JP4192241B2 - 偽造防止用情報担持体 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術的背景】
本発明は、銀行券、諸証券類等の貴重印刷物に使用する偽造防止用情報担持体に係わり、特に、情報が観察角度によって視認性から非視認性へ変化するホログラム的効果を有する偽造防止用情報担持体に関する。
【0002】
近年カラー・コピー機の発達に伴って、本物と区別し難い精巧なコピーが可能になり、コピー機による証券、小切手、銀行券等の偽造が発生している。このようにして複写・偽造された印刷物は、熟練した鑑定者により、あるいは特殊な鑑定装置を用いることにより贋物と鑑定し得る。しかし、有価証券等は種類も多くかつ広範囲に流通するので、一般人が取り扱う機会も多い。そのため、全ての有価証券等の真偽判別を熟練鑑定者や特殊な鑑定装置に依存することは実用的でなく、一般人でも容易且つ瞬時に判定し得ることが望まれている。
【0003】
そこで、近年干渉マイカや酸化フレークマイカ、顔料コートアルミニウムフレーク等の特殊な光輝性粉体をインキや塗料に配合することで、観察角度により色彩変化が生じるカラー・フリップフロップ性を有する印刷物や、観察角度により画像が変化するホログラム等の光学的セキュリティ要素を貼付したものが用いられるようになった。
【0004】
ここで、カラー・フリップフロップ性とは、色彩の角度依存性を意味しており、塗膜面の明暗及び色彩が見る角度に依存して変化する性質のことである。特に、色の明暗が変化する性質をフリップフロップ性、また色相が変化する性質をカラー・フリップフロップ性と言う。
【0005】
このような性質を示す特殊な光輝性粉体を用いた塗料に関する技術として、例えば鱗片状金属顔料を混合したものや、表面を有色顔料で被覆した鱗片状金属顔料(特開平2-142862号公報参照のこと)、表面を酸化チタンで被覆した干渉マイカ、表面を酸化鉄や有機顔料で被覆した着色マイカ等を用いたメタリック塗料、鱗片状着色アルミニウム顔料とマイカを併用した塗料(特開平5-70719号公報参照のこと)等が提案されている。
【0006】
また、特開平7-292994号公報に開示されたように、色調の異なる鱗片状着色顔料を複数種類組み合わせた塗料、あるいは鱗片状着色金属顔料と、この顔料と色の異なる有機顔料とを組み合わせてカラー・フリップフロップ性を有する塗膜の形成が可能なカラー・フリップフロップ性メタリック塗料が提案されている。
【0007】
しかし、このような特殊な光輝性粉体を配合したインキを用いて偽造防止用あるいは真偽判別用の印刷物を製造すると、光輝性粉体自体が高価であるため印刷物のコストを上昇させる。また、このような印刷物は、光輝性による色彩の角度依存性の性質のみを利用しているため、類似あるいは同種の光輝性粉体を入手してインキ及び塗料等に配合することで簡単に偽造されるという問題があった。
【0008】
一方、ホログラムは、現在では、有価証券、クレジットカード、IDカード等の偽造防止関係に限らず、広告、ディスプレイの分野でも虹色に見えるその装飾性、立体感による意外性から、幅広く利用されている。
【0009】
しかし、ホログラムの作製は特殊で高価な装置を必要とし、コスト及び製造時間を増大させ、量産化にも不適である。更に、基材にホログラムを付与する場合、特殊な接着剤等が必要となり、生産工程及び流通下での物理的強度の面において問題がある。
【0010】
容易かつ瞬時に判定し得る偽造防止体として、本出願人が先に出願した特開2000-185458号公報には、基材上に、互いに異なる階調を有する第1、第2、第3及び第4要素画像部が印刷され、第1、第3及び第4要素画像部は、それぞれ少なくとも1色以上の光輝性インキで形成され、第2要素画像部は少なくとも1色以上の光吸収性の高いインキを利用して形成されており、照明光源に対して正反射光領域の観察角度において、第1の情報である第1及び第2の要素画像部では顕著な明度差が認識され、第2の情報である第3及び第4要素画像部ではほぼ等色として認識され、照明光源に対して拡散光領域の観察角度においては、第1の情報である第1及び第2要素画像部はほぼ等色として認識され、第2の情報である第3及び第4要素画像部は顕著な色彩の差が認識され、第1及び第2要素画像部のどちらか一方をそれぞれ情報画像領域あるいは背景画像領域とし、第3及び第4要素画像部のどちらか一方をそれぞれ情報画像領域あるいは背景画像領域とし、各要素画像部を交互に配置することで、観察角度を正反射光領域から拡散光領域へ変化させることによって視認画像が第1の情報から第2の情報へ変化する真偽判別印刷物が開示されている。
【0011】
この印刷物では、第1、第3及び第4要素画像部に1色以上の光輝性インキを使用している。これらの画像領域を異なる階調とするため、各画像領域毎に光輝性有色インキを作製して印刷するか、あるいは3色の光輝性有色インキを作製して各画像領域を異なる画素密度で印刷する。いずれの場合にも、3色の光輝性有色インキが必要となる。
【0012】
この場合、光輝性有色インキを3色作製しなければならず、これに対応して版面が3版必要となる。一般的なプロセス色(4色)で表現された印刷物の中に、この偽造防止用画像を組み込むためには、少なくとも全体で7版(色)の版面が必要となる。この結果、7色以上の多色印刷機を使用するか又は通常の4色印刷機で2回印刷を行うといった方法をとらなければならず、製造工程が増加しコストが上昇する。
【0013】
また、第1、第3及び第4要素画像部の画像領域を異なる階調とする他の技術として、共通の光輝性インキを使用して画素密度を変化させるものがあり、本出願人が出願した特開2001-121804号公報により提案されている。この公報には、1つの領域を占める画像の表示する情報の情報画像領域及び背景画像領域のいずれか一方に、少なくとも1種以上の光輝性材料によって、基材を90〜100%の隠蔽率で隠蔽する隠蔽層を形成し、他方に、少なくとも1種以上の光輝性材料によって、基材を70〜85%の隠蔽率で隠蔽する隠蔽層を形成することで、観察角度を照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化させると情報が視認性から非視認性に変化する偽造防止用情報担持体が開示されている。
【0014】
また同公報には、情報を表示するための情報画像領域及びその背景画像領域の両領域に、少なくとも1種以上の光輝性材料によって、基材を90〜100%の隠蔽率で隠蔽する隠蔽層を形成し、情報画像領域又は背景画像領域のいずれか一方に、可視光吸収性の高い少なくとも1種以上の着色材料によって15〜30%の隠蔽率で隠蔽する隠蔽層を形成することで、観察角度を照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へと変化させると情報が非視認性から視認性へ変化する偽造防止担持体が開示されている。
【0015】
さらに同公報には、この二つの技術を組み合わせて、観察角度が正反射光領域から拡散光領域へ変化すると認識情報が変化する偽造防止担持体が開示されている。
【0016】
この公報に開示された偽造防止情報担持体は、光輝性インキ1色と可視光吸収性の高い着色材料1色とを用いるだけで形成することが可能である。よって、通常のプロセスカラーインキと、金又は銀インキとにより全体で5色で印刷が可能である。また、市販のプロセスカラーインキ1色と金又は銀インキで印刷可能であることから、特別な光輝性有色インキを作製する必要がない。
【0017】
しかし、この技術においても、光輝性インキによる疎又は密な隠蔽層と、可視光吸収性の高い着色材料1色の疎な隠蔽層とを用いるため、構造が単純で比較的簡単に解析され模倣されやすいという問題があった。さらに、光輝性インキによる疎又は密な遮蔽層で形成した画像は、着色材料を使用していないため光輝性インキのみの色彩を有する。また、光輝性インキの遮蔽層と可視光吸収性の高い着色材料の隠蔽層とを用いて形成した画像も、光輝性インキ層の上に15〜30%の可視光吸収性の高い着色材料が印刷されているだけで、光輝性インキによる隠蔽層領域が大半を占めており、やはり光輝性インキの色が主体となる。このため、色の組み合わせ数が少なく、偽造防止用情報担持体としての用途が限られるという問題があった。
【0018】
上述のように、特開2000-185458号公報に開示された真偽判別印刷物は、少なくとも光輝性インキと少なくとも可視光吸収性の高い着色材料が使用され、第1及び第2の要素画像部の一方が1色以上の光輝性材料、他方が1色以上の着色材料が使用されて第1情報を表示し、第3及び第4の要素画像部では、いずれも1色以上の光輝性インキが使用されて第2情報を表示している。このように、光輝性インキを主体に2つの情報を表示するものであり、情報の表示が光輝性インキ主体の色彩となって、色彩の異なる広範囲な色が出せないという問題があった。
【0019】
特開2001-121804号公報に開示された偽造防止用情報担持体は、隠蔽率90〜100%の隠蔽層で情報画像領域を形成し、隠蔽率70〜85%の隠蔽層で背景画像領域を形成し、情報を表示する。この場合には、情報画像領域と背景画像領域のいずれも光輝性インキのみが使用され、しかも隠蔽率の高い隠蔽層が形成されているため、光輝性インキによる隠蔽層領域が大半を占め光輝性インキの色が主体となり、色のバリエーションが少なく用途が限られるという問題があった。
【0020】
また、この公報に開示された他の情報坦持体は、情報画像領域と背景画像領域の両者に、光輝性材料により90〜100%の隠蔽率で隠蔽する隠蔽層を形成し、両者のいずれか一方に可視光吸収性の高い着色材料により15〜30%の隠蔽率を有する隠蔽層を形成して情報を表示する。この場合も、情報画像領域と背景画像領域とも光輝性インキのみを使用し、隠蔽率の高い隠蔽層を形成し、この両者のいずれか一方に可視光吸収性の高い着色材料による特定の隠蔽率を有する隠蔽層を形成している。よって、光輝性インキによる隠蔽層領域が大半を占め、光輝性インキの色が主体となり、色の組み合わせ数が少なく用途が限定されるという問題があった。
【0021】
【発明の概要】
本発明は、上記事情に鑑み、所定数以下の色で印刷可能であるとともに、複雑な構成で容易には分析し難く、模倣が困難な多彩な色のバリエーションの異なる情報が視認される偽造防止用情報担持体を提供することを目的とする。
【0022】
本発明は、印刷基材上に形成され、情報を表示するための情報画像領域及び背景画像領域を有する偽造防止用情報担持体であって、前記情報画像領域と前記背景画像領域とが、それぞれ少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、それぞれ前記光輝性材料毎及び前記着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンで構成され、前記情報画像領域の色彩と前記背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、
観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、前記情報が視認性から非視認性へ変化することを特徴とする。
【0023】
ここで、前記情報画像領域の色彩と前記背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、前記情報が非視認性から視認性へ変化するものであってもよい。
【0024】
あるいは本発明は、印刷基材上に、第1の情報を表示するための第1の情報画像領域及び第1の背景画像領域と、第2の情報を表示するための第2の情報画像領域及び第2の背景画像領域とが交互に配置された偽造防止用情報担持体であって、前記第1の情報画像領域及び前記第1の背景画像領域と前記第2の情報画像領域及び前記第2の背景画像領域とが、それぞれ少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、それぞれ前記光輝性材料毎及び前記着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンで構成され、前記第1の情報画像領域の色彩と前記第1の背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、同時に、前記第2の情報画像領域の色彩と前記第2の背景画像領域の色彩とが、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、視認される情報が前記第1の情報から前記第2の情報へ変化することを特徴とする。
【0025】
前記情報画像領域及び前記背景画像領域、あるいは前記第1の情報画像領域、前記第1の背景画像領域、前記第2の情報画像領域及び前記第2の背景画像領域が、ウェットオフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、水無平版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷又は凹版印刷により印刷されているものであってもよい。
【0026】
前記光輝性材料及び着色材料が、それぞれ印刷インキであってもよい。
【0027】
前記着色材料が、プロセスカラーインキ、又はプロセスカラーインキ以外の色を呈する特色インキであってもよい。
【0028】
前記光輝性材料が、アルミ粉を成分とする銀色インキ、真鍮粉を成分とし青味金色又は赤味金色を示すインキのいずれかのインキであってもよい。
【0029】
前記偽造防止用情報担持体が、銀行券、パスポート、運転免許証、株券、債券、小切手、身分証明書、IDカード、クレジットカード、商品券、ギフト券、通行券、回数券、切手、査証又ははがきであってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく拡散光領域の観察角度で非等色になるように、着色材料から成る画素と、光輝性材料から成る画素とがそれぞれ所定の密度に設定された画素パターン、あるいは、正反射光領域の観察角度で非等色で拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなるように、着色材料から成る画素と、光輝性材料から成る画素とがそれぞれ所定密度に設定された画素パターンに、様々な組み合わせが存在することを見い出すに至った。
【0031】
このような画素パターンを用いることにより、上述した特開2000-185458号公報、あるいは特開2001-121804号公報において提案された技術では得られなかった効果が得られる。即ち、光輝性インキにおける光沢の角度依存性を用いることで、正反射光領域での観察角度と拡散光領域での観察角度でそれぞれ異なる情報が視認されるとともに、着色材料が全ての領域で使用されているので多彩な色の組み合わせが確保される。
【0032】
後述する本発明の実施例1による偽造防止用情報担持体は、印刷基材上に形成され、情報を表示するための情報画像領域及び背景画像領域を有し、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなるように、情報画像領域と背景画像領域とがそれぞれ予め色合わせにより設定され、少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と、少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、光輝性材料毎に画素の密度が設定され、着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンを備えることで、観察角度を拡散光領域から正反射光領域へ変化させると、情報画像領域が表示する情報が視認性から非視認性へ変化する。
【0033】
実施例2は実施例1とは逆に、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、情報画像領域と背景画像領域とが予め色合わせにより設定された画素パターンを備えることで、観察角度を拡散光領域から正反射光領域へ変化させると、情報画像領域が表示する情報が非視認性から視認性へ変化する。
【0034】
実施例3、4は、印刷基材上に形成され、第1の情報を表示するための第1の情報画像領域及び第1の背景画像領域と、第2の情報を表示するための第2の情報画像領域及び第2の背景画像領域とが交互に配置されており、第1の情報画像領域と第1の背景画像領域との色彩が、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなるように、また第2の情報画像領域と第2の背景画像領域との色彩が、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、予め色合わせにより設定された画素パターンを備えることで、観察角度が拡散光領域から正反射光領域へ変化すると視認される情報が第1の情報から第2の情報へ変化する。
【0035】
上述した特開2000-185458号公報に開示された技術では、正反射光領域の観察角度と拡散光領域の観察角度とで異なる情報が観察されるように、異なる階調を有する光輝性有色インキで形成された三つの領域と、光輝性有色インキに加えて可視光吸収性の高い着色インキで形成された一つの領域とを交互に配置している。このような構成とするため、3種類の光輝性有色インキを使用して画素密度を変えて印刷するか、あるいは各画像領域毎に専用の光輝性有色インキを作製し、印刷する必要がある。
【0036】
これに対し、本発明の実施例1〜4では、通常のプロセスカラーインキ(印刷工程で一般に用いられているシアン、マゼンタ及びイエローのインキ)または特色インキ(シアン、マゼンタ及びイエローの3色以外の色を有するカラーインキ)等の着色材料と、銀インキあるいは金インキ等の光輝性材料とを使用し、予め色合わせによって決定した所定の画素密度で画像領域を形成し作製する。
【0037】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0038】
図1に、本発明の実施例1、実施例2による偽造防止用情報坦持体の基本的な構成を示す。この偽造防止用情報坦持体は、情報画像領域18と背景画像領域19とを有し、情報画像領域18により情報の表示を行う。
【0039】
情報画像領域18が、少なくとも一つの光輝性インキ22と、少なくとも一つの着色インキ(ここでは3種類の着色インキ23、24、25)で構成されており、光輝性インキ22毎に画素の密度が設定され、また各着色インキ23〜25毎に画素の密度が設定された、画素パターン20を備えている。
【0040】
また、背景画像領域19が、少なくとも一つの光輝性インキと、少なくとも一つの着色インキで構成されており、光輝性インキ毎に画素の密度が設定され、また各着色インキ毎に画素の密度が設定された、画素パターン21を備えている。
【0041】
図2に、本発明の実施例3、実施例4による偽造防止用情報坦持体の基本的な構成を示す。この偽造防止用情報坦持体は、第1の情報画像領域26及び第1の背景画像領域27とで構成される画像と、第2の情報画像領域28及び第2の背景画像領域29とで構成される画像とを備える。
【0042】
第1の情報画像領域26と第1の背景画像領域27との色彩が、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色になり、照明光源に対して正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなる。同時に、第2の情報画像領域28と第2の背景画像領域29との色彩が、照明光源に対して拡散光領域の観察確度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になる。このような観察角度に対する視認性の変化を実現するため、予め色合わせを行い、光輝性インキ毎及び着色インキの各色毎に画素の密度を設定し、第1の画素パターンと第2の画素パターンとを見出している。
【0043】
このようにして設定された、第1の情報画像領域26及び第1の背景画像領域27により構成される第1の情報と、第2の情報画像領域28及び第2の背景画像領域29により構成される第2の情報とが、交互に万線状に配置されて表示情報を形成する。
【0044】
第1の情報画像領域26及び第1の背景画像領域27と、第2の情報画像領域28及び第2の背景画像領域29とが、それぞれ、少なくとも一つの光輝性インキと少なくとも一つの着色インキとにより形成されている。第1の画素パターンが、光輝性インキ毎、各着色インキ毎に画素の密度が設定されている。また、第2の画素パターンも、光輝性インキ毎、各着色インキ毎に画素の密度が設定されている。
【0045】
よって、特開2000-185458号公報に開示された技術とは、二つの領域又は四つの領域の全てにおいて着色材料を使用する点で相違する。このように、二つ又は四つの領域全てに着色材料を使用することにより、色彩の多様性が実現される。また、一般的なプロセスカラーインキや、銀、金インキを使用することができるため、特別な光輝性有色インキが不要である。
【0046】
通常のプロセス印刷物に適用した場合、特開2000-185458号公報に開示された3色の光輝性有色インキを用いる技術では、追加的な印刷ユニットが3ユニットである。これに対し、本実施例は1つの印刷ユニットを用いて5色で印刷が可能である。
【0047】
画像領域を異なる階調とする手法として、特開2001-121804号公報には上述したように共通の光輝性インキを使用して画素密度を変化させる技術が開示されている。この技術は、光輝性材料の密な領域と疎な領域とを形成することで、正反射光領域の観察角度では両領域が等色に観察され、拡散光領域の観察角度では非等色に観察される。
【0048】
しかし、この技術では着色材料を用いないため色は光輝性材料のみに依存し、色の多様性に乏しい。また同公報の技術では、光輝性材料により密な領域を形成し、更にその上に着色材料により疎な隠蔽層を形成することによって、正反射光領域の観察角度では両領域が非等色に観察され、拡散光領域の観察角度では等色に観察されるようにしている。しかし、着色材料の隠蔽層は15〜30%程度であるため、やはり色の多様性に乏しい。この色の多様性に乏しいということは、偽造防止用情報担持体の用途が限定されることにつながる。
【0049】
これに対し、本実施例による偽造防止用情報担持体は、全ての領域において1種以上の着色材料が用いられているため、多数の色彩の組み合わせが実現され、広い用途が確保される。
【0050】
本実施例による偽造防止用情報担持体は、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、拡散光領域の観察角度で非等色となるような密度で画素が組み合わせられており、あるいは正反射光領域の観察角度で非等色、拡散光領域の観察角度で等色となるような密度で画素が組み合わせられている。
【0051】
正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、拡散光領域の観察角度で非等色にするには、情報画像領域と背景画像領域との間で、それぞれ着色材料によって形成される色彩が相互に明確に異なるように各着色材料の画素密度を調節し、かつ光輝性材料の画素密度をほぼ同程度にすることで多くの場合実現される。
【0052】
しかし、着色材料により形成される色彩によっては、光輝性材料の画素密度がある程度異なる場合もあり得る。また、光輝性材料を最後に印刷する場合、拡散光領域の観察角度で非等色にするためには、光輝性材料の画素密度は、完全な隠蔽率である100%としてはならない。
【0053】
また、正反射光領域の観察角度で非等色、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくするためには、情報画像領域と背景画像領域との間で、それぞれ着色材料により形成される色彩が相互に比較的近い色彩になるように、各着色材料の画素密度を調節し、かつ光輝性材料の画素密度が大きく異なるようにすることで多くの場合実現される。
【0054】
しかし、着色材料により形成される色彩によっては、光輝性材料の画素密度をほぼ同じにしても実現される場合があり得る。
【0055】
着色材料、光輝性材料のそれぞれの画素密度の決定は、次のようにして行う。
【0056】
先ず、着色材料の画素密度と光輝性材料の画素密度とをそれぞれ変えた複数の印刷物を作製する。それらの印刷物の正反射光領域の観察角度における色彩、及び拡散光領域の観察角度における色彩を、目視又は機械的な方法で測定する。
【0057】
そして、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、拡散光領域の観察角度で非等色となる印刷物、あるいは正反射光領域の観察角度で非等色、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しい印刷物の組み合わせを複数見出す。
【0058】
ここで、着色材料、光輝性材料を用いて画素を形成した場合の視覚効果について説明する。
【0059】
着色材料により異なる色彩になるように形成された二つの画像領域に、所定密度以上であって、同じ画素密度で光輝性材料を印刷すると、正反射光領域の観察角度では光輝性材料の光沢を主体的に認識し、着色材料によって形成された色彩の差は認識し難くなる。
【0060】
一方、拡散光領域の観察角度では、光輝性材料の光沢はほとんど認識されずに、着色材料によって形成された色彩の差を認識することになる。
【0061】
すなわち、正反射光領域の観察角度では、光輝性材料の光沢が視覚効果に与える影響が非常に大きいが、拡散光領域の観察角度では小さいことになる。このような視覚効果を利用し、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、拡散光領域の観察角度で非等色となる二つの領域を実現することができる。
【0062】
また、着色材料により比較的近い色彩になるように形成された二つの画像領域に、異なる画素密度で光輝性材料を印刷すると、正反射光領域の観察角度では、光輝性材料の光沢差を認識する。一方、拡散光領域の観察角度では、光輝性材料の光沢差はほとんど認識されない。さらに、色彩が近似しているために、この二つの画像領域は等色と認識される。
【0063】
但し、着色材料のみならず光輝性材料も用いているため、拡散光領域の観察角度において光輝性材料の画素密度の差が認識できなくなるように、光輝性材料も考慮した上で着色材料の画素密度を選択し色彩を調整しておく必要がある。
【0064】
このような画像領域を形成する印刷方法として、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法、凹版印刷法、あるいはインクジェットを用いた印刷法等、印刷基材に対して塗膜を形成する方法であればあらゆる公知の印刷方法を用いることができる。
【0065】
また画像領域を形成するために用いる着色材料及び光輝性材料は、印刷法により異なる。例えば、オフセット印刷法で形成する場合は、一般に用いられている、シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカラーインキ3色及びブラックインキと銀インキ、青味金インキ、赤味金インキ、あるいは特色インキ、さらには独自に作製したインキ等を用いることができる。光輝性インキは、一般的な銀インキ、青味金インキ、赤味金インキ以外に、例えば特開2000-185458号公報に開示された銀インキ、青味金インキ、赤味金インキに着色顔料を練合したインキ等も用いることができる。
【0066】
着色材料として、シアン、マゼンタ、イエローのプロセスカラーインキ3色を用いる場合には、画素密度の調整により種々の色を再現することができるため好ましい。正反射光領域の観察角度で視認される色を所定の色にしたい場合は、例えば特開2000-185458号公報に記載された金属光沢インキに着色顔料を練合したインキ、あるいは金属光沢インキと着色インキを混合したインキを用いることによって実現することができる。
【0067】
光輝性材料として光輝性着色インキを用いると、正反射光領域で観察したときの光沢は低下するが、光輝性着色インキを使用していることが認識し難くなるため、より偽造防止の点において好ましい。ただしこの場合は、光輝性着色インキを製造するために追加的な作業が必要となる。
【0068】
画像領域をオフセット印刷法以外の方法で形成する場合も、用いる印刷法に応じて着色材料及び光輝性材料を種々に選択することができる。
【0069】
画像領域の着色材料及び光輝性材料の各画素密度の調整法も、印刷法により異なる。オフセット印刷法を用いる場合は、版面上の網点面積率を調節することで画素密度の調整を行う。
【0070】
以下、ウェットオフセット法を用いて印刷を行う場合を例にとり、本発明の実施例について詳細に説明する。但し、画像形成に用いる印刷法はウェットオフセット法に限定されないのは先に説明したとおりである。また、それぞれの実施例において、光輝性材料を一つ用いた場合について説明しているが、これに限定されず複数用いてもよい。
【0071】
【実施例1】
図1に、実施例1による偽造防止用情報担持体の構成を示す。コート紙2上に、図4に示された網点面積率で、偽造防止用画像3がオフセット印刷により形成されている。
【0072】
図4に示された実施例1−a〜1−hのプロセスカラーインキは、予め色合わせにより設定された網点面積率を有する。
【0073】
例えば、実施例1−aによる偽造防止用情報担持体は、偽造防止用画像3における情報画像領域「A」をシアン20%、マゼンタ20%、イエロー60%の3色のプロセスカラーインキで印刷した後、銀インキで印刷し、「A」の背景画像領域をシアン20%、マゼンタ30%、イエロー60%の3色のプロセスカラーインキで印刷した後、銀インキで印刷した。
【0074】
使用したインキは、それぞれ大日本インキ化学工業(株式会社)製の、GEOS-G(黄)インキ、GEOS-G(紅)インキ、GEOS-G(藍)インキ及びニューチャンピオンシルバーインキである。
【0075】
図4において各実施例1−a〜1−hとして示されたように、予め色合わせにより網点面積率が設定された3色のプロセスカラーインキから成る画素の組み合わせにより、様々な色彩が可能である。ここで、情報画像領域及び背景画像領域における銀インキの網点面積率は同じ値に設定されている。
【0076】
図5に、偽造防止用情報担持体1における偽造防止用画像3を観察する視点の角度依存性を示す。偽造防止用画像3は、観察する視点の角度を、図5Aに示された拡散光領域から、図5Bに示された正反射光領域へ変化させると、「A」の視認性文字情報が視認性情報から、潜像化した非視認性情報へと変化する。
【0077】
図6Aに、偽造防止用情報担持体1を拡散光領域で観察したとき、図6Bに正反射光領域で観察したときの、それぞれの照明光源6、視点7、偽造防止用情報担持体1の3つの位置関係を示す。
【0078】
偽造防止用情報担持体1を、図6Aに示されたように、拡散光領域で観察すると、「A」という文字情報が観察される。図6Bに示されたように、偽造防止用情報担持体1を正反射光領域で観察すると、「A」という文字情報が潜像化して観察されなくなる。
【0079】
ここで、「A」という文字情報画像領域4及びその周囲の背景画像領域5は、それぞれ図4に示された網点面積率を有する着色材料、光輝性材料の画素パターン(ここでは8通りの組み合わせを示しているが、これに限らず他に多くの組み合わせが存在する)により、オフセット印刷を行って形成している。
【0080】
網点面積率の決定は、次のようにして行った。3色のプロセスカラーインキと銀インキとを、各々20,30,40,50,60,70,80の網点面積率となるような密度で画素パターンを構成して、刷り重ね印刷物(35mm×35mm)を作製した。
【0081】
変角分光光度計(村上色彩(株式会社)製GSP-1型)を用いて入射角を45°に設定し、受光角5〜85°の範囲での色の角度依存性を測定した。そして、情報画像領域と背景画像領域との色彩の色差が、受光角5°において7以上、受光角35°において3以下の組み合わせを抽出した。抽出した画素パターンのうち8通りの画素パターンが、図4に示された実施例1−a〜1−hに相当する。
【0082】
また、図7に、実施例1−a〜1−hにおいて、受光角5,15,35,45,55°での情報画像領域と背景画像領域との色差を示す。実施例1−a〜1−hのいずれにおいても、正反射光領域の観察角度(35°〜55°)では、情報画像領域と背景画像領域との色差が6以下であり、拡散光領域の観察角度(5°)では、色差が7以上である。これにより、正反射光領域においては「A」という文字情報が観察されないが、拡散光領域に視点を移すことにより、鮮明な「A」という文字情報が認識される。
【0083】
【実施例2】
図8に、実施例2の偽造防止用情報担持体8の構成を示す。コート紙2上に、図9に示された網点面積率を有するように、オフセット印刷で形成される。
【0084】
図9に示された実施例2−a〜2−hのプロセスカラーインキは、予め色合わせにより設定された網点面積率を有する。例えば、実施例2−aで得られる偽造防止用情報担持体は、「Q」の情報画像領域をシアン30%、マゼンタ30%、イエロー30%の3色のプロセスカラーインキで印刷した後、銀インキで印刷する。また、「Q」の背景画像領域を、シアン40%、マゼンタ30%、イエロー40%の3色のプロセスカラーインキで印刷した後、銀インキで印刷した。使用したインキは、上記実施例1と同様である。
【0085】
図9に示されたように、着色インキによる色彩は、情報画像領域と背景画像領域との間で相互に比較的近似している。また、銀インキは、情報画像領域と背景画像領域との間で相互に大きく異なる網点面積率で印刷している。
【0086】
図10A、図10Bに、偽造防止用画像9が、観察する視点の角度に依存して変化する様子を示す。偽造防止用画像9は、観察する視点の角度が拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、非視認性から視認性へと情報が顕現化し、「Q」という視認性文字情報に変化する。
【0087】
偽造防止用情報担持体8を観察するときの照明光源、視点、偽造防止用情報担持体8の3つの位置関係は、図6A、図6Bに示されたものと同様である。
【0088】
本実施例における偽造防止用情報担持体8を、図10Aに示された拡散光領域で観察すると、偽造防止用情報担持体8からは何ら情報が観察されない。偽造防止用情報担持体8を、図10Bに示された正反射光領域で観察すると、「Q」という文字情報が観察される。
【0089】
ここで、「Q」の文字情報画像領域10及びその周囲の背景画像領域11は、それぞれ図9に示された網点面積率を有するように、オフセット印刷を行って形成している。
【0090】
網点面積率の決定は、上記実施例1と同様に行っている。即ち、複数の網点面積率を有する刷り重ね印刷物を作製し、5°〜85°の範囲で受光角を変化させて測色を行った。そして、受光角5°において色差が4以下、受光角35°において10以上である画素パターンを抽出した。抽出した画素パターンが、図9に示された実施例2−a〜2−hに相当する。
【0091】
図11に、実施例2−a〜2−hにおいて、それぞれ受光角5,15,35,45,55°での情報画像領域と背景画像領域との間の色差を示す。実施例2−a〜2−hのいずれにおいても、正反射光領域の観察角度(35°〜55°)では、「Q」の情報画像領域とその背景画像領域との色差が10以上を示し、拡散光領域の観察角度(5°)では、色差が4以下を示している。その結果、正反射光領域において観察された「Q」という文字情報が、拡散光領域に視点を移すとこの情報が潜像化し視認されなくなる。
【0092】
【実施例3】
図12に、実施例3の偽造防止用情報担持体12の構成を示す。
【0093】
偽造防止用情報担持体12は、第1の情報画像領域及び第1の背景画像領域による第1の情報「A」と、第2の情報画像領域及び第2の背景画像領域による第2の情報「Q」のいずれか一方を、観察角度に依存して表示する。
【0094】
このような実施例3による坦持体12を、コート紙2上に、図13に示された網点面積率で、オフセット印刷により形成した。3色のプロセスカラーインキで印刷した後、銀インキで印刷した。使用したインキは、上記実施例1と同様である。
【0095】
図14A、図14Bに、偽造防止用情報担持体12の偽造防止用画像13の視認性が、観察する視点の角度に依存することを示す。偽造防止用画像13は、観察する視点の角度が、図14Aに示された拡散光領域では、「A」という第1の文字情報が視認される。図14Bに示された正反射光領域では、「Q」という第2の文字情報が視認される。
【0096】
偽造防止用情報担持体12を観察したときの照明光源、視点、偽造防止用情報担持体12の3つの位置関係は、図6A、図6Bに示された関係と同様である。
【0097】
この偽造防止用画像13は、図14A、図14Bに示されたように、画線幅0.5mmの第1の万線及び画線幅0.5mmの第2の万線とが交互に配列されていることによって、形成されている。
【0098】
第1の万線は、第1の文字情報である「A」の文字情報画像領域14及びその背景画像領域15で構成されている。第2の万線は、第2の視認性情報である「Q」の文字情報画像領域16及びその背景画像領域17で構成されている。
【0099】
このような第1の万線及び第2の万線が交互に配列されていることにより、偽造防止用画像13の中に、第1の文字情報を表示するための情報画像領域及びその背景画像領域と、第2の文字情報を表示するための情報画像領域及びその背景画像領域とが、規則的に配置されることになる。その結果、偽造防止用画像13において、2つの異なった第1、第2の文字情報を観察角度に応じて形成することができる。
【0100】
「A」の文字情報を表示するための画像領域14、その背景画像領域15、「Q」の文字情報を表示するための画像領域16、その背景画像領域17は、それぞれ図13に示された網点面積率を有するように、オフセット印刷で形成されている。
【0101】
網点面積率の決定は、上記実施例1、実施例2と同様に行っており、色差の値も図7、図11に示された値と同様である。
【0102】
【実施例4】
本実施例による偽造防止用情報担持体は、コート紙上に、図15に示された特色インキをベタ印刷した後、図15に示された網点面積率を有するように銀インキを印刷することにより作製した。使用したインキのうち、銀インキは上記実施例1と同様である。特色インキは、図16に示された配合に従い、プロセスカラーインキ(図16では、「C、M、Y」と表示された領域)と、チタン白から作製した酸化重合型インキ(図16では、「W」と表示された領域)とを混合することによって作製したものを用いた。画像の形成方法、画像から観察される画像は、上記実施例3と同様である。
【0103】
この特色インキの配合と、銀インキの網点面積率の決定は、以下のようにして行った。
【0104】
色彩の異なる56種の特色インキを作製し、この特色インキを用いてベタ印刷を施した。この後、画素密度を変化させて銀インキを用いて印刷し、得られた印刷物(35mm×35mm)の色彩を、観察角度を変化させて上記実施例1と同様な方法で測定した。
【0105】
そして、受光角5°において色差が7以上、受光角35°、45°において色差が3以下の組み合わせを、画像「A」の形成用に抽出した。また、受光角5°において色差が2.5以下、受光角35°において色差が6以上、受光角45°において色差が9以上の組み合わせを、画像「Q」の形成用に抽出した。
【0106】
図17に、実施例4−a〜4−fにおいて、受光角5,15,35,45,55°での情報画像領域と、背景画像領域との間の色差を示す。実施例4−a〜4−fのいずれにおいても、正反射光領域の観察角度(35°〜45°)では、「A」の情報画像領域とその背景画像領域との色差は、4以下である。拡散光領域の観察角度(5°)では、色差が7以上である。
【0107】
この結果、正反射光領域においては視認されなかった「A」という文字情報が、拡散光領域では視認される。
【0108】
また、正反射光領域の観察角度(35°〜45°)では、「Q」の情報画像領域とその背景画像領域との間における色差は、7以上である。拡散光領域の観察角度(5°)では、色差は3以下である。この結果、正反射光領域においては視認された「Q」という文字情報が、拡散光領域では潜像化され、「Q」という文字情報は視認されなくなる。
【0109】
以上説明したように、上記実施例による偽造防止用情報担持体は、5色以下の印刷機で作製可能である。
【0110】
また、情報を表示する色彩を、光輝性インキ主体色でなく、色彩の豊富な着色材料インキを主体として実現することができる。これにより、画像が複雑な構造を有し、容易には分析し難く模倣が困難であり、正反射光領域と拡散光領域との間で観察角度を変えることで異なる情報を視認することができる。
【0111】
また上記実施例によるこの偽造防止用情報担持体は、色の多様性が豊富であることから、単に偽造防止用途のみならず、意匠性を持たせることも可能である。また、既存の様々な印刷法を用いて形成が可能であることから、幅広い用途が確保される。
【0112】
このように、上記実施例による偽造防止用情報担持体は、一般に用いられている光輝性材料と着色材料とを用いて、通常の印刷法を用いて印刷形成することで、ホログラム的な効果を呈する偽造防止画像を直接印刷基材上に付与することができる。よって、コスト低減が可能であり、機械的な流通強度に優れる。さらに、流通段階において、熟練した鑑定者や特殊な鑑定装置に依存することなく、一般人の目視検査が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1、実施例2による偽造防止用情報担持体の概略構成を示す説明図。
【図2】 本発明の実施例3、実施例4による偽造防止用情報担持体の概略構成を示す説明図。
【図3】 同実施例1による偽造防止用情報担持体の構成を示す説明図。
【図4】 同実施例1による偽造防止用情報担持体において用いられているプロセスカラーインキの網点面積率を示した説明図。
【図5A】 同実施例1における偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図5B】 同実施例1における偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図6A】 同実施例1による偽造防止用情報担持体を観察するときの照明光源、視点、偽造防止用情報担持体の3つの位置関係を示す説明図。
【図6B】 同実施例1による偽造防止用情報担持体を観察するときの照明光源、視点、偽造防止用情報担持体の3つの位置関係を示す説明図。
【図7】 同実施例1における情報画像領域と背景画像領域との色差を示す説明図。
【図8】 同実施例2の偽造防止用情報担持体の構成を示す説明図。
【図9】 同実施例2による偽造防止用情報担持体において用いられているプロセスカラーインキの網点面積率を示した説明図。
【図10A】 同実施例2による偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図10B】 同実施例2による偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図11】 同実施例2における情報画像領域と背景画像領域との色差を示す説明図。
【図12】 同実施例3、実施例4による偽造防止用情報担持体の構成を示す説明図。
【図13】 同実施例3による偽造防止用情報担持体において用いられているプロセスカラーインキの網点面積率を示した説明図。
【図14A】 同実施例3、実施例4による偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図14B】 同実施例3、実施例4による偽造防止画像を観察する際における、視点角度の依存性を示す説明図。
【図15】 同第4の実施例による偽造防止用情報坦持体において用いられている特色インキと銀インキの網点面積率を示す説明図。
【図16】 同第4の実施例において用いられている特色インキの配合を示す説明図。
【図17】 同第4の実施例における情報画像領域と背景画像領域との色差を示す説明図。
【符号の説明】
1 偽造防止用情報担持体
2 コート紙
3 偽造防止用画像
4 情報画像領域
5 背景画像領域
6 照明光源
7 観察視点
8 偽造防止用情報担持体
9 偽造防止用画像
10 情報画像領域
11 背景画像領域
12 偽造防止用情報担持体
13 偽造防止用画像
14 第1の情報画像の情報画像領域
15 第1の情報画像の背景画像領域
16 第2の情報画像の情報画像領域
17 第2の情報画像の背景画像領域
18 情報画像領域
19 背景画像領域
20、21 画素パターン
22 光輝性インキ
23、24、25 着色インキ
26 第1の情報画像領域
27 第1の背景画像領域
28 第2の情報画像領域
29 第2の背景画像領域

Claims (8)

  1. 印刷基材上に形成され、情報を表示するための情報画像領域及び背景画像領域を有する偽造防止用情報担持体であって、
    前記情報画像領域と前記背景画像領域とが、それぞれ少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、それぞれ前記光輝性材料毎及び前記着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンで構成され、
    前記情報画像領域の色彩と前記背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しくなるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、
    観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、前記情報が視認性から非視認性へ変化することを特徴とする偽造防止用情報担持体。
  2. 印刷基材上に形成され、情報を表示するための情報画像領域及び背景画像領域を有する偽造防止用情報担持体であって、
    前記情報画像領域と前記背景画像領域とが、それぞれ少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、それぞれ前記光輝性材料毎及び前記着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンで構成され、
    前記情報画像領域の色彩と前記背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、
    観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、前記情報が非視認性から視認性へ変化することを特徴とする偽造防止用情報担持体。
  3. 印刷基材上に、第1の情報を表示するための第1の情報画像領域及び第1の背景画像領域と、第2の情報を表示するための第2の情報画像領域及び第2の背景画像領域とが交互に配置された偽造防止用情報担持体であって、
    前記第1の情報画像領域及び前記第1の背景画像領域と前記第2の情報画像領域及び前記第2の背景画像領域とが、それぞれ少なくとも一つの光輝性材料から成る画素と少なくとも一つの着色材料から成る画素とを有し、それぞれ前記光輝性材料毎及び前記着色材料の各色毎に画素の密度が設定された画素パターンで構成され、
    前記第1の情報画像領域の色彩と前記第1の背景画像領域の色彩とが、照明光源に対して拡散光領域の観察角度で非等色、正反射光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、同時に、前記第2の情報画像領域の色彩と前記第2の背景画像領域の色彩とが、拡散光領域の観察角度で等色若しくは等色にほぼ等しく、正反射光領域の観察角度で非等色になるように、予め色合わせにより前記画素パターンが設定されており、
    観察角度が照明光源に対して拡散光領域から正反射光領域へ変化すると、視認される情報が前記第1の情報から前記第2の情報へ変化することを特徴とする偽造防止用情報担持体。
  4. 前記情報画像領域及び前記背景画像領域、あるいは前記第1の情報画像領域、前記第1の背景画像領域、前記第2の情報画像領域及び前記第2の背景画像領域が、ウェットオフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、水無平版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷又は凹版印刷により印刷されていることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の偽造防止用情報担持体。
  5. 前記光輝性材料及び着色材料が、それぞれ印刷インキであることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の偽造防止用情報担持体。
  6. 前記着色材料が、プロセスカラーインキ、又はプロセスカラーインキ以外の色を呈する特色インキであることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の偽造防止用情報担持体。
  7. 前記光輝性材料が、アルミ粉を成分とする銀色インキ、真鍮粉を成分とし青味金色又は赤味金色を示すインキのいずれかのインキであることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の偽造防止用情報担持体。
  8. 前記偽造防止用情報担持体が、銀行券、パスポート、運転免許証、株券、債券、小切手、身分証明書、IDカード、クレジットカード、商品券、ギフト券、通行券、回数券、切手、査証又ははがきであることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の偽造防止用情報担持体。
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