JP2008141690A - 電気音響変換器及びイヤースピーカ装置 - Google Patents

電気音響変換器及びイヤースピーカ装置 Download PDF

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【課題】自然な音像定位を与えながら高品質な再生音をリスナに聴取させるようにする。
【解決手段】リスナの頭部100に装着された際、電気音響変換部2Lのスピーカユニット7Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、管状ダクト8Lの孔部8ALを外耳道入口102Lの近傍に位置させた状態で再生音を出力することにより、バスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの孔部8ALから放射する低音を十分な音圧レベルで鼓膜103に到達させることができ、さらに管状ダクト8Lを動かすことなく筐体部4Lを回転させることができるので、自然な音像定位を与えながら比較的低音域まで充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させ、さらに周囲への音漏れを低減させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は電気音響変換器及びイヤースピーカ装置に関し、例えば頭部装着型のウェアラブルスピーカ装置に適用して好適なものである。
従来、頭部装着型のウェアラブルスピーカ装置の一例であるヘッドホン装置においては、リスナの頭部に装着された状態でCD(Compact Disc)の再生音声等を表すオーディオ信号を音(以下、これを再生音と呼ぶ)に変換し、これを当該リスナに聴取させるようになされたものが広く普及している。
一般的なヘッドホン装置では、再生音を発生させるスピーカユニットがリスナの外耳道入口の正面付近に位置するようになされており、当該スピーカユニットから鼓膜に対して直接的に音を到達させることにより音質を向上し得るものの、音像をリスナの頭内に定位させることになり当該リスナに不自然な印象を与えてしまっていた。
このためヘッドホン装置の中には、スピーカユニットを外耳道入口(耳孔)からやや離隔させ前頭部側へ位置させることにより、一般的な据置型のスピーカを用いた場合のように音像を頭外に定位させることにより不自然感を払拭させると共に、リスナの耳の周囲に密閉空間を形成した密閉型とすることにより充分な低音を聴取させ得るよう考慮されたものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3054295号明細書(第3頁、第1図)
ところで、かかる構成のヘッドホン装置に対して、充分な低音を含む良好な音質を維持しながら開放型とすることによりリスナに開放感を与えたいという要望があるものの、スピーカユニットが耳孔から離隔されているため、単純に密閉型を開放型としただけでは低音域が不足して音質を悪化させてしまい、かかる要望に応じ得ないという問題があった。
またヘッドホン装置は、開放型の場合、密閉型と比較して周囲への音漏れが大きくなってしまうという問題もあった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、周囲への音漏れを低減しつつ自然な音像定位を与えながら高品質な再生音をリスナに聴取させ得る電気音響変換器及びイヤースピーカ装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、リスナの頭部の所定位置に装着された筐体部と、当該筐体部の一面に取り付けられ、筐体部がリスナの頭部に装着された際、リスナの外耳道入口との間に所定距離が設けられたスピーカユニットと、筐体部の内部空間に生じさせた音をリスナの外耳道入口近傍まで到達させるよう延長された管状ダクトと、筐体部を回転させることによりリスナの頭部側面と筐体部の一面とがなす角度を変化させる回転部とを設けるようにした。
これにより、筐体部によって生じさせた音を管状ダクトを介してリスナの外耳道入口近傍から外耳道内の鼓膜へ直接到達させることができるため、開放型として自然な音像定位を与えながら、充分なレベルの音を当該リスナに聴取させることができ、さらに筐体部を回転させることにより周囲への音漏れを低減することができる。
本発明によれば、筐体部によって生じさせた音を管状ダクトを介してリスナの外耳道入口近傍から外耳道内の鼓膜へ直接到達させることができるため、開放型として自然な音像定位を与えながら、充分なレベルの音を当該リスナに聴取させ得ると共に、筐体部を回転させることにより周囲への音漏れを低減し得る電気音響変換器及びイヤースピーカ装置を実現することができ、かくして周囲への音漏れを低減しつつ自然な音像定位を与えながら高品質な再生音をリスナに聴取させ得る電気音響変換器及びイヤースピーカ装置を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)イヤースピーカ装置の構成
(1−1)全体構成
図1及び図2において、イヤースピーカ装置1は、ポータブルCD(Compact Disc)プレーヤやDMP(Digital Music Player)の再生処理等により生成されたオーディオ信号を再生音に変換し、これをリスナに聴取させるようになされている。
イヤースピーカ装置1は、一般的な箱形のスピーカ装置とは異なり、ヘッドホン装置と同様にリスナの頭部に装着されることを前提としており、大きく分けてオーディオ信号を再生音に変換する電気音響変換部2L及び2Rと、当該電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部に装着して固定させるためのバンド部3とにより構成されている。
電気音響変換部2L及び2Rは、直方体の所定部分が丸められたような外形を有する筐体部4L及び4Rを中心に構成されている。筐体部4L及び4Rは、それぞれ後面側に平面状でなるバッフル面4FL及び4FRが形成されており、左右内側において略円筒形状の固定部5L及び5Rをそれぞれ上下から挟むようになされている。また固定部5L及び5Rは、バンド部3のアジャスト部3BL及び3BRにそれぞれ取り付けられている。
筐体部4L及び4Rの後面側に形成されたほぼ平坦なバッフル面4FL及び4FRには、オーディオ信号を再生音に変換するスピーカユニット7L及び7Rが取り付けられている。このスピーカユニット7L及び7Rは、ポータブルCDプレーヤやDMP等から接続ケーブル6を介して供給されるオーディオ信号に応じて、振動板を振動させることにより放音するようになされている。
また固定部5L及び5Rの後側には、金属製でなり、所定太さを有する中空の部材が側面略U字状に曲げられた管状ダクト8L及び8Rが取り付けられている。この管状ダクト8L及び8Rは、図1に示したように、外端部がそれぞれ左右内側方向に曲げられており、さらに後側先端部のほぼ中央にそれぞれ孔部8AL及び8ARが設けられている。
バンド部3は、中央部3Aを中心に一般的な人間の頭部の形状に合わせて上に凸の略アーチ型に形成されていると共に、当該中央部3Aに対して伸縮自在に摺動し得るアジャスト部3BL及び3BRによりバンド部3全体の長さを調整し得るようになされている。
またバンド部3は、一般的な人間の頭部の形状よりも小さい径のアーチ型に形成されていると共に弾性力を有しており、リスナに装着される際に筐体部4L及び4Rを左右に広げながら装着されると、装着後に当該弾性力の作用によって元の形状に戻ろうとするため、アジャスト部3BL及び3BR並びに固定部5L及び5Rを介して、筐体部4L及び4Rを当該リスナの頭部に対して当接させた状態で保持させるようになされている。
なお、イヤースピーカ装置1は、図1及び図2に示したようにほぼ左右対称に構成されているため、以下では主に左側の電気音響変換部2Lを例に説明する。
(1−2)電気音響変換部の構成
電気音響変換部2Lの筐体部4Lは、図3に示すように、大きく分けて中央部4AL、上底部4BL及び下底部4CLにより構成されている。中央部4ALは、全体として楕円柱を上下方向に貫通するよう中空にしたような形状を有しており、さらに固定部5の形状に合わせて側面が一部くぼんでいる。
また中央部4Aの一側面は、ほぼ平坦に形成されたバッフル面4FLとなっており、当該バッフル面4FLのほぼ中央位置にスピーカユニット7Lが取り付けられている。
上底部4BL及び下底部4CLは、互いにほぼ上下対称の形状を有しており、中央部4AL及び固定部5Lに合わせて上下から挟み込むような形状を有している。また上底部4BL及び下底部4CLは、中空に形成され、中央部4ALとの接合面において当該中央部4ALの形状に合わせて開口されている。
このため筐体部4Lは、上底部4BL及び下底部4CLにより中央部4ALを上下から挟み込むように一体化されることにより、内部にほぼ密閉された空間を形成し、スピーカユニット7Lのキャビネットとして機能するようになされている。
さらに上底部4BLには、固定部5と当接する箇所に、中心部分を上下方向に貫通された中空の軸部4BXLが設けられている。この軸部4BXLは、外径が固定部5Lの内径よりも僅かに小さくなるようになされ、且つ中心部分の空間が上底部4BL内の空間と繋がるようになされている。同様に下底部4CLにも、上底部4BLと同様且つ上下対称な軸部4CXLが設けられている。
一方、固定部5Lは、全体として中空の筒状に形成されており、上下に貫通した孔部5ALを有すると共に、上述したようにアジャスト部3BLに取付固定されている。また固定部5Lの後側には、上述した管状ダクト8Lが取り付けられており、孔部5AL内の空間と当該管状ダクト8L内の空間とが繋げられている。
実際上筐体部4Lは、軸部4BXL及び4CXLが固定部5Lの孔部5ALに上下からそれぞれ挿入され組み立てられることにより、当該軸部4BXL及び4CXLを介して当該筐体部4L内の空間と固定部5Lの孔部5AL内の空間とが繋げられるようになされている。
すなわち電気音響変換部2Lは、軸部4BXL及び4CXL、固定部5Lにおける孔部5ALの空間、並びに管状ダクト8L内の空間を介して孔部8ALまでを2系統の連続した空間とすることができる。実際上、電気音響変換部2Lは、これらの一連の空間をそれぞれ音響的な共振回路として、すなわちスピーカユニット7Lにおける2本のバスレフダクトとして作用させるようになされている(以下、この一連の空間をそれぞれダクト空間と呼ぶ)。
また軸部4BXL及び4CXLは、断面が円形に形成されていることから、固定部5Lに対する回転軸としても作用し、これにより筐体部4L全体を回転させ得るようにもなされている。
すなわち電気音響変換部2Lは、図4に破線で示すようにバッフル面4FL及びスピーカユニット7Lをほぼ後方向に向けた状態(以下、これを開状態と呼ぶ)において、筐体部4Lが固定部5Lに対して回転されることにより、図4に実線で示すように当該バッフル面4FL及び当該スピーカユニット7Lを斜め後方内側へ向けた状態(以下、これを閉状態と呼ぶ)等に自在に変化し得るようになされている。
このとき電気音響変換部2Lは、アジャスト部3BLに固定された固定部5に管状ダクト8Lが取り付けられているため、当該管状ダクト8Lを回転させず維持する。また電気音響変換部2Lは、軸部4BXL及び4CXL並びに固定部5L等の構造により、一連のダクト空間の繋がりを保持したままバッフル面4FLの角度を変化させることができる。
このように電気音響変換部2Lは、固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転させ開状態又は閉状態に変化し得ると共に、いずれの状態においても、当該筐体部4Lの軸部4BXL及び4CXL、固定部5Lにおける孔部5AL内の空間、並びに管状ダクト8L内の空間を介して孔部8ALまでの一連のダクト空間によりバスレフダクトを形成し得るようになされている。
因みに右側の電気音響変換部2Rは、当該電気音響変換部2Lとほぼ左右対称に構成されており、固定部5Rに対して筐体部4Rを自在に回転させ開状態又は閉状態に変化し得ると共に、当該筐体部4Rの軸部4BXR及び4CXR(図示せず)、固定部5Rにおける孔部5AR(図示せず)内の空間、並びに管状ダクト8R内の空間を介して孔部8ARまでの一連のダクト空間によりバスレフダクトを形成し得るようになされている。
(2)イヤースピーカ装置の装着
実際上、イヤースピーカ装置1は、図5の左側面図に示すように、バンド部3における長さが調整された上でリスナの頭部100に装着されることにより、アジャスト部3BLの下端側に取り付けられた電気音響変換部2Lをリスナの頭部における耳介101Lよりもやや前方に位置させるようになされている。
これによりイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射された中高音を直接リスナの外耳道内部へ到達させると共に、当該リスナの頬や耳介101L等で反射された反射音も外耳道内部へ到達させることができるため、一般的な据置型スピーカを介して聴取した場合と同様の、自然な音像定位を与え得るようになされている。
またイヤースピーカ装置1は、リスナに対して正常に装着された際、図5におけるQ1−Q2断面を図6に示すように、スピーカユニット7Lが耳介101L及び外耳道入口102Lのやや前方に位置し、管状ダクト8Lの孔部8ALが外耳道入口102Lの近傍に位置するようになされている。
因みに管状ダクト8Lは、その先端が略U字状に形成されているため(図5)、リスナの外耳道内へ入り込まないようになされている。これによりイヤースピーカ装置1は、当該リスナがイヤースピーカ装置1の装着時等に、誤って管状ダクト8Lにより当該外耳道内を傷つけてしまうことを未然に防止し得るようになされている。
ところで、一般的なバスレフ型スピーカでは、ダクトが筐体の内部のみに設けられ、外部へは延長しないようになされている。そこで、電気音響変換部2Lとの比較用に、図6の対応部分に同一符号を付した図7に示すような電気音響変換部12Lを想定する。
この電気音響変換部12L(図7)は、筐体部4Lと類似した形状でなる筐体部14Lを中心として一般的なバスレフ型スピーカと同様に構成されており、電気音響変換部2Lの管状ダクト8L(図6)に代えて、筐体部14Lの内側のみに2本の管状ダクト18L及び19Lを有している。
この電気音響変換部12Lの場合、スピーカユニット7Lの位置を仮想的な音源の位置(以下、これを仮想音源位置と呼ぶ)PMと見なしたときの、当該スピーカユニット7Lから放射された中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMと、孔部18AL及び19ALを仮想音源位置PL2と見なしたときの、管状ダクト18L内及び19L内を伝わり当該孔部18AL及び19ALから放射された低音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL2とを比較すると、経路長EM≒経路長EL2となっている。
ここで、電気音響変換部12Lにより鼓膜103Lに到達する音の周波数特性を図8に示す。この図8に示すように、一般的なバスレフ型の電気音響変換部12Lは、スピーカユニット7Lから放射される、特性曲線SMに示すような周波数特性でなる中高音と、管状ダクト18L内及び19L内を伝わり孔部18AL及び19ALから放射される、特性曲線SL2に示すような周波数特性でなる低音とを合わせてリスナの鼓膜103Lまで到達させることになる。
これにより電気音響変換部12Lは、特性曲線SM及び特性曲線SL2が合成された特性曲線SG2に示すように、特性曲線SMにおける低音域の音圧レベルがある程度上昇された再生音をリスナに聴取させることができる。
一方、本発明による電気音響変換部2L(図6)では、スピーカユニット7Lを仮想音源位置PMとみなしたときの、当該スピーカユニット7Lから放射された中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMと、孔部8ALを仮想音源位置PL1と見なしたときの、管状ダクト8L内を伝わり当該孔部8ALから放射された低音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL1とを比較すると、経路長EM>経路長EL1となっている。
ここで、電気音響変換部2Lにより鼓膜103Lに到達する音の周波数特性を図9に示す。電気音響変換部2Lは、上述したようにバスレフ型スピーカの一種であるため、図8に示した場合と同様、スピーカユニット7Lから放射される、特性曲線SMに示すような周波数特性でなる中高音と、管状ダクト8Lを伝わり孔部8ALから放射される、特性曲線SL1に示すような周波数特性でなる低音とを合わせてリスナの鼓膜103Lまで到達させることになる。
ところで、一般に音源からの距離と音圧レベルとは反比例の関係にある。ここで電気音響変換部2L(図6)と電気音響変換部12L(図7)との経路長を比較すると、経路長EL1<経路長EL2の関係となる。
すなわち電気音響変換部2L(図6)は、仮想音源位置PL1が電気音響変換部12L(図7)の仮想音源位置PL2よりもリスナの外耳道入口102L近傍に位置しているため、管状ダクト8L内を伝わり孔部8AL(仮想音源位置PL1)から放射される低音を、電気音響変換部12Lの場合よりも高い音圧レベルで鼓膜103Lまで到達させ得るようになされている。
すなわち、2つの特性曲線SL1及びSL2を重ねた図10に示すように、管状ダクト8Lによる低音の特性曲線SL1は、経路長EL1<経路長EL2の関係により、管状ダクト18L及び19Lによる低音の特性曲線SL2と比較して全体的な音圧レベルが高くなる。
この結果、電気音響変換部2Lは、特性曲線SM及び特性曲線SL1が合成された特性曲線SG1に示すように、特性曲線SMにおける低音域の音圧レベルが電気音響変換部12Lの場合(特性曲線SG2)よりも上昇された、比較的低い周波数帯まで十分な音圧レベルの再生音をリスナに聴取させ得るようになされている。
ここで特性曲線SG1と特性曲線SG2とを比較すると、特性曲線SG2では低音域側へ進むに連れて比較的急峻に音圧レベルが低下しているのに対して、特性曲線SG1では低音域側へ進むに連れて音圧レベルの低下度合いが緩やかになっていることが分かる。
すなわち電気音響変換部2Lは、電気音響変換部12Lと比較して、広い周波数帯域に渡って高い音圧レベルでなる、すなわち充分な低音域が含まれる良好な再生音をリスナの鼓膜103に伝達して聴取させ得るようになされている。
この場合、電気音響変換部2Lは、図5及び図6に示したように、リスナの外耳道入口102Lの近傍に管状ダクト8Lの外端部を位置させるものの、当該外耳道入口102Lを完全には閉塞しない。
このため電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射する中高音及び管状ダクト8Lの孔部8ALから放射する低音を合わせた再生音に加えて、リスナの周囲で発生した音(以下これを周囲音と呼ぶ)を遮断することなく当該リスナの鼓膜103Lまで到達させ聴取させ得るようになされている。
因みに電気音響変換部2Lは、筐体部4Lの内容積が10[ml]、スピーカユニット7Lの外径が21[mm]、当該スピーカユニット7Lの振動板における有効振動半径が8.5[mm]、振動系の等価質量が0.2[g]、最低共振周波数f0が360[Hz]、共振のQ0が1.0とされている。
また管状ダクト8Lは、内径が1.8[mm]、当該管状ダクト8Lの筐体部4L内に位置する内部端8BLから孔部8ALまでの有効長が50[mm]、バッフル板4ALの表面から孔部8ALまでの距離が約35[mm]とされている。
ここで管状ダクト8Lは、その側面がU字状に形成され、外端部の中央に孔部8ALが設けられているため、実質的に上半分及び下半分による2本のバスレフダクトを構成しているのと同じであり、当該管状ダクト8Lを1本の管状ダクトに換算した場合の内径(この場合は約2.5[mm]に相当する)が考慮された上で、その内径及び有効長が決定されている。
すなわち管状ダクト8Lは、側面U字状に形成されたことにより、1本の管状ダクトとした場合に比べてその有効長を短く設定し得ると共に、デザイン性及び安全性を大きく向上させ得るようになされている。
この電気音響変換部2L(図6)及び電気音響変換部12L(図7)について、人間の耳介及び外耳道を模した測定用治具を用いて実際の周波数特性を測定したところ、図11に示すような特性曲線SG11(電気音響変換部2Lの場合)及び特性曲線SG12(電気音響変換部12Lの場合)が得られた。
この図11では、図10に示した理論的な周波数特性と同様、およそ500[Hz]以下の低音域において、電気音響変換部2Lの特性曲線SG11が電気音響変換部12Lの特性曲線SG12よりも高い音圧レベルとなっている。すなわち、実際に電気音響変換部2Lがリスナに対して充分な低音を含む良好な再生音を聴取させ得ることが示されている。
このようにイヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着された際、スピーカユニット7Lをリスナの外耳道入口102Lからやや離れた場所に位置させ、そのスピーカユニット7Lから再生音の中高音を放射すると共に、筐体部4Lから当該外耳道入口102Lの近傍まで延長されバスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの孔部8ALから再生音の低音を放射することにより、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。
(3)音漏れの低減
(3−1)筐体部の回転による音漏れの低減
ところでイヤースピーカ装置1は、いわゆる開放型であるため、密閉型のヘッドホン装置等と比較して周囲への音漏れが大きくなってしまう。
ここで、イヤースピーカ装置1がリスナの頭部100に装着され、電気音響変換部2Lが開状態(図1、図2及び図6等)であるときの、当該リスナの側面及び正面における音漏れの測定結果を図12(A)及び(B)に示す。
この図12(A)及び(B)より、イヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100における前面及び側面の双方において、低域(約500[Hz]未満)ではほとんど音漏れを生じておらず、中高域(約500〜約20k[Hz])では、約4k〜5k[Hz]をピークとしてある程度の音漏れを生じていることがわかる。
またイヤースピーカ装置1では、リスナの頭部100における前面(すなわちスピーカユニット7Lの放音面の反対面)よりも、側面(すなわちスピーカユニット7Lの放音面に対する側面)の方が、音漏れの音量レベルが大きいことがわかる。
このことは、一般に、音が周波数に応じて異なる指向性を有しており、また音の放射方向からの角度が変化するに連れて音量レベルが低下する性質を有していることとも合致する。
これを換言すれば、イヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lの放音方向を基準とした音漏れの分布特性を有していることになる。
そこでイヤースピーカ装置1は、図4に示したように、固定部5Lに対して筐体部4Lを回転させた閉状態とし、スピーカユニット7Lの放音面、すなわち最も音漏れが大きい方向を内側へ向け得るようになされている。このとき管状ダクト8Lは、固定部5Lに取り付けられているため、筐体部4Lの回転状態に拘わらず、孔部8ALが外耳道入口102Lの近傍に位置した状態を維持することになる。
これによりイヤースピーカ装置1は、周囲への音漏れの分布特性を変化させ、全体として音漏れの低減を図ることができる。
ここで図6と対応する図13に示すように、イヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lでは、この閉状態におけるスピーカユニット7Lの位置を仮想音源位置PM2とみなしたときの、当該スピーカユニット7Lから放射された中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EM2が、開状態における経路長EM(図6)よりも短くなっている。
この閉状態(図13)の場合、イヤースピーカ装置1を装着したリスナは、開状態(図6)の場合と同等の音量レベルでなる音声信号が入力されていると、経路長EM>経路長EM2の関係から、中高音の音量レベルが大きすぎると感じる可能性が高い。
そこでリスナは、イヤースピーカ装置1が接続されているアンプ等の出力音量レベルを低下させることにより、鼓膜103Lに到達する中高音の音量レベルを開状態の場合と同等に、すなわち適正な音量レベルに調整することができる。
このときイヤースピーカ装置1は、スピーカユニット7Lから放射される中高音の音量レベルが低減されることから、結果的に周囲への音漏れも低減させることができる。
(3−2)周波数特性の調整による音漏れの低減
ところで、人間の聴覚特性として、4k[Hz]付近の周波数帯域における音漏れが特に敏感に知覚される、すなわち「耳障りな音」として認識されることが知られている。
そこでイヤースピーカ装置1は、上述したように固定部5Lに対して筐体部4Lを回転させ閉状態とすることにより周囲への音漏れを低減する以外にも、再生する音の周波数特性を調整することにより音漏れを低減し得るようにもなされている。
実際上、イヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、図14に示すような回路構成でなる周波数特性調整回路としての音漏れ低減回路9を内蔵している。この音漏れ低減回路9は、大きく分けて帯域フィルタ部9AL、増幅器9BL、整流平滑部9CL及びインピーダンス調整部9DLにより構成されている。
因みに音漏れ低減回路9は、本願発明と同一発明者且つ同一出願人による特許文献2に記載の回路とほぼ同様の構成となされている。
特許第2897316号公報(第1図)
帯域フィルタ部9ALは、抵抗R1、R2及びR3並びにコンデンサC1、C2及びC3の組み合わせにより、2組のCRフィルタによる、所謂ツインT回路を構成しており、外部から供給される音声信号S1を基に音声信号S2を生成するようになされている。
増幅器9BLは、音声信号S2を増幅して音声信号S3とし、これをスピーカユニット7L及び整流平滑部9CLへ供給する。
整流平滑部9CLは、スピーカユニット7Lの両端子と並列に接続されており、抵抗R4、R5及びR6、コンデンサC4、C5及びC6、並びにダイオードD1及びD2の組み合わせにより構成されている。整流平滑部9CLは、音声信号S3を整流すると共に平滑化することにより制御信号S4を生成し、これをインピーダンス調整部9DLへ供給する。
インピーダンス調整部9DLは、抵抗R7を介して制御信号R4をトランジスタQ1のベース端子に供給する。当該トランジスタQ1のコレクタ端子は、帯域フィルタ部9ALに接続され、またトランジスタQ1のエミッタ端子は、抵抗R8を介してグランドに接続されている。この回路構成により、インピーダンス調整部9DLは、全体として制御信号S4の電圧に応じてインピーダンスを変化させる可変インピーダンス回路として動作することになる。
実際上、整流平滑部9CLでは、音声信号S3のグランドに対する電位がダイオードD1の動作電圧である約0.7[V]以下の場合、当該ダイオードD1が非動作状態となり、制御信号S4をほぼ0[V]とする。このときインピーダンス調整部9DLは、トランジスタQ1がオープン状態となるため、帯域フィルタ部9ALをCRフィルタとしては作用させないことになる。
一方、整流平滑部9CLは、音声信号S3のグランドに対する電位がダイオードD1の動作電圧である約0.7[V]を超える場合、音声信号S1音量レベルに応じた電位を示す制御信号S4を生成し、インピーダンス調整部9DLへ供給する。
このときインピーダンス調整部9DLは、制御信号R4に応じてトランジスタQ1によりインピーダンスを変化させ、帯域フィルタ部9ALを制御信号R4に応じた減衰量のCRフィルタとして作用させることになる。これに応じて帯域フィルタ部9ALは、音声信号S1に対して所望の周波数帯域(例えば4k[Hz]付近)のみ音量レベルを低減することにより、音声信号S2を生成する。
すなわち音漏れ低減回路9は、スピーカユニット7Lに供給する音声信号S3を基に帯域フィルタ部9ALにおける所望周波数帯域の減衰幅をフィードバック制御することになる。
これによりインピーダンス調整部9DLは、帯域フィルタ部9ALにおける所望周波数帯域に対する音量レベルの減衰幅を調整することができ、制御信号S4が大きい、すなわち音声信号S1が示す音量レベルが大きいほど、当該減衰幅を大きくすることができる。
ここで、音声信号S1の音量レベルを段階的に変化させたときにおける当該音声信号S1及び音声信号S3の周波数特性を、それぞれ図15に特性曲線U1a〜U1e(破線)及び特性曲線U3a〜U3e(実線)として示す。
この図15に示すように、音声信号S1の音量レベルが約10[dB]の場合、特性曲線U1a及びU3aを比較すると、音漏れ低減回路10は、音声信号S1のうち4k[Hz]付近を殆ど減衰させることなく音声信号S3としている。
一方、音漏れ低減回路9は、図15に特性曲線U1b〜U1e並びにU3b〜U3eに示したように、当該音声信号S1の音量レベルが約15[dB]、約20[dB]、約28[dB]、約34[dB]と上がっていくに連れて、当該音声信号S3の4k[Hz]付近における減衰幅を大きくしていき、約10[dB]のときと同程度の音量レベルに抑えることができる。
因みに音漏れ低減回路9は、リスナにより図示しないスイッチが切り換えられることによって、動作するか否か、すなわち音声信号S3の4k[Hz]付近を減衰させるか否かを切り換え得るようにもなされている。
このように音漏れ低減回路9は、スピーカユニット7Lから放射され周囲に漏れる音のうち、人間にとって耳障りと感じやすい4k[Hz]付近の周波数帯域における音を、そのときの音量レベルに応じて減衰させ得るようになされている。
(4)他のイヤースピーカ装置の構成例
ところでイヤースピーカ装置1は、図1、図2及び図5に示したように、装着部としてのバンド部3により電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に装着するようになされているが、このバンド部3に代えて他の種々の装着部を用いることにより電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に装着するようにしても良い。
なお、以下では、上述したイヤースピーカ装置1の場合と同様、主に左側の電気音響変換部2Lを例に説明するが、右側の電気音響変換部2Rについては、当該左側の電気音響変換部2Lと左右対称に構成されているものとする。
例えば図16に示すイヤースピーカ装置20は、いわゆるイヤークリップ型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1、図2及び図5)におけるバンド部3に代えて、リスナの耳介101Lに引っ掛けるためのイヤークリップ21Lに固定部5Lを介して電気音響変換部2Lが取り付けられている。また電気音響変換部2Lは、イヤースピーカ装置1の場合と同様、当該固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転し得るようになされている。
このイヤースピーカ装置20は、イヤークリップ21Lがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。またイヤースピーカ装置20は、図16に示した開状態から筐体部4Lを回転させ閉状態とすることにより、周囲への音漏れを低減し得るようにもなされている。
また図17に示すイヤースピーカ装置30は、所謂アンダーチン型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1、図2及び図5)におけるバンド部3に代えて、固定部5L及び5Rを介して左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに引っ掛けるためのバンド部31を有している。バンド部31の中央部31Aは、下に凸の略アーチ状に形成され、リスナの顎の下を通って左右に渡されることを前提としている。また電気音響変換部2Lは、イヤースピーカ装置1の場合と同様、固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転し得るようになされている。
このイヤースピーカ装置30(図17)は、バンド部31の耳掛部31BLがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。またイヤースピーカ装置30は、図17に示した開状態から筐体部4Lを回転させ閉状態とすることにより、周囲への音漏れを低減し得るようにもなされている。
さらに図18に示すイヤースピーカ装置40は、所謂ショルダーホールド型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1、図2及び図5)におけるバンド部3に代えて、固定部5L及び5Rを介して左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの肩部から支持するショルダーアーム41を有している。このショルダーアーム41の中央部41Aは、後ろに凸の略アーチ状に形成され、リスナの首の後ろから肩の上部に引っ掛けて左右に渡されることを前提としている。また電気音響変換部2Lは、イヤースピーカ装置1の場合と同様、固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転し得るようになされている。
このイヤースピーカ装置40(図18)は、リスナの両肩に渡って引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。またイヤースピーカ装置40は、図18に示した開状態から筐体部4Lを回転させ閉状態とすることにより、周囲への音漏れを低減し得るようにもなされている。
さらに図19に示すイヤースピーカ装置50は、所謂ネックバンド型として構成されており、イヤースピーカ装置1(図1、図2及び図5)におけるバンド部3に代えて、固定部5L及び5Rを介して左右の電気音響変換部2L及び2Rを接続すると共にリスナの耳介101Lに掛けるためのバンド部51が筐体部4Lに取り付けられている。このバンド部51の中央部51Aは、後ろに凸の略アーチ状に形成され、リスナの後頭部の後ろ側で渡されることを前提としている。また電気音響変換部2Lは、イヤースピーカ装置1の場合と同様、固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転し得るようになされている。
このイヤースピーカ装置50(図19)は、バンド部51の耳掛部51BLがリスナの耳介101Lに引っ掛けられることにより電気音響変換部2Lをリスナの頭部100に装着することができ、イヤースピーカ装置1と同様、自然な音像定位を与えながら充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。またイヤースピーカ装置50は、図19に示した開状態から筐体部4Lを回転させ閉状態とすることにより、周囲への音漏れを低減し得るようにもなされている。
さらに図20に示すイヤースピーカ装置70は、電気音響変換部2Lに加えて、リスナの耳介101よりも後方に位置させた後方電気音響変換部72Lを有しており、イヤースピーカ装置1(図1、図2及び図5)におけるバンド部3に代わるバンド部71により、固定部5Lを介して電気音響変換部2Lを耳介101Lの前方に位置させると共に、固定部5Lを介して後方電気音響変換部72Lを当該耳介101Lの後方に位置させるようになされている。また電気音響変換部2L及び72Lは、イヤースピーカ装置1の場合と同様、固定部5Lに対して筐体部4Lをそれぞれ自在に回転し得るようになされている。
因みに、後方電気音響変換部72Lには、4チャンネルや5.1チャンネル等のマルチチャンネル音源におけるリアチャンネル用の音声信号が供給されるようになされている。
このイヤースピーカ装置70(図20)は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部2L及び後方電気音響変換部72Lを当該リスナの頭部100に装着することができ、電気音響変換部2L及び後方電気音響変換部72Lの間に耳介101Lを挟み込んだ状態で、自然な音像定位を与えながら、サラウンド音でなり充分な低音を含む良好な再生音を当該リスナに聴取させ得るようになされている。またイヤースピーカ装置70は、図20に示した開状態から前後の筐体部4Lをそれぞれ回転させ閉状態とすることにより、周囲への音漏れを低減し得るようにもなされている。
またこの場合、イヤースピーカ装置70(図20)では、バンド部71に加振器75を取り付け、例えば5.1チャンネル音源における重低音成分に応じた振動をリスナの頭部100に加えるようにしても良い。
なおイヤースピーカ装置70(図20)は、電気音響変換部2Lから管状ダクト8Lをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長する以外にも、後方用電気音響変換部72Lから管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしたり、或いは電気音響変換部2L及び後方用電気音響変換部72Lの両方から管状ダクトをリスナの外耳道入口102L近傍まで延長するようにしても良い。
このように本発明では、イヤースピーカ装置1のバンド部3(図1、図2及び図5)以外にも、イヤースピーカ装置20〜70(図16〜図20)のような種々の方式でなる装着部により、電気音響変換部2L及び2Rをリスナの頭部100に対して装着させるようにしても良い。
(5)動作及び効果
以上の構成において、イヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着されることにより、電気音響変換部2Lの筐体部4Lに設けられたスピーカユニット7Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、当該筐体部4Lから後方に延長されバスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの先端部分を外耳道入口102Lの近傍に位置させた状態で、所定のアンプから供給される音声信号に基づいた再生音を出力する。
このときイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2L(図6)では、スピーカユニット7Lから放射される中高音がリスナの鼓膜103Lに到達するまでの経路長EMよりも、管状ダクト8Lの孔部8ALから放射される低音が当該鼓膜103Lに到達するまでの経路長EL1を短くすることができるため、特性曲線SM(図9)に示したような中高音に対して、特性曲線SL1に示したように比較的音圧レベルが高い低音を当該鼓膜103Lに到達させることができる。
従ってイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、スピーカユニット7Lから放射された中高音を当該リスナの頬や耳介101L等で反射させて鼓膜103Lに到達させることができるので、一般的なスピーカを介して再生音を聴取する場合と似た特性の再生音を当該リスナに聴取させることができ、音像が頭外に位置しているような自然な定位感を与えることができる。
さらにイヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、管状ダクト8Lがリスナの外耳道入口102L近傍まで延長されていることにより、特性曲線SG1(図10)及び特性曲線SG11(図11)に示したような、低音域まで比較的充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させることができる。
この場合、イヤースピーカ装置1の電気音響変換部2Lは、管状ダクト8Lがリスナの外耳道入口102L近傍まで延長されているため、一般的なバスレフ型の電気音響変換部2L(図7)において、管状ダクト18L及び19Lから出力される特性曲線SL2(図8)のような低音と比較して、特性曲線SL1(図9)のような音圧レベルが大きい低音をリスナの鼓膜103Lに到達させることができ、その結果スピーカユニット7Lの口径が比較的小さく外耳道入口102Lからやや離れていることにより不足しがちな低音を、十分な音圧レベルでリスナに聴取させることができる。
さらにイヤースピーカ装置1は、低音の再生音量を上げるのではなく、低音の放射口である管状ダクト8Lの孔部8ALを鼓膜103Lに近づけることによりリスナの鼓膜103L(図6)に充分な低音を到達させているため、例えば大口径のスピーカやサブウーファー等を用いて低音を再生するような場合と比較して、周囲に漏れる低音や振動をほぼ皆無にすることができる。
従って、例えばリスナが深夜にイヤースピーカ装置1を介して再生音を聴取する場合等に、近隣や周囲への迷惑を殆ど気にすることなく、充分な低音が含まれる良好な再生音を堪能することができる。
そのうえイヤースピーカ装置1は、ダクト空間をスピーカユニット7Lのバスレフダクトとして作用させながら、固定部5Lに対して筐体部4Lを自在に回転させることができるため、電気音響変換部2Lを閉状態とすることにより、スピーカユニット7Lを内側へ向け周囲に漏れる中高音を低減させることができる。
さらにイヤースピーカ装置1は、この閉状態において、開状態よりもスピーカユニット7Lが鼓膜103Lに近づくためにリスナがアンプ等の音量レベルを下げることにより、音漏れを一段と低減することも期待できる。
またイヤースピーカ装置1は、リスナの操作に基づき音漏れ低減回路9を動作させた場合、周囲の人間が耳障りに感じやすい約4k[Hz]付近の周波数帯域における音量レベルを、そのときの全体的な音量レベルに応じて低減することができる。
さらに管状ダクト8Lは、リスナの外耳道入口102Lを塞ぐことがないため、再生音と共に、当該リスナの周囲で発生した周囲音を遮断することなく鼓膜103Lに到達させて聴取させることができる。
これによりイヤースピーカ装置1では、リスナが歩行するときやスポーツを行うときなど、リスナが周囲音を聴取する必要がある場合にも、良好な再生音に加えて確実に周囲音を聴取させることができる。
またイヤースピーカ装置1は、従来の密閉型ヘッドホンのように、リスナの耳介101L等を電気音響変換部2Lによって覆ってしまうことがないため、密閉型ヘッドホンを装着したリスナが感じるような閉塞感や蒸れといった不快感を与えることがない。さらにイヤースピーカ装置1では、密閉空間を形成しないため、密閉型ヘッドホンを使用した場合に生じ得る、外耳道における共振周波数の変化を生じることもなく、リスナに違和感を与えることもない。
そのうえイヤースピーカ装置1は、低音の放射口である管状ダクト8Lの孔部8ALを鼓膜103Lに近づけることによりリスナに十分な音量レベルの低音を聴取させ得るため、スピーカユニット7Lの口径を不必要に大きくする必要が無く、筐体部4Lの大きさを必要最小限に止めることができる。これによりイヤースピーカ装置1では、全体の大きさや重量を必要最小限に抑えることができるので、リスナがイヤースピーカ装置1を装着した際の大きさや重さによる煩わしさを極力抑えることができる。
以上の構成によれば、イヤースピーカ装置1は、リスナの頭部100に装着された際、電気音響変換部2Lのスピーカユニット7Lを当該リスナの外耳道入口102Lよりもやや前方に位置させると共に、管状ダクト8Lの孔部8ALを外耳道入口102Lの近傍に位置させた状態で再生音を出力することにより、バスレフダクトとして作用する管状ダクト8Lの孔部8ALから放射する低音を十分な音圧レベルで鼓膜103に到達させることができ、さらに管状ダクト8Lを動かすことなく筐体部4Lを回転させることができるので、自然な音像定位を与えながら比較的低音域まで充分な音圧レベルでなる良好な再生音をリスナに聴取させ、さらに周囲への音漏れを低減させることができる。
(6)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、管状ダクト8Lが側面略U字状に形成され、孔部8ALを境に2本のバスレフダクトとして機能させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該管状ダクト8Lを1本や3本以上の管状ダクトによって構成するようにしても良い。
例えば図21に示すように、イヤースピーカ装置90の電気音響変換部92Lにおいては、固定部5Lからバスレフダクトとして機能する1本の管状ダクト98Lが後方へ延長され、全体として1系統のバスレフダクトを形成するようになされている。この管状ダクト98Lは、先端部にリスナの外耳道入口102Lを傷つけないための保護部99Lが取り付けられていても良い。この場合、保護部99Lは、音を通しやすいスポンジ状の部材等で構成されることにより、周囲音を遮断せずリスナに聴取させることができる。
また上述した実施の形態においては、金属等の固い材料で形成された管状ダクト8Lを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可撓性を有する樹脂等の柔らかい材料で形成された管状ダクト8Lを用いるようにしても良い。この場合、当該管状ダクト8Lの材料の違いを考慮した上で内径や経路長が設計されることが望ましい。
さらに上述した実施の形態においては、管状ダクト8Lが固定部5Lの後側面を貫通するよう設けられた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該管状ダクト8Lが当該固定部5Lにおける他の側面を貫通するよう設けられていても良い。
さらに上述した実施の形態においては、イヤースピーカ装置1がリスナの頭部100(図5)に装着された際、固定部5Lに対して筐体部4Lを回転させてスピーカユニット7Lの放音面がほぼ後方向を向く開状態(図6)又は当該放音面が内側を向く閉状態(図13)のいずれかとするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば筐体部4Lが当該開状態と閉状態との間における任意の位置となるようにしても良く、要は当該スピーカユニット7Lの放音面がおおよそ外耳道入口102Lの方向に向き、放射する中高音が効率良く鼓膜103Lへ到達されれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、筐体部4L(図1及び図3等)のバッフル面4FLにスピーカユニット7Lのみを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図22に示すように、筐体部4Lの後面の外周縁に沿うようにクッション材99Lが設けられるようにする等しても良い。この場合、クッション材99Lの存在により、リスナの頭部100や耳介101Lと筐体部4Lとの接触による不快感を低減することができると共に、当該クッション材99Lにより音が反射又は吸収されることにより、特に閉状態において、周囲への音漏れを一段と軽減することができる。
さらに上述した実施の形態においては、筐体部4Lが全体として楕円柱状に形成された場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば後側を平面状とする半楕円体状や直方体状等の任意の形状であっても良く、要はバスレフ型スピーカのエンクロージャとして機能し得る密閉空間を形成すると共に固定部5Lに対して回転自在に構成され、さらに筐体部内の密閉空間と管状ダクト8L内の空間とが繋がることによりバスレフダクトを形成し得るようになされていればよい。
さらに上述した実施の形態においては、イヤースピーカ装置1が左右の電気音響変換部2L及び2Rを有し、2チャンネルの再生音を出力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば左側の電気音響変換部2Lのみを有し1チャンネルの再生音を出力するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、筐体部4Lに中高音用のスピーカユニット7Lを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば中音用及び高音用といった2つのスピーカユニットを1つの筐体部4Lに設けて2ウェイスピーカとするなど、複数のスピーカユニットを筐体部4Lに設けるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、固定部5L及び5Rに対して管状ダクト8L及び8Rが一体に取り付けられているようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、取り付け及び取り外し可能な構成としても良い。
さらに上述した実施の形態においては、軸部4BXL及び4CXL内の空間、固定部5Lにおける孔部5ALの空間、並びに管状ダクト8L内の空間により形成される2系統のダクト空間におけるダクト長がそれぞれ同じ長さに設定されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、各ダクト長が互いに異なる長さとなるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、筐体部としての筐体部4L及び4Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット7L及び7Rと、管状ダクトとしての管状ダクト8L及び8Rと、回転部としての固定部5L及び5R、軸部4BXL、4CXL、4BXR及び4CXRとによって電気音響変換器としての電気音響変換部2L及び2Rを構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、管状ダクトと、回転部とによって電気音響変換器を構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、筐体部としての筐体部4L及び4Rと、スピーカユニットとしてのスピーカユニット7L及び7Rと、装着部としてのバンド部3と、管状ダクトとしての管状ダクト8L及び8Rと、回転部としての固定部5L及び5R、軸部4BXL、4CXL、4BXR及び4CXRとによってイヤースピーカ装置としてのイヤースピーカ装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体部と、スピーカユニットと、装着部と、管状ダクトと、回転部とによってイヤースピーカ装置を構成するようにしても良い。
本発明は、バスレフ型のスピーカ以外にも、バックロードホーン型等の他、種々のダクトを有するスピーカ装置をリスナの頭部に装着させる種々のイヤースピーカ装置でも利用できる。
イヤースピーカ装置の全体構成(1)を示す略線的斜視図である。 イヤースピーカ装置の全体構成(2)を示す略線的斜視図である。 電気音響変換部の構成を示す略線的斜視図である。 筐体部の回転の説明に供する略線的斜視図である。 イヤースピーカ装置の装着状態(1)を示す略線的側面図である。 イヤースピーカ装置の装着状態(2)を示す略線的上断面図である。 一般的なバスレフ型のイヤースピーカ装置を示す略線的上断面図である。 従来のバスレフ型スピーカにおける周波数特性を示す略線図である。 イヤースピーカ装置の周波数特性を示す略線図である。 理論的な周波数特性を示す略線図である。 実測による周波数特性を示す略線図である。 音漏れの周波数特性を示す略線図である。 イヤースピーカ装置の装着状態(3)を示す略線的上断面図である。 音漏れ低減回路の構成を示す回路図である。 音漏れ低減回路の周波数特性を示す略線図である。 イヤースピーカ装置の構成及び装着の例(1)を示す略線的側面図である。 イヤースピーカ装置の構成及び装着の例(2)を示す略線的側面図である。 イヤースピーカ装置の構成及び装着の例(3)を示す略線的側面図である。 イヤースピーカ装置の構成及び装着の例(4)を示す略線的側面図である。 イヤースピーカ装置の構成及び装着の例(5)を示す略線的側面図である。 他の実施の形態による管状ダクトの構成例を示す略線的斜視図である。 他の実施の形態による筐体部の構成例を示す略線的斜視図である。
符号の説明
1、20、30、40、50、60、80、90……イヤースピーカ装置、2L、2R、72L、92L……電気音響変換部、3、31、51、61、71、81……バンド部、3BL、3BR……アジャスト部、4L、4R、14L……筐体部、4AL……中央部、4BL……上底部、4CL……下底部、4BXL、4CXL……軸部、4FL、4FR……バッフル面、5L、5R……固定部、5AL……孔部、7L、7R……スピーカユニット、8L、8R、88L……管状ダクト、8AL、8AR……孔部、100……頭部、101L……耳介、102L……外耳道入口、103L……鼓膜。

Claims (16)

  1. リスナの頭部の所定位置に装着された筐体部と、
    上記筐体部の一面に取り付けられ、上記筐体部が上記リスナの頭部に装着された際、上記リスナの外耳道入口との間に所定距離が設けられたスピーカユニットと、
    上記筐体部の内部空間に生じさせた音を上記リスナの外耳道入口近傍まで到達させるよう延長された管状ダクトと、
    上記筐体部を回転させることにより上記リスナの頭部側面と上記筐体部の一面とがなす角度を変化させる回転部と
    を具えることを特徴とする電気音響変換器。
  2. 上記回転部は、
    上記筐体部が回転される際、上記管状ダクトの角度を維持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  3. 上記回転部は、
    上記筐体部から突出し上記筐体部の内部空間と接続されている中空の軸部と、中空の筒状でなり上記軸部を回転自在に軸支する軸受部とを有し、
    上記軸受部は、
    上記管状ダクトが取り付けられ当該軸受部の内部空間と当該管状ダクトの内部空間とが接続されていることにより上記筐体部の内部空間に生じた音を上記リスナの外耳道入口近傍まで到達させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気音響変換器。
  4. 上記管状ダクトは、
    バスレフ型スピーカのダクトとして作用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  5. 上記管状ダクトは、
    上記筐体部の内部空間から上記リスナの外耳道入口近傍まで延長されると共に上記筐体部の内部空間へ再度戻る略U字状に形成され、上記リスナの上記外耳道入口近傍に放音用の孔部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  6. 上記管状ダクトは、
    上記外耳道入口近傍に位置する端部が上記リスナの外耳道内部へ入り込むことを防止するための保護部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  7. 上記スピーカユニットに供給される音声信号のうち所定の周波数帯域成分を当該音声信号の音量レベルに応じて減衰させ当該スピーカユニットに供給する周波数特性調整回路と
    を具えることを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  8. リスナの頭部の所定位置に装着された筐体部と、上記筐体部の一面に取り付けられ、上記筐体部が上記リスナの頭部に装着された際、上記リスナの外耳道入口との間に所定距離が設けられたスピーカユニットと、上記筐体部の内部空間に生じた音を上記リスナの外耳道入口近傍まで到達させるよう延長された管状ダクトと、上記筐体部を回転させることにより上記リスナの頭部側面と上記筐体部の一面とがなす角度を変化させる回転部とを有する電気音響変換器と、
    上記スピーカユニットと上記リスナの外耳道入口との間に上記所定距離が設けられるよう上記電気音響変換器を上記リスナの頭部に装着させる装着部と
    を具えることを特徴とするイヤースピーカ装置。
  9. 上記回転部は、
    上記筐体部が回転される際、上記管状ダクトの角度を維持する
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  10. 上記回転部は、
    上記筐体部から突出し上記内部空間と接続されている中空の軸部と、中空の筒状でなり上記軸部を回転自在に軸支すると共に上記装着部に取り付けられた軸受部とを有し、
    上記軸受部は、
    上記管状ダクトが取り付けられ当該軸受部の内部空間と当該管状ダクトの内部空間とが接続されていることにより上記筐体部の内部空間に生じた音を上記リスナの外耳道入口近傍まで到達させる
    ことを特徴とする請求項9に記載のイヤースピーカ装置。
  11. 上記管状ダクトは、
    バスレフ型スピーカのダクトとして作用する
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  12. 上記管状ダクトは、
    上記筐体部の内部空間から上記リスナの外耳道入口近傍まで延長されると共に上記筐体部の内部空間へ再度戻る略U字状に形成され、上記リスナの上記外耳道入口近傍に放音用の孔部が設けられた
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  13. 上記管状ダクトは、
    上記外耳道入口近傍に位置する端部が上記リスナの外耳道内部へ入り込むことを防止するための保護部が設けられた
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  14. 上記スピーカユニットに供給される音声信号のうち所定の周波数帯域成分を当該音声信号の音量レベルに応じて減衰し当該スピーカユニットに供給する周波数特性調整回路と
    を具えることを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  15. 上記装着部は、
    上記電気音響変換器を上記リスナの頭部に装着させる際、上記スピーカユニットを上記リスナの外耳道入口よりも前方に位置させると共に、上記リスナの外耳道入口よりも後方に位置させるための所定の後方用スピーカユニットが取り付けられた後方用筐体部を具える
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
  16. 上記装着部は、
    上記筐体部に加え、上記リスナの頭部に振動を加えるための当該装着部に装着された所定の加振器を具える
    ことを特徴とする請求項8に記載のイヤースピーカ装置。
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