JP4192391B2 - 燃料供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ駆動式の燃料ポンプを燃料タンクに取り付けて構成した燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃料供給装置としては、例えば、PCT:WO96/23966号公報に示すように、燃料濾過用のフィルタを収納するフィルタケースに、燃料ポンプを組み付けると共に、該フィルタケースの上部に形成された取付フランジ部を、燃料タンクの取付口部に被せて取り付けることで、燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年の車両は、車載部品のモジュール化による低コスト化・コンパクト化・組付性向上の要求が益々強くなってきている。しかし、上記従来の燃料供給装置は、燃料タンクにフィルタケースを介して燃料ポンプを組み付ける構成であるため、燃料ポンプを燃料タンクに取り付ける構造をコンパクトにモジュール化することが困難であり、燃料供給装置の低コスト化・コンパクト化・組付性向上の要求を十分に満たすことができない。しかも、燃料ポンプをフィルタケースに組み付ける構成では、燃料ポンプの上方に、該燃料ポンプの吐出口をフィルタケースに入口に連結する燃料配管等を配設するスペースが必要となるため、その分、燃料ポンプが下方に位置して燃料供給装置全体の高さ寸法が高くなり、底の浅い燃料タンクへの搭載が困難になる場合がある。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、燃料供給系の部品をコンパクトにモジュール化することができて、燃料供給装置の低コスト化・コンパクト化・組付性向上の要求を満たすことができると共に、比較的底の浅い燃料タンクにも取り付けることができる燃料供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の燃料供給装置は、燃料ポンプのハウジングに、該燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるための取付フランジ部を一体に形成し、更に、モータとしてブラシレスモータを用いると共に、該ブラシレスモータのステータをモールド成形する樹脂で前記燃料ポンプのハウジングと前記取付フランジ部とを一体成形したものである。この構成では、燃料ポンプのハウジングに一体に形成した取付フランジ部によって、該燃料ポンプを燃料タンクに直接取り付ける構成であるため、燃料ポンプと、該燃料ポンプを燃料タンクに取り付ける手段(取付フランジ部)とをコンパクトにモジュール化することができ、燃料供給装置の低コスト化・コンパクト化・組付性向上の要求を満たすことができる。しかも、燃料ポンプをフィルタケースを介さずに燃料タンクに直接取り付ける構成であるため、燃料ポンプを従来よりも相対的に高い位置に設置することができ、比較的底の浅い燃料タンクにも取り付けることができる。
【0006】
更に、請求項1に係る発明では、燃料ポンプのモータとして用いるブラシレスモータは、ステータの外周側に円筒状のヨーク(磁気回路)を設ける必要がないという事情を考慮して、ブラシレスモータのステータをモールド成形して該モータのハウジングを形成し、このハウジングに取付フランジ部を一体成形するようにしている。これにより、モールド成形工程で、ハウジングと取付フランジ部の成形と、ハウジングへのステータの固定とを同時に行うことができるので、ハウジング内にステータを組み付ける工程が不要となり、その分、製造工程を削減できて量産性を向上できる。
【0007】
また、請求項2のように、モータの駆動回路を、燃料ポンプのハウジングを成形する樹脂でモールド成形するようにしても良い。このようにすれば、ハウジングのモールド樹脂で駆動回路を燃料に対して確実にシールできるので、駆動回路をシール用のケース等に収容する必要がなくなり、駆動回路をハウジング内に安価に収納できる。しかも、ハウジングのモールド樹脂で駆動回路を固定できるため、ハウジング内への駆動回路の組付作業も不要となり、量産性を更に向上できる。
【0008】
また、燃料ポンプの吐出圧力を調整するプレッシャーレギュレータは、燃料タンクの外部の燃料配管に接続しても良いが、プレッシャーレギュレータ付きの燃料ポンプを燃料タンク内に配置する場合には、請求項3のように、燃料ポンプのポンプ部の下方に、該ポンプ部の吐出圧力を調整するプレッシャーレギュレータを組み付けるようにすると良い。従来のプレッシャーレギュレータ付きの燃料ポンプは、燃料ポンプ上部の吐出口付近にプレッシャーレギュレータが組み付けられていたが、本発明のように、燃料ポンプのハウジングの上部に取付フランジ部を一体成形すると、燃料ポンプ上部の吐出口付近にプレッシャーレギュレータを組み付けるスペースが無くなる。そこで、請求項3では、燃料ポンプのポンプ部の下方にプレッシャーレギュレータを組み付けるようにしたものであり、これによって、プレッシャーレギュレータ付きの燃料ポンプと取付フランジ部とをコンパクトにモジュール化することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明をブラシレスモータ駆動型の燃料供給装置11に適用した実施形態(1)を図1及び図2に基づいて説明する。
【0011】
図1に示すように、燃料タンク(図示せず)内に設置される燃料供給装置11の中央部には、燃料ポンプ12が設けられている。この燃料ポンプ12は、ブラシレスモータ13と、このブラシレスモータ13によって駆動されるポンプ部14とから構成され、ブラシレスモータ13の下方にポンプ部14が配置されている。燃料ポンプ12のハウジング15は、ブラシレスモータ13のハウジング15aを兼用し、該モータハウジング15a内には円筒型のステータ16が配置されている。図2に示すように、このステータ16の内周側に等ピッチで形成された各突極17には、それぞれ電機子コイル18が巻装されている。
【0012】
一方、ステータ16の内周側には、マグネットロータ19が配置されている。このマグネットロータ19は、円筒型のマグネット20と、このマグネット20の内周部に圧入された円筒型のヨーク21とから構成され、図1に示すように、このマグネットロータ19が、ヨーク21の内周上端部と下端部に圧入された軸受22を介してシャフト23に回転可能に挿通支持されている。シャフト23の上部は、ステータ16の上端内周部に圧入されたシャフトホルダ24に貫通固定されている。また、ステータ16の上方部には放熱フィン25が設けられ、この放熱フィン25の上端部に、ブラシレスモータ13の駆動回路26のICチップがねじ56で締め付け固定されている。
【0013】
燃料ポンプ12のハウジング15は、ブラシレスモータ13のステータ16を絶縁性樹脂でモールド成形して円筒状のモータハウジング15aを形成すると共に、燃料ポンプ12を燃料タンクに固定するための取付フランジ部27を該モータハウジング15aの上端部に一体成形して構成している。このハウジング15のモールド樹脂で放熱フィン25と駆動回路26がモールド成形され、駆動回路26がモールド樹脂で封止されている。そして、このハウジング15の取付フランジ部27を燃料タンクの取付口部(図示せず)に被せて取り付けることで、燃料供給装置11を燃料タンクに取り付けるようにしている。
【0014】
また、取付フランジ部27の中央部には、燃料吐出流路28が放熱フィン25や駆動回路26の近傍を通過するように形成され、該燃料吐出流路28を流れる燃料によって放熱フィン25や駆動回路26が冷却されるようになっている。取付フランジ部27の上面部には、燃料吐出流路28と連通する燃料吐出パイプ29と電気コネクタ30が上方に突出するように形成されている。電気コネクタ30内にインサート成形されたコネクタピン31は、駆動回路26の端子に接続されている。
【0015】
一方、ポンプ部14は、例えばトロコイドギヤ式ポンプで、ポンプケーシング32とポンプカバー33とからポンプ室が構成され、このポンプ室内に、内周側にトロコイド歯が形成されたアウターロータ34と、外周側にトロコイド歯が形成されたインナーロータ35とが互いに偏心配置されて収納されている。インナーロータ35は、ヨーク21の下端部に形成されたジョイント36に連結されている。これにより、ブラシレスモータ13のマグネットロータ19が回転すると、これと一体的にインナーロータ35が回転軸55を中心にして回転し、更に、インナーロータ35と噛み合うアウターロータ34も回転する。回転時には、両ロータ34,35間に形成される燃料室(図示せず)の容積が連続的に増加・減少する。
【0016】
本実施形態のハウジング15に対するポンプ部14の固定方法は、ポンプカバー33とハウジング15下端面との間にポンプケーシング32を挟み込んだ状態で、ポンプカバー33の下方からボルト37(図2参照)をハウジング15にインサート成形されたナット57(図2参照)に締め付けることによって、ポンプ部14をハウジング15に固定している。尚、ポンプケーシング32及び/又はポンプカバー33をハウジング15の下端内周部に圧入するように構成しても良い。
【0017】
図1に示すように、ポンプカバー33の右側部には、燃料の吸入ポート38が両ロータ34,35の回転により容積が増加する燃料室に連通するように形成され、この吸入ポート38に、燃料吸入パイプ39が下向きに接続されている。この燃料吸入パイプ39の周囲には、例えば繊維質成形体で形成された濾過性能の優れた燃料フィルタ40が装着され、この燃料フィルタ40によって燃料タンクから燃料ポンプ12に吸入される燃料中の異物が除去される。
【0018】
また、ポンプケーシング32の左側部には、燃料の吐出ポート41が両ロータ34,35の回転により容積が減少する燃料室に連通するように形成され、この吐出ポート41から吐出される燃料は、ステータ16とマグネットロータ19との間の隙間を流れてシャフトホルダ24の貫通孔(図示せず)等から燃料吐出流路28へ吐出され、燃料吐出パイプ29に接続された燃料配管(図示せず)を通って燃料噴射弁(図示せず)側へ流れる。
【0019】
一方、ポンプカバー33の左側部には、燃圧調整用ポート42が吐出ポート41に連通するように形成され、該ポンプカバー33の左側下部に形成された筒状部43に、プレッシャーレギュレータ44の燃料流入口部45が下方から嵌め込まれることで、燃圧調整用ポート42にプレッシャーレギュレータ44が接続されている。このプレッシャーレギュレータ44の燃料流入口部45の外周には、ゴム製のOリング46が装着され、このOリング46によって燃料流入パイプ45の外周面と筒状部43の内周面との隙間がシールされている。
【0020】
このプレッシャーレギュレータ44は、ハウジング47内がダイアフラム48によって燃料室50とスプリング室49とに仕切られ、スプリング室49内に収納したコイルスプリング51によって燃料戻し口52がバルブ53に当接する方向に付勢されている。
【0021】
ポンプ部14で加圧された燃料は、吐出ポート41から吐出されると共に、その燃料の一部が燃圧調整用ポート42を通ってプレッシャーレギュレータ44の燃料室50内に流入する。そして、燃料室50内の燃料圧力(=ポンプ部14の吐出圧力)が設定圧力よりも高くなると、その燃料圧力によってダイアフラム48がコイルスプリング51に抗して下方に押し込まれて燃料戻し口52が開放され、燃料室50内の燃料が燃料戻し口52からスプリング室49内に流れ込み、スプリング室49の底面開口部から燃料タンク内に戻される。その後、燃料室50内の燃料圧力が設定圧力よりも低くなると、コイルスプリング51によって燃料戻し口52が押し上げられてバルブ53で閉鎖される。このようなプレッシャーレギュレータ44の動作によって、ポンプ部14の吐出圧力が設定圧力に調整される。
【0022】
また、燃料ポンプ12のハウジング15の側部には、ポテンション式の燃料ゲージ54が組み付けられている。この燃料ゲージ54は、燃料タンク内の燃料レベルの変化により上下動するフロート(図示せず)を備え、このフロートの上下変位量をポテンションメータ(図示せず)で検出することで、燃料タンク内の燃料残量を検出する。
【0023】
以上説明した本実施形態(1)では、燃料ポンプ12のハウジング15に一体形成した取付フランジ部27によって、燃料ポンプ12を燃料タンクに直接取り付けるようにしたので、燃料ポンプ12と、該燃料ポンプ12を燃料タンクに取り付ける手段(取付フランジ部27)とをコンパクトにモジュール化することができ、燃料供給装置11の低コスト化・コンパクト化・組付性向上の要求を満たすことができる。しかも、燃料ポンプ12をフィルタケースを介さずに燃料タンクに直接取り付ける構成であるため、燃料ポンプ12を従来よりも相対的に高い位置に設置することができ、比較的底の浅い燃料タンクにも取り付けることができる。
【0024】
また、本実施形態(1)のように、燃料ポンプ12の駆動モータとしてブラシレスモータ13を用いる場合は、ステータ16の外周側に円筒状のヨーク(磁気回路)を設ける必要がないため、ステータ16をモールド成形してハウジング15を形成できると共に、このハウジング15に取付フランジ部27を一体成形することができる。このため、モールド成形工程で、ハウジング15と取付フランジ部27の成形と、ハウジング15へのステータ16の固定とを同時に行うことができるので、ハウジング15内にステータ16を組み付ける工程が不要となり、その分、製造工程を削減できて、量産性を向上できる。
【0025】
また、本実施形態(1)では、ブラシレスモータ13の駆動回路26をハウジング15を成形する樹脂でモールド成形して駆動回路26を封止するようにしたので、駆動回路26をシール用のケース等に収容する必要がなくなり、駆動回路26をハウジング15内に安価に収納できる。しかも、ハウジング15のモールド樹脂で駆動回路26を固定できるため、ハウジング15内への駆動回路26の組付作業も不要となり、量産性を更に向上できる。尚、駆動回路26は、燃料タンクの外部に設けた制御ユニットの回路基板に搭載しても良い。
【0026】
ところで、従来のプレッシャーレギュレータ付きの燃料ポンプは、燃料ポンプ上部の吐出口付近にプレッシャーレギュレータが組み付けられていたが、本実施形態のように、燃料ポンプ12のハウジング15の上部に取付フランジ部27を一体成形すると、燃料ポンプ12上部の燃料吐出流路28付近にプレッシャーレギュレータを組み付けるスペースが無くなる。
【0027】
そこで、本実施形態(1)では、燃料ポンプ12のポンプ部14の下方にプレッシャーレギュレータ44を組み付けるようにしており、これによって、プレッシャーレギュレータ44付きの燃料ポンプ12と取付フランジ部27とをコンパクトにモジュール化することができる。更に、本実施形態(1)では、燃料ポンプ12の下方部に繊維質成形体で形成された濾過性能の優れた燃料フィルタ40を装着し、この燃料フィルタ40のみで燃料中の異物を十分に除去できるようにしたので、従来のフィルタケースを省略することができ、燃料フィルタ40とプレッシャーレギュレータ44付きの燃料ポンプ12と取付フランジ部27とをコンパクトにモジュール化することができる。
【0028】
尚、本発明は、プレッシャーレギュレータ及び/又は燃料フィルタを燃料タンクの外部の燃料配管に接続するようにしても良く、この場合でも、本発明の所期の目的を十分に達成することができる。
【0029】
[参考例]
次に、本発明に関連する参考例として、ブラシ付きモータ駆動型の燃料供給装置60を用いた参考例を図3に基づいて説明する。
【0030】
燃料ポンプ61のハウジング62は、絶縁性樹脂で円筒状に形成され、その上端部に、該燃料ポンプ61を燃料タンクに固定するための取付フランジ部63が一体に成形されている。この燃料ポンプ61のハウジング62内には、ブラシ付きのモータ64が収容されている。このモータ64のハウジングを兼ねる円筒ヨーク65の内周にマグネット80が固定され、その内周側に、電機子66が回転軸67を介して回転自在に支持されている。
【0031】
モータ64の円筒ヨーク65の下部には、トロコイドギヤ式のポンプ部68が組み付けられている。このポンプ部68のケーシングは、円筒型のポンプケーシング69の上下両側の開口部をケーシングカバー70と内部サイドカバー71で閉鎖して構成され、これら3部品とポンプカバー72がねじ73で締め付け固定され、円筒ヨーク65の下部に圧入されてかしめ等により固定されている。ポンプケーシング69内には、アウタギヤ74とインナギヤ75とが互いに偏心して収納されている。
【0032】
ケーシングカバー70の中心部に円筒状の軸受76が貫通固定され、この軸受76の内径部にモータ64の回転軸67が回転自在に挿通支持されている。この軸受76から下方に突出した回転軸67のDカット部が、インナギヤ75の中心部のD形連結穴に嵌合されている。これにより、モータ64の回転軸67によってインナギヤ75が回転駆動され、このインナギヤ75と噛み合うアウタギヤ74も回転される。両ギヤ74,75が回転すると、両ギヤ74,75の歯の噛み合い量が連続的に増加・減少し、両歯間に形成された各燃料室の容積が連続的に増加・減少する動作を周期的に繰り返すことで、燃料を吸入・吐出する。
【0033】
尚、ポンプカバー72には、燃料タンク内の燃料をポンプ部68内に吸入する吸入ポート78が形成され、ケーシングカバー70には、ポンプ部68から燃料をモータ64側に吐出する燃料吐出口79が形成されている。モータ64側に吐出された燃料は、電機子66とマグネット80との間の隙間を上方に流れる。
【0034】
電機子66の上端面部には、回転軸67の周囲に整流子81が放射状に配列されれ、この整流子81に摺接するブラシ82がモータ上部カバー83のブラシ収納部84に収納され、このブラシ収納部84内に収納されたスプリング85によってブラシ82が整流子81に押さえつけられると共に、該ブラシ収納部84の上端面に固定したブラシ側ターミナル86とブラシ82とがピグテール(図示せず)によって電気的に接続されている。このブラシ側ターミナル86はL字状に屈曲して、後述するコネクタターミナル87の接続部87bと接続する部分がハウジング62内の燃料流通空間91内に露出している。
【0035】
取付フランジ部63には、コネクタターミナル87をインサート成形したコネクタハウジング88が上向きに一体成形され、該コネクタターミナル87の先端側の部分が取付フランジ部63を上方に貫通して燃料タンク外部空間89に露出している。このコネクタターミナル87は、L字状に屈曲して、その屈曲部分87aが燃料タンク内部空間90に露出している。更に、コネクタターミナル87は、燃料ポンプ61のハウジング62を貫通して該コネクタターミナル87の接続部87bがハウジング62内の燃料流通空間91内に露出し、この燃料流通空間91内でコネクタターミナル87の接続部87bとブラシ側ターミナル86とが電気的に接続されている。
【0036】
尚、取付フランジ部63の中央部には、モータ上部カバー83の開口部92を通過した燃料を吐出する吐出ポート93が上向きに形成され、この吐出ポート93内に逆止弁94が設けられている。
【0037】
本参考例では、燃料ポンプ61のハウジング62内に、ポンプ部68と一体化されたモータ64を収容するために、該ハウジング62の下部が開口され、該ハウジング62の下部にハウジングカバー95が装着されている。このハウジングカバー95の装着方法は、ねじ止め、接着等でも良いが、本参考例では、組立作業を簡単にするために、ハウジングカバー95の上部に形成した係合穴96をハウジング62の外周面に一体成形した係合凸部97に弾性係合させるようにしている。また、ハウジング62とハウジングカバー95との間の隙間にOリング等のシール部材98を介在させて該隙間をシールするようにしている。
【0039】
本参考例では、ブラシ側ターミナル86とコネクタターミナル87とをハウジング62内の燃料流通空間91内で接続する構成としたので、燃料ポンプ61のハウジング62内にブラシ付きモータ64を組み付ける際に、ブラシ側ターミナル86とコネクタターミナル87とをハウジング62内の燃料流通空間91を利用して接続できる。また、コネクタターミナル87の一部(本実施形態では屈曲部分87a)を燃料タンク内部空間90に露出させるようにしたので、万一、ハウジング62内の高圧燃料がコネクタターミナル87の微小隙間からハウジング62外に漏れたとしても、その燃料は燃料タンク内に受けられ、燃料タンク外に漏れるのを防止できるという利点もある。
【0040】
尚、本参考例では、燃料ポンプ61のハウジング62内にブラシ付きのモータ64を収容するようにしたが、ブラシ付きモータの円筒ヨークを絶縁性樹脂でモールド成形してハウジングと取付フランジ部を一体に形成し、円筒ヨークの内周側にマグネットと電機子を組み付けるようにしても良い。
【0042】
また、前記実施形態(1)では、ポンプ部14の形式をトロコイドギヤ式ポンプとしたが、本発明は、ウエスコ式(タービン式)ポンプ等、他のポンプ形式を採用しても良い。
その他、本発明は、ハウジングや取付フランジ部の形状等を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示す燃料供給装置の縦断面図
【図2】燃料供給装置のモータ部分の横断面図
【図3】 本発明に関連する参考例を示す燃料供給装置の縦断面図
【符号の説明】
11…燃料供給装置、12…燃料ポンプ、13…ブラシレスモータ、14…ポンプ部、15…ハウジング、15a…モータハウジング、16…ステータ、19…マグネットロータ、25…放熱フィン、26…駆動回路、27…取付フランジ部、28…燃料吐出流路、38…吸入ポート、40…燃料フィルタ、41…吐出ポート、42…燃圧調整用ポート、44…プレッシャーレギュレータ、54…燃料ゲージ、60…燃料供給装置、61…燃料ポンプ、62…ハウジング、63…取付フランジ部、64…ブラシ付きモータ、65…円筒ヨーク、66…電機子、68…ポンプ部、78…吸入ポート、80…マグネット、81…整流子、82…ブラシ、85…スプリング、86…ブラシ側ターミナル、87…コネクタターミナル、88…コネクタハウジング、89…燃料タンク外部空間、90…燃料タンク内部空間、91…燃料流通空間、93…吐出ポート、94…逆止弁、95…ハウジングカバー、96…係合穴、97…係合凸部。
Claims (3)
- モータを内蔵した燃料ポンプを燃料タンクに取り付けて構成した燃料供給装置において、
前記燃料ポンプのハウジングに、該燃料ポンプを前記燃料タンクに取り付けるための取付フランジ部を一体に形成し、
前記モータは、ブラシレスモータであり、該ブラシレスモータのステータをモールド成形する樹脂で前記燃料ポンプのハウジングと前記取付フランジ部とを一体成形したことを特徴とする燃料供給装置。 - 前記モータの駆動回路は、前記燃料ポンプのハウジングを成形する樹脂でモールド成形されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
- 前記燃料ポンプは、前記モータの下方にポンプ部が配置され、該ポンプ部の下方に、該ポンプ部の吐出圧力を調整するプレッシャーレギュレータが組み付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料供給装置。
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