JP4192395B2 - レーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機、詳しくはレーザー光をガイドとして釘穴を狙って釘を簡単に打ち込むことができる簡易穴狙い釘打機に関する。
【0002】
【従来の技術】
扉等を取り付けるのに使用される蝶番や、木材同士を連結させるのに使用されるL字形材などの建築用金具は最初から釘穴が開いているので、この釘穴を狙って釘の打ち込みが容易にできるように従来の釘打機にあっては、ノーズ部に供給された釘の先端がこのノーズ部の先部からでるように設定したもの、或はノーズ部の先部に開閉自在なチャックを設けたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の釘打機にあってはノーズ部の先部から釘の先端がでた状態において、この釘が落下しないように一時的に保持させるための保持機構を設けなければならず、そのために構造が複雑になってコスト高になるとともに、重量も嵩むという問題点があった。また、後者の釘打機にあってはチャックを開くときに建築用金具等の部品に傷を付けるおそれがあるという問題点があった。
【0004】
本発明はこれら上記問題点を解決し、特に打ち込み作業時に釘穴を狙って釘を簡単に打ち込むことができるレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機を提案することをすることをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機は、釘打機本体に設けられた打撃シリンダ内の打撃ピストンにドライバを結合し、このドライバを前記打撃シリンダの下方に連続形成された中空のノーズ部に摺動案内させ、前記シリンダ内に供給した高圧の空気圧によって打撃ピストンとともにドライバを駆動し、このドライバによって前記ノーズ部に供給された釘を打撃して打ち出す釘打機において、前記ノーズ部またはその近傍には、前記ノーズ部の中心線の延長上で交わるように照射する複数のレーザー光照射部を設けるとともに、トリガレバーに指の接触を感知して前記レーザー光照射部からレーザー光を照射させるセンサを設けたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面によって本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
図1において、符号1は本発明に係るレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機を示す。このレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機1内には打撃シリンダ2が設けられ、この打撃シリンダ2内には打撃ピストン3が上下方向に摺動自在に収納され、この打撃ピストン3にはドライバ4が一体に結合されている。
【0008】
打撃シリンダ2の下方にはドライバガイド孔5を介して中空のノーズ部6が連続して形成され、このノーズ部6の一側は開口部7がされ、釘打機1にはこの開口部7から釘8をノーズ部6に供給する釘送り機構(図示せず)が設けられている。そして、打撃シリンダ2内に高圧の圧縮空気を供給することによって打撃ピストン3とともにドライバ4を上下に駆動し、このドライバ4によって前記ノーズ部6に供給された釘8を打撃して打ち出すように構成されている。
【0009】
次に、ノーズ部6の外周にはコンタクトアーム11が摺動自在に配置されているが、図1及び図2(a) に示すように、その先端のコンタクトトップ11aの端面には等間隔に4個のレーザー照射部10が形成されている。このレーザー照射部10と釘打機1のグリップ9内に設けたレーザー発振器12aとは光ファイバー10aによって接続されている。レーザー照射部10はノーズ部6の中心線の延長上で光が交わるように内側に向けて等角度に配列されている。また、前記グリップ9内にはレーザー発振器12aの供給電源としての充電池12bが収納されている。なお、供給電源は充電池12bではなく、家庭用の電源であってもよい。この場合、エアコンプレッサと釘打機とを接続するエアホースに沿って電源コードを取り付ければよい。電源コードはエアホースに対しクリップ等の適宜の治具によって一定の間隔をおいて固定すればよい。
【0010】
なお、釘打機1のトリガレバー13に指の接触を感知して作動するセンサ14を設け、このトリガレバー13に指を触れない限りレーザー発振器12aが作動しにように設定され、また発光時には光ファイバー10aの先端からレーザー光線が照射されるように設定されている。
【0011】
次に、上記構成のレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機1によって被打込み材15を下地材16に釘止する例について説明する。まず、トリガレバー13に指を触れることでセンサ14が作動してレーザー発振器12aが作動すると、図2(a) に示すよう光ファイバー10aを通じて4個のレーザー照射部10からレーザー光が被打込み材15の表面に照射される。同図(b) に示されるように照射された4個の点の中央部分に釘が打ち出されるから、この中央部分に釘穴17が当たるように、釘打機1を動かしながらノーズ部6に設けたレーザー照射部10から照射されたレーザー光による4個の照射点の中心が被打込み材15に穿けられている釘穴17に対応するようにした後、コンタクトトップ11aとノーズ部6の先端を被打込み材15の表面に押し当てる。この状態でトリガレバー13を引いて打撃シリンダ2内に圧縮空気を供給すると、打撃ピストン3とともにドライバ4が下方に駆動され、同図(c) のようにノーズ部6内に供給された釘8を被打込み材15の釘穴17に打ち込み、被打込み材15を下地材16に止着する。なお、レーザー照射部10の先端から照射された4本のレーザー光が交わる位置は、ノーズ部6と被打込み材15に穿けられている釘穴16との距離が50ミリ程度以下が望ましい。
【0012】
上述のようにレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機によれば、ノーズ部6の中心線の延長上で交わるように内側に向けて4個のレーザー照射部10を配設したから、各レーザー照射部10から被打込み材15上に照射された照射点の位置関係から被打込み材15の釘穴17の位置を簡単に推し測ることができる。したがって、釘穴17を狙って釘8を素早く打ち込んでこの被打込み材15を下地材16に止着することができ、作業時間の短縮をはかることができる。また、構造が簡単でコストの安いものが得られるとともに、重量も軽く持ち運びが便利で作業能率の向上にもつながる。
【0013】
なお、レーザー照射部10はノーズ部6の中心線を中心とする円周上に配置すればよく、ノーズ部6自体に設けてもよい。あるいは、例えば図3に示すようにノーズ部6に特別の筒状部材18を取り付け、その先端にレーザー照射部10を配設するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機の断面図
【図2】前記釘打機による釘打ち作業の順序を示す説明図
【図3】前記釘打機の例を示す要部断面図
【符号の説明】
1 釘打機
6 ノーズ部
10 レーザー照射部
Claims (1)
- 釘打機本体に設けられた打撃シリンダ内の打撃ピストンにドライバを結合し、このドライバを前記打撃シリンダの下方に連続形成された中空のノーズ部に摺動案内させ、前記シリンダ内に供給した高圧の空気圧によって打撃ピストンとともにドライバを駆動し、このドライバによって前記ノーズ部に供給された釘を打撃して打ち出す釘打機において、前記ノーズ部またはその近傍には、前記ノーズ部の中心線の延長上で交わるように照射する複数のレーザー光照射部を設けるとともに、トリガレバーに指の接触を感知して前記レーザー光照射部からレーザー光を照射させるセンサを設けたことを特徴とするレーザー光を利用した簡易穴狙い釘打機。
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