JP4192754B2 - イヤホーン - Google Patents

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Description

本発明は、イヤホーン本体の前面側に柔軟性を有するイヤホーン用パッドを取り付けた際に、イヤホーン用パッドを使用者の耳介内のサイズに合致するように弾性変位可能に構成すると共に、使用者の耳介内にしっかりと固定できるイヤホーンに関するものである。
従来、オーディオ機器や映像機器などから出力された再生音を、周囲の人に聞かせることなく使用者のみが聞くために、使用者の耳介内に装着される小型軽量なイヤホーンが多用されている。
この種のイヤホーンとして、イヤホーン本体の前面側に柔軟性のあるイヤホーン用パッドを取り付けて、耳介内で装着時の耳の痛みや不快感を無くし、且つ、耳介内での隙間を減らして周囲への音漏れの防止を図ったイヤホーン及びイヤホーン用パッドがある(例えば、特許文献1参照)。
実公平6−31834号公報(第2−4頁、図1及び図2)。
図14は従来のイヤホーンを耳介内に装着した状態を示した縦断面図、
図15は図14に示したイヤホーン用パッドを示した縦断面図である。
図14及び図15に示した従来のイヤホーン及びイヤホーン用パッドは、上記した特許文献1(実公平6−31834号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図14に示した如く、従来のイヤホーン100は、使用者の耳介E内に嵌合装着し得る大きさに形成されているイヤホーン本体110と、柔軟性を有する合成樹脂発泡体を用いて形成されてイヤホーン本体110の前面側を覆うイヤホーン用パッド120と、イヤホーン本体110の背面側から引き出されたワイヤ117を覆うためにイヤホーン本体110の背面下方部位に取り付けたワイヤカバー130とで概略構成されている。
ここで、上記したイヤホーン本体110は、前面カバー111を有するハウジング112の内部に振動板113,ボイスコイル114,マグネット115,ヨーク116等によるスピーカー部(音響再生機構)が収納されている。
また、上記したイヤホーン用パッド120は、図15にも示したように、柔軟性のある合成樹脂発泡体を用いて一体的に形成されおり、イヤホーン本体110の前面全体を覆う前面部121と、この前面部121の周囲に沿って高周波溶着されてイヤホーン本体110の背面側の一部を覆う背面リング部122とを備えており、イヤホーン用パッド120をイヤホーン本体110に取り付けた状態では、図14に示したように背面リング部122が引き伸ばされてイヤホーン本体110の背面側の外周部に引っ掛けられていると共に、前面部121も引き伸ばされている。
そしてイヤホーン100を耳介E内に装着した状態では、図14に示したようにイヤホーン用パッド120の背面リング部122の張出部分122aが耳介Eに当たり、これに伴って背面リング部122がハウジング112の背面外周部112a側にせり出され、これによりイヤホーン本体110の背面外周部の一部がイヤホーン用パッド120の背面リング部122により覆われて、イヤホーン本体110と耳介Eとの隙間が背面リング部122によって完全に塞がれるか、あるいはほぼ完全に塞がれるので、周囲への音漏れが図られている。
ところで、上記した従来のイヤホーン100では、前述したように、イヤホーン本体110の前面側に柔軟性のあるイヤホーン用パッド120を取り付けることによって、耳介E内で装着時の耳の痛みや不快感を無くし、且つ、イヤホーン用パッド120の背面リング部122により耳介E内での隙間を減らして周囲への音漏れの防止を図ることができるものの、イヤホーン100を耳介E内に装着した時の装着感がいまひとつ満たされないという問題点が生じるものと推測される。
即ち、耳介E内のサイズは人によって違いがあり、上記したイヤホーン本体110が使用者の耳介E内に嵌合装着し得る大きさに形成されているためにイヤホーン用パッド120で耳介E内のサイズに対応したサイズ変更が殆ど不可能であり、人によっては耳介E内のサイズに対応できないためにイヤホーン100の装着が不安定となってしまう。
また、イヤホーン本体110の前面側にイヤホーン用パッド120を取り付けた場合に、イヤホーン用パッド120は柔軟性があるものの、耳介E内でイヤホーン用パッド120の位置が固定されず、これによりイヤホーン100の耳介E内への装着向きが変動してしまう。
更に、ワイヤカバー130は、前述したように、イヤホーン本体110の背面下方に取り付けられているために、イヤホーン本体110の背面が一部露出しているので、外観的に不安定感がある。
そこで、柔軟性のあるイヤホーン用パッドをイヤホーン本体の前面側に取り付けた時に、使用者の耳介内のサイズに合致するようにイヤホーン用パッドが弾性変位でき、且つ、イヤホーンを耳介内で所定の向きに確実固定できると共に、外観的にも一体感のあるイヤホーンが望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、を放出する放出面を有する円筒状のイヤホーン本体と、
柔軟性を有し、前記イヤホーン本体に対する前記放出面側に配置されたパッド部と、
前記イヤホーン本体に対する前記放出面の反対側に配置されたハウジングカバー部と、
を有し、
前記パッド部と前記ハウジングカバー部とが、前記パッド部に設けられたパッド側リング状嵌合部と前記ハウジングカバー部に設けられたカバー側リング状嵌合部とで嵌合すると共に、前記イヤホーン本体を内部に収納するよう構成されたイヤホーンにおいて、
前記パッド側リング状嵌合部と前記カバー側リング状嵌合部とにおける、一方に形成されたリング状凹部に、他方に形成されたリング状凸部が嵌合されると共に、前記リング状凹部の奥側にこのリング状凹部と前記リング状凸部とで囲まれたリング状の空間が形成されて成ることを特徴とするイヤホーンである。
また、第2の発明は、上記した第1の発明のイヤホーンにおいて、
前記パッド部は、前記リング状の空間に対応した部分の厚みが、周方向で異なる部分を有するように形成されていることを特徴とするイヤホーンである。
また、第3の発明は、上記した第1又は第2の発明のイヤホーンにおいて、
前記パッド部は、前記イヤホーン本体とは反対側の表面に、前記イヤホーン本体とは反対側に向けて円弧状に突出した円弧状凸部が形成されていることを特徴とするイヤホーンである。
また、第4の発明は、上記した第1〜第3のいずれかの発明のイヤホーンにおいて、
前記パッド部は、前記放出面の少なくとも一部を覆うパッド側放出部を備え、
前記放出面と前記パッド側放出部との間に隙間を有していることを特徴とするイヤホーンである。
また、第5の発明は、上記した第1〜第4のいずれかの発明のイヤホーンにおいて、
前記ハウジングカバー部の内部に前記ハウジングカバー部より硬質なホーン状ハウジングを有し、
前記パッド部は、前記ホーン状ハウジングの大径開口部の外周部に嵌合し、前記パッド部と前記ホーン状ハウジングとで囲まれた空間に前記イヤホーン本体が収納されていることを特徴とするイヤホーンである。
更に、第6の発明は、上記した第1〜第5のいずれかの発明のイヤホーンにおいて、
前記ハウジングカバー部が柔軟性を有する材料で形成されていることを特徴とするイヤホーンである。
本発明に係るイヤホーンによれば、使用者の耳介内のサイズが異なる場合においても、柔軟性を有するイヤホーン用パッドが弾性変位することにより耳介内のサイズに合致するイヤホーンを供給することができる
また、本発明に係るイヤホーンによれば、使用者の耳介内のサイズが異なる場合においても、イヤホーン用パッドとハウジングカバーとの嵌合部の空間が弾性変位することにより耳介内のサイズに合致するイヤホーンを供給することができる。
また、本発明に係るイヤホーンによれば、イヤホーン本体の半田付け部位を硬質な部材でカバーすると共に、外周部が柔軟性のあるイヤホーンを供給することができる。
また、本発明に係るイヤホーンによれば、外観的にも一体感のあるイヤホーンを供給することができる。
更に、本発明に係るイヤホーンによれば、イヤホーンをパッド部の表面に突出形成した円弧状凸部により耳介内に確実に固定できる。
以下に本発明に係るイヤホーンの一実施例を図1乃至図13を参照して、実施例1,実施例2の順に詳細に説明する。
図1は本発明に係る実施例1のイヤホーン組立体を示した図、
図2(a)〜(c)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、左側のイヤホーンを示した後面図,縦断面図,正面図、
図3(a)〜(c)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、右側のイヤホーンを示した正面図,縦断面図,後面図、
図4(a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、イヤホーン用パッドを説明するための後面図,A−A’矢視断面図,正面図,B−B’矢視断面図、
図5(a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、ホーン状ハウジングを説明するための後面図,縦断面図、
図6(a),(b)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、グミ状化粧体を説明するための後面図,側面図、
図7(a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、ハウジングカバーを説明するための後面図,縦断面図,正面図,下面図、
図8(a),(b)は左右の各耳介内でイヤホーン用パッドの円弧状凸部と、ハウジングカバーのワイヤカバー部との位置関係を模式的に示した図、
図9(a),(b)は左右の各耳介内に左右一対のイヤホーンを装着した状態を模式的に示した図である。
図1に示した如く、本発明に係る実施例1において、イヤホーン組立体1では、使用者の左右の各耳介内に装着される左右一対のイヤホーン10L,10Rが左右対称に構成されており、且つ、左右一対のイヤホーン10L,10Rからそれぞれ引き出したワイヤ2L,2Rをワイヤクランプ3の近傍で合体させて、合体したワイヤ2L,2Rの先端に不図示のスレテオピンプラグを取り付けて、ステレオタイプに組み立てられている。
この際、左右一対のイヤホーン10L,10Rは、食用される植物の“グミ”が柔軟性を有していることから、この“グミ”の柔軟性がある点を取り入れて、後述するようにイヤホーン本体11L,11Rの各前面側を弾性変位可能なゴム材又は樹脂材を用いて柔軟性を有して形成したイヤホーン用パッド12L,12Rで覆うと共に、イヤホーン本体11L,11Rの各後面側も柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成したハウジングカバー15L,15Rで覆うことにより、“グミ型イヤホーン”と命名しているものである。
尚、この実施例1では、イヤホーン組立体1をステレオタイプに構成しているが、左耳専用又は、右耳専用のモノラルタイプでも使用可能である。
上記した左右一対のイヤホーン10L,10Rの構成について図2(a)〜(c)及び図3(a)〜(c)を用いて説明すると、左右一対のイヤホーン10L,10Rは、再生音を放出するイヤホーン本体11L,11Rと、柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成され、且つ、イヤホーン本体11L,11Rを内蔵しながらイヤホーン本体11L,11Rの各前面11a,11a側を覆うイヤホーン用パッド12L,12Rと、イヤホーン本体11L,11Rの各後面に半田付けしたワイヤ2L,2Rの半田付け部位をカバーする硬質なホーン状ハウジング13L,13Rと、下記するハウジングカバー15L,15Rの各後面側に形成した各楕円孔15k,15k内を臨むよう取り付けられると共に、ホーン状ハウジング13L,13Rの各後面にも取り付けらて柔軟性を有するグミ状化粧体14L,14Rと、柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成され、且つ、イヤホーン本体11L,11Rを内蔵したイヤホーン用パッド12L,12Rの各後面側に嵌合すると共に、ホーン状ハウジング13L,13R及びイヤホーン本体11L,11Rの各後面側から引き出されたワイヤ2L,2Rを覆うハウジングカバー15L,15Rとで構成されている。
この際、イヤホーン用パッド12L,12Rは、各前面12a,12aの下方部位に所定の高さで円弧状に突出形成した円弧状凸部12c,12cがハウジングカバー15L,15Rの下方部位から延出させたワイヤカバー部15f,15fに対して左右対称に配置されており、左側の円弧状凸部12cは図2(c)に示したように左側のワイヤカバー部15fに対してθ°として例えば略40°程度反時計方向に傾けて配置され、一方、右側の円弧状凸部12cは図3(a)に示したように右側のワイヤカバー部15fに対してθ°として例えば略40°程度時計方向に傾けて配置されている。そして、後述するように、ヘッドホーン10L,10Rを左右の耳介内に装着した時に、イヤホーン用パッド12L,12Rの円弧状凸部12c,12cが左右の耳介内の下方部位に位置することで、ヘッドホーン10L,10Rが左右の耳介内に確実に固定されるようになっている。
ここで、左右一対のイヤホーン10L,10Rのうちで左側のイヤホーン10Lの各構成部材についてより具体的に説明する。尚、左側に対して対称な右側のイヤホーン10Rの説明は図示のみとして説明を省略する。
まず、左側のイヤホーン本体11Lは、図2(b),(c)に示した如く、金属材を用いた外枠を段付き円筒状に形成した内部に、オーディオ機器や映像機器などから出力された再生音を放出するスピーカ部(図示せず)が内蔵されており、この前面11aに再生音放出用孔11bが多数穿設されている。
次に、左側のイヤホーン用パッド12Lは、図4(a)〜(d)に示した如く、弾性変位可能でゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いて一体的にキャップ状に形成されており、イヤホーン本体11Lの前面11aと対向する前面12aの中央部位にイヤホーン本体11Lの前面11aに穿設した再生音放出用孔11b(図2)を臨ませるための前面側貫通孔12bが穿設され、且つ、前面12aの所定の厚みT1は、例えば1mm程度に設定されている。
また、イヤホーン用パッド12Lの前面12aの中央下方部位には、円弧状凸部12cが前面より所定の高さT2だけ突出して円弧状に形成されており、この際、所定の高さT2は、例えば1.25mm程度に設定されている。また、イヤホーン用パッド12Lの前面12aの中央下方部位に突出形成した円弧状凸部12cは、上部が前面側貫通孔12b内の下方に進入しており、この円弧状凸部12cは図2(c)に示したように後述する左側のハウジングカバー15Lのワイヤカバー部15fに対してθ°として例えば略40°だけ反時計方向に傾いて配置されている。そして、イヤホーン用パッド12Lの円弧状凸部12cが左側の耳介内の下方部位に当接することで、後述するように左側の耳介内に装着したイヤホーン10Lを耳介内に確実に固定する機能を備えている。
また、イヤホーン用パッド12Lの前面12aと、イヤホーン用パッド12Lの後面12fとの間には、イヤホーン本体11Lを内蔵するためにイヤホーン本体11Lの外形に対して径寸法及び奥行き寸法が同じで円筒状のイヤホーン本体収納空間部12dが前面11aの裏面に形成されていると共に、このイヤホーン本体収納空間部12dの後方にイヤホーン本体収納空間部12dの径寸法よりも一回り小径な後面側貫通孔12eが形成されている。
また、イヤホーン用パッド12Lの外周部12gは、周面に沿って円弧状に形成されており、最大外周径φD3が弾性変位していない無負荷時にφ16.5mm程度に設定されており、且つ、外周部12gの奥行き寸法T3が4.2mm程度に設定されている。
また、イヤホーン用パッド12Lの外周部12gの内側には、リング状凹部12h(12h1〜12h4)が周面に沿いながら前面12a側に向かって凹ませてリング状に形成されている。この際、リング状凹部12h(12h1〜12h4)は、内側径φD1がφ12mm程度に設定され、且つ、外側径φD2がφ14.5mm程度に設定されている。従って、イヤホーン用パッド12Lの外周部12gの内側にリング状凹部12h(12h1〜12h4)を形成することで、外周部12gが使用者の耳介内のサイズに合致するように径方向に弾性変位し易くなり、外周部12gの径はφ16.5mm程度からφ14mm程度の範囲内で弾性変位可能になる。
また、イヤホーン用パッド12Lのリング状凹部12h(12h1〜12h4)は、耳介内の上部,下部,左側,右側にそれぞれ対応してが凹部深さを違えて形成されており、上部リング状凹部12h1及び下部リング状凹部12h2の各凹部深さT4は1.8mm程度に設定され、一方、左側リング状凹部12h3及び右側リング状凹部12h4の各凹部深さT6は2.9mm程度に設定されているので、耳介内の上部及び下部に対応する部位の凹部深さT4が耳介内の左側及び右側に対応する部位の凹部深さT6よりも浅く形成され、T4<T6となっている。
上記により、イヤホーン用パッド12Lは、上部リング状凹部12h1に対応したシリコンゴムの厚みがT3−T4=4.2mm−1.8mm=2.4mmであり、また、下部リング状凹部12h2に対応したシリコンゴムの厚みはT5−T4=(T2+T3)−T4=(1.25mm+4.2mm)−1.8mm=3.65であり、更に、左側リング状凹部12h3及び右側リング状凹部12h4に対応したシリコンゴムの各厚みはT3−T6=4.2mm−2.9mm=1.3mmである。従って、イヤホーン用パッド12Lの上部リング状凹部12h1と下部リング状凹部12h2とに対応したシリコンゴムの各厚みが、左側リング状凹部12h3及び右側リング状凹部12h4に対応したシリコンゴムの各厚みより厚いので、イヤホーン用パッド12Lは耳介内の上下方向に対してしっかりと固定できる。
更に、イヤホーン用パッド12Lの後面12fには、後述するホーン状ハウジング13Lに対して位置決めするための位置決め用凸部12iが3箇所突出形成されている。
次に、図5(a),(b)に示した如く、左側のホーン状ハウジング13Lは、硬質な樹脂材を用いて前面13a側の直径が後面13dの直径よりも大きくホーン状に形成されており、前面13a側の外周部13bの後方に続いて鍔付き凹状外周部13cが鍔よりも凹ませて形成されており、この鍔付き凹状外周部13cは前記したイヤホーン用パッド12Lの後面12f側に形成した後面側貫通孔12e(図4)内に嵌合してイヤホーン用パッド12Lの前方への抜けを防止する機能を備えている。
また、ホーン状ハウジング13Lは、前面13a側から後面13d側に向かってホーン状孔13eが内部に形成されており、このホーン状孔13eはイヤホーン本体11Lの後面に半田付けしたワイヤ2L(図2)の半田付け部位をカバーしている。
また、ホーン状ハウジング13Lの後面13dには、略中央部位で中心線から図示左側に僅かに偏った位置にグミ状化粧体14L(図2)を取り付けるための丸孔13fと角孔13gとが貫通して穿設されていると共に、後面13dの下方部位にイヤホーン本体11Lの後面に半田付けしたワイヤ2L(図2)を通すための切り欠き13hが形成されている。尚、ホーン状ハウジング13Lの後面13dの上方部位にも切り欠き13hを形成しておけば、右側のホーン状ハウジング13Rに共用できる。
次に、図6(a),(b)に示した如く、左側のグミ状化粧体14Lは、柔軟性を有するシリコンゴムを用いて植物の“グミ”に似せて“グミ”を半割りした形状にされている。このグミ状化粧体14Lは、前面14aの略中央部位に軸部14bが突出形成され、且つ、軸部14bの先端に鍔部14cが軸部14bの径より一回り大きく形成されていると共に、前面14aの上下部位にフック部14d,14eが突出形成されている。そして、グミ状化粧体14Lの前面14aの略中央部位に形成した軸部14bは、後述するハウジングカバー15Lの円板部15hに形成した丸孔15i(図7)を通った後にホーン状ハウジング13Lの後面13dに形成した丸孔13f(図5)に嵌合し、更に、鍔部14cで丸孔13f(図5)内からの抜け防止が図られている。また、グミ状化粧体14Lの前面14aの上下部位に形成したフック部14d,14eは、後述するハウジングカバー15Lの円板部15hの上下部位に形成した角孔15m,15n内に進入して係止されている。また、グミ状化粧体14Lの後面14fは“グミ”を半割りした楕円形状に形成されて、ハウジングカバー15Lの後方に形成した楕円孔15k(図2)内に臨むことで、外観的に“グミ”を表すことになる。
次に、図7(a)〜(d)に示した如く、左側のハウジングカバー15Lは、柔軟性を有し且つゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いてイヤホーン本体11L(図2)の後面側を覆うように取り付けられ、且つ、イヤホーン本体11の後面側から引き出されたワイヤ2L(図2)を覆うワイヤカバー部15fが下方に向かって所定の長さ(例えば22mm)で延出されている。この際、イヤホーン用パッド12Lと、ハウジングカバー15Lは、共に柔軟性のある同じ材質(例えばシリコンゴム)を用いることで、一体感のあるイヤホーン10Lが得られる。
より具体的には、ハウジングカバー15Lは、前面15a側の先端外周部15bに続いてこの外周部15bより一回り大径な外周段部15cが形成され、且つ、外周段部15cに続いてテーパ凹状に凹ませたテーパ凹状外周部15dが形成され、且つ、テーパ凹状外周部15dに続いて略半球状の半球状外周部15eが形成され、更に、前面15a側から半球状外周部15e内に形成した円板部15hに向かってホーン状孔15gが内部に形成されていると共に、円板部15hの後方に楕円孔15kが形成されている。
この際、ハウジングカバー15Lに形成したホーン状孔15gは、先に説明したイヤホーン本体11L(図2)の後面側に取り付けられるホーン状ハウジング13L(図2,図5)を覆うためにホーン状ハウジング13Lの外形寸法より一回り大きく形成されており、且つ、ホーン状孔15gの前面側内径φD1が先に説明したイヤホーン用パッド12Lのリング状凹部12hの内側径φD1と同じくφ12mm程度に設定され、更に、先端外周部15bの外径φD2がイヤホーン用パッド12Lのリング状凹部12hの外側径φD2と同じくφ14.5mm程度に設定されることで、先端外周部15bがイヤホーン用パッド12Lのリング状凹部12h内に嵌合できるようになっている。更に、ハウジングカバー15Lに形成した先端外周部15bの奥行き寸法は、イヤホーン用パッド12Lの上部リング状凹部12h1及び下部リング状凹部12h2の各凹部深さT4(図4)の半分以下に設定されている。
また、ハウジングカバー15Lの後方に形成した楕円孔15k内にグミ状化粧体14Lの後面14f(図6)が臨めるようになっている。
また、ハウジングカバー15Lの半球状外周部15e内に形成した円板部15hには、略中央部位で中心線から図7(a)中で右側に僅かに偏った位置に丸孔15i,15jが貫通して穿設され、且つ、上下部位に角孔15m,15nが貫通して穿設されている。この際、ハウジングカバー15Lの円板部15hに穿設した丸孔15i内にグミ状化粧体14Lの前面14aの略中央部位に形成した軸部14bが挿通し、且つ、上下部位に穿設した角孔15m,15nにグミ状化粧体14Lの前面14aの上下部位に形成したフック部14d,14e(図6)が進入して係止されている。
更に、ハウジングカバー15Lの半球状外周部15eの下方部位から下方に向かって所定の長さ(例えば22mm)でワイヤカバー部15fが延出されており、このワイヤカバー部15fにはホーン状孔15gに貫通する貫通孔15lが穿設されており、イヤホーン本体11の後面に半田付けしたワイヤ2L(図2)がホーン状孔15g内から貫通孔15l内を通って外部に引き出されるようになっている。また、ハウジングカバー15Lに形成したワイヤカバー部15fは、イヤホーン10Lを耳介に挿脱する時の把持機能も備えているものである。
そして、上記のように形成した各構成部材を用いて左側のイヤホーン10Lを組み立てる場合について図2〜図7を併用して説明すると、イヤホーン本体11Lをイヤホーン用パッド12Lのイヤホーン本体収納空間部12d内に予め収納する。この際、イヤホーン用パッド12Lのイヤホーン本体収納空間部12dは、前述したように、イヤホーン本体11Lと同じ外形サイズに形成されているためにイヤホーン用パッド12Lの前面12aの裏面はイヤホーン本体11Lの前面11aに当接しているので、イヤホーン用パッド12Lの前面12aはイヤホーン本体11Lの前面11aに向かって弾性変位できない状態である。
一方、ハウジングカバー15Lの後方に形成した楕円孔15k内にグミ状化粧体14Lを挿入し、このグミ状化粧体14Lをハウジングカバー15Lのホーン状孔15gに対してフック部14d,14eにより係止させると共に、グミ状化粧体14Lをハウジングカバー15Lの円板部15hを介してホーン状孔15g内に挿入したホーン状ハウジング13Lの後面13dに軸部14b及び鍔部14cにより係止させている。
この後、ハウジングカバー15Lのワイヤカバー部15f内の貫通孔15lに挿通したワイヤ2Lの一端をイヤホーン本体11Lの後面に半田付けすると共に、ハウジングカバー15Lのホーン状孔15g内に挿入したホーン状ハウジング13Lの鍔付き凹状外周部13cをイヤホーン本体11Lを収納したイヤホーン用パッド12Lの後面12f側に形成した後面側貫通孔12e内に嵌合させ、更に、ハウジングカバー15Lの先端外周部15bをイヤホーン用パッド12Lの外周部12gの内側に形成したリング状凹部12h内に嵌合させている。
ここで、前述したように、ハウジングカバー15Lの先端外周部15bの奥行き寸法が、イヤホーン用パッド12Lの上部リング状凹部12h1及び下部リング状凹部12h2の各凹部深さT4(図4)の半分以下に設定されているために、図2(b)に示したように、ハウジングカバー15Lの先端外周部15bをイヤホーン用パッド12Lのリング状凹部12h内に嵌合させた時に、リング状凹部12h内には前面12a側に向かって空間K1が形成されるため、イヤホーン用パッド12Lの外周部12gが空間K1によって径方向に弾性変位可能となり、これにより外周部12gが使用者の耳介内のサイズに合致するように弾性変位できる。
そして、上記のように組み立てた左側のイヤホーン10Lを使用者の左側の耳介内に装着する場合に、図8(a)に示したように、使用者の左側の耳介ELに対して、E1を外耳孔,E2を耳珠,E3を対珠,E4を耳たぶと呼称すると、イヤホーン用パッド12Lの前面12aの下方部位に円弧状に突出形成した円弧状凸部12cが外耳孔E1に向かって挿入され、且つ、この円弧状凸部12cが耳珠E3と対珠E3との間にしっかりと挟持されるので、イヤホーン用パッド12Lが耳介EL内で上下方向に対して位置が固定され、更に、この円弧状凸部12cに対してハウジングカバー15Lのワイヤカバー部15fがθ°=略40°図示右側に傾いた状態で耳介EL外に延出されているので、最終的には図9(a)に示したように左側のイヤホーン10Lが左側の耳介EL内に確実に装着される。
そして、左側のイヤホーン10Lが左側の耳介EL内に確実に装着された時に、イヤホーン用パッド12Lの外周部12gが使用者の耳介EL内のサイズに応じて弾性変位するので、外周部12gが耳介EL内のサイズに合致し、これにより外部への音漏れを完全に防止することができる。勿論、イヤホーン用パッド12Lは柔軟性があるので、耳介内で装着時の耳の痛みや不快感が無い。
更に、イヤホーン本体11Lの前面側を覆うイヤホーン用パッド12Lと、イヤホーン本体11Lの後面側を覆うハウジングカバー15Lとを共に柔軟性を有するゴム材(又は樹脂材)を用いて形成したため、感触の良いイヤホーン10Lを提供できる。
尚、右側のイヤホーン10Rは、左側のイヤホーン10Lに対して対称に構成されているので、図8(b)及び図9(b)に示したように、右側のイヤホーン用パッド12Rの前面12aの下方部位に形成した円弧状凸部12cに対してハウジングカバー15Rのワイヤカバー部15fがθ°=略40°図示左側に傾いている点が異っているだけであるので、右側のイヤホーン10Rも左側のイヤホーン10Lと同じ効果が得られる。
次に、実施例1の左右一対のイヤホーン10L,10Rを一部変形させた変形例について、図10(a),(b)を用いて簡略に説明する。
図10(a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーンを断面してそれぞれ示した縦断面図である。
図10(a),(b)に示した如く、実施例1を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーン10L’,10R’は、イヤホーン用パッド12L’,12R’の形状が一部異なるだけであり、先に実施例1で示した各構成部材と同じ構成部材に対しては同一の符号を付し、ここでは異なる点についてのみ説明する。
即ち、イヤホーン用パッド12L’,12R’は、弾性変位可能でゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いて一体的にキャップ状に形成されている点は実施例1と同じであるものの、厚みが1mm程度に設定された各前面12a’,12a’の裏面側に形成されている円筒状のイヤホーン本体収納空間部12d’,12d’の奥行き寸法が実施例1よりも僅かに大きく形成されて、これらのイヤホーン本体収納空間部12d’,12d’内にイヤホーン本体11L,11Rが収納されている。
従って、イヤホーン用パッド12L’,12R’の各前面12a’,12a’の各裏面と、この各裏面と対向するイヤホーン本体11L,11Rの各前面11a,11aとの間に各所定の寸法Xmm,Xmmの隙間S,Sが形成されており、この際、所定の寸法Xmm,Xmmはそれぞれ0.5mm程度に設定されている。これにより、イヤホーン用パッド12L’,12R’の各前面12a’,12a’がイヤホーン本体11L,11Rの各前面11a,11a側に向かって弾性変位可能になる。勿論、イヤホーン用パッド12L’,12R’の各外周部12g’,12g’は、実施例1で説明したと同様に、各外周部12g’,12g’の内側に形成した各リング状凹部12h’,12h’内に形成された空間K1によって径方向に弾性変位自在になっている。
上記により、イヤホーン用パッド12L’,12R’は径方向と奥行き方向とに対して弾性変位可能になるために、実施例1よりも各耳介内のサイズに良好に対応できることになる。
図11(a)〜(c)は本発明に係る実施例2のイヤホーンにおいて、左側のイヤホーンを示した後面図,縦断面図,正面図、
図12(a)〜(c)は本発明に係る実施例2のイヤホーンにおいて、右側のイヤホーンを示した正面図,縦断面図,後面図である。
図11及び図12に示した本発明に係る実施例2のイヤホーン20L,20Rは、先に説明した実施例1のイヤホーン10L,10Rの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、実施例1と同じ構成部材の符号に対して20番台の符号を付して詳細な説明を省略し、且つ、実施例1と異なる点を中心にして説明する。
図11及び図12に示した如く、本発明に係る実施例2のイヤホーン20L,20Rもステレオタイプに組み立てられている。
ここでも、左右一対のイヤホーン20L,20Rは、食用される植物の“グミ”が柔軟性を有していることから、この“グミ”の柔軟性がある点を取り入れて、イヤホーン本体21L,21Rの各前面側を弾性変位可能なゴム材又は樹脂材を用いて柔軟性を有して形成したイヤホーン用パッド22L,22Rで覆うと共に、イヤホーン本体21L,21Rの各後面側も柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成したハウジングカバー25L,25Rで覆うことにより、“グミ型イヤホーン”と命名しているものである。
尚、この実施例2でも、ステレオタイプに構成しているが、左耳専用又は、右耳専用のモノラルタイプでも使用可能である。
上記した左右一対のイヤホーン20L,20Rの構成について図11(a)〜(c)及び図12(a)〜(c)を用いて説明すると、左右一対のイヤホーン20L,20Rは、再生音を放出するイヤホーン本体21L,21Rと、柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成され、且つ、イヤホーン本体21L,21Rを内蔵しながらイヤホーン本体21L,21Rの各前面21a,21a側を覆うイヤホーン用パッド22L,22Rと、イヤホーン本体21L,21Rの各後面に半田付けしたワイヤ2L,2Rの半田付け部位をカバーする硬質なホーン状ハウジング23L,23Rと、下記するハウジングカバー25L,25Rの各後面側に形成した各楕円孔25k,25k内を臨むよう取り付けられると共に、ホーン状ハウジング23L,23Rの各後面にも取り付けらて柔軟性を有するグミ状化粧体24L,24Rと、柔軟性を有するゴム材又は樹脂材を用いて形成され、且つ、イヤホーン本体21L,21Rを内蔵したイヤホーン用パッド22L,22Rの各後面側に嵌合すると共に、ホーン状ハウジング23L,23R及びイヤホーン本体21L,21Rの各後面側から引き出されたワイヤ2L,2Rを覆うハウジングカバー25L,25Rとで構成されている。
この際、イヤホーン用パッド22L,22Rは、各前面22a,22aの下方部位に所定の高さで円弧状に突出形成した円弧状凸部22c,22cがハウジングカバー25L,25Rの下方部位から延出させたワイヤカバー部25f,25fに対して左右対称に配置されており、左側の円弧状凸部22cは図11(c)に示したように左側のワイヤカバー部25fに対してθ°として例えば略40°程度反時計方向に傾けて配置され、一方、右側の円弧状凸部22cは図12(a)に示したように右側のワイヤカバー部25fに対してθ°として例えば略40°程度時計方向に傾けて配置されている。そして、ヘッドホーン20L,20Rを左右の耳介内に装着した時に、イヤホーン用パッド22L,22Rの円弧状凸部22c,22cが左右の耳介内の下方部位に位置することでヘッドホーン20L,20Rが左右の耳介内で確実に固定されるようになっている。
ここで、左右一対のイヤホーン20L,20Rのうちで左側のイヤホーン20Lに対して実施例1に対して異なる点を説明する。尚、左側に対して対称な右側のイヤホーン20Rの説明は図示のみとして説明を省略する。
上記した左側のイヤホーン20Lでは、図11(a)〜(c)に示した如く、イヤホーン本体21Lの前面21a側を覆うイヤホーン用パッド22Lが弾性変位可能でゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いて一体的にキャップ状に形成されており、前面21aの裏面にイヤホーン本体21Lを内蔵するためにイヤホーン本体21Lの外形に対して径寸法及び奥行き寸法が同じで円筒状のイヤホーン本体収納空間部22dが形成されている。また、イヤホーン用パッド22Lの外周部22gの内側にリング状凹部22hが周面に沿いながら前面22a側に向かって凹ませてリング状に形成されている。
この際、イヤホーン用パッド22Lの外周部22gは、周面に沿って円弧状に形成されており、最大外周径φd4が弾性変位していない無負荷時にφ16.5mm程度に設定されており、且つ、外周部12gの奥行き寸法は実施例1と同様に5.8mm程度に設定されている。更に、イヤホーン用パッド22Lのリング状凹部22hは、内側径φd1がφ12mm程度に設定され、且つ、外側径φd3がφ15mm程度に設定されている。
次に、左側のハウジングカバー25Lは、実施例1と同様に、柔軟性を有し且つゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いてイヤホーン本体21Lの後面側を覆うように取り付けられ、且つ、イヤホーン本体21の後面側から引き出されたワイヤ2Lを覆うワイヤカバー部25fが下方に向かって実施例1と同じ長さ(例えば22mm)で延出されている。
このハウジングカバー25Lは、先端外周部25bの外径φd2が実施例1よりも細径に形成されており、イヤホーン用パッド22Lのリング状凹部22hの外側径φd3=15mmより細くφ13.5mm程度に設定されることで、リング状凹部22h内でイヤホーン20Lの外周部22gとハウジングカバー25Lの先端外周部25bとの間に空間K2が新たに形成される。この際、ハウジングカバー25Lの先端外周部25bの奥行き寸法は、実施例1と同様に、イヤホーン用パッド22Lのリング状凹部22hの凹部深さの半分以下に設定されているので、ハウジングカバー25Lの先端外周部25bをイヤホーン用パッド22Lのリング状凹部22h内に挿入した時に、リング状凹部22h内には前方に向かって空間K1が形成されている。
そして、イヤホーン用パッド22Lのリング状凹部22h内に前記した空間K1と新たに形成された空間K2とにより、イヤホーン用パッド22Lの外周部22gが実施例1よりも径方向により一層弾性変位し易くなり、これにより外周部22gが使用者の耳介内のサイズにより一層合致するように弾性変位できる。
次に、実施例2の左右一対のイヤホーン20L,20Rを一部変形させた変形例について、図13(a),(b)を用いて簡略に説明する。
図13(a),(b)は実施例2を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーンを断面してそれぞれ示した縦断面図である。
図13(a),(b)に示した如く、実施例2を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーン20L’,20R’は、イヤホーン用パッド22L’,22R’の形状が一部異なるだけであり、先に実施例2で示した各構成部材と同じ構成部材に対しては同一の符号を付し、ここでは異なる点についてのみ説明する。
即ち、イヤホーン用パッド22L’,22R’は、弾性変位可能でゴム硬度が45°前後のシリコンゴムを用いて一体的にキャップ状に形成されている点は実施例2と同じであるものの、厚みが1mm程度に設定された各前面22a’,22a’の裏面側に形成されている円筒状のイヤホーン本体収納空間部22d’,22d’の奥行き寸法が実施例2よりも僅かに大きく形成されて、これらのイヤホーン本体収納空間部22d’,22d’内にイヤホーン本体21L,21Rが収納されている。
従って、イヤホーン用パッド22L’,22R’の各前面22a’,22a’の各裏面と、この各裏面と対向するイヤホーン本体21L,21Rの各前面21a,21aとの間に各所定の寸法Xmm,Xmmの隙間S,Sが形成されており、この際、所定の寸法Xmm,Xmmはそれぞれ0.5mm程度に設定されている。これにより、イヤホーン用パッド22L’,22R’の各前面22a’,22a’がイヤホーン本体21L,21Rの各前面21a,21a側に向かって弾性変位可能になる。勿論、イヤホーン用パッド22L’,22R’の各外周部22g’,22g’は、実施例2で説明したと同様に、各外周部22g’,22g’の内側に形成した各リング状凹部22h’,22h’内に形成された空間K1,K2によって径方向に弾性変位自在になっている。
上記により、イヤホーン用パッド22L’,22R’は径方向と奥行き方向とに対して弾性変位可能になるために、実施例1,実施例2よりも各耳介内のサイズに良好に対応できることになる。
本発明に係る実施例1のイヤホーン組立体を示した図である。 (a)〜(c)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、左側のイヤホーンを示した後面図,縦断面図,正面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、右側のイヤホーンを示した正面図,縦断面図,後面図である。 (a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、イヤホーン用パッドを説明するための後面図,A−A’矢視断面図,正面図,B−B’矢視断面図である。 (a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、ホーン状ハウジングを説明するための後面図,縦断面図である。 (a),(b)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、グミ状化粧体を説明するための後面図,側面図である。 (a)〜(d)は本発明に係る実施例1のイヤホーンにおいて、ハウジングカバーを説明するための後面図,縦断面図,正面図,下面図である。 (a),(b)は左右の各耳介内でイヤホーン用パッドの円弧状凸部と、ハウジングカバーのワイヤカバー部との位置関係を模式的に示した図である。 (a),(b)は左右の各耳介内に左右一対のイヤホーンを装着した状態を模式的に示した図である。 (a),(b)は実施例1を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーンを断面してそれぞれ示した縦断面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る実施例2のイヤホーンにおいて、左側のイヤホーンを示した後面図,縦断面図,正面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る実施例2のイヤホーンにおいて、右側のイヤホーンを示した正面図,縦断面図,後面図である。 (a),(b)は実施例2を一部変形させた変形例において、左右一対のイヤホーンを断面してそれぞれ示した縦断面図である。 従来のイヤホーンを耳介内に装着した状態を示した縦断面図である。 図14に示したイヤホーン用パッドを示した縦断面図である。
符号の説明
1…イヤホーン組立体、2L,2R…ワイヤ、
10L,10R…実施例1のイヤホーン、
11L,11R…イヤホーン本体、11a…前面、11b…再生音放出用孔、
12L,12R…イヤホーン用パッド、12a……前面、12b…前面側貫通孔、
12c…円弧状凸部、12d…イヤホーン本体収納空間部、12e…後面側貫通孔、
12f…後面、12g…外周部、
12h…リング状凹部、12h1…上部リング状凹部、12h2…下部リング状凹部、 12h3…左側リング状凹部、12h4…右側リング状凹部、
13L,13R…ホーン状ハウジング、13e…ホーン状孔、
14L,14R…グミ状化粧体、
15L,15R…ハウジングカバー、15a…前面、15b…先端外周部、
15c…外周段部、15d…テーパ凹状外周部、15e…半球状外周部、
15f…ワイヤカバー部、15g…ホーン状孔、15h…円板部、
15k…楕円孔、
10L’,10R’…実施例1を一部変形させた変形例のイヤホーン、
12L’,12R’…イヤホーン用パッド、
20L,20R…実施例2のイヤホーン、
21L,21R…イヤホーン本体、
22L,22R…イヤホーン用パッド、
22c…円弧状凸部、22d…イヤホーン本体収納空間部、22g…外周部、
22h…リング状凹部、
23L,23R…ホーン状ハウジング、
24L,24R…グミ状化粧体、
25L,25R…ハウジングカバー、25b…先端外周部、
20L’,20R’…実施例2を一部変形させた変形例のイヤホーン、
22L’,22R’…イヤホーン用パッド、
T4…上部リング状凹部12h1及び下部リング状凹部12h2の各凹部深さ、
T6…左側リング状凹部12h3及び右側リング状凹部12h4の各凹部深さ、
S…隙間。

Claims (6)

  1. を放出する放出面を有する円筒状のイヤホーン本体と、
    柔軟性を有し、前記イヤホーン本体に対する前記放出面側に配置されたパッド部と、
    前記イヤホーン本体に対する前記放出面の反対側に配置されたハウジングカバー部と、
    を有し、
    前記パッド部と前記ハウジングカバー部とが、前記パッド部に設けられたパッド側リング状嵌合部と前記ハウジングカバー部に設けられたカバー側リング状嵌合部とで嵌合すると共に、前記イヤホーン本体を内部に収納するよう構成されたイヤホーンにおいて、
    前記パッド側リング状嵌合部と前記カバー側リング状嵌合部とにおける、一方に形成されたリング状凹部に、他方に形成されたリング状凸部が嵌合されると共に、前記リング状凹部の奥側にこのリング状凹部と前記リング状凸部とで囲まれたリング状の空間が形成されて成ることを特徴とするイヤホーン。
  2. 前記パッド部は、前記リング状の空間に対応した部分の厚みが、周方向で異なる部分を有するように形成されていることを特徴とする請求項1記載のイヤホーン。
  3. 前記パッド部は、前記イヤホーン本体とは反対側の表面に、前記イヤホーン本体とは反対側に向けて円弧状に突出した円弧状凸部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のイヤホーン。
  4. 前記パッド部は、前記放出面の少なくとも一部を覆うパッド側放出部を備え、
    前記放出面と前記パッド側放出部との間に隙間を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のイヤホーン。
  5. 前記ハウジングカバー部の内部に前記ハウジングカバー部より硬質なホーン状ハウジングを有し、
    前記パッド部は、前記ホーン状ハウジングの大径開口部の外周部に嵌合し、前記パッド部と前記ホーン状ハウジングとで囲まれた空間に前記イヤホーン本体が収納されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のイヤホーン。
  6. 前記ハウジングカバー部が柔軟性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のイヤホーン。
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