資源意識の高まりを背景として、トナー画像担持媒体たるプリント用紙についても、従来のように片面にのみ印刷するユーザーの比率は減少し、両面に印刷するユーザーの比率が増加しつつある。
【0019】
従来、複数枚のシートの両面への連続印刷(この動作を両面連続印刷という、以下同じ)を為す方式としては、先ず、各シートの一方の面に連続して転写及び定着(この動作を片面印刷という、以下同じ)して、複数枚のシートを積載可能である積載手段921に片面印刷の為されたシートを一旦積載し、全枚数に亘るシートへの片面印刷が終了すると同時若しくはほぼ同時、或いは、所定時間後に、上記積載手段921に積載されている各シートの他方の面に連続して転写し定着する方式(以下、この方式を積載(スタック)方式と称する)が主流であった(図14)。
【0020】
しかしながら、上記積載方式にあっては、画像形成装置の内部又は外部に積載手段を設ける空間を必要とする、及び、全枚数に亘るシートへの片面印刷が終了するまでの間、片面印刷の為された記録媒体としての用紙を積載手段921に一旦積載するよう設定されているために、1度の印刷命令で両面画像形成を連続して行う枚数や、両面画像形成に要する時間の短縮化には限界があり、近年要望されている画像形成の高速化に応えることは困難であった。
【0021】
そこで、上記積載方式の代わりに、感光体ドラム1と転写装置との間に形成される転写領域Ztrに向けてシートを給紙する給紙カセット等の給紙手段、或いは、一方の面にトナー像が転写され加熱定着されたシートを他方の面への転写のために表裏反転して上記転写領域に向けて再搬送する反転手段922のうちのいずれかからのシートにかかわらず、上記転写領域への到達順に複数枚のシートへの連続印刷を為す方式(スルーパス方式という、以下同じ)が提案されている。即ち、一方の面にトナー像が定着されたシートは表裏反転された後、直ぐに転写領域へ向けて搬送される。従って、この方式によると、1度の印刷命令で両面画像形成を連続して行う場合、転写領域に供給されるシートの種類は、一旦定着器を通過したものと、トナー像が転写されていない給紙カセットからの(定着器を通過していない)シートとが混在する構成となる。このようなスルーパス方式を採用することにより、積載方式に比べ、上記制約がなくなり、画像形成装置の小型化及び両面画像形成の高速化を図ることができた。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0023】
こうした従来の技術に係る画像形成装置、特に高速のデジタル方式のものにおいては、連続するシート間の距離を可及的に狭めて(シート給送間隔を可及的に短くし)複数のシートへの両面画像出力を連続して行った場合、画像濃度低下を中心とする種々の出力画像品位低下を招くという問題があった。
【0024】
ここで、図11,12及び表1に、高温高常湿(30℃、80%RH、以下同じ)において、A4サイズの標準画像比率(6%)の両面出力を、連続して100万頁行った際の、それぞれ板状部材奥側温度Tdbr及び画像反射濃度Drmax等の推移を示す。
【0025】
この主な原因は、磁界発生手段を内蔵する場合における現像剤担持体41の高速回転による渦電流による熱や、シートの2面目にトナー像転写するべく、加熱定着器により熱せられたシートが温度低下する間もなく転写領域を次々と通過することにより、現像装置近傍の温度が上昇することにより、板状部材43や現像スリーブ表面の温度が上昇し、板状部材43と現像スリーブとの間で層厚規制(摺擦)される現像剤がこの熱による影響を受け、樹脂を主体とする現像剤の変質及び帯電性低下が起こったためと考えられる。さらに現像剤が吸湿することによっても、現像剤の変質及び帯電性低下が起こるものと考えられる。
【0026】
図11,12及び表1から、装置内の雰囲気の温度Tdbr又は装置内の雰囲気の絶対湿度(絶対水分量)ηawが上昇すると逆に画像反射濃度Drmax等は悪下してゆくことがわかる。
【0027】
ここで、画像反射濃度Drmaxとは、米国MacBeth社製の画像反射濃度計RD−914(商標)を用いて、画像反射濃度1.2を有する直径5mmの円形の原稿が複写画像上に現れた部分の5点を測定した値の平均値である(以下同じ)。
【0028】
また、かぶりとは、東京電色社製の画像反射濃度計TC−6DS(商標)を用いて、未使用紙の反射率から、測定対象たる画像形成済用紙の白部9点の反射率の平均値を減じたものである(以下同じ)。
【0029】
かかる問題は、ネットワーク環境の発展等に伴う画像出力速度の高速化、処理部数の大量化等が要求される今日ますます深刻になっている。
【0030】
板状部材の温度上昇を防止するために、ペルチェ素子により(電流を流すと片側が低温になり、片側が高温になるデバイス、半導体ヒートポンプとも呼ばれる。温度に敏感な半導体レーザなどの温度補償用として利用される。)を使用する方法もあるが、このような素子は高価であり、かつ、高温側から放出された熱を搬送するための気流を発生させるファン等を設ける必要がある等の問題を有している。
【0031】
また、両面プリントの比率が増してきているのは前述のとおりであるが、この場合、定着装置8を通過した直後、すなわち、第1面のプリントが終了した直後の温度の高いシート(例えば、80℃程度)が、温度低下する間もなく直ぐに再度転写部Ztrを通過する際に放射された熱が現像装置近傍温度を上昇させるためである。
【0032】
スルーパス方式では、積載方式のように、中間トレーで1面目にトナー像が定着されたシートが蓄積される間に温度が低下することが期待できないこともあり、1面目のプリントが終了した直後のシートの温度は、中間トレーを有する方式におけるよりも、現像装置近傍の温度上昇幅は格段に大きいものとなってしまう(図13)。
【0033】
さらに、同じ雰囲気温度でも、相対湿度が高いほど、すなわち、絶対湿度が高いほど、画像品位(画像濃度低下)に対する影響が大きいものとなってしまう(表1)。
【0034】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、記録媒体の両面に高品位な画像を、高速度で、長期間にわたり安定して形成することができる画像形成装置及び現像装置を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、像担持体上に形成された潜像を現像するために現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制する規制手段と、前記像担持体から転写された記録媒体上の現像剤像を定着する定着手段と、を備え、記録媒体の片面のみに現像剤像を形成する第1モードと、記録媒体の両面に現像剤像を形成する第2モードと、を選択可能である画像形成装置において、前記現像剤担持体の周速を選択されるモードに応じて制御する制御手段は、前記第2モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速を前記第1モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速よりも遅くすることを特徴とする。
【0037】
前記第2モードにおいて、現像剤像が形成されていない記録媒体と前記定着手段により現像剤像が定着された記録媒体に連続して現像剤像を形成することも好適である。
【0038】
前記制御手段は、前記第2モードでの前記現像剤担持体の周速を雰囲気環境に応じて制御することも好適である。
【0039】
前記雰囲気環境とは、温度及び相対湿度であることも好適である。
【0040】
前記雰囲気環境とは、絶対湿度であることも好適である。
【0041】
前記規制手段は、前記現像剤担持体上の現像剤を摺擦することも好適である。
【0042】
前記現像剤担持体は、基体と、前記基体上に樹脂層と、を備えることも好適である。
【0043】
前記定着手段は、現像剤像及び記録媒体を加熱することも好適である。
【0044】
前記現像剤とは、一成分磁性トナーであることも好適である。
【0045】
像担持体上に形成された潜像を現像するために現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制する規制手段と、前記像担持体から転写された記録媒体上の現像剤像を定着する定着手段と、を備え、
記録媒体の片面のみに現像剤像を形成する第1モードと、記録媒体の両面に現像剤像を形成する第2モードと、を選択可能である画像形成装置において、前記第2モードでの前記現像剤担持体の周速を制御する制御手段は、雰囲気環境に応じて前記現像剤担持体の周速を前記第1モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速よりも遅くすることを特徴とする。
【0048】
前記制御手段は、前記第1モードでの前記現像剤担持体の周速を雰囲気環境に応じて制御することも好適である。
【0049】
前記第2モードにおいて、現像剤像が形成されていない記録媒体と前記定着手段により現像剤像が定着された記録媒体に連続して現像剤像を形成することも好適である。
【0050】
前記雰囲気環境とは、温度及び相対湿度であることも好適である。
【0051】
前記雰囲気環境とは、絶対湿度であることも好適である。
【0052】
前記規制手段は、前記現像剤担持体上の現像剤を摺擦することも好適である。
【0053】
前記現像剤担持体は、基体と、前記基体上に樹脂層と、を備えることも好適である。
【0054】
前記定着手段は、現像剤像及び記録媒体を加熱することも好適である。
【0055】
前記現像剤とは、一成分磁性トナーであることも好適である。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。なお、本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成は従来技術の項で説明した構成と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。また、両面画像形成方式として前述のスルーパス方式を採用している。
【0061】
(実施の形態1)
図1に、本発明にかかる画像形成装置の概略を図示する。
【0062】
画像形成装置は、像担持体として、外径108mmのドラム状のa−Si(アモルファスシリコン)感光体ドラム1を用いた。プロセススピード450mm/秒、A4サイズプリントの片面出力速度毎分85頁、両面出力速度毎分85頁の白黒デジタル複写機である。
【0063】
a−Siは、OPC(有機感光体)に比べ比誘電率が10程度と大きいことや帯電電位が比較的低いため、OPCに比べ潜像電位が十分に確保できないが、耐久性に優れ、寿命は300万頁以上あり、高速機に適している。
【0064】
該感光体は、一次帯電装置2により約+400Vに一様帯電された後、600dpiの密度で画像露光がなされる。
【0065】
画像露光は半導体レーザ303を光源として、露光部の表面電位を例えば+50Vに減衰させることにより潜像を形成する。波長は680nmである。
【0066】
また、スキャナのCCD上に結像した原稿からの反射光はA/D変換されて密度600dpi、8ビット=256階調の画像の輝度信号に変換され、不図示のイメージプロセッサ部に送られる。イメージプロセッサ部では、公知の輝度−濃度変換(Log変換)を行い、画像信号を濃度信号に変換した後、必要ならばエッジ強調やスムージングや高周波成分の除去等のフィルター処理を通し、その後濃度補正処理(いわゆるγ変換)をかけてから、例えば誤差拡散法等の2値化処理や、ドット集中型のディザマトリックスによるスクリーン化処理を通して2値化(1ドット)される。
【0067】
その後、画像信号はレーザドライバに送られ信号に応じて(8ビット画像であればPWM変調方式で、1ビットであればレーザのオン/オフを行い、レーザを駆動する。そのレーザ光はコリメータレンズ、ポリゴンスキャナ、fθレンズ、折り返しミラー、防塵ガラス等を介して感光体ドラム1上に照射される。
【0068】
感光体ドラム1上でのスポット径は600dpiの1画素の大きさ42.3μmよりも若干大きい55μm程度のスポット径で感光体ドラム1上に結像し、画像部を先に述べたように、+50v程度に除電して、静電潜像を形成し、その後、現像を行う。
【0069】
トナー補給の動作は、図3のF付近のトナーがなくなると、圧電素子45の信号によりマグロール46を回転させるような信号を出し、マグロール46の回転によりトナーバッファ容器47よりトナーが現像容器40に補給される。
【0070】
次に本実施の形態に係る現像装置4について詳しく説明する。
【0071】
現像装置4は、樹脂製の容器40、現像剤担持体としての現像スリーブ41、現像剤規制手段としての規制ブレード42、圧電素子45等から構成され、容器40内には、定常状態で約250gの現像剤が収容される。
【0072】
現像剤としては、磁性粒子を樹脂中に分散した一成分磁性トナーが使用される。
【0073】
ここでトナーは、正帯電性を有し、重量平均粒径は8.0μmである。
【0074】
トナーの粒度分布は種々の方法により測定できるが、ここでは、米国Coulter社のカウンタTA−II型(商標)を用いた。
【0075】
電解液として1%NaCl水溶液中に界面活性剤を数滴加えたものに、数mgの試料を数分間、超音波分散させ100μmのアパーチャーを通して、2〜40μmの粒子の粒度分布を計数した。
【0076】
トナーの結着樹脂は、一般的にはスチレン系のスチレンアクリル共重合体、スチレンブタジエン共重合体等や、フェノール樹脂、ポリエステル等、があげられる。ここでは、スチレンアクリル共重合体とスチレンブタジエン共重合体を8:2の割合で用いた。
【0077】
電荷制御剤(通常はトナーに内添されているが外添も可能)にはニグロシン、4級アンモニウム塩、トリフェニルメタン、イミダゾール等がポジトナー用に用いられる。
【0078】
ここでは、トリフェニルメタンを(樹脂成分100に対して)2部内添した。
【0079】
また加熱定着用トナーの場合、いわゆるワックスを内添分散させるが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、パラフィン等があげられる。
【0080】
磁性トナーであるためマグネタイト、フェライト等の酸化鉄を分散させるが、量は60〜100部程度が一般的である。
【0081】
トナーに対する外添剤は主には、流動性付与のためのシリカで0.1〜5重量部程度外添する。このシリカは、トナー粒子とスリーブの間に介在しスリーブの摩耗を軽減する働きも持つ。またトナー同志の凝集を防ぎスリーブに接しているトナーと接していないトナーの入れ替わりを促進する役割もある。
【0082】
さらにトナーにはチタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ランタン、酸化ネオジム等を外添する場合もある。これらは、ドラムに対する研磨剤の役割を果たし、ドラムにフィルム状に付着するトナーを研磨除去する効果がある。
【0083】
常温常湿でのスリーブ上トナーの初期平均帯電量は、+6〜+12μC/g、塗布量は0.7〜0.9mg/cm2である。
【0084】
現像剤は、攪拌搬送部材101,102を内蔵した樹脂製の容器10に約1700g充填された状態でユーザ等へ供給される(図8)。
【0085】
画像形成装置の現像剤収容容器交換指示に基づいて、第一の現像剤補給装置に装填されている空になった容器10を、ユーザ等が、現像剤が充填された新品と交換することにより画像形成装置への現像剤補給がなされる。
【0086】
現像剤が充填された新品の容器10を第一の現像剤補給装置へ装填すると、容器10の奥側端部の排出口から現像剤が排出され、トナーバッファ容器47の奥側端部の流入口からトナーバッファ容器47へ流入する。
【0087】
本実施の形態のような高速機の像担持体としてa−Siドラムを用いた場合には、起動時の画像流れやa−Siが温度特性をもつため、これを防止し、安定に保つ目的でa−Siドラムは、可攘性を有する面状のヒータ12を内蔵している。
【0088】
ここで、現像スリーブ41の材質としてステンレス鋼を用いると、熱伝導率が小さいためにヒータ12の熱による変形が生じやすくなる。そのため現像スリーブ材質としては、熱伝導率が大きく、ドラムヒータによる熱変形の小さいアルミニウム合金を使用すると良いが、アルミニウム合金はステンレス鋼に比べて耐摩耗性が劣る。
【0089】
そこで、耐摩耗性を向上させる方法として、アルミニウム合金の表面を樹脂により被覆する方法及び金属メッキ層により被覆する方法等があるが、本実施の形態においては、前者を採用する。
【0090】
アルミニウム合金製の円筒状基体41a上等に形成される樹脂被覆層41rは、結着樹脂としてのフェノール樹脂を含有する樹脂組成物によって円筒状基体41aの外周に形成されるが、樹脂被覆層41r中には導電性物質41raが分散されている。又、場合によっては、図2に例示したもののように、導電性物質41raと共に固体潤滑剤41rbが含有されていてもよい。
【0091】
本発明者らは、現像剤担持体の表面に形成するこの被覆層41rの構成について鋭意検討を重ねた結果、被膜形成材料である結着樹脂として、それ自身が鉄粉に対して正帯電性である第4級アンモニウム塩化合物を含有するフェノール樹脂を使用すれば、結着樹脂自身の正の摩擦帯電付与性を向上させることができるので、正帯電性トナーの帯電量を高めに保持でき、且つ導電性物質、場合によっては、更にこれと共に固体潤滑剤を用いることで、過剰な電荷を有する現像剤の発生や、現像剤担持体への現像剤の強固な付着を有効に防止することができることがわかった。上記に記載した構成の現像剤担持体は、被覆層自体の機械的強度や耐磨耗性を向上させることができるので、帯電性を向上させるために現像剤に対して帯電付与性のある粒子を添加した場合等と比べて、長期耐久に耐え、長期間安定して良好な画像を提供することも可能となる。
【0092】
本実施の形態の現像剤担持体において、現像剤担持体表面の導電性樹脂(被覆)層を形成する際に用いる(結着)樹脂として、それ自身が鉄粉に対して自身が正帯電性である第4級アンモニウム塩化合物を含有するフェノール樹脂を使用することによって、形成された樹脂被覆層が、正帯電性トナーに対して良好な帯電付与物質となることについての明確な理由は定かではないが、次のように考えられる。
【0093】
即ち、本実施の形態で用いる、それ自身が鉄粉に対し正帯電性を有する第4級アンモニウム塩化合物は、例えば、樹脂被覆層として用いられる場合、先ず、フェノール樹脂中に添加されると樹脂中に均一に分散され、更に、加熱及び硬化して被覆層が形成される際にフェノール樹脂の構造中に容易に取り込まれる。その際、正極性を有する第4級アンモニウム塩の元の構造が失われ、第4級アンモニウム塩が取り込まれたフェノール樹脂の帯電性が均一且つ充分な負帯電性を有すようになり、上記の化合物を有するフェノール樹脂自身が正帯電性現像剤に対して逆極性に帯電され易くなる結果、このような材料を用いて形成された被覆層を有する現像剤担持体を用いると、正帯電性現像剤を好適に帯電させることが可能になるものと考えている。
【0094】
本実施の形態において好適に使用される、上記した機能を有する第4級アンモニウム塩化合物としては、鉄粉に対して自身が正帯電性であるものであればいずれのものでもよいが、例えば、下記一般式(A)で表わされる化合物が挙げられる。
【0095】
【化1】
Figure 0004194257
(上記式中のR1,R2,R3及びR4は、夫々、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアルアルキル基のいずれかを表わし、R1〜R4は、夫々同一であっても或いは異なっていてもよく、X-は、陰イオンを表わす。)
【0096】
上記一般式(A)において、X-の陰イオンの具体例としては、有機硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、有機リン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、モリブデン原子或いはタングステン原子を含むヘテロポリ酸等が好ましく用いられる。
【0097】
樹脂被膜は、次の要領で作成した。
【0098】
下記の材料を混合し、直径2mmのジルコニア粒子を充填材として、サンドミルにて3時間の分散を行った後、ジルコニア粒子を篩で分離し、イソプロパノールで固形分を30%に調整して、ポリアミド樹脂中に、鉄粉に対して自身が正帯電性である第4級アンモニウム塩化合物が添加された樹脂組成物を得た。
【0099】
・カーボン 20質量部
・グラファイト 80質量部
・フェノール樹脂(固形分50%) 500質量部
・下記式(1)の第4級アンモニウム塩化合物 75質量部
・メタノール 150質量部
・炭素粒子(直径5μm) 70質量部
【0100】
【化2】
Figure 0004194257
上記式(1)で表わされる第4級アンモニウム塩化合物について、鉄粉との摩擦帯電量を、摩擦帯電量測定器TB−200型(商標 東芝ケミカル製)を用いてブローオフ法により測定したところ、正極性であった。
【0101】
上記で得られた樹脂組成物は、塗料状を呈しており、その組成は、C(カーボン)/G(グラファイト)/B(フェノール樹脂)/CA(第4級アンモニウム塩化合物)/PC(炭素粒子)=0.2/0.8/2.5/0.75/0.7であった。得られた樹脂組成物を絶縁シート上にバーコーターにて塗布し、加熱及び硬化させ、これを定形にカットし、塗膜の体積抵抗率を低抵抗率計ロレスタ(商標 三菱油化社製)にて測定したところ、体積抵抗率は1.9×10Ω・cmであった。
【0102】
次に、この樹脂組成物をスプレー法にて直径32.3mmのアルミニウム製の円筒体上に塗布して15〜20μm厚の被膜を形成させ、その後、熱風乾燥機により150℃で30分間加熱・硬化させ、紙やすりにて所定の表面粗さに仕上げた。
【0103】
現像スリーブ41の内部には、6つの磁極を有する固定された永久磁石ローラ44を備えている。現像スリーブ41は、駆動手段としての駆動モータにより感光体ドラム1の周速450mm/sec(画像形成速度)よりも早い速度Vdahmにて回転する(図3)。
【0104】
本実施の形態において、トナーは、磁性金属製の規制ブレード42で層厚を規制され、G1を240μmとした。このとき、トナーは、現像スリーブと規制ブレードとの間で摺擦される。
【0105】
画像形成装置内の雰囲気環境を検知する検知手段としての雰囲気環境センサ951は、ガラスエポキシ製基板の上に湿度センサチップと、温度センサチップとを配設してなるものである。ここでセンサチップは、基板上に金線で接続されている。湿度センサチップは、シリコン基板上に酸化シリコン膜を介して窒化チタン(TiN)薄膜からなるヒータを設置し、絶縁膜としての酸化シリコン(SiO2)を介して、この上層にプラチナ薄膜からなる下部電極と、ポリイミド膜からなる感湿膜と、金からなる上部電極から構成され、湿度による感湿膜の容量変化を下部電極と上部電極から取り出すようにした湿度検出手段としての湿度センサを配設している。
【0106】
温度センサチップは、この湿度センサチップと離間してセンサヘッド基板上に設置されるもので、シリコン基板上に絶縁膜を介して温度検出手段としての温度センサが配設されている。
【0107】
雰囲気環境センサ951は、画像形成装置の操作板95の下部に配設されている(図15)が、この部位に限定されるものではなく、画像形成装置の構成上最も温度及び湿度の変化が少ない部位を選択することが肝要である。
【0108】
雰囲気環境センサ951が発する絶対湿度(絶対水分量)ηawに関する信号は、これから実行しようとするとジョブ(一組の画像形成命令をいう。「例:給紙カセット中段に収容されている紙の両面に、原稿給紙装置に置載する原稿を、薄めの濃度で、文字写真混在モードで、50%の縮小で複写し、左上1箇所をステープルで固定したものを100部出力する」)に関する情報とともに、いくつかの不図示の電気回路を経て制御手段99へと至り、制御手段99は、更にいくつかの不図示の電気回路を経て現像スリーブ41の駆動手段たるモータ98への通電制御を行い、Vdahmを制御する(図10)。
【0109】
なお、感光ドラムの周速は、片面モードが選択された場合であっても両面モードが選択された場合であっても、450mm/secに設定されている。
【0110】
そして、制御手段99は、画像形成装置に入力される印刷命令(例えば、複写機の場合、画像形成装置上部の液晶表示部より入力される情報、あるいは、プリンタの場合、画像形成装置とネットワークケーブルを介して接続されたコンピュータから入力される情報)により画像形成モードを選択し、選択されたモードに応じてモータ98を制御することによって現像スリーブの周速を制御している。
【0111】
具体的には表3に示すとおりである。
【0112】
すなわち、例えば、温度30℃、湿度80%RHの環境において、スルーパス方式を採用する両面モードでコピーするジョブを与えた場合には、絶対湿度ηawは21.56g/kgであるから、Vdahm=580.5mm/sとする。
【0113】
なお、「連続」とは、1000頁以上の出力を一のジョブで行うことをいう(以下同じ)。
【0114】
上記環境において、片面モードでコピーするジョブを与えた場合には、Vdahm=787.5mm/sとする。
【0115】
温度20℃、湿度15%RHの環境においては、絶対湿度ηawは2.16g/kgであるから、いかなるジョブを与えても、Vdahm=787.5mm/sとする。
【0116】
なお、1枚の紙に間欠的に両面コピー施す場合であっても、片面コピー時よりも現像スリーブ周速を遅くしても良い。この場合、上述したように、雰囲気環境(雰囲気の絶対湿度)に応じて両面時の現像スリーブの周速を片面コピー時よりも遅くするかどうかの判断や、両面コピー時の現像スリーブの減速割合を可変に制御しても良い。
【0117】
現像スリーブ41と感光体ドラム1との距離G2は215μmとし、現像バイアスは、振幅Vpp=1000V、周波数f=1/T=2.7kHz、デューティー比ηdevac=Tdev/T=0.4の交流電圧にVm=280vの直流電圧を重畳させたものを現像スリーブに印加している。交流のバイアス波形は図4に示すとおりである。従って、現像コントラストVdev(露光部電位(明部)と現像バイアスとの差)は230V、かぶり除去コントラストVdef(非露光部電位(暗部)と現像バイアスとの差)が120Vとなる。
【0118】
表2及び表5に、本実施の形態にかかる画像形成装置で、高温高湿環境においてA4サイズの標準画像比率(6%)の出力を、連続して100万頁行った際の性能を示す。
【0119】
これによれば、両面モードにおいて、現像スリーブ周速を片面モードよりも低減させることによるトナー劣化抑制効果が、感光ドラムと現像スリーブとの周速差低減により現像部を単位時間あたりに通過するトナー量の減少効果を上回ることによって、画像品位の安定効果が従来技術1に比較して顕著であることがわかる。
【0120】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0121】
本実施の形態では、現像スリーブ基層である円筒状基体41aの表面に、金属メッキ層41pを設けている(図5)点が、実施の形態1と異なるが、その他の点は同じであり説明を割愛する。
【0122】
表面の硬質化のためのめっき処理としては、種々のものがあるが、本実施の形態では、電気めっきでなく、無電解めっきを用いる。非磁性金属の無電解めっきとしては、たとえば無電解Ni−Pめっき、無電解Ni−Bめっき、無電解Crめっきが好適である。
【0123】
上述したように、現像スリーブ41は、磁性トナーを使用するため非磁性としているが、現像スリーブの表面に施す金属めっきは、そのめっきの層厚が数μmと薄いことから、若干の磁性を帯びていても使用可能である。とはいえ、あくまでも非磁性が好ましい。ニッケル(Ni)は単体で強磁性体であるが、無電解Ni−P、Ni−Bめっき層中では、ニッケルはリン(P)あるいはホウ素(B)と結びつくことによって非晶質となり、非磁性化する。そのような非磁性化のために必要とされるNi−Pめっき被膜中のリン含有量は8〜10wt%、Ni−Bめっき被膜中のホウ素含有量は5〜7wt%である。
【0124】
めっきは、現像スリーブ41の表面全体に一様に施してもよいが、任意の穴開形状のメッシュ状としてもよい。メッシュ状のマスキング処理を行なってからめっきをすることにより、メッシュ状のめっきが得られる。また、めっき被膜と現像スリーブ表面との密着性を高めるためによく行なわれるが、めっき前に現像スリーブ表面に亜鉛合金被膜を生成させるジンケート処理を行なってもよい。
【0125】
本実施の形態において、電気めっきでなく無電解めっきを用いるのは、現像スリーブ41の粗面化した凹凸のある表面に、析出しためっき金属を凹凸に左右されずに一様な厚さに付着でき、均一な厚さのめっき被膜が得られるからであり、従って粗面化により得た表面粗さをほとんど変えることなく維持できるからである。電気めっきでは、現像スリーブの粗面化した表面の凹部にめっき金属が析出しづらく、凸部に優先的に付着して凸部のみが厚くめっきされるので、均一な厚さのめっき被膜を得られず、表面粗さが変化してしまう。
【0126】
表5は、本実施の形態にかかる画像形成装置で、高温高湿環境においてA4サイズの標準画像比率(6%)の出力を、連続して100万頁行った際の、性能を示すものである。
【0127】
これによっても、実施の形態1と同様にスリーブ速度低減によるトナー劣化抑制効果が、現像部を単位時間あたりに通過するトナー量の減少効果を上回って画像品位の安定効果が、従来技術2に比較して顕著であることがわかる。
【0128】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
【0129】
本実施の形態では、周辺雰囲気の絶対湿度ηawに応じて、スリーブ速度Vdahmをより細かく制御する点が、実施の形態1と異なるが、その他の点は同じであり説明を割愛する。
【0130】
すなわち、Vdahmの制御の判断基準が、表4に示すごとく、より緻密になっており、絶対湿度ηawが多いほど、スリーブ速度Vdahmを小さくしている。
【0131】
例えば、温度30℃、湿度80%RHの環境において、両面モードで連続コピーするジョブを与えた場合には、絶対湿度ηawは21.56g/kgであるから、Vdahm=675mm/sとする。
【0132】
上記環境において、片面モードで連続コピーするジョブを与えた場合には、Vdahm=720mm/sとする。
【0133】
温度25℃、湿度60%RHの環境において、両面モードで連続コピーするジョブを与えた場合には、絶対湿度ηawは11.89g/kgであるから、Vdahm=720mm/sとする。
【0134】
上記環境において、片面モードで連続コピーするジョブを与えた場合には、Vdahm=787.5mm/sとする。
【0135】
連続コピーでないジョブを与えた場合には、常にVdahm=787.5mm/sとする。
【0136】
なお、場合によっては、1枚の紙への間欠の両面コピー時、現像スリーブを片面コピー時よりも遅くしても良い。なお、1枚の紙に間欠的に両面コピー施する場合であっても、片面コピー時よりも現像スリーブ周速を遅くしても良い。この場合、上述したように、雰囲気環境(雰囲気の絶対湿度)に応じて両面時の現像スリーブの周速を片面コピー時よりも遅くするかどうかの判断や、両面コピー時の現像スリーブの減速割合を可変に制御しても良い。
【0137】
表5は、本実施の形態にかかる画像形成装置で、高温高湿環境においてA4サイズの標準画像比率(6%)の出力を、連続して100万頁行った際の、性能を示すものである。
【0138】
これによっても、上記実施の形態1、2と同様に、スリーブ速度低減によるトナー劣化抑制効果が、現像部を単位時間あたりに通過するトナー量の減少効果を上回って画像品位の安定効果が、従来技術3に比較して顕著であることがわかる。
【0139】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
【0140】
本実施の形態では、周辺雰囲気の絶対湿度ηawに加えて、周辺雰囲気温度Tenvをも制御の基準とする点が、実施の形態3と異なるが、その他の点は同じであり説明を割愛する。
【0141】
すなわち、Vdahmの制御の判断基準が、表6に示すごとく、さらに緻密になっている。
【0142】
例えば、温度30℃、湿度80%RHの環境と、温度35℃、湿度60%RHの環境における絶対湿度ηawはほぼ同一であるが、現像装置に与える影響は、温度の高い後者の方が大きいことに鑑み、表6のように温度をも加味した制御基準を備える。これにより、絶対湿度が同じでも温度が上昇する場合にも対応可能となる。
【0143】
表5は、本実施の形態にかかる画像形成装置で、高温高湿環境においてA4サイズの標準画像比率(6%)の出力を、連続して100万頁行った際の、性能を示すものである。ただし、この場合の環境温度は27℃〜33℃及び環境湿度は60%〜80%の範囲で変動している。
【0144】
これによっても、スリーブ速度低減によるトナー劣化抑制効果が、現像部を単位時間あたりに通過するトナー量の減少効果を上回ることによる画像品位安定効果が、かかる変動の大なる環境においても確実に得られることがわかる。
【0145】
以上、本発明の実施の形態をいくつか挙げたが、「従来技術N」(Nは正整数)とは、「実施の形態N」において、スリーブ速度を制御することがない。つまり、スリーブ速度が一定である画像形成装置であり、本発明の技術的範囲は、これら本発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0146】
すなわち、現像装置としては、現像剤担持体のみならず当該現像剤担持体に内包される磁界発生手段が共に回転するもの、1つの現像器の中に2個以上の現像剤担持体を有するもの、円柱状の現像剤層形成部材を有するもの、トナー及びキャリアから構成される2成分現像剤を使用するもの、非磁性トナーのみから構成される現像剤を使用するもの、現像剤担持体が像担持手段に接触するもの並びに現像剤担持体がベルト形状を呈するものでもよい。
【0147】
現像剤担持体の周速としても、低速から高速までいろいろな値が想定しうる。
【0148】
現像剤層厚規制部材としても、現像剤担持体に非接触なものだけでなく、弾性材料で構成した接触型をも使用可能なことは、前述の通りである。
【0149】
また、制御手段99には両面モードでコピーするジョブとともに、雰囲気環境センサ951の情報が入力されるが、制御手段99は、両面モードのジョブを認識してから雰囲気環境センサ951の情報を入力してもよく、両面モードのジョブのみで周速Vdahmを変更してもよい。
【0150】
スリーブ速度の制御についても、より細かな制御を行ったり、切り替えの絶対湿度を変えたり、環境センサの数を増したり、配設位置を変更することも、可能であり、画像形成装置の特性に応じて最適化することが望ましい。
【0151】
換言すると、本発明の趣旨に鑑みれば小さな変更と認められるすべての変更は、本発明の技術的範囲に属するものというべきである。
【0152】
【表1】
Figure 0004194257
【0153】
【表2】
Figure 0004194257
【0154】
【表3】
Figure 0004194257
【0155】
【表4】
Figure 0004194257
【0156】
【表5】
Figure 0004194257
【0157】
【表6】
Figure 0004194257
【0158】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像装置及び現像装置が構成する画像形成装置内部の温度上昇及び現像剤の吸湿による出力画像品位の低下を防止できるので、高品位な出力画像を長期間にわたり安定して得ることができる画像形成装置を提供することが可能となる。
【0159】
特に、温湿度変動の大なる高温高湿環境において、画像出力を高速でかつ連続して行った場合でも、現像装置及び現像装置が構成する画像形成装置内部の温度上昇及び現像剤の吸湿による出力画像品位の低下を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の概略断面図である。
【図2】実施の形態1に係る現像剤担持体を説明する概略断面図である。
【図3】実施の形態1に係る現像装置の概略断面図である。
【図4】実施の形態1に係る現像バイアスを説明する図である。
【図5】実施の形態2に係る現像剤担持体の概略断面図である。
【図6】従来の現像装置の概略断面図である。
【図7】従来の現像装置の概略断面図である。
【図8】現像材補給容器の概略断面図である。
【図9】従来の画像形成装置の要部の概略断面図である。
【図10】制御を説明する図である。
【図11】従来と実施の形態とを比較した現像装置近傍の温度推移を示す図である。
【図12】従来と実施の形態とを比較した画像反射濃度推移を示す図である。
【図13】中間トレーの有無による現像装置近傍の温度推移を示す図である。
【図14】従来の画像形成装置の概略断面図である。
【図15】実施の形態1に係る画像形成装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 一次帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写分離帯電装置
6 清掃装置
7 前露光装置
8 定着装置
12 ヒータ
40 現像容器
41 現像スリーブ
41a 円筒状基体
41p 金属メッキ層
41r 樹脂被覆層
41ra 導電性物質
41rb 固体潤滑剤
42 規制ブレード
43 板状部材
44 永久磁石ローラ
45 圧電素子
46 マグロール
47 トナーバッファ容器
49 電源
95 操作板
98 モータ
99 制御手段
922 反転手段
951 雰囲気環境センサ

Claims (18)

  1. 像担持体上に形成された潜像を現像するために現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制する規制手段と、
    前記像担持体から転写された記録媒体上の現像剤像を定着する定着手段と、を備え、
    記録媒体の片面のみに現像剤像を形成する第1モードと、記録媒体の両面に現像剤像を形成する第2モードと、を選択可能である画像形成装置において、
    前記現像剤担持体の周速を選択されるモードに応じて制御する制御手段は、前記第2モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速を前記第1モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速よりも遅くすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2モードにおいて、現像剤像が形成されていない記録媒体と前記定着手段により現像剤像が定着された記録媒体に連続して現像剤像を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2モードでの前記現像剤担持体の周速を雰囲気環境に応じて制御することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記雰囲気環境とは、温度及び相対湿度であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記雰囲気環境とは、絶対湿度であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記規制手段は、前記現像剤担持体上の現像剤を摺擦することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像剤担持体は、基体と、前記基体上に樹脂層と、を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記定着手段は、現像剤像及び記録媒体を加熱することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像剤とは、一成分磁性トナーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 像担持体上に形成された潜像を現像するために現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制する規制手段と、
    前記像担持体から転写された記録媒体上の現像剤像を定着する定着手段と、
    を備え、
    記録媒体の片面のみに現像剤像を形成する第1モードと、記録媒体の両面に現像剤像を形成する第2モードと、を選択可能である画像形成装置において、
    前記第2モードでの前記現像剤担持体の周速を制御する制御手段は、雰囲気環境に応じて前記現像剤担持体の周速を前記第1モードが選択されたときの前記現像剤担持体の周速よりも遅くすることを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記第1モードでの前記現像剤担持体の周速を雰囲気環境に応じて制御することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2モードにおいて、現像剤像が形成されていない記録媒体と前記定着手段により現像剤像が定着された記録媒体に連続して現像剤像を形成することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記雰囲気環境とは、温度及び相対湿度であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記雰囲気環境とは、絶対湿度であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記規制手段は、前記現像剤担持体上の現像剤を摺擦することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記現像剤担持体は、基体と、前記基体上に樹脂層と、を備えることを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記定着手段は、現像剤像及び記録媒体を加熱することを特徴とする請求項10乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記現像剤とは、一成分磁性トナーであることを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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