JP5278395B2 - ヘッドホン - Google Patents

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本発明は、ヘッドホンに関する。
ヘッドホンのハウジングに、ハウジングの内部空間と外部空間との空気流通を可能とする音響特性調整用の孔(以下、音質調整孔と称する)が設けられているものが知られている(例:特許文献1)。
また、いわゆるオーバーヘッドタイプであって耳介を覆うような大型のイヤーパッドを備えたヘッドホンにおいて、イヤーパッドの頭部に当接する当接面を含む平面とハウジングに収納されたスピーカユニットの駆動軸に直交する平面とが非平行とされ、そのヘッドホン装着状態において、頭部前方に向かうに従って、駆動軸に直交する平面がイヤーパッドの頭部に当接する当接面を含む平面に接近するものが知られている(例:特許文献2)。
これらの構造を有する従来のヘッドホンについて図13を用いて説明する。
図13は、従来のヘッドホンの左耳用のユニット101Lを頭部Hに装着した状態を天側から見た図であり、ユニット101Lは断面で示している。
左耳用のユニット101Lのハウジング102の内部には、スピーカユニットSPが収納されている。ハウジング102の頭部側の外面には、イヤーパッド106が取り付けられている。
頭部Hの左の耳介E1における耳甲介腔E2(破線で示す)は、頭部前方側が頭部Hの中心線CL101に接近するよう傾斜している。
スピーカユニットSPの振動板SDBの面をこの耳甲介腔E2の傾斜に合わせるように、駆動軸CL102を傾斜させる。
具体的には、駆動軸CL2に直交する面の頭部前方側が中心線CL101に接近する姿勢となるようにスピーカユニットSPを配設する。
これにより、振動板SDBと耳介の内側の面(耳甲介腔など)との距離が、振動板の位置で大きく異なることはなく、例えば、どの部分においても概ね等距離とすることができユーザが聴取する音の音質感が向上することが経験的に把握されている。
特開平8−33080号公報 特開平6−113384号公報
ところで、ポータブルタイプのヘッドホンのハウジングは、オーバーヘッドタイプであっても、取り扱い易さからコンパクトであることが望まれる場合が多い。また、外観デザイン上、ハウジングは中央部が最も外方に突出した椀状に形成され、図14に示すように、コードCDは頭部装着状態におけるハウジング102の中央下部(地面側)からブッシング4を介して引き出される態様とされるのが一般的である。図14ではヘッドホンのヘッドバンドやヘッドバンドとハウジングとを連結するハンガー部などを削除して描いている。
一方、ハウジングに設けられる音質調整孔は、特許文献1にも記載されているように、できるだけ目立たないように設けられていることが望まれる。
従って、図14のように、ハウジング102の中央下部にコードの引きだし部HDがある場合、その引きだし部HDのブッシング4の根元部分に視覚的に溶け込み目立たないような態様で音質調整孔103を設け、外部から認識されにくいようにすることが望まれる。
この場合、図13で示すように、ハウジング102の内部空間は、ハウジング102を前後方向の中心で分割する分割線CL103に対する前側と後側とで、容積に差が生じる。
すなわち、ハウジング102の内部において、スピーカユニットSPが、その前方側ほど頭部中心線CL101に接近するように傾斜して配設されていることから、分割線CL103に対する前方側の空間Vfが後方側の空間Vrよりも容積が大きくなっている。
これにより、スピーカユニットSPの背面とハウジング102の内面との距離は、前方側の方が大きくなっている。
また、ハウジング102の内部空間において、そのほぼ中央位置にスピーカユニットSPが配置されることで、例えば、その内部空間の上方側と下方側との間、あるいは、前方側と後方側との間、の空気流通に有る程度の抵抗が生じる。
すなわち、仮想的に、ハウジング102の内部空間を、スピーカユニットSPを挟んだ2つの空間に分割されているものとみなすことができる。
ここで音質調整孔103は、上述のように、ハウジング102の分割線CL103上に位置して設けられた場合(図14参照)、前方側の空間Vfと後方側の空間Vrとの双方に跨って連通する。
一方、スピーカユニットSPの振動板SDBのバックキャビティについては、分割線CL103に対して前方側の部分のバックキャビティが空間Vf、後方側の部分のバックキャビティが空間Vrに相当する。
従って、振動板SDBにおける前方側の部分よりも後方側の部分の方が、対応するバックキャビティ容積が小さく振動板SDBの振動に対する抵抗が大きくなる。
そのため、振動板SDBの振動が少なくとも前方側と後方側とで均一にならず、音響的に歪みが生じ、良好な再生音が得られにくくなることが懸念される。
そこで本発明が解決しようとする課題は、振動板の振動が均一化して良好な再生音が得られるヘッドホンを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願発明は手段として次の1)及び2)の構成を有する。
1) スピーカ(11)と、
前記スピーカ(11)が取り付けられたバッフル板(54)と、
前記スピーカ(11)の背面側を覆い前記バッフル板(54)と共に前記スピーカ(11)の前記背面側にバックキャビティ部(BC)を形成するハウジング(52)と、
前記ハウジング(52)に設けられ前記バックキャビティ部(BC)と外部空間とを連通する連通孔(55)と、
耳介(E1)を囲うようリング状に形成され頭部(H)に装着した使用状態で前記頭部(H)と前記ハウジング(52)との間に位置するイヤーパッド(53)と、を備え、
前記使用状態で、
前記バッフル板(54)は、頭部前方側ほど前記頭部に接近するよう配置されると共に、
前記バックキャビティ部(BC)を前記ハウジング(52)の頭部前後方向の分割線CL3に対する前方側空間(Vf)と後方側空間(Vr)とに仮想的に分割した際に、前記連通孔(55)は、前記前方側空間(Vf)と前記後方側空間(Vr)とにそれぞれ開口する第1の開口部(55a)と第2の開口部(55b)とを有し、
前記前方側空間(Vf)の容積Vffと前記後方側空間(Vr)の容積Vrrとが不等で、かつ、前記第1の開口部(55a)の開口面積ARfと前記第2の開口部(55b)の開口面積ARrとが不等であることを特徴とするヘッドホン(HP)である。
2) 前記前方側空間(Vf)と前記後方側空間(Vr)とを、前記スピーカ(11)と共に仕切る仕切壁(57)を有することを特徴とする1)項に記載のヘッドホン(HP)である。
本発明によれば、振動板の振動が均一化して良好な再生音が得られる、という効果を奏する。
本発明のヘッドホンの実施例を説明するための模式的断面図である。 本発明のヘッドホンの実施例における変形例を説明するための模式的説明図である。 本発明のヘッドホンの実施例における外観を示す斜視図である。 本発明のヘッドホンの実施例における本体部の外観を示す斜視図である。 図4に示した本体部の分解図である。 本体部を構成する一部材を説明するための三面図である。 本体部を構成する他の部材を説明するための三面図である。 一部材と他の部材との係合状態を説明するための斜視的断面図である。 本体部の内部構造を説明するための縦断面図である。 本体部からカバーを外した状態を説明するための斜視図である。 本体部の内部構造を説明するための断面図である。 本体部の要部を説明するための部分斜視図である。 従来のヘッドホンを説明するための断面図である。 ヘッドホンの外観形状を説明するための平面図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図12,及び図14を用いて説明する。
図1は、実施例のヘッドホンHPの内部構造を説明するための模式的断面図である。図2は、ヘッドホンHPの変形例を示す模式的断面図である。両図とも、ヘッドホンを頭部Hに装着した際の、左耳側について、天側から見た図であり、ヘッドホンの左耳用のユニット151(図1),151A(図2)について切断した模式的断面図である。
まず、図1を用いてユニット151の内部構造を説明する
ユニット151は、ハウジング52と、ハウジング52の頭部H側の面に取り付けられたイヤーパッド53と、を有している。
ハウジング52の内部には、バッフル板54が設けられており、バッフル板54にはスピーカユニット11が取り付けられている。
ヘッドホンHPは、いわゆるオーバーヘッド型であり、イヤーパッド53は、頭部Hの耳介E1を囲える大きさのリング状に形成されている。
頭部Hの左の耳介E1における耳甲介腔E2(破線で示す)は、前方側が頭部Hの中心線CL101に接近するよう傾斜している。
ユニット151において、バッフル板54は、そこに取り付けられたスピーカユニット11の振動板SDBの面がこの耳甲介腔E2の傾斜に合うように、傾斜して設けられている。これにより、スピーカユニット11の駆動軸CL2も、ユニット151を前後方向に中央で分割する分割線CL3に対して傾斜している。
具体的には、駆動軸CL2に直交する面の頭部前方側が頭部Hの中心線CL101に接近する姿勢となるようにスピーカユニット11が配設されている。
これにより、振動板SDBと耳介E1の内側の面(耳甲介腔E2など)との距離の差が、振動板SDBの部分によらず少なくどの部分においても概ね等しくすることができ、ユーザが聴取する音の音質感が向上する。
ハウジング52からは、図14に示すように、コードCDが頭部装着状態におけるハウジング52の中央下部(地面側)に位置するコードの引き出し部HDからブッシング4を介して引き出されている。引き出し部HDには、ハウジング52の内部空間(バックキャビティ部BC)と外部との空気流通を可能にする貫通孔55が設けられている。
この貫通孔55は、設計試作段階でその形状等を調整してヘッドホン50の音質調整が行われる孔であるので、以下音質調整孔55と称する。
図1では引きだし部HDは紙面奧側になってしまうので、音質調整孔55は、便宜的に、ハウジング52における図1の紙面上方側に設けられたように記載している。
ユニット151において、音質調整孔55は、外部空間に対して1つの開口である外開口部55sを有するが、ハウジング52の内部への開口部は、分割線CL3に対する頭部前方側の内部空間Vfへ開口する内開口部55aと、頭部後方側の内部空間Vrに開口する内開口部55bとに分かれている。
さらに、図1に示すように、外開口部55sと内開口部55a,55bとの間にダクト56s,56a,56bが形成されている。
具体的には、外開口部55s側のダクト56sと、ダクト56sから分岐して内開口部55aに繋がるダクト56aと、ダクト56sから分岐して内開口部55bに繋がるダクト56bとを有している。
これにより、ハウジング52の内部空間が、仮想的にスピーカユニット11を挟んで内部空間Vfと内部空間Vrとの2つの空間に分割されているものとみなされる場合においても、それぞれの内部空間に開口する内開口部55aの開口面積と内開口部55bの開口面積とを、又はダクト56aの断面積とダクト56bの断面積とを独立して調整することができる。
従って、スピーカユニット11に対するバックキャビティ部BCである内部空間Vfと内部空間Vrとの容積の違いから生じる振動板SDBのアンバランスな振動を均一化して、良好な再生音を提供することができる。
図1に示すように、外開口部55sの開口面積又はダクト56sの断面積を面積ARsとし、内開口部55aの開口面積又はダクト56aの断面積を面積ARfとし、内開口部55bの開口面積又はダクト56bの断面積を面積ARrとし、内部空間Vf,Vrの容積をそれぞれVff,Vrrとすると、
Vrr<Vff・・・(式1) かつ ARr≠ARf・・・(式2)
の関係が満たされる。
また、空気の移動量にロスがないように、
(式1)及び(式2)を満たし、かつ、ARf+ARr≦ARs・・・(式3)
とされているとよい。
図2に示されるユニット151Aは、図1に示されるユニット151に対し、内部空間Vfと内部空間Vrとを完全に独立した空間とする仕切壁57を設けた例である。仕切壁57を設けてある点以外は、図1のユニット151と同じである。
仕切壁57は、スピーカユニット11に密着するように設けられ、スピーカユニット11と共にハウジング52の内部を2つの内部空間Vf,Vrに分割する。
このユニット151Aでは、内部空間Vf,Vrが完全に独立した空間になるので、内開口部55a,55bやダクト56a,56bの開口面積や断面積の影響が振動板の振動により顕著に影響する。
従って、精緻な音質調整が必要な場合に有効である。
図示しないが、別の変形例として、ダクト56a,56bを連結してダクト56sとすることなく、独立してハウジング52に開口させる構造としてもよい。
この場合、ハウジング52の引きだし部HDには、独立した複数の開口が視認されるので、1つの開口(図1,図2)とするか別の変形例である複数の開口とするかは、外観デザイン的観点から選択することができる。
次に、上述したユニット151の具体的実施形態を図3〜図12を用いて説明する。
図3において、ヘッドホン50は、いわゆるオーバーヘッドタイプのヘッドホンであり、ヘッドバンド部1とヘッドバンド部1の両端に接続された略U字状のハンガ部2L,2Rと、各ハンガ部に支持された本体部3L,3Rとを有する。
ヘッドホン50は、使用状態と使用状態から折り畳まれた収納状態との2つの態様を取り得る。図3は折り畳んだ収納状態を示している。
本体部3L,3Rからは、ブッシング4を介してコード5がそれぞれ引き出されている。この引き出し位置を引き出し部HDとして図4に示す。
また、本体部3L,3Rには、イヤーパッド6がそれぞれ着脱可能に取り付けられている。
次に本体部3Lについて説明する,左耳用の本体部3Lと右耳用の本体部3Rとは、互いにほぼ面対称形状なので、代表として本体部3Lについて説明する。
図4は、イヤーパッド6を取り外した状態の本体部3Lを示す外観斜視図である。図5は、図4に示す本体部3Lの分解図である。
図4及び図5に示されるように、本体部3Lは、ベース7,リングベース8,オーナメントリング9,及びカバー10を有する。さらに、ベース7に取り付けられたスピーカユニット11と、オーナメントリング9に取り付けられた筒状のブッシング4と、を有する。ブッシング4にはコード5が挿通されている。
以下、ベース7,リングベース8,オーナメントリング9,及びカバー10を組み合わせた筐体を便宜的にハウジングHGと称する。
従って、スピーカユニット11はハウジングHGに収納され、ブッシング4はハウジングHGから突出するように設けられている。
ベース7は、長手軸CL1(図4参照)を有する楕円形状を呈するバッフルボード部7aと、バッフルボード部7aの周囲に連結されると共に径方向外方に張り出してイヤーパッド6が取り付けられる環状のフランジ部7bと、バッフルボード部7aにおいて環状に立設されたリブ7cと、バッフルボード部7aにおけるリブ7cで囲まれた部分に設けられた複数の放音孔7dと、を有している。
バッフルボード部7aの表面は、それを含む平面がフランジ部7bを含む平面に対して直交せず所定の角度で傾くように形成されている。
リングベース8は、ベース7の形状に対応した概ね楕円形状のリングとして形成され、ベース7に対しそのバッフルボード部7aを取り囲むように嵌合する。
スピーカユニット11は、ベース7のリブ7cの内側に収納され接着剤によりベース7に対して固定されている。スピーカユニット11から出力された音声は、放音孔7dを通過して外部に放出される。
オーナメントリング9は、その三面図である図6も参照して説明すると、貫通孔9aを有する筒部9bと、ベース7及びリングベース8の外形形状に対応した楕円形形状に形成された輪部9cと、を有している。
ブッシング4は、その三面図である図7も参照して説明すると、貫通孔4aを有する筒部4bと、筒部4bの一端側に連結し先細りの外形を有する先端筒部4cと、筒部4bの他端側に形成された矩形形状のフランジ部4dと、を有している。
また、他端部には、フランジ部4dの一辺をU字状に抉る凹部4eが形成されている。
オーナメントリング9の貫通孔9aには、その内側の開口部から外側に向けて、ブッシング4が図5における矢印DR1のように先端筒部4c側から挿入される。その後、ブッシング4の貫通孔4aにコード5が挿通される。貫通孔4aに挿通されたコード5をブッシング4は支持する。
図5では、ブッシング4が貫通孔9aに挿入される前の状態でコード5が挿通されている状態を示している。図5において、コード5には、その外形の寸法を拡大する外形寸法拡大部GKが設けられている。実施例において外形寸法拡大部GKは結び玉5aである。この外形寸法拡大部GKの外形寸法は、貫通孔4aの最小径よりも大きくなるように設定されている。従って、外形寸法拡大部GKは貫通孔4aに進入することができず、コード5の引き抜きが防止される。
また、コード5の結び玉5aよりも先端側(先端コード部5b)の端部は芯線が露出するよう加工され、スピーカユニット11の図示しない端子に電気的に接続される。
オーナメントリング9は、筒部9bにブッシング4が挿入された状態でリングベース8の端部に係合している。接着剤によりリングベース8に対して固定してもよい。
カバー10は、外形がオーナメントリング9の形状に対応した概ね楕円形状であって中央部が最も突出した扁平の椀状を呈して形成されている。カバー10はオーナメントリング9の輪部9cに係合している。
また、カバー10は、一方の長手軸CL1端に切り欠き10cが形成されている(図4,図9,及び図11参照)。
この切り欠き10cから、オーナメントリング9の筒部9b外部に突出するようになっている。すなわち、筒部9bの一部がハウジングHGから外部に露出するようになっている。
本体部3Lは、ベース7とカバー10とが、タッピングネジYにより、リングベース8及びオーナメントリング9を間に挟み込むようにして締め付け固定されている(図11も参照)。例えば3箇所をタッピングネジYによって締め付ける。図5では便宜的に2箇所について示している。
ハウジングHGは、外観形状として外形が略楕円状に形成されている。ハウジングHGには、その長手軸CL1に沿ってオーナメントリング9の筒部9bの一部が長手軸CL1に沿って外部に突出するように設けられ、突出した筒部9bの先端からブッシング4の先端筒部4cが突出し、先端筒部4cの先端から長手軸CL1に沿ってコード5が引き出されている。
ベース7,リングベース8,オーナメントリング9,及びカバー10は、樹脂を射出成形することで形成されている。材料例はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂である。
オーナメントリング9にはクロムメッキなどの装飾加工が施される。
ブッシング4は、柔軟性を有する材料で形成されている。材料例はシリコーンゴムである。
図8は、オーナメントリング9を、図6のS1−S1で切断した斜視的断面図であり、筒部4bにブッシング4が挿入された状態を示している。
オーナメントリング9の筒部9bの貫通孔9aの内径は、ブッシング4の筒部4bの外径とほぼ同じかわずかに小さく設定されている。従って、貫通孔9aに対してブッシング4はガタなく挿入されている。
ブッシング4の筒部4bの貫通孔4aの内径は、コード5の外形とほぼ同じに設定されている。従って、貫通孔4bに対してコード5はほとんどガタなく挿通されている。
次に、本体部50Lの詳細構造を、図9〜図11を主に用いて説明する。
図9は、本体部3Lを図6におけるS2−S2(ベース7の楕円形状の長手軸に相当)で切断した断面図である。
図10は、本体部3Lからカバー10を取り外した状態を示す斜視図である。
図11は、本体部3Lを図9におけるS3−S3で切断し矢印DR3方向から見た斜視的断面図である。
図9〜図11から明らかなように、ブッシング4の筒部4bは、オーナメントリング9の筒部9bにより少なくとも長手方向距離Lb(図9参照)の範囲で覆われ、外形が先すぼまりとなるよう傾斜した先端筒部4cが外部に露出している。
筒部9bのスピーカユニット11側の端部は、ブッシング4のフランジ部4dに突き当たるようになっている。また、その状態でブッシング4の凹部4eに対応する部分には、凹部4eの凹み形状に対応して凹部4eを覆わないよう切り込まれた切り欠き部9b1が形成されている(図5も参照)。
ブッシング4は、そのフランジ部4dが長手軸CL1上においてベース7のリブ7cと近接する位置にあるよう配設されている。
また、カバー10の内側の面10aにおけるコード5の引き出し側には、長手軸CL1をまたぐようにリブ10bが設けられている。リブ10bの先端の中央部分は平面的にも断面的にも曲線状に抉られた抉り部10b1が形成されている。
そして、ブッシング4のスピーカユニット11側の端部とスピーカユニット11との間には、バッフルボード部7aと、リブ7cと、凹部4eと、切り欠き部9b1と、抉り部10b1と、に囲まれた空間Vが形成されている。
この空間Vにコード5の外形寸法拡大部GKが収められている。従って、凹部4eには外形寸法拡大部GKの少なくとも一部が収められている。実施例において外形寸法拡大部GKは結び玉5aである。
リブ7cの先端とバッフルボード部7aとの間には、隙間L1が設けられており(図11参照)、この隙間L1から、外形寸法拡大部GKよりもスピーカユニット11側の先端コード部5bがスピーカユニット11に向けて引き出されている(図5及び図11以外の図において先端コード部5bは省略。また、図11においては先端コード部5bを切断して一部のみ図示)。
コード5の先端コード部5bは、外形寸法拡大部GKから長手軸CL1方向ではない方向に引き出されている。図11においては、長手軸CL1に対してほぼ直交方向に引き出されている。実施例においてブッシング4の長手方向は長手軸CL1の方向と一致している。
外形寸法拡大部GKである結び玉5aは、その先端側(スピーカユニット11側)がベース7のリブ7cによって位置が規制され、側面側が抉り部10b1及び凹部4eによって位置が規制され、他端側(ブッシング4側)が凹部4eによって位置が規制されている。
ブッシング4のフランジ部4dは矩形形状とされている。実施例では四角形であり、フランジ部4dにおける凹部4eが形成された一辺の端面がバッフルボード部7aに当接するようになっている。
これにより、ブッシング4の長手軸CL1回りの回動が防止されている。
図9において、ブッシング4のフランジ部4dにおける凹部4eが形成された一辺と対向する一辺4d1(図11も参照)は、オーナメントリング9の筒部9bとカバー10のリブ10bとの間にほぼ隙間無く挟まれて、長手軸CL1方向の位置が規制されている。
これにより、先端筒部4cを摘んでブッシング4を引き抜こうとしても、引き抜くことはできない。また、ブッシング4がオーナメントリング9に対して移動してしまうこともない。
上述の構成において、ブッシング4は、その筒部4bがオーナメントリング9の筒部9bにコードの延在方向に長さLbの範囲で覆われてこの範囲で屈曲しないようにしっかりと保持されている。長さLbはブッシング4の材質に応じて設定される。
このように、ブッシング4に対して筒部9bで覆われる部分を設けていることにより、凹部4eが形成されていても屈曲に対してブッシング4が裂けるなどの不具合が極めて生じにくくなっている。
また、筒部4bから先端側の先端筒部4cが筒部9bから開放されて屈曲可能となっているので、コード5に負荷される屈曲に対し良好な耐屈曲性が発揮される。
実施例では、ブッシング4のフランジ4d側に凹部4eを設けて外形寸法拡大部GK(結び玉5a)を収める空間Vを形成しているので、ブッシング4のフランジ部4dをスピーカユニット11側により接近させることができる。
また、コード5の先端コード部5bを、外形寸法拡大部GK(結び玉5a)から長手軸CL1方向ではない、例えば長手軸CL1に直交する方向に引き出すようにしている。
長手軸CL1方向は、実施例において、ブッシング4の貫通孔4aの軸方向と一致する。ハウジングHGが長手軸CL1を有さない外形形状を有する場合は、先端コード部5bは、貫通孔4aの軸方向ではない方向に引き出されるようになっていればよい。
従って、本体部の外形が従来と同じサイズであってもより大きなスピーカユニットを採用することができる。逆に、従来と同じサイズのスピーカユニットを採用しても本体部の外形をより小型にすることができる。
実施例では、オーナメントリング9の筒部9bの一部が外部に露出するようカバー10などから突出させているので、ブッシング4のフランジ4dを本体部3Lの周縁部に近い位置に配置できている。
これにより、本体部3Lの内部におけるブッシング4が占める空間の体積が減少している。
従って、本体部の外形が従来と同じサイズであってもより大きなスピーカユニットを採用することができる。逆に、従来と同じサイズのスピーカユニットを採用しても本体部の外形をより小型にすることができる。
また、本体部の外形及びスピーカユニットが従来と同じサイズである場合に、内部の空間容積(いわゆるバックキャビティに相当)(概ねVff+Vrrに相当)を大きくできるので、低音の量感が増した良好な再生音をユーザに提供することができる。
また、ブッシング4はシリコーンゴムなどの柔軟性を有する材料で形成されるので、ユーザにはゴムの質感が認知される。ハウジングHGから直接ブッシング4が突出する場合、樹脂材からなるカバー10他のハウジングHG構成部材とゴム材からなるブッシング4との質感の違いを違和感なくユーザに認知してもらうためのデザインは制約が多い。
しかしながら、実施例では、外観上、オーナメントリング9の筒部9bを介してブッシング4が露出して突出するので、オーナメントリング9の色や表面処理を適宜工夫することができ違和感を減少させるためのデザイン上の自由度が増す。従って、ヘッドホン50の外観性能をより向上させることが可能である。
実施例のヘッドホンは、更に以下の特徴的構成を有する。
具体的には、ヘッドホン50は、図1に示される仮想的に2分割されたハウジング内空間Vf,Vrを有し、分割された各空間Vf,Vrと外部空間とを連通する2つのダクト部56a,56bを有している。
ヘッドホン50のハウジングHGは、長手軸CL1が図1に示す分割線CL3となるように形成されている。
そして、図11に示すように、内部空間Vrと内部空間Vfとが仮想的に形成され、それぞれの容積Vrrと容積Vffとが、Vrr<Vff・・・(式1)を満たすようになっている。
一方、カバー10に設けられた切り欠き10cとオーナメントリング9の筒部9bとの間には隙間が設けられている。この隙間が音質調整孔55となっている(図10,図11参照)。
図12は、カバー10における切り欠き10c近傍の形状を説明するための部分斜視図であり、カバー10の内面側を見た図である。
切り欠き10cの両側には、分割線CL3に平行に延在する壁部10kf,10krが設けられている。ヘッドホン50の装着時に、壁部10kfが頭部前方側、壁部10krが頭部後方側に位置する。
壁部10kf,10krとリブ10b(図10参照)との間には、スリット10stが設けられており、スリット10stにはブッシング4のフランジ部4dが隙間なく挿入される。
壁部10kfと壁部10krとは、凹んだ曲面を有する連結部10mで連結されている。そして、連結部10mのリブ10b側の部分は、オーナメントリング9の筒部9bの外形形状と合致するような形成された当接部10m1とされており、ハウジングHGが組み立てられた際に、筒部9bの表面と密着するようになっている。
連結部10mの当接部10m1を挟んだリブ10bの反対側は、筒部9bの表面と隙間が生じるような内面形状で形成された内壁部10m2とされている。
壁部10kfと壁部10krには、それぞれ矩形の切り欠き10nf,10nrが形成されている。これらの切り欠き10nf,10nrは、それぞれ図1で説明したダクト56a,56bに相当する。
また、切り欠き10nfの面積(抉られた範囲の面積)ARnfと、切り欠き10nrの面積(抉られた範囲の面積:矢視S12図参照)ARnrとは、
ARnf≠ARnrとされている。さらに、図12においては、ARnf<ARnr となっている。
ハウジングHGが組み立てられた際の、内壁部10m2と筒部9bとで形成される空気流通経路が図1に示すダクト56sに相当し、切り欠き10nf,10nrは、それぞれ図1で説明したダクト56a,56bに相当する。
従って、図1の構成が具現化されている。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
切り欠き10nf,10nrの形状は、図12に示すような矩形でなくてもよい。円弧状であってもよく限定されない。また、縁部から抉られた切り欠きでなく、縁部から離れた所に設けられた貫通孔であってもよい。
1 ヘッドバンド部
2L,2R ハンガ部
3L,3R 本体部
4 ブッシング
4a 貫通孔
4b 筒部
4c 先端筒部
4d フランジ部
4e 凹部
5 コード
5a 結び玉
5b 先端コード部
6 イヤーパッド
7 ベース
7a バッフルボード部
7b フランジ部
7c リブ
7d 放音孔
8 リングベース
9 オーナメントリング
9a 貫通孔
9b 筒部
9b1 切り欠き部
9c 輪部
10 カバー
10b リブ
10b1 抉り部
10c 切り欠き
10kf,10kr 壁部
10m 連結部
10m1 当接部
10m2 内壁部
10nf,10nr 切り欠き
10st スリット
11 スピーカユニット
50,50A ヘッドホン
52 ハウジング
53 イヤーパッド
54 バッフル板
55 貫通孔(音質調整孔)
55a,55b 内開口部
55s 外開口部
56s,56a,56b ダクト
57 仕切壁
151,151A ユニット
ARf,ARs,ARr 開口面積(断面積)
BS ブッシング
CD コード
CL1 長手軸
CL2 駆動軸
CL3 分割線
CL101 (頭部の)中心線
E1 耳介
E2 耳甲介腔
GK 外形寸法拡大部
H 頭部
HD 引きだし部
HG ハウジング
SDB 振動板
V 空間
Vf,Vr 内部空間
Vff,Vrr 容積
Y タッピングネジ

Claims (2)

  1. スピーカと、
    前記スピーカが取り付けられたバッフル板と、
    前記スピーカの背面側を覆い前記バッフル板と共に前記スピーカの前記背面側にバックキャビティ部を形成するハウジングと、
    前記ハウジングに設けられ前記バックキャビティ部と外部空間とを連通する連通孔と、
    耳介を囲うようリング状に形成され頭部に装着した使用状態で前記頭部と前記ハウジングとの間に位置するイヤーパッドと、を備え、
    前記使用状態で、
    前記バッフル板は、頭部前方側ほど前記頭部に接近するよう配置されると共に、
    前記バックキャビティを前記ハウジングの頭部前後方向の分割線に対する前方側空間と後方側空間とに仮想的に分割した際に、前記連通孔は、前記前方側空間と前記後方側空間とにそれぞれ開口する第1の開口部と第2の開口部とを有し、
    前記前方側空間の容積Vffと前記後方側空間の容積Vrrとが不等で、かつ、前記第1の開口部の開口面積ARfと前記第2の開口部の開口面積ARrとが不等であることを特徴とするヘッドホン。
  2. 前記前方側空間と前記後方側空間とを、前記スピーカと共に仕切る仕切壁を有することを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
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